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資料3-1_本多准教授提出資料

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報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

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を行った 2.iPS 細胞の由来の探索 3.MEF および TTF 以外の細胞からの ips 細胞誘導 4.Fbx15 以外の遺伝子発現を指標とした ips 細胞の樹立 ips 細胞はこれまでのところレトロウイルスを用いた場合しか樹立できていない また 4 因子を導入した線維芽細胞の中で ips 細

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

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「ゲノムインプリント消去には能動的脱メチル化が必要である」【石野史敏教授】

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

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2017 年 8 月 31 日放送 第 80 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 5 シンポジウム5-2 片側性やブラシュコ線に沿った分布を示す小児皮膚疾患 ~ 診断と遺伝子検査のポイント~ 慶應義塾大学皮膚科准教授久保亮治はじめに日常の診療では時々 線状に配列する皮疹や 縞々模様を呈する皮疹 体の片

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胞運命が背側に運命変換することを見いだしました ( 図 1-1) この成果は IP3-Ca 2+ シグナルが腹側のシグナルとして働くことを示すもので 研究チームの粂昭苑研究員によって米国の科学雑誌 サイエンス に発表されました (Kume et al., 1997) この結果によって 初期胚には背腹

センシンレンのエタノール抽出液による白血病細胞株での抗腫瘍効果の検討

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

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ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

学年第 1 学年普通クラス 教科理科科目生物基礎 単位数 3 使用教科書等 高等学校新編生物基礎 ( 数研出版 ) スクエア最新図説生物 ( 第一学習社 )) 生命に関わる科学と技術の発展により ゲノム研究や ips 細胞の実用化 オーダーメイド医療などのさまざま領域が注目されている それらの成果は

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別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ


第6号-2/8)最前線(大矢)

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

本成果は 以下の研究助成金によって得られました JSPS 科研費 ( 井上由紀子 ) JSPS 科研費 , 16H06528( 井上高良 ) 精神 神経疾患研究開発費 24-12, 26-9, 27-

く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

生物時計の安定性の秘密を解明

統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり-

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事


の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

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< 染色体地図 : 細胞学的地図 > 組換え価を用いることで連鎖地図を書くことができる しかし この連鎖地図はあくまで仮想的なものであって 実際の染色体と比較すると遺伝子座の順序は一致するが 距離は一致しない そこで実際の染色体上での遺伝子の位置を示す細胞学的地図が作られた 図 : 連鎖地図と細胞学

研究成果報告書

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

子どもの自尊感情の変容と教師との関係性

Transcription:

第 10 回発生 分化 形態形成 今後の予定 減数分裂 第 18 19 章 受精 初期発生 分化 形態形成 6 月 28 日発生 分化 形態形成 7 月 5 日エピジェネティクス 7 月 12 日幹細胞と再生 細胞の老化と死 7 月 19 日期末試験 減数分裂 第一減数分裂で 二倍体 一倍体 (DNA 量は 2c) 第二減数分裂で DNA 量が半減 (2c c) MPF 活性と減数分裂 父系相同染色体 減数分裂前細胞 (2n 2c) 母系相同染色体 第一減数分裂後期 第一減数分裂 DNA 複製された染色体 (2n, 4c) 対合と乗換え ( 第一減数分裂中期 2n, 4c) 第二減数分裂 第二減数分裂中期娘細胞 (n, 2c) 第二減数分裂後期 第一減数分裂後期 p223

減数分裂における遺伝子の分配 p225 遺伝的組換え p226 染色体のシャッフリング 2 n 通りの分配組合せ 乗換え ヒト 23 対の相同染色体 2 23 8.4x10 6 の組合せ 相同染色体間で起こる乗換え ( 交叉 ) による遺伝子組換えとともに遺伝子の多様性維持する重要な機構 第一減数分裂中期に染色体が凝縮し 父性 母性染色分体に少なくとも 1 箇所以上の乗換えが起こる 複製された相同染色体は互いに対を形成 ( 対合 ) コヒーシンの機能体細胞分裂 : S 期で DNA 複製した染色分体はコヒーシンで全体にわたり結合 M 期にはセントロメア周辺のみに限定 セパラーゼが Scc1 コヒーシンサブユニットを切断すると 姉妹染色分体は分離する 減数分裂 : 第一減数分裂 M 期に母系 父系染色分体の乗換えで 両親からの染色分体が対合 染色分体は全長にわたりコヒーシン複合体によって架橋 Scc1の減数分裂特異的ホモログのRec8は染色体腕部で切断されるが セントロメアでは切断されないので 相同染色体対が各娘細胞に分離 セントロメアのRec8 は第二減数分裂で切断され 各染色分体が娘細胞に分離する 動原体の向きを制御する機構 モノポリン : MAM1( 減数分裂時特異的に発現する遺伝子の一つ ) がコードするタンパク質 MAM1 のノックアウト 第一減数分裂中期の姉妹染色分体が体細胞分裂のように 1 本の複製された染色体を構成する 2 本の姉妹染色分体の動原体が 同一紡錘体極からではなく 互いに反対側の紡錘体極から発する微小管に接着 第一減数分裂で対合した相同染色体の姉妹染色体が共方向性を示すのに関与する第一減数分裂の動原体形成にモノポリンが必須 p224

配偶子 (Gametes) の形成 シンチシウム (Syncytium) の形成 一倍体の不利補う 二倍体の細胞質が精子の分化を支配 同調して精子をつくるためにも役立っている P228-229 受精 (Fertilization) P232-233 受精 (Fertilization) P233

Paternal chromatin recondensation and pronuclei formation Union of maternal & paternal gametes Paternal chromatin recondensation and pronuclei formation. A) Completely decondensed chromatin. It has a large size and is evenly stained and lightly colored. B, C) Partially recondensed chromatin. It is stained darker than in its fully decondensed form but lighter compared with the fully recondensed stage. The tightness of packaging reflected by the size is between the fully decondensed and recondensed stages. D) Fully recondensed chromatin. This stage is characterized by a small size, tight packaging, and dark staining of chromatin. The shape is still asymmetric, not ovoid. E, F) Beginning of pronucleus formation. The chromatin is less condensed than in the fully recondensed stage, and it has a granular structure. Dark spots of condensed chromatin can be observed on a lighter background. The shape is close to oval or oval. G) Early pronucleus. Chromatin begins to swell and gains more spherical shape. There is more lightly colored decondensed chromatin, but some dark spots are still visible. H) Fully developed pronucleus. It is the biggest in size of all pronuclei stages and has lightly stained chromatin and a characteristic net-like structure: chromatin threads are interspaced with free space. Bar = 10 μm Ajduk A et al. Biol Reprod 2006;75:442-451 2006 by Society for the Study of Reproduction Pronuclear formation 卵割 (Cleavage) P236

Early development of human embryos 分化 (differentiation) P243 Pronuclear stage 2-cell stage 4-cell stage 8-cell stage Morula stage Blastocyst stage Hatching blastocyst 内胚葉 外胚葉 中胚葉 胚葉の運命 胚盤葉上層 羊膜層 卵黄嚢 陥入中の中胚葉細胞 胚盤葉下層 外胚葉中胚葉内胚葉 3 つの基本構造 : 表皮 消化管 筋 結合組織 神経組織 外胚葉 ( 中枢神経系 皮膚 ) 内胚葉 ( 呼吸器官 消化器官 ) 中胚葉 ( 筋組織 結合組織 ) 内胚葉 中枢神経系網膜とレンズ脳神経と感覚神経色素細胞頭部結合組織表皮体毛乳腺 頭蓋骨頭部 骨格筋骨格皮膚の真皮結合組織泌尿生殖器系心臓血球 リンパ球脾臓 胃結腸肝臓膵臓膀胱気管 肺 咽頭 甲状腺 小腸上皮部分

哺乳動物での筋芽細胞の胚による決定と移動 皮筋節 ( 皮膚の真皮と筋肉に成る ) 神経管 筋芽細胞 ( 筋節から移動して骨格筋と肢筋を形成 ) 腸管の形成 表皮 神経管形成後に 各体節は骨格構造と皮筋節へと発生する硬筋を形成 脊索 硬筋 ( 脊椎など骨格構造に成る ) 側方筋芽細胞は肢芽へ移動し 中央の筋芽細胞は体幹筋肉へと発生 他の部分の皮筋節は皮膚の結合組織になる 分化誘導 分化誘導の連鎖 陥入した中胚葉の一部が外胚葉に作用して神経管を誘導 ( 一次誘導 : 前方部分が脳 ) 眼胞 眼杯形成 表皮から水晶体を形成 ( 二次誘導 ) 水晶体が表皮に働き 角膜誘導 ( 三次誘導 )

シュペーマンの実験 (1924 年右図 ) 未分化細胞に調和とれた全体を形成させる能力のある原口背唇部を形成体 ( オーガナイザー ) と名付けた P242 オーガナイザーの正体 オーガナイザー領域の形式誘導因子の発見 :( 東大浅島誠ら ) アクチビン (Activin) ノーダル (Nodal) などの TGFβ スーパーファミリーが重要な働き アニマルキャップの様々な条件下での培養 アクチビンの濃度依存的に様々な組織が誘導される 15 種類以上の器官や組織が体外で分化誘導された 形態形成運動 P243 胚細胞が大規模に移動することによって誘起 ( 胚細胞の再編成 ) 胚葉間の相互作用最初の形態形成運動は 原腸 ( 将来の消化管 ) 形成 三胚葉形成 神経管形成など

ホメオボックス遺伝子 レチノイン酸ビタミンAのレチナールのアルコール基が酸化されカルボン酸になったもの脂溶性ビタミンなので細胞膜通過し 核内にある転写因子の受容体に結合し 遺伝子発現を変化させ 分化誘導に係わる 情報伝達物質として細胞分化に大きな役割 P244 細胞分化と幹細胞 ホメオティック変異 : 身体の一部が別の部分と置き換わった変異体哺乳動物 : Hox 遺伝子上にホメオボックス遺伝子存在 ホメオボックス遺伝子から翻訳されたタンパク質は 特定の DNA 配列に結合して遺伝子の発現を調節する転写因子の一種 ES 細胞とジーンターゲッティング ドリーはどのように作られたのか? 特定の遺伝子と相同的組換えしたものだけを増殖 ポジティブマーカー : ネオマイシン耐性遺伝子ネガティブマーカー : チミジンキナーゼ遺伝子 目的の遺伝子の破壊や置換が可能

P244 細胞分化と幹細胞 復習課題 下記タンパク質の減数分裂時特異的な機能は何か Rec8 モノポリン 減数分裂時の重要な働きとして 受精のためにゲノム数とDNA 量を半減することの他に どのようなことが挙げられるか答えよ 代表的分化誘導作用を3つ挙げ 簡単に説明せよ オーガナイザー領域の形式誘導因子としてどのようなものがあるか答えよ