日本食品成分表分析マニュアル第4章

Similar documents
すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

IC-PC法による大気粉じん中の六価クロム化合物の測定

を加え,0.05 mol/l チオ硫酸ナトリウム液で滴定 2.50 する.0.05 mol/l チオ硫酸ナトリウム液の消費量は 0.2 ml 以下である ( 過酸化水素として 170 ppm 以下 ). (4) アルデヒド (ⅰ) ホルムアルデヒド標準液ホルムアルデヒド メタノール液のホルムアルデヒ

本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う

目次 1 事業で用いた分析法 実験方法 試料 試薬 ) ソルビン酸標準品 ) その他の試薬 装置及び器具 定量方法 ) 抽出 ) HPLC による測定 )

研究22/p eca

パナテスト ラットβ2マイクログロブリン

Taro-試験法新旧

(Microsoft Word \203r\203^\203~\203\223\230_\225\266)

土壌溶出量試験(簡易分析)

9 果実酒 9-1 試料の採取 3-1 による ただし 発泡のおそれのあるものは綿栓をして 速やかに試験に供する 9-2 性状 3-2 による 別に試料及び貯蔵容器において 皮膜の状態についても観察する 9-3 ガス圧 8-3 に準じて測定する 9-4 検体の調製 ガスを含むときは 8-4 によって

しょうゆの食塩分測定方法 ( モール法 ) 手順書 1. 適用範囲 この手順書は 日本農林規格に定めるしょうゆに適用する 2. 測定方法の概要 試料に水を加え 指示薬としてクロム酸カリウム溶液を加え 0.02 mol/l 硝酸銀溶液で滴定し 滴定終点までに消費した硝酸銀溶液の量から塩化ナトリウム含有

ウスターソース類の食塩分測定方法 ( モール法 ) 手順書 1. 適用範囲 この手順書は 日本農林規格に定めるウスターソース類及びその周辺製品に適用する 2. 測定方法の概要試料に水を加え ろ過した後 指示薬としてクロム酸カリウム溶液を加え 0.1 mol/l 硝酸銀溶液で滴定し 滴定終点までに消費

(Microsoft Word - \230a\225\266IChO46-Preparatory_Q36_\211\374\202Q_.doc)

食安監発第 号 食安基発第 号 平成 19 年 11 月 13 日 各検疫所長殿 医薬食品局食品安全部監視安全課長基準審査課長 ( 公印省略 ) 割りばしに係る監視指導について 割りばしに残留する防かび剤等の監視指導については 平成 19 年 3 月 23 日付け食安

酒類総合研究所標準分析法 遊離型亜硫酸の分析方法の一部修正

3. 生化学的検査 >> 3C. 低分子窒素化合物 >> 3C045. 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料採取量測定材料ネ丸底プレイン ( 白 ) 尿 9 ml 注 外 N60 セイカ 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ


第 10 章ビタミン 1 L- アスコルビン酸又は L- アスコルビン酸カルシウム ( 適用範囲 : プレミックス ) A 試薬の調製 1) 抽出溶媒 L- システイン塩酸塩一水和物 20 g をメタリン酸溶液 (5 w/v%) に溶 かして 1 L とする ( 使用時に調製する ) 2) L- ア

土壌含有量試験(簡易分析)

日本食品成分表分析マニュアル第3章

実験手順 1 試料の精秤 2 定容試料を 5%HPO3 酸で1ml に定容し 試料溶液とする この時 アスコルビン酸濃度は1~4mg/1ml の範囲がよい 3 酸化試験管を試料の (a) 総ビタミン C 定量用 (b)daa( 酸化型ビタミン C) 定量用 (d) 空試験用の3 本 (c) 各標準液

注釈 * ここでニッケルジメチルグリオキシム錯体としてのニッケルの重量分析を行う場合 恒量値を得るために乾燥操作が必要だが それにはかなりの時間を要するであろう ** この方法は, 銅の含有量が 0.5% 未満の合金において最も良い結果が得られる 化学物質および試薬 合金試料, ~0.5 g, ある

2,3-ジメチルピラジンの食品添加物の指定に関する部会報告書(案)

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル


プロトコール集 ( 研究用試薬 ) < 目次 > 免疫組織染色手順 ( 前処理なし ) p2 免疫組織染色手順 ( マイクロウェーブ前処理 ) p3 免疫組織染色手順 ( オートクレーブ前処理 ) p4 免疫組織染色手順 ( トリプシン前処理 ) p5 免疫組織染色手順 ( ギ酸処理 ) p6 免疫

pdf ナルトグラスチム ( 遺伝子組換え ) Nartograstim(Genetical Recombination) MAPTYRASSL PQSFLLKSLE QVRKIQGDGA ALQEKLCATY KLCHPEELVL LGHSLGIPWA PLSSC

キレート滴定

A 通 則 1. 添加物の適否は, 別に規定するもののほか, 通則, 一般試験法, 成分規格 保存基準各条等の規定によって判定する ただし, 性状の項目の形状は, 参考に供したもので, 適否の判定基準を示すものではない 2. 物質名の前後に を付けたものは, 成分規格 保存基準各条に規定する添加物を

▲ アミノ酸・ペプチド・たんぱく質

4,4’‐ジアミノジフェニルメタン

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

資料 イミダゾリジンチオン 測定 分析手法に関する検討結果報告書

スライド 1

薬工業株式会社製, 各 20 µg/ml アセトニトリル溶液 ) を使用した. 農薬混合標準溶液に含まれない は, 農薬標準品 ( 和光純薬工業株式会社製 ) をアセトニトリルで溶解して 500 µg/ml の標準原液を調製し, さらにアセトニトリルで希釈して 20 µg/ml 標準溶液とした. 混

資料 o- トルイジンの分析測定法に関する検討結果報告書 中央労働災害防止協会 中国四国安全衛生サービスセンター

高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ

2009年度業績発表会(南陽)

イノベ共同体公募要領

PowerPoint プレゼンテーション

2-3 分析方法と測定条件ソルビン酸 デヒドロ酢酸の分析は 衛生試験法注解 1) 食品中の食品添加物分析法 2) を参考にして行った 分析方法を図 1 測定条件を表 3に示す 混合群試料 表示群試料について 3 併行で分析し その平均値を結果とした 試料 20g 塩化ナトリウム 60g 水 150m

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因

平成24年度 化学物質分析法開発報告書

94 石川保環研報 2 試験方法 2 1 分析法概要水質試料にサロゲート物質 ( アクリル酸 -d を添加した後, 塩酸で酸性とし, 固相カートリッジカラムで抽出する 溶出液を濃縮後, ペンタフルオロベンジルブロミド ( 以下,PFBBと表記する ) により誘導体化を行い, 内部標準物質 ( ナフタ

スライド 1

食品中のシュウ酸定量分析の検討

A6/25 アンモニウム ( インドフェノールブルー法 ) 測定範囲 : 0.20~8.00 mg/l NH 4-N 0.26~10.30 mg/l NH ~8.00 mg/l NH 3-N 0.24~9.73 mg/l NH 3 結果は mmol/l 単位でも表示できます 1. 試料の

品目 1 四アルキル鉛及びこれを含有する製剤 (1) 酸化隔離法多量の次亜塩素酸塩水溶液を加えて分解させたのち 消石灰 ソーダ灰等を加えて処理し 沈殿濾過し更にセメントを加えて固化し 溶出試験を行い 溶出量が判定基準以下であることを確認して埋立処分する (2) 燃焼隔離法アフターバーナー及びスクラバ

Taro-kv12250.jtd

ソバスプラウトのフラボノイド・アントシアニン分析法

DNA/RNA調製法 実験ガイド

5989_5672.qxd

表紙.indd

Word Pro - matome_7_酸と塩基.lwp

ミリモル毎リットル mmol/l マイクロジーメンス毎センチメートル µs/cm 度 ( 角度 ) 5. 質量百分率を示すには % の記号を用いる 液体又は気体 100mL 中の物質量 (g) を示すには w/v% の記号を用いる 物質 100g 中の物質量 (ml) を示すには v/w% の記号を

<連載講座>アルマイト従事者のためのやさしい化学(XVII)--まとめと問題 (1)

14551 フェノール ( チアゾール誘導体法 ) 測定範囲 : 0.10~2.50 mg/l C 6H 5OH 結果は mmol/l 単位でも表示できます 1. 試料の ph が ph 2~11 であるかチェックします 必要な場合 水酸化ナトリウム水溶液または硫酸を 1 滴ずつ加えて ph を調整

本報告書は 試験法開発における検討結果をまとめたものであり 試験法の実施に際して参考 として下さい なお 報告書の内容と通知または告示試験法との間に齪酷がある場合には 通知 または告示試験法が優先することをご留意ください 食品に残留する農薬等の成分である物質の試験 法開発業務報告書 フルトラニル試験

- 2 - 二前号に掲げるもの以外のポリ塩化ビフェニル廃棄物及びポリ塩化ビフェニル使用製品別表第二の第一に定める方法

Microsoft Word - タンパク質溶液内酵素消化 Thermo

有害大気汚染物質測定方法マニュアル(平成23年3月改訂)

Microsoft Word - 酸塩基

第6回 糖新生とグリコーゲン分解

31608 要旨 ルミノール発光 3513 後藤唯花 3612 熊﨑なつみ 3617 新野彩乃 3619 鈴木梨那 私たちは ルミノール反応で起こる化学発光が強い光で長時間続く条件について興味をもち 研究を行った まず触媒の濃度に着目し 1~9% の値で実験を行ったところ触媒濃度が低いほど強い光で長

untitled

比重 (15/4 ) で次式によって算出したもの S=1443/(1443+ 日本酒度 ) A はアルコール分 ( 度 ) を第 2 表により比重 (15/15 ) に換算したものである なお 振動式密度計により検体及びその留液の密度が測定できる場合は 次式によって計算する E=(Ds-Da) 0.

Microsoft Word - 箸通知案 doc

(f) メスシリンダー :JIS R 3505 に規定する呼び容量 20 ml 100 ml 200 ml 250 ml 及び 1 L のもので 体積の許容誤差の区分がクラス A のもの又はこれと同等のもの (g) ねじ口瓶 : 容量 100 ml 500 ml 及び 1 L のもの または同等の保

原子吸光分光光度計 : 島津製作所 AA-6400F ホットプレート : ヤマト科学 HK-41 3 方法 1) 銅葉緑素製剤の銅含有量の測定公定法の検討において, 抽出試験での回収率を算出するため, 各製剤の銅含有量を衛生試験法 3) に示された方法に従い, 測定した. 2) 公定法の検討 CuC

第6回 糖新生とグリコーゲン分解

3

<4D F736F F D2093C58C8088C38B4C A F94708AFC96405F2E646F63>

▲ 電離平衡

名古屋女子大学紀要 58( 家 自 ) 天狗ナス栽培条件のちがいによる果実成分への影響 竹内若子 番喜宏 * The Effects of Cultivation Conditions of Tengu-Eggplant on Fruit Composition Wakako T

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 )

札幌市-衛生研究所報37(調査報告05)

よくある指摘事項(2)

プレスハム及びソーセージのでん粉含有率 (2014) プレスハム及びソーセージのでん粉含有率測定手順書 独立行政法人農林水産消費安全技術センター 1. 適用範囲 この測定方法は 日本農林規格に定めるプレスハム及びソーセージに適用する 2. 測定方法の概要試料 5 g から水酸化カリウムエタノール溶液

東京都健康安全研究センター研究年報

Microsoft Word - manual40108 ã‡¤ã‡½ã…Łã…©ã…œã…³å‹ƒæž’æ³Ł

プロトコル 細胞 増殖 / 毒性酸化ストレス分子生物学細胞内蛍光プローブ細胞染色ミトコンドリア関連試薬細菌研究用試薬膜タンパク質可溶化剤ラベル化剤二価性試薬イオン電極 その他 機能性有機材料 酵素 (POD,ALP) を標識したい 利用製品 < 少量抗体 (10μg) 標識用 > Ab-10 Rap

セリン OH 基は極性をもつ 親水的である トレオニン OH 基は極性をもつ 親水的である チロシン OH 基は極性をもつ 親水的である 解離してマイナスの電荷を帯びる 4 側鎖 アラニン 疎水的である グリシンの次に単純 グリシン もっとも単純な構造のアミノ酸 α 炭素が不斉炭素でないので唯一立体

品目 1 エチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネイト ( 別名 EPN) 及びこれを含有する製剤エチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネイト (EPN) (1) 燃焼法 ( ア ) 木粉 ( おが屑 ) 等に吸収させてアフターバーナー及びスクラバーを具備した焼却炉で焼却する ( イ )

2 試料採取方法及び分析方法 2-1 試料採取方法 LVによる浮遊粒子状物質 (SPM) の採取 石英繊維ろ紙 (110mmφの円形にカット) をLVに装着し 毎分 20L の流 量で大気を 14 日間連続吸引し ろ紙上に SPM を採取した ろ 紙 アドバンテック東洋社製 QR-100

鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベ

スライド 1

2 3 測定原理粉砕した茶葉の測定試料から,30 でリン酸 / エタノール混合抽出溶媒によって EGCG3"Me を抽出する 抽出物は, メンブランフィルターでろ過する 紫外可視吸光光度検出器付き高速液体クロマトグラフ ( 以下, HPLC という ) を用いたグラジエント溶離で, 抽出物の中の E

5989_5672.qxd

photolab 6x00 / 7x00 バーコードのない測定項目 バーコードのない測定項目 使用できる測定法 これらの測定項目の分析仕様は 付録 4 に記載されています ここでは 使用方法は カラム 5 の測定法番号を使用して手動で選択します 測定法の選択方法の説明は 光度計の機能説明の 測定法の

オキサゾリジノン系合成抗菌剤リネゾリド点滴静注液 リネゾリド注射液 配合変化表リネゾリド点滴静注液 組成 性状 1. 組成 本剤は 1 バッグ中 (300mL) に次の成分を含有 有効成分 添加物 リネゾリド 600mg ブドウ糖 g クエン酸ナトリウム水和物 クエン酸水和物 ph 調節

Microsoft PowerPoint - protein1.ppt [互換モード]

10 高分子化学 10.1 高分子序論炭素分子が共有結合で結びついていると 高分子化学物という 例えば ポリエチレンや PET ナイロン繊維などの人工物やセルロース たんぱく質などの生体化合物である 黒鉛は高分子に数えないのが普通である 多くの高分子は 小さな繰り返しの単位が 結びつき 高分子となっ

<4D F736F F D2089BB8A7795A88EBF82C68AC28BAB2E646F63>

スライド 1

フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸

Microsoft Word - basic_21.doc

研究報告58巻通し.indd

第16改正日本薬局方

イオン成分測定方法 ( イオンクロマトグラフ法 ) 目次 1. 概要 装置及び器具 前処理 分析装置 使用器具 試薬 アニオン分析用 カチオン分析用 試験液の調製

Transcription:

第 4 章 アミノ酸 34 一般のアミノ酸 *, ヒドロキシプロリン及びアンモニア * イソロイシン, ロイシン, リシン ( リジン ), フェニルアラニン, チロシン, トレオニン ( スレオニン ), バリン, ヒ スチジン, アルギニン, アラニン, アスパラギン酸 ( 注 1), グルタミン酸 ( 注 1), グリシン, プロリン, セリン 34 1. カラムクロマトグラフ法 適用食品全般に用いる 測定方法 ( 1 ) 装置及び器具アミノ酸自動分析計恒温乾燥器ガラス細工用バーナー封管用試験管真空ポンプ ( 2 ) 試薬アミノ酸混合標準溶液 : アミノ酸混合標準液 ( 和光純薬工業 ( 株 )Type H) 及びヒドロキシプロリン標準原液をクエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で希釈して各アミノ酸濃度が 0.1 µmol/ml となるようにする ヒドロキシプロリン標準原液 : ヒドロキシプロリン標準品 ( 和光純薬工業 ( 株 ))81.95 mg を 0.01 mol/l 塩酸で250 ml に定容する 12 mol/l 塩酸 : アミノ酸自動分析用 36 % 塩酸を使用する 6 mol/l 塩酸 : 精密分析用 20 % 塩酸を使用する 2 メルカプトエタノール : 1 級 6 mol/l 塩酸 (0.04 %(v/v) 2 メルカプトエタノール含有 ):20 % 塩酸 ( 精密分析用 )500 ml に 2 メルカプトエタノール0.2 ml を加えて混合する クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2): クエン酸三ナトリウム二水和物 ( アミノ酸自動分析用 )980 g に水約 3.5 L を加えて溶かし,12 mol/l 塩酸約 700 ml 及びオクタン酸 ( アミノ酸自動分析用 ) 5 ml を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容し, クエン酸ナトリウム緩衝液原液とする クエン酸ナトリウム緩衝液原液 500 ml にチオジエチレングリコール ( アミノ酸自動分析用 )100 ml 及び水 4 L を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容する 3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 : 水酸化ナトリウム ( 特級 )120 g を水に溶解し, 1 L に定容する ( 3 ) 操作 1 ) 試料溶液の調製試料 0.2~1.5 g(w) を封管用試験管に正確にはかりとり, 6 mol/l 塩酸 (0.04 %(v/v) 2 メルカプトエタノール含有 )20 ml を加える この試験管を減圧下 (2.0 kpa(15 mmhg) 以下 ) で15 分間 143

脱気後, 封管し,110 ( 恒温乾燥器 ) で24 時間加水分解を行う 加水分解後, 冷却, 開管し, 加水分解液を容量 100 ml 全量フラスコに移し水で定容 (V) する 定容した加水分解液の適当量をとり, 3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で ph を2.2 に調整後, クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l, ph 2.2) で定容し0.45 µm のフィルターでろ過したものを試料溶液 ( 注 2) とする 2 ) 測定試料溶液 30 µl をアミノ酸自動分析計に注入し, 各アミノ酸のピーク面積又は高さを測定し, あらかじめ標準溶液 30 µl をアミノ酸自動分析計に注入して得られたピーク面積又は高さから, 試料中の各アミノ酸含量及びアンモニア含量を求める [ アミノ酸自動分析計 ( 注 3) の操作条件例 ] カラム : 強酸性陽イオン交換樹脂, 内径 4 mm, 長さ120 mm, ステンレス製 ( 注 4) 移動相 : クエン酸ナトリウム緩衝液 ( 注 5) 反応液 : ニンヒドリン試薬 ( 注 6) 波長 :570 nm 又は440 nm 本条件によるアミノ酸混合標準溶液のクロマトグラム例を図 4 1 に示した ( 4 ) 計算アミノ酸自動分析計によって得られたクロマトグラムから積分計でピーク面積又は高さを求め, 以下の式により試料中のアミノ酸含量及びアンモニア含量を計算する アミノ酸含量及びアンモニア含量 (mg/100 g)= 0.1 MW A B V N 10-3 W 100 0.1: 標準溶液の濃度 (µmol/ml) MW: 各アミノ酸及びアンモニアの分子量 A: 試験溶液のピーク面積又は高さ B: 標準溶液のピーク面積又は高さ V: 定容量 (ml) N: 希釈倍数 W: 試料採取量 (g) [ 計算に使用した各アミノ酸及びアンモニアの分子量 ] アスパラギン酸 133.1, トレオニン ( スレオニン )119.1, セリン105.1, グルタミン酸 147.1, プロリン115.1, グリシン75.1, アラニン89.1, バリン117.2, イソロイシン131.2, ロイシン 131.2, チロシン181.2, フェニルアラニン165.2, ヒスチジン155.2, リシン ( リジン )146.2, アルギニン174.2, ヒドロキシプロリン 131.1, アンモニア17.0 144

図 4 1 アミノ酸混合標準溶液のクロマトグラム例 Asp: アスパラギン酸,Thr: トレオニン ( スレオニン ),Ser: セリン,Glu: グルタミン酸,Pro: プロリン, Gly: グリシン,Ala: アラニン,Cys: シスチン *,Val: バリン,Met: メチオニン,Ile: イソロイシン, Leu: ロイシン,Tyr: チロシン,Phe: フェニルアラニン,His: ヒスチジン,Lys: リシン ( リジン ),Arg: * アルギニン,Hypro: ヒドロキシプロリン,GABA:γ アミノ酪酸 * Cys,GABA は定量には使用せず 注解 ( 注 1 ) アスパラギン, グルタミンは加水分解の際にそれぞれアスパラギン酸, グルタミン酸となるため, アスパラギン酸はアスパラギンを, グルタミン酸はグルタミンを含んだ量となる ( 注 2 ) 標準溶液と比較してピークが小さい場合は, 濃縮してもよい 加水分解液の適当量をとり, 減圧濃縮乾固後, 内容物をクエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で溶解する ( 注 3 ) アミノ酸自動分析計は JLC 500/V( 日本電子 ( 株 )),L 8800(( 株 ) 日立製作所 ) 又は相当品を用いる ( 注 4)LCR 6 ( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ( 注 5) クエン酸ナトリウム緩衝液 (H 01,H 02,H 03,H 04( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ( 注 6) 日本電子用ニンヒドリン発色溶液キット Ⅱ( 和光純薬工業 ( 株 )) あるいは相当品を用いる 145

一般のアミノ酸, ヒドロキシプロリン及びアンモニア定量法 フローチャート 146

35 シスチン及びメチオニン 35 1. カラムクロマトグラフ法 ( 過ギ酸酸化法 ) 適用食品全般に用いる 測定方法 ( 1 ) 装置及び器具アミノ酸自動分析計油浴冷蔵庫なす形フラスコ : 容量 200 ml ロータリーエバポレーター ( 2 ) 試薬標準溶液 :L システイン酸標準品 84.58 mg 及び DL メチオニンスルホン標準品 90.60 mg を正確にはかりとる 0.01 mol/l 塩酸に溶解後,200 ml に定容し, クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/ L,pH 2.2) で25 倍希釈する ( シスチン0.05 µmol/ml, メチオニン0.1 µmol/ml 相当 ) 過ギ酸溶液 : ギ酸 ( 特級 ) と過酸化水素水 ( 特級 ) を 9 : 1 の容量割合で混合し, 室温で 1 時間放置後, 使用する 12 mol/l 塩酸 : アミノ酸自動分析用 36 % 塩酸を使用する 6 mol/l 塩酸 : 精密分析用 20 % 塩酸を使用する クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2): クエン酸三ナトリウム二水和物 ( アミノ酸自動分析用 )980 g に水約 3.5 L を加えて溶かし,12 mol/l 塩酸約 700 ml 及びオクタン酸 ( アミノ酸自動分析用 ) 5 ml を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容し, クエン酸ナトリウム緩衝液原液とする クエン酸ナトリウム緩衝液原液 500 ml にチオジエチレングリコール ( アミノ酸自動分析用 )100 ml 及び水 4 L を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容する ( 3 ) 操作 1 ) 試料溶液の調製試料 0.3~1.5 g(w ) を容量 200 ml なす形フラスコに正確にはかりとり, 過ギ酸溶液 25 ml を加え, 冷蔵庫で16 時間過ギ酸酸化を行う ( 注 1) 酸化処理後, 減圧濃縮乾固し, 6 mol/l 塩酸 50 ml を加え, 130~140 油浴中で20 時間加水分解する 冷却後, 加水分解液を容量 100 ml 全量フラスコに移し定容 (V) する 定容した加水分解液の適当量をとり, 減圧濃縮乾固し, 内容物をクエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で溶解し0.45 µm のフィルターでろ過したものを試料溶液とする 2 ) 測定試料溶液 100 µl をアミノ酸自動分析計に注入し, システイン酸及びメチオニンスルホンのピーク面積又は高さを測定し, あらかじめ標準溶液 100 µl をアミノ酸自動分析計に注入して得られたピーク面積又は高さから, 試料中のシスチン含量及びメチオニン含量を求める [ アミノ酸自動分析計 ( 注 2) の操作条件例 ] カラム : 強酸性陽イオン交換樹脂, 内径 4 mm, 長さ120 mm, ステンレス製 ( 注 3) 147

移動相 : クエン酸リチウム緩衝液 ( 注 4) 反応液 : ニンヒドリン試薬 ( 注 5) 波長 :570 nm 本条件による混合標準溶液のクロマトグラム例を図 4 2 に示した 図 4 2 混合標準溶液のクロマトグラム例 ( 4 ) 計算 アミノ酸自動分析計によって得られたクロマトグラムから積分計でピーク面積又は高さを求め, 以下の式により試料中のシスチン含量又はメチオニン含量を計算する シスチン含量又はメチオニン含量 (mg/100 g)= 0.1 MW A 10-3 V N B W 100 0.1: 標準溶液の濃度 (µmol/ml) MW: 各アミノ酸の分子量 A: 試験溶液のピーク面積又は高さ B: 標準溶液のピーク面積又は高さ V: 定容量 (ml) N: 希釈倍数 W: 試料採取量 (g) [ 計算に使用した各アミノ酸の分子量 ] 1 / 2 シスチン 240.3/ 2, メチオニン 149.2 注解 ( 注 1 ) シスチンはシステインが酸化されて 2 分子結合したもの シスチン ( システインを含む ) 及びメチオニンは塩酸による加水分解では破壊されるため, 加水分解前に過ギ酸酸化を行い, それぞれ安定なシステイン酸及びメチオニンスルホンとする ( 注 2 ) アミノ酸自動分析計は JLC 500/V( 日本電子 ( 株 )),L 8800(( 株 ) 日立製作所 ) 又は相当品を用いる 148

( 注 3)LCR 6 ( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ( 注 4) クエン酸リチウム緩衝液 (P 21)( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ただし,P 11は 6 mol/l 塩酸で ph を2.83に調整後使用する ( 注 5) 日本電子用ニンヒドリン発色溶液キット Ⅱ( 和光純薬工業 ( 株 )) 又は相当品を用いる シスチン及びメチオニン定量法 フローチャート 149

36 メチオニン 36 1. カラムクロマトグラフ法 適用食品全般に用いる ただし,35. シスチン及びメチオニンの方法に従って分析を行ったとき, メチオニンが妨害ピークの影響により分離できない場合に限る 測定方法 ( 1 ) 装置及び器具アミノ酸自動分析計油浴なす形フラスコ : 容量 100 ml ( 2 ) 試薬アミノ酸混合標準溶液 : アミノ酸混合標準液 ( 和光純薬工業 ( 株 )Type H) をクエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で希釈して各アミノ酸濃度が0.1 µmol/ml となるようにする 12 mol/l 塩酸 : アミノ酸自動分析用 36 % 塩酸を使用する 6 mol/l 塩酸 : 精密分析用 20 % 塩酸を使用する 2 メルカプトエタノール : 1 級 6 mol/l 塩酸 (0.1 %(v/v) 2 メルカプトエタノール含有 ):20 % 塩酸 ( 精密分析用 )500 ml に 2 メルカプトエタノール0.5 ml を加えて混合する クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2): クエン酸三ナトリウム二水和物 ( アミノ酸自動分析用 )980 g に水約 3.5 L を加えて溶かし,12 mol/l 塩酸約 700 ml 及びオクタン酸 ( アミノ酸自動分析用 ) 5 ml を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容し, クエン酸ナトリウム緩衝液原液とする クエン酸ナトリウム緩衝液原液 500 ml にチオジエチレングリコール ( アミノ酸自動分析用 )100 ml 及び水 4 L を加え, 6 mol/l 塩酸で ph 2.2 に調整した後, 水で 5 L に定容する 3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 : 水酸化ナトリウム ( 特級 )120 g を水に溶解し, 1 L に定容する ( 3 ) 操作 1 ) 試料溶液の調製試料 0.2~2.5 g(w ) を容量 100 ml なす形フラスコに正確にはかりとり, 6 mol/l 塩酸 (0.1 %(v/ v) 2 メルカプトエタノール含有 )50 ml を加え, 窒素ガスを吹き込みながら,130~140 油浴中で 20~24 時間加水分解する 冷却後, 加水分解液を容量 100 ml 全量フラスコに移し定容 (V) する 定容した加水分解液の適当量をとり, 3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で ph を2.2 に調整後, クエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で定容し0.45 µm のフィルターでろ過したものを試料溶液 ( 注 1) とする 2 ) 測定試料溶液 30 µl をアミノ酸自動分析計に注入し, メチオニンのピーク面積又は高さを測定し, あらかじめ標準溶液 30 µl をアミノ酸自動分析計に注入して得られたピーク面積又は高さから, 試料中のメチオニン含量を求める 150

[ アミノ酸自動分析計 ( 注 2) の操作条件例 ] カラム : 強酸性陽イオン交換樹脂, 内径 4 mm, 長さ120 mm, ステンレス製 ( 注 3) 移動相 : クエン酸ナトリウム緩衝液 ( 注 4) 反応液 : ニンヒドリン試薬 ( 注 5) 波長 :570 nm 本条件による標準溶液のクロマトグラム例は図 4 1 を参照 ( 4 ) 計算アミノ酸自動分析計によって得られたクロマトグラムから積分計でピーク面積又は高さを求め, 以下の式により試料中のメチオニン含量を計算する メチオニン含量 (mg/100 g)= 0.1 MW A B V N 10-3 W 100 0.1: 標準溶液の濃度 (µmol/l) MW: メチオニンの分子量 (149.2) A: 試料溶液のピーク面積又は高さ B: 標準溶液のピーク面積又は高さ V: 定容量 (ml) N: 希釈倍数 W: 試料採取量 (g) 注解 ( 注 1 ) 標準溶液と比較してピークが小さい場合は, 濃縮してもよい 加水分解液の適当量をとり, 減圧濃縮乾固後, 内容物をクエン酸ナトリウム緩衝液 (0.067 mol/l,ph 2.2) で溶解する ( 注 2 ) アミノ酸自動分析計は JLC 500/V( 日本電子 ( 株 )),L 8800(( 株 ) 日立製作所 ) 又は相当品を用いる ( 注 3)LCR 6 ( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ( 注 4) クエン酸ナトリウム緩衝液 ( H 01,H 02,H 03,H 04( 日本電子 ( 株 )) 又は相当品を用いる ただし,P 11は 6 mol/l 塩酸で ph を2.83に調整後使用する ( 注 5) 日本電子用ニンヒドリン発色溶液キット Ⅱ( 和光純薬工業 ( 株 )) 又は相当品を用いる 151

メチオニン定量法 フローチャート 152

37 トリプトファン 37 1. 高速液体クロマトグラフ法 適用食品全般に用いる 測定方法 ( 1 ) 装置及び器具高速液体クロマトグラフ ( 蛍光検出器付き ) 恒温乾燥器水浴ガラス細工用バーナー封管用試験管真空ポンプ ( 2 ) 試薬標準溶液 : トリプトファン標準品 50 mg を正確にはかりとる 0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液に溶解後,100 ml に定容し, 水で50 倍希釈する (10 µg/ml) 水酸化バリウム八水和物 : 特級 0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 : 水酸化ナトリウム ( 特級 )40 g を水に溶解し, 1 L に定容する これを100 ml 分取し, 水で 1 L に定容する 6 mol/l 塩酸 : 精密分析用 20 % 塩酸を使用する 60 %(v/v) チオジエチレングリコール : チオジエチレングリコール ( アミノ酸自動分析用 ) 120 ml に水 80 ml を加えて混合する 3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 : 水酸化ナトリウム ( 特級 )120 g を水に溶解し, 1 L に定容する 1 %(w/v) フェノールフタレイン : フェノールフタレイン ( 特級 ) 1 g をエタノール ( 特級 ) に溶解する 過塩素酸 (60 %): 特級メタノール : 高速液体クロマトグラフ用 ( 3 ) 操作 1 ) 試料溶液の調製試料 0.2~ 2 g(w) 及び水酸化バリウム八水和物 7.8 g を封管用試験管に正確にはかりとり, 水 4.5 ml 及び60 %(v/v) チオジエチレングリコール0.5 ml を加え, 沸とう水浴中で水酸化バリウム八水和物を加熱溶解する ( 注 1 ) 溶解後, 減圧下 (5.0 kpa(38 mmhg) 以下 ) で脱気し, 封管後, 110 ( 恒温乾燥器 ) で12 時間加水分解する 冷却後, 開管し, 加水分解液を50 ml, 容量 100 ml 又は 200 ml 全量フラスコ ( 1 %(w/v) フェノールフタレイン溶液を数滴加えておく ) に移した後, 6 mol/l 塩酸で中和し,3 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で微アルカリに調整後, 定容 (V) し,0.45 µm のフィルターでろ過したものを試料溶液とする 2 ) 測定試料溶液 20 µl を高速液体クロマトグラフに注入し, トリプトファンのピーク面積又は高さを測定し, あらかじめ高速液体クロマトグラフ用標準溶液 20 µl を高速液体クロマトグラフに注入して得られ 153

たピーク面積又は高さから, 試料中のトリプトファン含量を求める [ 高速液体クロマトグラフ操作条件例 ] カラム : 内径 4.6 mm, 長さ250 mm, ステンレス製 ( 注 2) 移動相 :20 mol/l 過塩素酸 メタノール (80:20 v/v) 検出器 : 蛍光分光光度計測定波長 : 励起波長 285 nm, 蛍光波長 348 nm 流量 :0.7 ml/ 分温度 :40 本条件による標準溶液のクロマトグラム例を図 4 3 に示した 図 4 3 標準溶液のクロマトグラム例 Trp: トリプトファン ( 4 ) 計算高速液体クロマトグラフによって得られたクロマトグラムから積分計でピーク面積又は高さを求め, 以下の式により試料中のトリプトファン含量を計算する トリプトファン含量 (mg/100 g)= 10 A B V N 10-3 W 100 10: 標準溶液の濃度 (µg/ml) A: 試料溶液のピーク面積又は高さ B: 標準溶液のピーク面積又は高さ V: 定容量 (ml) N: 希釈倍数 W: 試料採取量 (g) 注解 ( 注 1) トリプトファンは塩酸加水分解では破壊されるため, アルカリを用いた加水分解を行う ( 注 2)CAPCELL PAK C18 AQ(( 株 ) 資生堂 ) あるいは相当品を用いる 154

トリプトファン定量法 フローチャート 155