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FOMC 2018年のドットはわずかに上方修正

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2012 年 10 月 15 日号

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

Invesco Premia Plus Fund

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グローバル株式市場を俯瞰する~2015年8月末データで見る市場動向~

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

MONEX 個人投資家サーベイ 2016 年8 月調査

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MONEXグローバル個人投資家サーベイ

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サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

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第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

「米国株式市場を通してみた米国経済の変化」2002年3月8日

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(2) 円安を予想する割合が大幅に増加 [ 参照 : 別紙レポート 5 ページグラフ 3] 今後 3 ヶ月程度の米ドル / 円相場の見通しについて 円安になる と回答した個人投資家の割合が 51% と 前回調査時の 32% から大きく高まりました 米国の年内追加利上げの可能性がかなり高まってきたとみ

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

平成 28 年度第 3 四半期退職等年金給付組合積立金運用状況 警察共済組合

株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

調査結果の要約 1. グローバル調査結果調査対象 : 日本 中国 ( ) の個人投資家 (1-1) 世界の株式市場見通し DI ( 注 ) は 3 地域そろって大幅上昇 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しを尋ねたところ 各地域とも前回調査 (17 年 5 月 ~6

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当ページは 各種の信頼できると考えられる情報源から取得した情報に基づき アクサ生命保険株式会社が作成し提供するものです 情報の内容に関しては万全を期しておりますが その正確性 完全性については これを保証するものではありません 日本株式市場 運用環境 [ 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月

( 本資料は ロンドンにて 2017 年 2 月 24 日付で発表された資料の日本語参考訳 ( 抜粋 ) で すべてにおいて英語版が優先します ) 2017 年 2 月 24 日 スタンダードチャータード PLC 2016 年度業績ハイライト ハイライトスタンダードチャータード PLC ( 以下 当

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各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

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オーバルネクスト ETF 情報 2010 年 2 月 15 日号 ( 株 ) オーバルネクスト 東京都中央区日本橋兜町 13-2 TEL 03(5641)5777

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

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株式市場 米国株 国内の政策動向や海外の政治動向などに注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場はほぼ変わらずとなりました 月初には 2 月末のトランプ大統領の議会演説を好感して 株価は大幅上昇となりました しかし その後は 新政権の経済政策に対する期待が徐々に後退

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低インフレ 乏しい利上げ観測労働市場に目を向けると 8 月の失業率は約 年ぶりの低水準となる5.3% に低下した 雇用者数も伸びており 一部では技術者不足の声も聞かれる RBAは今後数年 失業率は自然失業率とされる5.% を目指して低下が続くとの見方を示している ただ 賃金の上昇率は ~ 月期が前年

ドル上昇トレンド 赤色スパンの向きは 上昇方向であり ドル長期上昇トレンドを示しています そして 買いシグナ ルが点灯していますが すでに 逆行パターン から 順行パターン に変化しています 遅行スパンは ゾーンやローソク足の上方を推移しており 長期的にも短期的にも ドル買い優勢 を示しています 尚

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

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ロシア 3節 第 第3節 ロシア 1 マクロ経済動向 ロシア経済は 緩やかな回復基調にある 2014 年 7 以下 輸出 個人消費 消費者物価 金融市場の動 月以降のウクライナ危機発生及びクリミア併合に伴う 向を中心に概観する 欧米からの経済制裁に加え 2015 年以降 原油価格 の下落を主因として

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日本経済の現状と見通し ( インフレーションを中心に ) 2017 年 2 月 17 日 関根敏隆日本銀行調査統計局

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2013 年 8 月 19 日号

米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

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株式市場 米国株 高値警戒感の高まりなどから上昇一服も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました トランプ政権で閣僚などの人事において一部で混乱が見られましたが トランプ大統領の発言などにより減税 金融規制緩和などへの期待が高まったことや 発表された米国企

<4D F736F F D F4390B3817A4D42418C6F896390ED97AA8D758B60985E814091E63289F AE8E9197BF E646F63>

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「米国株式市場を通してみた米国経済の変化」2002年3月8日

定期調査の質問のうち 代表的なものの結果 1. 日本の株価を 企業のファンダメンタルズと比較してどう評価するか 問 1. 日本の株価は企業の実力( ファンダメンタルズ ) あるいは合理的な投資価値にくらべて 1. 低すぎる 2. 高すぎる 3. ほぼ正しく評価されている 4. わからないという質問で

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株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

確定拠出年金(DC)における継続投資教育の効果

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相場分析レポート 高田資産コンサル /3/29 配信 1

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

定期調査の質問のうち 代表的なものの結果 1. 日本の株価を 企業のファンダメンタルズと比較してどう評価するか 問 1. 日本の株価は企業の実力( ファンダメンタルズ ) あるいは合理的な投資価値にくらべて 1. 低すぎる 2. 高すぎる 3. ほぼ正しく評価されている 4. わからないという質問で

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米労働市場は直近の回復基調に変化なし ~FRB出口政策への影響は限定的~

第 1 四半期の売上収益は 1,677 億円となり 前年からプラス 6.5% 102 億円の増収となりました 売上収益における為替の影響は 前年 で約マイナス 9 億円でしたので ほぼ影響はありませんでした 事業セグメント利益は 175 億円となり 前年から 26 億円の減益となりました 在庫未実現

一部新興国市場が動揺 アルゼンチンは前四半期から経済危機に陥っていましたが トルコでは 6 月に再選された大統領が米国と対立したこと等を契機に 8 月に通貨が急落しました ブラジルや南アフリカ インドの通貨も下落が加速する局面が見られ 中国元も緩やかに値を下げました これまでのところ個別国の問題とい

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2016 年 メキシコペソ もとの状況と今後の 通し <メキシコペソ / 円は下落 > < 政策 利とインフレ率の推移 > メキシコペソは もとまで軟調に推移してきました しかし 原油先物価格は2016 年 2 に安値をつけて下落が続いてきた理由として 1 統領選 2メ以降 持ち直す展開

株式市場 米国株 先行き不透明感強いがファンダメンタルズは良好 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました 堅調な経済指標の発表を受けて米国の年内利上げ観測が高まったことで 金利動向の影響を受けやすいディフェンシブセクターの一部が軟調に推移しました また 米

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利上げを躊躇させる英国家計債務の増大

第 79 回 2017 年 5 月投資家アンケート調査結果 アンケート調査にご協力下さりました皆様 今年 5 月に実施致しましたアンケート調査にご回答下さり誠にありがとうございます このたび調査結果をまとめましたのでお送りさせていただきます ご笑覧賜れましたら幸 いです 今後もアンケート調査にご協力

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平成30年度第1四半期における運用状況等

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2018 Brother Industries, Ltd. All Rights Reserved 年度第 3 四半期連結業績概要 16Q3 増減 増減率 () は為替影響 除く増減率 売上収益 1,878 1, % (+6.4%) 事業セグメント利益 224

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

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ストックボイス バロンズ拾い読み 2016 年 4 月 18 日号 2016 年 4 月 18 日 ( 月 ) 午後 10 時 35 分ごろから ( スタジオ / 電話 ) エグゼトラスト株式会社 バロンズ拾い読み 編集人 川田重信 インタビュー要旨 約 13 分 5. The Trader 銀行株の値上がりで 2% 近い上昇 米国株式市場 中国経済の懸念材料が後退したことに加え 値上がり銘柄数の増加は強気派に朗報 川田さん 5 週続伸のあと週間ベースでは下落と上昇を 4 週間繰り返していますが先週は 大幅に上げましたね 川田 先週は火曜と水曜日によく上げました 主要指数は S&P500 ダウ そしてナスダック総 合が共に 1.6~1.8% 程度の上げ そしてラッセル 2000 は 3% も上げました * 火曜日は原油 WTI が高く年初来を更新しました さらに水曜日は JP モルガン (JPM) をはじめとした銀行株の決算で相場に買い安心感が広がりました 1

* また その間に中国経済に関するデータ ( 貿易統計 第 1 四半期の GDP 成長率 ) がお おむね良好だったことも相場を後押ししました * 加えて 先日来 相場にノイズを発してきた FRB の高官からの利上げペースに関する 情報が出なかったことも相場をかく乱しなかったといえます セクター別では素材や金融セクターがよく上がりました ところで決算発表が始まり 今週あたりから佳境に入りますが 現時点では第一四半期の 決算は前年同期比でマイナス 9% ただしエネルギーを除けば 4% のマイナスです より重要なのは決算発表時に公表する業績ガイダンスで これを引き下げないなら 今回 の決算が悪くても株価への影響は限定的かもしれません 4 月 11~4 月 15 日 2

6. Up & Down Wall Street 向こう 7 年間で高い実質リターンを上げるには コラム 6 月の FOMC までに S&P500 指数が最高値を更新すると利上げの可能性は高まるのか ところで川田さん 先週の相場上昇で S&P500 は過去 9 週間で 7 度上がっています こ れで昨年 5 月 21 日に記録した過去最高値 2130 にあと 2.4% まで迫ってきました 意外 な感じがしますが 相場はそれほど強いのでしょうか? 川田 3

この点について 6 番のコラムで分析しています その分析方法ですが 値上がり銘柄から値下がり銘柄を差し引いて それを累積した指標 つまり累積騰落ライン ブレドス (Breadth) を追いかけることで物色対象の広がりを測定する手法です この累積騰落ライン ブレドスが非常に高水準で高値も更新している これで相場の強さが確認できます つまり市場では幅広く銘柄が物色されていて S&P500 指数が示す以上に相場は強いという見方があります しかし 皮肉な見方をするなら S&P500 指数が最高値を更新すると墓穴を掘る と いうのも 6 月 14( 火 )~15 日 ( 水 ) に開催される米連邦公開市場委員会 (FOMC) で 利上げ実施の可能性をわずかであっても高めるからです これは 昨年 12 月の最初の利上げは S&P500 指数が最高値近辺で推移しているとき時に実施され 3 月 15~16 日の定例会合では 年明けから 6 週間の相場急落を受けて利上げの先送りが決断された つまり株価が金融政策に影響を与えている こういうことを思い起こさせるから ということです そういう意味では 相場を長持ちさせたければ ここは無理に上がる必要はないということでしょうか? ただし 6 月 23 日 ( 木 ) 実施の英国の欧州連合 (EU) 離脱の是非を問う国民投票を控え ていることなどで 利上げの見送り誘因となるだろうとの見方もあります さらに 米国の大統領選挙では 6 月 7 日 ( 火 ) にカリフォルニア州の予備選挙が実施さ れ 7 月後半 (18 日 ~21 日 ) にクリーブランドで開かれる共和党の党大会と続きますの で すんなり相場が高値を更新できる状況ではないはず それでもこれだけ懸念材料があるのに日本人投資家が思っているより米国のマーケットは はるかに強い それが一般的な印象ではないですか? 4

1. General Motors and Ford Shares Have 25% Upside 株価上昇余地 自動車会社 ゼネラル モーターズとフォード モーターに 25% の上値余地 さっそくですが今週の注目記事はどうですか? 川田 今週は自動車を含め個別銘柄の記事が多くありました 最初のカバーは自動車メーカーの GM とフォードについて株価の上値余地は 25% というものです この両社の株価ですが GM は会社更生手続きの適用下から脱した際の株価 33 ドル (2010 年 11 月 18 日 ) を下回る 30 ドル強 またフォードも 13 ドル近辺で 3 年前からその水準は変わっていません 見出しは 業界は好調ながら株価は割安 ということで 自動車がよく売れているが その割には株価の反応が鈍い これは投資家がこの銘柄 (GM とフォード ) の合理化や経営の規律の改善を評価していないからだろう ということで 続いて そういう投資家は株価のアップサイドを取り損ねる可能性があるよ そういう内容です なにが投資家を躊躇させているのですか? 5

川田 やはり これまでの経営に信頼がおけないとか 海外メーカーとの競争 さらにはグローバル経済が先行き不安定だとかいろいろあると思います 現状の国内市場の売れ行き ( 販売 ) 状況だけでは株価を評価できないことを投資家は見抜いているのではないですか? 配当利回りもそれなりに高いのですが 銘柄としての面白みはないですよね ただし バロンズ拾い読み がカバー記事としてこれだけの紙面を割くわけですからなにか見どころがあるのでしょうか? 6

1. High-Wattage Hopes for Tesla Model 3, Chevy Bolt 電気自動車対決 電気自動車 テスラはモデル 3 で話題を独占したが デリバリーはシボレーのボルトが先 同じく自動車でテスラモーターズ (TSLA) に関する記事もあるそうですね 川田 7

テスラが開発した電気自動車モデル3の予約販売は 32 万 5000 台と驚異的 ただしテスラは 13 年間の歴史の中で納車台数は 12 万台しかありません さらに 新型車の納車はいつも遅延を伴ってきました 例えば 2014 年納車と発表されていたスポーツ用多目的車 (SUV) のモデル X はようやく顧客に届き始めたところという具合です このモデル 3 が本格的に販売されるのは 2018 年以降にずれ込むだろうと予想しています 一方で GM のシボレー部門は今年 1 月にテスラのモデル3と類似する電気自動車 ボルト を発表しました 本格的な納車は 2017 年前半ですが それでも モデル3よりは先に市場に出回るようになる 納車のタイミングからみて ボルトはモデル3の予約した顧客の一部を取り込むことができる そうなればテスラにとって打撃になる そういう内容です バロンズ拾い読み は 元々はテスラについては厳しい見方をしています 現在の株価は乱高下を経て 254 ドルです バロンズ拾い読み では 2013 年 6 月 10 日号で株価がまだ 100 ドルのときに警戒感を露わにする記事を書いていますが 結果的には大外れです とにかくこういう夢や将来性を過大に評価して株価が形成される銘柄にはもともと辛口です 今後の成り行きを見守りたいですね 8

1. Intel s Move Toward Servers Will Pay Off 半導体の巨人 の復活 インテル 主力事業はサーバー用半導体に移行 開発投資の結実は近い 今週決算発表を控えるインテルの記事もあるんですよね? 川田 インテル (INTC) は 19 日 ( 火 ) マーケットの引け後に第 1 四半期 (1-3 月期 ) の決算を発表します その際には 2016 年の業績見通しが下方修正されるリスクがありますが その一方で 同社が年内にも持続可能な成長軌道に 7 年ぶりに回帰し それによって現在の割安な株価が上昇するかもしれない こういう内容です 9

インテルの業績は 2010 年から低迷続きで 年間の 1 株当たり利益 (EPS) は中央値の 2.14 ドルから上下 25 セントの範囲で推移しています これは停滞しているように見えるかもしれませんが 実際は部門間の強弱が交錯している結果です というのは 同社が長年マーケットを支配してきた PC 用半導体の需要は干上がっているものの 研究開発の軸足はサーバー用半導体に移行しており この分野での同社の支配力はかつてないほど強まっている ということです 目先は 1 株当たり利益は 2.5 ドルで 2016 年予想株価収益率 (PER) は 17 倍 これに基づく目標株価は 40 ドル (2.5x17 倍 =42.5 ドル ) これ以外に配当も得られるということです バロンズ拾い読み は実は 3 年近く前の 2013 年 6 月 3 日号で 当時株価が 24 ドルぐらいのときに 5 年後に 2 倍の 50 ドルも現実味 という記事を掲載しました しかし今回はそれが本当に実現するかもしれない そういう記事です 10