1 水と健康の関係 水の重要性 体内での水の循環 毎日飲んでいる水は 口から胃 腸を通じて血液となり 細胞に吸収される また 血液から腎臓を通じ排泄されるなど 体内を循環しながら生命維持に重要な役割を担っています 水の濾過性 摂取された水は 血液となり全身の細胞を循環した後 腎臓で綺麗に濾過される 腎臓では1 日に180Lの血液濾過を行っています 通常 成人の場合の保水量は40L 程度ですが 体内水分の1~2% を失うと渇症を感じ 5% 程度失うと舌が乾きを起こします 12% を失うと死亡してしまいます 水が行っている重要な役割 1 細胞の形態を維持し 代謝作用を促進する 2 血液と体液の循環を促進する 3 栄養素を溶解し 血液やリンパ液として体内を循環しながら運搬し細胞に供給する 4 体に不要な老廃物を体外に排泄する 5 血液のpHを一定に保ちます 6 体内の熱を放出し 体温の調整を行う 以上のように水は生命維持に欠かせない重要な役割を担っています 人は1 日に尿や汗で約 2リットルの水を体外に排出していますので最低限 同量の水分を摂取しないと 平衡の状態を維持出来ません 次ページ以降 水について記述します
2 水と健康の関係 水の重要性 前項のように 水は体にとって必要不可欠なものです 身体に良いお水とは 水が体内に入り 重要な役割を果たしますが その水は何でも良いでしょうか? 答えはNOです 水にはミネラル分や不純物等々色々な物質が混入しています 水道の蛇口を開けるといつでも水を口にすることは可能ですが 水道水基準をクリアしたお水が体に良いお水とは限りません ( 飲み水としては問題はありません ) 本当に身体に良いお水は前項の6 項目を確実に行うことの出来るお水です 6 項目を確実に早急に行うにはお水に含まれる成分が少ない方が良いのは言うまでもありません 身体に良いお水の条件 1 純度が高い 身体に吸収されやすい 2 有害な物質を含まない 硝酸や鉛等人体に悪影響がある物質が混入していないこと 3 内臓に負荷をかけない 内臓に無理をさせると生活習慣病や成人病になりやすくなったりします内臓に負荷をかけずに身体に早く吸収され 新陳代謝を促進することが本当のお水の目的です 身体に良いお水 = 綺麗なお水です ミネラルが必要である等々各メーカーより宣伝されていますが 本当に身体に必要なのは 何も混ざっていないただのお水です
3 水とミネラル 1 ミネラルの語源 ミネラル と言う言葉は無機物質 鉱物質を意味し 地球上の岩石を構成する鉱物(Mineral) に由来します 岩石は 大気 地下からの炭酸ガスと水との化学変化により生成された弱い酸により わずかに溶解され水に溶け込みます それをミネラルと呼んでいます ミネラルの種類 無機性( 不活性 ) ミネラル 空気 土 水中に含まれている鉱物質 有機性 ( 活性 ) ミネラル 植物や動物の体内に含有された物質で 人体細胞や組織に吸収される物質 ミネラルの吸収 ミネラルを体内に吸収するには イオン化した状態で溶解しないといけません そのミネラルが溶解しイオン化した状態を有機酸と無機酸と分けることが出来ます 有機酸 一酸化炭素 二酸化炭素などの簡単な化合物を除いた炭素化合物で 酸性を示す有機化合物の総称 人体に有益な有機酸 ( アミノ酸 酢酸 乳酸等々 ) は生物 ( 植物 ) の体内において 腸内細菌の発酵 合成によって生成されます 一般的に 無機酸より酸性度が弱く 腸内を弱酸性に保ち有害な病原菌の繁殖を抑えている
4 水とミネラル 1 無機酸 炭素含まない酸 無機酸には 塩酸 フッ化水素酸のような二元酸 ( 水素酸 ) と 硫酸 硝酸 リン酸 過塩素酸のようなオキソ酸がある 元来 これらの酸は鉱物から得られたので 鉱酸 (mineral acid) と呼ばれています ミネラルを吸収するためには 体内へ取り入れるためには様々な条件が必要です ミネラルの吸収は通常小腸で行われるが 小腸の吸収細胞は粘膜質でありミクロの世界です 吸収されるミネラルはさらに小さくなければ細胞に備わっている細胞内外の出入口 イオンチャネル を通過出来ません 通過できるサイズは 0.001μ 以下のイオンレベルの分子となって初めて可能となります そのため2 価以上の金属分子 カルシウム マグネシウム 亜鉛 マンガン 銅等 の吸収率が極めて悪いのは吸収出来るサイズになりにくいからです 水分子の大きさは0.000153μ ですのでスムースにイオンチャネルを通過することが出来る イオンチャネルは単に大きさの小さい物を全て通すのではなく 物質によっては選択的に排除したりもします ミネラルウォーターに含まれているカルシウム ( 水酸化カルシウム等 ) は非常に溶解度が低く 分子量 1000 以上のコロイダルの状態で存在しているため 殆どがイオンチャネルを通過出来ずに吸収されない 溶解度が低く吸収されないミネラルは 体内で不要なものと判断し 早く排泄しようとする 硬度が高いお水を飲むと下痢をするのはこのような作用によるものです
5 水とミネラル 2 水とミネラルの関係 ( 水からミネラル補給が可能か?) 水からミネラルを吸収するためには有機酸とのイオン化が不可欠です ミネラルウォーターや水道水に含まれるミネラルは 無機ミネラルであるため有益ではない 無機ミネラルの慢性的な摂取は慢性疾患 ( 胆石や腎臓や肝臓 ) の原因ともなりえる 仮に 水からミネラルを摂取しようとした場合 一日に必要な量を摂取するのは現実的に不可能です ミネラルの吸収を良くするためには 有機酸ミネラルを摂取する 直接吸収できる海草 野菜 魚 肉 果物 牛乳等々 植物は光合成によって有機酸を作り出しています ミネラルとともに有機酸を摂取する ミネラルがイオン化し 吸収しやすくなる お酢 レモン リンゴ 梅干等々 腸内細菌を増やす 腸内発酵により 有機酸を作る善玉菌を増やす ビフィズス菌 乳酸菌等 腸内細菌の働きを促進するものを摂る 腸内細菌の有機酸製造を促進する アミノ酸 糖分 ブドウ糖 ビタミン等 体にとって重要な水ですが ミネラルが多いことは必ずしも良いことではないのです ミネラルは食物等々より摂取して 水には水分だけを求めるのが良いでしょう
6 逆浸透膜 1960 年代にアメリカ政府が膨大な費用をかけて民間企業に開発させた浄水法です 海水を真水に変えることに成功して実用化されるようになりました R.O. メンブレン ( 逆浸透膜 ) と呼ばれる特殊な膜に 水圧をかけながら原水を通過させると 純水だけ取り出すことができ 同時に膜の表面に残った濃縮された不純物を排水し 常に膜の表面を清潔に保てるシステムです この膜は約 0.0001 ミクロンの細孔を持つ半透膜で 水分子のみを通過させるため 一般の浄水法では除去できない水道水中の不純物 ( ダイオキシン ヒ素 農薬類 トリハロメタン トリクロロエチレン ハロゲン化合物 鉛 水銀 etc) を除去します 逆浸透浄水法の使用 * クイーンエリザベス Ⅱ 世号が海上での飲料水確保のために使用 * NASA のスペースシャトルに搭載され 宇宙での飲料水確保のために使用 * 海に囲まれた海洋都市や島 砂漠地域で海水から真水を確保するために使用 * カンボジアへの自衛隊 PKO 派遣の際 隊員の飲料水確保のために使用 * オリンピック選手村での飲料水確保のために使用 * イラク自衛隊による給水援助のために使用 R.O. ( 逆浸透 ) 浄水器について最近では 井戸水を利用している地域で汚染された井戸水への対策として 自治体が補助金制度をつくり浄水器の設置を推奨しています R.O.( 浄水器 ) はその制度の対象として 1 番に推奨されている高性能な浄水器です ( 千葉県千葉市 佐倉市 八街市 成田市 茨城県神栖町 熊本県宇土市 etc )
7 逆浸透膜浄水の理論 R.O. メンブレン = 逆浸透膜 特殊フィルター R.O. メンブレン 0.0001ミクロンの孔で原水より純水だけを分離 R.O. メンブレン (REVERSE OSMOSIS MEMBRANE: 逆浸透膜 ) と呼ばれる特殊浄水フィルターは 約 0.0001ミクロンの孔を無数に持つ半透膜が使用されており この半透膜を通過した原水は ほとんどの不純物が除去された 純水 となります R.O. メンブレンの孔と物質の大きさの比較 バクテリア 浸透現象 塩 逆浸透現象 圧力 ウィルス イオン物質 H2O H2O 薄濃薄濃 R.O. 孔
8 逆浸透膜の除去原理 原水 R.O. 膜 透過水 コロイド 水の通過過程水分子も通常は通過できない 無電荷になり 原子となり通過する Na 分子 Cl + Na + + Ca - Co Co Ca Co R.O. 膜の電荷の鏡映により撥ね返され 有電荷イオンの存在しない領域 コロイドや分子 イオン原子 物理的な大きさが大きく通過出来ない 電荷の鏡映により 通過出来ない イオン原子 ( 無電荷状態 ) 鏡映が働かず 自由に膜を行き来出来る イオン原子が無電荷になる率は 結合した分子の結びつきの値によって変わります