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~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

1.3 風化 侵食状況

溶結凝灰岩を含む火砕流堆積物からなっている 特にカルデラ内壁の西側では 地震による強い震動により 大規模な斜面崩壊 ( 阿蘇大橋地区 ) や中 ~ 小規模の斜面崩壊 ( 南阿蘇村立野地区 阿蘇市三久保地区など ) が多数発生している これらの崩壊土砂は崩壊地内および下部に堆積しており 一部は地震時に

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近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

第 7 章砂防 第 1 節 砂防の概要 秋田県は 北に白神山地の二ツ森や藤里駒ヶ岳 東に奥羽山脈の八幡平や秋田駒ヶ岳 南に鳥海山など 1,000~2,000m 級の山々に三方を囲まれています これらを水源とする米代川 雄物川 子吉川などの上流域は 荒廃地が多く 土砂の発生源となっています また 本県

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1.2 主な地形 地質の変化 - 5 -

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

新潟県連続災害の検証と復興への視点

1. 湖内堆砂対策施設の見直し 1.2 ストックヤード施設計画 ストックヤードの平面配置は 既往模型実験結果による分派堰内の流速分布より 死水域となる左岸トラップ堰の上流に配置し 貯砂ダムから取水した洪水流を放流水路でストックヤード内に導水する方式とした ストックヤード底面標高は 土木研究所の実験結

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新潟県中越沖地震を踏まえた地下構造特性調査結果および駿河湾の地震で敷地内の揺れに違いが生じた要因の分析状況について

6. 現況堤防の安全性に関する検討方法および条件 6.1 浸透問題に関する検討方法および条件 検討方法 現況堤防の安全性に関する検討は 河川堤防の構造検討の手引き( 平成 14 年 7 月 ): 財団法人国土技術研究センター に準拠して実施する 安全性の照査 1) 堤防のモデル化 (1)

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第 7 章砂防第 1 節砂防の概要 秋田県は 北に白神山地の二ツ森や藤里駒ケ岳 東に奥羽山脈の八幡平や秋田駒ヶ岳 南に鳥海山など 1,000~2,000m 級の山々に三方を囲まれています これらを水源とする米代川 雄物川 子吉川などの上流域は 荒廃地が多く 土砂の発生源となっています また 本県の地

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4. 堆砂

火山活動解説資料 ( 令和元年 5 月 ) 栗駒山の火山活動解説資料 ( 令和元年 5 月 ) 仙台管区気象台地域火山監視 警報センター 火山活動に特段の変化はなく 静穏に経過しており 噴火の兆候は認められません 30 日の噴火警戒レベル運用開始に伴い 噴火予報 ( 噴火警戒レベル 1 活火山である


177 箇所名 那珂市 -1 都道府県茨城県 市区町村那珂市 地区 瓜連, 鹿島 2/6 発生面積 中 地形分類自然堤防 氾濫平野 液状化発生履歴 なし 土地改変履歴 大正 4 年測量の地形図では 那珂川右岸の支流が直線化された以外は ほぼ現在の地形となっている 被害概要 瓜連では気象庁震度 6 強

資料 -5 第 5 回岩木川魚がすみやすい川づくり検討委員会現地説明資料 平成 28 年 12 月 2 日 東北地方整備局青森河川国道事務所

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平成 29 年 7 月九州北部豪雨における流木被害 137 今回の九州北部における豪雨は 線状降水帯 と呼ばれる積乱雲の集合体が長時間にわたって狭い範囲に停滞したことによるものである この線状降水帯による記録的な大雨によって 図 1 に示す筑後川の支流河川の山間部の各所で斜面崩壊や土石流が発生し 大

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9 箇所名 江戸川区 -1 都道府県東京都 市区町村江戸川区 地区 清新町, 臨海町 2/6 発生面積 中 地形分類 盛土地 液状化発生履歴 近傍では1855 安政江戸地震 1894 東京湾北部地震 1923 大正関東地震の際に履歴あり 土地改変履歴 国道 367 号より北側は昭和 46~5 年 南

GUPI Newsletter No / 5/20 本 サ イト は (一 社 )全国 地 質調 査 業 協会 連 合会 が 公開 主 体で GUPIは 地 盤情 報 の整 備 と公 開シ ス テム の 開発 を 担 当し て いま す 公 開 して い るボ ー リ ング 柱 状図


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図 -3.1 試験湛水実績図 平成 28 年度に既設堤体と新設堤体が接合された抱土ゾーンにおいて調査ボーリングを実施し 接合面の調査を行った 図 -2.2に示すように 調査ボーリングのコア観察結果からは 新旧堤体接合面における 材料の分離 は認められなかった また 境界面を含む透水試験結果により得ら

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国土技術政策総合研究所 研究資料

(3) 土砂災害土砂災害の想定は 急傾斜地崩壊危険箇所 地すべり危険箇所 山腹崩壊危険地区のうち 保全人家 ( 公共施設を含む ) を有し かつ 対策工事の実施されていない箇所などを対象に 各危険箇所などの耐震ランクと震度から危険度ランク (A B C) を判定した ここでいう危険度は 相対的なラン

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鬼怒川緊急対策プロジェクト 鬼怒川下流域 茨城県区間 において 水防災意識社会 の再構築を目指し 国 茨城県 常総市など 7市町が主体となり ハードとソフトが一体となった緊急対策プロジェクトを実施 ハード対策 事業費合計 約600億円 ソフト対策 円滑な避難の支援 住民の避難を促すためのソフト対策を

 

国土技術政策総合研究所 研究資料

横書き 2組

実施概要 平成 5 年度第 回災害対策等緊急事業推進費 ( 主な対策の ). 梅雨前線に伴う豪雨により被害を受けた地域における対策 5 件 674 百万円 ( 国費 ) 具体的には ()~(5) のとおり () 河川 ( 補助 ) (5) 国道 ( 直轄 ) よどがわすいけいふるかわ 平成 5 年

西松建設技報

目 次 1. 想定する巨大地震 強震断層モデルと震度分布... 2 (1) 推計の考え方... 2 (2) 震度分布の推計結果 津波断層モデルと津波高 浸水域等... 8 (1) 推計の考え方... 8 (2) 津波高等の推計結果 時間差を持って地震が

【論文】

2.2 既存文献調査に基づく流木災害の特性 調査方法流木災害の被災地に関する現地調査報告や 流木災害の発生事象に関する研究成果を収集し 発生源の自然条件 ( 地質 地況 林況等 ) 崩壊面積等を整理するとともに それらと流木災害の被害状況との関係を分析した 事例数 :1965 年 ~20

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東日本大震災 鳴らされていた警鐘

東日本大震災における施設の被災 3 東北地方太平洋沖地震の浸水範囲とハザードマップの比較 4

火山ガスの状況( 図 8-5 図 9-4) 12 日 18 日 25 日 27 日に実施した現地調査では 火山ガス ( 二酸化硫黄 ) の1 日あたりの放出量は 900~1,600 トン (11 月 :700~1,800 トン ) と 増減を繰り返しながら概ねやや多い状態で経過しました 地殻変動の状

A-2 に関する解答のヒント 1. 出題された地形図に示された地域は 埼玉県羽生市南部である ( 市名は地形図中の北西部に記述されている ) 地形図は高度成長期後期の昭和 43 年に修正された縮尺 1:2500 の国土基本図であり 等高線の主曲線は 2mである 2. 出題範囲の大半を占める平らな土地


5. 被害の概要札幌市東区東 15 丁目 ( 屯田通り ) では約 3.0km にわたって道路陥没が発生し, 交通障害が生じた. 加えて, 札幌市北区の西 4 丁目北 34 条 ~37 条においても道路陥没が発生した. 札幌市清田区里塚 1 条では宅地造成地盤の液状化が生じ, 道路や家屋に著しい沈下

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図-2 土砂移動発生箇所 国土地理院の判読結果 4による 図-3 傾斜区分と土砂移動発生箇所 国土地理院の判読結果 4に よる の関係 根谷川 AMeDAS三入観測点 太田川 可部東地区 広島市安佐北区 八木地区 緑井地区 広島市安佐南区 地質区分 産業技術総合研究所シームレス地質図より関 図-4

淀川水系流域委員会第 71 回委員会 (H20.1 審議参考資料 1-2 河川管理者提供資料

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「活断層の補完調査」成果報告書No.H24-2

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ポータルサイト ジオ ステーション と 地方自治体のボーリングデータベースとの連携 ポイント ジオ ステーションと地方自治体が Web 公開しているボーリングデータベースとの連携は東京都のみでしたが 関東の全都県および川崎市との連携を行いました 関東の地方自治体が公開しているボーリングデータ ( 1

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7 制御不能な二次災害を発生させない 7-1) 市街地での大規模火災の発生 7-2) 海上 臨海部の広域複合災害の発生 7-3) 沿線 沿道の建物倒壊による直接的な被害及び交通麻痺 7-4) ため池 ダム 防災施設 天然ダム等の損壊 機能不全による二次災害の発生 7-5) 有害物質の大規模拡散 流出


472 土木学会論文集 B2 海岸工学 Vol. 66 No 図-1 図-2 西湘海岸の海底形状 1990年 測線 No.3と No.33 における縦断形変化 d50 の水深方向 分布および粒度組成の水深分布 0.425mm 粗砂 mm で覆われている 図-3-5m

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地すべり学会関西支部大豊地すべり調査 調査報告 メンバー高知大学笹原克夫, 日浦啓全 ( 名誉教授 ) 徳島大学西山賢一京都大学松浦純生, 末峯章, 土井一生国土防災技術 ( 宮本卓也, 井上太郎 相愛山崎尚晃, 松田誠司 四国トライ松尾俊明, 吉村典宏長崎テクノ 讃岐利夫木本工業株西森興司町田博一

Q3 現在の川幅で 源泉に影響を与えないように河床を掘削し さらに堤防を幅の小さいパラペット ( 胸壁 ) で嵩上げするなどの河道改修を行えないのですか? A3 河床掘削やパラペット ( 胸壁 ) による堤防嵩上げは技術的 制度的に困難です [ 河床掘削について ] 県では 温泉旅館の廃業補償を行っ

平成31年度予算概算決定額 森林整備事業 治山事業 林野公共事業 (平成30年度1次補正予算額5,199百万円 182, ,049 百万円 平成30年度第2次補正予算額 32,528百万円) 臨時 特別の措置 として31年度概算決定額44,128百万円を別途措置 対策のポイント 林業の成

土砂災害警戒情報って何? 土砂災害警戒情報とは 大雨警報が発表されている状況でさらに土砂災害の危険性が高まったときに, 市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の方々が自主避難をする際の参考となるよう, 宮城県と仙台管区気象台が共同で発表する防災情報です 気象庁 HP より :

図 東北地方太平洋沖地震以降の震源分布図 ( 福島第一 第二原子力発電所周辺 ) 図 3 東北地方太平洋沖地震前後の主ひずみ分布図 ( 福島第一 第二原子力発電所周辺 )

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土砂災害対策の強化に向けて 提言 平成 26 年 7 月 土砂災害対策の強化に向けた検討会

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平成29年7月九州北部豪雨の概要 7月5日から6日にかけて 停滞した梅雨前線に暖かく 湿った空気が流れ込んだ影響等により 線状降水帯 が形成 維持され 同じ場所に猛烈な雨を継続して 降らせたことから 九州北部地方で記録的な大雨と なった 朝倉では 降り始めから10数時間のうちに500ミリを 超える豪

本ワーキンググループにおけるこれまでの検討事項

新都市社会技術融合創造研究会研究プロジェクト 事前道路通行規制区間の解除のあり方に関する研究

避難を促す緊急行動 被災した場合に大きな被害が想定される国管理河川において 以下を実施 1. 首長を支援する緊急行動 ~ 市町村長が避難の時期 区域を適切に判断するための支援 ~ できるだけ早期に実施 トップセミナー等の開催 水害対応チェックリストの作成 周知 洪水に対しリスクが高い区間の共同点検

8km M km M M8.4 1M M M 東北地方太平洋沖で想定されていた地震 Fig % 8 9% M8. 6 3m M % Fig.1 Distribution of

国土技術政策総合研究所 研究資料

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の洪水調節計画は 河川整備基本方針レベルの洪水から決められており ダムによる洪水調節効果を発揮する 遊水地案 は 遊水地の洪水調節計画は大戸川の河川整備計画レベルの洪水から決めることを想定しており 遊水地による洪水調節効果が完全には発揮されないことがある 瀬田川新堰案 は 瀬田川新堰の洪水調節計画は


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火山ガスの状況( 図 8-5 図 9-4) 1 日 6 日 8 日 14 日 20 日 22 日に実施した現地調査では 火山ガス ( 二酸化硫黄 ) の1 日あたりの放出量は700~1,800 トン (10 月 :500~1,70 トン ) と増減しながら 概ねやや多い状態で経過しました 地殻変動の

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福岡大学人文論叢47-3

2. 急流河川の現状と課題 2.1 急流河川の特徴 急流河川では 洪水時の流れが速く 転石や土砂を多く含んだ洪水流の強大なエネルギー により 平均年最大流量程度の中小洪水でも 河岸侵食や護岸の被災が生じる また 澪筋 の変化が激しく流路が固定していないため どの地点においても被災を受ける恐れがある


クイズの答え 富良野川2号透過型えん堤 ダム 長さ 917m 答え② 東京タワーを3つ寝かせたほどの長さを持って おり このような形式のえん堤 ダム として は世界一です しかし 大正泥流はこのえん堤 の長さ 幅 いっぱいに氾濫して流下しました えん堤部の高さ 14. 5m 答え② 砂防えん堤の高さ

Transcription:

6. 天然ダムと河道閉塞 4 学協会報告書 1)では 大小合わせて 50 箇所 図 6.1 参照 四角囲いの数字は地点番号 の河道閉塞箇所につい て 位置 崩壊斜面の諸元 斜面崩壊の諸元 天然ダムの 諸元 堰止湖の諸元 応急復旧対策 過去の河道閉塞との 比較 水文学的特徴などを整理している 本報告書では その後の調査結果として以下を中心にとりまとめる 天然ダムの発生要因 規模特性 6.1 節 6.2 節 天然ダムの調査および監視 6.3 節 河道閉塞の復旧計画とその実施状況 6.4 節 天然ダムの地盤工学的性質 6.5 節 荒砥沢ダム上流部の地すべり近傍の天然ダム 6.6 節 6.1 天然ダムの発生と基本特性 6.1.1 天然ダムの発生 写真 6.1.1 岩手 1 小川原地区 幅 30m 長さ 60m 20 千 m3 2) 天然ダムの規模が明らかな岩手県内の 5 事例および宮城 県内の 9 事例の一覧を表 6.1.12) 7) 10)に示す 同表の岩 手 宮城内陸地震の事例 No.1 No.15 は 国土交通省東北 地方整備局により天然ダムの規模 堰止長 堰止幅および 概算崩落土砂量 が公表されている 2) ただし No.13 の 荒砥沢は巨大崩壊のために規模等が明示されていない ま た これらの 14 事例の位置図を図 6.1.1 に示す また 写真 6.1.1 写真 6.1.14 は それぞれ岩手県内および宮 城県内での公表された河道閉塞の写真をそのまま引用した ものである 2) 地区名は発表時点のものであり その後 整理されて名称が変わっている地区もある 最終的な名称 は表 6.1.1 に示す 写真 6.1.2 岩手 2 市野々原地区 図 6.1 主な河道閉塞 流入の位置図 1) 黒 人工ダム 黄色 天然ダム 気象庁による震央 防災科研による地震計位置 ピンマーク 産総研による地表地震断層 地図はカシミール 3D を使用 130

幅 200m 長さ 700m 1,730 千 m3 2) 震源 岩手4 岩手県 岩手3 東北自動車道 岩手2 岩手5 栗駒山 国道342号 岩手1 磐井川 宮城8 宮城5 一関 宮城7 宮城10 宮城9 宮城4 宮城県 宮城3 宮城2 宮城1 三迫川 東北新幹線 国道398号 0 迫川 10km 仙台 図 6.1.1 天然ダムの位置図 2008 年岩手 宮城内陸地震 2) 写真 6.1.5 岩手 5 産女川地区 幅 200m 長さ 260m 12,600 千 m3 2) 写真 6.1.3 岩手 3 槻木平地区 幅 60m 長さ 100m 80 千 m3 2) 写真 6.1.6 宮城 1 坂下地区 幅 20m 長さ 80m 90 千 m3 2) 写真 6.1.4 岩手 4 須川地区 写真 6.1.7 宮城 2 浅布地区 幅 130m 長さ 280m 390 千 m3 2) 幅 220m 長さ 220m 300 千 m3 2) 131

宮城⑨ 宮城⑦ 写真 6.1.12 宮城 7 沼倉地区 幅 120m 長さ 130m 270 千 m3 2) 写真 6.1.8 宮城 3 小川原地区 幅 200m 長さ 520m 490 千 m3 2) 宮城 9 沼倉裏沢地区 幅 160m 長さ 560m 1,190 千 m3 2) 写真 6.1.9 宮城 4 温湯地区 幅 80m 長さ 580m 740 千 m3 2) 写真 6.1.13 宮城 8 湯浜地区 幅 200m 長さ 1,000m 2,160 千 m3 2) 写真 6.1.10 宮城 5 湯ノ倉温泉地区 幅 90m 長さ 660m 810 千 m3 2) 写真 6.1.14 宮城 10 河原小屋沢地区 幅 170m 長さ 400m 210 千 m3 2) 写真 6.1.11 宮城 6 荒砥沢地区 2) 132

6.1.2 3) 3) 4) 5) (1) 6) 46 8 3 6.1.1 5 6) 1) 3) 3) 6.1.1 2)7)10) 133

2) 6.1.2 1 2 3 4 5 5 3) 3) 6.1.3 1 2 3 4 5 6 7 7 3) 4) 形状 1: 凸状形状 2: やや凸状崩壊斜面河道形状 3: 直線状形状 4: やや凹状形状 5: 凹状 7.1.2 形状 1: 尾根形状 2: 尾根状形状 3: 斜面形状 4: 急崖斜面河道形状 5: 沢状形状 6: 沢形状 7: すり鉢状 7.1.3 45 22.5 22.5 45 22.5 6.1.4 6.1.4 ABC D 4 3) ±11.25 (2) 414 6.1.2 6.1.56.1.8 6.1.5 15 45 12 6.1.6 5 5 2 4 1 3 86% 3 6.1.7 6 4 4 3 2 3 71% 3 5 6) 3 6.1.2 C D B B D A B B D B A C A B 6.1.5 134

3 4 6) 6.1.7 6.1.8 ±11.25 A 3 ±11.25 ±33.75 B 6 64%±33.75 (3) 6) 6.1.9 6) 6.1.10 6.1.11 6.1.6 5 6.1.9 4 3 2 1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 6.1.7 6.1.10 西須川 B 震源東 槻木平 B 東南東 産女川 D 沼倉 A 市野々原 D 西南西 河原小屋 C 小河原 C 湯の倉温泉 B 坂下 A 沼倉裏沢 B 南東 浅布 B 南南東 南西 湯浜 A 小川原 B 温湯 D 南南西 南 6.1.8 6.1.11 135

6.1.10 6.1.12 11 79 % 100200 m 6.1.13 11 79 % 100600 m 1,000 m 6.1.14 9 64 % 200 10 3 2,000 10 3 m 3 6.1.3 (1) 14 6.1.1 6.1.126.1.14 (2) 6.1.15 2040 6.1.12 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 6.1.15 6.1.13 6.1.16 6.1.14 6.1.17 136

6.1.16 6.1.17 堰止土量 V ( 千 m 3 ) 2,500 2,000 1,500 1,000 500 V = 2.5 L V= 1.76 L (3) 4) 5 13 6.1.16.1.26.1.3 V L V1.76 L R 2 : 0.906 (6.1.1a) V2.5 L (6.1.1b) V W V5.08 W R 2 : 0.535 (6.1.2) L W L2.99 W R 2 : 0.557 (6.1.3) V m 3 LmW mr 2 V L V W L W V L 6.1.1a6.1.1b 6.1.18 6.2 7) 8) 9) 500 2000 29 79 2004 2 10)11) 15 17 2 34 25 25 4)5) 6.2.1 6.1.1 2)7)10) No.16 No.17 5 No.18No.34 17 0 0 200 400 600 800 1000 1200 堰止長 L (m) 6.1.18 2008 13 34 6.1.1 9 No.13181920232429 3034 25 6.2.2 6.1.1 2 9 2 9 6.1.1 2 11 6.2.1 6.2.1 V7 10-7 L 3.703 R 2 : 0.800 (6.2.1) V m 3 Lm 6.2.1 V L 0.800 6.2.3 6.1.18 13 6.2.1 6.2.2 137

6.2.2 V0.180 L 1.333 R 2 : 0.862 (6.2.2) V m 3 Lm 5 14 11 25 6.2.3 6.2.3 V0.008 L 1.978 R 2 : 0.525 (6.2.3) V m 3 Lm 6.2.36.2.3 13 6.2.2 11 6.2.125 6.2.3 m 3 6.2.4a 6.2.4b 60 m L 192 m V180 L 1.333 (6.2.4a) 192 m L 1000 m V7 10 4 L 3.703 (6.2.4b) Vm 3 Lm 6.2.4 11 14 1) 2) 6.1.1a 6.2.1 6.1.1b 3) 6.2.2 4) 6.2.4a6.2.4b 100000 10000 1000 100 10 1 V = 7E-07L 3.703 R 2 = 0.800 No.16 17 21 22 25~28 31~33 10 100 1000 6.2.1 11 堰止土量 V ( 千 m 3 ) 10,000 100,000 10,000 1,000 1,000 100 10 1 100 10 1 V = 0.180 L 1.333 R² = 0.862 No.1~4 6~12 14 15 10 100 1000 6.2.2 13 ) V= 0.008L 1.978 R² = 0.525 6 No.5 産女川 No.16 17 21 22 25~28 31~33 V=7 10-7 L 3.703 R 2 =0.800 (4) 式 10 100 1000 堰止長 L (m) No.1~4 6~12 14 15 V=0.180 L 1.333 R 2 =0.862 (5) 式 6.2.3 25 138

6.3 1) 2) 3) 4) 5) 6.3.16.3.18 1 7 16 3 12)14) a) 7 b) 5 c) 3 15 6.3.1 (1) LP m 6.3.2 LP 6.3.1 LP 2.5 1 6.3.1 6.3.1 15 6.3.1 15 m m m3 1 30 60 20 2 200 700 1,730 3 60 160 80 4 130 280 390 5 200 260 12,600 1 20 80 90 2 220 220 300 3 200 520 490 4 80 580 740 5 90 660 810 6 7 120 300 270 8 200 1,000 2,160 9 160 560 1,190 10 170 400 210 139

18 LP LP 2.5 1 LP (2) 6.3.1 2008 6 7 16) 2009 12 398 2008 7 17) 2008-008836 6.3.3 6.3.1 6.3.2 LP 6.3.3 17) 6.3.1 17) 10m 10m 6.3.1 16) 2009 12 140

1 44 16) 2009 12 6.4.1 2008 年 2009 年 2010 年地点番号地区名 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 2 浅布地区 3 小川原地区 4 温湯地区 7 湯ノ倉温泉地区 10 16, 17 18 24 湯浜地区沼倉裏沢地区沼倉地区産女川地区 27, 28 市野々原地区 : 応急復旧 : 本復旧 6.4 6.3.1 2010 3 2009 5 6.1 5-68-91144-49 18) 6.4.1 2008 6 2010 3 6.3.1 9 6.4.1 (1) 2 860m 173 m 3 700m 1km 2008 6 17 6 19 20 6 24 6 21 8 15 6.4.1 2 6.4.1 2 2009/11/17 2009 1 29 6.4.1 141

342 L=310m 20mL=410m2009 12 3 6.4.1 (2) 5 1260 m 3 260m 2km 2008 6 25 11 27 (3) 2 220m 330m2008 6 18 3 1.0m 2008 6 17 6 22 6 25 200m 8 29 2009 2 17 30m 5.1m 6.4.2 L=188m1 1 2010 2 17 (4) 3 520m 600m2008 6 18 3 6 28 100m 398 1.0m 2008 6 17 6 27 475m 8 29 2009 2 5 30m 5.0m 6.4.3 L=356m2 2010 2 17 (5) 4 2008 6 27 2 6.4.2 2 2009/12/11 6.4.3 3 2009/12/11 除石後 下流側既設堰堤 上流側既設堰堤 6.4.4 4 除石範囲 H20. 除石完了 20,000m 3 10 20 6.4.4 10 24 10 m 3 142

11 (6) 5 660m 700m2008 6 28 2 81 m 3 6.3.2 LP 2.5 1 660m 30m 1m 395.4m 2008 11 5 10 24 24 2:0021:00 106mm 10m 2008 7 5 8 12 2 10 24 11 20 5 2009 11 30 6.4.5 6.4.5 5 2009/11/28 帯工 2 基 床固め工 4 基 模式図 崩落土堆積厚約 50m 6.4.2 8 2009/10/30 (7) 8 1,000m 500m2008 6 16 3 785 m 3 216 m 3 50cm200cm 2008 11 5 2008 9 29 2008 2009 6.4.6 7 2009/11/6 4 2 2009 12 15 6.4.2 143

(8) 沼倉地区 宮城 7 沼倉地区は三迫川左岸側の斜面崩壊によって生じた河道 閉塞であり 行者の滝のすぐ上流部に位置している 斜面 崩壊が発生した斜面の傾斜は約 19 度であり比較的緩い斜 面となっているのが特徴である また 閉塞土には岩塊等 はほとんど認められず土砂が主体となっており 大量の流 木が混在している 2008 年 7 月 1 日より倒木処理や仮排水路整備に着手し 同 9 月 30 日に仮排水路が完成している 2009 年 1 月 28 日に本復旧に着手し 渓流保全工 L=247m を 2010 年 2 月 17 日に完了する予定である 写 真 6.4.6 (9) 沼倉裏沢地区 宮城 9 沼倉裏沢地区は御沢沿いの右岸側および少し下流の左岸 側の斜面崩壊によって生じた河道閉塞であり 両者の崩壊 土はほぼ連続している 上流側の沼倉裏沢の斜面崩壊は規 模が比較的大きく 崩壊土量は約 119 万 m3 天然ダムの堤 長は約 560m と見積もられている なお 下流の栗駒ダム では 2008 年 6 月 21 日午前 0 時 30 分に約 37 万 m3 の流入 が観測されている 19) このため ダムの水位は約 90cm 上 昇したが 事前に放流をして空容量を確保していたため下 流への影響はなかった ダムが砂防機能を果たした一例で ある この流入の原因は沼倉裏沢の天然ダムの越流 写真 6.4.7 によると考えられている 実際 同 6 月 28 日時点 では天然ダム表面に自然水路が形成されている 2008 年 7 月 1 日より倒木処理や河道修正を実施しており 同 10 月 24 日に完了している 写真 6.4.8 写真 6.4.7 沼倉裏沢地区 宮城 9 の越流状況 撮影 国土交通省東北地方整備局 2008/6/20 21 写真 6.4.8 沼倉裏沢地区 宮城 9 の復旧後の流路 撮影 国土交通省東北地方整備局 2008/10/8 6.4.2 今後の対策 本復旧に引き続き栗駒山系特定緊急砂防事業 直轄特緊 として 今後 5 年間の計画で砂防施設等の整備が実施され る予定である 表 6.2.1 に示す 8 箇所 1 箇所は斜面対策 ではその下流部に砂防えん堤の設置が予定されている こ れらの砂防えん堤の設置位置を図 6.4.3 に示す なお 図 には示していないが 磐井川 産女川 岩手県 迫川 三 迫川 宮城県 では県による災害補助事業として砂防えん 堤が計画されている 6.5 天然ダムの地盤工学的性質 斜面崩壊によって発生する天然ダムの性質は斜面崩壊の 形態に影響される 市野々原地区のように地すべりブロッ クが堤体となる場合や湯浜 湯ノ倉地区などのように岩盤 斜面の崩壊土が堤体となる場合もある また 崩壊土にも 巨レキや倒木が含まれている場合もあるなど 天然ダムの 構成土は斜面崩壊の流下距離の影響も受けている ここで は 比較的規模の大きい湯ノ倉温泉地区の天然ダムを一例 として 天然ダムの地盤工学的性質について述べる 湯ノ倉地区の崩壊土は左岸斜面の山頂付近の溶結凝灰岩 とその下の凝灰岩からなる 土砂が主体であるが φ1m を越える巨レキや倒木も多くみられる 写真 6.5.1 崩壊 土より採取した試料より得られた粒径加積曲線を図 6.5.1 に示す 図に示すように土砂には細粒分が多く含まれるこ 図 6.4.3 国土交通省 直轄特緊 による砂防えん堤の計画位置 国土交通省東北地方整備局 地図はカシミール 3D を使用 とがわかる このため締固め試料に対する透水係数は 2.3 10-6 cm/s と小さい値なっている 図 6.5.2 に示す堤体天端において 2009 年 10 月にボーリ 144

写真 6.5.1 湯ノ倉温泉地区の天然ダムの堤体表面 撮影 株木宏明 東北大学 2008/7/20 図 6.5.3 湯ノ倉温泉地区におけるボーリング柱状図 土で構成されている N 値の分布に示すように表層 10m 程 度はレキ当たりも少なく N 値は 10 20 程度である なお 表層 2m 程度は復旧工事において堤体を整形した影響があ り乱れている可能性がある 深度 10m 以深ではレキ当たり が多くなり 深度 17m あたりで再び N 値が 20 前後となっ ている これより表層 10m の範囲では径の大きい岩塊が少 ないが これより深い深度では岩塊の比率が大きくなって いると思われる 図 6.5.2 に示すように調査地点は崩壊し た斜面の直下に位置していることから 斜面崩壊によって 発生した岩塊が先に堆積し その後 比較的粒径の小さい 崩落土が堆積した可能性がある また 同ボーリング孔を 用いて実施したダウンホール法による PS 検層の結果 N 値の深度分布に対応して 表層 10m では S 波速度が 340m/s であるが それ以深では 540m/s と大きくなっている 2008 年 10 月 24 日の大規模侵食では 堤体が 15m 程度低くなっ ており 表層の土砂分の多い比較的緩い層に加えて岩塊の 多い比較的堅い層も侵食されたと考えられる 図 6.5.1 湯ノ倉温泉地区の崩壊土の粒度分布 図 6.5.2 湯ノ倉温泉地区におけるボーリング位置図 ングおよび原位置試験を実施した ボーリング柱状図およ び標準貫入試験による N 値の深度分布を図 6.5.3 に示す 深度約 22m で旧河床堆積物が現れており それ以浅が崩壊 145

6.6 荒砥沢ダム上流部の地すべり近傍の天然ダム 荒砥沢ダム上流部の大規模地すべり近傍では 地すべり 発生直後 複数の天然ダムが形成されたが その後の降雨 などの影響により地すべり土塊を取り囲むように多くの堰 止湖が形成されている しかしながら 地震直後には確認 できなかった天然ダム 地すべり土塊の東側 については 4 学協会報告書 1)では記述されていない そこで ここで は地震直後には確認できなかった天然ダムを含めて 大規 模地すべり近傍での天然ダムについて整理する これら天然ダムの多くは地すべり土塊の末端部に集中し て認められた 本地域では 小規模な河川が地すべり土塊 によって閉塞された影響で形成された小規模な天然ダムが 多く 地すべり土塊を囲む様に U 字状に分布する 荒砥沢地すべり近傍の天然ダムは小規模なこと 周辺に は人家はなく 下流側には荒砥沢ダムがあること等から河 道閉塞に対する対策は取られていない 以下に荒砥沢地すべりで発生した 8 箇所の天然ダムの記 録を示すとともに 図 6.6.1 にそれらの位置を示す 右ヨモギクボ沢の支流が地すべり土塊によって閉塞され たために形成された天然ダム 震災翌日の 2008 年 6 月 15 日の写真では確認できない (4) 土塊東側天然ダム④ 写真 6.6.4 荒砥沢地すべりの東側に位置する天然ダム 大きな沢を 閉塞された結果にできた天然ダムではなく 移動土塊が山 写真 6.6.1 天然ダム①を下流側 南側 から撮影 (1) 土塊東側天然ダム① 写真 6.6.1 右ヨモギクボ沢が地すべり土塊によって閉塞されたため に形成された天然ダム 震災翌日の 2008 年 6 月 15 日の写 真では確認できない (2) 土塊東側天然ダム② 写真 6.6.2 右ヨモギクボ沢の支流が地すべり土塊によって閉塞され たために形成された天然ダム 震災翌日の 2008 年 6 月 15 日の写真では確認できない 写真 6.6.2 天然ダム②を西側から撮影 (3) 土塊東側天然ダム③ 写真 6.6.3 図 6.6.1 荒戸沢天然ダム近傍天然ダム位置図 背景には国土地理院 3 の空中写真使用 146

6.6.3 6.6.5 6.6.4 2008 6 15 (5) 6.6.5 2008 6 15 2008 6 21 6.6.6 6.6.6 (6) 6.6.7 6.6.7 (7) 6.6.8 2008 6 16 7.6.8 (8) 6.6.9 2008 6 15 6.6.9 147

21360220 20 4120 pp.63-642008.12 18) 20 21 11 27 http://www.tohoku.kokuyurin.go.jp/ 19) http://www.pref.miyagi.jp/kikitaisaku/ saigai_index.htm 1) 20 4 20 2008 2009.6 2) 20 6 19 3) HP : http://zgate.gsi.go.jp/iwate2008/index.htm 4) Tokida, K.: Natural dams built by sliding failure of slope during the Iwate-Miyagi Nairiku Earthquake in 2008, Pro. o f International Symposium on Prediction and Simulation Methods for Geohazard Mitigation, No.111, 2009. 5) 30 No.5-00082009. 6) No.2042004. 7) 2002. 8) 62 pp.238-2411987. 9) 61 pp.119 1987. 10) 3 12 2005. 11) 16 2004 2004. 12) No.1No.40 20 6 23 13) 20 6 25 14) 20 7 16 15) 1 2009.6 16) http://www.thr.mlit.go.jp/ 17) 20 2008 148