ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC

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1 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 山本麻衣子 論文審査担当者 主査 : 井関祥子副査 : 柴田俊一 青木和広 Osteogenic Potential of Mouse Adipose-Derived Stem Cells Sorted 論文題目 for CD90 and CD105 in Vitro ( 論文の内容の要旨 ) < 緒言 > 脂肪組織は皮下の浅層に存在するため 採取が低侵襲で容易であり また外科手術の際には除去される組織でもある この組織は毛細血管を豊富に含み 脂肪細胞 内皮細胞 線維芽細胞 免疫細胞 血球および血管平滑筋細胞 そして adipose-derived stem cell (ASC) など 複数の種類の細胞から構成されている この脂肪組織を酵素処理し 遠心分離によって獲得される沈殿ペレットは間質血管細胞群 (Stromal Vascular Fraction: SVF) と呼ばれる この SVF 中に存在する ASC は 他の体性幹細胞と同様に多分化能と高い増殖能を持つ ASC の細胞表面に存在する cluster of differentiation ( CD ) 抗原のプロファイルや遺伝子発現は 間葉系幹細胞である bone marrow-derived mesenchymal stem cell (BMSC) や胚性幹細胞 (Embryonic Stem Cells: ESC) とも類似する 最近の研究では ASC 中に CD 抗原のプロファイルの違う細胞が存在し その違いが脂肪細胞だけでなく骨芽細胞や軟骨細胞 筋細胞 さらには肝細胞や膵島細胞など様々な間葉系細胞への分化を可能とし SVF そのものを用いるだけでも組織修復が可能であることが示されている すなわち この CD 抗原のプロファイルの違いによって 幹細胞の細胞群の中から特定の細胞への分化を目的とした細胞集団を選出することができると考えられた 本研究では CD90 と CD105 を用いて細胞集団を分離し 骨芽細胞への分化特性を検討することを目的とした CD90 を発現する幹細胞の特徴として軟骨細胞や筋芽細胞 および神経細胞への分化に関する報告はあるものの 骨芽細胞分化への報告は未だない また 接着因子の endoglin である CD105 については SVF において造血幹細胞と接着性の ASC とを区別する因子として使用され 幹細胞の増殖性に関わることが示されているものの 分化能に関する報告が殆んどない さらに骨芽細胞分化を目指す場合において これら2つの CD 抗原を選択する根拠はまだ確立されていない そこで マウス由来 ASC を CD90 および CD105 の発現の有無によって FACS を用いて分取した その後にそれぞれの細胞集団にヒト BMP2cDNA を組み込んだアデノウイルスベクター AdenoX-BMP2 を感染させ 細胞増殖および骨芽細胞分化に関して比較検討を行った 本研究から ASC には CD90 や CD105 の発現有無によって 分化の傾向や特徴の異なる細胞集団が存在することが示唆された < 材料および方法 > 本研究は東京医科歯科大学実験動物委員会の承認および組換え DNA 実験委員会の承認のもと行われた ASC と BMSC の単離 - 1 -

2 ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC から FACS Aria Ⅱ Cell Sorter を用いて CD90(-)/CD105(-) CD90(+)/CD105(-) CD90(-)/CD105(+) CD90(+)/CD105(+) の ASC をそれぞれ分取した DNA マイクロアレイ分取した ASC のそれぞれの細胞群と分取していない ASC および BMSC から TRIZOL を用いて RNA を抽出した そして 遺伝子発現を検出できる DNA マイクロアレイから 骨芽細胞や破骨細胞の形成 細胞接着 細胞増殖などに関与する遺伝子群 および Tgf-β Wnt, Hedgehog などのシグナル経路に関与する 1456 遺伝子を抽出してヒートマップを作成し クラスタリング解析を行った アデノウイルス作製 Adeno-X Adenoviral System 3 を使用してヒト BMP2 cdna を CAG プロモーターを搭載したアデノウィルスベクターに導入し BMP2 を発現するアデノウイルス AdenoX-BMP2 を作製した 細胞培養と骨芽細胞分化能の解析分取した ASC のそれぞれの細胞群と分取していない ASC に AdenoX-BMP2 を感染させ 骨芽細胞誘導培地にて培養し ウイルスを感染させていないそれぞれの細胞群との骨芽細胞分化能を比較した 培養 1 週間で ALP 陽性細胞染色 ALP 活性測定 総蛋白質量測定を行った 培養 2 週間では Alizarin red による石灰化結節の染色 また骨芽細胞分化のマーカー遺伝子 ( オステオカルシン コラーゲン I) の発現を PCR にて解析した 細胞表面抗原の発現パターンの解析 AdenoX-BMP2 感染有無の条件下で 2 週間培養したそれぞれの分取 ASC 群に発現する CD 抗原の表現量の変化をフローサイトメトリーにて比較した < 結果 > 細胞増殖 ASC は 脂肪組織から単離して 10cm ディッシュに播種後 72 時間でコンフルエントとなった 一方 BMSC は同様にコンフルエントとなるまでには 10 日間を要したことから ASC の増殖能が BMSC に比較して高いことが確認された また CD90(-)/CD105(+)ASC は増殖速度が最も高く CD90(-)/CD105(-)ASC は最も増殖速度が低かった さらに BMSC はどの ASC よりも増殖速度が遅かった DNA マイクロアレイ骨芽細胞分化に関与する遺伝子群の発現量は CD90(+)/CD105( )ASC および CD90(+)/CD105(+)ASC で高かった 細胞接着に関与する遺伝子発現は CD90(+)/CD105( )ASC CD90(+)/CD105(+)ASC そして BMSC で高く CD90( )/CD105( )ASC では低かった Wnt ファミリーや細胞増殖に関与する遺伝子群の発現は CD90(+)/CD105(+)ASC で最も高く CD90(+)/CD105( )ASC や BMSC では低かった 幹細胞マーカーである Nanog と Sox2 の発現は CD90(+)/CD105(+)ASC で顕著に認められた - 2 -

3 ALP 活性 CD90(+)/CD105(+)ASC CD90(+)/CD105( )ASC および BMSC では BMP2 遺伝子導入の有無にかかわらず 培養 1 週間で高い ALP 活性を示した 石灰化結節 2 週間の培養後 CD90(+)/CD105(+)ASC および CD90(+)/CD105( )ASC では BMP2 遺伝子導入によって顕著な石灰化亢進が認められたが 分取していない ASC の石灰化は BMP2 発現によって変化せず CD90( )/CD105( )ASC においては石灰化が見られなかった また BMSC における石灰化結節は BMP2 遺伝子導入により抑制された CD90 および CD105 の発現全ての分取 ASC 細胞群をそれぞれ増殖培地で 2 週間培養した場合 どれも CD105(+) の細胞増加がみられた 一方で 骨芽細胞分化培地での培養および BMP2 遺伝子導入をした系では CD90(+) の細胞が増殖し CD105(+) の細胞は減少した 遺伝子発現オステオカルシンの発現は BMP2 を遺伝子導入した CD90(+)/CD105( )ASC CD90( )/CD105(+)ASC CD90(+)/CD105(+)ASC のそれぞれの細胞で見られ コラーゲンІの発現は BMP2 を遺伝子導入した CD90( )/CD105(+)ASC および CD90(+)/CD105(+)ASC で確認された < 考察 > 今回の結果より CD90(+)/CD105( )ASC および CD90(+)/CD105(+)ASC は強い骨芽細胞分化能を持つことが確認され 培養によっては強い石灰化結節を形成した 一方で CD90( )/CD105(+)ASC には強い増殖性能があった また CD90( )/CD105( )ASC では増殖能および骨芽細胞分化能とも低く 石灰化結節の形成も見られなかった これらの結果から CD90 が ASC の骨芽細胞への分化に関与し CD105 では ASC の増殖に関わることが示唆された これはマイクロアレイによる遺伝子発現の解析からも明らかとなった CD90(+)/CD105(+)ASC では 細胞増殖と骨芽細胞分化に関与する遺伝子の発現がもともと高かったため 骨芽細胞分化誘導によって石灰化結節の形成量が多くなったと考えられる また FACS による CD90 および CD105 の発現変化の解析から 増殖培地による培養においては CD105(+) の細胞が増加した一方で 骨芽細胞分化誘導培地による培養では CD105(+) の細胞は減少し CD90(+) の細胞が増加することが確認された 以上から もともと分化能 / 増殖能のある CD90(+)/CD105(+)ASC は 骨芽細胞誘導培地および BMP2 遺伝子導入によって CD90 の発現が増強され 増殖に関与する CD105 の発現が低くなったことで 強い骨芽細胞分化を示したと考えられる 本実験系において ASC の細胞増殖は BMSC よりも高かった また 骨芽細胞分化に関しては ASC と BMSC は同等であったが 特に CD90 が陽性である ASC では BMP2 の遺伝子導入によって著しい石灰化結節の形成がみられた 以上から 骨再生を目的とした ASC の有用性と CD 抗原による細胞分取の重要性が示唆された < 結論 > CD90(+)/CD105(+) である ASC は 骨芽細胞への分化誘導において強い骨芽細胞分化能を示した - 3 -

4 論文審査の要旨および担当者 報告番号甲第 4787 号山本麻衣子 論文審査担当者 主査 : 井関祥子 副査 : 柴田俊一 青木和広 ( 論文審査の要旨 ) 幹細胞は高い増殖能と多分化能を特徴とし その増殖と分化は様々な遺伝子発現とシグナルによって制御される 脂肪由来幹細胞 (ASC) は 間葉系幹細胞の中でも採取が容易であり 確保できる細胞数が多いことから 再生医療への応用が大きく期待されている ASC は他の体性幹細胞と同様に多分化能を持ち 細胞表面抗原である cluster of differentiation(cd) マーカーのプロファイルは骨髄由来間葉系幹細胞 (BMSC) と類似している この CD マーカーの発現は細胞の特性と密接に関わっており そのプロファイルの変化は細胞の分化や表現型の変化を示す そこで山本は この CD マーカーの中で細胞分化や細胞の特性の維持に関係あると考えられる CD90 と CD105 の発現の有無から より骨芽細胞へ分化しやすい ASC を選別できないかと考えた ASC を細胞表面マーカーで分取して効率良く骨芽細胞分化する細胞群を臨床応用することは 再生医療で使用される ES 細胞や ips 細胞に比べて手技が煩雑でないことからも 評価できる 山本は マウスの皮下脂肪から獲得した ASC をフローサイトメトリーで CD90 および CD105 の発現の有無によって分取した後に それぞれの細胞集団にリコンビナントヒトをコードしたアデノウイルス (AdenoX-BMP2) を感染させてより強い骨芽細胞への分化誘導をかけた状態で 細胞増殖および骨芽細胞分化能に対する比較検討を行った 分取後にまず それぞれの細胞群における骨芽細胞分化能などの細胞特性を比較検討した 次にそれぞれの細胞群に AdenoX-BMP2 を感染させて骨芽細胞分化誘導培地にて培養し ALP 活性 石灰化形成 総タンパク質量などを測定し 骨芽細胞分化能を検討した さらに培養後の細胞をフローサイトメトリーにかけ 骨芽細胞分化培地における AdenoX-BMP2 感染 骨芽細胞分化培地 通常培地の培養後の表面抗原の変化を検討した また これらは BMSC の結果とも比較を行なっている 本研究で用いたこれらの実験方法は適切に選択されていたと考えられる さらには 培養における細胞の表面抗原変化に注目し 培養後の細胞表面抗原の変化をフローサイトメトリーにて可視化 数値化し マーカー発現によって細胞特性を記述しようとしたことは 臨床応用可能な再生医療を見据えた実験として評価できる 研究結果として以下の知見を得た 1. MSC のマーカーとして認識されている CD90 と CD105 では CD90 が骨芽細胞への ( 1 )

5 分化に関与し CD105 は増殖に関わることが示唆された 2. CD90 を発現する ASC が高い骨芽細胞分化能を持つと考えられた 3. もともと分化能 / 増殖能のある CD90(+)/CD105(+) の細胞群は 骨芽細胞誘導培地および強制的な BMP2 発現によって CD90 をさらに強く発現し 一方で増殖能を示す CD105 発現レベルが低くなったことで 強い骨芽細胞分化を示したと考えられた 4. 本研究で行われた実験により 骨再生における ASC の有用性と 分化目的に応じた表面抗原による細胞分取の重要性が示唆された 本研究は 現在の幹細胞の骨芽細胞分化誘導への煩雑な手技という問題点を解決し ASC の分取による有効かつ臨床応用の可能性を示す研究であり 歯科臨床医学とくに歯科インプラント臨床への貢献が期待できる 現在の歯科臨床の問題点を理解してその解決を図り 生物学的な裏付けを与えるもので 新規治療法の開発への発展を強く示唆する研究である 以上より 本研究の着眼点とその成果は評価され 基礎および臨床歯学の発展に寄与することが期待される したがって 本論文は博士 ( 歯学 ) の学位を申請するに値するものと認められた ( 2 )

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