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Transcription:

VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リカバリ 要約 このホワイト ペーパーでは VMware vsphere および VMware View ソリューションのコンポーネントについて説明するほか グローバルなソース側でのデータ重複除外を実行する EMC Avamar テクノロジーを用いた環境の保護について説明します 2010 年 6 月

Copyright 2009 EMC Corporation. All rights reserved. このドキュメントに記載されている情報は ドキュメントの出版日現時点の情報です この情報は予告なく変更されることがあります このドキュメントに記載される情報は 現状有姿 の条件で提供されています EMC Corporation は このドキュメントに記載されている情報についていかなる種類の表現または保証もいたしかねます また 特に 特定の目的のための 市販性または適合性の暗黙の保証を否定します このドキュメントで説明されているいかなる EMC ソフトウェアの使用 コピー 配布に関しても 適切なソフトウェア ライセンスが必要です 最新の EMC 製品名については japan.emc.com 上の EMC Corporation Trademarks を参照してください 記載されている他のすべての商標は 各社の所有物です パーツ番号 h6396-j VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 2

目次 エグゼクティブ サマリー...4 概要...4 対象者...4 VMware Virtual Infrastructure...4 VMware vsphere 仮想データセンター オペレーティング システム...4 VMware View デスクトップ テクノロジー...5 VMware Virtual Infrastructure のコンポーネント...6 仮想化の導入オプション...7 EMC Avamar: 同じデータは二度とバックアップしない...7 VMware 向けの Avamar...8 ソリューション...9 仮想インフラストラクチャ向け Avamar...9 ゲスト ベースのバックアップ...9 vstorage APIs for Data Protection に基づくイメージ バックアップ...11 vcenter の統合...12 VMware View 向けの Avamar...13 VMware View 環境向けのデータ保護戦略 1...13 VMware View 環境向けのデータ保護戦略 2...14 VMware View コンポーネントのリカバリ...15 Avamar の導入オプション...16 一元的な仮想化...16 分散仮想化...16 まとめ...18 関連ドキュメント...18 VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 3

エグゼクティブ サマリー VMware 製品は エンタープライズ クラス環境および小規模環境のいずれにおいても 仮想化による IT インフラストラクチャの転換 管理 最適化を可能にする 業界初のクラウド オペレーティング システム仮想化スイートを提供します VMware Virtual Infrastructure は 包括的な仮想化 管理 リソースの最適化 アプリケーションの可用性 運用の自動化などの機能を 1 つの統合されたソリューションとして提供します VMware Virtual Infrastructure は業界で最も広く導入されている仮想化ソリューションのため データセンターとリモート オフィスの両方に導入されている仮想マシンを障害から確実に保護することが重要となります よって データ保護の対象範囲を仮想マシンまで拡張することが重要です VMware Virtual Infrastructure によって実現される仮想化環境では データ保護の操作性および信頼性を向上させるための多数の方法がありますが それぞれにメリットと課題が存在します EMC Avamar は VMware 仮想インフラストラクチャ向けに最適化されたエンタープライズ クラスのバックアップおよびリカバリ / 災害復旧ソリューションであり 独自の重複除外テクノロジーを使用して VMware Virtual Infrastructure のコンポーネントを効率的にバックアップし 仮想環境で生じるバックアップ負荷を軽減します 概要 このホワイト ペーパーでは Avamar ソリューションの詳細について説明するほか 多様な VMware ポートフォリオ製品に対してデータ保護を実現するためのさまざまな方法を説明します 対象者 このホワイト ペーパーは主に VMware View 環境の設計 導入 保護を担当するビジネス アプリケーション管理者とバックアップ システム管理者を対象としています 管理者は VMware View ソリューションを構成するコンポーネント (Microsoft AD(Active Directory) VMware View Manager( 以前の Virtual Desktop Manager) VMware Virtual Infrastructure(vCenter と ESX) を含む ) に関する実用的な知識を有していることが前提となります VMware Virtual Infrastructure VMware vsphere 仮想データセンター オペレーティング システム VMware のフラッグシップ製品である VMware Virtual Infrastructure と VMware の革新的な製品のロードマップを組み合わせることにより あらゆる規模の IT 環境に最適な仮想データセンター OS( オペレーティング システム ) が提供されます 仮想データセンター OS は データセンターを インターナル クラウド にすることで 柔軟性 速度 リカバリ性 効率性に関するお客様のニーズを満たします この インターナル クラウド は 自動管理 / 修復機能を有する柔軟性に優れた共有ユーティリティであり コンピューティング リソースで構成されるエクスターナル クラウドと連携することで アプリケーションを静的にハードウェアにマッピングする制約がなくなります 仮想データセンターの OS は ハードウェアや場所に関係なく すべてのアプリケーションに対し適切なレベルの可用性 セキュリティ 拡張性を保証します 従来の物理システムでは 1 つの OS が不可欠だったように 仮想データセンター OS は 今後のビジネス コンピューティングに不可欠なプラットフォームとなります VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 4

図 1:VMware vsphere 仮想データセンター OS VMware View デスクトップ テクノロジー 企業は以前にも増してテクノロジーへの依存度を高めていますが その柔軟性のなさに不満を抱えています 複数のプラットフォームとデバイスを使用するモバイル ユーザーや グローバルに分散するユーザーが増加し 企業は Web デスクトップ サーバなどを介して複雑にデータとアプリケーションを接続することに奮闘しています OS アプリケーション ハードウェアが 1 つの目的に使用される前提で開発されているため それを改良して管理することに苦労しています さらに ユーザーがモバイルを壊したり 置き忘れた場合は ユーザーの作業はストップし セキュリティ侵害の危険性が発生し 知的財産が失われる可能性があります そして 再接続は容易な作業ではありません ユーザーをオンラインに戻すのに数日かかるほか IT が失われた情報を回復するのに数週間を要することもあります 将来のデスクトップの形は 単に 1 つの物理 PC ではなく 多様なデバイスや環境が混在となるでしょう サーバで実行している仮想デスクトップ 自宅のノートブック Web メール アカウントなど 複数の場所からアプリケーションとデータにアクセスすることが可能になります エンド ユーザーは デスクトップへの接続にどんなデバイスを使用しようとも あるいはアプリケーションとデータがどこに存在しようとも 同じビューを確保したいと考えています つまり ユーザーはユニバーサル クライアントを望んでいるのです 一方で IT 部門は 管理の効率化に加え コスト パフォーマンスに優れた方法でのデスクトップとアプリケーションの管理を望んでいます ユニバーサル クライアントは 仮想デスクトップ インフラストラクチャを含むデスクトップ コンピューティングの進化型です ユニバーサル クライアントでは アプリケーション データ オペレーティング システムに関するハードウェアの縛りをなくし ユーザーに提供します ユーザーは シン クライアントやラップトップ オフィス街中かにかかわらず 同じカスタマイズ ビューを使用できます あらゆるデバイスに対して インテリジェントにアプリケーションとデータを提供することで ユーザーは ツールではなく業務に集中することが可能になります ビジネス要件とユーザーニーズとのバランスを考え アプリケーションやデータがデバイスではなくユーザーに従うシームレスな環境を構築します ハードウェア OS アプリケーションが強固に結びついたシングル システムでは ビジネス 規制 セキュリティに関する要件に準拠しつつ 今日のグローバル経済に対応することができなくなっています ビジネス ニーズを満たすインフラストラクチャを推進するには柔軟性に優れたソリューションが必要となります デスクトップの管理を向上させる方法や 次に示す項目を実現する方法を検討する必要があります カスタマイズされたアプリケーションおよびデスクトップ環境をユーザーに提供する VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 5

管理性の高い柔軟性を実現する ユーザー デスクトップ環境を一元的に管理および保護する 図 2:VMware View 環境の例 VMware Virtual Infrastructure のコンポーネント VMware Virtual Infrastructure は 次の主要コンポーネントで構成されます VMware ESX: 物理サーバ上で実行する本番環境で実証済みの仮想化レイヤーであり 複数の仮想マシンにプロビジョニングできるよう プロセッサ メモリ ストレージ ネットワーク リソースを抽象化します VMware VMFS(Virtual Machine File System): 仮想マシン向けの高パフォーマンスのクラスタ ファイル システムです vcenter Management Server: 仮想化された IT インフラストラクチャの構成 プロビジョニング 管理を行うための中央制御ポイントです VI Client(Virtual Infrastructure Client): 管理者とユーザーが任意の Windows PC から VirtualCenter Management Server または個々の ESX にリモート接続できるようにするインタフェースです VMware VMotion : ダウンタイムなしでサービスの継続的な可用性とトランザクションの整合性を維持したまま 仮想マシンを別の物理サーバに移行することを可能にします VMware vstorage APIs for Data Protection:ESX ホストや LAN において バックアップに掛かる負荷を排除し 仮想マシンでバックアップ エージェントの実行を不要にしながらも 仮想マシンのデータのイメージ レベルおよびファイル レベルのバックアップが可能になります VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 6

仮想化の導入オプション VMware Infrastructure を実行している物理サーバを ビジネス ニーズおよびネットワークの信頼性に応じて データセンターに一元的に配置したり リモート オフィスにローカルに配置したりすることが可能です 図 3: 仮想インフラストラクチャの導入アプローチ 導入の一元化 :VMware Infrastructure は リモート オフィスの IT インフラストラクチャをデータセンター内の仮想プラットフォームに統合します リモート オフィスからは 安全なネットワーク接続を介してサーバおよびデスクトップのワークロードにアクセスできます これは 高帯域幅でレイテンシーの低いネットワークを導入している企業 または WAN( ワイド エリア ネットワーク ) を介してアプリケーションのアクセスを提供している企業に理想的です これにより サーバの統合率およびコストの削減額が最大になります 分散環境の集中管理 :VMware Infrastructure は リモート オフィスの IT インフラストラクチャを同じサイト内の仮想プラットフォームに集約します 中央の IT スタッフは データセンターからリモートでサーバおよびデスクトップのワークロードを管理します これは 信頼性の低いネットワークを使用している企業 または物理サーバをエンド ユーザーの近くに設置する必要のある企業に対して理想的です WAN の速度や可用性に関係なく アプリケーションのパフォーマンスを維持できます EMC Avamar: 同じデータは二度とバックアップしない データの転送量を少なくすることで VMware NAS リモート オフィス クライアント PC などのバックアップを改革 従来のバックアップ ソリューションでは フル バックアップと増分バックアップを繰り返す必要があります これでは ほとんど同じデータが大量に毎週転送されることになります 不要なデータ転送により 多くの企業は バックアップが業務開始時間前に終了しない ネットワーク トラフィックの増大 そしてバックアップ用ストレージが大きくなりすぎるなどの問題に直面します VMware Infrastructure 環境では サーバの統合によりバックアップが同時に進行してしまい ハードウェアに大きな影響が生じることがあります 10 年ほど前から ディスクによるバックアップは従来のバックアップ手法を補完するものとして使用され テープの代わりとして導入されても企業が直面するデータ保護の課題を根本から解決することはできませんでした VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 7

それに対して グローバルなソース側のデータ重複除外テクノロジーを統合した EMC Avamar バックアップ / リカバリ ソフトウェアは 従来のバックアップに付随する課題を解決し リモート オフィス VMware 環境内 データセンター LAN/NAS サーバの保護を迅速かつ効率的に実行できるようにします 従来のバックアップ ソリューションとは異なり EMC Avamar は ソース側で冗長なデータを特定してからデータをネットワーク経由で転送します 新たなデータのみを転送することで Avamar は日々の必要なネットワーク帯域幅を最大で 500 分の 1 に削減すると同時に 毎日のフル バックアップを短時間で実行します この機能により 低速で余裕のないネットワークやインフラストラクチャであっても リモート オフィスおよびデータセンターの災害復旧やバックアップに利用することができます データは暗号化した上で転送でき 管理も一元化されるため何百ものリモート オフィスを効率的かつ容易に保護できます Avamar の重複除外により バックアップに必要なストレージを最大で 50 分の 1 に削減し コスト パフォーマンスに優れたディスク ベースのリカバリを実現できます Avamar は EMC NetWorker などの従来のバックアップ ソフトウェアと連携することも可能です さらに Avamar のグリッド アーキテクチャにより オンラインでストレージ容量の拡張が可能で 特許取得済みの RAIN(Redundant Array of Independent Nodes) テクノロジーが高可用性を実現します VMware 向けの Avamar Avamar ソフトウェアは 仮想マシン内のエージェントまたは VMware vstorage APIs for Data Protection プロキシ サーバを使用して バックアップ データ量を削減することで VMware Infrastructure 環境を迅速かつ効率的に保護します Avamar は 物理サーバのリソース (CPU Ethernet アダプタ メモリ ディスク ストレージなど ) のボトルネックを解決します Avamar は 従来のバックアップの負荷を (200% から ) 最大 2% にまで低減し バックアップ時間とリソース使用率の大幅な削減を可能にします Avamar の主なメリットは次のとおりです 毎日のフル バックアップに要する時間を最大 10 分の 1 に短縮 日常的に必要なネットワーク帯域幅を最大 500 分の 1 に削減 必要なストレージ容量を最大 50 分の 1 に削減 転送中および保存中のバックアップ データの暗号化 特許取得済みの RAIN テクノロジーによる Avamar ノード間の単一障害点の排除 拡張性の高いグリッド アーキテクチャ サーバの整合性およびデータの復旧可能性を毎日確認 シンプルなワン ステップでのリカバリ 柔軟性に優れた導入形態 (EMC Avamar Data Store アプライアンス EMC Avamar Virtual Edition for VMware ( 仮想アプライアンス ) など ) 物理サーバの統合を促進 図 4 は Avamar 重複除外テクノロジーを使用したフル バックアップと従来のバックアップを使用したフル バックアップを比較しています 各グラフの左側には 従来のバックアップ ソリューションを使用した場合の共有リソース (CPU/ ネットワーク / ディスク ) の負荷 グラフの右側には Avamar を使用した場合の共有リソースへの負荷を表しています ゲスト レベルまたは vstorage API レベルで Avamar を実行している場合の物理サーバに与える影響が軽減されるため ユーザーは バックアップを予定時間内に終了し バックアップに必要なネットワーク帯域幅を気にする必要がありません VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 8

図 4:VMware ゲストのバックアップ :Avamar と従来のバックアップの比較 ソリューション 仮想インフラストラクチャ向け Avamar データセンター環境が異なれば 異なるソリューションが必要になります Aavmar は VMware Infrastructure 環境にさまざまな方法で導入できます ゲスト / ファイル レベルのバックアップ :Avamar エージェントを仮想マシン内にインストールします vstorage APIs for Data Protection によるイメージ レベルのバックアップ :Avamar エージェントをプロキシ サーバにインストールします ゲスト ベースのバックアップ ゲスト レベルのバックアップは 各仮想マシンに軽量の Avamar エージェントをインストールして行います この方法は 物理サーバにインストールするのと同様です 通常 このタイプのバックアップにスクリプトは必要ありません Microsoft SQL Server Exchange Oracle などの具体的なアプリケーションをサポートするには 基本以上の設定が必要になる場合があります この手順の主なメリットは次のとおりです 効率の高いデータ重複除外 仮想マシンのアプリケーション データのバックアップ ファイル レベルでのリストア 物理マシンと仮想マシンは同じバックアップ方法 スクリプトの作成や VMware ソフトウェアの知識は不要 毎日同様のバックアップ手順 VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 9

図 5: ゲスト ベースのバックアップ この構成の仮想マシンのリストアは容易に実行できます 図 6 は 仮想マシンのフル イメージをリストアする方法を示しています 図 6: 仮想マシンまるごとリストア システム全体のリストアを実行するには オペレーティング システムと Avamar エージェントがインストールされた仮想マシンを作成します この手順は テンプレートまたは既製のオペレーティング システム イメージを使うことで 極めて容易に実行できます サーバ上のファイル システム全体をリストアするには 次の手順を実行します VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 10

1. テンプレートまたはイメージから新しい仮想マシンを導入します 2. 仮想マシンの電源をオンにし Avamar サーバに登録します 3. 新しい仮想マシンへのリダイレクト リストアを実行します vstorage APIs for Data Protection に基づくイメージ バックアップ VMware の vstorage APIs for Data Protection により LAN を使用しないバックアップが実現し バックアップ用の物理プロキシ サーバが必要なくなります vstorage API のプロキシ サーバは.vmdk バックアップまたはファイル レベル バックアップ (Windows および Linux のみ対応 ) と イメージ全体またはファイル レベルのリカバリを実現します Avamar は マウントされた仮想マシンのディスクを Avamar エージェントを使ってバックアップして ファイル レベルと.vmdk レベルの両方でのデータ重複除外を行います 図 7:vStorage API バックアップ VMware の vstorage APIs for Data Protection は Avamar エージェント ソフトウェアおよび AVIM(Avamar Interoperability Module) と連携して動作する一連のユーティリティと API で構成されています Avamar エージェントと AVIM は プロキシ上で動作して バックアップ サービスを提供します 仮想マシンの実際のバックアップは バックアップ プロキシ サーバ上で行われます 1 台のバックアップ サーバで複数の ESX ホスト上の多数の仮想マシンに対してバックアップ サービスを提供できます すべての仮想マシンが プロキシによってアクセス可能な SAN( ストレージ エリア ネットワーク ) に格納されている場合 バックアップは効率的に実行されます (hotadd) VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 11

Avamar と vstorage APIs for Data Protection および AVIM の統合は vstorage API を活用して スナップショットの作成およびスナップショットのマウント / アンマウントを実行します スナップショットは 実行中の仮想マシンのポイント イン タイム コピーです Avamar ソリューションが 指定されたスケジュールとポリシーに従ってバックアップを開始すると プロキシ サーバ上の Avamar エージェントがバックアップ アクティビティを開始します Avamar と vstorage APIs for Data Protection を使用するメリットは次のとおりです 実行中の仮想マシンのフル イメージ バックアップ 効率的な転送 (hotadd) を利用することで ネットワークを介した仮想ディスク イメージ全体のコピーを回避 Windows および Linux 向けのイメージ レベル バックアップからのファイル レベル リストアの実行.VMDK ファイルの内部および相互での重複除外の実行 変更されたブロックの追跡による迅速なバックアップ データの重複除外と圧縮によるネットワーク トラフィックの最小化 ほとんどのシナリオに対し 各仮想マシンのバックアップ エージェントを管理する必要性を排除 vcenter の統合 Avamar 5.0 は VMware の vcenter 管理ユーティリティと統合します vcenter API との統合により Avamar Management Console で 1 つの vcenter インスタンスまたはグループに対し定期的にクエリーを実行することができ バックアップ / リカバリ アクティビティの管理を合理化できます Avamar が提供するゲスト レベルおよびイメージ レベルの両方のバックアップ用の一元化された管理性について説明します Avamar 5.0 と vcenter の統合によって実現される主な機能は次のとおりです 統合により Avamar UI で仮想マシンおよび関連するグループを検出できる 個別の仮想マシンまたはグループを追加して イメージ および ゲスト バックアップ ポリシーを定義できる 複数の VMware イメージ プロキシを定義できる 仮想マシン イメージまたはゲスト バックアップ / リストア オペレーションを開始できる Activity Monitor でバックアップ / リストア オペレーションを監視できる 仮想マシンの保護ステータス ( ゲスト / イメージ / なし ) を表示できる Avamar 5.0 と vcenter の統合の主なメリットを次に示します 仮想マシンがバックアップされているか バックアップされていないかを示すシンプルなビュー どのようにして仮想マシンがバックアップされたのか ( ゲスト 仮想マシン まったくバックアップされていない ) いつバックアップされたのかを表示 仮想マシンの追加時に自動的にバックアップ ポリシーを追加 VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 12

図 8: 仮想マシンごとのデータ保護レベルを確認 図 9:vmdk を異なるストレージにリカバリ可能 VMware View 向けの Avamar VMware View 環境向けのデータ保護戦略 1 VMware View 環境全体の保護に関して 2 つの戦略が存在します VMware View インフラストラクチャを保護するためにまず考えられる方法は 仮想マシン デスクトップの格納先となる LUN および View Manager アプリケーションと構成に関する情報をコピーすることです これより 環境全体のリカバリが可能となります このアプローチの要件には バックアップ ソリューションに提供するための VMware View 環境の重複コピーの作成が含まれます このシナリオにおける VMware View 環境のリカバリを実行するには 次の手順が必要となります すべてのコンポーネントの LUN に含まれるデータを 同じサイズの新しいストレージにリストアする Active Directory View Manager ESX を再構築する 再構築した Active Directory View Manager ESX を リカバリの対象となるストレージに接続する アプリケーションを再起動する 構成を確認する VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 13

VMware View 環境向けのデータ保護戦略 2 VMware View インフラストラクチャ全体を保護する 2 つ目のアプローチは Avamar クライアント ソフトウェア エージェントを使用して 個別にキー コンポーネントを保護する方法です これは バックアップのために VMware View のデータを 2 重に持たせることを回避したい企業にとって最適なアプローチです 図 10 は 主な VMware View コンポーネントを保護する手順を示しています 図 10: 個別コンポーネントの保護 Microsoft AD(Active Directory) AD サーバに Windows Avamar クライアントをインストールします AD を同じハードウェアにリストアするのに Avamar は ntbackup ユーティリティを使用して バックアップのために AD データをエクスポートします AD を異なるハードウェアにリストアするのに Avamar と EMC HomeBase を組み合わせて使用する必要があります ( HomeBase は日本語未対応 ) VMware View Manager サーバ VDM View Manager サーバに Windows Avamar クライアントをインストールします Avamar はプレスクリプトを使用して VDMexport.exe アプリケーションを呼び出し AD サーバに存在する LDAP 構成情報をフラット ファイルにエクスポートします Avamar は 次の場所に存在する LDAP フラット ファイルと View Manager アプリケーションをバックアップします :\VMWare\VDMS VMware vcenter vcenter の保護にあたって アプリケーションを保護する場合にはサーバ上で実行している Windows Avamar クライアントが VC データベースを保護する場合にはデータベース プラグインが必要になります VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 14

注 : データベースが異なるサーバに保存される場合 データベース サーバにデータベース プラグインを有する Avamar クライアントがもう 1 つ必要になります 仮想デスクトップ テンプレートベスト プラクティスとして ユーザーのホーム ディレクトリと仮想デスクトップのテンプレートを 一元化された共有ストレージ デバイスに保存する必要があります 図 11: デスクトップ テンプレートおよびユーザーのホーム ディレクトリのデータ保護 Avamar データ保護は アクセラレータ ノードを使用して SAN/NAS ストレージ デバイスを保護します アクセラレータ ノードは NFS CIFS NDMP のいずれかを使用してストレージ ソリューションのデータにアクセスできます VMware View コンポーネントのリカバリ このソリューションにより VMware View ソリューションを構成する個別のコンポーネントのリカバリが可能となります 個別のコンポーネントは 必要なリカバリのレベルに基づき VMware View ソリューションに手動で戻すことができます コンポーネントは次のとおりです Microsoft AD(Active Directory) EMC Avamar System Administration Manual に示されている手順を使用して AD をリカバリします AD を異なるハードウェアにリカバリするのに HomeBase/Avamar ソリューションが必要となることに注意してください ( HomeBase は日本語未対応 ) 同じハードウェアにリカバリする場合 EMC Avamar System Administration Manual に記載されているように ntbackup を使用します VMware vcenter vcenter アプリケーションをインストールまたはリカバリします vcenter データベース アプリケーション ( デフォルトでは SQL Server 2005) をインストールまたはリカバリします Avamar データベース プラグインを使用して vcenter データベースをリカバリします VMware View Manager サーバ View Manager アプリケーションをインストールまたはリカバリします View Manager AD スキーマ フラット ファイルをリカバリし VDMimport.exe ユーティリティを使用して AD にインポートします 注 : この手順は スキーマに View Manager 構成データを含まない状態で AD サーバをリカバリした場合にのみ必要になります ESX VMware View サーバ デスクトップの仮想化に使用される ESX インフラストラクチャを再構築します ESX サーバに View Manger ESX エージェントをインストールします VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 15

ユーザー データ ディスク ユーザー データ ディスクを 一元化されたストレージ ソリューションにリカバリします 仮想デスクトップ テンプレート 仮想デスクトップ テンプレートを NFS 共有または直接 ESX インフラストラクチャにリカバリします vcenter を使用してテンプレートをインポートします Avamar の導入オプション 一元的な仮想化 Avamar では 用途やリカバリ要件に合わせてソリューションの導入を柔軟に調整できます 便利な導入オプションは 2 つ存在します 1 つは EMC Avamar Data Store を使用する方法 もう 1 つは EMC Avamar Virtual Edition を使用する方法です 図 12: 一元化された導入オプション 一元的にアプリケーションが導入および管理されるエンタープライズ仮想環境では Avamar エージェントがゲストまたは vstorage API レベルで使用され データは Avamar Data Store に保存されます Avamar Data Store は 合理化された導入を実現するために EMC 認定ハードウェアと Avamar ソフトウェアを統合する 高い可用性を誇る パッケージ済みのバックアップ / リカバリ ソリューションです データは災害復旧のため 別のサイトにレプリケートできます 分散仮想化 EMC では リモート サイトの VMware 仮想インフラストラクチャ向けに EMC Avamar Virtual Edition for VMware を提供しています EMC Avamar Virtual Edition for VMware は 業界初のバックアップ / 災害復旧用の重複除外仮想アプライアンスです Avamar Virtual Edition では Avamar サーバ全体を既存の ESX 上に仮想アプライアンスとして展開することで 既存のディスク ストレージ (SAN iscsi DAS) を活用できます バックアップ / リカバリのカプセル化および仮想化と 柔軟な導入をサポートする VMotion により IT スタッフの負担を軽減できます また Avamar Virtual Edition は安全で効率的なレプリケーションによって コスト パフォーマンスに優れた災害復旧機能も提供します VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 16

仮想化されていないリモート オフィス環境向けのエントリー レベルの Avamar Data Store 構成は 迅速なローカル バックアップ / リカバリに理想的です いずれのケースでも レプリケーションを使用して データセンター内の Avamar Data Store に戻すことができます 図 13:Avamar 導入オプション VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 17

まとめ このホワイト ペーパーでは VMware Virtual Infrastructure と VMware View ソリューションの個別のコンポーネントを定義 および Avamar バックアップ / リカバリ テクノロジーを使用してこうしたコンポーネントを保護するための多様なアプローチについて説明しました VMware Virtual Infrastructure の保護に関して 今日主に採用されているアプローチは ゲスト レベルで Avamar クライアント ソフトウェアを導入し ソース側で重複除外する方法です これにより 従来のバックアップでかかっていたコストが軽減され 毎日のフル バックアップを最大 10 倍高速に実行できるようになるほか 必要なネットワーク帯域幅を大幅に削減できます また Avamar は バックアップのボトルネックを排除することにより サーバの統合率をあげて インフラストラクチャ全体のコストを削減します 2 つ目のアプローチは Avamar と vstorage APIs for Data Protection を導入し Avamar 重複除外機能を使用する方法です このアプローチにより ソース側での重複除外のメリットがもたらされるほか 本番サーバからバックアップ / リカバリの負荷がなくなります Avamar サーバは オペレーティング システム パッチ アプリケーションに関する冗長データを排除し インフラストラクチャ コストを大幅に削減するため.vmdk イメージ全体をバックアップする環境で非常に優れた威力を発揮します また VMware View 向けの 2 つのアプローチについても説明しました 最初のアプローチは LUN の重複したコピーを作成する方法で 本番アプリケーションに実質的な影響を与えないため バックアップ プロセス時にアプリケーションにほとんど影響を及ぼしません ただし ミラー化されたストレージ インフラストラクチャが必要となります 2 つ目のアプローチは VMware View インフラストラクチャの個別のコンポーネントを Avamar クライアント ソフトウェア エージェントを使用してバックアップすることで 重複したストレージ プールを排除する方法です このシナリオでは クライアント エージェントは バックアップ プロセス時に一瞬だけデータベースを停止させる必要がありますが 迅速にデータの重複バックアップを実現します いずれのシナリオでも Avamar ソリューションの優れた重複除外機能により インフラストラクチャ全体のコストが大幅に削減されるほか VMware View 環境を迅速かつ信頼性に優れた方法でリストアすることができます まとめると グローバルなソース側のデータ重複除外テクノロジーを搭載した EMC Avamar は メディア / ネットワークの要件に関連するインフラストラクチャ コストを大幅に削減し バックアップのパフォーマンスを向上させることができるほか 多くのケースでアプリケーションの統合率を向上させる効率性を実現できます Avamar アーキテクチャにより データの可用性が向上し 従来のテープ バックアップと比べてリストア性能が大幅に向上します VMware Virtual Infrastructure および VMware View 環境の保護に関するベスト プラクティス Avamar バックアップ / リカバリ ソリューションの ROI( 投資収益率 ) については EMC 担当営業または EMC パートナーに問い合わせるか http://japan.emc.com/ にアクセスしてください 関連ドキュメント このホワイト ペーパーで説明したテクノロジーに関する関連情報については 次のドキュメントを推奨します VMware.com の VMware VMware vsphere および VMware 製品に関するページ http://www.vmware.com/jp/products/vsphere/ http://www.vmware.com/jp/products/view/ japan.emc.com の Avamar 製品ページ http://japan.emc.com/products/family/avamar-family.htm Powerlink ( 登録が必要 ) http://powerlink.emc.com VMware 環境向け EMC Avamar バックアップ / リストア 18