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目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

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図表 11に都道府県別取得件数 ( 上位 10 位 ) を 図表 12に産業分野別取得件数 ( 上位主要産業分野 ) を 図表 13に産業分野別取得件数の推移を示します 産業分野別件数 ( 図表 12) では最も多いのが 建設 の15,084 件 次いで 基礎金属 加工金属製品 の6,434 件 電

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1 適用範囲 2 引用規格 3 用語の定義 69の用語 4- 組織の状況新規 4.1- 組織とその状況の理解 [1] 2 組織は 組織組織の目的目的と戦略戦略の方向方向に関係する内外の課題課題を決定しなければならない これらの課題は 想定された結果を達成する上で品質マネジメントシステムの能力に影響す

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3 参照基準次に掲げる基準は この基準に引用される限りにおいて この基準の一部となる - プライバシーマーク付与適格性審査実施規程 - プライバシーマーク制度における欠格事項及び判断基準 (JIPDEC) 4 一般要求事項 4.1 組織 審査業務の独立性審査機関は 役員の構成又は審査業務

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恣意的に限定した適用範囲になっていませんか 主力サイトは適用範囲外になっていませんか ( 当該サイト活動を適用範囲外することにより経営的に大きな影響を受けていませんか ) 環境マネジメントシステムの意図した成果 ( 箇条 4.1) に影響する部門 部署を除外していませんか 適用範囲に含まれるサイトと

(2) 情報資産の重要度に応じた適正な保護と有効活用を行うこと (3) 顧客情報資産に関して 当法人の情報資産と同等の適正な管理を行うこと (4) 個人情報保護に関する関係法令 各省庁のガイドライン及び当法人の関連規程を遵守すると共に これらに違反した場合には厳正に対処すること ( 個人情報保護 )

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目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

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よくお聞きする内部監査の課題 課題 1 毎年 同じチェックリスト ( 同じ質問 ) 課題 2 内部監査への積極的関与が乏しい 課題 3 形式的で 実用的でない ( 審査のためのもの ) 課題 4 あら探しになっている 課題 5 質問が抽象的でわかりにくい 課題 6 文書と記録ばかり求める課題 7 不

4.4 マネジメントシステム プロセス 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ コミットメント 組織の状況を考慮し リスク ( 不確かさに影響 ) 及び機会 ( 何かをするのによい時期 ) として取り組むことを決定した情報から適用範囲に含まれていない範囲が存在していませんか恣意的に限定した適用範

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( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

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目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P6 4.1 組織及びその状況の理解 P6 4.2 利害関係者のニーズ及びと期待の理解 P6 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 P6 4.4 環境マネジメントシステム P6 5. リーダー

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ヒト用医薬品のGDPガイドライン(94/C 63/03)

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 利害関係者の特定 QMS 適用範囲 3. ISO 9001:2015への移行 リーダーシップ パフォーマンス 組織の知識 その他 ( 考慮する 必要に応

4.7.4 プロセスのインプットおよびアウトプット (1) プロセスへのインプット情報 インプット情報 作成者 承認者 備 考 1 開発に関するお客様から お客様 - の提示資料 2 開発に関する当社収集資 リーダ - 料 3 プロジェクト計画 完了報 リーダ マネージャ 告書 ( 暫定計画 ) 4

管理区分 非管理版 文書番号 PMS-007 制定年月日 改訂年月日 改訂番号 1 購入希望の場合は P マークの取得及び更新に必須となる文書のサンプルです ページ最後の購入方法をご確認ください 修正可能なワードファイルで提供して

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目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P7 4.1 組織及びその状況の理解 P7 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 P7 4.3 個人情報保護マネジメントシステムの適用範囲の決定 P7 4.4 個人情報保護マネジメントシステム P7

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品質システム設計 開発 製造 設置及び技術サービスにおける品質保証モデル 1. 範囲本基準書は適合製品の設計 供給を行う供給者の能力を評価する際の品質システム要求事項を規定する 本基準書の規定の目的は 設計から技術サービスまでの全ての段階における不適合を防止し 顧客の満足を得ることである 本基準書は以下の場合に適用される a) 設計及び製品の性能に関する要求事項が提示されている場合 あるいはその要求事項を設定する必要がある場合 b) 供給者の設計 開発 製造 設置及び技術サービスの水準が適切に示されることによって製品の品質に対する信頼が得られる場合 ( 注 ): 参考規格については付録 A 参照 2. 引用基準 規格 TCVN5814:1994(ISO8402:1994) 品質マネジメント 品質保証 : 用語と定義 3. 定義本基準書では TCVN5814:1994(ISO8402:1994) で規定する定義及び以下に示す定義を適用する 3.1 製品 : 活動またはプロセスの結果 ( 注 ): 1) 製品とはサービス ハードウェア 加工材料 ソフトウェアあるいはこれらの組み合わせである 2) 製品は有形のもの ( 組立部品 加工材料等 ) である場合もあれば 無形のもの ( 知識 概念 ) またはこれらの組み合わせである場合もある 3) 本基準書では 製品 は意図的に製造された製品を意味し 意図せず環境へ悪影響を与える副産物を指すものではない この定義は TCVN5814(ISO8402) の定義と異なる 3.2 入札書類 : 供給者が入札で使用する製品供給の提案書 3.3 契約 : あらゆる形式による供給者と顧客との合意事項 4. 品質システム要求事項 4.1 経営管理者の責任 4.1.1 品質方針供給者側の経営管理者は経営者として 品質に関する目標及び品質への責務を含む品質目標を定め その品質方針を文書化しなければならない 品質方針は供給者の目標及び顧客のニーズと期待に適合するものでなければならない 供給者は全ての現場においてこの方針の理解 実現及び維持が行われることを確実にしなければならない 4.1.2 組織 4.1.2.1 責任及び権限品質に関連する作業の管理者 実施者及び監督者 特に業務上 主導的に組織を運営する権限を持つ者の責任 権限及び相互関係を明確にし 文書化しなければならない - 1 -

a) 製品 プロセス 品質システムについて 不適合の防止対策を提案する b) 製品 プロセス 品質システムに関する課題を発見し 文書化する c) 所定のルートを通じて 課題の解決方法を提案または提供する d) 解決方法の実施の審査 確認を行う e) 欠陥または不適合が是正されるまで不適合製品の引渡し 設置及び処理の管理を行う 4.1.2.2 経営資源供給者は経営資源に関する要求事項を明確にし 内部品質評価を含む管理や実行 審査 確認の諸活動に訓練された人材を確保する 4.1.2.3 経営管理者の代表者供給者の経営管理者は その他の責任と関係なく 以下に示す任務を担当するメンバーを指定しなければならない 品質システムの構築 適用及び維持が本基準書通りに行われることを確実にすること 供給者の経営管理者に対して品質システムの実施に関する報告を行い 品質システムの改善を行う ( 注 ): 経営管理者の代表者は供給者側の品質システムに関して 外部関係者と連絡を取る責任を持つこともある 4.1.3 経営管理者による確認供給側の経営管理者は 品質システムが適切かつ効果的に運営されるように また 本基準書の要求事項及び供給者が定めた品質方針及び品質目標を満たすように 品質システムを定期的に点検し 見直さなければならない 4.2 品質システム 4.2.1 概要供給者は製品が要求事項に適合するよう 品質システムの構築 文書化及び維持を行わなければならない また 本基準書の要求事項を満たす品質マニュアルを作成しなければならない 品質マニュアルには品質システムの手順またはそれらの手順の引用 文書体系に関する説明が含まれなければならない ( 注 ): 品質マニュアルに関するガイドラインは TCVN5951(ISO10013) に記述されている 4.2.2 品質システムの手順供給者は以下のことを実現しなければならない a) 本基準書の要求事項及び供給者の定めた品質方針に合致した手順書の構築 b) 品質システム及び文書化した手順を効果的に実行する本基準書の目的上 品質システムの一部を構成する手順の範囲及び詳細は 業務の複雑さ 活用方法 業務を遂行する者のスキルと訓練のレベルによる ( 注 ): 手順書は作業マニュアルを引用してもよい 4.2.3 品質計画供給者は品質の要求事項を満たす方法を明確にし 文書化しなければならない 品質計画は品質システムの他の要求事項との一貫性を保ち 供給者の運営方法に適合した書式で文書化されなければならない 供給者は製品 プロジェクトまたは契約の要求事項が満たされるように 以下の活動について適切に検討しなければならない a) 品質計画の立案 b) 品質に関する要求事項が達成されるようにプロセス 設備 ( 検査設備 試験設備を含む ) 備品 人材及び必要なスキルを明確にし 適切な管理を行う - 2 -

c) 設計 製造工程 設置 技術サービス 検査 試験の手順と適用される文書との整合性の確保 d) 新しい設備 機器の開発 応用を含め 品質マネジメント方法 検査方法及び試験方法に関する最新情報を更新する e) 現在の技術水準を超える能力が必要とされる要求事項について 一定の開発期間経過後に達成可能な要求事項を明確化する f) 製造工程における適合性についての適切な検査 確認の実施 g) 主観的な要素も含めた 製品の特性及び要求事項に対する検査基準の詳細説明の実施 h) 品質に関する文書の作成 (4.16 参照 ) ( 注 ): 供給者の品質システムの一部である品質計画書には 手順書の引用も可能である 4.3 契約内容の確認 4.3.1 概要供給者は契約内容を確認するための手順を文書化し 維持しなければならない 4.3.2 確認 検討入札に参加する前に あるいは契約書 注文書 ( 要求事項の説明文書 ) を受け取る前に供給者は以下のことを確実にしなければならない a) 要求事項が適切に明確化 文書化されていること 口頭で合意した注文の要求事項を文書化したものが存在しない場合 供給者は契約を受諾する前にこれらの要求事項に関して合意されていることを確実にしなければならない b) 契約書や注文書と入札書との差異は 全て確実に解決しなければならない c) 供給者は契約 注文要求事項の履行能力を十分に持たなければならない 4.3.3 契約内容の修正供給者は契約内容の修正手順及び ( 修正内容を ) 正確に関連部署へ伝達する方法を確立しなければならない 4.3.4 書類契約内容の確認に関わる書類は保存 維持しなければならない (4.16 参照 ) ( 注 ): 契約の確認 供給者の組織内における調整及び情報の確認は顧客の協力を得て適切に実施しなければならない 4.4 設計管理 4.4.1 概要供給者は 要求事項を全て満たすように製品設計に対する管理及び検査 確認の手順を確立し 維持しなければならない 4.4.2 設計計画の作成 実行供給者は設計及び開発の詳細計画を作成しなければならない この詳細計画書には 各活動を記述または資料の引用を行い 実施責任を明確にすること 設計 開発は能力 知識のある者に割り当てられなければならない 必要に応じて 計画書は追加されなければならない 4.4.3 各組織及び技術上の相互関係設計作業に参加する各チームの組織及び技術上の相互関係を明確にしなければならない 必要な情報の文書化 周知徹底及び定期的な確認 検討が必要である 4.4.4 設計情報法令で定められた要求事項を含む 製品の設計に関する要求事項は明確化 文書化されなければならない 供給者はこれら情報の選定について適切に検討しなければならない - 3 -

要求事項が不十分 不明あるいは矛盾している場合 要求事項を課す者に説明を求める必要がある 設計情報は契約内容確認の結果を含むものでなければならない 4.4.5 設計結果設計結果は設計情報の要求事項に沿って検査 確認可能な形で文書化 具体化されなければならない 設計結果は以下のことを満たさなければならない a) 設計情報の要求事項との適合性 b) 適用される基準 規格の説明または引用基準 規格の参考資料の列挙 c) 製品の安全性及び機能に関する重要な設計上の特性の明確化 ( 例 : 運営 保管 輸送 メンテナンス及び廃棄に関する要求事項 ) 4.4.6 設計の審査設計段階の適切な時期に 設計審査の計画及び実施を文書で行わなければならない これは当該設計の関連部署の代表者及びその他の専門家 ( 必要である場合 ) も参加の上で 行わなければならない 設計の検討段階に関する情報は保存しなければならない (4.16 参照 ) 4.4.7 設計の確認適切な時期に 設計の結果が要求事項を満たしていることを確認しなければならない 設計の確認作業に関するデータは保存しなければならない (4.16 参照 ) ( 注 ): 設計の審査 (4.4.6) 以外に 設計の確認には以下に示す活動を含む 計算 検証 新しい設計書と認可済設計書 ( あれば ) との比較 試験 証明 各設計段階におけるデータの審査 4.4.8 設計の妥当性の確認製品がユーザーのニーズ及び要求事項に適合することを確実にするために 設計書の妥当性について確認しなければならない ( 注 ): 1) 妥当性の確認は設計の確定後に行われる 2) 妥当性の確認は定められた条件下で行われる 3) 妥当性の確認は通常 完成品を対象とするが 製品が完成する前に実施される場合もある 4) それぞれ異なる用途に利用される場合 それぞれの利用場面における妥当性の確認が必要となる 4.4.9 設計変更全ての設計変更は実施前に 明確化 文書化をし 権限を持つ担当者の承認を受けなければならない 4.5 文書管理 4.5.1 概要供給者は顧客の基準書及び図面等の外部資料を含む本基準書の要求事項に関する文書及び関連データを管理するための手順を文書化し 維持しなければならない ( 注 ): 文書またはデータは一般的な文書や電子媒体のものを含む 4.5.2 文書の承認 発行文書及びデータは発行権限を持つ担当者の確認及び承認を受けなければならない 文書管理の状況を明確化するためには 文書のリスト及び適切な管理手順が必要となる ま - 4 -

た 廃止した文書が使用されないよう このリストをいつでも確認できる状態にしなければならない 文書管理は以下のことを確実にしなければならない a) 品質システムが効果的に機能するために 現行の文書が重要な作業を実施する現場で保管されていること b) 無効または廃止文書は発行 使用の各段階で排除し 目的外使用がないことを確実にすること c) 法的に保存が必要な廃止文書が資料として保存される場合 識別可能なように適切な記号を付けること 4.5.3 文書及びデータの変更特別な指定がない場合 文書及びデータの変更に関する検討 承認は 以前に文書を承認した部署によって行われなければならない 変更の検討 承認を行う部署はオリジナルの文書を参考にしなければならない 文書の変更履歴はその文書に記入されるか 添付資料として保存されなければならない 4.6 製品購買 4.6.1 概要供給者は購買製品 (3.1 参照 ) が要求事項を満たすように手順を定め その手順を文書化しなければならない 4.6.2 下請業者の評価供給者は以下のことを実施しなければならない a) 品質システム及び品質保証に関する要求事項を含む 下請契約の要求事項を満たし得る能力の有無に基づいて 下請業者の評価 選定を行うこと b) 下請業者に対する供給者の管理の内容 範囲を明確にすること これは製品の種類 下請業者の製品が最終的な完成品の品質へ与える影響 下請業者の能力 実績に関する報告書等の結果による c) 適合と評価された下請業者に関するデータを保存すること (4.16 参照 ) 4.6.3 購買データ製品の注文書には注文製品の詳細を記載しなければならない 可能であれば以下の情報を含めること a) 製品の種類 モデル または正確に識別するための情報 b) 名称 識別用の特徴 図面 作業指示書や関連する技術的なデータ また製品分類 認可申請書 手順 関連設備 人材等 c) 適用される品質システム基準の名称 番号 制定年度注文書を発行する前に 供給者はその内容の確認及び承認を行わなければならない 4.6.4 購買製品の確認 4.6.4.1 下請業者の工場における供給者の検査 確認供給者が下請業者の工場で購買製品を検査 確認する場合 供給者は検査 確認の作業手順 調整及び製品の引渡し方法を決定し 注文書に記載しなければならない 4.6.4.2 下請業者の製品に対する顧客の検査 確認契約で定められている場合 供給者の顧客又はその代表者は 下請業者又は供給者の工場で製品と要求事項との適合性の検査 確認を行うことができる 供給者は顧客の検査 確認を下請業者が効果的に管理を行っている証拠として使用してはならない 顧客の検査 確認は 供給者が受け入れ可能な製品を供給するという責任に代わるものではなく また 顧客が供給者の製品の受け入れを拒否する場合もある - 5 -

4.7 顧客支給品の管理供給者は顧客から支給される製品に対する検査 確認 保管及びメンテナンス管理を行うための手順を確立し 文書化しなければならない 製品の損傷や故障 利用目的との不適合がある場合には 文書を作成し 顧客に報告しなければならない (4.16 参照 ) 供給者の検査 確認は 顧客が受け入れ可能な製品を供給するという責任に代わるものではない 4.8 製品の供給元の明確化必要である場合 供給者は受け入れから製造 引渡し 設置までの各プロセスにおいて 適切な方法による製品識別の手順を確立し 維持しなければならない 製品の供給元の特定が必要である場合 供給者は製品別又はロット別の識別方法の手順を文書で定め 維持しなければならない 製品の識別方法は製品に関する記録に残さなければならない (4.16 参照 ) 4.9 工程管理供給者は品質に直接に影響を与える製造工程や設置工程及び技術サービス等に関する計画を立て これらの工程が厳重に管理されていることを確実にしなければならない 管理の対象となる内容は以下に示す a) その存在が品質に重要な影響を与える 製造 設置及びサービスの手順を定めた文書 b) 適切な製造設備 適切な設置 サービス 適切な作業環境 c) 引用基準 規格 法令 品質計画書及び / またはその他の手順書との適合性 d) 適正な工程パラメーター及び製品特性の管理 e) 工程及び設備の認可 f) 実質的な形式による技術基準 ( 例えば手順書 製品サンプル等 ) g) 工程の持続的維持を確実にするための適切な設備 メンテナンス工程の結果が製品の検査 試験では十分に確認できない場合 または技術的欠陥が使用段階でしか現れない場合 要求事項を満たすために 工程は技術を持つ者の管理下 またはそのパラメーターを継続的な監視 管理下に置かれなければならない 設備及び人員の要素を含む 工程作業に関する要求事項を規定しなければならない (4.18 参照 ) ( 注 ): 上記のような設備性能 人員を必要とするプロセスは通常 特殊工程と見なされる 上記のプロセス 設備及び人材に関する記録は適切に保管されなければならない (4.16 参照 ) 4.10 検査 試験 4.10.1 概要供給者は製品の全ての要求事項が満たされていることを確認するために 検査 試験に関する手順を文書に定め 維持しなければならない 検査 試験及び必要な記録は品質計画書または手順書に規定しなければならない 4.10.2 受入検査 試験 4.10.2.1 未検査 または要求事項との適合性が未確認の場合 (4.10.2.3 の場合を除く ) 受入製品を使用しないことを確実にしなければならない 要求事項との適合性に関する確認は品質計画書及び手順書に沿って行われる必要がある 4.10.2.2 受入製品の検査を行う際 下請業者の工場における製品管理及び適合性関連の記録を検査しなければならない - 6 -

4.10.2.3 緊急に検査前の製品を受け入れる場合 万が一 要求事項に不適合であった場合に早急な回収 交換が可能となるよう 当該製品がはっきり識別できるように管理を行わなければならない (4.16 参照 ) 4.10.3 製造プロセスにおける検査 試験供給者は以下のことを実施しなければならない a) 品質計画書及び手順書の要求事項に沿って製品の検査 試験を行う b) 確実な回収手続きにより検査が免除される製品 (4.10.2.3 参照 ) を除き 定められた検査 試験が完了するまで または必要な記録 報告書の審査 確認が終了するまで 当該製品を保留すること 回収手続きによる検査の免除は 4.10.3a) の活動を免除するものではない 4.10.4 最終検査 試験要求事項との適合性についての証拠とするために 供給者は品質計画書及び / 又は手順書に従って最終検査 試験を行わなければならない 最終検査 試験を定める品質計画書及び手順書には 受け入れ検査 試験及び各工程における検査 試験を含む全ての検査 試験が終了し 得られた全てのデータが要求事項を満たしていることを定めなければならない 品質計画書及び手順書に定められた活動が全て終了しない限り そして得られたデータや文書が承認されない限り 製品を出荷してはならない 4.10.5 検査 試験の記録供給者は製品の検査 試験が実施済であることを証明する記録を作成し 保存しなければならない その記録では 定められた検査ルールに沿って行われた検査 試験の結果が合格であったか否かを明確にしなければならない 検査 試験の結果が不合格である製品については不適合な製品の管理手順を適用しなければならない (4.13 参照 ) 検査免除の製品に関する記録は免除権限を持つ者の氏名を明確に記述しなければならない (4.16 参照 ) 4.11 測定設備の管理 4.11.1 概要供給者は製品が全ての要求事項を満たしたことを証明するためにソフトウェアを含む測定設備の管理 校正 メンテナンスに関する手順書を定め 維持しなければならない 測定誤差が正確に把握できる測定設備を使用し これらの誤差が測定の要求事項と適合することを確実にしなければならない 検査手段として 試験用ソフトウェアや比較検査設備等が使用される場合 それらが製造 設置 サービスに導入する前の製品検査に使用可能であることを証明するため 当該ソフトウェアや検査設備は検査を受け その後も定期的に再検査を受けなければならない 供給者は検査の内容及び頻度を定め 管理活動の証拠としてその記録を保存しなければならない (4.16 参照 ) 顧客または顧客の代表者が要請した場合 検査 計量 試験設備の関連記録を提供し これらの設備が定められた要求事項に適合していることを証明しなければならない ( 注 ): 本基準書での 測定設備 という用語は測定器具の意味を含む 4.11.2 管理手順供給者の管理手順を以下に示す a) 必要とする測定及び要求される精度を定め 適切な測定設備を選定しなければならない b) 品質に影響を与える測定設備 器具を全てリストアップし あらかじめ定められた時期 あるいは使用する前に国際基準または国家基準に基づいた検定済の標準設備に照 - 7 -

らして校正を行う 国際基準または国家基準がない場合 校正の根拠を文書化しなければならない c) 設備の種類 型番 検査の実施場所 検査頻度 検査方法 検査規則及び検査結果が不合格である場合の対応方法を含めて 計量設備の検査 校正のプロセスを確立しなければならない d) 適切な校正機能 または校正状態に関する記録が整えられている測定設備をリストアップする e) 測定設備の校正記録を保存する (4.16 参照 ) f) 校正期限が過ぎてしまった測定設備の場合 前回実施した校正の結果を再評価し 記録をとる g) 校正 検査 試験を行うために適切な環境を整備する h) 正確性 適合性に悪影響を与えないために測定設備の取り扱い 輸送及び保管を確実にする i) 校正された状態からの逸脱が生じないように ハードウェア ソフトウェアを含めた測定設備の管理を行う ( 注 ): 測定設備の標準化システムに関するガイドラインは TCVN6131 : 1996 (ISO10012) による 4.12 検査 試験の状態製品の検査 試験状態は 行われた検査 試験に基づく製品の適合性によって適切な手段で判断される 製造 設置及び技術サービスの全ての段階を通じて 検査 試験実施済の製品及び条件付 (4.13.2 参照 ) の製品のみが出荷 使用 設置されることを確実にするために 検査 試験の状態を表す番号やコードは 品質計画書及び / または手順書に従って保存されなければならない 1 4.13 不適合製品の管理 4.13.1 概要供給者は不適合製品が誤って使用 設置されないことを確実にするための手順を確立しなければならない 管理手順には不適合製品の発見 記録 評価 隔離 ( 可能な場合 ) 廃棄 関連部署への通知等を含む 4.13.2 不適合製品の検査 処置不適合製品の検査及び処置については責任 権限を明確に規定しなければならない 不適合製品は規定された手順に沿って処置されなければならない その処置には以下に示すものがある a) 要求事項を満たすように再製造する b) 品質を妥協し 補修した状態または未補修の状態で受け入れる c) 他の用途に変更 分類する d) 廃棄または不良製品として扱う 契約に規定がある場合 不適合製品について顧客又は顧客の代表者に報告し 不適合製品の使用または補修 (4.13.2b 参照 ) について交渉し 合意を得ること 製品の実際の状態が分かるように 認められた欠陥及び実施した補修に関する記録を残さなければならない (4.16 参照 ) 補修または再製造した製品は 品質計画書または / 及び手順書に沿って 再検査しなければならない 4.14 是正処置 予防処置 1 原文では非常に分かりにくい文章であるため 半分推測で訳出した - 8 -

4.14.1 概要供給者は是正処置 予防処置を実施するための手順を文書に定め 維持しなければならない 不適合の除去または未然防止を目的とする是正処置 予防処置の実施は 発生する問題及びリスクの程度に相応しいものでなければならない 是正処置 予防処置を実施する供給者は これらの処置の実施に伴う手順変更を記録しなければならない 4.14.2 是正処置以下に是正処置の手順を示す a) 顧客のフィードバック及び製品の不適合に関する報告を処理する b) 不適合の原因となる製品 工程及び品質システムを調査し 調査結果を記録する c) 不適合の原因を除去するための是正処置を決定する d) 是正処置が効果的に行われていることを確実にするための管理活動を行う 4.14.3 予防処置以下に予防処置の手順を示す a) 不適合となる原因の検出 分析及び除去のために 品質に影響を与える工程や作業 特別採用 検査 試験結果 品質記録 技術サービス報告書 顧客からのフィードバック等 正確な情報を活用する b) 予防処置を必要とする問題に対処する手順を明確化する c) 予防処置を提案し その処置が効果的な結果を得られるように管理を行う d) 実施済の処置に関する情報を経営管理者に報告する (4.1.3 参照 ) 4.15 製品の取扱い 保管 包装 保存 引渡し 4.15.1 概要供給者は製品の取扱い 保管 包装 保存及び引渡しに関する手順を文書の形で確立し 維持しなければならない 4.15.2 製品の取扱い供給者は故障 品質低下を防止できる取扱い方法を定めなければならない 4.15.3 保管使用 出荷待ち状態における製品の故障 品質低下を防止するために 定められた倉庫等を使用しなければならない また 倉庫等での搬入 搬出に関する規定を定めなければならない 品質低下の早期発見のために 製品の定期検査を実施しなければならない 4.15.4 包装供給者は必要な範囲で原材料も含めて 包装 保管及び表示の各工程を管理しなければならない 4.15.5 保存供給者は管理下の製品に対し 保存及び仕分けの適切な方法を適用しなければならない 4.15.6 引渡し供給者は最終検査 試験後も 製品の品質を保持しなければならない ( 受取りに関する条項が ) 契約に定められている場合 この品質保持の活動は引渡しまで継続しなければならない 4.16 品質記録の文書管理供給者は品質記録の識別 収集 ファイリング 新規作成 保管 保存及び廃止に関する手順を確立し 維持しなければならない - 9 -

品質記録は要求事項との適合性及び品質システムが効果的に機能していることの証拠として 保存されなければならない これらの一部として下請業者の品質記録を含むこと 損傷 紛失を防ぎ 利用時の利便性を図るために 品質記録は明確な形で作成し 適切な環境で保存しなければならない 供給者は品質記録の保存期間を定め 記録を残さなければならない ( 品質記録に関する条項が ) 契約に定められている場合 定められた期間中は 顧客又は顧客の代表者が評価 審査を行えるように品質記録を提供しなければならない ( 注 ): 記録は一般的な文書や電子媒体のものを含む 4.17 内部品質監査供給者は品質活動及びその結果の適合性及び品質システムの効果が計画通りかを確認するために 内部品質監査の手順を文書の形で確立し 維持しなければならない 監査対象の状況 重要性に基づいて内部品質監査の予定を作成しなければならない 内部品質監査を行う者は監査対象の活動の直接的責任者以外の独立した者でなければならない 監査結果は記録し (4.16 参照 ) 監査対象の活動の責任者に通知しなければならない 活動の責任者は 監査で発見された欠陥に対する是正処置を実施しなければならない 監査活動のフォローアップ活動では 是正処置の効果を検証し記録すること (4.16 参照 ) ( 注 ): 内部品質監査の結果は経営管理者の検討に必要な情報になる (4.1.3 参照 ) TCVN5950(ISO10011) では品質システムの監査が説明される 4.18 教育供給者は品質に影響を与える部門に従事する従業員の教育を目的に 教育のニーズの明確化及び手順を文書に定め 確立しなければならない 特殊業務の担当者は充分な能力を持ち 適切な教育を受けた 経験豊富な者でなければならない 教育関連の記録は保存しなければならない (4.16 参照 ) 4.19 技術サービス契約に技術サービスに関する要求事項が定められている場合 供給者は技術サービスが要求事項に適合することを確認 記録するための手順を文書の形で確立し 維持しなければならない 4.20 統計手法 4.20.1 必要性の明確化供給者は工程能力や製品特性の決定 管理及び確認に必要とする統計手法に関する必要性を明確化しなければならない 4.20.2 手順供給者は 4.20.1 で特定した統計手法の適用及び管理のための手順を文書に定め 維持しなければならない - 10 -

付録 A ( 参考資料 ) [1] TCVN ISO 9000-1:1996(ISO 9000-1:1994) 品質マネジメント及び品質保証の基準 第 1 部 : 選定及び使用のガイドライン [2] ISO 9000-2:1993 品質マネジメント及び品質保証の基準 第 2 部 :ISO9001 ISO9002 及び ISO9003 を適用するためのガイドライン [3] ISO 9000-3:1991 品質マネジメント及び品質保証の基準 第 3 部 : ソフトウェアの開発 供給 保守に対する ISO9001 の適用のためのガイドライン [4] TCVN ISO 9002:1996(ISO 9002:1994) 品質システム : 製造 設置 技術サービスにおける品質保証モデル [5] TCVN ISO 9003:1996(ISO 9003:1994) 品質システム : 最終検査 試験における品質保証モデル [6] TCVN-5950-1:1995(ISO 10011-1:1990) 品質システム監査に関するガイドライン 第 1 部 : 監査 [7] TCVN-5950-2:1995(ISO 10011-2:1991) 品質システム監査に関するガイドライン 第 2 部 : 品質システム監査員の資格基準 [8] TCVN5950-3:1995(ISO10011-3:1991) 品質システム監査に関するガイドライン 第 3 部 : 監査プログラムの管理 [9] TCVN6131-1:1996(ISO10012-1:1992) 測定機器の品質要求 第 1 部 : 測定機器の標準化システム [10] TCVN5951:1995(ISO10013-1994) 品質マニュアルの作成に関するガイドライン [11] ISO/TR13425 標準化及び技術規定における統計手法の選定に関するガイドライン - 11 -