学力向上のための取り組み

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第 1 章 解説 平成 27 年度 スクールソーシャルワーカー活用事業 の概要と成果等について紹介します

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待などの背景には 児童生徒が置かれた様々な環境の問題が複雑に絡み合っています そのため 1 関係機関等と連携 調整するコーディネート 2 児童生徒が置かれた環境の問題 ( 家庭 友人関係等 ) への働きかけなどを

沖縄県教育庁提出資料 1

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目 次 第 1 章不登校の定義と練馬区の不登校の状況 1 不登校の定義 2 過去 10 年間の不登校の状況と平成 27 年度の不登校児童生徒の状況 第 2 章これまでの不登校対策 1 不登校減少に向けた目標設定等 2 学校不適応児童生徒支援検討会と登校支援シート 3 心のふれあい相談員 4 ネリマフ

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スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 堺市教育委員会事務局生徒指導課

社会の変化と複雑化 多様化する課題 少子化 核家族化 情報化 など社会の変化 家族形態の変容 人間関係の希薄化 情報の氾濫 価値観の多様化など いじめ 不登校 暴力行為 虐待 ひきこもり 家庭内暴力など 学校の抱える課題が 複雑化 多様化している 心理や福祉の専門家と連携した組織的な対応が必要

専門家と連携した対応例 漠然とした不安から学校に行くことができない カウンセリングなど心理に焦点を当てた対応が必要 S C スクールカウンセラー (SC) 臨床心理士 連携 学 校 不登校 保護者の養育 ( ネグレクトなど ) から学校に行くことができない 家庭への働きかけなど環境に焦点を当てた対応や関係機関との連携 調整が必要 スクールソーシャルワーカー (SSW) 福祉と教育の両面に関して 専門的な知識 技術を有している社会福祉士 精神保健福祉士 3

スクールソーシャルワーカー活用の意義 不登校 保護者の養育に要因がありそう 家庭訪問しても会えない 家庭への支援が必要だ 連携 保護者への支援 家庭 友人関係 地域など子どもが置かれた環境の問題に働きかけ 改善する 学校 保護者とどのように関わればよいのか 家庭への支援をどのようにすればよいのか 福祉など関係機関とどのように関わればよいのか S S W SSW の活用 コーディネート 関係機関 関係機関 ( 福祉 子ども相談所 学校など ) と連携 調整し 効果的な解決を図る 学校だけでは対応が困難 4

スクールソーシャルワーカーを活用した組織的対応 学 校 連携 S S W アセスメント ( 見立て ) 連携 調整 関係機関 情報収集 整理など 校内チーム体制 プランニング ( 計画 ) 役割分担 対応プランなど 面談 観察 ケース会議 児童生徒への支援 5

スクールソーシャルワーカーの学校での活動 学 校 連携 調整 コーディネート参画 S S W 支援 関係機関 参画 連携 協議 助言 支援 支援 校内チーム体制 S C 校内ケース会議の開催 ( 教職員 SC SSWなど ) 見立て ( アセスメント ) 計画 ( プランニング ) 役割分担など 組織的に取り組む体制を構築 担任 教員 担任への助言 担任の家庭訪問に同行など 家庭訪問 家庭

コーディネート 環境への働きかけ 校内体制づくり S C 学 校 S S W 学 校 校内チーム体制の構築教職員のサポート 地域 社会 連携 調整 働きかけ ケース会議 情報共有解決策の検討 支援 面談 訪問 調整 友人 支援 関係機関との調整ネットワークの構築 関係機関 児童 生徒 改善 家庭 7

本市におけるスクールソーシャルワーカー活用の経過 0 SSW 活用事業を開始 ( 文部科学省委託事業国の全額負担 ) SSW4 名を市立小学校 4 校に配置する 1 ~ 拠点校に配置 要請に応じて他の学校へ派遣 ( 文部科学省補助事業国の 1/3 補助 ) 0 1 3 4 5 6 SSW 数 4 人 4 人 5 人 6 人 7 人 8 人 8 人 体制 配置 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 ( 派遣活用 ) 拠点校 + 派遣型 拠点校 + 派遣型 8

7 スクールソーシャルワーカーの派遣体制 SSW 数 8 名 区担当 6 名 派遣担当 名 東 美原区を1 担当区とする 活動回数 140 回 (SSW1 人当たり 1 回 3 時間程度の活動 ) 予算 13,34 千円 区の関係機関との連携を強めるため 区担当として拠点校に配置する 教育委員会 区役所 区 区 拠点校 拠点校 拠点校 区担当 SSW 区担当 S S W 区担当 S S W 派遣担当 SSW 学校 学校学校学校 学校学校学校 学校 学校 派遣 9

スクールソーシャルワーカーが関わった課題の内訳 児童生徒の抱える課題の内訳 ( 件 ) ( 回以上 SSW の支援が必要であった課題が対象 ) 500 450 400 350 300 50 00 150 100 50 0 15 1 19 4 13 34 33 17 47 5 44 44 34 37 45 46 5 30 41 30 71 36 54 119 43 39 79 45 58 69 13 101 6 79 0 1 3 4 5 6 90 不登校発達障害等に関する問題児童虐待家庭環境の問題 ( 児童虐待を除く ) その他生徒指導上の諸問題 10

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 不登校 中学 1 年生の7 月頃から休みがちになり 学期から欠席が継続する 当初の学校の対応 中学校に進学後 学校での友人が少なくなった 自分の部屋で遊ぶことが多く 母親との対話がない ( ひきこもり ) 本人への心理的なアプローチと人間関係を形成するため 担任およびスクールカウンセラー (SC) による対応を計画する 担任とSCが家庭訪問をするが 保護者 本人と面談することができない状態が続く 中学 年当初の対応 SCが母親 本人と面談する 母親が病弱で養育に課題がある 本人のひきこもりに対する支援が必要である 福祉など関係機関と連携した対応も必要である SSW の派遣要請 11

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 校内ケース会議 学校関係者 SC SSW アセスメント情報共有 整理関係機関との連携が必要プランニング役割分担担任 SC 継続対応 SSW 保護者対応関係機関コーディネート関係機関連携 ( 子ども相談所 ユースサポートセンター ) ケース会議 SSW 学校 SC 関係機関 アセスメント 情報共有 関係機関の拡大が必要 プランニング 担任 SC 継続対応 SSW 保護者対応関係機関コーディネート 子ども相談所ユースサポートセンター継続対応 区役所子育て支援課 保護者支援 教育センター適応指導教室 生徒支援 1

スクールソーシャルワーカー活用による解決事例 教育センター適応指導教室本人への適応指導 区役所子育て支援課家庭児童相談員による保護者への子育て支援保護者への医療相談 担任 SC 家庭訪問など継続的に対応 SSW 関係機関との連携保護者への支援 ( 家庭訪問 医療機関との連携 ) 主任児童員 民生委員家庭訪問 本人 継続して通室できるようになる ( ひきこもりからの回復 ) 担任が生徒との面談ができる ( 学校との関係改善 ) 保護者 保護者の健康状態の安定 ( 保護者の安定 ) 保護者と本人との対話の復活 ( 保護者の養育の変容 ) 中学 3 年 本人の登校 ( 学校復帰 ) 13

堺市における不登校児童の状況 4.00 不登校児童割合の推移 ( 小学校 ) 堺市 ( 千人率 ) 全国 ( 千人率 ) 3.55 3.48 3.44 3.4 3.34 3.31 3.6 3.00 3.35 3.18 3.16 3.1 3.8 3.14 3.9.00 1 9 0 1 3 4 5 5 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 14

堺市における不登校生徒の状況 40.00 不登校生徒割合の推移 ( 中学校 ) 堺市 ( 千人率 ) 全国 ( 千人率 ) 36.10 34.7 30.00 9.10 8.95 3.31 31.89 7.75 7. 30.67 6.4 9.07 5.74 7.84 6.99 0.00 1 9 0 1 3 4 5 5 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 15

スクールソーシャルワーカー活用事業の成果 児童生徒の抱える課題数 解消及び改善件数 解消率 ( 回以上 SSW の支援が必要であった課題が対象 ) 児童生徒の抱える課題数 解消及び改善件数 解消率 600 100% 500 77.0% 83% 84% 90% 80% 400 300 00 100 113 31.0% 36 136 60.0% 8 03 54.0% 110 89 4 49 07 75 31 70% 60% 50% 40% 30% 0% 10% 0 0 1 3 4 5 0% SSW を活用することにより 80% 以上の課題が解決または改善できた 16

今後の課題について SSW 活用のニーズが増加している H0 H1 H H3 H4 H5 H6 SSW 人数 4 4 5 6 7 8 8 SSW 活用校数 7 3 33 6 81 89 94 支援を行った児童生徒数 80 91 171 68 4 83 350 回以上の支援を必要とした児童生徒数 65 74 11 154 168 17 38 学校の SSW 活用についての理解が進み 活用ニーズが増加 SSW の支援を必要とする児童生徒が増加 継続した支援を必要とする児童生徒 ( 回以上の支援 ) が増加し 課題解決に時間を要するケースが増加傾向 17

今後の課題について 児童生徒の課題が複雑化している 解消 改善件数 00 件以上 H0 H1 H H3 H4 H5 H6 回以上の支援が必要な児童生徒の抱える 1 人あたりの課題数 1.74 1.84 1.68 1.88 1.48 1.7 1.95 SSW1 人あたりの児童生徒数 16.3 14.9 4. 5.6 4.0 7. 9.8 解消率 31% 60% 54% 77% 83% 84% 68% 児童生徒 ( 回以上の支援 ) の抱える 1 人あたりの課題数が 6 に大きく増加 SSW1 人あたりが関わる児童生徒 ( 回以上の支援 ) の数が増加傾向 1 人あたりの課題数と解消率に相関があり 複雑化したケースの解消率が低下 18

今後の対応について 課題 : ニーズの増加 複雑化する児童生徒の課題 検証 配置方法 活用方法関係機関との連携を強め SSW のコーディネート機能を高めることできるよう 区担当の配置による活用の効果性を検証する 学校の取組のありかた早期解決 改善が可能なケースと継続的な支援を必要とするケースがあり それぞれのケースへの学校の効果的な取組を検証する SSW の人数及び活用回数継続的な支援を必要とする児童生徒が増加傾向であり SSW の人数及び派遣回数について検証する SSW 活用事業の一層の充実を図る 19