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力率 1.0(100%) の場合 100% の定格出力まで有効電力として発電し 出力できます 力率 0.95(95%) の場合は 定格出力の 95% 以上は有効電力として出力できません 太陽光発電所への影響 パワコンの最大出力が 95% になるので 最大出力付近ではピークカットされます パワコンの出

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ドイツで大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業を開始へ

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第 21 回系統 WG プレゼン資料資料 1 九州本土における再エネ出力制御の実施状況について 年 4 月 2 6 日 九州電力株式会社

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申込代行事業者さまへのお知らせについて

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日本市場における 2020/2030 年に向けた太陽光発電導入量予測 のポイント 2020 年までの短 中期の太陽光発電システム導入量を予測 FIT 制度や電力事業をめぐる動き等を高精度に分析して導入量予測を提示しました 2030 年までの長期の太陽光発電システム導入量を予測省エネルギー スマート社

1. 調整力公募について 本年 4 月に施行された第 2 弾の改正電事法により 新しいライセンス制度が導入されたことを受け 一般送配電事業者が電力供給区域の周波数制御 需給バランス調整を行うこととなっている そのために必要な調整力を調達するにあたって 一般送配電事業者は原則として公募の方法で調達する

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商品設計の再検討について 2 商品設計のイメージとして議論してきた調整力の要件をより詳細に検討した結果 見直しが必要と考えられえる箇所が顕在化してきたため その箇所について新たに議論をしたい なお 本資料の内容は 資料 6 需給調整市場に関する意見募集について ( 案 ) の 3 項に組み入れる予定

余白 1

電中研における次世代のグリッド技術開発

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

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電力レジリエンス ワーキンググループの目的及び概要設置の経緯 目的 座長大山力 〇委員市村拓斗大橋弘小野透 金子祥三熊田亜紀子崎田裕子首藤由紀曽我美紀子松村敏弘山田真澄 平成 30 年北海道胆振東部地震を始めとした一連の災害によって 大規模停電等 電力供給に大きな被害が発生 様々な課題が明らかになる

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これまでの経緯 2 これまでの経緯 第 1 回コスト等検証小員会 ( 平成 29 年 5 月 17 日 ) コスト等検証小委員会の進め方を決定 第 2 回コスト等検証小員会 ( 平成 29 年 6 月 26 日 ) 調達プロセスの基本的な考え方 の検証 第 3 回コスト等検証小員会 ( 平成 29

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【記載例】出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書【低圧】

バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

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参考 :SWITCH モデルの概要 SW ITCH モデル は既存の発電所 系統 需要データを基にして 各地域における将来の自然エネルギーの普及 ( 設備容量 ) をシミュレーションし 発電コストや CO 排出量などを計算するモデルです このモデルでは さらに需要と気象の時間変動データから 自然エネ

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目次 1. 策定の趣旨 2 2. 水素利活用による効果 3 3. 能代市で水素エネルギーに取り組む意義 5 4. 基本方針 7 5. 水素利活用に向けた取り組みの方向性 8 6. のしろ水素プロジェクト 10 1

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整力を確保する一方 小売部門が GC までの自社需要の想定誤差に対する予備力を確保する対 応をしていることから 一部の旧一般電気事業者については 送配電部門と小売部門が確保し ている予備力の合計値が 調整力公募制度開始以前と比較して増加している ( 卸電力取引所活性化の必要性 ) 旧一般電気事業者の

部分供給については 例えば 以下の3パターンが考えられる ( 別紙 1 参照 ) パターン1: 区域において一般電気事業者であった小売電気事業者 ( 又は他の小売電気事業者 ) が一定量のベース供給を行い 他の小売電気事業者 ( 又は区域において一般電気事業者であった小売電気事業者 ) がを行う供給

はじめに 2 本日の検証では 平成 30 年北海道胆振東部地震により発生した北海道電力管内のブラックアウトについて 地震発生からブラックアウトに至るまでの系統の状況と中給 ( 中央給電指令所 ) 指令等による運用 系統の中で自動で動作する装置等の動作状況 これらによって生じる状況変化の因果関係につい

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系統情報の公表の考え方 平成 24 年 12 月平成 26 年 3 月改定平成 27 年 11 月改定平成 28 年 4 月改定資源エネルギー庁電力 ガス事業部 1. 検討の背景 平成 27 年 4 月に電力広域的運営推進機関が発足して以降 旧一般電気事業者等の系統に関する情報 ( 以下 系統情報

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FIT/ 非 FIT 認定設備が併存する場合の逆潮流の扱いに関する検討状況 現在 一需要家内に FIT 認定設備と非 FIT 認定設備が併存する場合には FIT 制度に基づく買取量 ( 逆潮流量 ) を正確に計量するため 非 FIT 認定設備からの逆潮流は禁止されている (FIT 法施行規則第 5

問 の標準解答 () 遮へい失敗事故 : 雷が電力線を直撃してアークホーンにフラッシオーバが発生する 逆フラッシオーバ事故 : 架空地線あるいは鉄塔への雷撃によって架空地線あるいは鉄塔の電位が上昇し, 架空地線と導体間, 又はアークホーンにフラッシオーバが発生する () 架空地線の弛度を電力線のそれ

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

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目次 1. 背景 3 2.JWPAのこれまでの取り組み 6 3. 風力発電導入拡大に向けたJWPAの取り組み 8 4. 風力発電の有効電力 周波数制御機能 11 5. 参考資料 15

1.1 背景 (1/3) 1 第 2 回系統ワーキンググループ (2014 年 10 月 30 日 ) 資料 4 にて JWPA より系統連系 拡大策について 風車制御機能の活用を主体に説明 (http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/keitou_wg/pdf/002_04_00.pdf ) 周波数調定率制御 (GF 機能 ) ( スライド 15) 最大出力抑制制御 出力変化率制限制御 48 0 20 40 60 80 100 120 有効電力 [%} 2 第 9 回系統ワーキンググループ (2016 年 11 月 25 日 ) 資料 11-1 にて 事務局より系統 連系の拡大に向けて特に取り組むべき当面の課題について提示 ( http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/keitou_wg/pdf/009_11_01.pdf ) 北海道における風力発電の連系拡大に向けた対応方策 3/ 系統用蓄電池の活用において 将来的な検討課題として 周波数調定率制御が可能な風力発電所や スペインの再エネ監視 制御センター (CECRE) のようなリアルタイム制御の導入可能性について 今後 検討が必要ではないか ( スライド 16) 54 53 52 周波 51 数 50 49 風車の周波数調定率制御 (GF 機能 ) の例 北海道における風力発電の連系拡大に向けた対応方策 2 4 各種対応方策の具体的内容 対応方策 内容 対応の方向性 将来的な検討課題 火力による調整力不足 火力 3 台運転時の解列 ( 停止 ) を条件とした新 自然変動電源の増大に伴う 1 解列条件付の の場合の解列を条件に たな接続受入 ( 蓄電池の必要容量の大幅低減が 調整力の確保の在り方につい 接続受入 蓄電池容量を低減 可能 ) て 検討が必要ではないか 2 実証試験の空 20 万 KW の風力導入実 本実証試験が実施可能となるように 広域機関において連系線利用ルールの整備を速やかに検 実証枠 20 万 kwの実証結果等 き枠の再募集 証試験について 空き 討するように要請する を踏まえ 更なる拡大方策に 1 2 枠 (6.3 万 KW) を活用 年明けに再募集を開始 年度内目途の実施案件 ついて 今後 検討が必要で はないか 確定に向けて進める 各サイト毎ではなく 南早来蓄電池実証の中間評価( 年末予定 ) を踏まえて 系統側に必要な蓄電池容量等を確定 系統側蓄電池の設置費用を共同負担することを 周波数調定率制御が可能な風力発電所や スペインの再エ 3 系統側蓄電池 ネ監視 制御センター (CE 系統の変電所等に蓄電 前提とした連系希望案件募集プロセスを 年度 の活用 2 CRE) のようなリアルタイ 池を設置 末目途に試行的に実施 募集の方法 費用負担の在り方等は募集プロセ ム制御の導入可能性について今後 検討が必要ではないか ス開始までに別途 検討を進める 建設中の石狩湾新港発 運転開始後に調整力として活用することにより 出力変化速度等に優れたLN 4LNG 火力発電 電所 ( 平成 31 年 2 月に 系統側蓄電池の必要容量の低減を図る G 火力発電機の導入により 所の活用 1 号機運転開始予定 ) 火力 3 台運転時の石炭火力との差替費用の負担 調整力の増大可能性について を調整力として活用 の在り方について 別途 検討を進める 検討が必要ではないか 5 京極発電所 北本連系線の平常時 A FC ( 揚水 ) 北 京極揚水や北本連系線 ( 平常時 AFC 幅は ±60MW) の の最大限活用が行われ 今後とも活用状況を確認 本連系線の活 拡大可能性について 検討が ているか検証 用状況の確認 必要ではないか 1 北海道電力 東京電力の共同実証事業として 連系線利用による広域的な調整を通じ 北海道地域における風力発電の導入拡大を行う 2 北海道電力においては 2 実証試験の空き枠再募集又は3 系統側蓄電池の募集プロセスの参加を前提として 南早来蓄電池実証の中間評価 ( 年末予定 ) や再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会 (1 月開催予定 ) 等において 系統側に必要な蓄電池容量や募集の方法等の準備が整い次第 可及的速やかに風力事業者からの接続申込を受付開始予定 3

1.2 背景 (2/3) 3 第 3 回再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会 (2017 年 6 月 14 日 ) 資料 3 にて GE 社より世界の風力発電動向と日本における課題を説明 ( 海外で実用化されている風車制御機能と 欧州のグリッドコード規程例を紹介 スライド 17,18) ( http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/saisei_dounyu/pdf/003_03_00.pdf ) 最大出力抑制制御 出力変化率制限制御 周波数調定率制御(GF 機能 ) イナーシャ制御 出力制限あらかじめ定められた連系点出力以上に発電所が出力を出さない様抑制する運用 出力変化率制限系統運用上の理由により 出力変化率に制限を伴った制御が求められるケースがあり各風車の出力を変化させる制御を行う 周波数ドループ周波数が低下すると出力が上昇し 周波数が上昇すると出力が減少するよう自動制御される機能 慣性応答 ( イナーシャ ) 大規模電源等の事故時 電力系統においては供給力の不足による周波数低下が発生するが 同期発電機が持つ回転エネルギーによりエネルギーが供給され ( 慣性力 ) 系統の崩壊を未然に防ぐ役割を果たしている 電圧制御風車の無効電力を連続的に制御することで 連系点において電圧を一定にする機能を有する 出典 :GE 風車の制御機能の例 (GE 社資料より抜粋 ) 4

1.3 背景 (3/3) 4 電力品質の測定及び評価の IEC 規格化 (IEC61400-21-1) 各国のグリッドコードに基づき 殆どの風車メーカで標準装備している風車制御機能の測定方法と評価方法を規定する IEC61400-21-1 Ed.1(Measurement and assessment of electrical characteristics - Wind turbines : 電力品質の測定および評価 ) は 2017 年 7 月 7 日に委員会案に対する各国の投票結果が公表され 承認された 提出されたコメントに対する修正を加えた上で 2017 年末に 最終国際規格案の投票が 行われる予定 最大出力抑制制御 出力変化率制限制御 IEC 61400-21-1 で規定されている試験パターン例 周波数調定率制御 イナーシャ制御 5

2.1 JWPA のこれまでの取り組み (1/2) 1 欧米のグリッドコード及び風車制御を調査 (2011~2012 年度 ) 主に以下の機能に注視して 欧米における各国のグリッドコード及び風車の持つ制御機能を 文献 製品カタログ等の調査及び国内事業者 メーカへのアンケート等により 技術レベルや導入可否等の調査をした ( 欧米メーカ 5 社 国内メーカ 2 社 ) a) FRT(Fault Ride Through) 機能 ( 事故時運転継続機能 ) 調査結果 : 欧米ではグリッドコードに規程があり メーカは対応済 国内メーカは数年で対応可 b) 無効電流供給機能 ( 電圧維持機能 ) 調査結果 : 欧米メーカは対応済 国内メーカは数年で対応可 2 セミナー 勉強会の実施 上記調査の結果および海外での事例紹介を目的に セミナー等を実施 メーカによる風車制御技術の勉強会 (2014 年度 ) 欧米で一般化している技術の理解に貢献 Smith 氏 (UVIG) を招聘し 主に米国における系統運用状況 風力制御技術の適用事例等についての講演及び意見交換会 (2016 年度 ) 国内では導入されていない技術 ( 機能 ) が 欧米では既に 実系統で運用されていることが理解できた 米国で過去クリアしてきた課題等についても紹介があり 参考になった 6

2.2 JWPA のこれまでの取り組み (2/2) 3 国内の導入実績における制御機能の調査 (2015~2016 年度 ) 国内に導入した実績のあるメ - カーに対し 導入機種毎に以下の項目に関するアンケート調査を行い 制御機能の導入実態や対応可否等を調査 a) 出力制御機能 ( 最大出力制限機能 )(2015 年度 ) 既に導入済の風力発電設備 ( 全体 263 万 kw) について 出力制御が可能な機種がどの程度導入されているか 国内外 10 社に対して機種毎の実態を調査し 出力制御への対応方法を検討 調査結果 対応可 :9 機種 (9 社 )(102 万 kw/39%) 費用をかけて可 :2 機種 (2 社 )(91 万 kw/35%) 不可 :9 機種 (9 社 )(70 万 kw/26%) 台数制御で対応可 b) 周波数対応型機能 ( ガバナフリー機能 )(2016 年度 ) ガバナフリー (GF) 機能について 現行の機種の装備状況及び今後の対応可否を国内メーカ 3 社 海外メーカ 6 社に対して 導入への可否実態を調査 調査結果 標準装備 : 海外メーカ全社 (6 社 ) 対応可 : 国内メーカ 1 社 対応不可 : 国内メーカ 2 社 (1 社は 2 年程度で対応可 ) 7

3.1 風力発電導入拡大に向けた JWPA の取り組み (1/3) ~ ウィンドビジョン達成に向け 系統連系拡大対策を推進中 ~ 1) 目的 今後の風力大量導入を踏まえ 風車が有する電力 周波数制御機能を活用して風力発電設備が電力系統へ調整力を提供する道筋を付け 周波数 電圧安定性を維持した上での 風力発電の導入量の増大を図る ( 蓄電池等調整力削減や出力抑制時間の短縮にも寄与 ) 2) ロードマップ 1 実系統における制御機能確認試験 ( スライド 10 参照 ) にて 有効電力 周波数制御特性を測定する 2 把握した制御特性を加味した周波数シミュレーションなどにより 制御の有効性を確認する 風車の周波数制御は 国内での適用実績が無いことから 念のために 既に欧米の各国で適用され 殆どの風車メーカが標準装備している風力発電設備の制御機能について IEC61400-21-1 をベースに計測確認する 各制御機能単独の場合と組み合わせた場合の総合特性を把握し 風車の周波数制御機能が 系統の周波数安定化に寄与することを提示する予定 3 各制御機能の特性と有効性を関係機関等へ報告し 適用に向けて協議 協力を御願いする 4 原則 新規に建設される WF には 有効電力 周波数制御機能を装備するように JWPA として統一的な指針の策定に取り組む 欧米での先行事例を参考に 2018 年度内に暫定仕様を定め 風力ポテンシャルの大きなエリアでの風車の発注に対応することを目指す 8

3.2 風力発電導入拡大に向けた JWPA の取り組み (2/3) ~ ウィンドビジョン達成に向け 系統連系拡大対策を推進中 ~ 5 各制御定数設定値は 欧米の TSO と同様に 当該エリアの電力会社の指示により設定可能とする これにより 各エリアの系統特性に合わせて有効電力 周波数制御機能を活用し 風車 /WF が運用される ロードマップ タイムテーブル 2017 年度 2018 年度 2019 年度 2020 年度以降 No. 実施項目下期上期下期上期下期 備 考 1 制御機能確認試験 実系統における制御機能確認試験により 有効電力 周波数制御特性を測定 把握 2 周波数シミュレーション等による有効性を確認 JWPA および研究機関が実施予定 IEC61400-21-1 をベースに測定し 各制御機能単独と 組み合わせた場合の総合特性を把握し 周波数安定化に寄与することを確認 3 各機能の特性と有効性を報告適用に向けた協議 お願い 1 2 3 1 各制御機能の特性と有効性を関係機関等へ報告 2 欧州先行事例を参考に 新規建設 WF に実装する制御機能を暫定的に設定 3 適用に向け 系統連系要件化のための要求仕様を関係機関等と明確にし 規程化を図る 4 有効電力 周波数制御機能の装備 原則 新規建設 WF には標準装備 そのためには JWPA として統一した指針策定が必要 5 制御機能を活用し実運用 2019 年以降 順次実用化 東北北部電源募集プロセス完了 ( 予定 ) 北海道系統蓄電池募集プロセス完了 ( 予定 ) 9

3.3 風力発電導入拡大に向けた JWPA の取り組み (3/3) ~ ウィンドビジョン達成に向け 系統連系拡大対策を推進中 ~ 3) 制御機能確認試験概要 JWPA 会員事業者が有する東北エリアにおける WF(1 箇所 ) にて 風車毎に適用する制御機能の組み合わせを変え 各機能の有無による周波数 有効電力制御状況を把握し 風車制御機能の有効性を検証する (2017 年 12 月頃まで ) * なお 検証に際して制御定数設定値は 周波数管理目標値 (±0.2Hz) 以下で 応動する値に設定し 系統周波数変化時の有効電力制御状況を把握 * 本検証は 風力発電事業者と研究機関 ( 大学 ) の協力を得て 実施する 組み合わせる制御機能 最大出力抑制制御 ( スライド 11) 出力変化率制限制御 ( スライド 12) 周波数調定率制御 ( ガバナフリー ) ( スライド 13) イナーシャ制御 ( スライド 14) 東北エリアにおける他の WF(1 箇所 ) および北海道エリアにおける WF(1 箇所 ) にて 同様な試験を実施予定 (2018 年 1 月以降 ) 10

4.1 風力発電の有効電力 周波数制御機能 (1/4) 最大出力抑制制御 IEC61400-21-1:8.4.1 Active power control 風力発電の出力を 風速に応じた出力可能値より低減して運転を行う機能 電力系統の調整力 ( 下げ代 ) 不足や 局地的な送電線過負荷の解消に寄与する ( 一般的には 出力変化率制御と組み合わせる ) 短周期領域の必要調整力の低減 必要送電線熱容量の削減 潮流制御不用化 周波数調整電源や蓄電池の容量削減 火力の安定運転等のメリットも期待できる IEC61400-21-1 の試験パターン 出力変化率制限と組み合わせた試験例 11

4.2 風力発電の有効電力 周波数制御機能 (2/4) 出力変化率制限制御 IEC61400-21-1:8.4.2 Active power ramp rate limitation 1 通常起動時と停止時 2 通常運転中 3 系統事故後の復旧時における風力発電の出力を 出力可能値以下の領域で 出力の増加および低減率を制限して運転を行う機能 ( 例 :1MW/ 分 ) 通常運転中やカットアウト後のカットイン時の出力変動量を緩和する 短周期領域の出力変動量抑制 = 必要調整力の低減 周波数調整用電源や蓄電池の容量削減 出力制御量削減 火力の安定運転などのメリットも期待できる IEC61400-21-1 の試験パターン デンマークのグリッドコード 12

4.3 風力発電の有効電力 周波数制御機能 (3/4) 周波数調定率制御 IEC61400-21-1:8.4.3 Frequency control 1 周波数上昇時は 調定率に従い風力発電機の出力を低減 2 出力抑制運転中においては 周波数低下時は 調定率に従い風力発電機の出力を出力可能値以下の領域内で増加して運転を行う機能 ( 例 : 周波数調定率 =4%) 電力系統における周波数変動抑制 ( 周波数安定化 ) に寄与する 系統異常時の周波数維持や早期回復 周波数調整用電源や蓄電池の容量削減 LFC 必要容量の低減 潮流制御の不用化 火力の安定運転等のメリットも期待できる IEC61400-21-1 の試験パターン アイルランドのグリッドコード 13

4.4 風力発電の有効電力 周波数制御機能 (4/4) イナーシャ制御 IEC61400-21-1:8.4.4 Synthetic inertia 系統事故に伴う周波数低下時に 風車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換し 出力を一定時間 (5~10 秒程度 ) 増加運転を行う機能 電力系統事故時の 過渡安定性維持と常時の周波数安定に寄与する 一般発電設備の必要連系量 ( 慣性力不足対応 ) の低減 インバータ電源の接続容量拡大 火力の安定運転等のメリットも期待できる IEC61400-21-1 の試験パターン NREL シミュレーション結果例風力比率 15% 14

5.1 参考資料 -1 第 2 回系統ワーキンググループ (2014 年 10 月 30 日 ) 資料 4 風力発電の系統連系可能量拡大策 より抜粋 2. 周波数上昇時の出力抑制運転 系統事故や下げ代不足などに伴う 系統側の周波数上昇時に 有効電力を制限し 周波数回復 維持に寄与する ( ガバナフリー相当 ) ドイツの場合 : 不感帯 0.2Hz 調定率 40%/Hz アイルランドも適用中 54 53 周波数 52 51 50 49 48 0 20 40 60 80 100 120 有効電力 [%} 周波数上昇が発生すると あらかじめ設定している調定率で出力を低下 周波数低下時に出力を上げる制御も可能であるが 予め通常運転最大出力を定格出力以下に設定する必要がある為 通常使用していない 4 http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/keitou_wg/pdf/002_04_00.pdf 15

5.2 参考資料 -2 第 9 回系統ワーキンググループ (2016 年 11 月 25 日 ) 資料 11-1 系統連系の拡大に向けて特に取り組むべき当面の課題について より抜粋 北海道における風力発電の連系拡大に向けた対応方策 2 4 各種対応方策の具体的内容対応方策内容対応の方向性将来的な検討課題 1 解列条件付の接続受入 2 実証試験の空き枠の再募集 1 2 3 系統側蓄電池の活用 2 4LNG 火力発電所の活用 5 京極発電所 ( 揚水 ) 北本連系線の活用状況の確認 火力による調整力不足の場合の解列を条件に蓄電池容量を低減 20 万 KW の風力導入実証試験について 空き枠 (6.3 万 KW) を活用 各サイト毎ではなく 系統の変電所等に蓄電池を設置 建設中の石狩湾新港発電所 ( 平成 31 年 2 月に 1 号機運転開始予定 ) を調整力として活用 京極揚水や北本連系線の最大限活用が行われているか検証 火力 3 台運転時の解列 ( 停止 ) を条件とした新たな接続受入 ( 蓄電池の必要容量の大幅低減が可能 ) 本実証試験が実施可能となるように 広域機関において連系線利用ルールの整備を速やかに検討するように要請する 年明けに再募集を開始 年度内目途の実施案件確定に向けて進める 南早来蓄電池実証の中間評価( 年末予定 ) を踏まえて 系統側に必要な蓄電池容量等を確定 系統側蓄電池の設置費用を共同負担することを前提とした連系希望案件募集プロセスを 年度末目途に試行的に実施 募集の方法 費用負担の在り方等は募集プロセス開始までに別途 検討を進める 運転開始後に調整力として活用することにより系統側蓄電池の必要容量の低減を図る 火力 3 台運転時の石炭火力との差替費用の負担の在り方について 別途 検討を進める 今後とも活用状況を確認 自然変動電源の増大に伴う 調整力の確保の在り方について 検討が必要ではないか 実証枠 20 万 kw の実証結果等を踏まえ 更なる拡大方策について 今後 検討が必要ではないか 周波数調定率制御が可能な風力発電所や スペインの再エネ監視 制御センター (CE CRE) のようなリアルタイム制御の導入可能性について今後 検討が必要ではないか 出力変化速度等に優れたLN G 火力発電機の導入により 調整力の増大可能性について検討が必要ではないか 北本連系線の平常時 A FC ( 平常時 AFC 幅は ±60MW) の拡大可能性について 検討が必要ではないか 1 北海道電力 東京電力の共同実証事業として 連系線利用による広域的な調整を通じ 北海道地域における風力発電の導入拡大を行う 2 北海道電力においては 2 実証試験の空き枠再募集又は 3 系統側蓄電池の募集プロセスの参加を前提として 南早来蓄電池実証の中間評価 ( 年末予定 ) や再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会 (1 月開催予定 ) 等において 系統側に必要な蓄電池容量や募集の方法等の準備が整い次第 可及的速やかに風力事業者からの接続申込を受付開始予定 http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/keitou_wg/pdf/009_11_01.pdf 16

5.3 参考資料 -3(1/2) 第 3 回再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会 (2017 年 6 月 14 日 ) 資料 3 世界の風力発電動向と日本における課題 より抜粋風力発電は系統安定化が可能な電源 出力制限あらかじめ定められた連系点出力以上に発電所が出力を出さない様抑制する運用 出力変化率制限系統運用上の理由により 出力変化率に制限を伴った制御が求められるケースがあり各風車の出力を変化させる制御を行う 周波数ドループ周波数が低下すると出力が上昇し 周波数が上昇すると出力が減少するよう自動制御される機能 慣性応答 ( イナーシャ ) 大規模電源等の事故時 電力系統においては供給力の不足による周波数低下が発生するが 同期発電機が持つ回転エネルギーによりエネルギーが供給され ( 慣性力 ) 系統の崩壊を未然に防ぐ役割を果たしている 電圧制御風車の無効電力を連続的に制御することで 連系点において電圧を一定にする機能を有する 出典 :GE 風力発電は既に出力抑制 上方 下方予備力 無効電力の供給とを行う事ができ 従来火力プラントが果たしている系統安定化や調整力の機能を果たす事ができる風力発電は 風まかせ ではない 2017 General Electric Company. Proprietary and Confidential. All RightsReserved. http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/saisei_dounyu/pdf/003_03_00.pdf 9 17

5.4 参考資料 -3(2/2) 第 3 回再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会 (2017 年 6 月 14 日 ) 資料 3 世界の風力発電動向と日本における課題 より抜粋 グリッドコードー例 ウィンドファームレベルの制御 各風車レベルの制御 無効電力 ( 電圧 ) 制御機能 有効電力 ( 出力 ) 制御機能 周波数制御機能 瞬時停電運転継続機能 FRT 風力制御機能 力率一定制御または一定無効電力制御 Power Factor Control 及び Reactive Power Control 電圧制御 Voltage Control 有効電力 ( 出力 ) 制御 Active Power Control 出力変化率制御 Ramp Rate (Limit) Control 周波数調定率制御 ( ガバナフリー模擬制御 ) Frequency Control 及び Frequency Response デルタ制御 Active Power Reserve Control 慣性力模擬制御又はイナーシャ制御 Inertial Control 低圧運転継続機能 Low Voltage Ride through 零電圧運転継続機能 Zero Voltage Ride Through アイルランド共和国 5MW 以上の発電所 その他 ( 要求数値は 低風速シナリオで発電する風車数により設定し 事業ごとに異なる ) (TSO との協議のより 事業ごとに異なる数値を設定 ) (TSO との協議のより 事業ごとに異なる数値を設定 ) ( ドループの範囲は 2-10%, 初期設定は 4%, TSO との協議により 事業ごとに異なる数値 周波数カーブを設定 ) 必要条件なし 11kW から 50kW 以下の発電所 50kW から 1.5MW 以下の発電所 デンマーク 1.5MW から 25MW 以下の発電所 グリッドコードは 個々の国の背景をベースに段階的に適応 発展を繰り返し 常に新しいあり方を模索している 経済性及び系統安定化に寄与できる規模レベルを鑑み 発電所の規模の違いで 要求する内容 設定を変えている国もある 同じカテゴリーの発電所でも 一律に同じ要求ではなく 最終的には系統運用者と発電事業者の協議で決まる事項が多い 2017 General Electric Company. Proprietary and Confidential. All RightsReserved. 25 MW を越えるか 100 kv 以上の送電線接続の発電所 必要条件なし必要条件なし必要条件なし http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/saisei_dounyu/pdf/003_03_00.pdf ( 最大標準値は 100kW/s) 周波数応答機能のみ (TSO との協議で 事業ごとに異なる数値を設定 ) ( 最大標準値は 100kW/s) 周波数応答機能のみ (TSO との協議で 事業ごとに異なる数値を設定 ) ( 定格出力の40%- 定格出力の20%- 100% 範囲で制御可 100% 範囲で制御可能であること ) 能であること ) ( 最大標準値は 100kW/s, 定格出力の 40%-100% 範囲で制御可能であること ) 周波数応答 制御機能とも (TSO との協議で 事業ごとに異なる数値を設定 ) 必要条件なし必要条件なし必要条件なし ( 最大標準値は 100kW/s, 定格出力の 20%-100% 範囲で制御可能であること ) 周波数応答 制御機能とも (TSO との協議で 事業ごとに異なる数値を設定 ) (TSO との協議で 事業ごとに異なる数値を設定 ) 必要条件なし必要条件なし必要条件なし必要条件なし必要条件なし ( 最小値 15%) 必要条件なし必要条件なし 必要条件なし必要条件なし必要条件なし必要条件なし必要条件なし Sources: Eirgrid Grid Code Version 6.1 および Energinet.dk Technical regulation 3.2.5 for wind power plants above 11 kw 21 18