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平成20年度税制改正(地方税)要望事項

確定版 平成 31 年度 エコカー減税等概要 平成 31 年 3 月 28 日

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Microsoft PowerPoint EU経済格差

米国における道路財源の負担のあり方について 米国では道路整備費用は 利用者である自動車ユーザーが公平に負担すべきとされている ( 利用者負担の原則 ) n オレゴン州は 2001~2007 年 (1 回目の検討 ) 2010~2013 年 (2 回目の検討 ) に 実証試験を実施 l 1 回目の検討

(*2) ハイブリッド自動車 ハイブリッドバス トラック ハイブリッド乗用車等車両総重量 3.5t 以下は 車 (*4) かつ燃費基準 +25% 達成車 (*5) 車両総重量 3.5t 超は重量車 車 (*9) かつ重量車燃費基準達成車 (*7) (*3) クリーンディーゼル乗用車平成 21 年排出

新車販売台数のシェア 分析の前提条件 燃費 [km/l] 燃料種別新車販売台数のシェアは 自動車産業戦略 の平成 42 年度のシェアに向かって線形に変化し 技術開発等により乗用車販売平均燃費も改善すると仮定 2 この仮定を踏まえつつ 平成 27 年度燃費基準と平成 32 年度燃費基準の

平成 31 年度の軽自動車税の税率について 平成 31 年度の軽自動車税は下記のとおりとなりますのでご確認ください 原動機付自転車 小型特殊自動車 二輪の小型自動車 軽二輪 区分 税率 原動機付自転車 小型特殊自動車 50cc 以下 90cc 以下 125cc 以下三輪以上のもの ( ミニカー )

平成 30 年 1 月現在禁無断転載 複製 7 平成 29 年度の税制改正の概要について エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 適用期間 自動車取得税( 取得税 ): 平成 29 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 自動車重量税( 重量税 ): 平成 29

国民 1 人当たり GDP (OECD 加盟国 ) ( 付表 2)OECD 加盟国の国民 1 人当たりGDP(2002~2009 年 ) 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 1 ルクセンブルク 58,709 ルクセンブルク 59,951 ルクセンブルク 64,016 ルクセンブル

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エコカー減税グリーン化特例(自動車税 軽自動車税)(自動車税 軽自動車税)環境性能割車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) トラック バス タクシーについては 営自格差 を堅持するとともに 一部見直しを行った上で エコカー減税 グリーン化特例を 2 年間延長 また

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自動車取得税の 税率の特例 ( 法附則第 12 条の 2 の 2 第 12 条の 2 の 3 第 12 条の 2 の 5) 電気自動車 ( 燃料電池自動車を含む ) 天然ガス自動車 対象車両新車中古車 平成 30 年排出ガス規制適合又は平成 21 年排出ガス規制 NOx10% 以上低減 プラグインハ

p33-36 (自動車税)

自動車税 納税義務者 ( 法 123) 1 自動車の所有者に課税します ( 所有者課税 ) なお 割賦販売などで売主が自動車の所有権を留保している場合は 買主を自動車の所有者とみなして課税します 2 国または地方公共団体等が所有する自動車の貸与を受けてその自動車を使用する場合は その使用者が納税義務

地方税法等の一部を改正する法律案の概要 総務省 1 地方法人課税における新たな偏在是正措置 平成 31 年 10 月 1 日施行 都市 地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から 特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案 において特別法人事業税 ( 国税 ) を創設することに併

平成18年度地方税制改正(案)について

平成 29 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 29 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 29 年 4 月岐阜県 エコカー減税 及び 中古車の取得に係る課税標準の特例措置 の対象範囲を平成 32 年度燃費基準の下で見直し 政策インセンティブ機能を強化した上で

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

配慮事項 1 鉛の使用量 ( バッテリーに使用されているものを除く ) が可能な限り削減されていること 2 資源有効利用促進法の判断の基準を踏まえ 製品の長寿命化及び省資源化又は部品の再使用若しくは材料の再生利用のための設計上の工夫がなされていること 特に 希少金属類の減量化や再生利用のための設計上

平成 27 年度税制改正 ( 消費税率 10% への引上げ時 ) における 車体課税に関する残された課題 平成 26 年度与党税制改正大綱 自動車取得税は 消費税率 10% への引上げ時に廃止 ~ 平成 26.3 平成 26.4~ 消費税率 10% 引上げ時 1 自動車取得税の廃止等及び自動車税にお

(資料5)車体課税に関する資料

Taro jtd

( 参考 ) 新エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 24 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) ガソリン自動

< 新車新規登録等時における自動車重量税の税額 > 平成 30 年 5 月 1 日以降に新車新規登録をする乗用車 ( 軽自動車及びハイブリッド自動車を除く ) については 排ガス規制要件を満たし かつ平成 27 年度燃費基準 +10% を達成している車両については 納付すべき税額がとなります 1.

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( 参考 ) エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 26 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) 燃費性能 (

<4D F736F F D20819A F F15F907D955C93FC82E F193B989F08BD682C882B5816A2E646F6378>

分析手法の選択 燃費や車体重量 排気量に応じて減税措置が異なるエコカー減税 グリーン化特例の分析には 車種別データ等を扱うことができる非集計モデルが適切である 分析手法の分類 車体課税における税制グリーン化の分析に係る先行研究の多くは 部分均衡分析の手法が使われている 本分析手法のロジットモデルは

市場と経済A

1999

資料1 自動車WG中長期ロードマップ中間報告

3 車体課税 自動車取得税の見直し 自動車取得税の税率 ( 一定税率 ) を以下のとおり引下げ ( 平成 26 年 4 月 1 日以降 ) 自家用自動車 ( 軽自動車を除く ) 5%( ) 3%( ) 営業用自動車 軽自動車 3%( ) 2%( ) いわゆる エコカー減税 について 環境性能に優れた

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)結果の推移

平成27年度自動車税制に関するアンケート調査

自動車税制に関するアンケート調査[2016年9月]

「自動車税制に関するアンケート調査」結果

7 自動車重量税及び自動車取得税の特例措置 ここに掲載の情報は 平成 22 年度税制改正における自動車重量税 自動車取得税の特例措置の対象となる自動車の一覧をまとめたものです 特例措置の内容は下記のとおりです 記 自動車重量税及び自動車取得税の特例措置の内容 対象 :1 電気自動車 ( 燃料電池自動

平成 22 年度税制改正大綱 ( 抄 ) 第 3 章 各主要課題の改革の方向性 7. 個別間接税 (3) 暫定税率 地球温暖化対策のための税等 4 地方環境税の検討 喫緊の課題である地球温暖化対策を推進するためには 地域において主体的な取組を進め 地球環境に貢献することが求められています CO2の排

平成 31 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 31 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 31 年 4 月岐阜県 エコカー減税 について 環境インセンティブ機能を強化する観点から 軽減割合等の見直しを行いました なお 平成 31 年 4 月 1 日から平成

揮発油税等の当分の間税率とその環境効果 揮発油税の概要 揮発油税及び地方揮発油税の税率は 昭和 49 年度税制改正において税率引上げが行われた際に 暫定的な措置として 租税特別措置法により税率の特例措置が講じられて以来 平成 20 年度改正において平成 30 年 3 月末までの 10 年間の措置とし

②平成29年度環境省関係税制改正について

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2012)のポイント|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

新とする理由⑴ 政策目的 車体課税については 平成 23 年度税制改正大綱において エコカー減税の期限到来時までに 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政の状況を踏まえつつ 当分の間として適用される税率の取扱いを含め 簡素化 グリーン化 負担の軽減等を行う方向で抜本的な見直しを検討 することとされて

< 新車新規登録等時における自動車重量税の税額 > 乗用車については 平成 27 年度燃費基準 +5% 達成かつ平成 17 年排ガス規制 75% 低減又は平成 27 年度燃費基準 +5% 達成かつ平成 30 年排ガス規制 50% 低減のものは 平成 29 年 5 月 1 日から平成 30 年 4 月

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

平成 30 年度与党税制改正大綱の概要 基本的考え方 我が国経済の成長軌道を確かなものとするため 生産性革命 と 人づくり革命 を断行するとともに 人生 100 年時代を見据え 誰もが生きがいを感じられる 一億総活躍社会 を作り上げる必要がある このため 税制面においては 働き方の多様化を踏まえ 様

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

電気自動車・燃料電池車の普及について

「自動車税制に関するアンケート調査」結果

車体課税の見直しの考え方 ( 地方税 ) < 当面の対応 > 環境への配慮 我が国自動車産業の技術的優位性の確保 向上等の観点から 一律の負担軽減ではなく 環境性能等に優れた戦略的商品の普及を重点的に促進していくという視点が重要 自動車取得税 一律の負担軽減は 環境性能が劣る自動車が相対的に有利とな

平成26年 自動車関係税制のあり方に関する検討会

事例2_自動車用材料

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1. この税額表は 4 月 1 日から翌年 2 月末日までの間に新規登録 ( 中古新規含む ) をする自動の自動税の税額を 自家用 営業用別 登録の月別にまとめたものです 新規登録 ( 中古新規含む ) の際は 登録手続きと同時に証紙代金収納計器 ( 自動会議所に備え付けてあります ) により自動税

0表紙

自動車税 平成 31 年 10 月の消費税率 10% への引上げ時に 自動車取得税が廃止となり 自動車取得時に新たに自動車税環境性能割が課税されます また 現行の自動車税は 自動車税種別割に名称変更されます 1 自動車税 ( 平成 31 年 10 月 1 日以降は 自動車税種別割 ) この税金は 自

アジア/世界エネルギーアウトルック 2013

2 一般会計予算案の構成の概要 ⑴ 一般会計予算案のうち主な歳入の説明 Ⅰ 県 区 税 分 平成 31 年度予算案 平成 30 年度予算額 比 ( 単位百万円 ) 較 増減額増減率 % 県 民 税 57,320 59,877 2, 法人県民税 3,670 3, 個人

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

野村資本市場研究所|EUにおける「IFRS強制適用」はどの程度強制的だったのか(PDF)

Microsoft Word - 05技適項目( 最終版)

租税特別措置法 ( 自動車重量税関係 ) の改正 701

新又は延長を必要とする理由設 拡充⑴ 政策目的 1 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月 17 日閣議決定 ) 等に基づき 自動車取得税及び自動車重量税について 廃止 抜本的な見直しを強く求める 等とした平成 24 年度税制改正における与党の重点要望に沿って 国 地方を通じた関連税制

2014 年規制で改正となる点と 中央環境審議会答申 との関係について 1. ディーゼル特殊自動車の排出ガス規制値強化 ( 中環審第 9 次答申及び第 11 次答申に基づくもの ) 定格出力 自動車の種別 ( 軽油を燃料とする特殊自動車 ) 19kW 以上 37kW 未満のもの 37kW 以上 56

平成26年度自動車税制改正に関するアンケート調査

DOCSIS 3.0( 単独 ) LTE WiMAX 衛星ブロードバンド 各技術を統合した算出基準 : ブロードバンド総合カバレッジ - 衛星ブロードバンドを除いた上記の接続技術を対象 固定ブロードバンド総合カバレッジ - 衛星 HSPA LTE を除いた上記の接続技術を対象 NGA カバレッジ -

自動車の車体課税の見直しについて 平成 23 年 11 月 15 日 国土交通副大臣松原仁 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

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< 軽量車 ( 車両総重量.5t 以下のバス トラック )> 天然ガス自動車 30 規制適合又はポスト新長期規制からOx0% 低減 ガガソソリリンンハ自イ動ブ車リッド自動車 平成 30 年排出ガス基準 50% 低減達成車又は平成 7 年排出ガス基準 75% 低減達成車 ( ) かつ 平成 7 年度燃

コンピュータ使用型調査について 情報通信技術 (ICT) を切り離すことができない現代社会にあって生徒の知識や技能を活用する能力を測るため また よりインタラクティブで多様な文脈の問題を提示するため コンピュータ使用型調査に移行された 科学的リテラシーのみ シミュレーションが含まれた新規問題を出題し

平成19年度税制改正.xls

18 市税の税率等の推移 区分 年度 昭和 25 年度 昭和 26 年度 均等割 750 円 600 円 個 市 民 人 所得割 18.0% 税 法人 均等割 1,800 円 法人税割 15%( 標準税率 12.5%) 固定資産税 軽自動車税 昭和 25 年 ~ 昭和 28 年自転車税荷車税昭和 2

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

お知らせ

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ヨーロッパ各国における乗用車の安全要件

平成19年度分から

15 18 定率減税の縮減 (15% 控除 7.5% 控除 (2 万円上限 )) 資本金等の額 ( 税法に規定する資本金等の額又は連結個別資本金等の額 ) が 50 億円超 800,000 円 10 億円超 50 億円以下 540,000 円 1 億円超 10 億円以下 130,000 円 1 千万

平成 29 年度自動車局税制改正要望事項 1. 車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) 平成 28 年度与党税制改正大綱等及び 消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置 に沿って 以下の方向で所要の見直しを行う 1 自動車取得税については 消費税率 10% への

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2018年度 税制改正に関する要望書

2. 調査の内容 2.1 日欧のディーゼル車比率の相違ディーゼル車は ガソリン車と比較して燃費が良く CO 2 排出量の点から優れた特性を有しているが 排出ガス中の NOx PMのレベルが高く 大気環境汚染の要因となっている このような中で わが国でのディーゼル乗用車の 2001 年における新車販売

スライド 1

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固定資産税の課税のしくみ < 評価額と課税標準額と税額の推移 > ( 土地編 ) 課税標準額 評価額 税 額 なぜ, 地価が下落しているのに, 土地の固定資産税が上昇するの!? 2 なぜ, 平成 6 年評価額が急激に上昇したの!? 3 < 公的土地評価相互の均衡と適正化 > < 地価公示価格の一定割

この税金は 自動車などの燃料である軽油にかかるものです 平成 21 年度から 道路整備のための目的税から使い軽油引取税途に制限のない普通税に変更になりました 納める人 特約業者 元売業者から軽油を引き取った ( 購入した ) 人 特約業者 元売業者が軽油代金と一緒に受け取り 県に納めます 軽油に灯油

2017年度税制改正に関する要望書

2019年度 税制改正に関する要望書

第 8 章 税 金 外国人の方であっても, 一定の要件に当てはまる場合には, 税金を納める必要があります 例えば, 日本国内で働いて得た収入があると, 原則として所得税を納めなければなりません また,1 月 1 日現在で日本に住所がある方は, 前年の所得について課税される住民税を納めなければなりませ

第6回税制調査会 総6-3

資料 1 平成 27 年度税制改正の大綱 ( 抜粋 ) 平成 27 年 1 月 14 日閣議決定 四消費課税 5 車体課税の見直し ( 国税 ) (1) 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に係る自動車重量税の等の特例措置 ( いわゆる 自動車重量税のエコカー減税 ) について 次

平均車齢 平均車齢 ( 軽自動車を除く ) とは 平成 30 年 3 月末現在において わが国でナンバープレートを付けている自動車が初度登録 ( 注 1) してからの経過年の平均であり 人間の平均年齢に相当する 平均車齢は 新車販売台数が減少し 自動車が長く使われると高齢化が進む 逆に新車販売台数が

1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

年 車種 主な車種の平均車齢推移 乗用車貨物車乗合車 乗用車計普通車小型車貨物車計普通車小型車乗合車計普通車小型車 昭和 52 年 (1977 年 ) 昭和 53 年 (1978 年 )

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Transcription:

欧州の自動車関係税制の現状 資料 2

1.EU における自動車関係税の概況

欧州における CO2 を課税の基準に取り入れた自動車関係税の導入状況 2009 年 7 月現在 欧州 17 カ国において CO2 を課税の基準に取り入れた自動車課税が行われている スウェーデン フィンランド アイルランド デンマーク イギリス オランダ ベルギー ドイツ ルクセンブルク ポルトガル フランス オーストリア ルーマニア スペイン イタリア キプロス マルタ ACEA( 欧州自動車工業会 ) ホームページより 1

1. 欧州委員会 2005 年指令案の概要 自動車課税に係る欧州委員会 2005 年指令案の現状 1 自動車課税の一定割合 (2008 年末まで 25% 2010 年末まで 50%) を CO2 排出量の要素を取り入れた課税とする 2 2015 年までに取得段階における課税は廃止する ( 保有段階における課税を同額程度増収するなどにより 税収中立を確保 ) など 2. 当該指令案の現状 ( 欧州議会 欧州委員会担当者より聞き取り ) 2007 年 11 月以降 議論されていない 当該指令案は 取り下げされてはいないものの 指令として成立する可能性はほとんどないと考えられている ( 理由 ) 税制は各国の主権に関わるもので 加盟国は Directive にネガティブであること 取得段階における課税を行っている国にとっては取得段階における課税の廃止は受け入れられなかったこと CO2 課税による急激な税収変化の懸念があったこと など 税制は各国主権に関わり動かないため 欧州委員会は 税制のハーモナイゼーションから CO2 規制へ 力点をシフトする傾向 2

EU の CO2 排出規制法について 自動車 ( 新車 / 乗用車 ) からの CO2 排出量に係る規制法案について 2008 年 12 月に 欧州議会及び理事会における合意が成立し 2009 年 4 月に規制法 Regulation (EC) No443/2009 of the European Parliament and of the Council が成立 (2010 年 1 月に発効 ) ( CO2 排出規制法の概要 ) 1. 規制値 2012 年までに 平均 CO2 排出量を 120g/km とする 2020 年までに 平均 CO2 排出量を 95g/km とする 2. 複数企業による規制値達成規制値を達成するため 複数企業一括での平均 CO2 排出量を届け出ることも可能 ( プールシステム ) 3. モニタリング欧州委員会はCO2 排出量の規制を担保するため 1 加盟国は 2010 年から 加盟国内で登録された対象自動車について製造者 型式 CO2 排出量 車両重量等を記録し 2 欧州中央委員会は 製造業者ごとに国内で登録された対象自動車数 平均 CO2 排出量 平均車両重量等を中央管理する 4. ペナルティ自動車メーカーは 割り当てられた規制値を達成できない場合 超過 g/kmに応じたペナルティを支払う 5. 優遇措置 スーパークレジット CO2 排出量が50g/km 未満の極めて環境性能の良い自動車には台数のカウントに係る特例を適用 ( 例 :2012 年には3.5 台とカウント ) 母数である生産台数が大きくし 1 台当たりの平均 CO2 排出量を縮小する効果 代替燃料自動車に対する特例 2015 年まで 代替燃料自動車 ( バイオエタノール自動車など ) のCO 2 排出量を 5% 減してカウント 3

2. ドイツの状況

ドイツの自動車関係税の概要 ドイツでは 自動車の保有段階において自動車税 ( 国税 ) を課税 走行段階でエネルギー税 ( 国税 ) を課税 取得段階においては課税していない 一方で エネルギー税は税率が高く設定されており 日本のガソリン税が 1 リットルあたり 53.8 円 (0.4 ユーロ程度 ) であるのに対し ドイツでは約 81.9 円 (0.66 ユーロ程度 ) となっている 2009 年 7 月 1 日より CO2 排出量に応じた課税を取り込むことを柱とした新しい制度を導入 環境の要素を踏まえつつも 自動車はあくまで奢侈品課税 財産課税の性格によるという課税根拠の整理の上で CO2 排出量基準と排気量基準を併用して課税 排気量基準課税ではガソリン車と比べてディーゼル車の税率が高く設定されているが CO2 排出量基準課税では ガソリン車とディーゼル車の別にかかわらず 免税基準を超える CO2 排出量 (g/km) に比例的に税額が上昇する仕組み 基本情報 自動車税 ( 保有税 ) ( 概要 ) 新規登録された乗用車に課税 ( トラック バスについては CO2 排出量の測定が義務づけられておらず個車毎のCO2 排出量が把握できていないため対象外 ) ( 税率及び課税標準 ) CO2 排出量基準 :250 円 (2ユーロ)/g/km ( 免税基準 :120g/kmを超える部分に課税) 排気量基準 : ガソリン車 250 円 (2ユーロ)/100cc, ディーゼル車 1,187.5 円 (9.5ユーロ)/100cc 1 ユーロ =125 円 ( 日本銀行 基準外国為替相場及び裁定外国為替相場 ( 平成 22 年 6 月適用分 ) 以下 6 月適用分基準外国為替相場及び裁定外国為替相場 ) 4

ドイツの自動車税の仕組み 1 ( 適用 ) 2009 年 7 月 1 日から適用 2008 年 11 月 15 日から 2009 年 6 月 30 日までに新車を取得した者は 改正前後で負担の軽い方の自動車税を選択可能 2009 年 7 月より前の乗用車については 排気量のみを基準に課税 ガソリン車 843.75 円 ( 6.75ユーロ )/100cc ディーゼル車 1,930 円 (15.44ユーロ)/100cc ( 課税対象 ) 新車新規登録された乗用車の保有者に対して課税 ( トラック バスなどは対象外 それ以外の車については旧制度を適用 ) ( 課税標準 ) CO2 排出量基準課税と排気量基準課税の合算により課税 CO2 排出量基準 :120g/km( 免税基準 ) を超える1g/kmあたり250 円 (2ユーロ) 排気量基準 : ガソリン車 250 円 (2ユーロ)/100cc ( 参考 ) ディーゼル車 1,187.5 円 (9.5 ユーロ )/100cc ( 免税基準 ) EUのCO2 排出規制とリンクした免税基準を設定 2009~11 年 120g/km 以下 (2015 年規制値 ) 2012~13 年 110g/km 以下 2014 年 ~ 95g/km 以下 (2020 年規制値 ) 乗用車の1km 走行における CO2 排出量 ( 排気量別 ) 3,000cc 乗用車 224.8 g CO2/km 2,000cc 乗用車 170.4 g CO2/km 1,500cc 乗用車 140.9 g CO2/km 1,300cc 乗用車 130.1 g CO2/km 1,000cc 乗用車 114.3 g CO2/km 国土交通省 自動車燃費一覧 ( 平成 22 年 3 月 ) を基に作成 5

ドイツの自動車税の仕組み 2 ( その他 ) EURO6 を満たすディーゼル乗用車への減税 ( 最高 18,750 円 (150 ユーロ ) 2011~13 年 ) 取得した月から 1 年間の自動車税を課税 7 月に取得した場合は 7 月において翌年の 6 月までの自動車税を課税 ( 日本のように一定の賦課期日 納期があるわけではない ) EURO6 欧州統一の排出ガス規制 ( 炭化水素 (HC) 一酸化炭素 (CO) 窒素酸化物 (NOX) 粒子状物質 (PM) の排出規制を規定 ) 1992 年に導入された EURO1 に始まり 順次規制を強化しており 2008 年より EURO5 が適用されている また 2014 年からは基準が強化された EURO6 が段階的に適用されることとなっている 2009 年の新しい制度導入時に州税から連邦税に移管 移管より 5 年間は 州税務署が課税事務を受託 連邦は州に取扱費を支払う 5 年後以降は 税関 ( 連邦組織 ) にて対応 連邦は州に 移管時点の自動車税収を保障 ( 税収変動リスクは連邦が負う ) 6

3. フランスの状況

フランスの自動車関係税の概要 フランスでは 自動車の取得段階において自動車登録税 ( 州税 ) 保有段階において社用自動車税 ( 国税 ) を課税 ( ) 走行段階において 石油産品内国消費税 ( 国税 ) が課税されている 自動車登録税の税率は馬力に応じて州議会が自由に定めることが可能 ( 概ね 27~46 ユーロの範囲 ) 2008 年 1 月から Bonus/Malus 制度を導入 CO2 排出性能に応じて 自動車登録の際のユーザーの負担を軽減 ( 加重 ) するもの 社用自動車税は CO2 排出量を基準に課税 基本情報 (1) 自動車登録税 ( 登録時に課税 ) ( 概要 ) 州単位に置かれた地方長官庁等において自動車登録証を発行する際に課税 ( 税率及び課税標準 ) 馬力に応じて課税され 税率は州議会が自由に定めることが可能 ( 概ね27ユーロから46ユーロの範囲 ) ( その他 ) 2008 年 1 月からBonus/Malus 制度を導入 (2) 社用自動車税 ( 保有課税 ) ( 概要 ) 自動車を所有 使用している企業に対して課する税 (2000 年に個人所有の自動車を対象から除外 ) ( 課税標準 ) CO2 排出量を基準に課税 ( 注 ) フランスの地方制度は 州 県 コミューンの 3 層構造であり 州と県にはそれぞれ国の出先機関である地方長官庁が設置されている 保有段階の税として社用自動車税のほか 車体重量を課税標準とする車軸税 ( 国税 ) がある 7

フランスの乗用車に対する Bonus/Malus 制度 CO2 排出性能の優れた自動車への買い替えを促進することを目的に 2008 年 1 月に導入 CO2 排出量の少ない自動車の取得については 補助金 (bonus) を支給する一方で CO2 排出量の多い自動車の取得については 自動車登録割増税 (malus) が賦課 自動車登録税からは独立した制度であり 登録税額の重軽課を行う制度ではない CO2 排出性能の向上に対応するため 補助金支給要件の基準を段階的に引き上げ 2009 年では CO2 排出量 130g/ km以下の自動車が補助金支給の対象になるのに対して 160g/ kmを超える自動車は割増税の対象 250g/ kmを超える自動車については 初年度だけでなく毎年度 160 ユーロの割増税が課税 Bonus/Malus 制度とは 自動車の CO2 排出量の多い自動車に対し重課を CO2 排出量の少ない自動車に対し負担の軽減を行う制度 8

Bonus/Malus 制度の税率 1 Bonus 自動車の取得年 単位 : 円 ( ユーロ ) CO2 排出量 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 60g/km 以下 625,000(5,000) 625,000(5,000) 625,000(5,000) 625,000(5000) 625,000(5,000) 61-90g/km 125,000(1,000) 125,000(1,000) 125,000(1,000) 125,000(1000) 125,000(1,000) 91-95g/km 125,000(1,000) 125,000(1,000) 125,000(1,000) 125,000(1000) 87,500(700) 96-100g/km 125,000(1,000) 125,000(1,000) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 101-105g/km 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 106-110g/km 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 111-115g/km 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 87,500(700) 25,000(200) 116-120g/km 87,500(700) 87,500(700) 25,000(200) 25,000(200) 25,000(200) 121-125g/km 25,000(200) 25,000(200) 25,000(200) 25,000(200) 0(0) 126-130g/km 25,000(200) 25,000(200) 0(0) 0(0) 0(0) 1 ユーロ =125 円で計算 出所 :CCFA( フランス自動車工業会 ) 提供資料 ( 参考 ) 乗用車の CO2 排出量 国土交通省 自動車燃費一覧 ( 平成 22 年 3 月 ) を基に作成 軽自動車 自動車の全車種を排気量ごとに区分し平均値を算出 CO2 排出量 燃費値は 1 0 15 モード時のもの 乗用車の 1km 走行における CO2 排出量 ( 排気量別 ) 3,000cc 乗用車 2,000cc 乗用車 1,500cc 乗用車 1,300cc 乗用車 1,000cc 乗用車 224.8 g CO2/km 170.4 g CO2/km 140.9 g CO2/km 130.1 g CO2/km 114.3 g CO2/km 9

Bonus/Malus 制度の税率 2 Malus 自動車の取得年 単位 : 円 ( ユーロ ) CO2 排出量 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 150g/km 以下 0(0) 0(0) 0(0) 0(0) 0(0) 151-155g/km 0(0) 0(0) 0(0) 0(0) 25,000(200) 156-160g/km 0(0) 0(0) 25,000(200) 25,000(200) 25,000(200) 161-165g/km 25,000(200) 25,000(200) 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 166-190g/km 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 191-195g/km 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 93,750(750) 200,000(1,600) 196-200g/km 93,750(750) 93,750(750) 200,000(600) 200,000(1,600) 200,000(1,600) 201-240g/km 200,000(1,600) 200,000(1,600) 200,000(600) 200,000(1,600) 200,000(1,600) 241-245g/km 200,000(1,600) 200,000(1,600) 200,000(1,600) 200,000(1,600) 325,000(2,600) 246-250g/km 200,000(1,600) 200,000(1,600) 325,000(2,600) 325,000(2,600) 325,000(2,600) 251g/km 以上 325,000(2,600) 325,000(2,600) 325,000(2,600) 325,000(2,600) 325,000(2,600) 1 ユーロ =125 円で計算 出所 :CCFA 提供資料 ( 参考 再掲 ) 乗用車の CO2 排出量 国土交通省 自動車燃費一覧 ( 平成 22 年 3 月 ) を基に作成 軽自動車 自動車の全車種を排気量ごとに区分し平均値を算出 CO2 排出量 燃費値は 1 0 15 モード時のもの 乗用車の 1km 走行における CO2 排出量 ( 排気量別 ) 3,000cc 乗用車 2,000cc 乗用車 1,500cc 乗用車 1,300cc 乗用車 1,000cc 乗用車 224.8 g CO2/km 170.4 g CO2/km 140.9 g CO2/km 130.1 g CO2/km 114.3 g CO2/km 10

Bonus/Malus 制度の効果について Bonus/Malus 制度の導入 (08 年 1 月 ) 以降 環境性能の良い自動車は増加傾向 ( 導入前 (2007 年 ) の 30.4% が導入後の 2009 年には 54.2% に増加 ) 100% 80% 60% 40% フランスの CO2 排出量別の自動車シェア (%) 14.0 10.3 24.2 35.5 41.3 45.4 重課対象車 161g/km~ 130g/km~160g/km ~130g/km 軽減対象車 20% 30.4 44.7 54.2 0% 2007 年 2008 年 2009 年 導入 ( 上半期 ) 出所 :CCFA 提供資料 11

フランスの社用自動車税について 自動車を所有 使用している企業に対して課税 2000 年に個人所有の自動車を対象から除外 課税標準は CO2 排出量 個車をCO2 排出量に応じて段階的に区分し それぞれの段階内でCO2 排出量 1グラムあたりの税率を設定して比例的に課税 CO2 排出量 (g/km) CO2 1 グラムあたりの税率 税額 100g 以下 250(2) ~25,000(~200) 単位 : 円 ( ユーロ ) ( 参考 再掲 ) 乗用車の 1km 走行における CO2 排出量 ( 排気量別 ) 100g 超 -120g 以下 500(4) 50,000~60,000(400~480) 120g 超 -140g 以下 625(5) 75,000~87,500(600~700) 140g 超 -160g 以下 1,250(10) 175,000~200,000(1,400~1,600) 160g 超 -200g 以下 1,875(15) 300,000~375,000(2,400~3,000) 200g 超 -250g 以下 2,125(17) 425,000~531,250(3,400~4,250) 250g 超 2,375(19) 593,750~(4,750~) 出所 :CCFA 提供資料 3,000cc 乗用車 2,000cc 乗用車 1,500cc 乗用車 1,300cc 乗用車 1,000cc 乗用車 224.8 g CO2/km 170.4 g CO2/km 140.9 g CO2/km 130.1 g CO2/km 114.3 g CO2/km 国土交通省 自動車燃費一覧 ( 平成 22 年 3 月 ) を基に作成 軽自動車 自動車の全車種を排気量ごとに区分し平均値を算出 CO2 排出量 燃費値は 10 15 モード時のもの 12

4. イギリスの状況

イギリスの自動車関係税の概要 イギリスでは 自動車の保有段階において自動車税 ( 国税 ) を課税 走行段階で炭化水素油税 ( 国税 ) を課税 イギリスでは 2001 年に 京都議定書の締結などを踏まえ環境対策の観点から 自動車税 (VED:Vehicle Excise Duty) の課税標準を排気量 (cc) から CO2 排出量に変更 具体的には 1 課税標準を排気量から CO2 排出量に変更 2 税率は 旧 VED の税収が増減しないよう設定 3 既販車については 引き続き旧税の体系を適用することした 税収確保が目的の一般財源である 制度創設当初は 税率は 4 つに区分されていたが 順次 細分化が行われ 2010 年から 13 の区分となる 技術進展に対応するため 一定年度ごとに税率の見直しが行われている 基本情報 自動車税 ( 保有税 ) ( 概要 ) 登録乗用車に毎年度課税 2001 年 3 月 1 日以降に登録された乗用車に対してはCO2 排出量を基準に課税 それ以前に登録された車両は従前どおり排気量を基準に課税 トラック バスについては CO2 排出量の測定が義務づけられておらず個車毎のCO2 排出量が把握できていないためCO2 課税の対象外 ( 税率区分及び課税標準 ) 燃料 ( ガソリン ディーゼル 代替燃料 ) 別にCO2 排出量を課税標準として税率を設定 ( その他 ) 2010 年から First-Year-Rate ( 初年度自動車税の重軽課制度 ) が導入された 13

First-Year-Rate(1 年目の自動車税の重軽課制度 ) について 2010 年 4 月より 環境性能の優れた自動車への買替え促進を図る目的で導入 エコカーへの買い替えは イニシャルコストの多寡が重要なポイントとの考え 新車新規登録初年度の自動車用と2 年目以降の自動車用の2つの税率帯 ( 前者をfirst year rate と称する ) を導入 CO2 排出量の少ない自動車は初年度を軽課 一方 CO2 排出量の多い自動車は初年度を重課 THE KING REVIEW ( キング報告 ) 財政支援は 自動車の購買から使用まで通じて 人々が選択を行うに当たって決定的な存在である 略 - 消費者は 将来コストを大目に割り引く傾向があり 購入段階でのインセンティブは 人々の自動車の購買行動への影響という面で強い影響を与える - 消費者は 自動車の購買に当たり ランニングコストを低く抑えられる点や中古車市場での転売価格が高いものを選好するのは当然だが それに加えてVEDのような保有段階において課税される税の多寡も 消費者の行動を大きく左右するものとなる 14

税率帯 イギリスの VED の税率 (2001 年 3 月 1 日以降登録車に適用 ) CO2 排出量 (g/km) 標準税率 (2008 年度 ) 標準税率 (2009 年度 ) 標準税率 (2010 年度 ) 単位 : 円 ( ポンド ) First-Year Rate (2010 年度 ) A ~100g/km 0(0) 0(0) 0 (0) 0(0) B 101g/km~110g/km 5,005(35) 5,005(35) 2,860(20) 0(0) C 111g/km~120g/km 5,005(35) 5,005(35) 4,290(30) 0(0) D 121g/km~130g/km 17,160(120) 17,160(120) 12,870(90) 0(0) E 131g/km~140g/km 17,160(120) 17,160(120) 15,730(110) 15,730(110) F 141g/km~150g/km 17,160(120) 17,875(125) 17,875(125) 17,875(125) G 151g/km~165g/km 20,735(145) 21,450(150) 22,165(155) 22,165(155) H 161g/km~175g/km 24,310(170) 25,025(175) 25,740(180) 35,750(250) I 176g/km~185/km 24,310(170) 25,025(175) 28,600(200) 42,900(300) J 186g/km~200g/km 30,030(210) 30,745(215) 33,605(235) 60,775(425) K 201g/km~225g/km 30,030(210) 30,745(215) 35,035(245) 78,650(550) L 226g/km~255g/km 57,200(400) 57,915(405) 60,775(425) 107,250(750) M 255g/km~ 57,200(400) 57,915(405) 62,205(435) 135,850(950) 1 ポンド =143 円で計算 出所 :ACEA 資料 ( 参考 再掲 ) 乗用車の CO2 排出量 国土交通省 自動車燃費一覧 ( 平成 22 年 3 月 ) を基に作成 軽自動車 自動車の全車種を排気量ごとに区分し平均値を算出 CO2 排出量 燃費値は 1 0 15 モード時のもの 乗用車の 1km 走行における CO2 排出量 ( 排気量別 ) 3,000cc 乗用車 2,000cc 乗用車 1,500cc 乗用車 1,300cc 乗用車 1,000cc 乗用車 224.8 g CO2/km 170.4 g CO2/km 140.9 g CO2/km 130.1 g CO2/km 114.3 g CO2/km 15

5. デンマークの状況

デンマークの自動車関係税の概要 デンマークは 自動車の取得段階において自動車登録税 ( 国税 ) を 保有段階においてグリーンオーナー税 ( 国税 ) を課税 自動車登録税は 我が国同様 取得価額基準で課税を行っている 欧州各国の中でも自動車及び燃料課税の負担水準が群を抜いて高い 基本情報 (1) 自動車登録税 ( 登録時に課税 ) ( 概要 ) 新規取得した自動車 ( 新車 中古 ) に課税 ( 課税標準及び税率 ) VAT 込みの車両価額を課税標準とし 乗用車の場合 126.4 万円 (7.9 万 DKK) 以下が105% 126.4 万円 (7.9 万 DKK) 超が180% の税率 1DKK( デンマーク クローネ )=16 円として算出 ( 6 月適用分基準外国為替相場及び裁定外国為替相場 ) ( その他 ) 燃費性能に応じたBonus-Malus 制度 (2007 年に導入 ) (2) グリーンオーナー税 ( 保有課税 ) ( 概要 ) 自動車の燃費に応じて課税 (1997 年 6 月以前は車両重量に応じて課税 ) ( 課税標準及び税率 ) 自動車の燃費性能は 年々向上する傾向にあることから 税率をスライドさせる仕組みを導入 16

デンマークの自動車登録税の概要 126.4 万円 (7.9 万 DKK) までの新車については 車両価格 (VAT 込 ) の 105% の自動車登録税が課税 126.4 万円 (7.9 万 DKK) を超える新車については 車両価格の 180% の自動車登録税が課税 新車については車両の輸入価格に 9% のマージンを上乗せした額を車両価格とする 自動車がまだ高価だったころ 外貨流出防止の一環として 高水準の税率が課された 現在は 代替財源を見出すことが困難なこともあり 高水準の課税が維持 商用車に対しては 約 27 万円 (16,900DKK ) までは非課税 それを超えるものについても 税率は 50% に引き下げ 自動車の安全性向上の観点から ABS やエアバッグが搭載された自動車に対して課税標準から一定額を控除 粒子状物質 (PM) の排出抑制対策として PM 排出量に応じて課税標準から一定額を控除 プリウスの場合で 消費者の最終支払価格は約 860 万円 ( 約 54 万 DKK) 税率イメージ 180% 105% 126.4 万円 (7.9 万 DKK) 17

デンマークの燃費性能に応じた Bonus/Malus 制度 2007 年に より CO2 排出量の少ない自動車の普及促進を図る観点から 導入 燃費性能の優れた自動車に係る自動車登録税を軽課し 燃費性能の劣る自動車に係る自 動車登録税を重課する仕組み ガソリン車 燃費が 16 km /l 以上の乗用車 燃費が 1 km /l 向上するごとに 64,000 円 (4,000DKK) 軽課 燃費が 16 km /l 未満の乗用車 燃費が 1 km /l 低下するごとに 16,000 円 (1,000DKK) 重課 ディーゼル車 燃費が 18 km /l 以上の乗用車 燃費が 1 km /l 向上するごとに 64,000 円 (4,000DKK) 軽課 燃費が 18 km /l 未満の乗用車 燃費が 1 km /l 低下するごとに 16,000 円 (1,000DKK) 重課 18

デンマークのグリーンオーナー税 ( 保有税 ) について 1997 年 7 月 1 日以降登録された乗用車については 燃費性能に応じて 毎年保有税が課される ( それ以前に登録された自動車は旧体系 ( 重量 ) により課税 ) 従来 インフレ率等を加味した税率スライド制が導入されていたが tax-freeze( 増税凍結 ) 策により 現在スライドを凍結中 グリーンオーナー税の税率 ( ガソリン車 ) 19

6.EU 各国税制のまとめと EU の動向

未定稿 欧州における CO2 課税ベースの自動車関係税 平成 21 年 11 月 18 日税制調査会提出資料 イギリスの自動車税 ( 円 ) 60,000 対象車のCO2 排出量 (g/km) 税額 ( 定額 ) 100g 以下 = 課税なし 100g 超 120g 以下 = 35ポンド 120g 超 140g 以下 = 120ポンド 140g 超 150g 以下 = 125ポンド 150g 超 165g 以下 = 150ポンド 165g 超 185g 以下 = 175ポンド 185g 超 225g 以下 = 215ポンド 225g 超 = 405ポンド 01 年に導入 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 0 50 100 150 200 250 g-co2/km フランスの社用自動車税 企業が所有する自動車が対象 対象車のCO2 排出量 (g/km) 税額 06 年に導入 100g 以下 = CO2 排出量 2ユーロ 100g 超 120g 以下 = CO2 排出量 4ユーロ 120g 超 140g 以下 = CO2 排出量 5ユーロ 140g 超 160g 以下 = CO2 排出量 10ユーロ 160g 超 200g 以下 = CO2 排出量 15ユーロ 200g 超 250g 以下 = CO2 排出量 17ユーロ 250g 超 = CO2 排出量 19ユーロ ( 円 ) 800,000 700,000 600,000 500,000 400,000 300,000 200,000 100,000 0 0 50 100 150 200 250 g-co2/km ドイツの自動車税 1,700cc 車の場合 ( 円 ) 60,000 対象車の CO2 排出量 (g/km) 税額 120g 以下 = 34 ユーロ 120g 超 = 34 ユーロ + 120g を超える 1g 毎に 2 ユーロ上乗せ 09 年に導入 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 20 0 50 100 150 200 250 g-co2/km ( 注 )1 ポンド =139 円 1 ユーロ =125 円で換算

取得 欧州各国の取得段階における課税の課税標準及び指標として用いられているもの ( 主なもの ) 未定稿 国名 区分 CO2 排出量 排気量 車両価格 馬力 その他 (VAT) フランス 19.6% イギリス 15% ベルギー 車齢 21% アイルランド 定額 21.5% オランダ 19% スウェーデン 25% ルクセンブルク 15% フィンランド 22% 国名 ドイツ 19% デンマーク燃費 25% オーストリア燃費 20% エストニア 18% イタリア 重量 20% リトアニア 19% 車両マルタ 全長 18% ラトビア 定額 21% スペイン 16% ポーランド 22% 区分 CO2 排出量 ポルトガル 20% ハンガリー スロベニア 20% チェコ 排気量 車両価格 馬力 その他 排ガス (VAT) 性能 25% 排ガス性能 19% 排ガスギリシャ 性能 19% スロバキア 19% キプロス 15% ブルガリア 20% 出所 :ACEA 資料 網掛けは取得課税を採用していないことを表す ルーマニア 排ガス性能 19% 21

保有 欧州各国の保有段階における課税の課税標準及び指標として用いられているもの ( 主なもの ) 未定稿 国名 区分 CO2 排出量 排気量 重量 車軸 積載量 馬力 その他 国名 区分 CO2 排出量 排気量 重量 車軸 積載量 馬力 その他 フランス イギリス ベルギー アイルランド オランダ スウェーデン ルクセンブルク フィンランド 定額 ドイツ デンマーク燃費 オーストリア エストニア イタリア 排ガス性能 リトアニア マルタ ラトビア スペイン ポーランド ポルトガル ハンガリー 定額 スロベニアチェコ ギリシャ スロバキア キプロス ブルガリア 定額 出所 :ACEA 資料 網掛けは保有課税を採用していないことを表す ルーマニア 22

CO2 排出量基準の課税を取り入れている各国の状況 CO2 排出量 ( 燃費 ) 基準のみに連動した課税体系を採用している例 フランスの社用自動車税 イギリスの自動車税 フィンランドの登録税 デンマークの自動車税 ( 燃費 ) スウェーデンの自動車税 等 CO2 排出量基準とその他の基準を併用している例 ドイツの自動車税 等 上記各国では CO2 排出量 ( 燃費 ) 基準として車両重量に応じた相対値を設定せず 絶対値基準を採用 Bonus/Malusシステム 登録段階において CO2 排出量に応じた負担の加減を行うもの フランス デンマークなどで採用 登録税と補助金を組み合わせた制度となっているケースが多く 重課をする 場合は登録税を加重し 軽減をする場合は補助金を交付する仕組み 23

各国の CO2 排出量に応じた自動車課税の導入状況 未定稿 ドイツフランスイギリスデンマークフィンランドアイルランドスウェーデン 概 1. 自動車税 ( 保有課税 ) につき 2009 年 7 月からCO2 排出量と排気量を併用した課税に移行 (CO2 排出量ベース課税 ) 2ユーロ /g/km ( 排気量ベース課税 ) ガソリン車 2ユーロ /100cc ディーゼル車 9.5ユーロ /100cc 2.<120g/kmの自動車は免税 (2012~13は110g/km 2014~は95g/km) 1. 自動車登録税 ( 取得課税 )CO2 排出量に基づくBonus-malus( 重課軽課 ) システムにより 最大 5,000ユーロのボーナス (<60g/km) >160g/kmの場合は重課され 最大 2,600ユーロの重課 (>250g/kmの場合) 2. 社用車税 (CO2 排出量ベース課税 保有課税 ) ( 税額 ) 2 ユーロ (<100g/km の自動車 )~19 ユーロ (>250g/km の自動車 ) 1. 自動車税 (CO2 排出量ベース課税 保有課税 ) ( 税額 ) 0ポンド (<100g/km)~400ポンド( ガソリン車 ディーゼル車 ) 385ポンド ( 代替エネルギー車 )(>255g/km) 2. 社用車税 ( 簿価に基づく課税 保有課税 ) CO2 排出量に応じ 10%(<120g/km)~35%(>235g/km) ディーゼル車には3% の付加税 ( 最大 35%) 1. 登録税 ( 取得価格に基づく課税 取得課税 ) 1 リットル当たりの走行可能距離がそれぞれ >16km( ガソリン車 ) >18km( ディーゼル車 ) の場合に 1km/ リットルあたり 4000DKK の軽課 1 リットル当たりの走行可能距離がそれぞれ <16km( ガソリン車 ) <18km( ディーゼル車 ) の場合に 1km/ リットル 1000DKK の重課 2. 道路税 ( 燃費ベース課税 保有課税 ) ( ガソリン車 ) 520DKK(>20km/ リットル性能の自動車 )~18,460DKK(<4.5km/ リットル性能の自動車 ) ( ディーゼル車 ) 160DKK(>32.1km/ リットル性能の自動車 )~25,060DKK(<5.1km/ リットル性能の自動車 ) 1. 登録税 ( 取得価格に基づく課税 取得課税 ) CO2 排出量に応じ 12.2%(<60g/km)~48.8%(>360g/km) 税体系は完全にproportional 2. 道路税 ( 現在 重量等に応じた課税 2010 年からCO2 排出量ベース課税 保有課税 ) ( 税額 ) 20ユーロ~605ユーロ 1. 登録税 ( 取得価格に基づく課税 取得課税 ) CO2 排出量に応じ 14%(<120 g/km)~36%(>225 g/km ) ハイブリッドやフレキシブル燃料車は上限 2,500ユーロの軽減 2. 道路税 (CO2 排出量ベース課税 保有課税 ) ( 税額 ) 104ユーロ (<120 g/km) ~ 2,100ユーロ ( >225 g/km) 自動車税 (EURO4 適合車については CO2 排出量ベースの課税 ) ( 基本税額 ) SEK360+SEK15/g/km(>100g/km の場合 ) ディーゼル車の場合 3.15 または 3.3 を当該額に乗じて得た額が税額 * なお 代替エネルギー車は SEK10 /g/km(>100g/km の場合 ) 要 1ユーロ=125 円 1ポンド=143 円 1DKK=16 円 1SEK=13 円 ( 6 月適用分基準外国為替相場及び裁定外国為替相場 ) ACEA( 欧州自動車工業会 ) 資料を一部修正 24

参考資料

( 日本の燃料課税 ) 欧州と日本の燃料課税 単位 : 円 ( ユーロ ) TAX GUIDE 2009 より 1,000 リットルあたりの金額 (1 ユーロ =125 円として計算 ) ガソリン税 53,800 円 /1,000 リットル ( 430.4) 53.8 円 / リットル ( 揮発油税 48.6 円 / リットル 地方揮発油税 5.2 円 / リットル ) 軽油引取税 32,100 円 /1,000 リットル ( 256.8) 32.1 円 / リットル 単位 : 円 ( ユーロ ) 国名 ガソリン 軽油 国名 ガソリン 軽油 オランダ 87,625 (701) 51,625 (413) ルクセンブルグ 57,750 (462) 37,750 (302) イギリス 82,625 (661) 82,625 (661) マルタ 57,375 (459) 44,000 (352) ドイツ 81,875 (655) 58,750 (470) ハンガリー 56,000 (448) 46,000 (368) フィンランド 78,375 (627) 45,500 (364) オーストリア 55,250 (442) 43,375 (347) フランス 75,875 (607) 53,500 (428) リトアニア 54,250 (434) 41,250 (330) ベルギー 74,000 (592) 39,750 (318) 日本 53,800 (430) 32,100 (257) ポルトガル 72,875 (583) 45,500 (364) スロベニア 50,375 (403) 47,875 (383) スウェーデン 71,000 (568) 55,750 (446) ラトビア 47,375 (379) 41,250 (330) イタリア 70,500 (564) 52,875 (423) スペイン 45,000 (360) 37,750 (302) デンマーク 70,125 (561) 47,750 (382) エストニア 44,875 (359) 41,250 (330) スロバキア 64,375 (515) 60,125 (481) ギリシャ 44,875 (359) 37,750 (302) アイルランド 63,625 (509) 46,000 (368) ブルガリア 43,750 (350) 38,375 (307) ポーランド 61,000 (488) 42,375 (339) ルーマニア 42,000 (336) 35,500 (284) チェコ 60,375 (483) 50,750 (406) キプロス 37,375 (299) 30,625 (245) EU 平均 61,125 (489) 46,500 (372) 日本における燃料課税の水準は ドイツ フランス イギリスなどの先進諸国と比較しても低いレベルであり ガソリン税 軽油引取税ともにEUの平均税率を下回る低いレベルでの課税となっている 25