資料 1-5 IoT 新時代の未来づくり検討委員会産業 地域づくりWG 2030-2040 年産業における将来ビジョンを描くための視点 デロイトトーマツコンサルティング合同会社 2017 年 12 月 7 日
出所 : ブレードランナー 2049 公式サイト 総務省 HP 2
デロイトトーマツコンサルティングは 40 年先の未来地図を Foresight として発表している EDGE (Economy, Demographics, Geoenvironment, Energy) PRISM (Politics, Religion, Innovation, Social Movement) の長期動向 3
Foresight 想定される多様な事象 ( 一部抜粋 ) 新秩序の形成 技術革新とリスク ライフスタイルの変化が想定される 想定される事象 規制 制度の改革 政策協調の重要性 持続可能な財政政策 更なる技術革新とリスク 進化する機械と人間との関係 新技術がもたらす新たな資源と環境 労働市場の変化 消費行動の変化 生活環境の変化 内容経済圏の再編世界各地で国境を越えた商品 資本 労働力などの移動を自由化し 新たな経済圏の創設を目指す動きが雇用のあり方や企業の競争環境に大きな影響を及ぼす 制度設計の見直しテクノロジーの進化で生活の利便性が向上する一方 社会的なリスクが高まることが懸念 利便性とリスクのみならず 倫理の観点からの議論も迫られる 広がる社会問題と国際的な連携経済発展に伴い 国境を越えた環境問題が広がり各国が環境政策を巡って統一的なフレームワークを策定する可能性もある 日本主導の防災連携自然災害による損失が世界的に増加傾向にあり日本を中心とした国際的な防災連携のフレームワークなどが形成され 世界的に防災に対する取り組みが具体化する 社会負担の増加多くの先進国で働き手が減少し 少ない現役世代で多くの退職世代を支える時代に突入 企業や国民の社会負担が増加する 政府の役割の低下と民間への期待予算上の制約や住民ニーズの多様化などを背景に 国や自治体が公共サービスを運営していくことが困難になり民間委託が進む 相互接続とサイバーリスク スマートシステム が普及利便性の向上が見込まれる一方 サイバーリスクの増大も懸念される 情報処理革命と生産技術のパラダイムシフト量子コンピュータや3Dプリント技術が進展し 生産 流通 生活への影響がある 機械化の進展現在人間によって行なわれている業務が 近い将来 機械に代替されていく可能性がある 新輸送機器革命 飛行機や自動車等 伝統的な輸送機器において無人化 自動化などの技術革新が進み高速移動 渋滞解消 事故減少が見込まれる 資源供給源の多様化これまで実現不可能と言われた資源採掘技術の開発が進み技術的 経済的な問題で活用しきれなかった資源を採掘することが可能になり 資源供給源の多様化が進む可能性がある 新素材 ナノテクノロジーの革新 ナノテクノロジーが進展し CO2 削減や新素材の実用化が進む アンダーエンプロイメントの増加 これ以外にも 宗教 民族 地域 教育が経済に 及ぼす影響 が 2030-2040 年に向けての大きな 変動要素としてあげられている 高等教育を修了した人々が 特別なスキルを必要としない低賃金の仕事やパートタイム労働に従事するケースが増えている 独立労働者の増加長期雇用を選択せず プロジェクト単位で雇用契約を結ぶ独立労働者が増加企業は旧来型の労働慣行の見直しを迫られる バーチャル世界によるリアルの侵食技術革新が進みリアリティの高いバーチャル空間を体験できるようになる バーチャル店舗で商品を購入するなど 消費行動が激変する可能性もある 共同消費社会の幕開け モノを購入して使用する消費行動 から 共有のモノに対し 使用の都度対価を払う消費行動 (= シェアリング ) への変化が加速する 都市構造の変化と社会問題アジア アフリカ 中南米の新興国を中心に 都市部への人口流入がさらに加速し都市の増加は住宅不足 交通渋滞 騒音 ごみ問題が発生する一方出生率の低下による将来的な人口減少が発生する デジタル教育の普及教育環境の整っていない国 地域の教育水準が向上したり 既存の教育機関の淘汰が進む 4
ICT の分野では Connectivity の飛躍的進化は産業基盤を激変させる Connect されるデバイス数の変化は車を もの から こと : モビリティ に変換していく 2030 1T 台 ( 万台 ) 3,000 2,500 2,690 130 サービス別 CAGR (2016-30 年 ) タクシー配車 16% Connect されるデバイス数は 10 年毎に 10 倍に 2020 70B 台 2,000 680 ライドシェア 14% 2010 10B 台 1,500 1,000 1,170 60 360 1,200 P2P レンタカー 18% 19 台 70 1M 1980 10M 台 1990 100M 台 2000 500M 台 500 0 280 520 30 20 190 110 110 220 40 8 510 680 240 2016 2020 2025 2030 カーシェア 23% 出所 :Deloitte Digital 5
自動車だけでなく モビリティ = 人の移動すべてを変える可能性がある Connectivity の進んだ世界 ( 自動運転 シェアリング ) 勤務先の最寄り駅 徒歩 会社 今日は SAV を呼んで 会社に出社 自動運転で配送 自宅 自動運転で移動 自動運転で配車 近くの SAV に配車指令 自動運転で配車 近くの SAV に配車指令 バッテリーが少なくなってきたら自動で充電 カープール 待機駐車場 自動運転で移動 自動運転で待機場所へ 交通状況から 適切な待機駐車場を指定 地域全体に電力供給 自宅 今日は外出したくないから商品を配送してもらおう 再生可能エネルギー生産拠点 工場 スーパーマーケット ちょうどよい時間にバスが無いから買い物帰りに SAV を呼ぼう 自動運転で配送 出所 : デロイトトーマツグループ自動車セクター 総務省 HP 6
テクノロジーの進歩により世界にアバンダンス ( 豊かな社会 ) が到来 かつては希少だったものが豊富に手に入る世の中となる 6D s Exponential Framework Singularity University の共同創設者であるピーター ディアマンディスの提唱する エクスポネンシャルな成長を定義するフレームワーク Democratized 6 Demonetized 5 Dematerialized Disruptive 4 3 Digitized Deceptive 2 1 大衆化 ( シェエアリングカーの広告化 スーパーマーケットのサービス配車 電力会社のシェアードサービス等によりモビリティ マーケットが拡大 ) 脱収益化 ( 車所有コストはゼロに近づく ) 脱物質化 ( 車 モビリティへ ) 破壊 ( モビリティ改革 カーシェアリングにより自動車販売網破壊 ) 潜行デジタル化 ( タクシーやレンタカーといったカーシェアリングは50 年以上前からあった ) ( 自動運転化 モビリティ技術 ) 出所 :Will Weisman 2017 Singularity University Japan Summit 講演をもとに DTC 作成 7
モビリティ社会に向けて検討すべき項目は多岐にわたる モビリティ社会実現に向けて影響度が大きく不確実性の程度が高いトピックスに対する課題 施策検討の必要性がある 低中高 影響度 オープンソース WiFi 都市化 高齢化 サービスのアウトソース ソーシャルメディア モバイル利用対固定利用 帯域 / レイテンシ 仮想現実 販売チャネル 公的企業に対する利用規制 顧客データの収益化 地域交流情報技術 VPN 地球温暖化 操縦方法 ネットワーク機器分分離 シェアリングエコノミーコミュニケーションのビヘイビア ラストマイル技術 エネルギー消費 E バンド クラウド ソリューション 製品の柔軟性への需要 Lifi SDN / NFV ブロードバンド インフラの競争 電気電子機器廃棄物 ホログラム通信 クラウド ソーシング / 集団的知性 二酸化炭素排出量 ローミング規制 ウェアラブルの役割 ロックイン効果への規制 (3D/4D) プリンティング 優先支払技術 顧客とのやりとり ロボット ネットワークへの公的資金供給 市場規制 業界提携 ロボティクス ブロックチェーン 業界統合 音声認識 コンピューティング技術 6G ネットワーク中立性 国際市場構造 アジャイル管理手法 サービスのバンドル化 / アンバンドル化 拡張現実 IoT デジタルセキュリティ / ネットワーク セキュリティ 通信事業者サービスへの支払意思 顧客ロイヤリティ OTT プレーヤー プライバシー規制法 コンテンツへの追加支払 垂直統合 データ アナリティクス 有能人材の獲得競争 人材の変化 社会生活へのデジタル化の受入れ 5G/ ネットワークセル構造 ファイバー展開規制 貿易システム 経済情勢 グローバル化 国際的な安定 開発競争 人工知能 ビッグデータ / データ アナリティクス 8 低 中 高 不確実性の程度 社会 技術 環境 経済 政治
2030-2040 年産業における将来ビジョンを描くための視点 ICT の進化により包摂 エコシステム社会に変革するなかで求められる視点 1 もの 社会から こと 社会へ変革することへの社会 技術 環境 経済 政治にわたる多面的検討が必要 2 不確実な環境変化をリードするために具体的なゴールイメージが重要 3 ICT 分野において規格 標準化 セキュリティ コスト 運用ルールが包括的に決められることが不可欠 9
デロイトトーマツグループは日本におけるデロイトトウシュトーマツリミテッド ( 英国の法令に基づく保証有限責任会社 ) のメンバーファームであるデロイトトーマツ合同会社およびそのグループ法人 ( 有限責任監査法人トーマツ デロイトトーマツコンサルティング合同会社 デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 デロイトトーマツ税理士法人 DT 弁護士法人およびデロイトトーマツコーポレートソリューション合同会社を含む ) の総称です デロイトトーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり 各法人がそれぞれの適用法令に従い 監査 保証業務 リスクアドバイザリー コンサルティング ファイナンシャルアドバイザリー 税務 法務等を提供しています また 国内約 40 都市に約 11,000 名の専門家を擁し 多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています 詳細はデロイトトーマツグループ Web サイト ( www.deloitte.com/jp ) をご覧ください Deloitte( デロイト ) は 監査 保証業務 コンサルティング ファイナンシャルアドバイザリーサービス リスクアドバイザリー 税務およびこれらに関連するサービスを さまざまな業種にわたる上場 非上場のクライアントに提供しています 全世界 150 を超える国 地域のメンバーファームのネットワークを通じ デロイトは 高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて 深い洞察に基づき 世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを Fortune Global 500 の 8 割の企業に提供しています Making an impact that matters を自らの使命とするデロイトの約 245,000 名の専門家については Facebook LinkedIn Twitter もご覧ください Deloitte( デロイト ) とは 英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイトトウシュトーマツリミテッド ( DTTL ) ならびにそのネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します DTTL および各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です DTTL( または Deloitte Global ) はクライアントへのサービス提供を行いません Deloitte のメンバーファームによるグローバルネットワークの詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください 本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり その性質上 特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありません また 本資料の作成または発行後に 関連する制度その他の適用の前提となる状況について 変動を生じる可能性もあります 個別の事案に適用するためには 当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき 本資料の記載のみに依拠して意思決定 行動をされることなく 適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください 10 2017. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Member of Deloitte Touche Tohmatsu Limited