VISHAY BEYSCHLAG www.vishay.com Resistive Products ITorföalsf,löa sopf はじめにこの調査は お客様の基盤に半田付けされた部品の熱機構的安定性と その部品の半田ペーストの相互作用影響に関する調査です これはチップ抵抗器で示されるように 3 回サイクルまでの熱サイクリング安定性で半田と基盤の正しい選択に関連した構成部品設計において専門的に最適化されることによって 熱サイクリング安定性に至ります 導入 熱機構ストレスによって 熱サイクリングは大規模な破損と 半田付けされた部品の完全な不具合になってしまうことさえありえます Ceramic CTE ~ 6,8 ppm/k FR4 Board CTE ~ 15,5 ppm/k solder SAC CTE~ 21 ppm/k Cu CTE ~ 16,5 ppm/k 図 1: 異なる部品の熱膨張係数 (CTE) の差 材料特性 ( 例えば熱膨張係数 ) の違いは 熱機械ストレス ( 図 1) を引き起こすことがあります このストレスは塑性変形および クリープ現象 ( 時間とともに変形が増大していく現象 ) に発展していく可能性もあり そして半田接合部の漸進性退廃により 結果的に図 2 で示す疲労性クラック形成を形成してしまいます 通常 チップ抵抗器のような部品は 温度サイクリングを実施することにより 部品自身のいかなる老廃が観察される前から 故障は半田接合部分で起こりはじめます 図 2: 熱疲労クラック構造 ( 鉛フリー端子 SnAgCu- RR 126 半田 -4 C/125 C/2 時間温度サイクリング経過後 ) いろいろな研究において調査された半田接合部で 多くの要因は クラック普及を決定します この研究は しかしながら部品の様々な特性の影響に関心を持つような内容で 半田ペーストと基盤設計を除いても 熱サイクリングの頑丈さを強化することができまる という結論にいたりました 検証異なるサイズと設置内容でのチップ抵抗器が基盤上に半田付けされて 熱サイクリングが導入されました 半田接合部の感染性を評価するために クラックの長さを決定するために顕微鏡で断面図を見て 剪断力寸法と抵抗値ドリフトの測定値が同様に使われました テスト : 基盤 : FR4(4 層および単一層 ) 温度サイクル条件 : 温度レンジ -4~125 ( ), 滞留時間 3 分, 移動時間 1 秒未満, 5 ~ 3 回サイクリング Revision: 28-Nov-12 1 半田 : 鉛フリー SnAgCu (SAC 45), INNOLOT.. リフロー条件 : 標準鉛フリー版 ( 大気条件 ) 断面図分析 : クラックの長さ測定 ( 不具合判定基準 = クラックの長さが濡れ端子の 5% 未満であること ) 強度テスト : IEC 668-2-21 test Ue3 に沿ったアセ p ンブリを実施 ( 合否判定基準 =: 剪断強度が温度サイクル実施前の初期値の 5 % 未満に下がっていないこと ) 抵抗値変化 : R/R <.5 % が良品条件
結果 基盤設計への影響 熱サイクリングの影響は 半田パッド 位置 基盤の材質 および基盤の層数に依存して極めて異なる影響が出ました 図 3 は 2 サイクルの後で異なる基盤の上で RR 63 チップ抵抗器に関するクラック構造の違いを表します 単一層基盤においては クラックは半田の隙間で見えるだけですが ( 図 3 の左側 ) 多層基盤においてクラックはフィレットを通じて既に伝わっています ( 図 3 の右側 ) 明らかに この差は単一基盤の より大きな PAD サイズによるものと考えられることができますし それはより高い半田量によるはっきりとしたフィレットの形成につながり 結果的により高い抵抗温度係数で頑丈になります mean shear force [N] 6 5 4 3 2 1 SAC 45 INNOLOT 5 1 15 2 25 3 no. of Cycles 図 4: RR 63 チップ抵抗器, 3 回温度サイクリングまでの SAC と INNOLOT の剪断力の比較 図 5: 63 チップ抵抗器の断面図, 15 回温度サイク リング ( 左側 :SAC 半田, 右側 : INNOLOT 半田 ) 図 3: 2 サイクル後の RR 63 チップ抵抗器 ( SAC 半田 ) 他方 3 回サイクルの後でさえ 図 6 に 1ΩRR 63 抵抗器で示されるように 抵抗値 ( R/R) の変化は低いです (.5% 未満 ) SAC と INNOLOT の半田付けの差は ごらんのとおり微々たるものです 半田合金の影響 (SAC 対 INNOLOT) 図 4 は 剪断強度結果の比較を表します SAC 半田のために プルダウン剪断力は 3 回サイクルの後で初期値の 3 % に 連続的に減少します 一方で INNOLOT 半田の使用は サイクル数を完全なテストされた数の 5% の合否判定基準よりさらに上に剪断力を可能にします より高い剪断力は 半田におけるクラック構造の低い率を反映します (15 回サイクルのテスト条件で 図 5 に示すとおり ) 原因は 標準的な無鉛 SAC はんだに対して比較した温度サイクリング負荷の間の INNOLOT 半田に対するマイナーな劣化であるように見えます 1 図 6: 15 63, 1R チップ抵抗器 2 : 25 3 3 回温度サイクリング 相対抵抗値ドリフト ( R/R) の測定結 果 Revision: 28-Nov-12 2 dr/r [%].25.2.15.1.5 SAC InnoLot
INNOLOT 半田のより高い強度にもかかわらず 部品の端子インターフェース (Ni-Ag) の範囲内の剥離は ( 図 6 の 2 回のような ) 高い温度サイクリング負荷の後 2 3 の見本で観察されることができました 図 7: RR 63 チップ抵抗器 (2 回温度サイクリング後 ) SAC 半田では半田接合部内でクラック形成が見受けられ I NNOLOT 半田では半田接合部では見受けられないが, 部品の端子接合部 (Ni-Ag) で部分的に剥離が観察された 部品への影響その 1~ 電気めっきプロセス ~ 今までは 温度サイクリングでの頑丈性における部品の影響に関して あまり詳細は調査されませんでした この調査で発見した部品のサイズと位置の他に 部品の電子メッキ端子は温度サイクリングの頑丈性に非常に影響を及ぼします 1 つの重要な信頼性に対する懸念は 半田接合部のボイドの形成です 一般に これらのボイドの拡張性は 主に半田ペースト ( 有機フラックス ) の種類とリフロープロファイルの正しい選択で決定されます 通常 ボイドは半田ペースト溶媒また半田流動 ( 例えば H2O(NH3)) の反応製品から発生します その上 リフロープロセスの間 すべての結合を含んだメッキ スズ端子の全体は 半田接合部に分解されます 半田接合部 ( 特に半田の隙間の ) の熱機械特性は 部品のスズ端子とそのスズ端子の電気化学的な付着物の詳細にも 自然に影響を受けます 好ましくない条件 ( 例えば 光沢スズを使用して高電流で付着したメッキの組合せ ) は 早期の疲労不具合につながるといえます 図 8 は 5 回温度サイクリングの後で 126 のチップ抵抗器の電気メッキ条件の極めてよくない例を表します 明らかに スズ端子のメッキにおける光沢度合いは高く すなわち異物 ( 構造は SnOx H2) の取り込み これは半田結合部における新たなボイドにつながります これらの違いの元は何でしょうか?SAC 半田が使用された状況下では 熱膨張係数によって誘発されたストレスは 半田接合部内でクラック構造を通して軽減されますが IN NOLOT はこれらのストレスに耐えますので 従って部品接続部分は 次の表 1 に挙げるとおり 最も弱い関係になります また INNOLOT ペーストには リフロー半田付けプロセスの間ボイドを生成するような顕著な傾向があります 以下の表 1 で SAC 45 と INNOLOT 半田付けの利点と欠点を質的にまとめます SOLDER Crack formation (stand off, fillet) Delamination in compnent's interfaces Voiding SAC 45 o + + INNOLOT ++ o o Key: ++ excellent + good o ok - poor 表 1: SAC と INNOLOT 半田アロイの利点と欠点 図 8: RR 126 チップ抵抗器の断面図 (5 回温度サイクル ) SAC/ ニッケル スズ端子 これは 図 9 の中でも示されます X 線像は 理想的な半田付けリフローを行った 2 つの部品を示しますが しかしながら スズ端子上では異なる付着状況です CR 126 component a 図 9: X 線像 : CR 126 component b Revision: 28-Nov-12 3
温度サイクリングの後の剪断力への電解質化学の影響は 図 8 の中で示されます 1 回温度サイクリングの後, 1% スズの電解質は 蛍光電解質の剪断強度の 2 倍を成し遂げることができます 図 11) で この全体的なより頑丈で固有の剪断強度のため 合金をはんだ付けしてください ( 図 11) CR 63 shear strength after TC for different Sn -bath chemistries shear strength [%] 1 8 6 4 2 Cycles 1 Cycles 15 Cycles chemistry E (bright tin) chemistry T (matt tin) 図 1: RR63 チップ抵抗器の剪断強度 図 11: 層のスタック 以下の表に利点と欠点を要約します Tin termination type Solderability TC stability Voiding Whisker Matt tin + + + o Bright tin + o o -/o Key: ++ excellent + good o ok - poor 表 2: 比較表 (1% スズと光沢スズ ) 部品への影響その 2~ 端子設計 ~ 部品端子の設計は 温度サイクリングの安定性にかなり影響を与えることができます 応力および温度サイクリングに耐える能力を改善している重合構造を持つ端子で満たされている銀で 多層セラミックコンデンサ (MLCC) は成り立っています この設計概念をチップ 抵抗器に適用するとき 温度サイクリングの後半田接合部のクラック構造の決定的な縮小は SAC 半田付け部品のために成し遂げられることができます 熱機械ストレスは この粘弾性層によって部分的に吸収されます このように 半田接合部の初期状態での荒廃を防止します 図 9 は層のスタックを表します INNOLOT 半田付けも この設計手法を使ってさらに改善を提供しますが より小さい範囲 ( 図 12: RR 63 チップ抵抗器の剪断強度 ( 温度サイクリング後 ) 部品への影響 ~ その 3~: サイズと位置 温度サイクリングの安定度 すなわちすなわち初期の疲労クラック構造に対する頑丈さは 部品のサイズにも依存しています 部品と基盤の間で適合しない熱膨張係数の影響は部品の端子から端子への距離によって拡大されるために 大きめの部品はクラックが発生しやすい傾向にあります より小さな部品は (46 のようなフットプリントでは ) 非常に高い温度サイクリングの安定性を成し遂げます 図 12 は 温度サイクリングの後で 46 と 126 の剪断強度の Revision: 28-Nov-12 4
比較を表しまして そしてそれは明らかに 46 抵抗器の長所を表します INNOLOT 半田を使って 3 回サイクルの後 46 抵抗器はまだ最初の剪断強度の 76% を保持します ところが 126 抵抗器は その初期値の 3% 以下に落ちました 図 14: 部品サイズと定格電力の相関関係 図 13: 46 と 126 チップ抵抗器の比較 ( 温度サイクル後 ) 熱サイクリングの頑丈性がアプリケーションで必要とされるときはいつでも 小さい部品サイズは大きな利点を提供いたします 一方で小さな部品の消費電力とパルス負荷容量は非常に低いです これらのトレードオフは 長辺端子の RR 46 チップ抵抗器を使用することによって 軽減することが可能です この比較的大きな コンタクト面積は ( それはヒートシンクとしても役立ちます ) 3 mw の電力定格の部品として寄与して これは RR 126 チップ抵抗器に近くなります しかしながら図 12 で示されるとおり 温度サイクリングの頑丈性は極めて良くなります 実際 後者が最高 3 回の熱サイクリング ( 図 13 ) に耐えて それは RR 63 と RR 42 チップ抵抗器の間で落ちます Revision: 28-Nov-12 5 まとめ チップ抵抗器の熱サイクリングの頑丈性の重要な改善は 以下の規則を適用することによって達成できます : ~ 基盤設計 ~ PAD サイズの増加が 改善された頑丈性をもたらします ~ 半田合金 ~ INNOLOT は SAC より高い熱サイクリング数を支えます しかし 接触する隣接したインターフェースは高い熱サイクリング数で失敗する場合があります ~ スズ電気メッキ ~ プロセス状況は最適化される必要があります そして 望ましい 1% スズの化学反応が適用されなければなりません ~ コンタクト設計 ~ SAC 合金は半田接合部のパフォーマンスは 重合接触を適用することによって大幅に向上することができますが INNOLOT 半田のために この設計は マイナーな改善だけを提供します ~ 部品の形状 ~ より小さいほどよりよく 長辺端子 ( 例えばサイズ 46) は 電力定格と温度サイクリングの頑丈性に対して最適な組み合わせを提供します