6 年 1 組国語科学習指導案 平成 23 年 5 月 18 日 ( 水 )5 限指導者荒礒洋介 研究主題 主体的に考え 学び合う子をめざして ~ 言語活動の充実を通した教科指導のあり方 ~ 重点 1 教科の知 にせまるための言語活動の場をデザインする重点 2 言語感覚 を育てる学校 学級文化づくり 1. 単元名文章と対話しながら読み 自分の考えをもとう 感情 生き物はつながりの中に 2. 目標 筆者の問いかける内容に関心を持ち それ対する自分の考えをもとうとする ( 国語への関心 意欲 態度 ) 筆者の意図を考えながら読み 筆者がこの文章を通して読者に考えてもらいたいと思っていることを読み深めることができる ( 読むこと ) 筆者の考えについて自分はどう考えるかをまとめ 友達と交流し 自分の考えを広げたり深めたりすることができる ( 書くこと ) 筆者の論理過程を 文章構成という観点から理解することができる ( 言語についての知識 理解 技能 ) 3. 単元について (1) 教材について本単元は 感情 生き物はつながりの中に と二教材構成の説明文単元となっている 両教材とも 人間 を題材としていること さらに筆者の強いメッセージが最終段落に述べられていることが共通点である 脳科学者である茂木健一郎さんと生物学者である中村佳子さんが専門的見地から小学生の為に書き下ろした説明文であり 要旨そのものが読者である児童への強いメッセージとなっている 文末表現も ~ 受け止めていきましょう ~という気持ちになりませんか と呼びかけの形となっており 筆者の考えに対して自分の意見を表出するという学習に適しているといえる (2) 教科の知 にせまるために説明文を読む目的とは論理的な考え方を身に付け 共感反発疑問読み取った情報をもとに自らのものの見方を広げることであると捉えている そ文章と対話しながら読むのためには文章を叙述に即して読み 自らの考えを持筆者の意図 ( 内容 表現 ) をつかむつ力が必要である しかし 自分のこれまでの指導を振り返ってみると内容の読み言語活動筆者の考えに対する自分の考えをもち 文章で表現する ( 感想 ) 取りに重点が置かれ 学習の主体者である児童がどの言語活動自分の考えを友達と交流する ( 説明 ) ような考えを持ち どう変容したかという把握までには至っていない傾向にあった そこで本単元では 筆者の意図に対する自分の考教科の知読み取った情報をもとにえを書かせる活動を設定す自分の考えを深め広げることる その後 小グループや一斉の中で話し合いを行う 他者との相違点や共通点をもとに自分の考えを再構成する場を設定する この 2つの言語活動の場を設定することで考えてもみなかった視点からものごとをみつめる新鮮さや集団で学んだからこそ自分の考えが深まるという充実感を児童に実感させたい 1
次目標主な学習活動 支援と 評価第一次学習の見通しをもつ1+課外第三次4. 単元計画 ( 総時数 9 時間 + 課外 ) を知る第二次感情2+課外学習の見通しをもつことできる 段落構成から不安や後悔などの感情が必要な理由を読み取ることができる 今まで説明文をどう読んできたか?> 始め 中 終わりを見つけた 問いの文とその答えが書いてある文を見つけた 筆者の一番伝えたいことを考えた 今までのやり方を活かして筆者の意図をとらえる ように読んでいこう さらに筆者の伝えたいこと に対しての自分の考えをはっきりさせよう 筆者の紹介を行う アハ体験の人だ 大事なことを伝えてくれそうだ 感情 を読んで一人学習をしよう 段落 センテンス 意味調べ 問いと答えみつけよう 分かったこと を書こう < 茂木さんは不安や後悔などの感情が役に立つ理由を何と述べているか?> 3で不安があったから生き残ることができたと説明している 4では後悔があると同じようなことがあった時よりよく対応できると説明している でも悲しみやいかりには触れていない 5では不安や後悔などの感情が全く役に立たない位ならばその感情は残らなかったと述べている 6で様々な感情をもつことは様々な出来事に対応できる力になると述べている 不安や後悔などの感情は全く役に立たなかったらそれをもっていた祖 先はいなくなり そのような感情も残らない さまざまな感情をもつこ 既習内容の交流を通し学習の見通しをもっている ( 関 意 態 ) たいせつ を読み文書の読み方 教科書下段の吹き出しをつなぐことにより自分の考えをまとめることができる 不安や後悔などの感情が必要な理由を読み取ることができたか とはさまざまな出来事に対応できるという点で役に立つ ( 本時 ) 茂木さんの一番伝えたいことは何だろう 多様な感情をもつ自分自身を認め 受け止めていきましょう < 茂木さんの考えに対しあなたはどう思うか?> 私もくよくよすることがあるけど前向きに考えよう 悲しいことが多すぎたら正直やっていけないな 文章の構成から生き物の特徴をつかむことができる 生きものはつながりの中に 一人学習で読もう 段落 センテンス 意味調べ 問いと答えみつけよう 分かったこと を書こう 筆者のメッセージはあるのかな 感情 で学んだこと を活かして一人学習 を進めさせる 見通しを持って一人学 習を行うことができるか ( 関 意 態 ) 2
筆者が結論に至るまでの過程について 文章 の構成という観点から理解することができる 文章の要旨を捉えることができる < 筆者の意図を捉えるために詳しく読もう > 本物の犬とロボットの犬を比べながら生き物の特徴を中村さんはどう表現しているか? 中村さんは 345 で生き物の特徴を 3 つ説明し 6 でまとめている 7 は筆者のメッセージがかいてあるよ < 中村さんが一番伝えたかったことは何だろう > 最終段落にメッセージがかいてあるよ あなたはあなたであり続けるたった 1 つのかけがえのない存在です 生き物は過去 未来 他の生き物ともつながっている 生き物として生きていることはとてもすてきに思えないか 自分自身のことが大切であるように他も大切であるという気持ちになりませんか 中村さんは生き物の特徴から生き物として 生きる ことが素敵なことであると伝えたかった 文章の構成から生きものの特徴をつかむことができたか キーセンテンス キーワードを引かせ共通して着目している叙述に目を向けさせる 文章の要旨を的確に捉えることができたか 筆者の表現の意図について考えることができる筆者の考えについて自分がどう考えるかをまとめ 友だちと交流し 自分の考えを深めることができる < 筆者の表現の効果について考えよう > あなたがかっている犬のチロ と具体的な名前を挙げていることについて ~ ましょう ~ せんか と読者に呼びかけていることについて 中村さんは 読者に具体的なイメージを持ってほしいから チロ という名前を付けている また 読者に自分のこととして考えて欲しいから呼びかけの文を沢山使っている 中村さんは私たちに向かって強い思いで生き物としていきることの大切さを伝えている < 中村さんのメッセージに対して自分の考えをもとう > 立場をはっきりさせ自分の考えをまとめよう A 実感として理解でき 共感できる B 理解できるが さほど共感できない C 十分に理解できない部分もあるが共感はできる 私は生き物として生きることはとてもすてきなこと だと ( 思います 思いません ) なぜなら 同じ班で自分の考えを交流しよう 同じ立場で考えると理由や根拠が詳しくなるね 交流後の自分の考えをまとめよう ひとりで考えたときより 自分の考えの理由や根拠がすっきりしたよ 筆者の表現の工夫について考えることができたか 教科書 P41 を考考にし 学習 読書体験 実経験 といった視点で自分の考えを構成することをつかませる 友だちとの共通点や相違点を明らかにしながら自分の考えを深めている ( 書く ) 3
筆者の考えについて自分がどう考えるかをまとめ 立場の異なる友だちと交流し 自分の考えを広げることができる 違う班の人とグループを組んで考えを交流しよう 根拠がはっきりしないとよく分からないな 具体的な体験などを交えながら話すと根拠がはっきりして言っていることが説得力があるね < 最終的な考えをまとめよう > 私は最終的に生き物として生きることはとてもすてきなこと だと ( 思います 思いません ) なぜなら さんの意見から 色んな立場の意見があってなるほどと思った 納得できないと思うことも大事なんだな 意見を交流すると考えが深まるね ワークシートをもとに考えの変容を視覚的に分かりやすくする 交流することの意味を見出し 友だちとの共通点や相違点を明らかにしながら自分の考えを深めている 4
5. 本時の学習 ( 第二次中の 2 時 ) (1) 教材 感情 (2) 本時のねらい筆者の伝えたいこと ( 要旨 ) を理解し それに対しての自分の考えを持つこと ができる ( 読むこと ) (3) 準備ワークシート (4) 展開 学習活動時児童の活動と思考の流れ 支援と 評価 1. つかむ 2. 筆者の一番 伝えたいこと ( 要旨 ) を解釈 する ( 考える ) 7 18 茂木さんの一番伝えたいことは何か? 最終の 6 段落だ 6 のどの文かはっきりさせるために音読しよう 3 セ どんな感情も生きていくうえで大切なものです 4 セ さまざまな感情をもつことは 人生で起きるさまざまな出来事に対応できる力になります ということは 3 セの理由なのかな 呼びかけているから最後の 5 セ 多様な感情をもつ自分自身を認め 受け止めていきましょう かな 全部 感情 という言葉がある 題名でもあるからつながっているのかな 茂木さんの一番伝えたいことは 多様な感情を持つ 自分自身を認め 受け止めていきましょう だ 多様な感情を持つ自分自身を認め 受け止めていきましょう とはどういうことか? 認め 受け取る? 多様な感情? 辞書で引くと 喜び 希望 認める しょうちする ゆるす 安心 悲しみ いかり 受け止める とんできたものを体を使って止めること どんな感情であっても自分でしっかりと受け入れるということかな キーセンテンスに線を引かせる 要旨の解釈が難航しそうな場合は小グループで話し合う活動を取り入れる 茂木さんは 悲しみや いかりのようなマイナス感情に 急になることがある むかむかして自分に嫌になりそう でも そんな自分を受け入れようね と言いたいのだ 4. 筆者の考えに対し自分の考えを持つ ( ふかめる ) 5 ふりかえりをする ( まとめる ) 15 5 < 茂木さんの考えに対しあなたはどう思うかな?> 私は茂木さんの考えに共感できます 不安や後悔でいっぱいの時は自分自身が嫌いになりそうだけど どんな感情でも生きる上で役に立つものと書いてあるから 辛いことがあっても前向きに考えようと思います 私は共感できない 宿題を忘れて叱られた時は悲しくなる 悲しさについてはなぜ役に立つのか正直分からないから茂木さんの考えには賛成できないな 友達の考えを聞いて自分自身はどう感じたか振り返ろう 茂木さんの考えは理解でき共感もできるよ 茂木さんの考えは理解できたけど共感できない 結論 根拠の順に自分の考えを書かせる 共通体験 ( 合宿 ) の経験を提示し 判断の根拠とさせる 筆者の伝えたいこと ( 要旨 ) を理解し それに対しての自分の体験をもとに自分の考えを持つことができる 本時の視点 児童が考えを持つための前提として要旨の理解をできたかどうか 課題解決が難航した場合の 小集団による話し合い の形態は適切であったか 5