出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度の創設までの経緯と運用について 日本産婦人科医会加納武夫 神谷直樹
出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度 創設に至る経緯 * 平成 20 年 8 月 22 日舛添厚生労働大臣 : 閣議後の記者会見 妊婦さんが多額な出産費用を準備する心配をしないでいいようなをな方策を考えます 仕組みの方は今から工夫をいたします * 平成 20 年 11 月 27 日 ( 於厚生労働省省議室 ) 出産育児一時金に関する意見交換会 出席者 : 日本産科婦人科学会 : 地域格差反対日本産婦人科医会 : 現金給付堅持日本医師会 日本助産師会 健康保険組合連合会 全国健康保険協会 全国市町会 全国町村会 日本経済団体連合会 日本労働組合総連合会 : 分娩費用の透明化 現物給付元新聞論説委員 : 分娩費用の透明化 厚労省方針 出産時金を創設 ( 法改正 ) 厚労省方針 出産一時金 を創設へ ( 法改正 ) + 出産費直接払いを制度化 ( 高額現金準備不要 )
出産育児一時金について * 出産育児一時金制度 ( 従来 ): 出産に要する費用等の経済的負担の軽減を図るために 保険者から被保険者に支給される現金給付です 有資格者が出産した後 加入する保険者に支給申請 * 出産育児一時金制度の直接支払制度 : 少子化対策の一環として妊婦の経済的負担の軽減 ( 一時的に多額の現金を用意しなくても良い ) 1 出産育児一時金 42 万円に (4 万円増額 ) 平成 21 年 10 月以降 1 児につき 42 万円に増額 (4 万円 ) ( 産科医療補償制度未加入 在胎週数 22 週未満 39 万円 ) 2 支給方法を見直し ( 医療機関への直接支払 )
1 出産育児一時金 42 万円に (4 万円増額 ) 42 万円の根拠 1) 産婦人科診療費調査結果 ( 医会内部資料 : 平成 20 年 2 月 ) 2) 我が国における分娩にかかる費用等の実態把握に関する研究 ( 厚生労働科研 : 平成 21 年 3 月 ) 4 万円の財源 ( 国保の場合 ) 国費の投入保険料平成 23 年 3 月まで 地方交付税措置 1/6 2/6 1 万 3 千強 7 千弱 国庫補助 3/6 2 万円 社保 :1/2-α 1/2+α( 国庫 ) 国家公務員共済 : 補助なし
2 支給方法の見直し ( 医療機関への直接支払 ) 1. 現在の出産育児一時金委任払制度 ( 国保 ) 出産費用の窓口負担を軽減するため 本来は 出産後に支給される出産育児一時金の受け取りを あらかじめ医療機関に委任する制度委任払について役所と医療機関で事前申請手続きをする 出産後 医療機関からの 出産証明書 分娩費用請求書 を国保連が確認し 38 万円を限度として医療機関の口座へ支給 対象者 : 国保の加入者で 保険料に原則滞納がない 保険料 具体的手続き 1 役所の国民健康保険課で申請書を受け取り記入 病院に持参し医療機関同意欄に記入してもらう 2 前期申請書と妊娠月数の証明書 ( 母子手帳 ) を役所に提出 3 受領委任払適用決定通知書の交付を受け 医療機関に提出 4 出産後 出生届 病院の領収書を役所に提出 5 役所から病院へ出産育児一時金が振り込まれる
現在の委任払制度の問題点と直接支払制度の改正点 現在の委任払制度の問題点 * 妊婦等にとって手間が多い役所 ( 保険者 ) と医療機関を何度も往復しなければならない * 全ての医療機関が取り扱っていないていない * 国保では保険料滞納者は滞納分減額される * 社保の場合 すべての保険者が加入 ( 対応 ) していない ( 加入率 70% 程度 ) 直接支払制度の改正点 * 妊婦 ( 家族 ) の事前申請手続きを省き 合意文書に署名する * 原則すべての医療機関が取り扱う * 国保の保険料滞納者に対しても一時金の全額が支給される * 社保の保険者が 100% 対応する
ー厚生労働省ー緊急の少子化対策の 緊急の少子化対策の一環として環として 安心して出産できる環境を整備するという観点 a. 出産育児一時金の引き上げ分に伴う国庫補助支給対象を 医療機関等に直接支払う保険者に限ることにより 直接支払いを徹底したい直接支払いを徹底したい (100% 対応 ) すなわち 出産育児一時金の増額と直接払いをセットにして改正する b. 医療機関は 被保険者と代理契約を締結の上 保険者に出産費用を請求 ( 代理受領 : 出産育児一時金内 ) し 保険者は医療機関に対して支払う この時の請求書は妊婦への請求書と同じ内容のものとする 現行の 受取代理 制度の修正版といえるがーー ( 医会の解釈 ) c. 保険者は 支払い業務を原則として審査支払機関 ( 国保連 ) に委託する ( データ集積 ) これは 現在の支払基金法では自費の事務を扱うことができないことによる 国保の被保険者は 自費も保険も国保連に請求 社会保険の場合は 自費では国保連に 保険の場合では支払基金に請求する d. 分娩費用の内訳 ( 積算根拠 : 項目設定 ) の透明化を図りたい ( 専用請求書 ) 保険請求のルートに乗っているがトに乗っているが 現物給付化問題とは無関係と ( 自費内容の審査はしない : 単純計算ミスのチェックのみと ) e. 緊急の少子化対策として 21 年 10 月から23 年 3 月までの 1 年半の暫定措置とする 23 年 4 月以降は今後検討する f. この制度は被保険者に強制するものではなく任意 ( 法的な罰則はない )
日本産婦人科医会厚生労働省への要望 1) ) 最近の分娩費未払いの増加への対応策として出産育児一時金の医療機関への直接支払制度の創設 2) 産科医療補償制度保険金 (3 万円 ) の直接支払制度の創設 ( 保険者から機構への直接支払 又は医療機関への直接支払 ) 3) 出産育児一時金の増額 ( と同時に分娩費も増額しないと ) 4) 分娩費用の現金給付の堅持 1) 3) が実現されることに ( 全面拒否は不可 運用方法の調整のみ ) 厚生労働省の姿勢産婦人科医会の希望を叶えたので無条件での参加が当然! 日本医師会も現物給付化問題以外は受け入れられると考えていた?
厚生労働省 日本医師会 産婦人科医会 制度の施行は決定済示されたのは (1) レセプトを利用する (2) 記載項目は相談 ( 例示は分娩費調査での項目で ) 3 月 29 日医会緊急会議 * レセプト様式は拒否 * 明細項目は必携の領収書モデルで可 専用請求書の項目医療保険必携掲載領収書モデルでの項目を採用
産婦人科医会医療保険必携にモデル案として記載されている項目の定義 a) 入院料 妊婦に係る室料 食事料 保険診療に係る入院基本料及び入院時食事療養費はこれに含まれない b) 室料差額 妊婦の選定により 差額が必要な室に入院した場合の当該差額 c) 分娩介助料 異常分娩時の医師等による介助その他の費用 正常分娩時には - とする d) 分娩料 正常分娩 ( 分娩が療養の給付の対象とならなかった場合 ) の 医師 助産師の技術料及び分娩時の看護 介助料 異常分娩時には - とする e) 新生児管理保育料 新生児に係る管理 保育に要した費用をいい 新生児に係る検査 薬剤 処置 手当に要した相当費用を含める 新生児について療養の給付の対象となった場合 これに含まれない f) 検査 薬剤料 妊婦 ( 産褥期も含む ) に係る検査 薬剤料をいう 療養の給付の対象となった場合 これに含まれない g) 処置 手当料 妊婦 ( 産褥期も含む ) に係る医学的処置や乳房ケア 産褥指導等の手当に要した費用をいう 療養の給付の対象となった場合 これに含まれない h) 産科医療補償制度 産科医療補償制度の掛金相当費用をいう産科医療補償制度の掛金相当費用をいう i) その他 文書料 衛生材料費及び医療外費用 ( お祝い膳 アロマ等のアメニティ サービスおよび設備 ) 等 a)~h) に含まれない費用をいう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー j) 一部負担金等 異常分娩となった場合の一部負担金及び入院時食事療養費の食事療養標準負担額をいう 被保険者等又はその被扶養者より限度額適用認定証の提示があった場合は 一部負担金等 として現に窓口で請求することとなる額を記載するものとする
5 月 29 日 ここで初めて全貌が提示される 関係団体とも調整は終わっているという姿勢 内容確認後の Q&A 実施要綱等を医会報同封資料として会員広報
医療機関と被保険者 ( 妊婦等 ) 1) 代理契約を締結 ( 出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る ) * 出産育児一時金の医療機関直接支払制度合意文書 * モデル文書案あり ( 医会モデル ) 制度に参加するしないに関わらず文書作成の要あり ( 被保険者が分娩後出産育児一時金請求時に必要 ) 制度の説明義務主体は母子手帳を発行する自治体に でも説明追加は必要 任意の制度 何れの場合も 変更等を考慮して分娩後領収明細書とともに手交 2) 被保険者証の確認 ( 変更 資格喪失等機会ある度に確認 ) 被保険者証の管理責任は保険者にある 不正使用された時 医療機関の確認ミスとして過誤調整される ( 同意書提出 ) 保険者に注意喚起文発出 合意文書を保険者に事前に知らせる方法は?( 合意文書 3 通案は拒否 ) 3) 限度額適用認定証 ( 限度額適用 標準負担額減額認定証を含む ) の入手勧奨 ( 高額保険診療の可能性が高い場合 )( 被保険者が保険者に依頼 ) この制度は直接支払とは関係のない制度 医療機関に説明義務はない 未払い防止には必要と思われるが ( これも入金遅れとなる ) 4) 前医療機関での契約は全て無効 再契約が必要 5) 領収 明細書発行 ( 退院時 ) 専用請求書と同じ内容という文言記入が必要現行スタイルを直ちに変更する必要はない できない
医療機関と国民健康保険団体連合会 社会保険診療報酬支払基金 出産育児一時金代理申請 受取請求書 ( 専用請求書 ) の提出先 1) 妊婦等が加入する保険が国民健康保険の場合正常分娩 国民健康保険団体連合会 ( 国保連 ) 異常分娩 国民健康保険団体連合会 ( 国保連 ) 2) 妊婦等が加入する保険が国民健康保険以外の場合正常分娩 国民健康保険団体連合会 ( 国保連 ) 異常分娩 社会保険診療報酬支払基金 ( 支払基金 ) < 社会保険被保険者の正常分娩だけ国保連へ > * 記載方法は専用請求書記載マニュアル参照 ( 未発行 ) * 専用請求書の項目全てを記載しなければ返戻か? 現在ご使用中の領収明細書の項目に合致するところは記入し 合致しない項目は合算して その他 に記載で可とするよう確認中 専用請求書を使用することは必須 その内容は審査しない * 医会は 現在使用中の領収 明細書を変更する必要はない という姿勢です 実例で示します
妊婦健診公費負担制度出産育児一時金制度出産育児一時金制度直接支払制度産科医療補償制度出産費融資 ( 貸付 ) 制度出産手当金 母子手帳取得 ( シール ) 行政より制度の詳細説明 保険証確認 資格喪失等を証明する書類 保険者 1 初診 出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度 2 制度の取捨確認 初期 来院の際は必ず保険証保険証を確認 中期 限度額適応認定書 被保険者証の管理 医療機関 後期 出産育児一時金の残金 合意書 2 通 被保険者 制度の利用 利用しない何れも 2 通記載 入院 分娩 国保連合会 支払基金 里帰り等 : 全て再手続き 退院 入金遅延 専用請求書と同内容であることを記載 そして制度を適応している していないこと等も記載 預かり合意書 内訳明細書 3 不足額の支払又は全額 医療機関 振込妊婦名確認可 4 専用請求書
母子手帳発行時に配布されるシール * 制度を採用しない医療機関において 妊婦より右シールを提示され制度参加を希望された場合 拒否できる? 分娩後に手交する合意書に制度に参加しなかったことを明記しなければならない 等より それ相応の理由が必要であり 掲示も 左シールに対抗するポスター掲示が必要! 出産費融資 ( 貸付 ) 制度の紹介 * この制度は任意であり 妊婦さんに強制することはできない 妊婦にとっては任意! このシールは 9 月 6 日以降に配布される予定
出産育児一時金等の医療機関直接支払制度 合意文書 ( 案 )1 当院では 平成 21 年 10 月から国の制度として始まった 出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度 を利用いただくことができます 妊婦の方がご加入されている保険者に 当院が妊婦の方に代わって出産育児て出産育児一時金を請求する制度です 手続きについての手数料はいただきません 退院時に当院から請求する入院分娩費用の総額が出産育児一時金 (42 万円 ) の範囲内であれば現金等でお支払いいただく必要がなくなります な 出産費用が42 万円を超えた場合は 不足額を当院窓口でお支払いいただきます 出産費用が 42 万円未満で収まった場合は 後日その差額を妊婦さんが保険者に請求してください そのための 当院が記載する書類は退院時以降に交付します 帝王切開などの保険診療を行った場合 該当割合 ( 例えば 3 割 ) の窓口負担をいただきますが 出産育児一時金をこの負担のお支払いにも充当する制度です この制度を利用なさらず 従来通り出産費用の全額について退院時に現金等でお支払いいただくことも出来ます この場合は 退院後に保険者に出産育児一時金を請求していただきますが 必要書類は退院時に説明いたします
< 妊婦の方へ><この制度を利用するにあたってのお願い> 1 この制度の利用は保険に加入されていることが必要です 当院でも 機会あるたびに保険証を確認させていただきますが 保険証が変更された場合には 速やかに変更後が変変の保険証をご提示下さい 退院時までに有効な保険証のご提示がない場合は この制度の利用は出来ず 出産費用の全額を現金等でお支払いいただくことになりなす 退職後半年以内の方で 現在は国民健康保険など退職時とは別の保険にご加入の方は 在職時の保険から給付を受けることもできます その際は 退職時に交付されている資格喪失証明書を現在の保険証と併せ提示 < ださい ( 詳細は以前のお勤め先にお問い合わせください ) 2 帝王切開などの高額な保険診療が予定されている方には 高額療養費制度 があります 加入されている保険者より 限度額適用認定証 を入手し それを事前にご提示いただければ 退院時の窓口支払が減額されることがあります 以上説明を受け 保険者から支給される出産育児一時金について 直接支払制度の利用を ( 申し込みます 申し込みません ) 平成年月日保険者名 : 被保険者氏名 : 妊産婦氏名 : 医療機関名 : 出産予定日平成年月日病院スタンプ : 院長印 出産育児一時金等直接支払制度 の活用 : あり なし
入院明細書の内訳となる項目 医療保険必携に掲載されているモデル案の項目 a) 入院料 b) 室料差額 c) 分娩介助料 d) 分娩料 e) 新生児管理保育料 f) 検査 薬剤料 g) 処置 手当料 h) 産科医療補償制度 i) その他 a)~h) に含まれない費用をいう ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ j) 一部負担金等 ( 異常分娩で保険診療時の一部負担金 :3 割等 ) * この項目を全て網羅する必要はありません 現在ご使用中の領収 明細書の項目で可です * この時世 明細を示さないのは如何なものかという意見あり
明細書への項目振り分け 入院管理料 ---------- 入院料 お部屋代 ( 個室料 ) ------- 入院料 室料差額 胎盤処置料 ---------- 処置手当 その他 新生児滞在管理料 ------- 新生児管理保育料 出産 : 時間外 深夜 休日加算 --- その他 食事代 ------------ 入院料 文書料 ------------ その他 新生児検査 ( 聴覚 ガスリー 黄疸 ) -- 新生児管理保育料 母体 ( 診察 検査 投薬料 ) ---- 処置手当 検査薬剤 衛生材料費 産褥セット ----- その他
領収明細書モデル案 ( 項目は医会モデルより ) 現在中細で平成 21 年 10 月 10 日 様 金 462,000 円也 < 妊婦合計負担額 > ( 代理受取額 42 万円につき 現金精算は 42,000 円 ) 出産年月日 : 平成 年 月 日 ( 出産児数 : 人 ) 自費分保険分入院料 (10 月 1 日 ~10 月 10 日 ) 用入院料初 再診料 ( 略 ) 75,000 円入院料等 ( 略 ) 室料差額 ( 月日 ~ 月日 ) 医学管理等 ( 略 ) 0 円検査 ( 略 ) - 円明分娩介助料画像診断 ( 略 ) 分娩料 260,000 円投薬 ( 略 ) 新生児管理保育料書検査 60,000 円注射 ( 略 ) 検査 薬剤料 10,000 円処置 ( 略 ) 処置 手当料 10,000 円手術 ( 略 ) 合計額 457,000 円 食事療養 ( 略 ) 産科医療補償制度可合計額 30,000 円 麻酔 ( 略 ) その他 12,000 円 診断群分類 (DPC) ( 略 ) 合計額 ( 略 ) 直接支払制度利用 : あり なし 負担額 < 一部負担金等 > 5,000 円 上記負担額は 専用請求書上 その他 の費用として計上しています 上記のとおり領収いたしました なお 専用請求書の内容と相 違ありません 医療機関等名称 医療機関等所在地 印 使の
入院明細書 ( 正常分娩 ) 見本 氏名 : 〇〇〇〇 出産日直接支払制度利用産科医療補償制度入院日数 21 年 10 月 7 日する しない対象 対象外 7 日 入院料室料差額分娩介助料分娩料 112,000 0-260,000 新生児管理保育料検査 薬剤料処置 手当料産科医療補償制度掛金 78,000 10,000000 10,000000 30,000000 その他一部負担金等妊婦合計費負担金代理受領額 17,000 0 517,000 420,000 明細書の内容は専用請求書と相違ありません これを必ず書く ( 医療機関名 ) : 産婦人科
出産費用明細書記載上の留意点 1. 正常分娩は分娩料 異常分娩は分娩介助料 2. 各項目の価格設定は おおよそ自由である 但し 1) 帝王切開術の分娩介助料は 8~10 万円を目安 としていたが 現在は分娩料を超えない程度 2) 異常分娩 ( 帝王切開含む ) で保険入院中は 入院料 検査 薬剤料 処置 手当料は請求 出来ない 帝王切開の場合 室料差額 その他で調整
3 名分であるが 1 名でも可
専用請求書 平成 2 年 月分出産育児一時金等代理申請 受取請求書 正常 異常分娩 保険者番号医療機関等コード分娩機関管理番号医療機関等所在地及び名称 被保険者等との申請及び受取に係る契約に基づき 被保険者等に代わり以下の通り支払いを求めます 社国本家被保険者証記号被保険者証番号妊婦氏名 ( カナ氏名 ) 生年月日 1: 社 2: 国 1: 本 2: 家 3: 昭 4 平年月日 妊娠週数出産年月日死産出産数入院日数産科医療補償制度 4: 平年月日 1: 有 2: 無 3: 混合 1: 対象 2: 対象外 3: 混在 入院料室料差額分娩介助料分娩料新生児管理保育料検査 薬剤料 a b c d e f 処置 手数料産科医療補償制度その他一部負担金等妊婦合計負担額代理受取額 g h i j Ⅰ Ⅱ a ~ j = Ⅰ 備考
妊婦合計負担額と代理受領額 1. 妊婦合計負担額は a)~j) までの合計額 2. 妊婦合計負担額が代理受領額 (42 万円 ) 以上の時 : 代理受領額 42 万円となる 差額分を退院時に精算 3. 妊婦合計負担額が代理受領額 (42 万円 ) 未満の時 : 代理受領額は妊婦合計負担額と同額になる 差額分は 後日被保険者が保険者に請求
双胎で一児生産 一児死産などの特殊例 保険診療が行われた場合はレセプト ( 診療報酬明細書 ) の特記事項に 25 出産 と記載も忘れずに 社国本家被保険者証記号被保険者証番号妊婦氏名 ( カナ氏名 ) 生年月日 入院料等の項目は医会発行 医療保険必携 領収書モデル (p198) と同じ 品胎などで妊娠週数により対象 対象外となること有り 1: 社 2: 国 1: 本 2: 家 3: 昭 4 平年月日 分娩料 : 正常分娩 ( 分娩が療養 妊娠週数 出産年月日 死産 出産数の給付の対象とならなかった入院日数 産科医療補償制度 場合 ) の 医師 助産師の 4: 平年月日 1: 有 2: 無 3: 混合 技術料及び分娩時の看護 介助料 1: 対象 2: 対象外 3: 混在 分娩介助料 : 異常分娩時の 入院料 室料差額 分娩介助料 分娩料医師等による介助その他の新生児管理保育料 検査 薬剤料 費用 詳細は記載マニュアルを参照 処置 手数料産科医療補償制度その他一部負担金等妊婦合計負担額代理受取額 30,000 550,000 420,000 専用請求書の内容は分娩費明細書の内訳と一致することが必要です とが必要す医療機関における入金確認が煩雑 : 解決方向で 適当な項目がない場合には その他 に合算して記入 備考 記載方法は専用請求書記載マニュアル参照 (8/22 時点未発行 )
分娩料と分娩介助料の解釈 1. 分娩介助料 異常分娩時の医師等による介助 その他の費用 正常分娩時には - ( ハイフン ) とする 2. 分娩料 正常分娩 ( 分娩が療養の給付の対象とならなかった場合 ) の 医師 助産師の技術料及び分娩時の看護 介助料 異常分娩時には - ( ハイフン ) とする < 特例 : この制度でのみのルール > 正常分娩であっても 数日経過した後の産科異常が生じ 保険診療 ( 請求 ) を行った場合には 異常分娩扱いとして分娩介助料の項に記載
専用請求書平成 2 年 月分出産育児一時金等代理申請 受取請求書正常分娩 正常 異常分娩 保険者番号医療機関等コード分娩機関管理番号医療機関等所在地及び名称 被保険者等との申請及び受取に係る契約に基づき 被保険者等に代わり以下の通り支払いを求めます 社国本家被保険者証記号被保険者証番号妊婦氏名 ( カナ氏名 ) 生年月日 1: 社 2: 国 1: 本 2: 家 3: 昭 4 平年月日 妊娠週数出産年月日死産出産数入院日数産科医療補償制度 4: 平年月日 1: 有 2: 無 3: 混合 1: 対象 2: 対象外 3: 混在 入院料室料差額分娩介助料分娩料新生児管理保育料検査 薬剤料 80,000 0-260,000 78,000 10,000 処置 手数料産科医療補償制度その他一部負担金等妊婦合計負担額代理受取額 10,.000 30,000 17,000-517,000 420,000 備考
専用請求書 時金等代理申請 受取請求書 < 吸引分娩例 > 平成 2 年 月分出産育児一時金等代理申請 受取請求書 正常 異常分娩 保険者番号 医療機関等コード 分娩機関管理番号 医療機関等所在地及び名称 被保険者等との申請及び受取に係る契約に基づき 被保険者等に代わり以下の通り支払いを求めます 社国本家被保険者証記号被保険者証番号妊婦氏名 ( カナ氏名 ) 生年月日 1: 社 2: 国 1: 本 2: 家 3: 昭 4 平年月日 妊娠週数出産年月日死産出産数入院日数産科医療補償制度 39 4: 平年月日 1: 有 2: 無 3: 混合 1 7 1: 対象 2: 対象外 3: 混在 入院料室料差額分娩介助料分娩料新生児管理保育料検査 薬剤料 80,000 28,000 220,000-78,0,00 0 処置 手数料産科医療補償制度その他一部負担金等妊婦合計負担額代理受取額 12,000 30,000 29,000 25,000 502,000 420,000 保険診療が行われた場合はレセプト ( 診療報酬明細書 ) の特記事項に 25 出産 と記載も忘れずに 備考
専用請求書平成 2 年 月分出産育児一時金等代理申請 受取請求書 正常 異常分娩 保険者番号医療機関等コード分娩機関管理番号医療機関等所在地及び名称 被保険者等との申請及び受取に係る契約に基づき 被保険者等に代わり以下の通り支払いを求めます 帝王切開 社国本家被保険者証記号被保険者証番号妊婦氏名 ( カナ氏名 ) 生年月日 1: 社 2: 国 1: 本 2: 家 3: 昭 4 平 60 年 5 月 5 日 妊娠週数出産年月日死産出産数入院日数産科医療補償制度 39 4: 平 21 年 10 月 1 日 1: 有 2: 無 3: 混合 1 11 1: 対象 2: 対象外 3: 混在 入院料室料差額分娩介助料分娩料新生児管理保育料検査 薬剤料 0 0 120,000 110,000 0 処置 手数料産科医療補償制度その他一部負担金等妊婦合計負担額代理受取額 0 30,000 21,000 84,000 365,000 365,000 保険診療が行われた場合は診療報酬明細書の特記事項に 25 出産 と記載も忘れずに 備考
正常分娩 + 保険請求 1. 貧血治療 感冒薬 便秘薬 痔核治療薬等 分娩とは直接関係ない疾患 2. 分娩関係でも低点数の場合 前期破水で抗生剤 微弱陣痛で内服 点滴のみ等これを正常分娩とすれば 専用請求書は正常分娩として別途 保険請求する この場合の 3 割負担分は その他 に合算記入
直接支払制度を利用しない場合の 一時金の請求方法 1. 国保 : 出生証明書と戸籍謄本 ( 抄本 ) 社保 : 出生証明書のコピーと一時金申請書 : 医療機関が記載 ) 2. 医療機関の領収 = 今回の明細書 ( ここに直接支払利用しなかったことを明記 ) 3. 合意文書 : ここにも直接支払利用しなかった旨と保険者を明記 1は従来の申請に必要な書類 2.3. は今回から新規に必要書類として追加されるもの
10 月 11 月 12 月 現行(国保連扱い12/31 頃異常分/ 頃(約16 %)出産育児一時金等の直接払い制度における医療機関等への入金について < 例 : 入院期間 10/10~10/17> 10 月 11 月 12 月 10/10 医療機関等 退院入院産10/17 これまでは 医療機関等が退院時に出産費用を請求 被保険者は出窓口で現金払い 被保険者は後日 出産育児一時金を医療保険者に請求 正常10/10 10/17 11/20 頃目処 11 月末日目処 12 月 5 日目処 分入院11/10 医療機関等娩退院出産出産育児一時金 相当額を 国保連へ請求 (10 月分の請求を 11/10 までに提出 ) 支払機関医療保険者支払機関 専用請求書の受付 額のチェック 保険者ごとに請求額まとめ 請求 支払 請求額確認 審査支払機関へ入金 支払 医療機関等 入金) 出産育児一時金相当額を超える費用は 退院時に被保険者より現金徴収 10/10 10/17 医療機関等入退娩出院産 出産育児一時金相当額を超える費用は 退院時に被保険者より現金徴収 院 出産育児一時金相当額を請求 (10 月分の請求を11/10までに提出 ) 提出先はレセプトと同じ ( 社保 基金 国保 国保連 ) 11/10 審査支払機関 専用請求書の受付 額のチェック 保険診療に係る審査 一部負担金等との突合 保険者ごとに請求額まとめ 11/10~ 12/20 頃金12/20~ 12/25 頃 入請求 支払 支払 12/21~ 医療保険者審査支払機関医療機関等 請求額確認 審査支払機関へ入金
出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度 の現時点での問題点 1. 詳細設計の進捗が遅く関係者に十分に広報できるか疑問 医療機関の窓口でのトラブルが危惧される 3ヶ月の猶予?( 告知必要!) 2. 医療機関での事務作業量が増加する ( 保険者 国保連国保連 支払基金も同様 ) 制度設計を変更することは不可 自助努力のみか 値上げで対応 3. 専用請求書の項目が指定されており 現在各医療機関で使用の分娩費用明細書との整合性がとれる対応が可能か疑問 明細書と合致しない項目は全て その他 に記載するよう広報に努める 4. 専用請求書の提出先が 現状の診療報酬明細書 ( レセプト ) と異なる部分があることを理解されるか疑問 広報に努める 5. 分娩に係る費用の入金遅延 妊婦健診公費負担と同様入金遅延が確実 産科医療補償制度保険金は即納 国 独立行政法人福祉医療機構 (1.7% 1 年据え置き ) で納得できるか疑問 ( 安い金利で 借り換えを考えている人あり ) 6. この制度が終了する平成 23 年 4 月以降が未決定 ( 現行の妊婦健診公費負担制度も同時期に終了 ) 将来が不透明な状態で参加していただけるか疑問 分娩費値上げで準備?
注意 : 早期返却手数料有り ( 長期国債利率に連動 )
会員諸氏から上がってきている主だった意見を箇条書きにする 現在の 受領委任払い制度 の充実でも 妊婦が大金を準備しなくてもーー という趣旨と 医療機関への直接支払 は満たされるが あえてこの制度を創設した意向の説明が不十分と思われる 分娩費用積算根拠を知ることが制度開始の目的 妊婦への広報の主体は行政とする 母子手帳発行時に詳細を説明いただきたい 要請中 医療機関においては 制度についての理解度確認と意思確認 被保険者証の管理責任は保険者にあることの確認 管理が不十分なために生じた過誤 ( 不正提示等 ) までも医療機関が負担を負うことはできない ( 実施要綱では同意書を提出と ) 注意喚起文発出 ( 保保発 0824 第 22 号 ) された
この制度が平成 23 年 3 月までの暫定措置に関連して1 1) 一年半の制度のために現在の個々の医療機関の事務システムを変更することには 同意できない 強制するのであれば 事務手数料徴収可とすべきである 事務員の増員が必要な医療機関が多々ある ( 産科医療補償制度 妊婦検診公費負担制度 今回の制度と事務量の激増にどう対応いただけるのか ) 自費分文書料は不可とは言えない 文書料としてその他に計上 2) 同様に現在使用中の領収 明細書の変更も同意できない 5 年 10 年と続くものであれば システム改修も吝かではない 1 年半のためにレセコンベンダーを儲けさせるつもりはない この費用も徴収可能であれば 考慮するが一朝一夕には不可 自費請求のみであれば雑費として計上 その他に記載 3) 専用請求書に関しても記載可能な項目には記載するが 暫定制度のために積算をやり直すつもりはない 医会発行医療保険必携を参考にしたといっても あれはあくまでもモデル案である 現在使用中の領収 明細書の項目で対応 その他 欄活用
この制度が平成 23 年 3 月までの暫定措置に関連して 2 4) 妊婦には制度参加は任意と言っておきながら 医療機関には強制するのか 同意できない 協力要請までであろう 是非参加を 5) 入金遅れについて退院時の現金収入でやっと回転していた資金繰りがこの制度のために不可となり 廃業も考えるという医療機関が現れた ある地区の調査ではっきりした 1.6% の低金利で貸し付と言われても この制度がなければ借財を起こす必要がない 納得できない それでも強制するか 3ヶ月猶予交渉中 (9/2 交渉決裂 ) 即参加できないのであれば 医会側で 準備中である ことを広報するポスター等準備?
会員より主な質問事項 1. 明細書 専用請求書の項目は規定通り (10 項目 ) でなければならないか 2. 正常分娩と異常分娩の境目が不明瞭 3. 専用請求書が 正常分娩 で 分娩外疾患での保険分娩外疾患での保険請求の方法 4. 帝王切開時の分娩介助料 5.9~10 月予定日の従来の委任受領払い希望者の取り扱い 6. 国保の保険滞納者は全額一時金が支給されるか時金が支給されるか
出産育児一時金等の医療機関への直接支払制度 9 月 6 日 ( 日 ) 全国医療対策担当者連絡会に参加の先生方へ (1) 本日の医療対策担当者連絡会で 制度 を理解してください (2) 支部会員への伝達役をお願いいたします 説明のための資料は本部医療対策部で準備いたします 事務局に指示ください (3)10 月 1 日制度開始後の支部の状況調査をお願いいたします 調査時期は後日協議させていただきます 調査には可能な限り協力いたします ( 今回の制度で請求に使用いたします専用請求書には 産科医療補償制度で使用している医療機関番号を付記します ) (4) 制度開始後の問題点についても 情報提供お願いいたします 解決策を一緒に模索いたします (5) 全ての医療機関が参加されることが目標です