中京大学大学院心理学研究科 平成 26 年度修士論文構想発表会抄録集 各発表者の在籍責任時間まとめ 梶井 10 月 7 日 ( 火 ) 伊藤加藤金谷簗瀬 加藤金谷柴田平沢平光 柴田 牛田梶井中西 山本 佐藤 梶井 加藤 10 月 8 日 ( 水 ) 佐藤冨田 金谷谷口冨田中西 加藤柴田谷口 伊藤牛田柴田中西 牛田 平沢 簗瀬 山本 佐藤 伊藤 加藤 佐藤山本 谷口冨田 平沢平光 平光 簗瀬 山本 平成 26 年 10 月 7 日 ( 火 )~ 於 : 中京大学八事キャンパス 3 号館 2 階廊下
完全に課題非関連な顔は知覚負荷に関係なく注意捕捉する 佐藤史織 (B11401M) 本研究は, 従来の研究では交絡していた課題の構えと顔刺激の有無を分離した上で, 完全に課題非関連な周辺の顔刺激は中央の文字弁別課題の遂行中でも注意を捕捉するか検証した 負荷理論 (Forster & Lavie, 2008) に一致するのであれば顔の注意捕捉はなくなるか減少するはずであったが, 結果は周辺に呈示された顔画像は文字弁別課題を妨害した 加えて, この効果は正立顔にのみ観察でき, 倒立顔や食べ物画像では観察できなかった 更に, 探索課題のオンセットと顔画像の呈示タイミングという時間的要因を双方が共有しない条件でも顔固有の効果が見られた 従って, 顔は観察者の構え, 知覚負荷, 呈示タイミングに関わらず刺激駆動的に注意捕捉する特殊な刺激である 10 月 7 日 ( 火 ) 大学生の睡眠問題への心拍変動バイオフィードバック法の適用 伊藤さや佳 (B21401M) 睡眠は心身の回復をもたらすと言われている しかし 大学生の睡眠状態は非常に悪いことが示唆され ( 山本,2009) それが充実した大学生活への妨害要因になると考えられる 睡眠の質を高めるためには 就床前に自律神経活動が交感神経優位から副交感神経優位へ つまりリラックス状態にあることが大切である それに対し有効な方法の一つとして 心拍変動バイオフィードバック法 (HRV-BF) がある HRV-BF は 呼吸法による心拍変動を可視化することで自己の身体的機能をコントロールする能力を促進させる そこで本研究では HRV-BF を用いて 大学生の睡眠問題が改善するかを明らかにすることを目的とする 10 月 8 日 ( 水 ) 1
こころの天気描画法とセルフエスティームの関連 牛田英臣 (B21402M) こころの天気描画法とは 土江 (2005) によって開発された 体の感じを確かめながら今の自分の心の様子を 天気 にたとえて A4 サイズの紙に色鉛筆やクレヨンで描写するものである また こころの天気描画法は フォーカシングの理論と実践に拠るものである ( 土江 2005) これまで フォーカシングに関する様々な研究がされてきたが こころの天気描画法を用いたフォーカシングに関する研究は少ない よって 本研究ではこころの天気描画法を用いたフォーカシングはどのような心理的影響を与えるのか セルフエスティ ムの観点から検討することを目的とする コミュニケーション スキルと身体動作における非言語コミュニケーションとの検討 自己評価と他者評価との比較 梶井雅世 (B21403M) 社会生活を営むには他者とのコミュニケーションが重要である 円滑なコミュニケーションを行うには様々な技術が必要であり それらはコミュニケーション スキルと言われる コミュニケーションには言語のみならず 非言語的なものも多く活用されており スキルと非言語コミュニケーションには関連があると言われている しかし 多くの研究が自己評価によるスキルとの関連を検討しており コミュニケーションは相互作用によるものであるため 他者から認められるスキルであるかが重要であると思われる 従って スキルの自己評価と非言語コミュニケーションが第 3 者にはどのように評価されるのか 特に身体動作に注目して検討する 10 月 8 日 ( 水 ) 2
自律訓練法標準練習と空間感覚練習がマインドフルネスに与える影響 加藤夕貴 (B21404M) マインドフルネスと自律訓練法 ( 以下,AT とする ) は, どちらも禅との関連が指摘されており, マインドフルネス瞑想と AT の効果にも, 共通するものがあると考えられる しかし AT の方が練習者の負担が少なく, 長期継続が容易である AT の標準練習と空間感覚練習を比較すると, その効果は一般に前者の方が高いとされている 一方で, 目標志向的性質が少ないという点においては後者の方がマインドフルネス瞑想に近く, より効果的にマインドフルネスを高めると考えられる しかしこれを検討した研究は見当たらない したがって, 本研究では AT の標準練習と空間感覚練習がマインドフルネスに与える影響について, 実証的に比較検討することを目的とする 青年期における人見知りの認識ととらえ方 金谷佐恵子 (B21405M) 他者と関わることは, 日常生活を営む上で必要不可欠なものであり, 人間関係の構築は初対面の人との出会いから始まる そして, 初対面の人との人間関係を始めることに積極的な人と消極的な人がいる 特に, 消極的な人に関しては自分を 人見知り であると認識していることが多いように思われるが, その定義ははっきりとしておらず, また人によってもとらえ方は様々であると考えられる また, これまでに青年期を対象にした人見知りに関する研究はなされていない したがって, 本研究では青年期にあたる人々が考えている 人見知り の定義ととらえ方を明らかにすることを目的とする 10 月 8 日 ( 水 ) 3
青年期の友人と親の認知と緩衝効果について 柴田茉知 (B21406M) 青年期において 友人と親が青年に与える影響は大きい しかし青年期の対人関係に関する研究は その関係が青年に与える影響に焦点を当てているものが多く 青年にとって友人や親がどのような存在なのか検討された研究は少ない 更に 先行研究によって 友人は 親との不仲によって生じる青年のネガティブな効果を抑制するという 緩衝効果をもつことが示されている 本研究では 青年にとって親や友人がどのような存在なのか検討するとともに 友人や親が示す緩衝効果を詳細に明らかにすることを目的とする 安全確保行動の修正が社交不安症状に与える効果の検討 谷口美津紀 (B21407M) 社交不安 ( 以下 SA) とは会話や見知らぬ人と出会うときなど 他者から否定的に評価されかねないような社交的場面を恐れることである SA における不安の生起や維持に関するモデルの中の要因の 1 つに安全確保行動 ( 以下 SB) が挙げられる SB の修正はエクスポージャーとの併用により不安や不合理な信念の低減効果が報告されている しかし SB の修正が SA の何を媒介して効果を表しているかについては明らかにされていない部分も多い よって本研究では SB が SA のどの部分に影響を及ぼし 不安等の低減につながっているかを検討する 10 月 7 日 ( 火 ) 4
妊娠期から出産後にかけての女性の母親との関係性の捉え方の変化 縦断的インタビューによる知見 冨田紗季 (B21408M) 妊娠 出産は女性にとって非常に大きなライフイベントである 新しく母親となった女性にとって 実母は育児のサポート源となりやすく また最も身近な役割モデルとしても認識されるなど それまでとは異なる意味合いを持つようになると思われる 本研究では 初産婦を対象に 妊娠期から出産後にかけての実母との関係性に着目したインタビューを縦断的に行うことで 回顧的語りでは得られない 実際に起こっている関係性の捉えなおしについての知見を得ることを目的とする 10 月 7 日 ( 火 ) 音声表現による PF スタディの検討 中西美穂 (B21409M) 日本では 空気を読む などの概念が根強く存在することから 良好な対人関係の形成には表面的な言葉の意味だけでなく 言葉として明確に表現されない相手の真意や感情を 察する力 が必要不可欠である その中でも特に 音声の中に表現される感情や真意といったパラ言語情報に着目する 本研究では PF スタディに音声を用いることで 対人葛藤場面におけるパラ言語情報の読み取りについての知見を得ること パラ言語情報の読み取りが引き起こす反応の変化 そしてこれらと実際の対人場面における対処方略の検討を目的とする 5
母子画の基礎的研究 ~ 過剰適応傾向者の描画特徴の検討 ~ 平沢はるな (B21410M) 最早期に形成された二者関係がその後の対人関係の取り方の基盤となっている 母子画の特徴は そこに描かれた母子像の関係性に その人の内的世界の自己と対象との関係が投影されることにある そのため他者や自分をどのように捉えて対人関係を持っているのかを検討する際には描画法のなかでも母子画が有用である 過剰適応傾向者の特徴として 他者から期待される役割や行為に対して自分の気持ちを後回しにしてでも応えようとする傾向がある その背景には 他者からの見捨てられ不安や 自尊心の低さが関係していると考えられる 本研究では過剰適応傾向を持つ人がどのように他者や自己を捉えており どう母子画に表れるのかについて検討する 10 月 7 日 ( 火 ) 〇 10 月 8 日 ( 水 ) 〇 〇 大学生の社交不安傾向と学校適応 ソーシャルサポートおよび対人的自己効力感との関連 平光真由 (B21411M) スピーチなどのパフォーマンス場面や対人交流場面において 強い不安を感じるという社交不安傾向を有する学生は少なくない 社交不安傾向は不登校や引きこもりといった不適応を引き起こす可能性があり 早期の介入が重要である 不安に影響する要因としては ソーシャルサポートや対人的自己効力感が挙げられる 大学生の不安とソーシャルサポートの関連については 社交不安に特化した研究は少ない 本研究では 社交不安の高い傾向にある大学生の学校適応感とソーシャルサポート 対人的自己効力感のあり方について調査を行い 社交不安傾向の高い学生が学校に適応するための具体的な支援について検討することを目的とする 10 月 8 日 ( 水 ) 6
関係性攻撃の低減を目指した介入プログラムの作成および効果検討 簗瀬美咲 (B21412M) 近年, 攻撃行動について細分化して検討する必要性が指摘されている その分類の中でも関係性攻撃とは, 対人関係を利用して害を与える攻撃行動であり, 無視などいじめにも関係するものであるとして注目されている しかし, 従来のアンガーマネジメント教育などでは, 主に怒り感情のコントロールを取り上げたプログラムとなっており, 怒り感情を含むとは限らない関係性攻撃への介入としては不十分であると考えられる そこで, 本研究では社会的情報処理モデルに基き, 関係性攻撃を行う児童に見られる特徴を踏まえた介入プログラムを作成し, 効果検討することを目的とする 10 月 7 日 ( 火 ) 〇 10 月 8 日 ( 水 ) 〇 ロールシャッハ テストにおける黒色無彩色反応の解釈仮説の検討 山本誠司 (B21413M) ロールシャッハ テストの決定因の 1 つである C というスコアは黒 白 灰色の無彩色反応を表すものである 特に 黒色の無彩色反応は多くの研究者によって抑うつや不安 感情抑制などと関連するといわれているが 実証的な研究はほとんど行われておらずそれらの意味づけは検討の余地を多く残している 本研究では黒色無彩色反応の解釈仮説について 上記の代表的な抑うつ 不安 感情抑制の3つの特性との関連に焦点を当て検討を行う 抑うつと不安は質問紙尺度を用いてその関連を検討する また感情抑制は 質問紙および欲求不満場面での個人の反応の様式を捉えることに適した絵画欲求不満テストを用いてその関連を検討する 10 月 8 日 ( 水 ) 7