第 3 回バイオインテグレーション学会学術大会大会タイムスケジュール日時 :2013 年 6 月 23 日 ( 日 ) 会場 : アスティ 45 16 階 ACU 研修室 8:30 1614 1605&1613 1606 1604 1601 9:00 評議委員会 理事会 10:00 大会長 会長挨拶 11:00 教育講演 Ⅰ メカニカルストレスと骨組織 ( 骨再生治療のためにメカノセンサーである骨細胞をどうコントロールするか ) 講師 : 横瀬敏志 教育講演 Ⅱ 生体物理刺激と口腔インプラント治療への応用 講師 : 越智守生 ポスター展示 クローク 講師控室 12:00 総会 企業展示 ランチョンセミナー A 患者の信頼を得られるインプラント治療 インプラントの長期安定を求めて 講師 : 高橋徹次 13:00 ランチョンセミナー B 薄膜 HA インプラント 8 年の長期予後と新たな進歩 講師 : 藤森達也 ポスター発表 討議 14:00 ポスター展示
14:00 1614 1605&1613 1606 1604 1601 特別講演 リン酸カルシウム系骨補填材料の現状と NIMS における研究開発 講師 : 菊池正紀 15:00 16:00 シンポジウム BioOss のクリニカルリサーチと生化学的原理 講師 : 川原大 骨補填材の up-to-date ~ バイオインテグレーションする骨補填材のすすめ ~ 講師 : 松野智宣 β-tcp の臨床応用について セラソルブ M の臨床的有効性の一考察 講師 : 先崎秀夫 ポスター展示 企業展示 クローク 講師控室 北海道発象牙質マテリアルによる骨再生 講師 : 村田勝 17:00 イブニング講演 より良い軟組織 硬組織の再生を目指した臨床の取り組み 講師 : 奥寺元 閉会式 18:00
講演プログラム 教育講演 1614 会場 10:00~11:55 講師横瀬敏志 ( 奥羽大学歯学部歯科保存学講座教授 ) メカニカルストレスと骨組織 ( 骨再生治療のためにメカノセンサーである骨細胞をどうコントロールするか ) 一見静的に見える骨組織であるが 細胞レベルでの骨代謝は絶えず破壊と形成が繰り返されている動的な組織である 骨格という機能のもと重力とともに進化してきた骨組織であるが 骨組織を構成する細胞として力を認識する機能を持つのが骨細胞である 石灰化基質の中に存在する骨細胞であるが 近年その役割が徐々に明らかになりつつある 外部からの力に反応して骨代謝をコントロールする指令塔の役割や 腎臓を介して全身の燐代謝をコントロールする内分泌器官としての役割も発見されている 我々はこれまでに骨細胞に注目し 各種物理的な作用と骨細胞の関係を探るために 骨細胞の培養系の確立を行った そして骨再生治療にメカニカルストレスを応用するために超音波 超短波 レーザーなど物理的な刺激が骨細胞の機能に及ぼす作用を分子生物学的に探求した結果 骨再生療法に物理的な刺激が有効に作用するエビデンスが得られた 今回の発表ではこれらの知見とともにエビデンスに基づいた骨再生治療について骨細胞の機能を中心に臨床症例とともに考察したい 講師越智守生 ( 北海道医療大学歯学部口腔機能修復 再建学系クラウンブリッジ インプラント補綴学分野教授 ) 生体物理刺激と口腔インプラント治療への応用 生体物理刺激は 温熱 圧 音波 電磁波 電流などの物理刺激を患者に与えることにより疼痛緩和や機能障害 組織治癒を目的としている. 口腔インプラント治療においてオッセオインテグレーションを獲得するまでの治癒期間は3~6カ月と長期を要する. そこで生体物理刺激を口腔インプラント治療に応用することにより治癒期間の短縮が可能になるのでは? との仮定から実験を開始した. 我々の研究グループは in vitro から in vivo の実験でパルス電磁場刺激 容量結合型電気刺激および低出力パルス超音波刺激について治癒促進することが証明した. そこで 生体物理刺激を口腔インプラント治療に応用し良好に経過した症例を示す. 総会 1614 会場 12:00~12:20
ランチョンセミナー A 1605 会場 12:25~13:15 講師高橋徹次 ( 釧路市開業 ) 患者の信頼を得られるインプラント治療 インプラントの長期安定を求めて 今日 インプラントはその高い機能性 審美性 予知性により広く社会に認められた その一方 トラブル症例も見受けられるようになり マスコミにも大きく取り上げられている インプラントが長期的に安定するためには インプラントと十分な量 質をもった硬 軟組織へのティッシュインテグレーションそしてメインテナンスが必要不可欠である 硬 軟組織へのティッシュインテグレーションに目を向けてみると 歯の喪失は歯槽堤の骨と軟組織の欠損をもたらし インプラントを必要としている部位でこの様な条件を満たしていることはむしろ少なく 多少なりのGBR 骨移植 結合織移植などの骨- 軟組織増大手術を行い インプラントに適した環境に整備 改善する必要が生じることが多い そういった中で HAコーティングインプラントはチタンインプラントに比べて 生体適合性 骨伝導能 骨誘導能 骨との結合力 等多くの優位性を持つ 今回 1993 年に発売され長期間の良好な臨床実績を持つ京セラ製 HAコーティングインプラントと従来のハイドロキシアパタイト製人工骨より気孔率が高く 連通気孔をも有する 第二世代の超高気孔率ハイドロキシアパタイト製人工骨 APACERAM-AX の話しを中心に当医院の約 20 年の臨床データーを示しながら インプラントの長期安定を求めて についてお話しさせていただきます ランチョンセミナー B 1613 会場 12:25~13:15 講師藤森達也 ( 東京医科歯科大学非常勤講師 ) 薄膜 HA インプラント8 年の長期予後と新たな進歩 薄膜 HAインプラントの臨床試験開始より 8 年が経過し 比較的長期の臨床データが集積され始めた その結果 短期辺縁骨吸収の少なさ ならびに残存率においては 従来のインプラントと同等以上の成果を示した 当外来においては HAの優位性は治癒期間の短縮 ならびにオッセオインテグレーションの強化の 2 点にあるとみなして薄膜 HAインプラントを導入したが 新たに得られた長期予後データより 後者すなわちバイオインテグレーションがインプラントの長期予後に対しても有用である可能性が示唆された 薄膜 HAは 1 ピースインプラントの治癒期間短縮において有用性を発揮しているが 今後 2 ピースインプラントにおいても薄膜 HAを導入することで 長期予後を改善するとともに適応症例を拡大しうると考えられる 本報告は 薄膜 HAインプラントの 8 年の経過観察データを示すとともに 2 ピースインプラントの開発状況についても報告する ポスター発表 討議 1606 会場 13:25~13:55
特別講演 1614 会場 14:00~14:50 講師菊池正紀 ( 独立行政法人物質 材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点ナノライフ分野生体機能材料ユニット バイオセラミックスグループグループリーダー ) リン酸カルシウム系骨補填材料の現状と NIMS における研究開発 整形外科や歯科領域においては 自家骨の不足分を補う目的を主としてリン酸カルシウム系のセラミックスが骨補填材として使用されている 特に 歯科領域では自由診療の裁量が大きいためか 歯科へ適用申請していない国内産の人工骨では無く, 歯科での使用実績の多い海外製品を使用する例が見られる 本講演では 国内製品と海外製品について メリットのみならず考え得るデメリットを紹介した上で さらに これら製品の問題点を解決すべく NIMS で開発した人工骨材料 主として水酸アパタイト / コラーゲン骨類似ナノ複合体 (HAp/Col: 多孔体は本年 HOYA 殻発売予定 製品名 : リフィット ) を中心にその合成法 生体反応 臨床試験の結果 並びに今後の展開について解説する シンポジウム 1614 会場 14:55~16:55 講師川原大 ( 臨床器材研究所所長 ) BioOss のクリニカルリサーチと生化学的原理 BioOss に関しては学術的には 20 を超える systematic review が公表されており, 歯科用インプラントと併用される骨代替材料としては臨床科学的な知見がもっとも豊富な生体材料である. 高温加熱処理がほどこされ, 病原体伝播のリスク低減がなされており, 多くの臨床家によって使用されてきた. 現時点でも推奨しうる骨代替材料であり,2011 年末にはわが国でも販売認可が得られている. しかしながら一方で, 異常プリオン残存の可能性や動物が飼育されていた土壌に由来する有害元素の移行を懸念する指摘もあり, これらの懸念を完全に払拭するには至っていない. 本シンポジウムでは BioOss のこれまでの知見を生体材料学的見地から詳述してみたい. 講師松野智宣 ( 日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座准教授 ) 骨補填材の up-to-date ~バイオインテグレーションする骨補填材のすすめ~ 抜歯後 歯槽頂の高さは平均 1.24 mm 幅は 3.8 mm も減少し 歯槽頂は口蓋あるいは舌側に移動し 歯槽の幅が減少する また 上顎臼歯部では上顎洞底が下降し 歯槽骨の高さが減少する そのため インプラント治療において GBR やサイナスフロアエレベーション あるいはソケットプリザベーションなどが必要に応じて行われている これまで このような骨造成にはさまざまな骨移植材が用いられてきた その中でも自家骨は骨形成能 骨誘導能を有するためゴールドスタンダードとされてきた しかし 骨造成に関するさまざまな Randomized Control Trial などから牛骨由来や合成のアパタイトなどの骨補填材が自家骨移植と同等 あるいはそれ以上の有用性を示すことが明らかになっ
てきた そこで 本シンポジウムではわが国で歯科適応のある骨補填材を中心に それぞれの材料学的特徴や生体親和性などを比較検討し 文献的な考察も交えて臨床的エビデンスを検証し 骨補填材を up-to-date する 講師先崎秀夫 ( 医療法人仁友会日之出歯科診療所会長 ) β-tcp の臨床応用について セラソルブ M の臨床的有効性の一考察 骨補填材の使用では 自家骨がゴールデンスタンダードではありますが 移植する量 患者さんへの肉体的精神的負担という問題を抱えています 現在 代用骨補填材として他家骨, 異種骨 人工骨と数々ありますが 安心 安全から考えて人工骨として β-tcp であるセラソルブ M (2011 12 厚生労働省承認 20125 発売 ) が有効であると考えられます そこで今回は 歯周外科治療 外科的歯内療法 インプラント症例に応用し操作性 骨への置換期間 X 線透過性等について若干の臨床的知見が得られましたのでご報告いたします 講師村田勝 ( 北海道医療大学歯学部生体機能 病態学系顎顔面口腔外科学分野准教授 ) 北海道発象牙質マテリアルによる骨再生 自家象牙質移植による骨再生は,21 世紀の新しい医療技術で, 移植材の革新である.2002 年, 私達は自家脱灰象牙質マテリアルによるサイナスリフトを世界に先駆けて実施し, その成果を公表した (2003 年 IADR, Sweden). この北海道発の技術は 歯成分で骨再生 というユニークな医療として韓国で発展 標準化され ( 年間 1 万症例 ), アジアに拡大している. 象牙質と骨は, 無機 70%, 有機 20%, 体液 10% で構成されている. 生活歯由来の象牙質とは, 成長因子を含有した酸不溶性コラーゲンで骨誘導能を有する無細胞マトリックスである. 象牙質コラーゲンは市販アテロコラーゲンに比べて硬く弾力があり, 吸収性と形状を治療目的に応じてコントロールできることから, 大きな課題である垂直的骨増生にも応用可能である. 1820 年自家骨移植がイタリアで初めて実施された. これに対し, 自家象牙質移植は日本発 Dental Innovation である. イブニング講演 1614 会場 17:00~17:30 講師奥寺元 ( 王子歯科美容外科クリニック ) より良い軟組織 硬組織の再生を目指した臨床の取り組み 医療も歯科医療も疾病により 欠損を及ぼした組織を現状回復と機能回復を求めることは 医療の究極的目的である
歯科治療において長い間その目的を果たせないまま また生体に順応できない従来型の治療を行ってきた 生理的に順応せず しかも原状の回復を見ないままの軟組織及び硬組織であった しかし近年インプラントの出現でその状況が変わってきたが 単純な埋入だけでは 本来の目的を果たせない すなわち骨のあるところにだけに インプラント埋入を行うということだけでは 不十分である それは歯周 齲蝕により抜歯された歯槽骨はすでに 既存の位置から後退しているそこで 現状を回復するには 骨及び軟組織の組織再生を求めることが急務である これは 口腔諸組織まで影響を与える このことに 狙いを持ちつつ近年 各人努力しているが 材料開発や規制の中で本来の目的を果たせないままである まして より良い再生を目指した臨床の取り組みの一つとしていまだ発展途上の中で 学会はガイドラインを強引に進めている事には 疑問を感じる まだ発展途上であるが その目的に進んで取り組んでいる私どもの 臨床を共覧して ご批評頂きたい 1 各種 GROWTH FACTOR 応用 2 Maturation and remineralization における微量元素 3 サプリメント応用による組織改善