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次世代スーパーコンピューティング シンポジウム 2009 全体討議 世界に誇る拠点を目指して 座長 : 中央大学理工学部教授土居範久

100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 世界の HPC の動向 (1) TOP500 における国別シェア推移 (1993-2009) その他インド中国フランス英国ドイツ 日本 米国 2009/Jun 1994/Jun 1994/Nov 1995/Jun 1995/Nov 1996/Jun 1996/Nov 1997/Jun 1997/Nov 1998/Jun 1998/Nov 1999/Jun 1999/Nov 2000/Jun 2000/Nov 2001/Jun 2001/Nov 2002/Jun 2002/Nov 2003/Jun 2003/Nov 2004/Jun 2004/Nov 2005/Jun 2005/Nov 2006/Jun 2006/Nov 2007/Jun 2007/Nov 2008/Jun 2008/Nov 1993/Jun 1993/Nov

France China 5% 1% India 0% Other 19% 世界の HPC の動向 (2) TOP500 における国別シェア比較 2002 年 6 月 US 44% UK 7% Germany 13% Japan 11% China 4% India 1% Other 14% 日本は TOP500 において 今や国別シェア 6 番目に アジア 1 位も中国に譲ってしまった France 5% 2009 年 6 月 UK 9% Germany 6% Japan 3% US 58%

TOP500 におけるトップ 10 ランキングの変遷 平成 20 年 6 月 順位 システム名称 サイト ベンダ 国名 Linpack 演算性能 1 Roadrunner ロスアラモス研 IBM 米 ( テラ 1,026 2 BlueGene/L ローレンスリバモア研 IBM 米 478 3 BlueGene/P アルゴンヌ研 IBM 米 450 4 Ranger テキサス大先端計算センター Sun 米 326 5 Jaguar オークリッジ研 Cray 米 205 6 BlueGene/P ユーリヒ総合研究機構 IBM 独 180 7 Altix ICE 8200 ニューメキシコ計算応用センター SGI 米 133 8 BL460c タタ計算研究所 HP インド 132 9 BlueGene/P コンピュータ開発 資源研究所 IBM 仏 112 10 Altix ICE 8200EX トータル科学技術センター SGI 仏 106 平成 20 年 11 月 順位 システム名称 サイト ベンダ 国名 Linpack 演算性能 ( テラ 1 Roadrunner ロスアラモス研 IBM 米 1,105 2 Jaguar オークリッジ研 Cray 米 1,059 3 Pleiades エイメス研 SGI 米 487 4 BlueGene/L ローレンスリバモア研 IBM 米 478 5 BlueGene/P アルゴンヌ研 IBM 米 450 6 Ranger テキサス先進計算センター Sun 米 433 7 Franklin ローレンスバークレー研 Cray 米 266 8 Jaguar オークリッジ研 Cray 米 205 9 Red Storm サンディア研 Cray 米 204 10 Dawning 5000A 上海超級計算中心 Dawning 中 180 平成 21 年 6 月 順位 システム名称 サイト ベンダ 国名 Linpack 演算性能 ( テラ 1 Roadrunner ロスアラモス研 IBM 米 1,105 2 Jaguar オークリッジ研 Cray 米 1,059 3 BlueGene/P ユーリヒ総合研究機構 IBM 独 825 4 Pleiades(Altix ICE8200) エイメス研 SGI 米 487 5 BlueGene/L ローレンスリバモア研 IBM 米 478 6 Cray XT5 QuadCore テネシー大学 Cray 米 463 7 BlueGene/P アルゴンヌ研 IBM 米 458 8 Ranger テキサス先進計算センター Sun 米 433 9 BlueGene/P ローレンスバークレー研 IBM 米 415 10 NovaScale R422-E2(SunBlade) ユーリヒ総合研究機構 Bull(Sun) 独 274 16 T2K オープンスパコン ( 東大 ) 東大情報基盤センター日立日 82 20 T2K オープンスパコン ( 筑波大 ) 筑波大計算科学研究センター Appro 日 76 27 T2K オープンスパコン ( 東大 ) 東大情報基盤センター日立日 82 29 TSUBAME 東工大学術国際情報センター NEC/SUN 日 77 22 地球シミュレータ (ES2) 地球シミュレータセンター NEC 日本 122 28 FX1 宇宙航空研究開発機構富士通日本 110 24 TSUBAME 東工大学術国際情報センター NEC/SUN 日 67 34 T2K オープンスパコン ( 京大 ) 京大学術情報メディアセンター富士通日 50 49 地球シミュレータ地球シミュレータセンター NEC 日 35 32 T2K オープンスパコン ( 筑波大 ) 筑波大計算科学研究センター Appro 日 76 51 T2K オープンスパコン ( 京大 ) 京大学術情報メディアセンター富士通日 50 62 BladeCenter HS21 Cluster 自動車業界 IBM 日 43 74 地球シミュレータ地球シミュレータセンター NEC 日 35 40 RX200S5 Cluster 理研情報基盤センター富士通日本 87.8 41 TSUBAME 東工大学術国際情報センター NEC/Sun 日本 87 42 T2K オープンスパコン東大情報基盤センター日立日本 82 47 T2K オープンスパコン 筑波大計算科学研究センター Appro 日本 77 65 Hitachi SR16000 Model L2 核融合科学研究所 日立 日本 56 69 Sun Blade x6250 ヒトゲノム解析センター ( 東大医科研 ) Sun 日本 54 78 T2K オープンスパコン 京大学術情報メディアセンター 富士通 日本 50 93 SGI Altix ICE 8200 物質材料研究機構 SGI 日本 42 ( 注 ) Linpack( リンパック ) 主に中央演算処理装置 (CPU) の計算性能を比較する目的で作られたベンチマークのうち 最も広く用いられているもの 大規模な線形方程式 ( 連立一次方程式 ) の演算の回数を計測する ジャック ドンガラ博士 ( テネシー大学 ) が提唱した 但し 総合的にスパコンの評価を行うには Linpack での連立一次方程式における CPU の性能だけでなく 扱えるデータの規模 データの転送速度等について 台風の進路や集中豪雨の予測 自動車の衝突解析といった複雑な現象のシミュレーションを用いて評価する必要がある

世界のスパコン TOP500 における日本のスーパーコンピュータの順位 (TOP500 の100 位まで ) 平成 21 年 6 月現在 TOP500 順位 システム名称導入機関導入企業 Linpack 演算性能 ( テラ FLOPS) 理論演算性能 ( テラ FLOPS) 実行効率 22 地球シミュレータ (ES2) 地球シミュレータセンター NEC 122.4 131.1 93.38% 28 FX1 宇宙航空研究開発機構富士通 110.6 121.3 91.19% 40 RX200S5 Cluster 理研情報基盤センター富士通 87.9 96.8 90.83% 41 TSUBAME 東工大学術国際情報センタ NEC/Sun 87.0 163.2 53.32% 42 T2K オープンスパコン東大情報基盤センター日立 83.0 113.1 73.40% 47 T2K オープンスパコン筑波大計算科学研究センター Appro 77.3 95.4 81.02% 65 Hitachi SR16000 Model L2 核融合科学研究所日立 56.7 77.0 73.57% 69 Sun Blade x6250 ヒトゲノム解析センター ( 東大医科研 ) Sun 54.2 69.1 78.43% 78 T2K オープンスパコン京大学術情報メディアセンター富士通 50.5 61.2 82.49% 93 SGI Altix ICE 8200 物質材料研究機構 SGI 42.7 45.9 93.06%

人材育成に関する最近の動向 大学の新研究科設置 神戸大学システム情報学研究科 ( 平成 22 年 4 月設置予定 ) 兵庫県立大学先端計算科学研究科 ( 平成 23 年 4 月設置予定 ) 筑波大学大学院で 計算物理学デュアルディグリー ( 計算物理学の博士後期課程大学院生がコンピュータサイエンスの博士前期課程を履修 計算科学を系統的に学ぶ ) が始まる 次世代スーパーコンピュータ戦略委員会 ( 文科省 ) において 次世代スパコンを念頭においた人材育成のあり方 についてとりまとめ 教育関係者等による教育プログラムの具体的内容を検討する会を発足予定 社会人向けのセミナー等の増加 [ 理化学研究所調べ ]

人材育成に関する最近の動向 社会人向けセミナー等の増加 社会人向けセミナーの新規開催 HPC 産業利用スクール 主催 : スーパーコンピューティング技術産業応用協議会 東京大学生産技術研究所革新的シミュレーション研究センター 東京大学情報基盤センター 海洋研究開発機構 社会人向け実践スクール 主催 :( 財 ) 計算科学振興財団 大学院 GP 大学連合による計算科学の最先端人材育成 社会人参加者の増 プログラミングの講習会において 社会人の受講者が増加 (40 名定員 昨年度 0 から 14 名へ 今年度はおよそ 2/3 が社会人 )( 東大の例 ) [ 理化学研究所調べ ]

次世代スーパーコンピュータ戦略分野 次世代スーパーコンピュータで 社会的 学術的に大きなブレークスルーが期待できる分野を厳選 当該分野の利用を重点的 優先的に実施 夏頃までに各戦略分野の研究開発を牽引する 戦略機関 を公募 分野 1 分野 2 分野 3 分野 4 分野 5 予測する生命科学 医療および創薬基盤 ゲノム タンパク質から細胞 臓器 全身にわたる生命現象を統合的に理解することにより 疾ゲノム タンパク質から細胞 臓器 全身にわたる生命現象を統合的に理解することにより 疾病メカニズムの解明と予測をおこなう 医療や創薬プロセスの高度化への寄与も期待される 病メカニズムの解明と予測をおこなう 医療や創薬プロセスの高度化への寄与も期待される 新物質 エネルギー創成 物質を原子 電子レベルから総合的に理解することにより 新機能性分子や電子物質を原子 電子レベルから総合的に理解することにより 新機能性分子や電子デバイス 更には各種電池やバイオマスなどの新規エネルギーの開発を目指す デバイス 更には各種電池やバイオマスなどの新規エネルギーの開発を目指す 防災 減災に資する地球変動予測 高精度の気候変動シミュレーションにより地球温暖化に伴う影響予測や集中豪雨の予測高精度の気候変動シミュレーションにより地球温暖化に伴う影響予測や集中豪雨の予測を行う また 地震 津波について これらが建造物に与える被害をも考慮した予測を行う を行う また 地震 津波について これらが建造物に与える被害をも考慮した予測を行う 次世代ものづくり 先端的要素技術の創成組み合わせ最適化丸ごとあるがまま性能評価 寿命予測というプロ先端的要素技術の創成 ~ 組み合わせ最適化 ~ 丸ごとあるがまま性能評価 寿命予測というプロセス全体を シミュレーション主導でシームレスに行う 新しいものづくりプロセスの開発を行う セス全体を シミュレーション主導でシームレスに行う 新しいものづくりプロセスの開発を行う 物質と宇宙の起源と構造 物質の究極的微細構造から星 銀河の誕生と進化の全プロセスの解明まで 極微の素粒物質の究極的微細構造から星 銀河の誕生と進化の全プロセスの解明まで 極微の素粒子から宇宙全体に至る基礎科学を融合し 物質と宇宙の起源と構造を統合的に理解する 子から宇宙全体に至る基礎科学を融合し 物質と宇宙の起源と構造を統合的に理解する

各分野で期待される成果の例 ゲノム タンパク質 予測する生命科学 予測する生命科学 医療および創薬基盤医療および創薬基盤 新薬の開発 全身 組織, 臓器 細胞多階層の生命現象 生体分子から細胞 臓器 全身にわたる多階層の生命現象を予測し 副作用のない革新的な医薬品が開発できる 新物質 エネルギー創成新物質 エネルギー創成 新デバイスとエネルギーの開発 新物質 新現象の探索を基盤とし 次世代電子デバイス開発の指針を与え クリーンエネルギーの生成の高効率化に資する 防災 減災に資する防災 減災に資する地球変動予測地球変動予測 台風の進路や集中豪雨の予測 NICAM による全球 3.5km シミュレーション 全球雲解像モデルにより台風の進路や集中豪雨の高精度予測が可能となり 効果的な防災 減災対策に資する 次世代ものづくり次世代ものづくり設計プロセスの革新独創的要素技術の創造 組合せ最適化 丸ごと性能評価を可能とし ものづくりプロセスの革新とイノベーション創出に資する 非定常空力 振動連成解析による 低空気抵抗 低揺動車の開発 物質と宇宙の起源と構造物質と宇宙の起源と構造 物質の起源と宇宙の構造形成 ビッグバンに始まる宇宙において 極微の素粒子から元素合成 そして星 銀河形成に至る物質と宇宙の起源と構造を統一的に解明する 資料提供 : 大阪大学 理化学研究所 分子科学研究所 東京大学 海洋研究開発機構 東京大学生産技術研究所 筑波大学他

次世代スパコンを中核とした利用研究と体制 ( 拠点全体のあり方 ) 1. 機構 戦略機関 登録機関の協働により 世界最高水準の科学的成果を達成 2. 地球温暖化など人類共通の課題解決と 我が国の国際競争力強化への貢献 3. 次世代スパコンを中核とした研究開発 産業利用 人材育成等の機能形成 4. 利用者にとって使いやすく 優れた成果の創出につながる仕組みづくり 5. 拠点が核となり 全国の産学の関係機関と連携を図り より重層的な機能を形成 戦略的利用 一般的利用 計算科学研究機構 戦略分野 戦略分野 戦略分野 戦略分野 分野融合 運用 高度化 戦略分野 設置者利用 一般利用 教育利用 産業利用 共通基盤エンタープライズ ( 企業 研究室 ) 登録機関利用者選定利用者支援 ナショナル リーダーシップ ( ペタコン ) ナショナルインフラストラクチャ ( 研究機関 大学 ) 我が国の計算機利用の重層構造

計算科学研究機構の組織体制 企画戦略部門 拠点一体運営のための中枢部門として 事務部門とは独立して置くオールジャパンでの拠点の運営方針の企画 立案 オールジャパン ( 大学 関係機関 ) の体制構築や連携の推進 戦略的な広報 アウトリーチの推進 国際協力 交流の推進など 計算科学部門 (12 チーム ) 理論 モデリング 手法等の高度化 量子系計算科学研究 Gr. : 原子核生成 反応 触媒設計 機能性材料 ナノデバイスデザイン タンパク質酵素反応等の研究高度化 粒子系計算科学研究 Gr. : 宇宙の構造形成 タンパク質ダイナミクス 超軽量材料開発 ドラッグデザイン ウイルス機能等の研究高度化 連続系計算科学研究 Gr. : 次世代自動車 血流 地球規模気候変動 巨大地震時危機管理 異常気候変動等の研究高度化 複合系計算科学研究 Gr. : 太陽電池 蓄電池 燃料電池 次世代交通システム 災害予測避難誘導 核融合 細胞 人体等の研究高度化 離散系計算科学研究 Gr. : ゲノム 社会現象 経済予測 セキュリティー 感染症 ウイルス感染予測等の研究の高度化 戦略機関との共同研究型グループを複数設定 計算機科学部門 (8 チーム ) 基盤ウェア等の開発 高度化 次々世代スパコンの開発研究 基盤ソフトウェア研究開発 Gr. : 並列システムソフトウエア研究開発 並列ミドルウエア研究開発 高性能プログラミング環境研究開発 Gr. : 並列言語コンパイラ研究開発 並列プログラム環境研究開発 並列アルゴリズム 応用数理研究開発 Gr. : 並列アルゴリズム研究開発 性能チューニングシステム研究開発 並列可視化研究開発 アーキテクチュア研究開発 Gr. : 並列計算システム研究開発 高性能プロセッサー研究開発 運用技術部門 計算機の運用 オペレーション Gr. : システム管理 運用 ハードウェア保守 解析 実システムソフトウェア保守 維持 システム高度化 Gr. : 高速システム適合技術 アプリ性能予測 ユーザー利用高度化 Gr. : ユーザー情報活用解析 利用高度化ニーズ解析 組織編成のポイント 共用施設を核としたオールジャパン体制での構築 運営において 主導的な役割を果たすため 事務部門とは独立して企画戦略部門を設置 計算科学部門と計算機科学部門では 重要なテーマについて 目標を決めて実施 数理科学とも十分に連携 プロジェクトを設定する等により 計算科学と計算機科学の両部門間及び部門内で連携して取り組む 2つの部門には部門長を置かない 機構長が各グループを総括

計算科学研究機構と関係機関の役割分担 国 ( 戦略委員会 ): 共用の基本的な方針 実施計画の認可 ( 設置者理研及び登録機関 ) 戦略分野 目標 計算資源等リソース配分の考え方等の検討 決定 戦略機関 戦略分野における世界最高水準の研究成果の創出 当該分野の研究をけん引する拠点の形成 次世代スパコンと他の計算資源の効率的な利用 人材育成 人的ネットワークの形成 ( 研究会 セミナー等の開催 ) 研究成果の普及 分野を超えた取組の推進 ( 機構と協力 ) 大学 産業界 一般的利用 戦略目標 連携 協力研究 人材育成等 用者支援データベース化利連携推進会議 関係機関間の連絡調整 登録機関 利用者選定業務 ( 課題選定 計算リソース配分 スペース配分 ) 利用者支援業務 ( 利用者への情報提供 利用に関する相談 アプリケーションのチューニングなど利用支援等 ) 研究成果の公開や理解増進活動 ソフトウェアの管理とデータベース化 連携 協力技術 知見の提供 業務の代行 代行に必要なマシンタイムの提供 スペースの貸与 新たな戦略分野の提案等 計算科学研究機構 次世代スーパーコンピュータを維持管理 高度化し 効果的かつ効率的に利用者に供す 共通基盤的な研究開発 分野融合研究 将来重要となる領域の開拓を行い 計算科学及び計算機科学を先導 理論研究者 実験研究者との密接な連携 将来の計算科学技術を担う人材を育成 計算科学技術全体の戦略構想 計算科学技術のコミュニティーの強化に貢献 産学の関係機関の協働を支援 国際研究拠点を構築 戦略機関や登録機関からなる連携推進会議の設置事務局 利用者懇談会の設置支援と連携 協力 産学連携のコーディネートに関して 関係機関 団体と連携して実施する

計算科学研究機構のかたち ( イメージ ) 欧州 PRACE コンソーシアムのユーリッヒ研究センター等 予測する生命科学 医療及び創薬基盤 米国オークリッジ国立研究所 イリノイ大学 ローレンス バークレー大学等 新物質 エネルギー創成 計算科学研究機構 防災 減災に資する地球変動予測 大学情報基盤センター群 次世代ものづくり 計算機科学 計算科学 物質と宇宙の起源と構造 産業応用協議会 計算科学振興財団 企業 利用者懇談会大学 研究所等 人材交流 技術協力