要 旨 被用者年金一元化法案では パート労働者に対する厚生年金の適用拡大が盛り込まれた 厚生年金の適用拡大は 労使ともに保険料負担増となるため これまで実現してこなかったが 昨今の正社員とパート労働者 ( 非正社員 ) の処遇格差が社会問題化するなかで 年金制度における格差是正対策として実施される見

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1 2007 年 6 月 25 日発行 厚生年金の適用拡大の意義と課題被用者年金一元化法案による適用範囲の妥当性

2 要 旨 被用者年金一元化法案では パート労働者に対する厚生年金の適用拡大が盛り込まれた 厚生年金の適用拡大は 労使ともに保険料負担増となるため これまで実現してこなかったが 昨今の正社員とパート労働者 ( 非正社員 ) の処遇格差が社会問題化するなかで 年金制度における格差是正対策として実施される見通しとなった 厚生年金の適用拡大は 正社員とパート労働者の均等処遇の実現 パート労働者から正社員へ転換する際の社会保障制度上の障壁の排除 被用者に相応しい年金保障の確立 保険料負担の公平性の確保等の観点から その意義は大きい 法案では 新たに厚生年金の適用対象とされるパート労働者の要件として 1 週所定労働時間 20 時間以上 2 賃金月額 98,000 円以上 3 勤務期間 1 年以上 の 3 つの基準を満たす者とされている ただし 学生は除かれるとともに 別に法律で定める日まで 従業員 300 人以下の事業主に雇用されるパート労働者は適用が猶予される この基準によると 新たに厚生年金が適用されるパート労働者数は 10~20 万人になるとみられており 現在 厚生年金の適用外となっているパート労働者約 900 万人のうちのわずか 1~2% 程度のみにとどまる いずれの働き方を選択しても 公平な処遇のもとに被用者に相応しい保障を享受できる社会保障制度とするには 適用範囲の更なる拡大や 中小企業への早期適用の検討 また保険料の負担と年金給付の仕組みの抜本的な見直しなどの検討が必要である 政策調査部堀江奈保子 本誌に関するお問い合わせはみずほ総合研究所株式会社調査本部電話 (03) まで 当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり 商品の勧誘を目的としたものではありません 本資料は 当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが その正確性 確実性を保証するものではありません また 本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります

3 1. はじめに 2007 年 4 月 13 日に被用者年金一元化法案 1が国会に提出された 同法案は 民間会社員が加入する厚生年金に 公務員及び私学教職員 2も加入することとし 二階部分の年金は厚生年金に統一することが柱であるが 一元化後の被用者年金制度の対象となる 被保険者 の範囲の見直しも含まれる 被保険者の範囲の見直しは パート労働者に対する厚生年金の適用拡大を意味するが 本稿では 厚生年金の適用拡大の意義と被用者年金として適正な適用範囲を検討し 適用拡大した際の課題について考察する 2. 厚生年金適用の現状はじめに 現在の厚生年金の適用ルールについて確認する (1) 現行の適用条件厚生年金の被保険者となるのは 厚生年金の適用事業所に常用的に雇用されている労働者である ( 図表 1) 図表 1: 厚生年金の適用事業所と被保険者 適用事業所 強制適用事業所 法人事業所で常時従業員を使用するもの 所定の事業を行う個人の事業所 ( 注 ) で常時 5 人以上の従業員を使用するもの 任意適用事業所 強制適用事業所以外の事業所 被保険者 適用事業所と常用的使用関係にある者 適用除外 ( 下記のいずれかに該当する者 ) 臨時に 2 ヶ月以内の期間を定めて使用され その期間を超えない人 臨時に日々雇用される人で 1 ヶ月を超えない人 季節的業務に 4 ヶ月を超えない期間使用される予定の人 臨時的事業の事業所に 6 ヶ月を超えない期間使用される予定の人 ( 注 ) 製造 建設等の事業を行う従業員 5 人以上の個人事業所は 強制適用事業所とされているが 飲食 宿泊等の事業を行う従業員 5 人以上の個人事業所は 任意適用事業所とされている ( 資料 ) 厚生労働省 ただし 労働時間の短い者には 厚生年金の適用が除外されている 具体的には 1 日または 1 週間の所定労働時間 1 ヶ月の所定労働日数がそれぞれの事業所において同種の業務に従事する通常の就労者の概ね 4 分の 3 以上の者が厚生年金の被保険者となる なお 4 分の 3 未満である場合には 被用者年金制度( 厚生年金 共済年金 ) の加入 1 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案 2 現在 公務員と私学教職員は 共済年金に加入している 共済年金には 厚生年金に相当する二階部分と共済年金独自の三階部分 ( 職域加算 ) がある 1

4 者の配偶者でなければ 国民年金第 1 号被保険者になる また 被用者年金加入者の配偶者であれば 年収 130 万円未満 3だと国民年金の第 3 号被保険者に 130 万円以上であれば国民年金の第 1 号被保険者になる ( 図表 2) 図表 2: 厚生年金適用事業所に勤務する場合の公的年金の加入労働時間 労働日数加入年金制度保険料負担老齢年金 通常の労働者の 3/4 以上 通常の労働者の 3/4 未満 被用者年金加入者の配偶者 厚生年金 ( 国民年金第 2 号被保険者 ) 厚生年金保険料 %( 労使折半 ) 老齢基礎年金老齢厚生年金 年収 130 万円以上国民年金 ( 第 1 号被保険者 ) 国民年金保険料 円 ( 月額 ) 老齢基礎年金 年収 130 万円未満国民年金 ( 第 3 号被保険者 ) なし老齢基礎年金 その他国民年金 ( 第 1 号被保険者 ) ( 注 ) 保険料は 2007 年 6 月時点 ( 資料 ) 厚生労働省資料をもとにみずほ総合研究所作成 国民年金保険料 円 ( 月額 ) 老齢基礎年金 (2) 加入状況公的年金の加入対象者は 現在約 7,000 万人である このうち 厚生年金と共済年金の加入者 ( 国民年金第 2 号被保険者 ) が 3,800 万人 その被扶養配偶者 ( 国民年金第 3 号被保険者 ) が 1,100 万人 その他 ( 国民年金第 1 号被保険者 ) が 2,200 万人となっている ( 図表 3) 図表 3: 公的年金制度の対象者 公的年金加入者 :70 百万人 国民年金 国民年金 国民年金 第 1 号被保険者 第 3 号被保険者 第 2 号被保険者 22 百万人 11 百万人 38 百万人 自営業者 :4 百万人 無業者 :7 百万人 臨時 パート労働者 :6 百万人 その他 :6 百万人 専業主婦等 11 百万人 厚生年金 :33 百万人 共済年金 :5 百万人 ( 注 )2006 年 3 月末現在 四捨五入の関係で内訳と合計が一致しないこともある ( 資料 ) 厚生労働省 パート労働者のみについて公的年金加入状況を見ると 厚生年金 ( 共済年金を含む ) の加入者が 28.7% 国民年金第 1 号被保険者が 23.0% 国民年金第 3 号被保険者が 30.6% その他が未加入者となっており ( 図表 4) パート労働者の約 3 割が厚生年金に加入している 3 収入には 給与のほか 資産所得等 継続して入る収入が含まれる ( 資産所得 事業所得等経費を要するものについては必要経費控除後 ) 2

5 図表 4: パート労働者の公的年金加入状況 加入せず (17.5%) 被扶養配偶者 (30.6%) 厚生年金加入 (28.7%) 国民年金加入 (23.0%) 不明 (0.2%) ( 注 )1. 厚生年金加入には共済年金加入も含む 2. 国民年金加入は国民年金第 1 号被保険者 3. 被扶養配偶者は同第 3 号被保険者 ( 資料 ) 厚生労働省 パートタイム労働者総合実態調査報告 2001 年 3. 厚生年金の適用対象の拡大の意義厚生年金の適用拡大については これまでに度々その必要性が指摘されてきたが 適用拡大に伴い 労使とも保険料負担が発生するため パート比率の高い業界やパート労働者自身の反対が強く 適用拡大は実現していなかった 直近の 2004 年の年金改革の議論の過程では 具体的な厚生年金の適用基準として 週 20 時間労働以上または年収 65 万円以上という水準も提案され 検討されたものの 結局 適用拡大は見送られ 法施行後 5 年を目途に検討し 必要な措置を講じることが改正法附則に盛り込まれるにとどまった ( 図表 5) 図表 5:2004 年の年金改正法による厚生年金の適用拡大の規定 国民年金法の一部を改正する法律附則 ( 検討 ) 第 3 条 ( 略 ) 2( 略 ) 3 短時間労働者に対する厚生年金保険法の適用については 就業形態の多様化の進展を踏まえ 被用者としての年金保障を充実する観点及び企業間における負担の公平を図る観点から 社会経済の状況 短時間労働者が多く就業する企業への影響 事務手続の効率性 短時間労働者の意識 就業の実態及び雇用への影響並びに他の社会保障制度及び雇用に関する施策その他の施策と整合性に配慮しつつ 企業および被用者の雇用形態の選択にできる限り中立的な仕組みとなるよう この法律の施行後 5 年を目途として 総合的に検討が加えられ その結果に基づき 必要な措置が講ぜられるものとする ( 資料 ) 厚生労働省 3

6 しかし 2004 年の年金改革以降 正社員とパート労働者 ( 非正社員 ) との処遇格差に社会的な関心が集中したことにより 年金制度においても正社員とパート労働者の格差是正を実現するため 法施行 5 年を待たずに前倒しで厚生年金の適用拡大が行われる見通しとなった 以下では 正社員とパート労働者の格差是正の観点を中心に 厚生年金の適用拡大の意義について考察する (1) 均等処遇の実現まず 就業者に占めるパート労働者比率の推移を確認すると 中長期的に上昇が続いている 2005 年時点のパート労働者比率は 男性 12.3% 女性 40.6% となっており 特に女性のパート比率の上昇が顕著である ( 図表 6) 図表 6: パート労働者比率の推移 (%) 女合計男 年 ( 注 ) 雇用者に占めるパート労働者の比率 ( 農林業を除く ) パート労働者は週就業時間が 35 時間未満の雇用者 ( 資料 ) 総務省 労働力調査 パート労働者比率の上昇は 事業主側からみれば 産業構造の変化やグローバル化等を背景として企業のコスト意識の高まりが主因である一方で 労働者側としては 就業意識の多様化等を背景に 労働力を供給しやすい柔軟な形態としてパート労働が広がっている側面もある したがって このところの雇用情勢の回復から企業の正社員採用意欲が高まっているものの 今後 雇用情勢の回復とともにパート労働者比率が大きく低下することはないとみられる パート労働者比率が中長期的に上昇しているなかで 問題となるのが 正社員とパート労働者の処遇の格差である 正社員とパート労働者の平均賃金を比較すると 正社員の賃金を 100% としたときのパート労働者の賃金水準は 男性 50.1% 女性 67.6% である ( 図表 7) これは 平均賃金を比較したものであり 職務内容や経験により処遇の差が生じることは合理的であるといえる しかし 職務内容等の相違を勘案しても処遇格差が生じ 4

7 ている例もある 図表 7: パート労働者の賃金水準 (%) 男女平均男女 ( 注 ) 正社員 ( 一般労働者 ) の賃金水準を 100% としたときのパート労働者 ( 一般労働者より所定労働時間が低い労働者 ) の賃金水準 正社員の所定内給与を 1 日 8 時間 月 20 日勤務として時給換算 ( 資料 ) 厚生労働省 賃金構造基本統計調査 2006 年 21 世紀職業財団の調査によると 職務が正社員とほぼ同じパート労働者のいる事業所は全体の 42.5% を占める また 職務が正社員とほとんど同じで かつ 正社員と人材活用の仕組みや運用が実質的に異ならないパート労働者がいる場合の正社員と比べたパート労働者の賃金水準は ほぼ同額 と回答した企業数割合は 14.5% にとどまっており 正社員の 7 割 ~8 割程度と回答した企業が多い また 6 割以下と回答した企業数割合も 8.5% を占める 以上は 賃金についてのみの比較であるが 正社員とパート労働者の処遇は その他にも 賞与 退職金の支給 教育訓練 福利厚生等において格差が生じている パート労働者比率が高まるなかで 正社員と理不尽な処遇格差を是正するため 2007 年 6 月には 正社員と同視すべきパート労働者についての処遇改善が義務付けられた改正パート労働法 4が公布された 同法では 正社員とパート労働者の均衡処遇の確保や 正社員への転換の推進を図るための所要の改正を行うこととされている ( 図表 8) 4 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律 5

8 図表 8: パートタイム労働法の改正法の概要 就業形態の多様化の進展に対応した共通の職場ルールの確立 1. 労働条件の文書交付 説明義務 2. 均衡のとれた待遇の確保促進 ( 働き 貢献に見合った公正な待遇の決定ルールの整備 ) (1) 通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保措置の義務化等 (2) 通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止 3. 通常の労働者への転換の推進通常の労働者への転換を促進するための措置を義務化 4. 苦情処理 紛争解決援助 5. 事業主等支援の整備施行期日 :2008 年 4 月 1 日施行 ( ただし 5 は 2007 年 7 月 1 日施行 ) ( 資料 ) 厚生労働省 こうした企業内の処遇で生じている正社員とパート労働者の格差是正対策に加え 公的年金制度についても格差是正が求められている 厚生年金に加入しているパート労働者の割合は 前述の通り約 3 割にとどまっているが 厚生年金の適用拡大を図り より多くのパート労働者が厚生年金に加入するようになれば 社会保障の面でも正社員とパート労働者の処遇格差を是正する効果が期待できる (2) 正社員への転換の促進パート労働者の就業動機は多様であり 必ずしも積極的にパート労働者としての働き方を選択している労働者ばかりではない 例えば 家事 育児の事情で正社員として働けない や 正社員として働ける会社がない などの事情によりやむを得ずパート労働者として就業している場合がある ( 図表 9) 図表 9: パート としての働き方を選んだ理由 都合のよい時間 ( 日 ) に働きたい勤務時間 日数が短い家事 育児で正社員として働けない正社員として働ける会社がない仕事の内容に興味が持てた賃金 待遇がよい体力的に正社員として働けないすぐ辞められる介護で正社員として働けない友人 知人がパートで働いている (%) ( 資料 )21 世紀職業財団 パートタイム労働者実態調査 2006 年 6

9 特に 90 年代後半以降は 新規学卒者の就職状況の厳しさが続いたなかで 男女とも新規学卒者がパート労働者として入職する割合が急激に上昇しており 2005 年時点で男性は 23.5% 女性は 32.6% となっている ( 図表 10) 図表 10: 新規学卒者の就業形態別の入職比率 男 90 年 00 年 05 年 一般 パート 女 90 年 00 年 05 年 (%) ( 資料 ) 厚生労働省 雇用動向調査 やむを得ずパート労働者として入職した者については 個人的な事情が変わったり 正社員として就業できる機会がある場合には 正社員への転換の希望が強い傾向がある しかし 一度パート労働者として就職すると 希望にかかわらずその働き方が固定化してしまいがちである パート労働者の正社員への転換の促進については 前述の改正パート労働法にも定められており ( 図表 8) 政策的にも進められているところである しかし パート労働者を正社員に転換すると 事業主にとっては 賞与 退職金の支給や 福利厚生費の負担が新たに発生するほか 厚生年金の適用対象外となっているパート労働者を正社員に転換すると 厚生年金保険料の負担が発生するため 5 正社員への転換を抑制する社会保障制度上の障壁が生じているということができる パート労働者への厚生年金の適用を拡大すれば 少なくとも社会保障制度上は パート労働者から正社員への転換の障壁を除去することができる (3) 被用者に相応しい年金保障の確立新規学卒者等で やむを得ずパート労働者 ( 非正社員 ) として就業している若年層が少なくないことは前述の通りであるが このため 若年層における所得格差の問題が生じている パート労働者のままで 厚生年金が適用されない状態が続くと 将来 老後の所得保障としての公的年金の受給に至るまで格差が固定されることになる 厚生年金が適用されない被用者は 自営業者等と同様に国民年金のみに加入することになるが 国民年金から支給される老齢基礎年金は 20 歳から 60 歳になるまで 40 年間保険料を納付しても年金月額は 6.6 万円にとどまる そもそも 国民年金のみに加入する第 5 厚生年金保険の被保険者となると 健康保険の被保険者にもなるため 健康保険料 ( 労使折半 ) の負担も増加する 7

10 1 号被保険者には 定年がなく 高齢期の収入を年金以外に一定程度確保することが期待できる自営業者等が主に想定されている 給与所得者であるパート労働者は 老後の勤労による生活基盤がないうえ 平均的には所得水準が低いため 老後の資金準備をすることも容易ではない なお パート労働者は 従来は家計の主たる収入を得る夫がいて パート労働者本人は家計の補助的な収入を得るために就業している女性が多かったが 今は世帯の主な働き手である労働者でもパート労働者として就業している者が増加している ( 図表 11) これは 男女ともにみられる傾向である 図表 11: 主に自分の収入で生活しているパート労働者の割合 男 女 年 01 年 (%) ( 注 ) 働いている理由が 家計の補助ではなく 生活を維持するために働いている短時間労働者の割合 ( 資料 ) 厚生労働省 パートタイム労働者総合実態調査 主に自分の収入で生活しているパート労働者が厚生年金に加入できない場合は 被用者の老後の所得保障という観点からみると十分とは言えない また 厚生年金の適用を拡大すれば 正社員だった労働者が一度退職し 再びパート労働者として入職するなど 雇用形態が変わっても被用者に一貫した保障を受けることができるようになり パート労働者比率が高い女性に対する老後の社会保障の充実にもつながる (4) 保険料負担の公平性厚生年金の適用拡大は 保険料負担の公平性を確保することにもつながる 公的年金を含むわが国の社会保険制度は 応能負担の考え方に基づいた制度であるにもかかわらず 労働者の労働時間等に応じて適用やそれに伴う保険料負担の算出方法が異なる したがって 厚生年金の適用対象外となるパート労働者を雇用する割合が高い事業主ほど保険料負担が軽減されることになる 業種別にみたパート労働者比率は大きく異なっており ( 図表 12) 産業間や企業間での公平性を確保するという観点から考えると パート労働者に対する厚生年金の適用拡大は 事業主間の保険料負担の不均衡を是正する効果が期待できる 8

11 不動産業医療,福祉製造業設業( 万人 ) ビス業水道業宿泊業習支援業ビス事業図表 12: 業種別のパート労働者数と比率 建 給 パート労働者数 ( 左目盛 ) パート労働比率 ( 右目盛 ) 運輸業電気 ガ卸売 金融 保情報通信業小売業険業ス 熱供飲食店,教育,学複合サーサー(%) ( 注 ) パート労働者は週労働時間が 35 時間未満の労働者 パート労働比率は全従業員に占めるパート労働者の割合 ( 資料 ) 総務省 労働力調査 2006 年 4. 適正な厚生年金の適用条件の検討続いて 被用者年金一元化法案による 被用者年金の適用対象基準案についてその内容を確認するとともに その妥当性について検討する (1) 法案による適用範囲法案では 新たに被用者年金の適用となるパート労働者の基準として 1 週所定労働時間 20 時間以上 2 賃金月額 98,000 円以上 3 勤務期間 1 年以上の 3 つが設けられた なお 学生は除かれるほか 別に法律で定める日までの間 従業員 300 人以下の事業主に使用されるパート労働者の適用は猶予される ( 図表 13) 新たな被用者年金の適用基準のうち 1 週所定労働時間 20 時間以上と 3 勤務期間 1 年以上は 雇用保険と同基準である 2 賃金月額 98,000 円以上は 現行の厚生年金の保険料負担の基準 ( 標準報酬等級 ) の下限の額と同額であるが 改正案による 98,000 円の判断は 賞与 通勤手当 残業手当等を含まない毎月の賃金支給額で行う これは 最低賃金法の例に準じている ただし 適用基準に該当したパート労働者の標準報酬月額 標準賞与額は通常の被保険者と同様に全ての報酬及び賞与に基づき決定する 法案では 学生は適用対象外とするとされているが この学生とは 大学 短大 高校 高専 専修学校 各種学校 (1 年以上過程 ) 等の学生を指す なお 適用猶予となる中小企業の基準となる 従業員 300 人 は 現在 厚生年金の適用対象とされている従業員の人数で算定する 厚生労働省によると この基準により新たに適用対象となるのは わずか約 10~20 万 9

12 人程度とされている ( 図表 14 ) 図表 13: 被用者年金制度の一元化の対象とする被保険者の範囲 ( パート労働者に対する社会保険の適用範囲の拡大 ) 以下の 3 つの基準をすべて満たすパート労働者 ( 学生を除く ) は新たに厚生年金の適用対象とする 1 週所定労働時間が 20 時間以上であること 2 賃金が月額 98,000 円以上であること 3 勤務期間が 1 年以上であること ただし 従業員 300 人以下の中小零細事業所の事業主に使用されるパート労働者については 別に法律で定める日までの間 新たな基準の適用を猶予する 健康保険においても厚生年金法の改正に準じて被保険者の範囲を一体的に見直す 実施時期は 2011 年 9 月 1 日 ( 注 )1. 被用者年金制度の一元化の実施時期は 2010 年 4 月 1 日 2. 現在の基準により既に厚生年金の適用対象とされているパート労働者については 引き続き現行の基準による 3. 被用者に対する社会保険制度として一体的な運営が行われていることから 厚生年金で新たに適用対象となる者については 健康保険 介護保険も適用される見通し ( 資料 ) 厚生労働省 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の概要 2007 年 4 月 図表 14: 法案による適用拡大の事業主の保険料負担の増加額 新たに適用対象となるパート労働者数 :10~20 万人 厚生年金 :100~200 億円 健康保険 介護保険 :100 億円程度 ( 介護保険は 10 億円未満 ) ( 注 ) 厚生年金全体の現在の事業主負担は 10 兆円程度であり 負担増は 0.1~0.2% 程度 ( 資料 ) 厚生労働省 (2) 法案の評価と妥当性法案で示された厚生年金の新たなパート適用基準の各項目の水準について その妥当性を検討する a. 3つの基準まず (a) 週所定労働時間 20 時間 (b) 月額賃金 98,000 円 (c) 勤続 1 年以上 というパート労働者の厚生年金適用の新たな 3 基準について その妥当性を検討する (a) 労働時間週所定労働時間 20 時間以上という基準については 週法定労働時間 40 時間の半分であり 概ね企業の就業時間の半分以上を勤務していることになること また 前述の通り 10

13 雇用保険と同じ基準であることから 一定の合理性があると考えられる ただし 欧米主要国の基準と比較すると 米国 英国 フランスなどでは特に労働時間に関する適用基準は設けられておらず 労働時間の基準が設けられているドイツの 15 時間と比較してもわが国の基準は長く ( 図表 15) 今後さらに拡大を検討する余地はある 図表 15: 被用者年金の適用基準に関する国際比較 被用者年金の適用要件 加入の所得要件 ( 年収 円換算 ) 日本 ( 現行 ) 所定労働時間が通常の労働者の 4 分の 3 以上 なし 日本 ( 改正案 ) 米国 (2006 年 ) 英国 (2006 年 ) ドイツ (2005 年 ) フランス (2004 年 ) スウェーデン (2006 年 ) 週所定労働時間 20 時間以上月収 9.8 万円以上勤続 1 年以上全員 ( 保険料算定の根拠となる保険料記録は年 970 ドル以上の収入 ) 週 84 ポンド以上の所得がある 16 歳以上 月収 400 ユーロ以上または週 15 時間労働以上 ( 加入しない場合でも 事業主は 年 2 ヶ月または 50 日未満の短期間雇用の場合を除き 保険料負担 ) 全員 ( 年 1,522 ユーロ以上の収入がある場合 1 四半期の保険期間 ) 年収 16,800 クローネ以上の 16 歳以上 万円 なし 87.5 万円 65.7 万円 なし 24.7 万円 ( 注 ) 円換算は 1 ポンド = 円 1 ユーロ = 円 1 スウェーデンクローネ = 円で計算 (2005 年平均 ) ( 資料 ) 厚生労働省資料等により作成 (b) 賃金月額賃金 98,000 円以上という所得水準も 欧米主要国と比較すると高水準である ( 図表 15) しかし 低額で厚生年金に加入させると 厚生年金保険料が報酬の一定率であるため 国民年金保険料より厚生年金保険料 ( 国民年金分の保険料を含む ) の負担が低いにもかかわらず 将来の給付は厚生年金が加算される分 国民年金のみに加入している場合と比較して高くなるという現象が起きる また 厚生年金においては 所得再配分機能があるため 低賃金のパート労働者の加入が増え 相対的に低賃金労働者の割合が増えると 年金財政にもマイナスの影響を与えることになる このため 厚生年金と国民年金の制度間での負担と給付のバランスを考慮すれば 一定以上の賃金を得ていることを適用要件とすることは妥当である 厚生労働省の試算によると 厚生年金の適用を拡大した場合の 1 人当たりでみた年金財政への影響は 保険料賦課基準が 6 万円や 8 万円だと 保険料収入増分より支出増額の方が高い 概ね保険料賦課基準が 10 万円以上だと 保険料収入増分が支出増額を上回る ( 図 11

14 表 16) しかし これはあくまでも現行制度を維持した場合であり 例えば 基礎年金の財源を全額税負担とし 厚生年金保険料はすべて報酬比例部分の財源とすれば 低額加入も問題とならず より広範囲のパート労働者を厚生年金に適用させることが容易になる 図表 16: 厚生年金適用拡大の財政への影響 (1 人当たり ) 保険料賦課基準とする総報酬月額の平均 厚生年金財政の保険料収入増分 厚生年金の支出増分 ( 労使合計 ) 基礎年金分 報酬比例分 6 万円 13.2 万円 15.6 万円 8.1 万円 7.5 万円 8 万円 17.6 万円 18.1 万円 8.1 万円 9.9 万円 10 万円 22.0 万円 20.5 万円 8.1 万円 12.4 万円 ( 注 )1. 保険料収入は 厚生年金の最終保険料率 18.30% を各々の総報酬月額に乗じて 12 倍 2. 基礎年金の支出増分は 国民年金の最終保険料月額 16,900 円 (2004 年度価格 ) を用い 適用拡大対象者の 4 割 ( 対象者に占める第 1 号被保険者等の割合の推定値 ) について 厚生年金が新たにこの額を負担することになるものとして算定 3. 報酬比例分の支出増分は 当該総報酬月額で 1 年間加入することに伴い増加する年金の総額 (2004 年度価格 ) を受給期間 26 年として算定 ( 資料 ) 厚生労働省 なお 労働時間を週 20 時間以上とすると 適用拡大の対象者は 310 万人であるが 賃金水準を月額 9.8 万円にするという制限を加えると 対象者は 40 万人に減少し 適用拡大の降下が限定的になる 今後は 低額加入が年金財政の悪化につながらないような制度の改正を検討することが必要である (c) 勤続期間パート労働者については 一般的に正社員に比べて流動性が高く 頻繁に入離職を行うので 事業主には事務手続きに係る負担が生じる このため 一定期間以上の勤続期間を厚生年金の適用基準にすることには意義がある 今回の法案では 雇用保険の例に倣い 勤続期間が 1 年以上とされている しかし 一方で 現在の厚生年金の適用基準では 勤続期間については適用要件 2 ヶ月となっており 加入基準の相違により制度が複雑となることが懸念される また 新たなパート労働者の適用基準を 1 年とすると 事業主側が保険料負担の生じないよう 適用基準の期間を超えない範囲への契約期間の短縮や雇い止め等を行う可能性がある 従来基準と同様に 2 ヶ月とすれば 2 ヶ月未満の契約期間や雇い止めを行うことは 人員の入れ替えに対するコストが事業主には負担になることから 契約期間の短縮や雇い止め等の防止の効果は高いと考えられる b. 中小企業への猶予措置法案では 別に法律に定める日まで従業員 300 人以下の企業に使用されるパート労働者には新たな厚生年金の適用を猶予するとされている なお この 300 人という基準は 中小企業基本法における一般業種の中小企業の定義である 12

15 厚生年金の適用拡大により 事業主には保険料負担が発生するため 企業の負担能力を考慮して 中小企業について一定期間猶予を行うことはやむを得ないと考えられる しかし 猶予期間については 別に法律に定める日まで という表記にとどまっており 厚生労働省によると 今のところ未定という 300 人以下の企業に勤務する労働者数は 全体の 6 割弱となっており 人以下の企業の猶予措置の実施により 適用除外となるパート労働者数は半数以上とみられている 被用者の老後所得の保障という観点からは企業が規模に関係なく厚生年金に加入することが望ましく 300 人以下の企業への適用時期が早急に検討されるべきである 5. 円滑な適用拡大のための課題厚生年金の適用拡大に伴う懸念事項としては 労使による厚生年金保険料の負担の回避がある まず 事業主には本来厚生年金を適用すべきパート労働者を被保険者としないようにする適用回避を行う懸念があり パート労働者には厚生年金の適用とならないように就業時間の調整等を行う懸念がある (1) 事業主による適用回避今回の法案では 週所定労働時間が 20 時間以上であることが厚生年金の適用要件のひとつになっているが 事業主による適用回避としては まず 1 人当たりの労働時間を削減して労働者数を増やすということが考えられる しかし より短時間のパート労働者を多数雇用することは 労務管理を複雑にし かえってコスト増になると考えられることから 事業主による労働時間の短縮が行われる可能性は限定的とみることができる ただし 特定の週に残業が続き 予定より大幅に勤務時間が増えた場合や 業務の繁忙期のみ勤務時間を増やす契約の場合でも 実際の勤務時間ではなく 通常期の残業を含まない勤務時間で週 20 時間以上か否かを判断するため 週所定労働時間は 20 時間未満で雇用契約し 残業により一定の労働時間を確保することで厚生年金の適用回避が起きる可能性がある また 賃金の基準は月額 98,000 円以上となっているが これは所定労働時間と時間給に基づく賃金月額であり 残業手当 ボーナス (1 ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金 ) 通勤手当等を含まない このため 賃金月額を 98,000 円未満とし ボーナス等で支給するなどの方法で 適用回避が起きる可能性もある 勤務期間 1 年以上という適用条件については 1 年未満の雇用契約期間であっても 契約が反復更新され 1 年以上引き続き雇用されることが見込まれる場合には 1 年以上の勤務期間として厚生年金が適用される 勤務期間については 1 年弱とし 故意に雇用契約を一時的に中断して再度雇うことで 適用回避が起きる可能性がある これについては 社会通念上使用関係の継続が認められれば 勤務期間が継続しているものとして取り扱われ 6 総務省 平成 16 年事業所 企業統計調査 による 13

16 こととされているが 実際に適用逃れが起きたときにどこまで把握できるかは不明である これらの事業主による適用回避については 事業主に対する届出指導や 事業所調査の実施により パート労働者に対する加入の徹底が行われる予定である しかし 厚生年金については そもそも事業所自体が未適用事業所となっている例が多い 総務省の調査によると 本来厚生年金の適用事業所となるべき事業所のうち約 3 割が未適用となっている 7 パート労働者の適用拡大が中小企業にも義務付けられた際には 事業所の未適用対策とともに パート労働者の加入徹底の実施が課題となる (2) パート労働者による就業調整一方 パート労働者側も厚生年金の加入に伴い発生する保険料負担を回避するために 厚生年金の適用対象外となるよう就業時間を調整する可能性がある こうした就業調整は 何らかの適用基準を設ける限り発生しうるものである ただし 保険料負担を回避するために労働時間を短縮した場合 その短縮幅によっては手取り収入がそれ以上に減少する場合がある このため 労働者が労働時間を延長して保険料負担による減収を補おうとする可能性もあり 所定労働時間を週 20 時間以内に短縮させるパート労働者が多いとは考えにくい また 厚生年金の適用対象外であるパート労働者が新たな基準で適用対象となる場合には 元々 国民年金の第 1 号被保険者であったか第 3 号被保険者であったかにより保険料負担の影響が大きく異なる まず 第 1 号被保険者であれば 月額 14,100 円 8の国民年金保険料を負担しているが 厚生年金に加入すれば月額賃金 9が 9.8 万円であると厚生年金保険料が 7,174 円 10となり 負担が軽減する これに対して 月額賃金が 19 万円だと厚生年金保険料が 13,909 円であり 国民年金保険料より厚生年金保険料の負担額が低いが 20 万円を超えると 14,642 円となり負担増となる ( 図表 17) しかし 現在 厚生年金の適用外となるには週労働時間が概ね 30 時間未満となるので賃金が 20 万円を超えるパート労働者はほとんどいないとみられ 第 1 号被保険者であったパート労働者にとっては厚生年金適用により保険負担が軽減すると考えられる 一方 国民年金の第 3 号被保険者に係る保険料は 第 2 号被保険者 ( 厚生年金と共済年金の加入者 ) 全体で負担しているため 第 3 号被保険者であるパート労働者自身に保険料負担は発生していない 第 3 号被保険者が 新たに厚生年金の適用となった場合には 賃金の 7.321% の保険料負担が発生するため 第 1 号被保険者より就業調整が起こる可能性が高い 7 総務省 厚生年金保険に関する行政評価 監視 < 評価 監視結果に基づく勧告 > (2006 年 9 月 15 日 ) による 厚生年金の適用漏れのおそれのある事業所数は約 63 万 ~70 万事業所と推計されている 年度 9 標準報酬月額 10 厚生年金保険料率 % 本人負担分は 7.321%(2006 年 9 月から 2007 年 8 月まで ) 14

17 月額賃金 ( 標準報酬月額 ) 図表 17: 月額賃金と年金保険料 厚生年金保険料 ( 本人負担分 ) 98,000 円 7, 円 110,000 円 8, 円 150,000 円 10, 円 190,000 円 13, 円 200,000 円 14, 円 国民年金保険料 14,100 円 ( 注 )1. 厚生年金保険料率は % で労使折半のため本人負担は 7.321%(2006 年 9 月 ~2007 年 8 月 ) 2. 本人負担分の保険料の端数が 50 銭以下の場合は切捨て 51 銭以上の場合は切り上げして 1 円となるが 事業主と被保険者本人間で特約がある場合は それに基づき端数処理する ( 資料 ) 社会保険庁 なお 第 1 号被保険者も第 3 号被保険者も将来受給できる年金は国民年金のみであるが 厚生年金に加入すると国民年金に加え 厚生年金も受給できるため 給付の面ではいずれも改善する しかし 将来の給付増があっても 現在の負担増を避け 限られた時間の勤務で手取り収入を最大化したいと考えるパート労働者 特に第 3 号被保険者は労働時間を調整する可能性が高い また 厚生年金の適用拡大が実施されれば 厚生年金と同様の基準で適用される健康保険についても 同様に適用が拡大される見通しである 国民年金第 3 号被保険者は同様に健康保険料についても配偶者の被扶養者となっており個人で保険料を負担していないため 両者の適用が拡大すれば厚生年金保険料のほかに健康保険料についても新たに負担が生じることになる 健康保険については 厚生年金とは違い 被保険者本人と被扶養者との間で給付面で大きな差はなく 11 新たな保険料負担感が大きい しかし パート労働者については 配偶者に扶養され家計の補助的な収入を得るために働いている者以外の者が増えていること 今後の労働力人口が減少するなかで一定の範囲内での就労調整が行われることがないような制度を構築していくことが必要なこと等から 将来的には第 3 号被保険者制度の見直しも検討課題となる 6. おわりにパート労働者への厚生年金の適用拡大は パート労働者比率の高い事業主にとって保険料負担増となることや 現行制度では 保険料を負担していないパート労働者の理解を得られなかったことから 先送りされてきたが 法案が成立すれば 2011 年 9 月から実施される見通しとなった 法案では 労働時間 賃金 勤務期間の 3 基準が設けられたほか 従業員数 300 人以下の企業が対象外となったことから 新たに厚生年金に適用されるパート労働者は 10~20 万人となる見通しである 現在 厚生年金の適用外となっているパート労働者は約 11 本人のみに対する給付としては 出産手当金 傷病手当金がある 15

18 900 万人いるため そのうちのわずか 1~2% のみが新たに加入することになる パート労働者のうち パート労働法の改正により正社員と同視すべき者について処遇格差が禁止されるなど 政策的に正社員とパート労働者の格差是正が進められているが 厚生年金に加入するパート労働者の範囲が拡大されることで一応の処遇格差の是正対策が実施されることになる 今後 少子高齢化が進行し 労働力確保が困難になるなか 企業は 育児期の女性や一度定年退職を迎えた高齢者等のように短時間勤務や1 週間に数日の勤務など柔軟な勤務体系を求める者を積極的に労働市場に参入させることが不可欠であり 労働者の事情に応じた多様な就業形態の労働者を雇用せざるを得ない いずれの働き方を選択しても公平な処遇のもとに被用者に相応しい保障を享受できる社会保障制度とするためには 社会保険の適用拡大の実現は不可避である パート労働者への厚生年金を始めとする社会保険の適用拡大は 事業主にとっては雇用コストが増加する要因とはなるが パート労働者と一般労働者との処遇格差の是正となるため パート労働を良質な雇用機会として整備していく契機にもなる 今回の法案では 中小企業は厚生年金の適用拡大の対象外とされたが 長期間にわたり対象外とすることは望ましくない 適用時期については 具体的な時期を早期に検討していく必要があろう また より幅広いパート労働者に厚生年金を適用するためには 保険料の負担と給付の仕組みを見直すなど 抜本的な年金制度も検討する必要があろう 参考文献 厚生労働省 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の概要 2007 年 4 月 第 4 回社会保障審議会年金部会資料 2007 年 4 月 社会保険手帖編集部 社会保険手帖 2007 年版 厚生出版社 2007 年 労務行政研究所 労働法全書平成 19 年版 労務行政 2006 年 みずほ総合研究所 図解年金のしくみ ( 第 5 版 ) 東洋経済新報社 2006 年 堀江奈保子 少子高齢化社会の働き方の多様化の推進 ( みずほ総合研究所 みずほ総研論集 2007 年 Ⅱ 号 ) 堀江奈保子 公的年金の空洞化の実態と求められる対策 ( みずほ総合研究所 みずほ政策インサイト 2006 年 10 月 ) 16

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スライド 0 資料 6-2 参考資料 非正規雇用者への社会保険の 適用拡大について 平成 21 年 2 月 12 日 厚生労働省 雇用保険法等の一部を改正する法律案の概要 現下の厳しい雇用失業情勢を踏まえ 非正規労働者に対するセーフティネット機能及び離職者に対する再就職支援機能の強化を重点に 所要の法改正を行う 1. 1. 非正規労働者に対するセーフティネットの機能の強化 労働契約が更新されなかったため離職した有期契約労働者について

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