Microsoft PowerPoint 病期分類概論 ppt[読み取り専用]

Similar documents
1. 来院経路別件数 非紹介 30 他疾患経過 10 自主受診観察 紹介 20 他施設紹介 合計 患者数 割合 12.1% 15.7% 72.2% 100.0% 27.8% 72.2% 100.0% 来院経路別がん登録患者数 がん患者がどのような経路によって自施設を受診し

福島県のがん死亡の年次推移 福島県におけるがん死亡数は 女とも増加傾向にある ( 表 12) 一方 は 女とも減少傾向にあり 全国とほとんど同じ傾向にある 2012 年の全のを全国と比較すると 性では高く 女性では低くなっている 別にみると 性では膵臓 女性では大腸 膵臓 子宮でわずかな増加がみられ

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

付表 登録数 : 施設 部位別 総数 1 総数 口腔咽頭 食道 胃 結腸 直腸 ( 大腸 ) 肝臓 胆嚢胆管 膵臓 喉頭 肺 骨軟部 皮膚 乳房

IARC/IACRにおける多重がんの判定規則改訂版のお知らせ

付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

付表 登録数 : 施設 部位別 総数 1 総数 口腔咽頭 食道 胃 結腸 直腸 ( 大腸 ) 肝臓 胆嚢胆管 膵臓 喉頭 肺 骨軟部 皮膚 乳房 全体

平成29年度沖縄県がん登録事業報告 背表紙印字

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

Microsoft Word - 眼部腫瘍.doc

          

Microsoft Word - 頭頸部.docx

院内がん登録について 院内がん登録とは がん ( 悪性腫瘍 ) の診断 治療 予後に関する情報を収集 整理 蓄積し 集計 解析をすることです 登録により収集された情報は 以下の目的に使用されます 診療支援 研修のための資料 がんに関する統計資料 予後調査 生存率の計測このほかにも 島根県地域がん登録

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( はい / ) 上記外来の名称 対象となるストーマの種類 7 ストーマ外来の説明が掲載されているページのと は 手入力せずにホームページからコピーしてください 他施設でがんの診療を受けている または 診療を受けていた患者さんを

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( / ) 上記外来の名称 ストマ外来 対象となるストーマの種類 コロストーマとウロストーマ 4 大腸がん 腎がん 膀胱がん ストーマ管理 ( 腎ろう, 膀胱ろう含む ) ろう孔管理 (PEG 含む ) 尿失禁の管理 ストーマ外

00467TNM悪性腫瘍の分類日本語版第7版

8 整形外科 骨肉腫 9 脳神経外科 8 0 皮膚科 皮膚腫瘍 初発中枢神経系原発悪性リンパ腫 神経膠腫 脳腫瘍 膠芽腫 頭蓋内原発胚細胞腫 膠芽腫 小児神経膠腫 /4 別紙 5( 臨床試験 治験 )

スライド タイトルなし

<4D F736F F D208A6582AA82F182CC82DC82C682DF81698AAE90AC816A815188F38DFC97702E646F63>

5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

Microsoft Word - 胆嚢.doc

原発不明がん はじめに がんが最初に発生した場所を 原発部位 その病巣を 原発巣 と呼びます また 原発巣のがん細胞が リンパの流れや血液の流れを介して別の場所に生着した結果つくられる病巣を 転移巣 と呼びます 通常は がんがどこから発生しているのかがはっきりしている場合が多いので その原発部位によ

日産婦誌61巻4号研修コーナー

< A815B B83578D E9197BF5F906697C38B40945C F92F18B9F91CC90A72E786C73>

1)表紙14年v0

43048腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約第1版 追加資料

がん登録実務について

遠隔転移 M0: 領域リンパ節以外の転移を認めない M1: 領域リンパ節以外の転移を認める 病期 (Stage) 胃がんの治療について胃がんの治療は 病期によって異なります 胃癌治療ガイドラインによる日常診療で推奨される治療選択アルゴリズム (2014 年日本胃癌学会編 : 胃癌治療ガイドライン第

密封小線源治療 子宮頸癌 体癌 膣癌 食道癌など 放射線治療科 放射免疫療法 ( ゼヴァリン ) 低悪性度 B 細胞リンパ腫マントル細胞リンパ腫 血液 腫瘍内科 放射線内用療法 ( ストロンチウム -89) 有痛性の転移性骨腫瘍放射線治療科 ( ヨード -131) 甲状腺がん 研究所 滋賀県立総合病

外来在宅化学療法の実際

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です

9章 その他のまれな腫瘍

特別条件付契約のしおり このたびは 当社に生命保険のお申し込みをいただき 誠にありがとうございます 本帳票は ご契約のしおり 約款 と共に大切に保管いただきますようお願いいたします

部位別 施設名 総数 がん診療連携拠点病院院内がん登録 2014 年集計 口腔咽頭 食道胃結腸直腸大腸肝臓 胆嚢胆管 膵臓喉頭肺 埼玉県立がんセンター 3, さいたま赤十字病院 1,456-2

頭頚部がん1部[ ].indd

限局性前立腺がんとは がんが前立腺内にのみ存在するものをいい 周辺組織やリンパ節への局所進展あるいは骨や肺などに遠隔転移があるものは当てはまりません がんの治療において 放射線療法は治療選択肢の1つですが 従来から行われてきた放射線外部照射では周辺臓器への障害を考えると がんを根治する ( 手術と同

病理剖検登録の手引き_剖検情報

巽病院で大腸癌 巽病院で大腸癌手術をお受けになる方に 大腸癌手術をお受けになる方に 巽病院では,患者さんの人権を尊重し,患者さんにご満足頂け,喜んで退院して頂け るような治療を目指しています 手術前には十分な説明をし,ご納得頂いた上で,最も 良いと思われる治療法を選択して頂くことにしております 大腸

4 月 20 日 2 胃癌の内視鏡診断と治療 GIO: 胃癌の内視鏡診断と内視鏡治療について理解する SBO: 1. 胃癌の肉眼的分類を列記できる 2. 胃癌の内視鏡的診断を説明できる 3. 内視鏡治療の適応基準とその根拠を理解する 4. 内視鏡治療の方法 合併症を理解する 4 月 27 日 1 胃

094 小細胞肺がんとはどのような肺がんですか んの 1 つです 小細胞肺がんは, 肺がんの約 15% を占めていて, 肺がんの組 織型のなかでは 3 番目に多いものです たばことの関係が強いが 小細胞肺がんは, ほかの組織型と比べて進行が速く転移しやすいため, 手術 可能な時期に発見されることは少

性黒色腫は本邦に比べてかなり高く たとえばオーストラリアでは悪性黒色腫の発生率は日本の 100 倍といわれており 親戚に一人は悪性黒色腫がいるくらい身近な癌といわれています このあと皮膚癌の中でも比較的発生頻度の高い基底細胞癌 有棘細胞癌 ボーエン病 悪性黒色腫について本邦の統計データを詳しく紹介し

腹腔鏡補助下膀胱全摘除術の説明と同意 (2) 回腸導管小腸 ( 回腸 ) の一部を 導管として使う方法です 腸の蠕動運動を利用して尿を体外へ出します 尿はストーマから流れているため パウチという尿を溜める装具を皮膚に張りつけておく必要があります 手術手技が比較的簡単であることと合併症が少

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

<4D F736F F D DC58F4994C5817A3894C58F808B925F82AA82F182CC8A6782AA82E882C690698D F8CF6955C97702E646F63>

<4D F736F F F696E74202D20925F CF82CC D8F8A8CA9836E FC95D246494E414C5B93C782DD8EE682E890EA97705D>

Microsoft Word - 食道癌ホームページ用.doc

Microsoft Word - 肺癌【編集用】

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

Microsoft PowerPoint - 【資料3】届出マニュアル改訂について

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

い結合組織性の瞼板がある 瞼板中には 30~40 個の瞼板腺 ( マイボーム Meibome 腺 ) が一列に存在し 導管は眼瞼後縁に開口する 前縁には 睫毛 ( まつ毛 ) が 2~3 列あり その根部に睫毛腺 ( モル Moll 腺 ) また脂腺 ( ツァイス Zeiss 腺 ) が開く 涙腺は

Transcription:

病期分類概論 ミニ実務者研修会 (2 日間 ) 第 2 日目 10:30-12:00 今日のお話 1. なぜ 病期分類が必要なのか 3. 癌取り扱い規約分類 4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 5. 主要 5 部位 + 前立腺がんの病期分類 6. 病期分類計算システム Canstage 1 1. なぜ 病期分類が必要なのか 1/5 はじめに 1. なぜ 病期分類が必要なのか ヒトの体 : 数十兆個の細胞から構成される 200 以上もの細胞のタイプが存在し それらすべての細胞が がん化 の可能性を持つ がん とは 200 以上の異なる病気であるともいえ 同じ細胞のタイプであっても 異なる性格を帯びる がん もある 3 1

1. なぜ 病期分類が必要なのか 2/5 1. なぜ 病期分類が必要なのか 3/5 科学的に検討 検証するために 似たもの同士 を集め その特徴をつかむ 病理組織診断 ( 組織型 分化度 ) や病期分類 ( 臨床的 病理学的な拡がり ) その他 1 解剖学的部位 2 病状や徴候が続いている期間 3 患者の性 4 年齢なども考えられる 具体的に 1. 治療決定に関しての情報が必要 2. 予後に関する評価を行う場合 同様な症例をまとめる必要がある 3. 異なる加療がなされた場合 それを比較検討するためには 同様な症例をまとめる必要がある 4 5 1. なぜ 病期分類が必要なのか 4/5 1. なぜ 病期分類が必要なのか 5/5 病期の利用 いろいろな病期 1. 適切な治療方法の決定 2. 医療の結果を評価 3. 過去の経験から得られる予後情報の利用 4. がん研究への利用 5. 治療結果の評価の際に考慮する因子として 利用 1. UICC TNM 分類 2. 取扱い規約分類 ( 部位別 ) 3. 進展度 ( 臨床進行度 ) 4. FIGO 分類 :( 部位特異的分類 = 子宮体部 頚部 ) 5. Dukes 分類 ( 部位特異的分類 = 大腸 ) 6. Ann Arbor 分類 ( 部位特異的分類 = リンパ腫 ) など がん登録で記録する場合は 上記 1,2,3 の分類でおこなう 6 7 2

TNM 分類 ( 詳細は TNM 悪性腫瘍の分類第 6 版を参照 ) T: 原発腫瘍の拡がり N: 所属リンパ節転移の有無と拡がり M: 遠隔転移の有無 リンパ腫については T, N, M の各分類は振られず 病期分類だけを用いる 9 6 つの原則 2. 2 通りの分類 全ての部位に適用される総則 ( 序論 P7~) 1. すべての症例は組織学的 ( 顕微鏡的 ) な確証がされなければならない 確証がない症例は区別して記録する (a) 臨床分類 ( 治療前臨床分類 )ctnm 治療前に得られた情報に基づく (b) 病理学的分類 ( 術後病理組織学的分類 ) ptnm 治療前に得られた情報に基礎をおくものであるが, 手術や病理組織学的検索で得られた知見により補足修正される 10 11 3

3. 病期分類の決定 4. 迷ったら低い分類を選択 T,N,M, あるいはpT,pN,pM 分類が決定されると それらに基づき症例は病期に分けることができる TNM 分類および病期分類はいったん決定されたならば, 変更することなく病歴記録に留められねばならない T,N あるいは M の判定に際し, どの分類に入れるのが正確か疑わしいときは, 進展度の低いほうに入れる このことは病期分類に反映する 例 )T2~3? T2a or T2b 12 13 5. 同時性多発癌の場合は 最も進展度の高い病巣を選択 6. 病期分類には亜分類がある 1 つの臓器に同時性多発がんがある症例は, 最も進展度の高い病巣の T 分類に分類される 3m, tub2, 2*1cm 1mp, tub2, 3*2cm 2ss, tub1, 1*0.5cm TNM 分顆および病期分類は, 基本的な定義づけを変えない限り, 臨床学的に, または検索目的により簡便化したり, 拡大解釈したりすることができる たとえば,T,N,M の各分類のいずれも亜分類することができる 14 15 4

T 分類 1. 管腔臓器の場合 臓器の壁への浸潤の深さにより判断 : 多くの臓器では Tx: 原発巣の評価不可能 T0: 原発腫瘍なし Tis: 上皮内癌 T1: 粘膜下層まで至る腫瘍 T2: 粘膜筋層まで至る腫瘍 T3: 最外層まで至っている腫瘍 ( 漿膜 外膜 ) T4: 隣接臓器に直接浸潤している腫瘍 1 食道 2 胃 3 小腸 4 大腸 ( 結腸 直腸 ) 5 胆嚢 胆管 6 十二指腸乳頭部 7 子宮体部 8 陰茎 9 膀胱 10 腎盂 尿管 尿道 T 分類 2. 実質臓器の場合 A. 腫瘍の大きさにより判断 ( 臨床的もしくは病理学的に判断 腫瘍の数を考慮する臓器もある ) 1 口唇 口腔 2 中咽頭 3 唾液腺 4 甲状腺 ( 病期分類には 組織型と年齢が必要 ) 5 肛門 肛門管 6 肝臓 7 肉腫 ( 病期分類には 組織学的悪性度が必要 ) 8 皮膚 ( 基底細胞癌 扁平上皮癌 ) 9 乳腺 10 腎臓 11 脳 12 眼瞼 13 結膜 14 眼窩 ( 肉腫 ) 15 涙腺 16ウィルムス腫瘍 17 神経芽細胞腫 16 17 T 分類 2. 実質臓器の場合 B. 腫瘍の部位とその拡がりにより判断原発巣と隣接した臓器に関する解剖学的知識が必要 ( 臨床的もしくは 病理学的に判断 ) 1 上咽頭 下咽頭 ( 腫瘍径も考慮 ) 2 喉頭 3 上顎洞 4 膵臓 5 肺 6 胸壁胸膜 7 骨 8 子宮頚部 9 卵巣 10 膣 外陰 11 前立腺 12 精巣 13 悪性リンパ腫 14 網膜芽細胞腫 卵巣がんの腹膜転移はT3(III 期 ) 遠隔転移ではない! 18 N 分類 Nx: 所属リンパ節転移の評価不可能 N0: 所属リンパ節転移なし N1~4: 所属リンパ節転移あり ( 大きさ 数 転移リンパ節部位 側性等を考慮 ) 19 5

1. 所属リンパ節転移の有無で分類 N 分類を単に所属リンパ節転移の有無で分類 2. 所属リンパ節転移数で分類 1 食道 2 小腸 3 肝臓 4 十二指腸乳頭 5 膵臓 6 骨 7 軟部組織 8 皮膚 9 子宮頚部 10 子宮体部 11 卵巣 12 陰茎 13 眼瞼 ( 癌腫 ) 14 結膜 ぶどう膜 15 網膜芽細胞腫 16 眼窩 ( 肉腫 ) 17 涙腺 18 ウィルムス腫瘍 19 神経芽細胞腫 20 小児軟部肉腫 A. リンパ節転移数と大きさで判断 ( 病理組織診断上でのリンパ節転移数と大きさの一方もしくは双方 ) 1 結腸 直腸 ( 転移リンパ節数のみ ) 2 前立腺 3 精巣 4 膀胱 5 腎臓 6 腎盂 尿管 7 尿道 B. リンパ節転移の側性 ( 同側 反対側 ) と大きさで判断 1 口唇 口腔 2 咽頭 3 喉頭 4 上顎洞 5 唾液腺 6 悪性黒色腫 ( 大きさと部位 ) 7 乳腺 ( 病理診断 ) 側性のみ ( 同側 反対側 ) 8 甲状腺 9 膣 10 外陰 20 21 C. 特定のリンパ節転移での判断 1 胃 2 肛門管 3 胆嚢 胆管 4 肺 5 壁側胸膜 3. リンパ節転移を考慮しない (N 分類はない ) N 分類を病期分類に用いない 1 脳 2 悪性リンパ腫 22 23 6

M 分類 Mx: 遠隔転移の評価が不可能 M0: 遠隔転移なし M1: 遠隔転移あり その他の病期分類情報 T 分類 N 分類 M 分類以外に必要な情報がある 1. G 病理組織学的悪性度 1 骨 2 軟部組織 3 前立腺 2. S 血清腫瘍マーカー精巣 3. 年齢 / 病理組織型分類甲状腺 4. リスク分類妊娠絨毛性腫瘍 24 25 TNM 分類で用いられている記号 (1) TNM 分類で用いられている記号 (2) 記号記号の意味例 T 原発腫瘍の拡がり T1b N 所属リンパ節転移の有無と拡がり N0 M 遠隔転移の有無 M1 0 原発腫瘍が認められない場合 所属リンパ節 遠隔転移の無い場合 T0 N0 X T, N, Mが評価できない場合 ( 検査をしていない 診療録に表記がない等 ) Tx, Nx, Mx is 上皮内癌 Tis a, b, c T, N, Mの亜分類 T1b, N2a, M1c Stage 0 上皮内癌の病期 Stage I-IV 病期 I~IVに従い大きい番号ほど進行している Stage II A, B, C Stage( 病期 ) の亜分類 StageIIIB, Stage IA 記号記号の意味例 c 臨床分類の際につく前頭語 ct2 p 病理学的分類の際につく前頭語 pn0 r 再発治療の際の分類の時の前頭語 rm1 a 病理解剖による分類の際の前頭語 Stage aii y 既治療例を再分類した場合の前頭語 ypt1 ypn0 M0 m 多重がんの際の分類に接尾記号 T1(m) S 血清腫瘍マーカー分類 ( 精巣癌のみ ) SX L リンパ管侵襲 L1 V 静脈侵襲 V0 C 診断の確実性 C1 R 遺残腫瘍の有無 R2 26 27 7

太字の縦線 (p18) 第 5 版 (1997) と比べて 第 6 版 (2002) に本質的な改訂がある部分には各ページの左側に太い縦線を引いてある 3. 癌取り扱い規約分類 薄い縦線 :TNM Supplement 第 2 版 (2001) で行なわれた改定部分 28 3. 癌取り扱い規約分類 3. 癌取り扱い規約分類 取扱規約 学会 研究会で作成している我が国独自の決まり 近年 TNM 分類に沿った分類に変更している部位 ( 乳腺 肺 ) もある 従って 独自 とも言えなくなってきている! 基本的には UICCTNM 分類と似たような概念 T 因子 N 因子 M 因子の 3 因子に大きく分けて その中を TNM 分類とは多少異なった分け方をしている 多くの臓器において 取扱い規約に基づく記録 UICC TNM 分類への変換はある程度可能 UICC TNM 分類との相違 (1) 頭頸部 肺 乳腺 ( 取り扱いでは術前評価のみ ) 皮膚 尿路系 子宮などの部位については 取扱い規約と TNM とはほぼ同じ分類内容となっている 消化器系を中心に TNM 分類とは異なった表記 定義を用いている部位がある ( とくに所属リンパ節の概念が異なる ) 取扱い規約は臨床情報をより詳細に記録しようとする傾向が強く 一方 UICCTNM 分類では 臓器横断的に同じ表現をしようとする傾向が強い 30 31 8

3. 癌取り扱い規約分類 3. 癌取り扱い規約分類 UICC TNM 分類との相違 (2) TNM 分類は 国際的に用いられているが 取扱い規約では国内でのみの利用である 双方の分類とも 版が変わると異なった分類 定義となる可能性がある 新しい診断 治療法に対応した記録を行うため 現時点での治療者に情報を利用するため 過去からの情報を経時的モニターするがん登録との違い ( がん登録では できうる限り時代間で異なった分類 定義が無いことが望ましい 現状における問題点 多くの診療録は 取扱い規約分類に従って記載されている T, N, M の表記が共通している場合 T, N, M とのみ記載された場合 取扱い規約での分類か?TNM 分類によるものかの判断ができない TNM 分類 取扱い規約とも複数の版があり 診療録に記載されている T, N, M の情報が第何版にもとづきなされているか判断ができない 32 33 がんの拡がりの特徴腫瘍が浸潤性に発育すること (infiltrative growth) と 転移 (metastasis) をすること 4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 資料参照... がんの拡がりと進行度 (UICCTNM 分類 進展度 )(PDF:434KB) 1) リンパ行性転移がん病巣周囲のリンパ管内に浸潤 所属リンパ節転移 遠隔リンパ節転移 他臓器に波及 2) 血行性転移腫瘍細胞の浸潤が静脈壁内に波及 静脈血とともに遠隔他臓器に着床 増殖 3) 漿膜面への転移 ( 播種 dissemination) 胸腔 腹腔などの体腔内にがん細胞が剥離脱落 漿膜面に着床して多発性転移巣を形成 35 9

4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 進展度の分類 0 上皮内 (in situ) 上皮内にとどまって浸潤していない 1 限局 (Localized) がんが原発臓器に限局している 2 所属リンハ 節転移 (Regional lymph nodes) 所属リンハ 節への転移を伴うが 隣接組織 臓器への浸潤がない 3 隣接臓器浸潤 (Regional extension) 隣接組織 臓器に直接浸潤しているが 遠隔転移がない 4 遠隔転移 (Distant) 遠隔転移がある 36 基本的な考え方 1. がんはどこからはじまったか ( 発生したか )? 部位 亜部位を明らかにする 2. がんはどこに行ったか ( 拡がっていったか )? 取扱規約の表記などから 浸潤組織を明らかにする 他の臓器や隣接組織に及んでいるかを判定する 3. がんはどのように他の臓器や組織に達したか? 原発部位から連続して 直接進展していったのか 隣接臓器浸潤か遠隔転移か 4. このがんの進展度分類を表をみてコードする 1つ以上の臓器や組織に浸潤があれば 浸潤した組織で最も番号 の大きい分類をする 37 4. 進展度 ( 臨床進行度 ) 病期分類比較 TNM classification M N T 取扱い規約 (M) (N) (T) 臨床進行度 ( 進展度 ) TNM Classification 取り扱い規約臨床進行度 ( 進展度 ) 38 10