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目     次

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(4) 横断面形調査要領では メッシュの中心点と 中心点を通る等高線が内接円に交わる 2 点を結んだ 2 直線の山麓側の角度 ( メッシュの中心点を通る等高線がない場合は 中心点に最も近接している等高線から類推する角度 ) を計測し 10 度括約で求める とされている 横断面形の概念図を図 4.4

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欄の記載方法について 原則として 都道府県毎の天然更新完了基準に定められた更新調査 ( 標準地調査 ) の結果を元に造林本数欄に更新本数を記載する ただし 調査せずとも天然更新完了基準を明らかに満たしていると判断できる場合 ( 例えば 小面積の伐採等 ) には 造林地の写真その他の更新状況のわかる資

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第 3 章広葉樹材の品質制御方法に関する検討 25

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民間企業の活動による二酸化炭素吸収・固定量の「見える化」実証事業 CO2吸収・固定量計算シート  操作方法

Transcription:

ISSN 1343-0734 平成 23 年度業務報告 広島県立総合技術研究所 Hiroshima Prefectural Technology Research Institute 林業技術センター Forestry Research Center 広島県三次市十日市東四丁目 6-1

目 次 Ⅰ 技術開発 1 1 開発研究 2 (1) 木材の不燃化等高機能化技術の開発 2 2 競争的資金研究 3 (1) 安全 安心な乾燥材生産技術の開発 3 3 受託研究 4 (1) 牡蠣殻と炭の施用に関する苗木植栽試験 4 (2) 地域材を利用したエコ型ハイブリッドビーム製造方法の開発と評価 4 (3) マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツの現地ランキング 5 (4) 国産材 ( スギ ) 直交積層 ( クロスラミナ ) パネルの強度試験による構造特性検証 5 (5) 間伐材を活用した土留柵の耐力推定に関する研究 6 (6) スギ ヒノキ異樹種構造用集成材に関する研究 6 (7) 木質ラーメン構法の実大試験に関する研究 7 4 事前研究 7 (1) 軸組構造材料の不燃薬剤注入技術の調査研究 7 (2) かき殻複合による低コスト木質難燃薬剤の開発 7 5 研究成果移転促進事業 8 (1) 低コスト林業団地 における効率的な路網計画策定技術移転のための研修ならびに現地実証 8 6 調査研究 9 (1) 新しい林分収穫表作調整のためのデータ解析 9 (2) ブナ科樹木萎凋病の被害分布調査 9 (3) 治山事業地植栽木の獣害調査 10 (4) 将来の木施業地効果調査 10 (5) 広島の地形 地質に合う森林作業システムの開発 10 (6) 再組立した木橋の経時変化に関する研究 11 (7) スギ ヒノキ花粉症対策品種の樹形誘導及び増殖に関する調査 11 Ⅱ 技術支援 人材育成 12 1 広島スーパーマツ等育種事業 13 (1) 広島スーパーマツ普及体制整備事業 13 (2) 林木育種事業 15 2 技術的課題解決支援事業 16 3 行政支援調査 16 (1) 自然再生事業モニタリング 調査事業 16 (2) カシノナガキクイムシ防除手法実証事業 17 4 設備利用及び依頼試験 18 5 研修会等への講師派遣等 19

6 技術相談 20 Ⅲ 技術移転 21 1 林業技術センター研究成果発表会 22 2 試験研究成果等の発表 23 (1) 林業技術センター刊行物 23 (2) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所成果発表会 23 (3) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所研究成果集 23 (4) ひろしまの林業 への投稿 24 (5) 学会 刊行物 24 3 広報 26 (1) 新聞 26 (2) テレビ ラジオ 27 Ⅳ 参考資料 28 1 平成 23 年度収支状況 28 (1) 収入 28 (2) 支出 28 2 平成 23 年度林業技術センター職員名簿 29

Ⅰ 技術開発 1 開発研究 (1) 木材の不燃化等高機能化技術の開発 2 競争的資金研究 (1) 安全 安心な乾燥材生産技術の開発 3 受託研究 (1) 牡蠣殻と炭の施用に関する苗木植栽試験 (2) 地域材を利用したエコ型ハイブリッドビーム製造方法の開発と評価 (3) マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツの現地ランキング (4) 国産材 ( スギ ) 直交積層 ( クロスラミナ ) パネルの強度試験による構造特性検証 (5) 間伐材を活用した土留柵の耐力推定に関する研究 (6) スギ ヒノキ異樹種構造用集成材に関する研究 (7) 木質ラーメン構法の実大試験に関する研究 4 事前研究 (1) 軸組構造材料の不燃薬剤注入技術の調査研究 (2) かき殻複合による低コスト木質難燃薬剤の開発 5 研究成果移転促進事業 (1) 低コスト林業団地 における効率的な路網計画策定技術移転のための研修ならびに現地実証 6 調査研究 (1) 新しい林分収穫表調整のためのデータ解析 (2) ブナ科樹木萎凋病の被害分布調査 (3) 治山事業地植栽木の獣害調査 (4) 将来の木施業地効果調査 (5) 広島の地形 地質に合う森林作業システムの開発 (6) 再組立した木橋の経時変化に関する研究 (7) スギ ヒノキ花粉症対策品種の樹形誘導及び増殖に関する調査 - 1 -

1 開発研究 (1) 木材の不燃化等高機能化技術の開発 [ 研究区分 期間 年次 ] 単県 平成 22 年度 ~24 年度 2 年目 [ 担当者 ] 花ヶ崎裕洋 石井利典 川元満夫 国産材のスギ材を中心として木質内装用防火材料の作成技術を開発し, 国産材の需要を拡大させることを目的とした 2000 年の建築基準法の改正により, 性能基準を満たせば, 木質材料でも防火材料として認定される道が開かれている スギ材, ヒノキ材等に複合難燃薬剤を減圧加圧注入し, 難燃材料, 準不燃材料, 不燃材料の三つの区分がある防火材料の作成技術を開発する [ 全体計画 ] (1) 薬剤の選定, 複合数種の難燃薬剤をスギ辺材に減圧加圧注入し, 発熱性試験を行い, 難燃剤含量と総発熱量の関係を求める (2) 減圧加圧注入, ドリルインサイジング処理減圧加圧注入機を用いて注入処理時間と注入量の関係を求める また, ドリルインサイジング処理によって注入量を増加させる技術の検討を行う (3) 木材の表面 / 内部観察走査型電子顕微鏡を用いて, 薬剤を注入した試験片の表面観察, 内部観察を行う (4) 薬剤の多機能化の検討難燃薬剤に防腐効果などを追加する多機能化の検討を行うため, 薬剤を注入した試験片の耐久性試験を行う [ 成果の概要 ] (1) 薬剤の選定, 複合コーンカロリーメータ試験機を用いて, 減圧加圧注入法により薬剤を注入した試験片の発熱性試験を行った 比較的難燃効果の高いリン酸系薬剤の中で, リン酸アンモニウムとリン酸カリウムの比較を行うとリン酸アンモニウムの難燃効果が高く, リン酸カリウムよりも煙の発生量が多い結果が得られた (2) 減圧加圧注入, ドリルインサイジング処理減圧加圧注入機を用いて, 厚さの違う (12 mmから 25 mm ) 試験体の薬剤注入量を求めた 薄い材料ほど単位体積当たりの薬剤注入量 (kg/m 3 ) の値は大きい傾向が見られた ドリルインサイジング処理では, ドリルの先端の角度がドリルの直進性に及ぼす影響を調べた (3) 木材の表面 / 内部観察広島県立総合技術研究所西部工業技術センター保有の走査型電子顕微鏡を用いて, リン酸系の薬剤を注入したスギ辺材試験片の観察を行った 木材の表面ではリン酸系薬剤の結晶が析出している様子が観察された また, 内部観察では晩材部分の早材との境目付近から多くリン元素が検出される結果が得られた (4) 薬剤の多機能化の検討ホウ酸系の薬剤を注入したスギ材試験片を用いて, 木材腐朽菌を利用した耐久性試験を行う準備を行っている - 2 -

[ 今後の課題 ] (1) 木質防火材料を低コストで作製する技術のため, より少ない難燃剤含量での防火材料基準の総発熱量クリアを目指す (2) 薬剤の表面析出を抑えた木質防火材料を作製する技術の開発を行い企業への技術移転を行う (3) 薬剤に防腐効果などを付加させる多機能化の検討や, 減圧加圧注入機を用いない薬剤注入法の検討を行う 2 競争的資金研究 (1) 安全 安心な乾燥材生産技術の開発 [ 研究区分 期間 年次 ] 農林水産省競争的資金 ( 石川県 ( 中核機関 ), 森林総合研究所, 北海道立林業試験場, 長野県林業総合センター, 富山県農林水産総合技術センター木材研究所, 福井県総合グリーンセンター, 三重県林業研究所, 奈良県森林技術センター, 鳥取県農林水産部農林総合研究所林業試験場, 島根県中山間地域研究センター, 愛媛県農林水産研究所林業研究センター, 熊本県林業研究指導所との共同研究 ) 平成 21~23 年度 3 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 近年, 高温乾燥技術の普及により, 間伐材から得られる心持ち無背割り材について, 材面割れを少なく乾燥することが可能になっているが, 木材を一様に乾燥するのは難しい さらに, 樹種や処理条件によっては内部割れが発生する場合がある また, 木材の割れと強度性能について説明できるデータが十分整備されていないことから, 消費者 製材品を扱う業界からも木材の割れと強度性能に関するデータの早急な整備が望まれている そのため, 本研究では, 中課題 1. 内部割れの少ない乾燥技術の開発, 中課題 2. 内部割れと強度 接合性能の関係解明, 中課題 3. 安全 安心な乾燥材の生産 利用マニュアルの作成により, 内部割れに対する不安を解消し, 強度的に安全で安心して使用できる乾燥材の生産技術の開発を目標とする [ 全体計画 ] 当センターの担当は, 中課題 2. 内部割れと強度 接合性能の関係解明のうち 中国 四国地方産スギの内部割れと強度性能の関係解明 である 中国 四国地方産スギ高温乾燥材について, 曲げ, 縦圧縮, めり込み, せん断および縦引張りの各強度試験を行い, 内部割れの発生量と強度性能との関係を明らかにする [ 成果の概要 ] 高温蒸気式推奨乾燥条件の材は内部割れが少なく 内部割れのない天然乾燥材とほとんど強度性能に差がないこと また 内部割れの多い高温セット時間の長い材や高温乾燥の材は 曲げ せん断強度が低下することを解明した また, 実証試験において 高温蒸気式推奨乾燥条件の材は 縦引張り基準強度以上の強度性能があり 実用上安全であることを明らかにした さらに, 乾燥条件の違いによる各強度性能と内部割れの長さや面積の関係を明らかにした [ 今後の課題 ] 作成したマニュアルをホームページに掲載し, また, 発表会や講演などで普及を行う - 3 -

3 受託研究 (1) 牡蠣殻と炭の施用に関する苗木植栽試験 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 亀井幹夫 吉岡寿 治山事業 ( 積苗工 ) の施工において, 肥料 土壌改良資材としてカキ殻と炭の施用が可能かを苗木植栽試験によって確認する [ 全体計画 ] 4 樹種 ( コナラ, ヤマモモ, オオシマザクラ, シラカシ ) でポット植栽試験を行って成長量を比較する [ 成果の概要 ] 植栽後 5 ヶ月間の観察では枯死するなどの有害な事象は確認されなかった カキ殻の施用によって有機質資材の施用に比べて成長量が小さい場合もあったが, カキ殻や炭の施用の有無や施用量の違いによる明確な傾向は得られなかった [ 今後の課題 ] 現地植栽試験等を通じて, 肥料 土壌改良資材として施用可能かを検討する必要がある (2) 地域材を利用したエコ型ハイブリッドビーム製造方法の開発と評価 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 22 年度 ~23 年度 2 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 地域産小径材を内層に, ベイマツ板材を外層に配置した JAS 規格外の集成材の開発を行う [ 全体計画 ] スギ内層材や異樹種集成材の強度試験等を行い, 集成材の性能を確認する [ 成果の概要 ] (1) 事故的水かかり試験において変形がみられなかった (2) ラミナや集成材の DOL 試験を行った [ 今後の課題 ] 製品化に向けて製造 管理方法の構築, 各認定のための強度試験方法の確立が必要である - 4 -

(3) マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツの現地ランキング [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 22 年度 ~24 年度 2 年目 [ 担当者 ] 吉岡寿 亀井幹夫 マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ実生苗木の植栽現地での抵抗性能を把握すると共に, その DNA を解析することによって両親を明らかにし, 抵抗性マツ採種園の改良に資する [ 全体計画 ] (1) 抵抗性マツ次代検定林内の植栽木に通し番号をつけ, 針葉を採取して関西育種場に送付する DNA 解析は関西育種場で実施する (2) 抵抗性マツ次代検定林における枯損状況を調査して位置図を作成し, 枯損の広がりを追跡する [ 成果の概要 ] (1) 抵抗性マツ次代検定林第 1 号 ( 東広島市西条町 ) において, 植栽木にナンバーテープを付け, 針葉を採取して関西育種場に送付した (2) 抵抗性マツ次代検定林第 1 号と第 3 号 ( 福山市新市町 ) において, 平成 23 年秋以降の枯損調査を実施し, 枯損木の植栽番号及び位置を確認した [ 今後の課題 ] 抵抗性マツ植栽現地での抵抗性能と DNA 解析の結果から, 抵抗性マツ採種園の母樹の評価を行い, 必要に応じて母樹の入れ替え等の体質改善を行う (4) 国産材 ( スギ ) 直交積層 ( クロスラミナ ) パネルの強度試験による構造特性検証 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 構成材料がクロスラミナパネルの強度性能に与える影響を検討し, 設計に必要な基礎データを得る [ 全体計画 ] ひき板のヤング係数, 厚さ, 配置を変化させて, 構成材料がクロスラミナパネルの曲げ, せん断及び座屈性能に与える影響を検討する [ 成果の概要 ] (1) ひき板の外層ヤング係数を L70 とランダム, 厚さを 90,120,150mm, 配置を 3,4,5 層に変化させたときの曲げ, せん断強度, 座屈強度等基礎データが把握できた (2) ある条件のクロスラミナパネルは, モーメント一定区間の曲げヤング係数が見かけの曲げヤング係数より高く評価されたが, その他の厚さや配置ではほとんど差がなかった 逆対称せん断試験においては, 試験体の厚さとせん断強度に正の相関があった 座屈試験においては, 細長比と最大荷重に負の相関があった - 5 -

[ 今後の課題 ] 材料性能を把握するため, さらに基礎データを把握する必要がある (5) 間伐材を活用した土留柵の耐力推定に関する研究 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 間伐材小径を活用した土留柵について, その耐力を推定する [ 全体計画 ] 数種類の断面寸法の L 型土留柵の耐力を測定し, 耐力の推定を行う [ 成果の概要 ] 1 種類の接合形式における各断面寸法の耐力が判明し, 断面設計が可能となった [ 今後の課題 ] 接合形式の追加や試験体数を増やして, 形式ごとの推定精度を向上させる必要がある (6) スギ ヒノキ異樹種構造用集成材に関する研究 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 スギ ヒノキ異樹種構造用集成材の強度性能を把握する [ 全体計画 ] スギ ヒノキラミナ及び異樹種構造用集成材の強度性能を把握し, シミュレーションを行う [ 成果の概要 ] スギ ヒノキラミナ及び異樹種構造用集成材の強度性能が把握できた また シミュレーションの結果と集成材の強度が合致した [ 今後の課題 ] 試験を続けることが製造管理技術の発展につながる - 6 -

(7) 木質ラーメン構法の実大試験に関する研究 [ 研究区分 期間 年次 ] 受託研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 2 階建ての木質ラーメン構造の強度性能を把握する [ 全体計画 ] 実大サイズ 2 階建ての木質ラーメン構造の正負繰り返し加力実験を行い, 各接合部の性能評価を行う [ 成果の概要 ] 実大サイズ 2 階建ての木質ラーメン構造の各柱脚部や柱 梁接合部の性能評価を行った [ 今後の課題 ] 各接合部に設置する測定装置の数を増やして評価項目を増やしたい 4 事前研究 (1) 軸組構造材料の不燃薬剤注入技術の調査研究 [ 研究区分 期間 年次 ] 事前研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 藤田和彦 川元満夫 1 時間耐火性能を有する軸材料 ( 集成材 ) を製造する技術が開発されてきているが, 県内企業が製造可能な耐火木質材料を低コストで提供できる技術を開発するため必要な条件を整理する また, 必要な箇所に深く薬剤注入可能な方法を検討する [ 研究内容 ] (1) 耐火構造建築物の現状を調査し, 県内企業に適する加工方法を検討する (2) 製品製造後の梁材など断面の大きい材料に, ロングインサイジング加工を施し, 防火薬剤を注入する条件を検討する (2) かき殻複合による低コスト木質難燃薬剤の開発 [ 研究区分 期間 年次 ] 事前研究 平成 23 年度 1 年目 - 7 -

[ 担当者 ] 石井利典 花ヶ崎裕洋 酸を用いてかきの殻を溶解させる技術の開発を目的とする 溶解技術が成功した場合, 溶解させた水溶液を木材に注入し, コーンカロリーメータ試験にかけてかき殻注入量と総発熱量の関係を求める [ 研究内容 ] (1) かきの殻は炭酸カルシウムを主成分とする, この殻を酸により溶解させ水溶液にする実験を行う (2) 炭酸カルシウムのみを溶解させた水溶液を注入した木材の発熱性を調べ, 次にリン酸系 ホウ酸系などの他の難燃薬剤と複合した場合の発熱性も調べる 5 研究成果移転促進事業 (1) 低コスト林業団地 における効率的な路網計画策定技術移転のための研修並びに現地実証 [ 研究区分 期間 年次 ] 研究成果移転促進事業 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 佐野俊和 山場淳史 與儀兼三 前年度まで実施した 低コスト林業団地 における効率的な路網計画策定技術開発の成果について, 現地実証, 研修, マニュアル作成を通じて技術移転を図る [ 全体計画 ] (1) 路網計画の現地実証と関係者研修を経たマニュアル完成版作成と配布 広報 (2) 広く関係者向け研修会実施と意見交換 (3) 森林資源解析マニュアルの移転先企業への説明 ( 個別に画像処理実演 実習 ) [ 成果の概要 ] (1) 作業道研修 ( 木材加工協主催,5 月 10 日 ~12 日 ),GPS 研修 ( 林業課主催,6 月 28 日 ) において, 関連技術およびマニュアルの紹介を行った また, 広島市森林組合に対してマニュアル概要説明, および現地共同踏査, 補足調査を行い, 技術移転と並行してマニュアルに反映させるべきノウハウの収集を行った (2) 広く関係者に向けた研修会 (2 月 17 日 ) を開催し, 技術の概要紹介と意見交換を行った また, GIS GPS を活用した路網計画 踏査マニュアル ( 試行版 ) を配布した (3) 県内民間企業 団体 3 者に概要説明 森林資源解析マニュアルは暫定版を完成させ, 県内民間企業 団体に配布した [ 今後の課題 ] (1) 次年度から始まる新しい森林経営計画では, 路網線形の計画策定が盛り込まれるが, そのためのツールとして, 本研究成果の有効性は研修会においても認識された 今後も研修参加者を通じたネットワークを通じた普及 意見交換活動を続けてゆく必要がある - 8 -

(2) 森林資源解析マニュアルに基づく個別の画像処理実演 実習を予定指定していたが, 年度内の実施はできず, 次年度以降に実施することとした このため, 個別研修を通じて実施する予定であったマニュアルのブラッシュアップの次年度以降の課題となった 6 調査研究 (1) 新しい林分収獲表調整のためのデータ解析 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 22 年度 ~ 2 年目 [ 担当者 ] 佐野俊和 昭和 56 年に調整した現行の林分収獲表は, 高齢級部分 (16 齢級以上 ) の材積が示されていないため, 県内森林資源量の把握に支障がある 農林水産局林業課は, 平成 21 年度に新しい林分収獲表を試作したところ, 現行の収穫表と比べて 2~3 倍になり, この値をそのまま用いることは林務行政全般に大きな影響を及ぼすため, 元になっている林分調査データの詳細なチェックが必要となった そこで, 森林吸収源データ ( 平成 15~16 年度 ) および森林資源モニタリング調査データ ( 平成 16~20 年度 ) を用いて新しい林分収獲表調整のための解析を行う [ 研究内容 ] (1) 新しい林分収獲表調整のための各種因子関係の解析 (2) 林分収穫表調整 (2) ブナ科樹木萎凋病の被害分布調査 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 20 年度 ~ 4 年目 [ 担当者 ] 亀井幹夫 ブナ科樹木萎凋病 ( ナラ枯れ ) は,2006 年に北広島町 ( 旧芸北町 ) 西八幡原で, 本県では初めて被害が確認された 2008 年以降, 北広島町, 安芸太田町などで被害地域が拡大する傾向が確認されたことから, 被害分布の把握を目的として調査を行った [ 研究内容 ] 2010 年に枯損被害が確認された地域の周辺で,2011 年 8~10 月に自動車道路を走行して枯死木を目視で探査し, 枯死木の位置を把握した 広島森林管理署, 広島県北部農林水産事務所 西部農林水産事務所の情報をあわせて, 基準地域メッシュごとの枯損情報のとりまとめを行った - 9 -

(3) 治山事業地植栽木の獣害調査 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 20 年度 ~23 年度 4 年目 [ 担当者 ] 亀井幹夫 県内の治山事業地で植栽されている広葉樹が, 植栽後に受ける各種の被害状況とそれらの被害が植栽木の成長に及ぼす影響を調査することにより, 被害の状況に応じた植栽方法について検討し, 治山事業の効率化に貢献する [ 研究内容 ] 竹原市の治山事業地で,2007 年 2 月に植栽された広葉樹 5 種 ( スダジイ, モチノキ, ヤマモモ, サクラ類, コナラ類 ) について, 被害状況, 樹高と地際直径の変化を調査した (4) 将来の木施業地効果調査 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 佐野俊和 山場淳史 與儀兼三 平成 22 年度に行われた森林 林業再生プラン実践事業においてドイツ オーストリアのフォレスターから提案を受けた 将来の木施業 が試験的に導入された 将来の木施業は中層間伐方の一種と考えられるが 広島に適応した手法であるか検証を行うことと, その改良を図ることを目的として, 施業前からの調査地設定, 施業状況の記録, 経年変化の追跡を行うものである [ 研究内容 ] (1) 平成 22 年度末に実施した将来の木施業の試験地 ( 山県郡北広島町東八幡甲繋の 49 年生ヒノキ林および広島市安佐北区小河内松郷山の 50 年生スギ林 ) において, 残存木の調査を行った (2) 平成 23 年 8 月より安芸高田市向原町大字坂字大寺山の 28 年生ヒノキ林にて将来の木施業を実施した 施業前に試験地の全立木の位置図作成および胸高直径, 樹高, 枝下高の測定を行った 集材線を設定して集材線伐採木を決めた後に, 将来木, 成長支障木の選木を行い, 施業後には残存木調査を行った 平成 24 年 1 月には広島市安芸区阿戸町景浦山の 55 年生ヒノキ林にて将来の木施業を実施し, 大寺山と同様に調査を行った (5) 広島の地形 地質に合う森林作業システムの開発 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 23 年度 1 年目 [ 担当者 ] 與儀兼三 山場淳史 佐野俊和 - 10 -

森林再生プラン実践事業の先進林業機械導入 改良事業により中央ヨーロッパ ( ドイツ オーストリア ) から導入した林業用トラクタ (K175) および高性能搬器 ( リフトライナー ) を使用した新しい作業システムの検証を行う [ 研究内容 ] (1) 林業用トラクタ (K175) は, 安芸高田市向原町大字坂字大寺山の 28 年生ヒノキ林および広島市安芸区阿戸町景浦山の 55 年生ヒノキ林にてそれぞれ作業システムの検証を実施した (2) 高性能搬器 ( リフトライナー ) は, 広島市安佐北区安佐町鈴張片廻山の 55~56 年生スギ ヒノキ林にて作業システムの検証を実施した (6) 再組立した木橋の経時変化に関する研究 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 22 年度 ~ 2 年目 (( 独 ) 森林総合研究所との共同研究 ) [ 担当者 ] 川元満夫 既存木橋の安全性能評価技術の確立に向けて再組立した木橋の経時変化について継続的に調査する [ 研究内容 ] 再組立した木橋を対象に, 経時変化について ( 独 ) 森林総合技術研究所と共同で行った (7) スギ ヒノキ花粉症対策品種の樹形誘導及び増殖に関する調査 [ 研究区分 期間 年次 ] 調査研究 平成 21 年度 ~ 3 年目 [ 担当者 ] 吉岡寿 スギやヒノキの花粉症対策品種に関しては, センター内への確保を継続して実施しているが, 県内への普及に当たっては, これらの品種の発根率を明らかにする必要がある さらに, 早期かつ大量に普及させるためには, 採穂台木化の途中段階においても挿し穂を大量に確保できるように, 挿し穂の小形化についても検討する [ 研究内容 ] センター内の圃場に確保し, 採穂台木化しつつある少花粉スギ 7 品種から小形の穂木を採取した 切り口をオキシベロン原液で処理した後に, ガラス温室内のビニールトンネル内に設置した育苗箱の鹿沼土に挿しつけた 自動潅水装置によりミスト灌水し, 成長休止期に発根状況を観察した - 11 -

Ⅱ 技術支援 人材育成 1 広島スーパーマツ等育種事業 (1) 広島スーパーマツ普及体制整備事業 (2) 林木育種事業 2 技術的課題解決支援事業 3 行政支援調査 (1) 自然再生モニタリング 調査事業 (2) カシノナガキクイムシ防除手法実証事業 4 設備利用および依頼試験 5 研修会等への講師派遣等 6 技術相談 - 12 -

1 広島スーパーマツ等育種事業 [ 担当者 ] 吉岡寿 松くい虫に抵抗性のあるマツを計画的に生産 普及し, 本県マツ林の再生を図るとともに, スギ ヒノキ等の優良種苗の確保, 増殖, 普及を図るために, 採種園整備, 種子の採取, 次代検定林の調査等を行う [ 事業実積 ] (1) 広島スーパーマツ普及体制整備事業ア採種園管理事業採種園樹種面積 (ha) 下刈 (ha) 薬剤防除樹形誘導施肥 (ha) 抵抗性アカマツ 0.5 2 回 4 回 - 0.5 庄原抵抗性クロマツ 0.5 2 回 4 回整枝 剪定 0.5 金田抵抗性アカマツ 0.5 2 回 4 回整枝 剪定 0.5 イ着果結実促進事業 (BAP 処理 ) 採種園 樹種 ペースト処理 庄原 抵抗性クロマツ 300 枝 ウ種子採取事業 樹種 採種園 球果重量 ( kg ) 充実種子重量 (g) 庄原 50.6 1,517 抵抗性アカマツ 金田 139.5 3,454 計 190.1 4,971 抵抗性クロマツ 庄原 31.8 472 合計 221.9 5,443 充実種子 : 風選した種子をさらに 99.5% のエチルアルコールで精選し, シイナ種子を除去した種子 庄原採種園産アカマツは宮島 54 号の 1 系統を除いて, 各系統を混合して球果を採取して種子を精選した 金田採種園産抵抗性アカマツは系統ごとに球果を採取して種子を精選した エ種子発芽検定事業 1 対象種子 : 平成 23 年度産抵抗性マツ種子 ( アカマツ クロマツ ) 2 播種 : 平成 24 年 1 月 13 日 ( 流水処理 : 一昼夜 ) 3 検定方法 : ガラスシャーレ内にろ紙を 3 枚敷き, オートクレーブで滅菌し, 滅菌水を注いでから播種して,23 の恒温インキュベーター内 ( 暗黒 ) に置いた 検定期間内に滅菌水を適宜補給した 4 検体数 :50 粒 4 回繰り返し計 200 粒 5 検定結果 : 最終観察日 2 月 3 日 ( アカマツ クロマツは 21 日締め切り ) - 13 -

樹種 アカマツ 採種園 発芽率 (%) 純量率 (%) g/ 1,000 粒 粒数 /g 粒数 /l 庄原 30 100 12.4 80 46,000 金田 35 100 10.9 92 53,000 クロマツ庄原 56 100 22.1 45 24,000 諸量は充実種子を用いて算出した オ接種検定事業 1 対象苗木抵抗性アカマツ クロマツ ( 広島スーパーマツ )2 年生苗木 2 接種年月日平成 23 年 7 月 26 日 (Ka-4) 7 月 28 日 ( 島原 ) 3センチュウ系統名 島原, Ka-4 4 接種頭数 5,000 頭 / 本 5 検定結果観察 : 接種 140 日後 金田採種園産抵抗性アカマツ 島原 Ka-4 系統名 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 佐賀関 117 号 61 92 93 57 32 35 久留米 142 号 45 96 100 51 76 76 大分 203 号 52 92 92 58 69 69 佐賀関 118 号 57 70 72 51 59 61 備前 137 号 55 91 91 54 74 74 備前 40 号 49 98 100 46 74 74 岡山 85 号 49 82 82 52 58 58 松島 70 号 56 93 93 57 88 88 阿南 55 号 62 94 95 57 39 39 佐賀関 113 号 58 97 100 42 52 52 大分 198 号 56 100 100 52 79 79 有明 7 号 46 83 85 51 63 65 佐賀関 165 号 60 97 97 60 58 58 熊山 25 号 54 93 94 55 49 53 佐賀関 132 号 49 98 98 57 68 68 大分 111 号 51 76 78 43 16 16 大分 166 号 55 89 91 55 62 62 久留米 79 号 50 96 96 52 67 67 佐賀関 126 号 46 100 100 54 78 78 熊本 16 号 57 84 88 54 61 61 大宰府 4 号 53 92 94 55 73 73 熊山 39 号 47 94 94 37 49 49 庄原採種園産抵抗性アカマツ系統混合 島原 Ka-4 系統名 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 混合 50 94 94 47 60 62-14 -

天樋採種園産精英樹アカマツ系統混合 島原 Ka-4 系統名 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 混合 50 88 88 57 53 53 主原採種園産抵抗性クロマツ系統混合 島原 Ka-4 系統名 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 検定本数 健全率 (%) 生存率 (%) 混合 33 91 94 24 46 50 (2) 林木育種事業ア採種園管理事業 採種園 樹種 下刈 (ha) 整枝剪定 (ha) 大平ヶ丸 スギ 1.00 - 天 樋 ヒノキ 2.80 0.35 イ次代検定林調査 1 箇所の一般次代検定林において, 生育調査を実施した 検定林名 西広 72 号 設定年度平成 3 年度 場所 面積 (ha) 三原市大和町椋梨 1.50 樹種 ヒノキ実生 系統数 植栽本数 調査年月 16 4,500 平成 24 年 3 月 ( 調査結果 ) 西広 72 号 系統名 測定胸高直径樹高本数 ( cm ) (m) 幹曲り 1 柳井 2 号 17 13.4 11.8 4.0 2 氷上 1 号 21 11.2 9.4 3.5 3 局福山 1 号 24 10.0 8.3 2.9 4 局津山 1 号 25 11.4 9.3 3.4 5 局山口 1 号 26 12.1 10.8 3.5 6 比婆 3 号 23 11.5 10.3 3.4 7 賀茂 1 号 22 11.3 9.9 3.8 8 徳山 1 号 22 11.8 9.8 3.2 9 氷上 5 号 22 11.7 10.2 4.4 10 氷上 9 号 17 11.2 9.9 4.1 11 局津山 2 号 16 12.2 11.1 4.3 12-1 対照区 13 12.0 10.9 4.1 12-2 対照区 24 13.0 11.5 3.3 13 真庭 1 号 23 11.4 9.8 3.2 14 安佐 1 号 22 12.7 10.6 4.1 15 賀茂 2 号 24 11.5 9.8 4.0 16 比婆 1 号 21 12.2 10.3 4.4 1~12-1 は第 Ⅰブロック,12-2~16 は第 Ⅱブロックに植栽されており, それぞれ複数列の内の 1 列目を測定調査した - 15 -

幹曲がりの基準 ( 幹曲がり ) 5( なし ) : まったく曲がりがない 4( 小 ) : 少し曲がりがあるが, 地上 1~5m で 4m 採材可能 3( 中 ) : 中程度の曲がりがあるが, 地上 ~4m で 3m 採材可能 2( やや大 ): やや大きな曲がりがあるが, 地上 1~5m で 3m 採材可能 1( 大 ) : 曲がりが大きく, 地上 1m~5m で 3m 採材不可能 2 技術的課題解決支援事業 [ 担当 ] 技術支援部 林業研究部 利用者からの技術的課題解決依頼に応じて, その解決に向けて検討することを請負, 技術指導と併せ検討結果を記載した技術支援レポートを交付する [ 事業実績 ] 申請者数 ( 名 ) 件数 ( 件 ) 2 2 3 行政支援調査 (1) 自然再生事業モニタリング 調査事業 [ 実施期間 ] 平成 18 年度 ~23 年度 [ 担当 ] 山場淳史 環境県民局環境部自然環境課からの依頼により, 山県郡北広島町における八幡湿原自然再生事業を支援するため, 事業地の現状および再生状況について, 空撮技術等を用いて調査 検証する [ 全体計画 ] (1) 工事施工前の植生状況 (2) 工事施工中の施設配置状況および植生の管理状況 (3) 工事施工後の施設配置状況および植生の再生状況 - 16 -

[ 事業実績 ] 平成 23 年 9 月 6 日から 7 日にかけて, 東京大学大学院工学系研究科鈴木 土屋研究室 ( 小型自律飛行ロボットによる空撮 ), 早稲田大学大学院理工学研究科橋詰 天野研究室 ( 画像解析および編集システム ) との共同作業により現地にて空撮が行われた 撮影された画像は機体の位置 姿勢情報をもとに自動的に補正 合成され, 事業区域の精密な現況写真として県の植生図作成業務に活用された (2) カシノナガキクイムシ防除手法実証事業 [ 実施期間 ] 平成 23 年度 [ 担当 ] 亀井幹夫 中国 5 県林業試験研究機関と連携して, 木を伐倒 枯死させずに, 樹体内のカシノナガキクイムシを駆除する方法の開発 実証を目指す [ 全体計画 ] 化学農薬を利用しない駆除方法として, 昆虫寄生性線虫バイオセーフ ( 有効成分 :Steinernema carpocapsae 感染態 3 期幼虫,( 株 ) エス ディー エスバイオテック ) を利用した駆除効果を検討する [ 事業実績 ] 2010 年 5 月にコナラ, ミズナラ, アラカシの枯死木及び穿入生存木にバイオセーフ懸濁液を接種した 処理木及び無処理木に羽化トラップを設置して, 脱出するカシノナガキクイムシを捕獲し, 処理木と無処理木で脱出数に違いがあるかを調査した - 17 -

4 設備利用及び依頼試験 [ 担当 ] 技術支援部 林業研究部 企業等からの木材加工機器や設備の利用促進を図るとともに, 木材の性能に関する依頼試験を実施する [ 事業実績 ] 設備利用処理実績依頼試験処理実績 実大材乾燥機 7 回 ( 乾燥スケジュール試験 ) 自動 2 面直角旋盤 ( 基本物性試験 ) モルダー 5 時間曲げ 6 件 リップソー - 18 - 圧縮 クロスカットソー 2 時間引張 万能横切機せん断 2 件パネルソー 9 時間割裂 ユニバーサルサンダー フィンガーシェーバー フィンガープレス 硬さ 釘引抜き 引張せん断接着強さ 木材用コールドプレス 1 回平面引張せん断強さ 幅はぎプレス 1 時間パーティクルボード剥離強さ ホットプレス 20 時間衝撃曲げ 接着剤塗布機 3 時間 ( 実大材強度試験 ) 薬剤減圧加圧注入機 9.5 時間曲げ 78 件 チップ粉砕機 スケジュール乾燥機 坐屈 長柱圧縮 木材万能強度試験機短柱圧縮 6 件 実大材強度試験機 4 時間引張 27 件 実大引張試験機壁体せん断 1 件 壁体せん断試験機 構造物曲げ強度 燃焼試験機 ( 燃焼試験 ) 含水率調整機 ( 接着性能試験 ) 送風式定温乾燥機 1 回煮沸 多点歪み測定装置 温冷水浸せき データ処理パソコン ( 成績書 ) 50 部 合計 9 回 54 時間合計 120 件 50 部

5 研修会等への講師派遣等 [ 講師 ] 年月日研修会名または内容主催又は依頼先氏名 平成 23 年 5 月 10-12 日 平成 23 年 6 月 28 日 作業道研修 広島県林業 木材産業活性化推進協議会 山場淳史 対象人員 60 名 場 所 北部農林水産事務所および東城町森林組合管内 ( 庄原市 ) 平成 23 年度森林測量広島県三次庁舎広島県林業課山場淳史 48 名研修 ( 三次市 ) 八千代町サイクリ広島県林業研究グルー広島県林業研究グ平成 23 年 7 月 20 日亀井幹夫 30 名ングターミナルプ連絡協議会通常総会ループ連絡協議会 ( 安芸高田市 ) 温井スプリング太田川流域森林整平成 23 年 10 月 6 日ナラ枯れ講演会亀井幹夫 50 名ス 試験地備センター ( 安芸太田町 ) GIS GPS を活用した広島県立総合技術佐野俊和広島県三次庁舎平成 24 年 2 月 16 日森林作業道の路網計画研究所林業技術セ 55 名山場淳史 ( 三次市 ) 研修会ンター消防団幹部教育 ( 上級幹部科 ) 安全管理 ( 山平成 24 年 2 月 16 日広島県消防学校広島県消防学校與儀兼三 72 名林内における安全管 ( 広島市安佐北区 ) 理 ) 不燃化等高機能化廿日市市商工保健第 4 回不燃化等高機能藤田和彦平成 24 年 3 月 29 日木材加工技術研究 40 名会館化木材加工技術研究会石井利典会 ( 廿日市市 ) [ 発表 ] 年月日研修会名または内容主催又は依頼先氏名 - 19 - 対象人員 関西地区林業試験研究関西地区林業試験平成 23 年 7 月 28 日機関連絡協議会森林環研究機関連絡協議山場淳史 21 名境部会会関西地区林業試験研究関西地区林業試験平成 23 年 7 月 14 日機関連絡協議会木材部研究機関連絡協議石井利典 24 名会会中国五県が連携した共與儀兼三広島県平成 23 年 8 月 2 日同研究等に向けた勉強山場淳史 10 名 ( 中国五県 ) 会森林利用分科会佐野俊和関西地区林業試験研究関西地区林業試験亀井幹夫平成 23 年 8 月 10 日機関連絡協議会保護部研究機関連絡協議 41 名吉岡寿会会 場 所 ピュアリティまきび ( 岡山市 ) KKR ホテル金沢 ( 石川県金沢市 ) 島根県中山間地域研究センター ( 島根県飯石郡 ) 鯉城会館 ( 広島市中区 )

関西地区林業試験研究関西地区林業試験平成 23 年 8 月 25 日機関連絡協議会経営機研究機関連絡協議械部会会 中国五県が連携した共広島県平成 23 年 8 月 29 日同研究に向けた勉強会 ( 中国五県 ) 木材分科会 中国五県が連携した共広島県平成 23 年 12 月 14 日同研究に向けた勉強会 ( 中国五県 ) 保護分科会 與儀兼三佐野俊和 福芳隆博藤田和彦石井利典 福芳隆博亀井幹夫 29 名 7 名 11 名 芦原温泉 越路 ( 福井県あわら市 ) 広島県三次庁舎 ( 三次市 ) 広島県三次庁舎 ( 三次市 ) 6 技術相談 [ 実績 ] 業種別 - 20 - 月別相談件数 ( 単位 : 件 ) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 年計 育林業 2 3 1 7 素材生産業 1 2 2 2 6 きのこ生産業 0 0 特用林産物生産業 0 林業用種苗生産業 1 1 森林組合 1 3 2 5 1 1 1 1 16 林業請負業 0 木材 木製品製造業 5 3 4 11 4 5 2 3 4 6 4 3 54 林業用機械製造業 2 1 3 木材加工機械製造業 1 1 1 1 1 5 その他製造業 1 1 2 2 5 3 14 専門サービス ( 森林 林業 ) 1 2 1 1 2 7 専門サービス ( 木材 ) 1 1 団体 ( 森林 林業 ) 2 2 2 1 1 1 9 団体 ( 木材 ) 1 2 1 1 1 6 研究機関 ( 公設試 ) 1 1 3 3 2 2 2 1 2 17 研究機関 ( 民間 ) 1 2 3 県 ( 行政 ) 1 5 9 5 5 10 3 1 1 3 43 県 ( 普及組織 ) 3 2 2 2 1 1 1 3 1 1 17 市町 1 1 1 1 4 教育機関 ( 大学 ) 1 2 1 1 5 教育機関 ( 大学以外 ) 1 1 その他 2 6 6 4 1 12 14 11 7 5 12 8 88 合計 24 29 33 35 11 29 37 29 23 22 29 22 323

Ⅲ 技術移転 1 林業技術センター研究成果発表会 2 試験研究成果等の発表 (1) 林業技術センター刊行物 (2) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所成果発表会 (3) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所研究成果集 (4) ひろしまの林業 への投稿 (5) 学会 刊行物 3 広報 (1) 新聞 (2) テレビ ラジオ - 21 -

1 林業技術センター研究成果発表会 (1) 日時平成 24 年 2 月 3 日 ( 金 )13 時 ~16 時 00 分 (2) 場所十日市コミュニティセンター ( 三次市十日市南 1-2-18) (3) 内容 1 特別講演 地域に適合した林業機械作業システムについて 高知大学農学部准教授鈴木保志 2 口頭発表 番号発表題名発表者 1 2 3 4 広島県の地形 地質に合った作業システム開発を目指して 1トラクタ系作業システムの実証試験結果とその可能性広島県の地形 地質に合った作業システム開発を目指して 2 間伐技術 将来の木施業 の考え方と実践事例 県産材の需要拡大のための新たな高度加工技術の取り組み 1 木材の不燃化処理技術の開発 県産材の需要拡大のための新たな高度加工技術の取り組み 2 安心 安全な乾燥材生産技術の開発 與儀兼三 佐野俊和 花ヶ崎裕洋 藤田和彦 3 ポスター発表 番号題名発表者 1 低コスト林業団地 における効率的な路網計画策定技術の開発 佐野俊和山場淳史 2 広島県のナラ枯れ被害状況と被害対策亀井幹夫 3 UVA( 小型自律飛行ロボット ) による八幡湿原自然再生事業地の植生観測山場淳史 4 トラクタ系作業システムの実証試験結果とその可能性與儀兼三 5 間伐技術 将来の木施業 の考え方と実践事例藤田和彦 6 木材の不燃化等高機能化技術の開発花ヶ崎裕洋 7 安全 安心な乾燥材生産技術の開発藤田和彦 8 林業技術センターの業務概要技術支援部 9 広島県立総合技術研究所各センターの紹介各センター (4) 来場者数 150 名 - 22 -

2 試験研究成果等の発表 (1) 林業技術センター刊行物 最近の研究成果 2011 発行日題名 広島県の地形 地質に合った作業システム開発を目指して - トラクタ系作業システムの実証試験結果とその可能性 - 24.3.30 広島県の地形 地質に合った作業システム開発を目指して - 間伐技術 将来の木施業 の考え方と実践事例 - 県産材の需要拡大のための新たな高度加工技術の取り組み - 木材の不燃化処理技術の開発 - 県産材の需要拡大のための新たな高度加工技術の取り組み - 安心 安全な乾燥材生産技術の開発 - (2) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所成果発表会 (1) 日時平成 23 年 11 月 14 日 ( 月 )13 時 00 分 ~17 時 00 分 (2) 場所八丁堀シャンテ ( 広島市中区 ) (3) 発表内容 区分発表題名氏名 ポスター発表 木材の不燃化処理技術 木材圧密化技術 花ヶ崎裕洋 藤田和彦 (3) 平成 23 年度広島県立総合技術研究所研究成果集 発行年月題名氏名 24.3 木材の内部割れを防ぐ乾燥技術を開発藤田和彦 - 23 -

(4) ひろしまの林業 への投稿 林業技術センター情報巻号年月日題名氏名 722 23. 5. 1 平成 23 年度の業務概要技術支援部 724 23 7. 1 726 23. 9. 1 GIS GPS を業務で使っておられる皆様へ, いくつかの問題提起 ドイツ オーストリアのフォレスターから提案された将来の木施業の実践 山場淳史 佐野俊和 728 23.11. 1 木材実験棟 での依頼試験について川元満夫 730 24. 1. 1 木材の燃焼と難燃剤の難燃効果花ヶ崎裕洋 732 24 3. 1 港湾周辺でのマイマイガ密度管理方法の開発亀井幹夫 (5) 学会 刊行物 学会口頭発表等 年月日学会等の名発表題名氏名講演要旨等 23.6.25 日本景観生態 UAV 空撮画像解析による八幡湿原学会第 21 回千山場淳史ほか自然再生事業地の群落区分の可能性葉大会 日本景観生態学会第 21 回千葉大会講演要旨集,p69 23.8.23 23.8.25 23.9.26 23.9.26 日本建築学会 2011 2011 年度日本直交単板を用いた単板積層材の性能川元満夫 藤田年度大会 ( 関東 ) 学術建築学会大会その 3 樹種および外層厚さが強度和彦ほか講演梗概集,C-1 構 ( 関東 ) 性能に与える影響造 Ⅲ,p231~232 日本建築学会 2011 2011 年度日本節を有するスギ板材の難燃化と準不年度大会 ( 関東 ) 学術建築学会大会藤田和彦ほか燃材料の開発講演梗概集,A-2 防 ( 関東 ) 火,p181~184 日本木材学会中国 四国支部直交単板を用いたスギ単板積層材の第 23 回研究発強度性能表会 川元満夫 藤田和彦ほか 日本木材学会中国 四国支部第 23 回研究発表会要旨集,p20~21 日本木材学会日本木材学会中花ヶ崎裕洋 川中国 四国支部スギ板の薬剤注入性と総発熱量に与国 四国支部第 23 元満夫 石井利第 23 回研究発える試験片厚さの影響回研究発表会要旨典表会集,p64-24 -

森林利用学会山場淳史 與儀森林利用会第 18 回広島県北部地域における森林作業道 23.11.18 第 18 回学術研兼三 佐野俊学術研究発表会講の路面支持力と地形指標の関係性究発表会和 川元満夫演要旨集,16 森林利用学会與儀兼三 山場森林利用学会第 18 中央ヨーロッパのウインチトラクタ 23.11.19 第 18 回学術研淳史 佐野俊回学術研究発表会と作業システムの課題究発表会講演要旨集,p21 和 涌嶋智 24.3.15 24.3.15 24.3.27 石井利典 花ヶ第 62 回日本木スギ材の温冷浴処理による簡易難燃崎裕洋 川元満材学会大会化処理の検討夫 第 62 回日本木材学会大会 第 62 回日本木材学会大会研究発表要旨集,p178 薬剤注入を行ったスギ, ヒノキ, ラ花ヶ崎裕洋 石第 62 回日本木材学ジアータパイン材を用いたコーンカ井利典 川元満会大会研究発表要ロリーメータ試験機による発熱性試夫旨集,p178 験 森林作業道の路網計画 踏査におけ山場淳史 佐野第 123 回日本森林第 123 回日本る G I S G P S を利用したツールの俊和 與儀兼三学会大会学術講演森林学会大会可能性ほか集,Pa090-24.3.27 ~29 第 123 回日本広島県におけるナラ類集団枯損の分亀井幹夫森林学会大会布と拡大経過 第 123 回日本森林学会大会学術講演集 (2012)Pb138 刊行物 刊行物内容氏名出版 森林利用学会誌,26(3), 197-198,2011 研究トピックス広島県立総合技術研究所林業技術センター 與儀兼三 森林利用学会 機械化林業,692,15-21, 2011 新たなトラクタ系 架線系作業システムの確立を目指して - 広島県西部地域における取り組み - 與儀兼三 林業機械化協会 公立林業試験研究機関研究成果集,9,37-38, 2012 港湾周辺でのマイマイガ密度管理方法の開発 亀井幹夫 森林総合研究所 - 25 -

3 広報 (1) 新聞 年月日新聞名内容 平成 23 年 4 月 5 日平成 23 年 4 月 13 日平成 23 年 9 月 7 日平成 23 年 9 月 7 日平成 23 年 9 月 7 日 日刊木材新聞林業新聞中国新聞林業新聞日刊木材新聞 不燃化の研究成果発表求められる準不燃, 不燃の需要拡大第 2 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 内装材などの情報提供発熱性などが課題第 2 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 湿原の再生空から調査北広島の八幡自然再生事業モニタリング 調査新作業システム披露中国五県森林利用分科会森林 林業再生プラン実践事業で導入した林業用トラクタK175 高機能化で, 木を活かす第 3 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 平成 23 年 9 月 14 日平成 23 年 9 月 15 日平成 23 年 9 月 27 日平成 23 年 12 月 16 日平成 24 年 1 月 1 日平成 24 年 2 月 16 日 林業新聞日刊木材新聞日刊木材新聞日刊木材新聞日刊木材新聞中国新聞 アセチル化木材紹介第 3 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 薬剤処理の番号は残っている 田坂茂樹氏が講演第 3 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 杉の寸法安定性研究も アコヤ テーマに講演池上智重氏第 3 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 不燃化を重点に開発効率的な低コスト処理を広島県立総合技術研究所林業技術センター全国の木材 建設研究機関訪問各技術センターとの交流が強み 8 技術センターを統合広島県立総合技術研究所林業技術センター カキ殻活用元気な森を広島県, 黒瀬で植林土壌改良材に 平成 24 年 2 月 18 日 平成 24 年 2 月 20 日 日刊木材新聞 中国新聞 新たな木材利用開拓重視 研究成果発表会広島県立総合技術研究所林業技術センター カキ殻 + 炭 = 広葉樹育つ? 県, 土壌改良の実験開始 - 26 -

平成 24 年 2 月 24 日 平成 24 年 3 月 24 日 林業新聞 日刊木材新聞 経費を満たす生産性を 鈴木准教授が講演林業技術センター研究成果発表会 乾燥の内部割れ等報告 研究会第 4 回不燃化等高機能化木材加工技術研究会 平成 24 年 3 月 28 日 林業新聞 火災跡地で苗木植栽試験改良材に牡蠣ガラと炭普通苗との比較検討広島県林業技術センター (2) テレビ ラジオ 年月日放送局番組名及び内容 平成 24 年 2 月 4 日平成 24 年 2 月 15 日平成 24 年 2 月 15 日平成 24 年 2 月 15 日平成 24 年 2 月 15 日 NHK 広島放送局中国放送広島ホームテレビ新広島テレビ NHK 広島放送局 昼ニュース林業技術センター研究成果発表会開催 RCC ニュース 6 治山事業地における牡蠣ガラと炭の施用による苗木植栽試験 Jステーション治山事業地における牡蠣ガラと炭の施用による苗木植栽試験 スーパー N 治山事業地における牡蠣ガラと炭の施用による苗木植栽試験 お好みワイド治山事業地における牡蠣ガラと炭の施用による苗木植栽試験 - 27 -

Ⅳ 参考資料 1 平成 23 年度収支状況 (1) 収入 科 目 金額 ( 千円 ) 庁 舎 使 用 料 81 木材実験棟使用料及び手数料 1,817 設備使用料 221 受託試験手数料 1,596 財産収入 331 収穫物売払収入 331 諸収入 5,199 試験研究受託金 4,843 技術的課題解決支援事業受託金 20 保 険 料 0 雑 入 336 合計 7,427 (2) 支出 科目金額 ( 千円 ) 総務費 31,888 人事管理費 6 企画総務費 0 一般管理費 0 研究開発費 31,882 衛生費 101 自然環境対策費 101 農林水産業費 2,651 農業技術指導費 0 林業振興指導費 0 林業総務費 0 森林整備費 2,651 合計 34,639 * 千円未満四捨五入のため, 合計が一致しない場合がある - 28 -

2 平成 23 年度林業技術センター職員名簿 ( 平成 24 年 3 月 31 日現在 ) 部名職名氏名 センター長行森章 次長西田義則 次長岡部茂 総務担当専門員竹下奈留美 ( 兼 ) 部長岡部茂 技術支援部 総括研究員吉岡寿 総括研究員與儀兼三 部長福芳隆博 副部長藤田和彦 主任研究員佐野俊和 副主任研究員川元満夫 林業研究部 副主任研究員山場淳史 副主任研究員石井利典 研究員亀井幹夫 研究員花ヶ崎裕洋 - 29 -

平成 23 年度業務報告 平成 24 年 4 月 1 日発行 広島県立総合技術研究所林業技術センター 広島県三次市十日市東四丁目 6-1 TEL 0824-63-5181( 代表 ) ( 直通電話 ) 技術相談専用 0824-63-0897 FAX 0824-63-7103