防御系2007

Similar documents
今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

2017 年度茨城キリスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ア ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ

メディカルスタッフのための白血病診療ハンドブック

福島県のがん死亡の年次推移 福島県におけるがん死亡数は 女とも増加傾向にある ( 表 12) 一方 は 女とも減少傾向にあり 全国とほとんど同じ傾向にある 2012 年の全のを全国と比較すると 性では高く 女性では低くなっている 別にみると 性では膵臓 女性では大腸 膵臓 子宮でわずかな増加がみられ

(Microsoft Word - \226\306\211u\212w\211\337\213\216\226\ doc)

読んで見てわかる免疫腫瘍

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor

研究の中間報告

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

PowerPoint Presentation

1. 免疫学概論 免疫とは何か 異物 ( 病原体 ) による侵略を防ぐ生体固有の防御機構 免疫系 = 防衛省 炎症 = 部隊の派遣から撤収まで 免疫系の特徴 ⅰ) 自己と非自己とを識別する ⅱ) 侵入因子間の差異を認識する ( 特異的反応 ) ⅲ) 侵入因子を記憶し 再侵入に対してより強い反応を起こ

医学部医学科 2 年免疫学講義 10/27/2016 第 9 章 -1: 体液性免疫応答 久留米大学医学部免疫学准教授 溝口恵美子

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産

報道発表資料 2006 年 6 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 アレルギー反応を制御する新たなメカニズムを発見 - 謎の免疫細胞 記憶型 T 細胞 がアレルギー反応に必須 - ポイント アレルギー発症の細胞を可視化する緑色蛍光マウスの開発により解明 分化 発生等で重要なノッチ分子への情報伝達

年219 番 生体防御のしくみとその破綻 (Immunity in Host Defense and Disease) 責任者: 黒田悦史主任教授 免疫学 黒田悦史主任教授 安田好文講師 2中平雅清講師 松下一史講師 目的 (1) 病原体や異物の侵入から宿主を守る 免疫系を中心とした生体防御機構を理

免疫再試25模範

リンパ球は 体内に侵入してきた異物を除去する (= 免疫 ) 役割を担う細胞です リンパ球は 骨の中にある 骨髄 という組織でつくられます 骨髄中には すべての血液細胞の基になる 造血幹細胞 があります 造血幹細胞から分化 成熟したリンパ球は免疫力を獲得し からだを異物から守ります 骨髄 リンパ球の

第5章 体液

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

Microsoft Word 病理所見の書き方(実習用).docx

PowerPoint プレゼンテーション

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

Microsoft PowerPoint - 市民講座 小内 ホームページ用.pptx

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

<4D F736F F F696E74202D2093AE95A88DD C88A77824F F B C68DD D B8CDD8AB B83685D>

生物 第39講~第47講 テキスト

免疫リンパ球療法とは はじめに あなたは免疫細胞 ( 以下免疫と言います ) の役割を知っていますか 免疫という言葉はよく耳にしますね では 身体で免疫は何をしているのでしょう? 免疫の大きな役割は 外から身体に侵入してくる病原菌や異物からあなたの身体を守る ことです あなたの身体には自分を守る 病



Kiyosue

界では年間約 2700 万人が敗血症を発症し その多くを発展途上国の乳幼児が占めています 抗菌薬などの発症早期の治療法の進歩が見られるものの 先進国でも高齢者が発症後数ヶ月の 間に新たな感染症にかかって亡くなる例が多いことが知られています 発症早期には 全身に広がった感染によって炎症反応が過剰になり

<4D F736F F D208CB094F78BBE B82C68CB094F78BBE8EC08F4B E2E646F63>

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

スライド 1

抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化

消化器系 1

メディカルスタッフのための腎臓病学2版

<4D F736F F D208DC58F498F4390B D4C95F189DB8A6D A A838A815B C8EAE814095CA8E86325F616B5F54492E646F63>

無顆粒球症

モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の特性と

RNA Poly IC D-IPS-1 概要 自然免疫による病原体成分の認識は炎症反応の誘導や 獲得免疫の成立に重要な役割を果たす生体防御機構です 今回 私達はウイルス RNA を模倣する合成二本鎖 RNA アナログの Poly I:C を用いて 自然免疫応答メカニズムの解析を行いました その結果

Microsoft PowerPoint - 新技術説明会配付資料rev提出版(後藤)修正.pp

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

日本医科大学医学会雑誌第5巻第2号

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

2 1 章 免疫とは 免疫系概説 厳密にと非の区別を行う獲得免疫について述べることにする 獲得免疫系にとって非を と区別する目印となる物質のことを antigen という 免疫系はそのようなの出現に対 してそれを排除するような行動を開始するのである その仕事をする免疫系の中心となっている細胞 がリン

<4D F736F F D E91E63889F BC94F B98CB4816A2E646F63>

組織学実習標本解説

研究の詳細な説明 1. 背景細菌 ウイルス ワクチンなどの抗原が人の体内に入るとリンパ組織の中で胚中心が形成されます メモリー B 細胞は胚中心に存在する胚中心 B 細胞から誘導されてくること知られています しかし その誘導の仕組みについてはよくわかっておらず その仕組みの解明は重要な課題として残っ

接歯や粘膜上皮に付着できない菌も組織定着が可能です ( 図 2) 口腔ケアが低下し異菌種間の凝集を仲介する細菌種の Fusobacterium や Actinomyces などが増えると プラーク量は一気に増加します ( 図 2) 徐々にプラーク内の嫌気度が増し 歯周病原菌 Porphyromona

DocHdl2OnPRS1tmpTarget

ランゲルハンス細胞の過去まず LC の過去についてお話しします LC は 1868 年に 当時ドイツのベルリン大学の医学生であった Paul Langerhans により発見されました しかしながら 当初は 細胞の形状から神経のように見えたため 神経細胞と勘違いされていました その後 約 100 年

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 森脇真一 井上善博 副査副査 教授教授 東 治 人 上 田 晃 一 副査 教授 朝日通雄 主論文題名 Transgene number-dependent, gene expression rate-independe

白血病とは 異常な血液細胞がふえ 正常な血液細胞の産生を妨げる病気です 血液のがん 白血病は 血液細胞のもとになる細胞が異常をきたして白血病細胞となり 無秩 序にふえてしまう病気で 血液のがん ともいわれています 白血病細胞が血液をつくる場所である骨髄の中でふえて 正常な血液細胞の産 生を抑えてしま

<4D F736F F D F4390B38CE3816A90528DB88C8B89CA2E646F63>

能性を示した < 方法 > M-CSF RANKL VEGF-C Ds-Red それぞれの全長 cdnaを レトロウイルスを用いてHeLa 細胞に遺伝子導入した これによりM-CSFとDs-Redを発現するHeLa 細胞 (HeLa-M) RANKLと Ds-Redを発現するHeLa 細胞 (HeL

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D>

ヒト胎盤における

解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

ごく少量のアレルゲンによるアレルギー性気道炎症の発症機序を解明


< 研究の背景と経緯 > 私たちの消化管は 食物や腸内細菌などの外来抗原に常にさらされています 消化管粘膜の免疫系は 有害な病原体の侵入を防ぐと同時に 生体に有益な抗原に対しては過剰に反応しないよう巧妙に調節されています 消化管に常在するマクロファージはCX3CR1を発現し インターロイキン-10(

報道発表資料 2007 年 4 月 30 日 独立行政法人理化学研究所 炎症反応を制御する新たなメカニズムを解明 - アレルギー 炎症性疾患の病態解明に新たな手掛かり - ポイント 免疫反応を正常に終息させる必須の分子は核内タンパク質 PDLIM2 炎症反応にかかわる転写因子を分解に導く新制御メカニ

ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC

Ⅰ. ヒトの遺伝情報に関する次の記述を読み, ~ に答えなさい 個体の形成や生命活動を営むのに必要な ( a ) は, 真核生物の細胞では主に核 の中で染色体を形成している 通常, ₁ 個の体細胞には同じ大きさと形の染色体が 一対ずつあり, この対になっている染色体を ( b ) といい, 片方の染

研究目的 1. 電波ばく露による免疫細胞への影響に関する研究 我々の体には 恒常性を保つために 生体内に侵入した異物を生体外に排除する 免疫と呼ばれる防御システムが存在する 免疫力の低下は感染を引き起こしやすくなり 健康を損ないやすくなる そこで 2 10W/kgのSARで電波ばく露を行い 免疫細胞

研究成果報告書

研究成果の概要 今回発表した研究では 独自に開発した B 細胞初代培養法 ( 誘導性胚中心様 B (igb) 細胞培養法 ; 野嶋ら, Nat. Commun. 2011) を用いて 膜型 IgE と他のクラスの抗原受容体を培養した B 細胞に発現させ それらの機能を比較しました その結果 他のクラ

1.中山&内田 P1-9

Microsoft Word - 最終:【広報課】Dectin-2発表資料0519.doc

妊娠認識および胎盤形成時のウシ子宮におけるI型IFNシグナル調節機構に関する研究 [全文の要約]

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

院内がん登録について 院内がん登録とは がん ( 悪性腫瘍 ) の診断 治療 予後に関する情報を収集 整理 蓄積し 集計 解析をすることです 登録により収集された情報は 以下の目的に使用されます 診療支援 研修のための資料 がんに関する統計資料 予後調査 生存率の計測このほかにも 島根県地域がん登録

度に比しあまりにも小さい2 階建てのその建物に驚いた これは分子生物学のパイオニアであり ノーベル医学生理学賞受賞者でもあったスタンフォード大学の教授である Arthur Kornberg と Paul Berg そして Charley Yanofsky らが 分子生物学を応用科学に役立てたいと考え

アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第2版)

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

研究の背景 1 細菌 ウイルス 寄生虫などの病原体が人体に侵入し感染すると 血液中を流れている炎症性単球注と呼ばれる免疫細胞が血管壁を通過し 感染局所に集積します ( 図 1) 炎症性単球は そこで病原体を貪食するマクロファ 1 ージ注と呼ばれる細胞に分化して感染から体を守る重要な働きをしています

グルコースは膵 β 細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれて代謝され A T P が産生される その結果 A T P 感受性 K チャンネルの閉鎖 細胞膜の脱分極 電位依存性 Caチャンネルの開口 細胞内 Ca 2+ 濃度の上昇が起こり インスリンが分泌される これをインスリン分泌の惹起経路と呼ぶ イ


<4D F736F F F696E74202D2097E189EF90B893788AC7979D95F18D902E707074>

8 整形外科 骨肉腫 9 脳神経外科 8 0 皮膚科 皮膚腫瘍 初発中枢神経系原発悪性リンパ腫 神経膠腫 脳腫瘍 膠芽腫 頭蓋内原発胚細胞腫 膠芽腫 小児神経膠腫 /4 別紙 5( 臨床試験 治験 )

結合組織

1 末梢血標本の着眼.ppt

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 5. 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G010. 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM


糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

実践!輸血ポケットマニュアル

PowerPoint プレゼンテーション

2005年勉強会供覧用

科目名授業方法単位 / 時間数必修 選択担当教員 人体の構造と機能 Ⅱ 演習 2 単位 /60 時間必修 江連和久 北村邦男 村田栄子 科目の目標 人体の構造と機能 はヒトの体が正常ではどうできていてどう働くのかを理解することを目的とする この学問は将来 看護師として 病む ということに向き合う際の

32 章皮膚の構造と機能 a b 暗帯 (dark zone) 胚中心 (germinal center) 明帯 (light zone) c 辺縁帯 (marginal zone) マントル帯 子として Th0 から誘導され,IL-23 刺激により生存維持される. 上皮細胞や線維芽細胞を介して好中

Transcription:

防御系

リンパ組織 Lymphoid tissue 一次リンパ器官骨髄 胸腺 抗原に依存しないリンパ球の産生 分化の場 二次リンパ器官リンパ節脾臓粘膜関連リンパ組織 ( 扁桃など ) リンパ球が抗原と接触することで 免疫機能を営む細胞や記憶細胞となる場 ( 特異的免疫応答の場 ) < 基本構造 > 細網組織 + リンパ球 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

リンパ節の鍍銀染色 ( 細網線維が黒く染まっている ) サルのリンパ節 Gomori 鍍銀法 カラーアトラス組織細胞学

胸腺 Thymus 胸骨の背面 心臓の前上方に位置 木の葉のような一対のリンパ性器官 胎生期から思春期までの間でよく発達 胸腺 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

胸腺 Thymus < 機能 > T リンパ球の分化 成熟皮質で 98% は退化死滅 胸腺 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

胸腺 被膜 中隔 小葉皮質 髄質 密不規則膠原線維性結合組織 ( 中隔 ) 新組織学

胸腺 ( 被膜 ) 中隔 小葉皮質 ( 濃染 ) 髄質 ( 淡染 ) 小葉 髄質 中隔 皮質 胸腺犬 HE

T リンパ球 細網細胞 大食細胞 細網細胞 ハッサル小体 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

< 皮質 > リンパ節や脾臓にみられる間葉 ( 主として中胚葉 ) 由来の細網細胞と区別 細網細胞 ( 内胚葉性 上皮性 ) がみられる 細胞性網工を形成細胞突起同士がデスモゾームで結合している 血液胸腺関門を形成血管を囲み T リンパ球を抗原から隔離する 毛細血管の内皮が閉鎖帯で接着し 基底膜を挟んで細網細胞がこれをすっぽり包むという構造 ( 注 ) 自己抗原に反応するような T 細胞を除去するために自己の巨大分子は血液胸腺関門を超えることができる ( 細網細胞によって調節される ) と考えられている T リンパ球 細網細胞 大食細胞

< 皮質 > 未熟 T リンパ球 ( 胸腺細胞 ) が多数つくられる 髄質方向へ成熟 分化していく間に選別が行われる (95% 以上が死ぬ ) 細網細胞が分泌する胸腺ホルモン ( 例サイモポイエチン ) が T リンパ球の分化 成熟の調節を行っている 大食細胞アポトーシスで死んだ不適格 T リンパ球を貪食する プログラムされた細胞死 細胞の大きさの縮小 核の断片化 クロマチンの凝集などが生じ やがて細胞自体も小さく断片化する T リンパ球 細網細胞 大食細胞 自己と非自己 ( 外来抗原 ) を区別して 自己寛容性を確立するのに重要であり 細網細胞 ナース細胞 樹状細胞などが T 細胞の選別にあたる

< 髄質 > 細網細胞 ( 内胚葉性 上皮性 ) ハッサル小体 ( 胸腺小体 ) 細網細胞が同心円状に集まったもの中心部が角化変性している 成熟 T リンパ球は血中に入り 末梢リンパ組織の胸腺依存域に集まる 細網細胞 明るく大きな核 細網細胞ハッサル小体 T リンパ球 暗く小さな核 ハッサル小体

リンパ球は高内皮細静脈 (HEV) から胸腺の実質に出入りすると考えられている 高内皮細静脈 (HEV) High Endothelial Venule

胸腺は思春期以降に退縮する ( 脂肪組織へ置換 ) 脂肪化の過程は はじめ中隔において顕著に現れ 皮質で起こった後に 髄質へと広まる また 胸腺の退縮はリンパ球数の現象を伴う 子供 成人

リンパ節 lymph node < 機能 > 1. リンパの濾過大食細胞による異物の除去 血流への流入阻止 2. 抗原認識抗原 ( 抗原提示細胞 ) とリンパ球との相互反応 3. リンパ球の活性化 増殖 樹状細胞 ランゲルハンス細胞 ( 皮膚 ) など

リンパ節 リンパ管の経路上に介在

< リンパ節の模式図 > 扁平な楕円形ないし腎臓形で 大きさは米粒大からソラマメほど 免疫学的活性化状態では大きくなる ( 活性化状態ではリンパ球が急速に増殖し リンパ節は硬くなって体表から触れることができる ) 輸入リンパ管 リンパ洞 被膜 小柱 リンパ小節 皮質 胚中心 髄質 髄索 動静脈 輸出リンパ管

< リンパ節の模式図 > 被膜 小柱 皮質 髄質 輸入リンパ管 皮質 梁柱ともいう リンパ洞 密不規則膠原線維性結合組織 被膜小柱リンパ小節胚中心 髄質 髄索 動静脈 輸出リンパ管

< リンパ節の模式図 > リンパ節の門の部分には 輸出リンパ管 血管 神経が出入りしている 輸入リンパ管 リンパ洞 被膜 小柱 リンパ小節 皮質 胚中心 髄質 髄索 動静脈 門 輸出リンパ管

< 皮質 > リンパ小節がみられる 再び抗原に曝された時に 抗原に対して素早く反応し 増殖や活性化が起こる 中央の明るい部位を胚中心 (germinal center) と呼び 抗原刺激に反応して形成される Bリンパ球が増殖する場であり 形質細胞やメモリー Bリンパ球に分化する 傍皮質 ( 皮質深部 ) には T リンパ球が多く集まり 胸腺依存域である リンパ小節 胚中心 傍皮質 免疫グロブリンを分泌する

実習標本 ( リンパ節皮質 : 低倍 ) 皮質 髄質 リンパ節サル HE

胚中心 リンパ小節 皮質 髄質

皮質 リンパ小節 胚中心

T リンパ球と B リンパ球の免疫染色 B リンパ球 T リンパ球 リンパ小節 機能組織学

< 髄質 > 髄洞 ( リンパ洞 ) に分断された 髄索が島状にみられる B リンパ球の他 形質細胞 大食細胞が多い 抗体はリンパ節から輸出リンパ管を介して全身循環へと運ばれる 髄索 髄洞

実習標本 ( リンパ節髄質 : 低倍 ) 皮質 髄質

実習標本 ( リンパ節髄質 ) 髄質 髄洞 髄索

< リンパ洞 > リンパ管は輸入リンパ管としてリンパ節に入り リンパ洞の中を流れ 輸出リンパ管として出ていく 輸入リンパ管 ( 数本 ) 辺縁洞 リンパ洞中間洞 髄洞 輸出リンパ管 (1 2 本 ) 本 )

< リンパ洞 > リンパ洞の洞壁や洞内の網工は細網細胞や細網線維が 形成している リンパ洞内には この他に大食細胞やリンパ球がみられ リンパが濾過される間 異物が貪食され 抗原提示される 輸入リンパ管 ( 数本 ) 辺縁洞 リンパ洞中間洞 髄洞 輸出リンパ管 (1 2 本 ) 本 ) 洞壁をなす細網細胞は沿岸細胞ともいわれる

実習標本 ( リンパ洞 ( 辺縁洞 )) 皮質 辺縁洞 リンパ小節 胚中心

リンパ節の細網線維 鍍銀染色で黒色 被膜 ( と小柱 ) は細網線維と連絡している 辺縁洞

HE 染色標本 ( リンパ洞 ( 中間洞 )) < 参考 > 中間洞 カラーアトラス組織細胞学

髄質 髄洞 髄索

< 血液の流れ > リンパ節の門から入った動脈は髄質で分枝し 皮質へと至る リンパ小節の毛細血管は集合して高内皮細静脈となり傍皮質を流れた後 静脈となって門を出る 高内皮細静脈 (HEV) High Endothelial Venule 毛細血管 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

血中のリンパ球は高内皮細静脈を介してリンパ節に入る 高内皮細静脈 (HEV) High Endothelial Venule 丈の高い内皮細胞で覆われており リンパ球は内皮細胞の表面に存在する特殊な接着分子を認識する

リンパ節の高内皮細静脈 入門組織学

リンパ球は血液とリンパ組織の間を循環している リンパ球は一次リンパ器官で発生し 血液循環を介して二次リンパ器官へ移動し 抗原との接触を待つ 抗原と接触しなかったリンパ球は 輸出リンパ管からリンパ管系を経て再び血中に戻り 抗原を探しながら血液からリンパ組織間を巡り続ける これをリンパ球の再循環という 抗原に接触したリンパ球は その局所のリンパ性器官にとどまって 分裂増殖し免疫機能を営む細胞やメモリー細胞などに分化する 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

脾臓 spleen 血管の経路上に挿入された特殊化リンパ節 人体で最大のリンパ器官 ( 成人で約 150g) 半球形 脾臓 人体の正常構造と機能 Ⅶ 血液 免疫 内分泌

脾臓 spleen 被膜 脾柱 脾髄赤脾髄白脾髄 赤脾髄 白脾髄

密不規則線維性結合組織 ( 主に膠原線維からなるが弾性線維や平滑筋も含まれる ) 表面は腹膜 ( 漿膜 ) に覆われる 被膜 脾柱

赤脾髄 白脾髄 白脾髄 赤脾髄

< 血液の流れ > 脾柱動脈 中心動脈 筆毛動脈 莢動脈 * 終末毛細血管 筆の穂先のように分枝 ( 20 本 ) 脾門 脾柱内を走行 ( 脾門から脾動脈として脾臓に入る ) 終末毛細血管莢動脈筆毛動脈中心動脈 * 脾髄動脈 脾柱動脈

実習標本 ( 脾臓 : 低倍 ) 脾柱脾柱 胚中心胚中心 リンリンパ小節パ小節 中心動脈中心動脈 脾臓サル HE

実習標本 ( 脾臓脾柱動脈 中心動脈 ) 脾柱 中心動脈 脾柱動脈

HE 染色標本 ( 脾臓筆毛動脈 ) < 参考 > 脾臓ヒト HE カラーアトラス組織細胞学

< 血液の流れ > 終末毛細血管 脾索 脾洞 ** 脾柱静脈 脾柱内を走行後 脾門を出て脾静脈となる 脾索脾洞 ** 脾髄静脈 脾柱静脈 脾門

< 血管系 > 平滑筋を失っている 莢動脈細網組織と大食細胞の莢で周囲を囲まれた毛細血管 ( ヒトでは発達が悪い ) 終末毛細血管 莢動脈 筆毛動脈 中心動脈 中心動脈動脈周囲リンパ鞘と呼ばれる T リンパ球の鞘で囲まれた動脈 従って 中心動脈の周囲は胸腺依存域である 脾柱動脈 中心動脈とは異なり T リンパ球の鞘は消失している赤脾髄を走行

HE 染色標本 ( 脾臓さや動脈 ) < 参考 > 脾臓ヒト HE カラーアトラス組織細胞学

脾索 脾洞 終末毛細血管 莢動脈 筆毛動脈 中心動脈 脾柱静脈 脾柱動脈

終末毛細血管 開放説終末毛細血管の末端は脾索 ( 血管外の細網組織 ) に開き 脾洞 ( 洞様毛細血管 ) と直結していないとされる説 従って 血液は一旦 脾索に吐き出されてから 脾洞に回収される ( 実際は全ての毛細血管が解放しているのではなく 脾洞に直結する血管もある )

標準組織学

開放説 標準組織学

< 白脾髄 > リンパ球が多く集まり 肉眼で白くみえる部位で 2 領域から構成される 中心動脈の周囲の領域で T リンパ球が多く集まる ( 動脈周囲リンパ鞘 胸腺依存域 ) リンパ小節の領域で B リンパ球が多い ( リンパ節のものと同様の構造と機能 ) 脾小節 マルピギー小体とも呼ばれる リンパ小節 (B リンパ球 ) 胚中心 中心動脈 胸腺依存域 (T リンパ球 )

実習標本 ( 脾臓 : 低倍 ) 脾柱脾柱 胚中心胚中心 リンリンパ小節パ小節 中心動脈中心動脈 脾臓サル HE

実習標本 ( 白脾髄 ) リンパ小節 胚中心 白脾髄 中心動脈 赤脾髄

< 赤脾髄 > 脾索と脾洞から構成され 血液が多いために肉眼で赤くみえる 脾索は細網細胞と細網線維の網工で構成され 網工内に多数の血球や大食細胞がみられる 大食細胞 ( 脾細胞 ) 老化したり 異常な赤血球の貪食をしている 脾洞 脾索 ビルロート索ともいう

< 赤脾髄 > 脾洞は洞様毛細血管であり 杆状の内皮細胞の間には * 細胞間隙があり 脾索の血球がすり抜けて入ってくる また タガ線維 ( 細網線維 ) が樽をたが状に束ねるように取り巻いている 大食細胞 ( 脾細胞 ) 老化したり 異常な赤血球の貪食をしている 脾洞脾索杆状内皮細胞たが線維大食細胞 * 古くなった赤血球は柔軟性を欠き 細胞間隙をくぐり抜けて脾洞内に入ることができない

脾柱脾柱 胚中心胚中心 リンリンパ小節パ小節 中心動脈中心動脈 赤脾髄赤脾髄

実習標本 ( 赤脾髄 ) 注意 : 血液は取り去ってあるので 脾索と脾洞に赤血球はほとんどみられない 赤脾髄 脾索 脾洞 *

脾索 脾洞 走査電子顕微鏡写真 脾索 脾洞

実習標本 ( アザン染色 ) 青色 : 細網線維 膠原線維 橙色 : 核 脾洞 脾索 脾洞の壁 脾洞 たが線維 脾臓サルアザン染色

注 たが線維と間違えないこと 中心動脈 脾柱動脈 脾柱

< 機能 > 1. 血液の濾過赤血球の破壊異物処理 2. リンパ組織 ( リンパ球の産生 免疫反応 ) リンパ小節 動脈周囲リンパ鞘 3. 造血 ( 胎生期 )

粘膜関連リンパ組織 (MALT) 消化管 呼吸器 泌尿生殖器の粘膜に存在する末梢リンパ組織 Mucosa-Associated Lymphoid Tissue リンパ節や脾臓とは独立した局所免疫の中枢で 表面は明瞭な被膜 ( 結合組織支柱 ) に覆われていない 小腸粘膜 小腸粘膜

粘膜関連リンパ組織 (MALT) リンパ球浸潤 ~ ~ リンパ小節 リンパ小節に比べてややまばらにリンパ球が集合してできたリンパ組織 周囲の結合組織との境は不明瞭で 胚中心はみられない リンパ球が球状に密集したもの リンパ球浸潤に比べて輪郭が明瞭で中心部にはしばしば胚中心が形成される 集合リンパ小節 扁桃 パイエル板 ( 回腸 ) など 多数のリンパ小節が集合しているもの 小腸粘膜 小腸粘膜

喉頭 十二指腸 リンパ浸潤 リンパ小節

扁桃 Tonsils リンパ咽頭輪 ( ワルダイエルの咽頭輪 ) にみられる 咽頭扁桃 口蓋扁桃 舌扁桃 咽頭扁桃

< 口蓋扁桃 > 粘膜上皮 ( 重層扁平上皮 ) が陥入し 陰窩を形成している 上皮下には 多数のリンパ小節が帯状に並んでいる リンパ球や好中球などが上皮内に侵入し 陰窩内に遊出している 遊出したこれらの白血球を 唾液小体と呼ぶ 機能 リンパ球 抗体の生産による感染防御 ワルダイエルの咽頭輪の中で最も大きい扁桃 唾液小体 重層扁平上皮 陰窩 リンパ小節

実習標本 ( 口蓋扁桃 ) 陰窩 重層扁平上皮 リンパ小節 口蓋扁桃サル HE

実習標本 ( 口蓋扁桃 ) 唾液小体 重層扁平上皮 リンパ小節

実習 胸腺イヌ (HE) リンパ節サル (HE) 脾臓サル (HE アザン染色) 口蓋扁桃サル (HE)

実習標本 ( 胸腺 ) ( 被膜 ) 中隔 小葉皮質 ( 濃染 ) 髄質 ( 淡染 ) 小葉 髄質 中隔 皮質

実習標本 ( 胸腺 ) ( 被膜 ) 中隔 小葉皮質 ( 濃染 ) 髄質 ( 淡染 ) < 参考 > カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( 胸腺 ) 皮質髄質 細網細胞明るく大きな核 T リンパ球暗く小さな核 ハッサル小体ハッサ

実習標本 ( 胸腺 ) < 参考 > カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( リンパ節 : 低倍 ) 皮質 髄質

実習標本 ( リンパ節 : 皮質 ) 皮質 辺縁洞 リンパ小節 胚中心

実習標本 ( リンパ節辺縁洞 ) 細網細胞 < 参考 > カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( リンパ節中間洞 ) < 参考 > ( 中間洞 ) 標準組織学

実習標本 ( リンパ節中間洞 ) < 参考 > ( 中間洞 ) カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( リンパ節髄質 : 低倍 ) 皮質 髄質

実習標本 ( リンパ節髄質 ) 髄質 髄洞 髄索

実習標本 ( 脾臓 : 低倍 )

実習標本 ( 脾臓 : 中倍 高倍 ) 脾柱 胚中心 リンパ小節 中心動脈 赤脾髄

実習標本 ( 脾臓 ) 脾柱 < 参考 > 中心動脈 脾柱動脈

実習標本 ( 脾臓 ) < 参考 > カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( 脾臓 ) < 参考 > カラーアトラス組織細胞学

実習標本 ( 脾臓 : 中倍 高倍 ) リンパ小節 胚中心 白脾髄 赤脾髄 中心動脈

実習標本 ( 赤脾髄 ) 注意 : 血液は取り去ってあるので 脾索と脾洞に赤血球はほとんどみられない 赤脾髄 脾索 脾洞 *

実習標本 ( アザン染色 ) 青色 : 細網線維 膠原線維 橙色 : 核 脾洞 脾索 脾洞の壁 脾洞 たが線維

注 たが線維と間違えないこと 中心動脈 脾柱動脈 脾柱

実習標本 ( 口蓋扁桃 ) 陰窩 重層扁平上皮 リンパ小節

実習標本 ( 口蓋扁桃 ) 唾液小体 重層扁平上皮 リンパ小節