7 制御不能な二次災害を発生させない 7-1) 市街地での大規模火災の発生 7-2) 海上 臨海部の広域複合災害の発生 7-3) 沿線 沿道の建物倒壊による直接的な被害及び交通麻痺 7-4) ため池 ダム 防災施設 天然ダム等の損壊 機能不全による二次災害の発生 7-5) 有害物質の大規模拡散 流出

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第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

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一太郎 10/9/8 文書

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

資料 2 東海管内における農業水利施設の防災 減災の取組 ( 農村地域防災減災事業 海岸事業 ) 平成 27 年 2 月東海農政局整備部防災課

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既存の高越ガス設備の耐震性向上対策について

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

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(100817)

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能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

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( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

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目 次 はじめに 1 Ⅰ 計画策定の趣旨 位置付け 2 Ⅱ 基本的な考え方 3 Ⅲ 強靱化の取組みの現状と課題 ( 脆弱性評価 ) 5 Ⅳ 国土強靱化の推進方針 12 Ⅴ 施策の重点化 21 Ⅵ 計画の推進と進捗管理 21 重要業績指標一覧 22

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「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

ii 8. 河川法と漁港法との調整に関する協定 ( 抄 ) 運輸省港湾局と農林省水産庁生産部とに関連ある港湾災害復旧事業の処理について 76 第 2 漁港関係災害関連事業 Ⅰ 補助金交付要綱 1. 漁港関係災害関連事業等補助金交付要綱 77 Ⅱ 災害関連漁業集落環境施設復旧事業 1. 災

建築物等震災対策事業について

2. 大規模津波防災総合訓練実行委員会設立準備会 日 場 時 : 平成 29 年 12 月 19 日 ( 火 ) 午後 1 時 30 分 ~ 午後 3 時 所 : 四日市市役所 6F 本部員会議室 準備会参加機関 : 中部管区警察局 陸上自衛隊第 10 師団海上自衛隊横須賀地方総監部 航空自衛隊中部

H28秋_24地方税財源

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一太郎 10/9/8 文書

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近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

東近江市国土強靭化計画 ( 概要版 ) 平成 28 年 3 月 滋賀県東近江市

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川越地区消防局 消防署組織図 消防局長 消防局 ( 代 ) 総務課 総務担当 消防団担当 財務担当職員担当 管理担当 予防課 予防担当 査察指導担当 保安担当 警防課 警防担当 装備担当 救急課 0

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5. 防災 減災への取組強化 (2) 国土強靱化の理念の実現 既存施設の有効活用 ( 平常時と非常時における施設の効果的な活用 ) 既存の農地や農業用施設が有している防災機能を有効活用した防災 減災対策 ため池 空き容量の活用と低水位管理の推進 空き容量 洪水調整容量等 ため池廃止

平成 27 年度第 1 回状況説明 ( 要望 ) 活動 平成 27 年 8 月 3 日 ( 月曜日 ) 1 国土交通省 財務省 総務省 内閣府への状況説明 ( 要望 ) 活動について国土交通省へは 岡﨑高知市長と清水大洲市長を先頭に 国土交通省幹部及び関係部局へ状況説明 ( 要望 ) 書の手渡しと要

1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

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38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

大阪湾広域臨海環境整備センターは、昭和57年3月に設立されて以来、30年余りにわたって、全国で唯一の府県域を超えた広域的な廃棄物の適正な最終処分を海面埋立てにより行う「フェニックス事業」を地方公共団体及び港湾管理者と一体となって推進してきたところであり

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験をいかし 地域防災力充実強化計画のような形で 地方公共団体や関係団体の事業まで含む関連施策を網羅した総合計画を作成し 関係者がその実施状況を点検しながら 状況に応じて必要な修正を加えつつ 粘り強く全体を着実に実行するという いわば施策実行のシステムを確立して 地域防災力充実強化の実をあげるようにす

当面の事業概要 < 平成 25 年度 > 実施設計業務委託 < 平成 26 年度 > 市道 1504 号線電線共同溝整備工事 道路改築工事 < 平成 27 年度 > 市道 1504 号線電線共同溝整備工事 市道 1504,1505,1507 号線道路改築工事 < 平成 28 年度 > 市道 1504

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目次 ( )

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市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

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東日本大震災における施設の被災 3 東北地方太平洋沖地震の浸水範囲とハザードマップの比較 4

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平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

Microsoft Word - 耐震改修促進計画【概要版】(第2期計画)(H28.3)施行

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国土強靱化アクションプラン2015 平成27年6月16日

その他の法令等 消防法京都市火災予防条例道路法廃棄物の処理及び清掃に関する法律 対象 状況屋外における火災予防上危険なもの ( 火災の危険が迫っている場合のみに限定 ) 空き家, 空き地で火災予防上危険なもの認定区域内に生じている道路の交通に支障を及ぼすおそれのある行為自己所有地でごみ ( 一般廃棄

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鬼怒川緊急対策プロジェクト 鬼怒川下流域 茨城県区間 において 水防災意識社会 の再構築を目指し 国 茨城県 常総市など 7市町が主体となり ハードとソフトが一体となった緊急対策プロジェクトを実施 ハード対策 事業費合計 約600億円 ソフト対策 円滑な避難の支援 住民の避難を促すためのソフト対策を

第 7 章砂防第 1 節砂防の概要 秋田県は 北に白神山地の二ツ森や藤里駒ケ岳 東に奥羽山脈の八幡平や秋田駒ヶ岳 南に鳥海山など 1,000~2,000m 級の山々に三方を囲まれています これらを水源とする米代川 雄物川 子吉川などの上流域は 荒廃地が多く 土砂の発生源となっています また 本県の地

利用することをいう (4) 林業事業者森林において森林施業 ( 伐採, 植栽, 保育その他の森林における施業をいう 第 12 条において同じ ) を行う者をいう (5) 木材産業事業者木材の加工又は流通に関する事業を行う者をいう (6) 建築関係事業者建築物の設計又は施工に関する事業を行う者をいう

第 3 次 山形県総合発展計画 短期アクションプラン ( 平成 25 年度 ~28 年度 ) 平成 2 5 年 3 月 山形県

第3 復興整備計画 参考様式集

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1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この

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Microsoft Word 八尾市市街化調整区域における地区計画のガイト

東日本大震災 (H ) 地震時の情報収集や提供に関する課題 国 地方公共団体などが連携した被災者や物資輸送者への交通関係情報の提供 大震災直後は 各管理者から別々に通行止め情報等が提供されたため 被災地までの輸送ルートの選定が困難な状況 国が集約して提供を始めたのは10 日以上過ぎた3/

平成29年7月九州北部豪雨の概要 7月5日から6日にかけて 停滞した梅雨前線に暖かく 湿った空気が流れ込んだ影響等により 線状降水帯 が形成 維持され 同じ場所に猛烈な雨を継続して 降らせたことから 九州北部地方で記録的な大雨と なった 朝倉では 降り始めから10数時間のうちに500ミリを 超える豪

2

4. 地区計画の基本的な考え方 1. 市街化を抑制すべき区域 という市街化調整区域の基本理念は 地区計画の策定によってその性格が変わるものではないこと 2. 開発行為を伴う地区計画については いたずらに市街地を拡大しないよう その必要性 周辺の公共施設の整備状況 自然環境 景観や農林業との調和等の観

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三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

基本方針

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スライド 1

どんなところを注意したらいいの? まず 建物の見分け方から始めましょう 中古住宅を購入するときは何年に建てられたかを確認してください 昭和 56 年に建築基準法が改正され 耐震基準が厳しくなりました これより古いものを旧耐震基準 新しいものを新耐震基準と呼んでいるんだよ じゃあ 昭和 56 年築 よ

Transcription:

起きてはならない最悪の事態 7 制御不能な二次災害を発生させない 南海トラフ地震により 市街地の各所で火災が発生し また 石油タンクから流出した油に引火し 津波による漂流物に燃え移るなど大規模な火災が発生する 沿線や沿道の建物等が倒壊し 避難路が塞がれ避難の支障となり 道路に車が放置され交通麻痺が発生する ダムに大量の土砂や流木が流入し 洪水調節機能が低下 また 山腹崩壊により天然ダムが形成され その後の豪雨等により決壊し 土石流等による被害が広範囲に拡大する 工場や事業場の有害物質が津波により流出し 健康被害の発生や土壌 水質汚染等の二次被害が発生する 山間部の農地や山林が大規模崩壊等により荒廃 その後の降雨等により表土が流出し新たな山腹崩壊を引き起こし 人命の危機や家屋の崩壊など甚大な被害が発生する 推進方針 ( 概要 ) 7-1) 市街地での大規模火災 7-2) 海上 臨海部の複合災害の発生 7-3) 沿線 沿道の建物倒壊による被害及び交通麻痺 7-4) ため池 ダム等の損壊 機能不全による二次災害の発生 7-5) 有害物質の大規模拡散 流出 ダム管理施設の改良促進 予防保全的管理の推進 ダム管理施設の計画的な更新 改良 警察 消防等の充実強化等 体制 装備資機材や訓練環境等の充実強化 消防団 自主防災組織の充実強化による初動対応力の向上 有害物質の拡散防止対策 有害物質の適正管理 マニュアル整備を促進 大規模拡散 流出防止のための資機材の整備 訓練等の実施 高圧ガス漏洩防止対策の実施 空中消火体制の整備 大規模火災に備えた空中消火訓練の実施 関係機関と連携した実践的な訓練を実施 漂流物防止対策等の推進 津波による漂流物防止対策の推進 放置艇対策や沈船の撤去を推進 7-6) 農地 森林等の荒廃による被害の拡大 森林の適正管理と保全の推進 間伐促進及び治山 地すべり防止事業を推進 県産材の利用促進等 公共建築物 民間住宅への県産材利用推進 森林経営計画による計画的な森林整備の促進 農地 農業水利施設等の保全 多面的機能の維持 発揮のための保全活動実施 森林の公的取得 保安林等の指定拡大を推進 -55-

7 制御不能な二次災害を発生させない 7-1) 市街地での大規模火災の発生 7-2) 海上 臨海部の広域複合災害の発生 7-3) 沿線 沿道の建物倒壊による直接的な被害及び交通麻痺 7-4) ため池 ダム 防災施設 天然ダム等の損壊 機能不全による二次災害の発生 7-5) 有害物質の大規模拡散 流出 < 要点 > 1-1) 1-2) による火災対策や建築物等の倒壊対策 1-4) 1-5) による水害 土砂災害対策に加え ダム管理施設の改良促進や空中消火の体制整備や有害物質の拡散防止対策 漂流物防止対策等を実施するとともに 関係防災機関が連携して防災訓練に取り組む ダム管理施設の改良推進 大規模地震や台風 豪雨等においても 治水上必要なダムの機能が保持されるよう 定期点検 検査等の結果を踏まえ 予防保全的管理を推進するとともに 耐用年数を迎えるダム管理施設 ( 設備等 ) の計画的な更新 改良に努める また ため池についても耐震診断等を実施するとともに その結果に基づく耐震対策及び監視体制の強化に努める 県管理ダムの施設改良箇所数( 対象全 4ダム ) 1 箇所 (H25) 3 箇所 (H30) 長安口ダムの改造の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 完成 (H30) 決壊すると多大な影響を与えるため池の耐震診断の実施割合 50%(H25) 100%(H30) 土砂災害対策の推進 深層崩壊をはじめとする大規模土砂災害により生じる 天然ダム等の損壊に備えた防災対策を国と連携し着実に推進する 河道閉塞対応訓練の実施毎年度実施 土砂災害から保全される災害時要援護者関連施設及び避難所の施設数( 全 838 施設 ) ( 再掲 ) 269 施設 (H25)305 施設 (H30) 祖谷川流域の直轄地すべり対策事業の促進( 善徳地すべり防止区域 )( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 工事促進中 (H30) 吉野川水系直轄砂防事業の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 工事促進中 (H30) 祖谷川地区の直轄地すべり防止事業の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 工事促進中 (H30) 穴吹地区の直轄地すべり防止事業の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 完成 (H27) 阿津江地区の直轄地すべり防止事業の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 完成 (H29) 穴吹川地区の直轄治山事業の促進( 再掲 ) 工事施工中 (H25) 完成 (H27) -56-

防火 消火体制の整備 震災による火災の発生 延焼を防止するため 住宅用火災警報器 消火器 感震ブレーカー等の設置を促進するとともに 常備消防の体制強化 消防団員の確保対策を促進する 地震や津波による LP ガスの放出による延焼を防止するため LP ガス放出防止装置等の設 置を促進する必要がある LP ガス放出防止装置設置率 ( 再掲 ) 約 69%(H25) 100%(H28) 警察 消防等の充実強化と連携した訓練の実施等 災害現場での救助活動能力を高めるため 警察 消防等の体制 装備資機材や訓練環境等の更なる充実強化 整備を図るとともに 関係機関との連携が十分機能するよう 通信基盤を含む行政 警察 消防機能の低下を回避する取組を進める また 消防団や自主防災組織の充実強化による初動対応力の向上を図る 自衛隊 警察 消防等防災関係機関と連携し 応急対処能力の向上等を図るため 地震等の災害に即した実践的な実動訓練 災害対策本部設置訓練 ( 図上訓練 ) 及び総合防災訓練等を実施する 石油コンビナート等事業者との総合防災訓練の実施 毎年度実施 自動車の民間プローブ情報を活用し 渋滞情報を正確に把握するとともに 停電による信号機の停止が原因で発生する交通渋滞を回避するため 関係機関との連携強化 信号機電源付加装置の整備等を推進する 緊急交通路等の信号機電源付加装置の整備率 ( 再掲 ) 51%(H25) 72%(H30) 有害物質等の拡散防止対策 県は 平時から化学物質や毒物 劇物の保有 保管状況等の実態把握に努めるとともに 設備や保管方法の見直しを適切に行うよう指導し 事業者の適正管理により津波や地震による流出の防止を図る また 事故発生を想定したマニュアルの整備を行う 化学物質や毒物 劇物の流出を想定したマニュアルの整備を促進 (H25) 化学物質や毒物 劇物の流出を想定した対応マニュアルの見直しを推進 (H30) 化学物質や毒物 劇物を保有する企業は その大規模拡散や流出を防止するため 必要な資 機材の整備 訓練等を実施する -57-

高圧ガス事業者は 高圧ガス設備の耐震性向上を図るため 既存高圧ガス設備の点検を行う とともに 必要な耐震補強に努める 空中消火体制の整備 大規模火災に備え 空中消火訓練を実施する 津波火災対策の検討 東日本大震災では 津波火災が多数の箇所で発生しており 南海トラフ地震に伴う津波による津波火災についても 被害を軽減するための方策を検討する 漂流物防止対策等の推進 大規模津波によりコンテナ 自動車 船舶等が流出し二次災害を発生する恐れがあるため 漂流物防止対策を推進する 港湾 河川 漁港それぞれの水域管理者と船舶取締機関等が連携し 放置艇対策を推進する また 沈船の撤去を推進する 7-6) 農地 森林等の荒廃による被害の拡大 < 要点 > 森林の間伐等による計画的な森林整備の促進や森林の公的管理を推進するとともに 県産材の利用促進 また 農地 農業水利施設等の地域資源の保全活動推進などにより 農地 森林等の荒廃による被害の拡大を防ぐ 森林の適正管理と保全の推進 森林の荒廃を防止するとともに 国土保全機能の高度発揮を促すため 整備が必要な森林について間伐等の森林整備や治山 地すべり防止事業を推進する また 適正な林業活動により持続的に管理すべき森林については 森林経営計画を策定し計画的な森林の整備を促進する 森林整備面積( 再掲 ) 4,534ha(H25) 27,000ha(H30) 森林経営計画認定面積( 再掲 ) 15,929ha(H25) 60,000ha(H30) 周辺の森林の山地災害防止機能等が適切に発揮される集落の数( 再掲 ) 716 集落 (H25) 726 集落 (H30) -58-

森林を適正に管理 保全するため 県をはじめとした公的機関による 保安林 や とくしま県版保安林 の指定拡大等による森林の 公的管理 を推進する また 将来にわたって適正な森林管理が継続されるよう私有林の森林境界の明確化を促進する 保安林指定面積 ( 累計 ) 96,124ha(H25) 97,800ha(H30) とくしま県版保安林 指定面積 ( 累計 ) 0ha(H25) 250ha(H30) 森林境界明確化面積実施率 ( 再掲 ) 32%(H25) 50%(H30) 県産材の利用促進等 県産材の生産 消費量を増加させることにより 森林の間伐や更新を促進する 県産材の生産量 ( 再掲 ) 292,000 m3 (H25) 420,000 m3 (H30) 農地 農業水利施設等の保全 農業の有する多面的機能の発揮を促進させるため 日本型直接支払制度 の活用により 農地 農業水利施設等の地域資源の保全活動の取組を推進する 多面的機能の維持 発揮のための共同活動実施地区面積 10,422ha(H25) 12,000ha(H30) -59-