2.(2)1- ア 中期目標 (2) 船舶共有建造業務 1 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与内航海運活性化に資する物流高度化船舶の建造を促進するとともに 政策効果のより高い船舶の建造を推進する 中期計画 (2) 船舶共有建造業務 1 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与ア内航海運活性化に資する物流高度化船舶の建造を促進するとともに 中期目標期間中におけるモーダルシフト船 バリアフリー化船 物流効率化船の共有建造隻数のうち 政策効果のより高い船舶の建造比率を 80% 以上とする 平成 16 年度計画 (2) 船舶共有建造業務 1 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与ア内航海運活性化に資する物流高度化船舶の建造を促進するとともに モーダルシフト船 バリアフリー化船 物流効率化船の共有建造隻数のうち 政策効果のより高い船舶の建造比率を 80% 以上とするため 引き続きこれらの船舶の建造に重点的に取り組む < 船舶共有建造業務の概要 > 船舶共有建造業務とは 機構と海運事業者が費用を分担して国内旅客船及び内航貨物船を造船所へ共同発注し 竣工後は当該船舶を費用の分担割合に応じて登記し 共有するものである 当該共有船は海運事業者が使用 管理し これによる収益及び費用はすべて海運事業者に帰属する 機構は 機構持分について共有期間を通じて船舶使用料を海運事業者から徴収し 共有期間満了時に残存簿価 ( 当初持分額の 1 割 ) で譲渡するものである ( 参考 : 図 2.2.1-1 船舶共有建造業務の概要 ) 船舶共有建造業務の特徴は 以下のとおりである (1) 機構持分について担保が不要であること (2) 実質的に船舶の減価償却期間に見合った長期の貸付が行われるため 資金調達の困難な事業者であっても安定的な事業の運営が可能であること (3) 財投資金を中心とした固定 低利の資金提供が可能であること (4) 機構は造船工学 機械工学等の専門的知識を有する技術者を有しており 設計 117
から竣工後のメンテナンスまで 共有船主として技術的支援を行うことが可能であること ( 機構の資金措置 ) ( 機構の資金措置 ) 船舶共有建造業務の概要共( 機構の技術支援 ) ( 機構の技術支援 ) 機構準備資金 70~90% 無担保長期 固定 低利の資金 機 構 支払い機構持分 70%~90% 共有満了時譲渡共造船所 同発注 有期間(耐用年有老朽船の近代 事業者持分 30%~10% 数)船舶使用料支払い 事業者準備資金 30~10% 担保不足の事業者が多い事業者使用管理収益共1 船舶の設計の審査 2 船舶建造中の工事監督 3 共有期間中の船舶のメンテナンスサポート 事業者持分 100% ( 機構共有船の建造シェア ) 旅客船 72% 貨物船 57% 化船への代替促進 船舶の安全性の確保 安定的海上輸送の確保地球温暖化問題に対応したモーダルシフト船等の建造促進少子高齢化社会に対応した国内旅客船のバリアフリー化 図 2.2.1-1 船舶共有建造業務の概要 物流効率化 コスト低減を図るとともに 環境対策等の推進 年度計画における目標値設定の考え方中期計画においては 共有建造業務の特性を活かし 国内海運の活性化に資する物流高度化船舶 ( 表 2.2.1-1 共有建造制度に係る政策目的区分と 物流高度化船舶 政策効果のより高い船舶との関係について ) の建造を促進するとともに 政策効果のより高い船舶 ( 表 2.2.1-1) の建造に重点化することとし その建造比率を 80% 以上とすることとした 平成 16 年度計画においては 物流高度化船舶の建造促進を図るとともに 政策効果のより高い船舶の建造比率を 80% 以上とすることとした 118
表 2.2.1-1 共有建造制度に係る政策目的区分と 物流高度化船舶 政策効果のより高い船舶との関係について 1 物流高度化船舶 とは 網掛け部分の船舶である 2 バリアフリー化船 モーダルシフト船 物流効率化船 とは 太枠で囲まれた部分の船舶である 3 政策効果のより高い船舶 とは 黄色部分の船舶である 離島航路の整備 少子高齢化対策 環境対策 業物化流の効率化 集約 協 政策目的別区分対象船要件 モーダルシフトに資する船舶 離島航路に就航する旅客船 共有比率 % 離島航路整備法に基づく補助対象となる航路に就航する船舶 90 バリアフリー化船 バリアフリー法に基づく移動円滑化のための基準に適合する船舶 70 上記に適合し かつ機構が定めた基準を満たす船舶 80 長 中距離フェリー モーダルシフトに資する船舶 70 RORO 船 コンテナ船被代替船と比べて積載能力又は速力が増加する船舶 新規航路に就航する船舶 自動車専用船被代替船がモーダルシフト船以外である船舶等 80 e-シップ 油送船 特殊タンク船 二重船体構造 ( ダブルハルタンカー除く ) を有する油送船及び特殊タンク船 70 物流の効率化等 一般貨物船等 CO2 排出量が従来の船舶に比べ 10% 以上削減された船舶 ( 注 1) 二重船体構造 ( ダブルハルタンカー ) を有する油送船及び特殊タンク船 ( 注 2) 次に掲げる船舶 80 70 に資する船舶 イ被代替船と比較して積載能力が10% 以上増加する船舶 集約 協業化 一般貨物船油送船特殊タンク船セメント専用船砂利船 ロ被代替船と比較して速力が10% 以上向上する船舶イ~ハのいイ~ハのいずれずれかを満かを満たし かハ IT 技術を用いた高度管理船舶たし かつつニ又はホを満ニ又はホをニ荷役又は運航に関し高度な航海機器等を導入した船舶たす船舶満たす船舶 ホ労働環境の改善に資する構造を有する船舶 75 合併 協業化を行おうとする事業者であって建造しようとする船舶の隻数を上回る隻数の船舶を被代替船とすること 70 ( 注 ) 1. 物流高度化船に該当する船舶は CO2 排出量が 12% 以上削減された船舶に限定 2. 物流高度化船に該当する船舶は ダブルハルタンカー ( 特殊タンク船を含む ) に限定 参考. モーダルシフト船 バリアフリー化船 物流効率化船に係る政策効果について ( 写真添付 : 最近共有建造された船舶 ) 1. モーダルシフト船モーダルシフト船は 自動車から内航海運への貨物輸送のシフトを促進し環境の保全 道路環境の改善等につながるなど高い政策効果が見込まれる また 日本は 京都議定書において平成 20 年から平成 24 年までの第 1 約束期間に基準年 ( 平成 2 年 ) 比 6% の温室効果ガスの排出削減を行うことが定められており この目標を達成するため 新総合物流施策大綱 ( 平成 13 年 7 月閣議決定 ) や 地球温暖化対策推進大綱 ( 平成 14 年 3 月閣議決定 ) において 環境負荷の少ない大量輸送機関である鉄道雑貨輸送 内航海運の活用 ( モーダルシフト ) を推進することとしており モーダルシフト船は これらの地球温暖化対策に大きく貢献している 2. バリアフリー化船バリアフリー化船は 高齢者や障害者の移動の円滑化を図ることにより 高齢化 119
社会の到来や社会生活におけるノーマライゼーションに的確に対応するなど高い政策効果が見込まれる また 平成 12 年 5 月に 高齢者 身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律 ( 交通バリアフリー法 ) が成立し これを受けた平成 12 年 11 月に 当時の国家公安委員会 運輸省 建設省 自治省は 移動の円滑化の促進に関する法律の基本方針 を告示し 平成 22 年までに総隻数の約 50% をバリアフリー化するという目標設定を行っており バリアフリー化船は この目標達成に大きく貢献している 3. 物流効率化船物流効率化船は リードタイムの短縮 定時制の確保等による利便性の向上及び物流コストの低減等により物流の効率化を実現するなど高い政策効果が見込まれる また 前述の 新総合物流施策大綱 においても 国際競争力のある物流システムを構築するため 内航海運については 船舶の大型化 高速化等により効率化を進める ことが必要とされている 実績値及び当該項目に関する取組み状況 < 実績値 > 物流高度化船舶の建造促進に取り組み 対前年度との建造比率 54% 62% に増加 政策効果のより高い船舶の建造比率 100% < 当該年度における取組み> 1. 物流高度化船舶の建造物流高度化船舶の建造促進に取り組み 平成 16 年度においては 13 隻 24,769 総トンを建造内定した また 平成 16 年度において建造内定したもののうち物流高度化船舶の占める割合は 約 62% となり 前年度に比して約 8% 増加した 建造された物流高度化船舶の内訳は 1 被代替船に比して大型化したモーダルシフト船 1 隻 7,770 総トン 2CO2 排出量が 12% 以上削減された船舶 6 隻 3,744 総トン 3 二重船体構造を有する油送船 特殊タンク船 6 隻 13,255 総トンであった 2. 政策効果のより高い船舶の建造モーダルシフト船について 1 隻 7,770 総トンの建造申込みがあり これを建造内定した 当該船舶は被代替船に比して大型化した政策効果のより高い船舶であったことから モーダルシフト船 バリアフリー化船 物流効率化船の共有建造隻数のうち政策効果のより高い船舶の建造比率は 100% となった 120
( 参考 : 平成 16 年度における船舶建造の状況について ) 平成 16 年度においては 旅客船 3 隻 3,356 総トン 貨物船 18 隻 28,466 総トン 合計 21 隻 31,822 総トンの共有建造を実施し 前年度に比して 6 隻 26,270 総トンの減少となった 共有建造量が低調な理由としては 1 内航輸送量の減少に伴う運賃 用船料の低迷 2 原油価格の高騰による燃料費の増大など 内航海運業界を取り巻く経営環境が不透明である中で 3 鋼材価格の高騰による建造船価の上昇の他 中小造船所の鋼材の手当てが困難なことから 代替建造を手控える事業者があったことが考えられる 中期目標達成に向けた次年度以降の見通し平成 17 年度以降 引き続き共有船問題対策本部の下に設置した建造部会において物流高度化船舶及び政策効果のより高い船舶の建造を促進するための方策を重点的に検討するなど モーダルシフト船 バリアフリー化船 物流効率化船の共有建造隻数のうち 政策効果のより高い船舶の建造比率を 80% 以上とするため これらの船舶の建造に重点的に取り組む予定 以上のことから 中期目標を達成することが可能と考える 121
2.(2)1- イ 中期目標 2 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与内航海運活性化に資する物流高度化船舶の建造を促進するとともに 政策効果のより高い船舶の建造を推進する 中期計画 1 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与イ船舶共有建造事業の活用を促進するため 地域連絡会等の開催件数を中期目標期間中 35 件以上とし また 募集説明会における参加者数を中期目標期間中 650 人以上とする 平成 16 年度計画 1 船舶共有建造業務を通じた国内海運政策への寄与イ船舶共有建造事業の活用を促進するため 海運事業者等に対し その具体的な内容及びメリット等について説明を行う このため 平成 16 年度は地域連絡会等を 7 件以上開催する また 平成 16 年度の募集説明会の参加人数を 165 人以上とし 平成 17 年度の募集説明会の実施に向け 募集要領 候補地 日程等について予め十分な検討を行う 年度計画における目標設定の考え方 1. 地域連絡会の開催地域連絡会等として 地区協議会を開催する 地区協議会では 船舶共有建造事業の活用を促進するため 内航海運 造船事業者の技術者を対象に 有益な技術情報の提供や付加価値の高い新造船等を紹介するとともに 業界の意見 要望を幅広く聴取する等船舶技術についての意見交換を行う この地域連絡会等を中期目標期間中 35 件以上開催すると定めており これに基づき平成 16 年度計画においては 地域連絡会等を 7 件開催することとした 2. 募集説明会の参加人数中期計画においては 共有建造業務のメリットを積極的に周知するため 募集説明会に 650 人以上の参加者を集めることとした 平成 16 年度計画においては 平成 16 年度から中期計画終了時までの 4 カ年度で中期計画を達成するため 募集説明会の参加人数を 165 人以上とするとともに 平成 17 年度の募集説明会の場所 日程等についてできる限り多くの事業者が参加できるよう十分な検討を行うこととした 当該年度における取組み 122
1. 地域連絡会の開催 < 実績値 10 件 > (1) 地区協議会共有建造事業における技術支援の具体的な内容及びメリットを積極的に周知することで 当該事業の活用を促進し かつ 最新の技術的情報を紹介することにより内航船の高度化を図るため 内航海運 造船事業者の技術者を対象とした地区協議会を開催した 平成 16 年度は 事業者が参加しやすいよう 1 地区追加し 旅客船関係で 4 件 貨物船関係で 4 件の計 8 件を開催した 旅客船関係では 旅客船への電気推進システムの適用 旅客船の基本計画の技術支援 等の技術情報を提供するとともに 参加した事業者から小型旅客船のバリアフリー化に関する技術相談等に応じた また 貨物船関係では 貨物船への電気推進システムの適用 船舶の使用燃料油 等の技術情報を提供するとともに 内航貨物船について技術に関わる要望を聴取した 表 2.2.1-2 平成 16 年度地区協議会開催一覧 旅客船関係 貨物船関係 開催日 場所 開催日 場所 平成 16 年 11 月 29 日 松山市 平成 16 年 11 月 29 日 松山市 平成 16 年 12 月 1 日 広島市 平成 16 年 12 月 1 日 広島市 平成 16 年 12 月 3 日 長崎市 平成 16 年 12 月 3 日 福岡市 平成 16 年 12 月 14 日 東京都 平成 16 年 12 月 14 日 東京都 写真 2.2.1-1 東京会場の様子 123
(2) 電気推進船普及促進説明会の開催物流高度化 内航活性化を推進するため 国土交通省と連携して 平成 17 年度から環境にやさしく効率的な内航船 スーパーエコシップ フェーズ1(SES1: 電気推進船注参照 ) の建造促進を図ることとしている このため国土交通省と共催で 電気推進船普及促進説明会 を東京 広島の 2 箇所で開催し 海運事業者 造船事業者 舶用メーカー等に対し SES1の技術的な特徴を紹介するとともに 当該船舶を建造する際の助成措置及び技術支援についての説明を行った 表 2.2.1-3 電気推進船普及促進説明会の開催 開催日場所参加人数 平成 17 年 3 月 22 日東京都 219 平成 17 年 3 月 24 日広島市 187 写真 2.2.1-2 東京会場の様子 124
( 参考 ) スーパーエコシップ フェーズ1(SES1: 電気推進船 ) の特徴と効果在来船 SES1 低速ディーゼル主機関 中速ディーゼル機関 ( 複数 ) 貨物スペース 貨物スペース 舵と軸プロペラ 船型変更に制限あり 電動機駆動の推進装置 船型の改良が可能 SES1 の特徴 在来船と異なる点は 推進主機関が無くなることにより 設計自由度が飛躍的に高まることにあり これにより効率の高い船型の採用や電気機器等の自由な組み合わせが可能になる 環境負荷低減効果や物流効率化 ( 下欄参照 ) に加え 安全性の向上や居住性 ( 静粛性 ) の改善などの効果がある 効率の高い機器の採用や最適設計により 環境負荷低減効果 物流効率化の面が更に改善される見込みである SES1 の効果 環境負荷低減 物流効率化 CO 2 ( 二酸化炭素 ) の低減 NOx( 窒素酸化物 ) の低減輸送効率向上経済性の改善 機関部の省人化 燃料費の削減 次のことから単位貨物量あたりの燃料消費量が減少船型改良効果等により推進効率が向上貨物スペースの増大 機関が高回転することにより N0x の発生率が低下 燃料消費量が減少することに伴う低減 貨物スペースの増大 発電ユニットの複数化に伴う信頼性の向上による安定輸送の確保 操船性向上による離着桟時間の短縮 船内作業等の低減等による機関部の省人化 推進効率向上による燃料油消費量の減少に伴う燃料費の削減 125
2. 募集説明会 ( 旅客船 5 ヶ所 貨物船 7 ヶ所 ) の参加人数 < 実績値 265 人 > (1) 募集説明会の実施平成 16 年度においては 平成 15 年度に検討した候補地 9 ヶ所 ( 旅客船 : 仙台 広島 松山 長崎 鹿児島 貨物船 : 東京 神戸 広島 高松 松山 博多 鹿児島 重複を除くと 9 ヶ所 ) で 新たに作成した平成 16 年度共有建造募集要領に関する説明会を実施した 同説明会においては 建造募集要領と併せて 共有建造業務の概要やメリット等を詳細に記載した資料を配布 説明するとともに 最近共有建造された船舶の紹介 実用化された新しい船舶技術や海運関連の法令改正の動きなどについてスライド等を活用して説明を行った また 募集説明会の開催日程等について あらかじめ関係団体を通じ海運事業者に周知するとともに 専門紙等へのプレス発表やホームページへの掲載を行った結果 平成 16 年 5 月 ~6 月に開催した旅客船共同建造事業者募集説明会 貨物船共同建造事業者募集説明会にそれぞれ 82 名 183 名 ( 合計 265 人 ( 対前年度比 77 人増 ) の参加があった (2) 平成 17 年度募集説明会の実施に向けた検討平成 17 年度の募集説明会の実施に向けて 平成 17 年度募集要領案の作成を行った また 地域別の内航海運事業者数や老朽船腹量等の調査を実施し 建造意欲があると見込まれる地域を選定し かつ過去の募集説明会の参加状況等を勘案して 平成 16 年度に実施した箇所から更に絞込みを行い 平成 17 年度の募集説明会の候補地を旅客船 4 ヶ所 ( 広島 松山 長崎 鹿児島 ) 貨物船 6 ヶ所 ( 東京 神戸 広島 高松 松山 博多 ) ととした また 日程等については 内航海運事業者の関係団体が行う総会と重複しないように できる限り早期に同総会の日程等を把握することとした 中期目標達成に向けた次年度以降の見通し船舶共有建造事業の活用を促進するため 海運事業者等に対し 共有建造制度及び技術支援の具体的な内容及びメリット等について説明を行う このため 平成 17 年度は地域連絡会等を 7 件以上開催する また 募集説明会の開催については 平成 17 年度以降 専門紙等へのプレス発表やホームページへの掲載を実施し 募集説明会の参加人数を平成 17 年度以降毎年度 165 人以上とする予定である 以上のことから 今後とも適切に対応することにより 平成 19 年度までには中期計画に掲げる目標を達成することは可能と考える その他適切な評価を行う上で参考となり得る情報 1. アンケートによる海運事業者等からの技術的事項に関する要望の収集内航船舶に係る技術の現状評価 調査研究の対象等を把握するため 地区協議会 126
の案内に併せ 海運事業者 造船所 メーカー等を対象にアンケートを新たに実施した 表 2.2.1-4 アンケートの実施実施方法回答数 ⅰ) 地区協議会案内郵送時に同封 ⅱ) 地区協議会開催会場にて配付 166 アンケートの結果 ( 海運事業者等の要望の多かったもの ) ⅰ) 就航後の保守 整備の軽減船内から発生する廃油等の廃棄物の処理問題等 ⅱ) 経済性の向上海洋生物の船体付着防止対策等 ⅲ) 船員の労働環境の改善船員不足又は高齢化を背景とした船内作業の省力化等また 本協議会の出席者に対し実施したアンケートでは 殆どの事業者から地区協議会は有意義である旨の回答が得られた アンケート結果や地区協議会で聴取した事業者の意見 要望を踏まえ 調査研究課題や将来的な課題等を選定し 今後の機構の技術支援に反映させていくこととする 2. 共有建造制度への期待の高まり平成 16 年度に実施した募集説明会では これまで共有建造制度を利用していない事業者が参加人数 265 名のうち 49 名 ( 約 18%( 対前年度比約 11% 増 ) を占めた これらの事業者からは 建造申込資格をはじめとした建造申込手続きや共有契約内容などについて質疑応答が活発に行われるなど 今後船舶建造に当たっては共有建造制度の活用を積極的に検討する旨の発言があった 127
2.(2)2- ア 中期目標 2 船舶共有建造に係る申請手続の合理化ア事業者の利便性向上に資するよう 共有建造申請に係る書類の簡素化を図るとともに 申請書類の電子化を推進する 中期計画 2 船舶共有建造に係る申請手続の合理化ア事業者の利便性向上に資するよう 平成 16 年度以降 共有建造申請に係る書類の簡素化を図るとともに 申請書類の電子化を推進する 平成 16 年度計画 2 船舶共有建造に係る申請手続の合理化ア事業者の利便性向上に資するよう 平成 16 年度において 共有建造申請に係る書類の簡素化を図るとともに 申請書類を電子化し インターネットから入手可能にする 年度計画における目標設定の考え方中期計画においては 事業者の利便性を高めるため 平成 16 年度以降船舶共有建造に係る申請書類の簡素化及び電子化を推進することとしている 平成 16 年度においては 平成 15 年度に検討した共有建造申請に係る書類の簡素化及び同書類の電子化を行うとともに インターネットを活用し 共有建造申請手続きに係る事業者の負担を軽減することとした 当該年度における取組み共有建造申請に係る書類について 使用船腹表 直近 3 ヵ年の資産減価償却表 特記事項などの項目合計 31 ヶ所について簡素化を行った上で 簡素化した書類様式を含めた全ての申請書類様式の電子媒体化を行った また 電子媒体化した申請書類様式を機構ホームページに掲載することにより インターネットから建造申請希望者が入手できるようにした 中期目標達成に向けた次年度以降の見通し平成 17 年度以降 適正な建造審査に支障を来たさないことに留意しつつ引き続き申請書類の簡素化を図るとともに 事業者の利便性向上に資するよう 申請書類をワードやエクセルファイルなど電子ファイルで受け付けられる体制を整備する 以上のことから 中期目標を達成することが可能と考える 128
2.(2)2- イ 中期目標 3 船舶共有建造に係る申請手続の合理化イ審査の迅速化に資するよう 共有建造申請から建造内定までの標準処理期間を設定するとともに 適正な建造審査を推進する 中期計画 2 船舶共有建造に係る申請手続の合理化イ審査の迅速化に資するよう 共有建造申請から建造内定までの標準処理期間を 2 ヶ月以内とするとともに 適正な建造審査を推進する 平成 16 年度計画 2 船舶共有建造に係る申請手続の合理化イ審査の迅速化に資するよう 共有建造申請から建造内定までの標準処理期間を 2 ヶ月以内とするとともに 適正な建造審査を推進する 年度計画における目標設定の考え方中期計画においては 迅速な審査を実施するため 申請から建造内定までの標準処理期間を 2 ヶ月以内とするとともに 適正な建造審査を推進することとした 平成 16 年度においては 引き続き標準処理期間を 2 ヶ月以内とするとともに 適正な建造審査を推進することとしている 当該年度における取組み審査の迅速化に資するよう 海運事業者の財務状況 運航採算性等審査項目毎に厳格な基準を定めた旅客船建造審査要領及び貨物船建造審査要領を規程として平成 16 年 9 月に制定し これに基づき適正な審査を実施した結果 共有建造申請から建造内定までの処理期間については 平成 16 年度に建造内定した 21 件全て 2 ヶ月以内となった 中期目標達成に向けた次年度以降の見通し平成 17 年度以降の審査にあたっては 申込みが見込まれる事業者の調査 分析をあらかじめ行うなど審査の迅速化を図ることにより 建造申請から建造内定までの標準処理期間を 2 ヶ月以内とするとともに 適正な建造審査を推進する予定 以上のことから 中期目標の達成が可能と考える その他適切な評価を行う上で参考となり得る情報迅速な審査に資するよう 専門紙等を活用して 国内海運業の輸送状況や荷主業界 129
の再編状況などの情報を逐次把握するように努め 申込船舶を取り巻く経済環境を前広に調査した 130