学力向上のための取り組み

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資料 1 ~ ケース会議会議に向けて ~ 児童生徒生徒を理解理解しよう!! ケース会議を開催する前に 児童生徒の情報を整理することはとても大切です 情報を整理する中で 児童生徒に対して あるいは支援の在り方について 新たな発見や可能性を見出すことにつながります アセスメントシートアセスメントシート

第 1 章 解説 平成 27 年度 スクールソーシャルワーカー活用事業 の概要と成果等について紹介します

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待などの背景には 児童生徒が置かれた様々な環境の問題が複雑に絡み合っています そのため 1 関係機関等と連携 調整するコーディネート 2 児童生徒が置かれた環境の問題 ( 家庭 友人関係等 ) への働きかけなどを

(2) 不登校児童生徒の状況について ( 児童生徒調査より ) 不登校児童生徒は, 中学 2 年生が最も多く 867 人, 次いで中学 3 年生が 786 人となっている 不登校になった学年は, 中学 1 年からが 970 人であり, 不登校児童生徒全体の約 34.8% を占める 依然として中学 1

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スライド 1

沖縄県教育庁提出資料 1

高等学校第 3 学年英検準 2 級以上の割合英語教育実施状況調査 30.0 % H26 H26 全国平均 31.9% 30.5 %( 27 ) 34.3 %( 27 ) 3 高等学校教育の質の向上 インターンシップ実施率 ( 高等学校 ) 高等学校中途退学率 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に

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事例報告(2)報告2 おうちの方が元気になる!笑顔あふれる家庭教育の充実を目指して

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平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における「いじめ」に関する調査結果について

府立高校 <P138> 支援学校 <P138> 保健センター <P139> 支援の必要な家庭の発見 子ども 保護者 親族からの相談 登校状況などを通して支援の必要な家庭を発見 (P50 表 2-3-4) 4 割程度が保護者の相談支援を実施 (P4 図 2-1-2) ケースに対応する中での課題として

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学校における教育相談に関する資料

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資料3-1 教職員定数に関する考え方

目 次 1 年間取組計画 2 2 いじめ対応マニュアル 4 3 いじめ防止等に対する基本的な考え方 5 (1 いじめ防止対策推進法制定の意義 (2 学校いじめ防止基本方針 4 いじめ防止等の対策 6 (1 学校いじめ防止等の組織の設置 (2 いじめ防止等のための取組 5 重大事態への対処 8 (1

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鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

(7) 生徒 保護者への啓発活動 * 学期末保護者会でのいじめの現状報告と未然防止の講話 *SNS の使用にあたり 親子ルール作り等を示す (8) 教職員の研修 * モラールアップ研修会を行い 体罰や不適切な発言がいじめにつながるということを確認する * 過度の競争意識 勝利至上主義 生徒のストレス

第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

資料3 横井氏 提出資料

適応指導教室「すだち」の概要

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3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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第 Ⅴ 章不登校状態が長期化している児童 生徒への支援 先生方はこれまでも児童 生徒に気になるところがあれば 本人と個別に面談して本人の状不登校状態が長期化している児童 生徒への対応も同様に まず 本人と直接会って状況を把握することが重要です 場合によっては 電話がつながらず 家庭訪問しても会うこと

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各都道府県・指定都市・中核市の取組の概要2

平成 30 年 11 月 2 日 ( 金曜日 ) 大津市 ( 滋賀県 ) 市の概要 ( 平成 30 年 10 月 1 日現在 ) 面積 :464.51km2 人口 :342,847 人 世帯数 :147,833 世帯 平成 30 年度一般会計予算 :1,080 億円 市立小中学校の概要市立学校数 (

⑤5 地方公共団体における検証等に関する調査結果

児童虐待防止対策体制総合強化プラン 平成 30 年 12 月 18 日 児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定 1. 目的 2016 年 5 月に全会一致で成立した児童福祉法等の一部を改正する法律 ( 平成 28 年法律第 63 号 以下 平成 28 年改正法 という ) においては 子ども

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4 拠点校による授業公開及び研究成果の発表会の実施さらに, 教育委員会としては, 大原小学校での公開研究授業に向けて, 市教育委員会主任指導主事が指導案作成 検討の段階から参加し, 主に若手教員の授業づくりに関する指導に取り組む また, 毎月の定期訪問の際にはユニバーサルデザインを生かした授業づくり

小学生へのストレスマネジメント教育  ~生活を豊かにするために~

各都道府県・指定都市・中核市の取組の概要3

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

いじめ防止対策の都道府県差の是正に向けた取組強化について

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

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PowerPoint プレゼンテーション

調査結果概要 ( 旭川市の傾向 ) 健康状態等 子どもを病院に受診させなかった ( できなかった ) 経験のある人が 18.8% いる 参考 : 北海道 ( 注 ) 17.8% 経済状況 家計について, 生活のため貯金を取り崩している世帯は 13.3%, 借金をしている世帯は 7.8% となっており

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出会い系サイトがきっかけなって性非行に走った事例

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第 ❶ 不登校 中途退学の現状 こうした一連の心の動きの中で 特に混乱期や低迷期においては 児童 生徒は 学校に行けない自分が情けない 自分は価値がない人間である と自分を責めることもあり 何とかしなければならない と思うもののどうしてよいか分からず うまくできずに苦しみ 葛藤している 不登校やひき

Q-Uアンケート (6 月 11 月 ) 水小子どもアンケート (7 月 12 月 ) 保護者学校評価アンケート (7 月 12 月 ) オ愛の呼びかけパトロール ( 青少年育成協議会 : 毎月 ) カ職員巡回パトロール ( 長期休業期間 個別懇談期間 短縮授業時等 ) いじめの実態調査に関するアン


児童養護施設と通級指導教室が連携し自己肯定感を高めたケース 義父 母 父 NPO 教育委員会 虐待 虐待 適応指導教室 SSW 学校 異父姉 異父兄 姉 当該生徒 児童養護施設 ( 中 3) 1 気になる状況 当該生徒は 中学校第 2 学年の後半まで実母と実姉と過ごす 当該生徒は 酒に酔った実母から

資料3-3.文部科学省における子供の貧困対策の総合的な推進

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不登校児童生徒への支援の在り方について ( 通知 ) この PDF ファイルは文部科学省 HP< に掲載されている 不登校児童生徒への試案のあり方について ( 通知 )(28 文科

(資料3)山野委員説明資料 2/2

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旭川市の子ども 子育てを取り巻く状況 本市の子ども 子育てを取り巻く状況について, 各種統計資料や平成 25 年 7 月に子育 て中の保護者を対象として実施したアンケート調査 ( 以下 ニーズ調査 という ) の結果 等から整理します 1 少子化について本市は, 全国平均よりも少子高齢化の進行の度合

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

Microsoft Word - 第1章~第5章.doc

もくじ はじめに 2 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 3 Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 4 Ⅲ 未然防止への取組 5 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 5 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 6 Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 7 改善基本 5 か年計画の見方 行動目標基本目標を達成

生活困窮者支援事業について 平成 28 年 11 月 14 日市長定例記者会見資料 2 さまざまな悩みを抱える生活困窮者 仕事はしたいけど 今日食べるものもないな 実施住居確保給付金必須事業安定的に就職活動を行うことができるよう, 有期で家賃相当額を支給 借金の返済 子どもの将来が心配だな 高知市生

年中児スクリーニングの事後支援 年中児スクリーニングの事後支援として 22 市町村が園巡回を実施しているが SST は 5 市町村の実施 ペアレントトレーニングは 7 市町村の実施に止まっており 事後支援を実施する市町村の拡大が課題 園巡回 : 専門職が保育所 幼稚園を巡回し 保育士等に指導 助言

いじめ対策担当教員の役割 担任等からのいじめ( 疑い ) の訴えの窓口 いじめ対策委員会の開催( 定例週 1 回 ) と対策方針の司令塔 登下校時や休み時間の校舎巡回による早期発見役 アンケートの実施等 未然防止の取組みの推進役 保護者 地域 警察 福祉等関係機関 市教委との連携推進役 いじめ対策担

①CSの概要

4 研究内容 (1) 中学校における生徒指導上の諸問題と対応の在り方 ア 中学校における生徒指導上の諸問題 生徒指導上の問題は多様であるが 文部科学省の 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題 に関する調査 ( 以下 問題行動調査 ) で毎年調査を実施し 全国との比較が可能な暴力行為 いじめ 不登校

(資料3)山野委員説明資料 1/2

岩手県総合教育センター教育相談コーディネーター研修会資料 1 コンサルテーションの実際 Ⅰ 生徒支援コーディネーター研修 を通して 考え 実践してきたことー 高知県心の教育センター 今西一仁 はじめに 1. 生徒支援の現状と課題 2. 生徒支援コーディネーター研修 とは 3.

1

小樽市立北陵中学校いじめ防止基本方針令和元年 5 月改定 1. はじめにいじめの問題は 生徒が夢と誇りを持ち 生き生きと学校生活を送ることを妨げる重大な人権上の問題です 平成 25 年 6 月に いじめ防止対策推進法 が成立し 北海道においては 平成 26 年 4 月に 北海道いじめの防止に関する条

平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(その2)

地域子育て支援拠点事業について

【資料2】社会教育主事講習の見直しについて【派遣社会教育主事制度とその現状】

Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方 はじめにいじめは, 決して許されてはならない行為です しかし, いじめはどの学校のどの児童にも起こりうる問題であり, 本校についても例外ではありません これまでも, 各学級において生徒指導上の問題として担任をはじめ学校全体で問題の解決に取り組んできました そのよ

研究内容 2016 年 9 月時点 自治体の協力を得つつ 国立教育政策研究所や外部の研究者 有識者により実証研究を実施 関連施策の費用と効果について把握 分析 研究テーマ実施主体研究内容 ( 学力 非認知能力等 ) 国立教育政策研究所 埼玉県 大阪府箕面市等 国立教育政策研究所等 都道府県 :6 程

横須賀市立大津中学校 学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 1 日策定 平成 31(2019) 年 4 月 1 日改定 1 いじめ防止等に向けた基本姿勢 いじめの定義 いじめ防止対策推進法( 平成 25 年法律第 71 号 ) 第 2 条より いじめ とは 児童等に対して 当該児童等が在籍

いじめの表れとして 以下のようなものが考えられます 冷やかしやからかい 悪口や脅し文句 嫌なことを言われる 仲間はずれ 集団から無視をされる 軽く体を当てられたり 遊ぶふりをして叩かれたり 蹴られたりする 体当たりされたり 叩かれたり 蹴られたりする 金品をたかられる 金品を隠されたり 盗まれたり

平成27年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果(速報値)について

H27 年度 子ども 若者総合支援センター エールぎふ 20 歳 18 歳 例 : 学校とセンターとの関係 子ども 若者総合支援センターは 社会の変化による子どもや若者に関する問題の複雑化 多様化に対応するため 平成 26 年 4 月に新設され 本年度で 2 年目となりました 支援を必要とする子ども

目 次 第 1 章不登校の定義と練馬区の不登校の状況 1 不登校の定義 2 過去 10 年間の不登校の状況と平成 27 年度の不登校児童生徒の状況 第 2 章これまでの不登校対策 1 不登校減少に向けた目標設定等 2 学校不適応児童生徒支援検討会と登校支援シート 3 心のふれあい相談員 4 ネリマフ

スクールソーシャルワーカーの 効果的な活用のために 平成 28 年 4 月 島根県教育委員会

平成 30 年度 五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 はじめにこの五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 ( 以下 学校基本方針 という ) は いじめ防止対策推進法 ( 平成 25 年法律 71 号以下 法 という ) 第 13 条の規定に基づき 本校におけるいじめ防止等のための対策を効果的に推進

乳児家庭全戸訪問事業(一部改正)

(4) 生徒 保護者 地域に対する情報発信 いじめ防止基本計画 及び学校評価結果 ( 生徒 保護者 教員対象アンケート ) を学校経営案や本校ホームページ等に掲載し その取組を広く情報発信する (5) いじめ事案への対応 資料 2 ア初動いじめが疑われる問題行動の情報が入った場合 直ちに当該学年団

家庭教育支援の推進に関する検討委員会 第3回 配布資料その3

(1) 庁内外の関係機関と密に連携を図りつつ必要に応じてひとり親家庭を訪問 1 背景ひとり親家庭からの相談窓口に寄せられる相談件数は増加傾向にある また養育に問題を抱える父母からの相談 父母や子どもが精神的に不安定であるケースに関する相談等 相談内容やその背景も複雑化してきていることから 碧南市では

神戸市立月が丘小学校いじめ防止基本方針 はじめに月が丘小学校は 教職員 保護者 地域が一体となって いじめの問題に取り組むよう いじめ防止対策推進法 第 1 3 条の規定に基づき いじめ防止等のための対策を総合的 かつ効果的に推進するために 基本的な方針 ( 以下 月が丘小学校基本方針 という )

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目 はじめに 第一これまでの取組の成果と課題 いじめの認知件数と認知されたいじめの実態 ()

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Microsoft Word - 10.「地域家族食堂」

目 次 1. はじめに 1 2. いじめの定義 1 3. いじめの禁止 2 4. いじめ防止等のための組織 2 < 指導体制 > 5. 学校全体としての取組 3 < 学校の基本姿勢 > ( 1 ) いじめ防止のための取組 ( 2 ) いじめの早期発見 ( 3 ) いじめへの対処 ( 4 ) 家庭及び

指導計画の作成 実行 進行管理 いじめの未然防止 早期発見 事案の実効的対処 ( 早期対応 重大事態への対応 ) いじめの 疑い 認知 及び 解消 解決 の判断 校内研修の実施を行い いじめを把握した際の解決に向けた対応方針の決定 関係機関との連携等 学校が一丸となっていじめに組織的 継続的に対応す

Transcription:

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 堺市教育委員会事務局生徒指導課

社会の変化と複雑化 多様化する課題 少子化 核家族化 情報化 など社会の変化 家族形態の変容 人間関係の希薄化 情報の氾濫 価値観の多様化など いじめ 不登校 暴力行為 虐待 ひきこもり 家庭内暴力など 学校の抱える課題が 複雑化 多様化している 心理や福祉の専門家と連携した組織的な対応が必要

専門家と連携した対応例 漠然とした不安から学校に行くことができない カウンセリングなど心理に焦点を当てた対応が必要 S C スクールカウンセラー (SC) 臨床心理士 連携 学 校 不登校 保護者の養育 ( ネグレクトなど ) から学校に行くことができない 家庭への働きかけなど環境に焦点を当てた対応や関係機関との連携 調整が必要 スクールソーシャルワーカー (SSW) 福祉と教育の両面に関して 専門的な知識 技術を有している社会福祉士 精神保健福祉士 3

スクールソーシャルワーカー活用の意義 不登校 保護者の養育に要因がありそう 家庭訪問しても会えない 家庭への支援が必要だ 連携 保護者への支援 家庭 友人関係 地域など子どもが置かれた環境の問題に働きかけ 改善する 学校 保護者とどのように関わればよいのか 家庭への支援をどのようにすればよいのか 福祉など関係機関とどのように関わればよいのか S S W SSW の活用 コーディネート 関係機関 関係機関 ( 福祉 子ども相談所 学校など ) と連携 調整し 効果的な解決を図る 学校だけでは対応が困難 4

スクールソーシャルワーカーを活用した組織的対応 学 校 連携 S S W アセスメント ( 見立て ) 連携 調整 関係機関 情報収集 整理など 校内チーム体制 プランニング ( 計画 ) 役割分担 対応プランなど 面談 観察 ケース会議 児童生徒への支援 5

スクールソーシャルワーカーの学校での活動 学 校 連携 調整 コーディネート参画 S S W 支援 関係機関 参画 連携 協議 助言 支援 支援 校内チーム体制 S C 校内ケース会議の開催 ( 教職員 SC SSWなど ) 見立て ( アセスメント ) 計画 ( プランニング ) 役割分担など 組織的に取り組む体制を構築 担任 教員 担任への助言 担任の家庭訪問に同行など 家庭訪問 家庭

コーディネート 環境への働きかけ 校内体制づくり S C 学 校 S S W 学 校 校内チーム体制の構築教職員のサポート 地域 社会 連携 調整 働きかけ ケース会議 情報共有解決策の検討 支援 面談 訪問 調整 友人 支援 関係機関との調整ネットワークの構築 関係機関 児童 生徒 改善 家庭 7

本市におけるスクールソーシャルワーカー活用の経過 0 SSW 活用事業を開始 ( 文部科学省委託事業国の全額負担 ) SSW4 名を市立小学校 4 校に配置する 1 ~ 拠点校に配置 要請に応じて他の学校へ派遣 ( 文部科学省補助事業国の 1/3 補助 ) 0 1 3 4 5 6 SSW 数 4 人 4 人 5 人 6 人 7 人 8 人 8 人 体制 配置 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 + 派遣型 拠点校 + 派遣型 8

7 スクールソーシャルワーカーの派遣体制 SSW 数 8 名 区担当 6 名 派遣担当 名 東 美原区を1 担当区とする 活動回数 140 回 (SSW1 人当たり 1 回 3 時間程度の活動 ) 予算 13,34 千円 区の関係機関との連携を強めるため 区担当として拠点校に配置する 教育委員会 区役所 区 区 拠点校 拠点校 拠点校 区担当 SSW 区担当 S S W 区担当 S S W 派遣担当 SSW 学校 学校学校学校 学校学校学校 学校 学校 派遣 9

スクールソーシャルワーカーが関わった課題の内訳 児童生徒の抱える課題の内訳 ( 件 ) ( 回以上 SSW の支援が必要であった課題が対象 ) 500 450 400 350 300 50 00 150 100 50 0 15 1 19 4 13 34 33 17 47 5 44 44 34 37 45 46 5 30 41 30 71 36 54 119 43 39 79 45 58 69 13 101 6 79 0 1 3 4 5 6 90 不登校発達障害等に関する問題児童虐待家庭環境の問題 ( 児童虐待を除く ) その他生徒指導上の諸問題 10

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 不登校 中学 1 年生の7 月頃から休みがちになり 学期から欠席が継続する 当初の学校の対応 中学校に進学後 学校での友人が少なくなった 自分の部屋で遊ぶことが多く 母親との対話がない ( ひきこもり ) 本人への心理的なアプローチと人間関係を形成するため 担任およびスクールカウンセラー (SC) による対応を計画する 担任とSCが家庭訪問をするが 保護者 本人と面談することができない状態が続く 中学 年当初の対応 SCが母親 本人と面談する 母親が病弱で養育に課題がある 本人のひきこもりに対する支援が必要である 福祉など関係機関と連携した対応も必要である SSW の派遣要請 11

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 校内ケース会議 学校関係者 SC SSW アセスメント情報共有 整理関係機関との連携が必要プランニング役割分担担任 SC 継続対応 SSW 保護者対応関係機関コーディネート関係機関連携 ( 子ども相談所 ユースサポートセンター ) ケース会議 SSW 学校 SC 関係機関 アセスメント 情報共有 関係機関の拡大が必要 プランニング 担任 SC 継続対応 SSW 保護者対応関係機関コーディネート 子ども相談所ユースサポートセンター継続対応 区役所子育て支援課 保護者支援 教育センター適応指導教室 生徒支援 1

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 教育センター適応指導教室本人への適応指導 区役所子育て支援課家庭児童相談員による保護者への子育て支援保護者への医療相談 担任 SC 家庭訪問など継続的に対応 SSW 関係機関との連携保護者への支援 ( 家庭訪問 医療機関との連携 ) 主任児童員 民生委員家庭訪問 本人 継続して通室できるようになる ( ひきこもりからの回復 ) 担任が生徒との面談ができる ( 学校との関係改善 ) 保護者 保護者の健康状態の安定 ( 保護者の安定 ) 保護者と本人との対話の復活 ( 保護者の養育の変容 ) 中学 3 年 本人の登校 ( 学校復帰 ) 13

堺市における不登校児童の状況 4.00 不登校児童割合の推移 ( 小学校 ) 堺市 ( 千人率 ) 全国 ( 千人率 ) 3.55 3.48 3.44 3.4 3.34 3.31 3.6 3.00 3.35 3.18 3.16 3.1 3.8 3.14 3.9.00 1 9 0 1 3 4 5 5 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 14

堺市における不登校生徒の状況 40.00 不登校生徒割合の推移 ( 中学校 ) 堺市 ( 千人率 ) 全国 ( 千人率 ) 36.10 34.7 30.00 9.10 8.95 3.31 31.89 7.75 7. 30.67 6.4 9.07 5.74 7.84 6.99 0.00 1 9 0 1 3 4 5 5 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 15

スクールソーシャルワーカー活用事業の成果 児童生徒の抱える課題数 解消及び改善件数 解消率 ( 回以上 SSW の支援が必要であった課題が対象 ) 児童生徒の抱える課題数 解消及び改善件数 解消率 600 100% 500 77.0% 83% 84% 90% 80% 400 300 00 100 113 31.0% 36 136 60.0% 8 03 54.0% 110 89 4 49 07 75 31 70% 60% 50% 40% 30% 0% 10% 0 0 1 3 4 5 0% SSW を活用することにより 80% 以上の課題が解決または改善できた 16

今後の課題について SSW 活用のニーズが増加している H0 H1 H H3 H4 H5 H6 SSW 人数 4 4 5 6 7 8 8 SSW 活用校数 7 3 33 6 81 89 94 支援を行った児童生徒数 80 91 171 68 4 83 350 回以上の支援を必要とした児童生徒数 65 74 11 154 168 17 38 学校の SSW 活用についての理解が進み 活用ニーズが増加 SSW の支援を必要とする児童生徒が増加 継続した支援を必要とする児童生徒 ( 回以上の支援 ) が増加し 課題解決に時間を要するケースが増加傾向 17

今後の課題について 児童生徒の課題が複雑化している 解消 改善件数 00 件以上 H0 H1 H H3 H4 H5 H6 回以上の支援が必要な児童生徒の抱える 1 人あたりの課題数 1.74 1.84 1.68 1.88 1.48 1.7 1.95 SSW1 人あたりの児童生徒数 16.3 14.9 4. 5.6 4.0 7. 9.8 解消率 31% 60% 54% 77% 83% 84% 68% 児童生徒 ( 回以上の支援 ) の抱える 1 人あたりの課題数が 6 に大きく増加 SSW1 人あたりが関わる児童生徒 ( 回以上の支援 ) の数が増加傾向 1 人あたりの課題数と解消率に相関があり 複雑化したケースの解消率が低下 18

今後の対応について 課題 : ニーズの増加 複雑化する児童生徒の課題 検証 配置方法 活用方法関係機関との連携を強め SSW のコーディネート機能を高めることできるよう 区担当の配置による活用の効果性を検証する 学校の取組のありかた早期解決 改善が可能なケースと継続的な支援を必要とするケースがあり それぞれのケースへの学校の効果的な取組を検証する SSW の人数及び活用回数継続的な支援を必要とする児童生徒が増加傾向であり SSW の人数及び派遣回数について検証する SSW 活用事業の一層の充実を図る 19