443 昭 和59年6月28kl 図3 図4 な が ら臨 床 症 状 は改 善 せ ず,発 熱 と咳 嗽 が 持 続 した ため 10日 よ り3日 間 に わ た り顆 粒 球 輸 注 を行 っ た. 12日 に は胸 痛,呼 吸 困難 は消 失 し,咳 嗽 も消失 した.こ の た め酸 素 投 与 を 中止 した と こ ろ,夕 刻 に 至 り再 度 呼 吸 困 難 を訴 え,口 唇 に チ ア ノー ゼ を認 め たた め 酸 素投 与 を 再 開 した.こ の間 に施 行 した血 液 ガ ス分 析 で はPo249.9 mmhg,pcoz32.5mmhg,ph7.420で あ った.ま た 同 目影 響 した胸 部 レ線 写 真(図4)で は入院時のそれに 比 して 肺 野 の 陰影 は増 悪 傾 向 が み られ た, 翌13日 朝 には 呼 吸 困 難 は 消失 し,チ ア ノー ゼ もみ られ 図5 な くな った.し か しな が らそ の後 も,患 児 は時 に呼 吸 困 こ ろ38%)で 単 球 で96%の あ っ た.ま た 墨 汁 貪 食 能 は 好 中 球 で97%, 難 を訴 え る た め,self 入 院 時 の 胸 部 レ線 写 真 は 図3の 潤 像 が 主 な 変 化 で は あ る が,左 如 く で,右 下肺 野 の浸 した,な お,患 児 が13Hよ 院 当 口(7月7日,第7病 開 に 咳 嗽 増 悪 し,呼 が認 め られ,こ れ と同 時 に下 熱 し,臨 床 所 見 も改 善 の徴 日),夜 吸 困 難 を 認 め た,翌8日 訴 え る 様 に な っ た.血 が み られ た.こ の間71714[{に に は胸 痛 を HA抗 液 ガ ス 分 析 でPos49.1mmHg, Pco226.0mmHg,pH7.445で あ っ た.マ 投 与 を 開 始 し,約1時 検 索 した マ イ コ プ ラ ズ マ 体 は前 回 に比 して有 意 な上 昇 を認 め た. 17日 に は機 嫌 な らび に食 欲 良好 とな り,ミ ノサ イ ク リ ス クに て 酸 ン の服 用 が再 度 可 能 に な っ た た め静 脈 内 投 与 を 中 止 し 間 後 に 再 検 し た と こ ろ, Po272.9mmHg,Pco227.9mmHg,pH7.441と 改善 た.こ の頃 よ り咳 嗽 も徐 々 に消 失 した.し か しな が らほ ぼ 時 を同 じ くして 時 に不 整 脈 が 認 め られ,精 査 に よ って し た. 臨 床 的 に は 肺 炎(異 ず,図2の りミ ノサ イ ク リ ンの服 薬 を こ 日の胸 部 レ線 像 は 図5の 如 くで前 回 に比 して著 しい改 善 入 院 後 の 経 過:入 た が,基 酸 素投 与 を必 要 と し ば む よ うに な っ た た め,点 滴 静 注 法 に変 更 した.7月15 中肺 野 お よ び右 上 肺 野 に も陰 影 を 認 め た. 素31/分 demandの た.呼 吸 困難 は徐 々 に 消 失 し,16日 に は酸 素 投 与 を 中止 貪 食 率 で あ っ た, 型 肺 炎 疑 い)と も有 意 な 所 見が 得 られ な いま ま経 過 を観 察 した が,4日 して 治 療 を 開 始 し 後 には 正 常 に復 した. 礎 疾 患 の 存 在 よ り 日 和 見 感 染 の 合 併 も否 定 し 得 如 き 各 種 抗 生 剤 の 併 用 療 法 を行 っ た.し HA抗 か し 443 体 価 の そ の 後 の 消 長 は 図2に 示 す如 く,下 降 傾
Clyde, W. A., Jr.: The Mycoplasmas, Vol. II, p. 275, Academic Press, New York, 1979. Umetsu, M., et al.: Tohoku J. Exp. Med., 116: 213, 1975.
19) Hoidal, J. R., et al.: Am. Rev. Respir. Dis., 119: 251A, 1979. CASE OF MYCOPLASMAL PNEUMONIA IN A PATIENT WITH CHRONIC GRANULOMATOUS DISEASE Makiko TA KEI, Yoshinao YANAGISA WA, Koichiro YAM ADA and Akira ISHIKAWA Department of Pediatrics, Showa University Fujigaoka Hospital (Director : Prof. Akira ISHIKAWA) Abstract \A 6-year-old boy with chronic granulomatous disease was admitted to our hospital due to a fever, cough and dyspnea. Diagnosis of mycoplasmal pneumonia was established on the basis of rising titer of specific antibody. The patient was treated with MIND, SMX-TMP, Amphotericin-B, Pentamizin and CEX. Although his clinical course was severe and complicated as compared with that of an underlying disease, the patient recovered and was discharged on the 30 th day following the onset of his illness.