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条第一項に規定する国際平和協力業務の実施等に関する重要事項九自衛隊法 ( 昭和二十九年法律第百六十五号 ) 第六章に規定する自衛隊の行動に関する重要事項 ( 第四号から前号までに掲げるものを除く ) 十国防に関する重要事項 ( 前各号に掲げるものを除く ) 十一国家安全保障に関する外交政策及び防衛政

自衛隊の原子力災害派遣に関する達

前提 新任務付与に関する基本的な考え方 平成 28 年 11 月 15 日 内 閣 官 房 内 閣 府 外 務 省 防 衛 省 1 南スーダンにおける治安の維持については 原則として南スー ダン警察と南スーダン政府軍が責任を有しており これを UNMISS( 国連南スーダン共和国ミッション ) の部

れにMINUSTAH 軍事部門司令部において行われる企画及び調整の分野並びに我が国のMINUSTAHに対する協力を円滑かつ効果的に行うための連絡調整の分野における国際平和協力業務を行わしめるとともに 自衛隊の部隊等により ハイチ地震の被災者の支援等の分野における国際平和協力業務を実施することとする

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の方が違憲の問題を指摘しています ポイントは 我が国が 武力の行使をする際の要件として 相手国からの我が国に対する武力攻撃が必要条件か という点にあります この点について政府は 我が国に対する武力攻撃が無くても 我が国の存立が脅かされ他に方法が無いような場合 すなわち新三要件が満たされる場合には 限

法律第三十三号(平二一・五・一)

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1 自衛隊に対する関心 問 1 あなたは自衛隊について関心がありますか この中から 1 つだけお答えください 平成 30 年 1 月 関心がある ( 小計 ) 67.8% 非常に関心がある 14.9% ある程度関心がある 52.9% 関心がない ( 小計 ) 31.4% あまり関心がない 25.9%

検査若しくは修理又は補給 ( 武器の提供を行う補給を除く ) エ自然災害によって被害を受けた施設又は設備であってその被災者の生活上必要なものの復旧又は整備のための措置オ宿泊又は作業のための施設の維持管理 3 国際平和協力業務の実施の方法 (1) 実施計画及び実施要領の範囲内において 事務総長等による

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各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

第八条理事は 理事長の定めるところにより 理事長を補佐して機構の業務を掌理する 2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は 理事とする ただし 理事が置かれていないときは 監事とする 3 前項ただし書の場合において 通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は そ

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大綱コンセプトの変遷 初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては 自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう 必要最小限度の防衛力を保有するという考え方 すなわち 基盤的防衛力構想 を採用 その後 東西冷戦の終結といった国際情勢の変化 より安定した安全保

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I. 集団的自衛権 A. 集団的自衛権とは集団的自衛権は 国際連合の成立の際に 初めて国際法上で創設され 国連憲章第 51 条に明文化された権利である 具体的には 自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を 自国が直接攻撃されていないにもかかわらず 実力をもって阻止する権利 であり 日本政府もこの

首相は 朝鮮半島有事などで日本人を運ぶ米軍艦船を防護する場合や 日本に原油を運ぶタンカーが通る中東 ホルムズ海峡が機雷により封鎖され これを取り除く掃海活動などを挙げてきた ただ 公明党はホルムズ海峡が封鎖され日本が経済的な打撃を受けただけでは 存立危機事態には該当しないと主張する 日米両政府が先月

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2 加わって海外で武力を行使したりしないこと)を大きく逸脱するものです 今年3月20 日に その法案化に向けての与党協議会での合意文書がまとめられ 4月17 日には全体像が提示されました これについて自民 公明両党からの強い異存は出なかったとされています 4月下旬での与党合意や日米防衛協力のための指


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朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は 今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で 電力の 2 割程度を 原子力発電で賄う方針を示しています あなたは これを支持しますか 支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない 答えない 18%

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平成 29 年 ( ワ ) 第 125 号安保法制違憲 国家賠償請求事件 原 告 阿部裕ほか224 名 被 告 国 準備書面 (3) ( 朝鮮半島有事の際の新安保法制による米軍への軍事的支援活動と他国間戦争にまきこまれる具体的現実的危険 ) 宮崎地方裁判所 民事第 2 部合議係御中 2017( 平成

1 駆け付け警護 とは 駆け付け警護 とは,PKO 協力法 3 条 5 号が規定する国際平和協力業務の1つであり, 正確には 安全確保業務 (3 条 5 号ト ) と 駆け付け警護 (3 条 5 号ラ ) の2つから成ります このうち, 安全確保業務 は, 端的に言えば, 住民保護 治安維持活動のこ

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大泉町手話言語条例逐条解説 前文 手話は 手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり ろう者が物事を考え 意思疎通を図り お互いの気持ちを理解しあうための大切な手段として受け継がれてきた しかし これまで手話が言語として認められてこなかったことや 手話を使用することができる環境が整えられてこ

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第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

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個人情報保護規程 株式会社守破離 代表取締役佐藤治郎 目次 第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章個人情報の利用目的の特定等 ( 第 4 条 - 第 6 条 ) 第 3 章個人情報の取得の制限等 ( 第 7 条 - 第 8 条 ) 第 4 章個人データの安全管理 ( 第 9

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万八千六百円 ) 3 現に機関登録を受けている者が他の機関登録を受けようとする場合における法第十四条第一項の政令で定める額は 前二項の規定にかかわらず 同条第一項の農林水産省令で定める各区分について 当該各区分が次の各号に掲げる区分のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める額とする 一法第二条第二項

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掃海を挙げているが これを実質的に見れば (1) の 今まさにそこにある危機 というよりもむしろ (2) の日米同盟の強化の意味合いが大きい そのため 政権が武力行使の要件として示す 存立危機事態 には 実質上 日米同盟存立危機事態 の要素が入り込み それが 武力行使の限界の外縁を曖昧にしている 以

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また 前提となる衝突や紛争といった脅威が不明確であり 在日米軍 海兵隊の出動が見込まれる事例をはじめ 具体的な説明がなく 抽象的である このような内容では 県外移設 ができない理由が説明されているとは言えず 県民の納得のいくものではない 鳩山前総理は 昨年 5 月の記者会見において 何とか県外に見つ

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Transcription:

自衛隊の任務 の改正 平成 27 年度末 先々月の3 月 29 日 ( 火 ) に いわゆる 安保関連法 が施行された 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律 と新規制定の 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動に関する法律 の二法である 前者については 自衛隊法を含めて十本の法律 ( 附則の改正を含めると二十本 ) の一部が改正された訳だが 特に 自衛隊の任務 を定めた自衛隊法第三条が改正されているので この場をお借りして整理をしておきたい 1. 第三条 ( 自衛隊の任務 ) の改正自衛隊法の第三条は 次のとおり一部改正された ( 自衛隊の任務 ) 第三条自衛隊は 我が国の平和と独立を守り 国の安全を保つため 直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし 必要に応じ 公共の秩序の維持に当たるものとする 2 自衛隊は 前項に規定するもののほか 同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において かつ 武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において 次に掲げる活動であって 別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする 一我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動二国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動 3 陸上自衛隊は主として陸において 海上自衛隊は主として海において 航空自衛隊は主として空においてそれぞれ行動することを任務とする ( 自衛隊法 ) 確認のために全文を記載したが 今回改正されたところは横線で消した2 箇所 つまり 第三条第 1 項本文の 直接侵略及び間接侵略に対し と 第 2 項第一号の 我が国周辺の地域における と云う文言が削除された 近年 我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している中 もはや どの国も一国のみで自国を守ることができない ( 安倍首相 ) という認識の下 自衛隊の 主たる任務 である 我が国を防衛すること については その対象事態を 直接侵略及び間接侵略 に限定せず また 主たる任務の遂行に支障を生じない限度において 行う ( 従たる ) 任務 については その地理的範囲を 我が国周辺の地域 に制限しない事となったわけである 1

以上の様に 自衛隊の任務 は 安保関連法 の施行により 対象事態及び地理的 範囲ともに広げられたのだが これら任務の拡充は どの様に考えられたのだろうか (1) 主たる任務の拡充自衛隊法第三条第 1 項から 直接侵略及び間接侵略に対し という文言が削除されたのは 新たに 存立危機事態 という概念が取り入れられた為である この 存立危機事態 については 関連法である 事態対処法 1 が改正され 以下の様に定義された 第二条四存立危機事態我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し これにより我が国の存立が脅かされ 国民の生命 自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態をいう ( 事態対処法 ) この事態が 自衛隊の任務に どの様に関連付けられるのか それを知るには 自衛隊法第三条の改正に伴い 主たる任務 を遂行するための行動である 防衛出動 に係る第七十六条も一部改正されているので こちらを見ればよい ( 防衛出動 ) 第七十六条内閣総理大臣は 我が国に対する外部からの武力攻撃 ( 以下 武力攻撃 という ) が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った [ 次に掲げる ] 事態に際して 我が国を防衛するために必要があると認める場合には 自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる この場合においては 武力攻撃事態等 [ 及び存立危機事態 ] における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 ( 平成十五年法律第七十九号 ) 第九条の定めるところにより 国会の承認を得なければならない [ 一我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態 ] [ 二我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し これにより我が国の存立が脅かされ 国民の生命 自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態 ] 2 内閣総理大臣は 出動の必要がなくなったときは 直ちに 自衛隊の撤収を命じなければならない ( 自衛隊法 ) 横線を引いた処がこの度削除され [ ] 内が新たにつけ加えられた処である 第 1 項の主文中に記述されていた 武力攻撃事態 2 が同項第一号に移され 第二号に 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃 云々という 存立危機事態 が新たに追加 1 武力攻撃事態等 [ 及び存立危機事態 ] における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 ( 平成 15 年法律第 79 号 ) 2 武力攻撃事態武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態をいう ( 武力攻撃我が国に対する外部からの武力攻撃をいう ) 2

された 従来 自衛隊の 主たる任務 のための防衛出動は 武力攻撃事態 において発令されるものであったが 今回の 安保関連法 の施行により 存立危機事態 に際しても命ぜられることになったのである この 存立危機事態 の定義は 先に示したが よく言えば柔軟な 悪く言えば冗長な表現となっており はなはだ分かりにくい 我が国と密接な関係にある とは具体的にどういうことなのか判然としないが 要は 他国に対する武力攻撃 3 が発生 した場合にあっても 我が国の存立が脅かされ 明白な危険がある 事態であれば 防衛出動の対象となるということであり 昨年来の安保法制に係る国会審議において最大の論点となった 集団的自衛権の容認 に該当する改正箇所である これによって 自衛隊の 主たる任務 については 対象事態の概念が拡充され 集団的自衛権を行使するための法的裏付けが整ったわけである (2)( 従たる ) 任務の拡充次に 自衛隊法第三条第 2 項の ( 従たる ) 任務 の拡充であるが これについては 前述したように 我が国周辺の地域における という地理的制約が外された グローバル化や技術革新の急速な進展により国家間の相互依存関係が強まり テロや ISIL(Islamic State of Iraq and the Levant) などの一地域で生じた混乱が 直ちに国際社会全体の課題や不安定要因に拡大するリスクが高まっている現状において ( 従たる ) 任務 を 我が国周辺の地域における 任務のみに限定するのは非現実的であることから行われた改正である この第 2 項に係る事態は 今までは 周辺事態 と呼ばれていたが 地理的な縛りがなくなったことから 重要影響事態 と云われることになった 関連法である 周辺事態安全確保法 4 の第一条は 次のとおり改正されている ( 目的 ) 第一条この法律は そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態 ( 以下 周辺事態 [ 重要影響事態 ] という ) に対応して我が国が実施する措置 その実施の手続きその他の必要な事項を定め [ に際し 合衆国軍隊等に対する後方支援活動等を行うことにより ] 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約 ( 以下 日米安保条約 という ) の効果的な運用に寄与し [ 寄与することを中核とする重要影響事態に対処する外国との連携を強化し ] 我が国の平和及び安全の確保に資することを目的とする ( 周辺事態安全確保法 ) 同法条項の 周辺事態 と云う言葉は すべて 重要影響事態 に置き換えられ 併せて 後方地域支援 が 後方支援活動 に 後方地域捜索救助活動 が 捜索救助活動 3 この際の武力攻撃を 存立危機武力攻撃 という 存立危機武力攻撃我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃であって これにより我が国の存立が脅かされ 国民の生命 自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があるもの 4 周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律 ( 平成 11 年法律第 60 号 ) 3

に修正された これに伴い 同法そのものも 重要影響事態安全確保法 5 と呼称されることになった 重要影響事態 に地理的制約はなくなったが 外国の領域における対応措置については 当該外国の同意がある場合に限り実施するものとされている なお ここで注意を要するのは 周辺事態安全確保法 の改正は 地理的制約の削除のみではないと云うことである 前記 同法第一条の改正箇所をみると 合衆国軍隊等に対する後方支援活動等 や 重要影響事態に対処する外国との連携を強化し という言葉が追加されている つまり 今までの 周辺事態 に際しての後方地域支援の対象は 合衆国の軍隊のみであったのだが 改正された 重要影響事態 の 後方支援活動等 では その対応が 外国の軍隊その他これに類する組織 にも広げられている 自衛隊の ( 従たる ) 任務 は 地理的に拡充されたのみならず 支援対象国の範囲についても拡充されたのである 2. 自衛隊の任務と行動前項で述べてきたように 自衛隊の任務 は 出動事態の概念及び活動の地理的範囲 そして 後方支援活動等の対象国についても拡充されたわけだが これらをより具体的に整理するため 自衛隊法第三条の 自衛隊の任務 を第六章の 自衛隊の行動 に対比させてみる これを整理し表にしたものが別紙 自衛隊の任務と行動 であり 自衛隊法の改正経緯に基づき纏めた 自衛隊の行動 に係る主な変更は 以下のとおり (1) 我が国を防衛すること主たる任務である 我が国を防衛すること に関しては 存立危機事態 と云う概念的な拡充があったが そのための防衛出動等 自衛隊の行動 についての追加はない 但し 防御施設構築の措置 及び 海上保安庁の統制 については 従来の 武力攻撃事態 に係る部分に限るものとされ 存立危機事態 では実施されない また 自衛隊法の改正に伴い 事態対処法 の一部が改正されたことは既に述べたが 同法以外に 以下の法律も改正されている 米軍行動関連措置法 6 米軍等行動関連措置法 に変更 特定公共施設利用法 7 海上輸送規制法 8 捕虜取扱い法 9 5 重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律 ( 平成 11 年法律第 60 号 ) 6 武力攻撃事態等 [ 及び存立危機事態 ] におけるアメリカ合衆国 [ 等 ] の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律 ( 平成 16 年法律第 113 号 ) 7 武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律 ( 平成 16 年法律第 114 号 ) 8 武力攻撃事態 [ 及び存立危機事態 ] における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律 ( 平成 16 年法律第 116 号 ) 9 武力攻撃事態 [ 及び存立危機事態 ] における捕虜等の取扱いに関する法律 ( 平成 16 年法律第 117 号 ) 4

これらの法律改正により 我が国を防衛する上で実施できる措置等が変更されているので 主なところを 簡単に記しておく ( 米軍等行動関連措置 ) 武力攻撃事態等に加え 存立危機事態における合衆国の軍隊への支援活動を追加 武力攻撃事態等及び存立危機事態における外国軍隊への支援活動を追加 ( 特定公共施設利用 ) 武力攻撃事態等における外国軍隊の行動を特定公共施設等の利用調整対象に追加 ( 海上輸送規制 ) 存立危機事態における海上輸送規制の実施 ( 捕虜取扱い ) 存立危機事態における捕虜取扱い法の適用 (2) 公共の秩序の維持必要に応じて当たるものとされる 公共の秩序の維持 10 に係る行動については 在外邦人等の保護措置 が新設された これは 過去に生起した邦人殺害事件に対処するための改正である また 自衛隊法の一部改正により 武器等防護の対象に合衆国軍隊等の部隊の武器等が追加され 更に 平時における合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供が拡充されている それぞれ以下のとおり ( 在外邦人等の保護措置 ) 外国における緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられる惧れがある邦人の保護措置を自衛隊の部隊が行うことができるようになった この際 いわゆる任務遂行型の武器使用が可能であり 危害許容要件は 正当防衛と緊急避難である 一定の条件の下 邦人以外の外国人を保護することも可能 ( 合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護 )( 自衛隊法第九十五条の二新設 ) 自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織の部隊の武器等を防護するための武器使用を追加 ( 合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供 )( 自衛隊法第百条の六改正 ) 合衆国軍隊に対して 自衛隊が物品又は役務の提供を実施できる活動等に以下を追加 自衛隊の施設等の警護出動 海賊対処行動 弾道ミサイル等に対する破壊措置 機雷等の除去 在外邦人等の保護措置 船舶又は航空機による情報の収集のための活動 10 公共の秩序の維持 を 第 1 項の従たる任務 と表現することもあるが 本稿では 自衛隊法第三条の 文面に従い 必要に応じ当たる任務 と捉えている 5

(3) 我が国の平和及び安全の確保に資する活動主たる任務の遂行に支障を生じない限度において行う ( 従たる ) 任務 の内 第一号に係る本件に関しては 周辺事態 から地理的制約が外され 重要影響事態 とされたことに合わせ 後方地域支援等 の枠組みからも 地域 が削除され 後方支援活動等 に変更された また 以下の関連法についても一部改正が行われている 周辺事態安全確保法 重要影響事態安全確保法 に変更( 前述 ) 船舶検査活動法 11 これらの変更に伴い ( 従たる ) 任務 の地理的拡充が その行動についても修正されたが 第 1 項で述べたように 支援対象国も拡充され 日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行うアメリカ合衆国の軍隊 だけでなく その他の国際連合憲章の目的の達成に寄与する活動を行う外国の軍隊その他これに類する組織 に対しても後方支援活動等が実施できることになった 対応措置ごとの主な変更点は 以下のとおり ( 後方支援活動 ) 外国の領域おける対応措置が可能( 当該外国の同意がある場合に限る ) となったが 現に戦闘行為が行われている現場では実施しないことを明記 物品及び役務の提供の種類について 既存の 補給 輸送 修理及び整備 医療 通信 空港及び港湾業務 基地業務 に加え 宿泊 保管 施設の利用 及び 訓練業務 を追加 物品及び役務の提供に 武器の提供を含まない ことは従来のとおりであるが 弾薬 の提供と 戦闘作戦行動のために発信準備中の航空機に対する給油及び整備 は実施可能 ( 捜索救助活動 ) 後方支援活動と同じく 外国の領域での措置が可能 現に戦闘行為が行われている現場では実施しないとされているが 例外規定があり 既に遭難者が発見され 自衛隊の部隊等がその救助を開始しているときは 当該部隊の安全が確保される限り 当該遭難者に係る捜索救助活動を継続すること が可能 ( 船舶検査活動 ) 関連法規の改正は 周辺事態 が 重要影響事態 へと拡充されたことに伴う文言の修正が主であり その内容に大きな変更はないが 船舶検査活動 は 重要影響事態 に際してだけではなく 国際平和共同対処事態 においても実施可能となった なお このことは 本 (3) 項に関することではなく 次に述べる ( 自衛隊法第三条第 2 項 ) 第二号の任務に関連する変更である 11 周辺事態 [ 重要影響事態 ] に際して実施する船舶検査活動に関する法律 ( 平成 12 年法律第 145 号 ) 6

(4) 国際社会の平和及び安全の維持に資する活動第二号任務に係る事項については 次の二法が改正又は新設された 国際平和協力法 12 国際平和支援法 13 ( 新設 ) これにより 本件活動の 国際平和協力業務 の内容に変更が行われ また 新しく 諸外国の軍隊に対する 協力支援活動等 が追加された 国際緊急援助活動等 については 特に変更はなく 関連法の 国際緊急援助隊法 (JDR 法 ) 14 も改正されていない 業務又は活動ごとの追加 修正事項は以下のとおり ( 国際平和協力業務等 ) PKO 法といわれる 国際平和協力法 の協力業務は 国際連合平和維持活動 人道的な国際救援活動及び国際的な選挙監視活動 であったが これに 国際連携平和安全活動 が追加された 国際連携平和安全活動 の定義は極めて繁雑であり記述を避けるが 在来の国際連合が実施する活動だけでなく 非国連統治型の国際的な平和協力活動にも従事できるようになったと云うことである また 業務内容も拡充され 停戦監視や被災民救援等に加え いわゆる安全確保業務や駆け付け警護 司令部業務等が追加されている 更に 自衛官の国際連合への派遣 も新設され 国際連合平和維持活動 に係る統括業務のために 自衛官を国際連合へ派遣する道が開けた ( 諸外国の軍隊に対する協力支援活動等 ) 今回施行された 安保関連法 二法の一つ 国際平和支援法 の新設による変更である 本法では 新たらしく 国際平和共同対処事態 という概念が取り入れられた 同法の目的は 次のとおりとなっている ( 目的 ) 第一条この法律は 国際社会の平和及び安全を脅かす事態であって その脅威を除去するために国際社会が国際連合憲章の目的に従い共同して対処する活動を行い かつ 我が国が国際社会の一員としてこれに主体的かつ積極的に寄与する必要があるもの ( 以下 国際平和共同対処事態 という ) に際し 当該活動を行う諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等を行うことにより 国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的とする ( 国際平和支援法 ) これまた冗長な表現であるが 本件の協力支援活動等は 従来 テロ特別措置法 や イラク特別措置法 等 事案が発生する度に制定してきた時限立法を恒久法化し纏めたものである この活動における対応措置は 以下のとおり 12 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律 ( 平成 4 年法律第 79 号 ) 13 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律 ( 平成 27 年法律第 77 号 ) 14 国際緊急援助隊の派遣に関する法律 ( 昭和 62 年法律第 93 号 ) 7

協力支援活動 ( 諸外国の軍隊等に対する物品及び役務の提供 ) 捜索救助活動 船舶検査活動 ( 前述の 船舶検査活動法 の一部改正による ) 3. 新たな任務への備え本稿で整理してきた様に 今回の 安保関連法 の施行により 自衛隊の任務 は その行動や権限等について かなり多くの変更が成された 細部に亘るまで纏めることは困難であったが その 鍵 となる言葉は 以下の三つの事態である 存立危機事態 重要影響事態 国際平和共同対処事態これら変化への対応について どのように備えていくべきなのだろうか 最近 防衛省関係者の講話等に参加すると よく耳にするのが 働き方改革 に関する話しである なるほど これは大変に重要で すぐに措置しなければならないことなのであるが 環境変化に伴う作戦能力の向上やそのための防衛力整備の方向 更に 海賊対処行動や震災派遣等の実オペレーション等について 余り言及されなくなったことを筆者は些か懸念している 安保関連法 の施行に伴う準備は万端なのだろうか 安部内閣総理大臣は 法が施行された当日の記者会見において 自衛隊には正に今日 新たな任務が付与された と述べ 更に 駆けつけ警護を含め 新たな任務を 安全を確保しつつ適切に遂行するためには あらゆる方面で万全の態勢を整え そして教育訓練を含め 時間をかけて周到な準備をしなければなりません 正に今日から安全を確保するため 日本を守るために周到な準備 そのための訓練が始まるということであります と強調した 防衛省 自衛隊の奮起や如何に ( 了 ) 8

自衛隊の任務と行動 別紙 第一章総則 ( 自衛隊の任務 ) 第三条 第六章自衛隊の行動 第 1 項 我が国を防衛すること < 武力攻撃事態 > < 存立危機事態 > 防衛出動 (76) 防衛出動待機命令 (77) 防衛出動下令前の行動関連措置 (77-3) 防御施設構築の措置 (77-2) 海上保安庁の統制 (80) 公共の秩序の維持 国民保護等派遣 (77-4) 命令による治安出動 (78)/ 海上保安庁の統制 (80) 治安出動待機命令 (79) 治安出動下令前に行う情報収集 (79-2) 要請による治安出動 (81) 自衛隊の施設等の警護出動 (81-2) 海上における警備行動 (82) 海賊対処行動 (82-2) 弾道ミサイル等に対する破壊措置 (82-3) 災害派遣 (83) 地震防災派遣 (83-2) 原子力災害派遣 (83-3) 領空侵犯に対する措置 (84) 機雷等の除去 (84-2) 在外邦人等の保護措置 (84-3) 在外邦人等の輸送 (84-4) 第 2 項第一号 我が国の平和及び安全の確保に資する活動 < 重要影響事態 > 後方支援活動等 (84-5 1/1 2 2/1 2) 第二号 国際社会の平和及び安全の維持に資する活動 < 国際連合平和維持活動等 > 国際平和協力業務等 (84-5 1/3 2/4) < 国際平和共同対処事態 > 協力支援活動等 (84-5 1/4 2/5) < 国際緊急援助隊の派遣 > 国際緊急援助活動等 (84-5 2/3) *( ) 内数字は 自衛隊法の条項 [ 例 (84-5 1/1 2): 第八十四条の 5 第 1 項第一号及び二号 9