FOREX.com MT4 オシレーター系指標でみるマーケット分析 2015 年 11 月 26 日アセンダント山中康司
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本日の内容 予めいただいた質問から RSIとストキャスティクス MACD RCI ボリンジャーバンド系 ドル円の見通し Ascendant Inc. 4
オシレータ系指標とは
オシレータ系指標 通常サブチャートに独立して表示 他の分析との併用が主流 0~100 の目盛りを持つチャートが多い あるいは 0 を中心に ± の表示 一般的に売られすぎ 買われすぎの判断に強み もみあいの時に強みを発揮する指標が多いが トレンド系指標に分類されるものも多い Ascendant Inc. 6
サイコロジカル ライン オシレータ系チャートの古典 12 日間で終値が上昇した日を単純に計算 12 日間で終値が上昇した日が 9 日 =75% 12 日間で終値が上昇した日が 3 日 =25% % から買われすぎ 売られすぎを判断 75% 以上は買われすぎ 25% 以下は売られすぎ Ascendant Inc. 7
RSI とストキャスティクス
RSI Relative Strength Index= 相対力指数 ワイルダー氏が考案 値幅を考慮したサイコロのイメージ 計算方法 (14 日 RSIの例 ) 1 日目の RSI=U/(U+D) 100 U=14 日間上昇幅平均 D=14 日間下降幅平均 2 日目以降の RSI=U2/(U2+D2) 100 U2={U 13+ 当日上昇幅 }/n D2={D 13+ 当日下降幅 }/n Ascendant Inc. 9
RSI の主な見方 1. 買われすぎ (OB) 売られすぎ(OS) で逆バリ 通常 OB=70~80 OS=20~30 1. OB/OSゾーンの入口でエントリー ( ゾーン エントリー ) 2. OB/OSゾーンの出口でエントリー ( ゾーン エグジット ) 動き次第で OB OS の水準を変えることも ボリンジャーバンドを使った動的ゾーンが望ましい 2. 50ラインの上抜け 下抜けで順バリ 3. 2 本のRSIのクロスと乖離 4. ダイバージェンス ストキャスティクスのほうが使いやすい Ascendant Inc. 10
ゾーン エントリー エグジット Ascendant Inc. 11
RSI チャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =8 Ascendant Inc. 12
ストキャスティクス Fast Stochastics と Slow Stochastics レイン氏が考案 一定期間の最高値と最安値を基準に終値がどの位置にあるかを数値化 計算方法 (5 日,5 日 ) C= 終値 H= 高値 L= 安値 %K={(C-5 日 L)/(5 日 H-5 日 L)} 100 %D={(C-5 日 L) の 5 日間合計 /(5 日 H-5 日 L) の 5 日間合計 } 100 S%D=%D の 5 日単純移動平均 Ascendant Inc. 13
ストキャスティクスの主な見方 1. %K あるいは %D 1 本の OB OS 2. 水準に関係なく %K と %D の GC( ゴールデン クロス ) で買い DC( デッド クロス ) で売り 3. OS ゾーンの GC で買い OB ゾーンの DC で売り 4. ダイバージェンス Ascendant Inc. 14
%D のダイバージェンス 1. ダイバージェンス 価格が以前の安値よりも安い安値を付けたのに対し %D はより高い数値を付けた時に買い 価格が以前の高値よりも高い高値を付けたのに対し %D がより低い数値を付けた時は売り 2. 隠れたダイバージェンス 価格が以前の安値よりも高い安値を付けたのに対し %D がより低い数値を付けた時に買い 価格が以前の高値よりも安い高値を付けたのに対し %D がより高い数値を付けた時は売り Ascendant Inc. 15
%D のダイバージェンス 1: ダイバージェンス ピンク 2: 隠れたダイバージェンス 青 Ascendant Inc. 16
ストキャスティクスチャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =5,3,3 Ascendant Inc. 17
MACD(MACD_fix2)
MACD Moving Average Convergence Divergence アペル氏が考案 MACD は 2 本の EMA( 指数平滑移動平均線 ) の乖離シグナルは MACD の移動平均ヒストグラムは MACD とシグナルの差 計算方法 (12 日, 26 日, 9 日 ) MACD=12 日 EMA-26 日 EMA シグナル =MACD の 9 日単純移動平均 指数平滑移動平均を使うことも Ascendant Inc. 19
MACD は複合的テクニカル指標 複合的テクニカル指標 = 指標の指標 Indicator of an Indicator として システム売買ツールで一般的に利用される 指標を複層化 指標 A の指標 B MACD シグナルは 指標 ( 指数平滑移動平均の差 ) の 指標 ( 移動平均 ) と言える Ascendant Inc. 20
MACD の主な見方 1. 水準に関係なく MACD とシグナルの GC( ゴールデン クロス ) で買い DC( デッド クロス ) で売り 0 ライン下側の GC で買い 上側の DC で売り 2. MACD の 0 ライン上抜けで買い 下抜けで売り 3. ヒストグラムの傾きの変化 MACD シグナルの傾きの変化 4. ダイバージェンス Ascendant Inc. 21
MACD_fix2.mq4 MT4 標準の MACD は表示が紛らわしいので ビルド 900~ で使える指標を作成 http://ascendant.jp/gain/macd_fix2.mq4 MACD とシグナルをライン表示にし ヒストグラムとヒストグラムの移動平均を追加したもの Ascendant Inc. 22
MACD チャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =12,26,9,3 Ascendant Inc. 23
RCI
RCI のダウンロード 標準の指標には無いため カスタム指標をダウンロードする必要 多くのカスタム指標をカバーしているサイト例 MT4 インディケーター http://www.abysse.co.jp/mt4/ RCI は SpearmanRankCorr.mq4 という名前で登録されている Ascendant Inc. 25
RCI( 順位相関係数 ) 日付順位と価格順位を決定し その相関を ±100% として計算 日付順位 ( 昨日が 1 位 ) と価格順位 ( 高い価格が 1 位 ) が一致すると +100% 逆の場合 -100% となる 一般的に 0~+100% は上昇トレンド 0~-100% は下降トレンドと考え ±100% に近い水準は反転が近いと考える Ascendant Inc. 26
2 本の RCI のクロス 短期 RCI と長期 RCI のゴールデン クロス (GC) デッド クロス (DC) を見る パラメータ 短期 RCI=5 日 長期 RCI=21 日 フィルター GC=-100%~-50% の間で起きたGC DC=+50%~+100% の間で起きたDC Ascendant Inc. 27
RCI チャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =5,21 Ascendant Inc. 28
ボリンジャーバンド系
ボリンジャーバンド (BB) 系 ジョン ボリンジャー氏が開発 20 期間単純移動平均線の上下に ±2σ( 標準偏差 ) のバンドを表示 派生オシレータ指標も多い 標準偏差 = 平均からのばらつきを示す数値 5 日間 120, 121, 122, 123, 124 円の平均は 122 円 平均との差は -2, -1, 0, 1, 2 その 2 乗は 4, 1, 0, 1, 4 合計すると 10 10 を 5( 日間 ) で割ると 2 2 の平方根 1.414 が標準偏差 (1σ) 統計では 1σ で 68.3% 2σ で 95.4% の信頼区間 BB はトレンドとボラティリティを示す Ascendant Inc. 30
BB 派生オシレータ指標例 バンド幅 ( 上部バンド- 下部バンド )/ 移動平均で計算 バンド幅の縮小 =スクイーズ バンド幅の拡大 =エクスパンション バンド幅が最大 =ボージ RSI のボリンジャーバンド RSI の買われすぎ 売られすぎを BB で動的に表示 RSI の上に BB をドラッグ & ドロップし 適用価格に Previous Indicator s Data を指定 Ascendant Inc. 31
バンド幅チャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =20±2σ Ascendant Inc. 32
RSI の BB チャート例 ドル円 1 時間足 パラメータ =8 BB=20±2 Ascendant Inc. 33
ドル円の見通し
3 極の金融政策 為替政策 米国 : 年内利上げ (12 月 16 日 ) はほぼ確定 来年以降の利上げについては慎重な姿勢を示すか 欧州 : QE 継続 ( 月額 600 億ユーロ ) 12 月 3 日の追加緩和がコンセンサス マイナス金利幅拡大に加え 購入債券を拡大? 日本 : QE 継続 ( 年間 80 兆円 = 月額約 500 億ユーロ ) 追加緩和の話は常にくすぶるが 当面は無い 政府主導の景気刺激策 Ascendant Inc. 35
ドル円の見通し 長期 : ドル高遠のく =128 円がターゲット (2016 年 ) 128 円 =1990 年 4 月高値 160.35 と 2011 年 10 月安値 75.53 の 61.8% 戻し 年内は年初来高値を更新しない可能性が高い 中期 : 調整局面 テクニカルに 113 円台のターゲット (8 月セミナー参照 ) は残るものの 方向感のはっきりしない展開が続きやすい 短期 : 調整局面 121 円台は買い 123 円台は売り 上下とも値幅は限定的 Ascendant Inc. 36
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