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2 大手前大学論集 第 18 号 (2017)pp 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響 1) 寺田未来 2) 浦光博 要 旨 本研究は 自己調整学習に影響を与える対人環境に着目し それと自己調整学習が学校適応と抑うつに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした 対人環境として 親密な他者 ( 家族成員と友人 ) からのサポートと家族成員からの養育態度 家庭環境を取り上げた 質問紙調査をH 県内の公立高校に通う高校生 98 名を対象に実施した その結果 親密な家族成員や友人からのサポートが自己調整学習に正の影響を与え さらに学校適応と抑うつにもポジティブな効果をもたらすことが示された また ケアと自律支援的な家庭環境が自己調整学習に正の影響を与え学校適応と抑うつにもポジティブな効果をもたらすこと 過保護と管理統制的な家庭環境が自己調整学習に負の影響を与え学校適応と抑うつにネガティブな効果をもたらすことが示された これらの結果から 学校生活における適応や抑うつに対し 対人環境と自己調整学習がどのような影響を及ぼすかについて議論した キーワード : 自己調整学習 サポート 養育態度 家庭環境 学校生活. 問題と目的 1-1. 本研究の背景 自己学習力 や 自己教育力 など 自ら学ぶ力 を育成することの必要性が叫ばれて久しい 学習者が受け身でなく主体的に学習に取り組むよう働きかけること 1) 大手前大学現代社会学部 2) 追手門学院大学心理学部 41

3 大手前大学論集第 18 号 (2017) が 教育現場において求められている 学習への動機づけについて従来 自己調整学習 (Self-regulated learning; 以下 SRL とする ) 研究により多くの知見が蓄積されてきた SRL とは 学習者が動機づけ的側面 メタ認知的側面 行動的側面において能動的かつ主体的に関わる学習である (Zimmerman, 1986) これまで自己効力感や達成目標などが SRL に影響を及ぼすことが示されてきた (Ames & Archer, 1988;Pintrich & De Groot,1990;Zimmerman & Schunk,1989) こうした個人内の過程に着目した研究に加え SRL に影響を及ぼす社会要因の影響も検討されている SRL に影響を与える要因として個人要因と社会要因の双方に着目する必要があることは SRL 研究において繰り返し主張されてきた (Zimmerman & Shunck, 2000) 本研究では社会要因として対人環境に着目し SRL との関連を明らかにしていく さらにこれらの関連が 学校生活への適応や精神面での健康にどのような影響を及ぼすのかを検討していく SRL の構成要素である動機づけと学習方略は 対人環境と密接に関わる ( 速水, 1998; 中谷,1996) たとえば 先生や親にほめられたいので頑張って勉強する 友達と一緒に頑張ることが楽しいから残って勉強する などいずれも人との関わりが動機づけに影響を与える さらに一緒に勉強する 競い合う など友人との相互作用は学習方略の利用を促す 事実 だれかと一緒に勉強することは自らの学習を動機づけるための つの方略と捉えられる ( 伊藤 神藤,2003a) またわからないところを友人や教師に相談する 質問するなどの援助要請の技法も学習方略の つである ( 岡田 大谷 中谷 伊藤,2012; 瀬尾,2007) 他者の優れた学習方略を模倣することによるモデリングや 相互作用を通じさまざまな学習方略にふれながら自分に合う方略を身につけていくことも SRL といえる (Zimmerman & Schunk,2001; 塚野他訳, 2006) Bandura(1986) による社会的学習理論では 直接的な他者からの指導のみならず モデルの学習方略を観察することで学習方略の獲得が促されるという このように社会的な状況や文脈に着目した検討は盛んである 教師と学習者 学習者同士のペア学習やグループ学習など他者との相互作用による協同の学び (McCaslin & Hickey,2001;Palincsar & Brown,1984) に着目したアプローチは SRL 研究の展開として取り上げられている 1-2. 本研究の目的ここまで述べた対人環境の多くは SRL への働きかけが直接的であり その意図が明白である 一方で SRL に直接関連しない つまり働きかけの意図が明示的ではない教室外での友人との相互作用や 勉強に対する親の期待や間接的援助なども SRL に影響を及ぼす可能性がある SRL は学習に直接関連する明示的な援助に加え 間 42

4 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響接的な援助から影響を受けやすい可能性も指摘されている (Zimmerman & Schunk, 2001; 塚野他訳,2006) Martin, David, & Joyce(2008) は 教室内で一緒に勉強する仲間よりも教室外における仲間との会話の方が SRL と深く関わることを示している また勉強に対する保護者のかかわり方や学習観が学習者の動機づけに影響を及ぼすこと ( 伊藤,2015) 学習者の評価する親の動機づけの影響( 伊藤,2011) も報告されている 三木 山内 (2005) は 教室の目標構造が学習者の目標志向に影響を及ぼすことを示している こうした間接的な対人環境は SRL のみならず学校生活への適応にも大きな影響を及ぼす 大久保 (2005) は 学校適応を規定する要因について 友人関係の良好さがおおむね学校適応と関連することを明らかにしている また 大学生活における他者との良好な関係性の構築 維持は学生生活への適応と関連する ( 浦 高野,1995) ことや 友人からのサポートは学生生活全般に対する意欲の低下を防ぐ ( 福岡,2000) ことが示されている さらに学業の充実も学校適応を規定する つであるという ( 大久保,2005) これらをふまえると 対人環境が SRL に影響を与え そしてそれらが学校適応にも影響を与えることが予測される 本研究では学習者を取り巻く対人環境が SRL に及ぼす影響 ならびに SRL が学校適応に及ぼす影響という媒介効果を検討する 1-3. 本研究で扱う測定指標ならびに対象本研究では SRL の測定について 学習全般に対し日頃から自ら調整している傾向を SRL の行動傾向と定義し測定する ( 寺田 浦,2016) SRL の行動傾向が高いほど学習を自ら調整できていること 低いほど学習を自ら調整できていないことを意味する SRL の行動傾向はメタ認知 努力調整 否定的思考の制御の 因子から構成され 学習者の行動レベルの個人差に着目している メタ認知はメタ的な理解や活動 学習のふりかえりなどの行動を指しており 努力調整とは 学習への積極的な態度 姿勢を指す さらに学習面でのネガティブな思考を自らコントロールする否定的思考の制御がある これら つの行動傾向を測定することで SRL の個人差を行動レベルで捉えることができる SRL は小学校高学年から次第に身に付き 中等 高等教育段階に進級するにつれて成熟していく ( 岡本,1992) 高校生になると SRL が形成される時期と異なり 学習スタイルが定着している場合が多く そのため SRL の行動傾向における個人差も大きい 同時に SRL が未定着な状態で学習スタイルが形成されていることも多々ある まさしく高校生における学業不振やテスト不安 意欲減退などの背景には SRL の未定着がかかわっているといえる 加えてこの時期は 進路やキャリアにつ 43

5 大手前大学論集第 18 号 (2017) いて考える時間が増える時期であり 友人関係や家族関係との間にさまざまな葛藤やトラブルが生じたり 対人ストレスを感じたりすることも多い そのため 高校生を対象に対人環境のあり方が SRL に及ぼす影響 そしてそれらが学校適応に与える影響を明らかにする意義は大きい なお 学校生活への適応に加え本研究では抑うつを取り上げ検討する 谷島 (1996) は 大学新入生の生活リズムと抑うつの関連を検討し 生活リズムの乱れが体調の不調を引き起こし抑うつに影響を与えることを示している 高校生にとって 学校生活で多くの時間を占める学習時間を自ら調整していく 具体的には意欲的に授業に出席し きちんと宿題に取り組むなどは 学習習慣ともいえ 生活リズムを整えるうえで重要な位置づけといえよう また 学校生活において 学習面での悩みや問題が 単一で生じることはまれであり 学習面でのストレスが進路面 対人関係面 心理 社会面などの問題と複雑に絡み合って学校適応に影響を及ぼし ひいては体調面の問題や意欲の減退 無力感などの抑うつ症状を引き起こす精神的な健康面へと問題が複合化されていく場合もある そのため対人環境と SRL の行動傾向が抑うつに与える影響を検討していく必要がある 以後 本研究では学校適応と抑うつを併せて学校生活指標と表記する 1-4. サポート 養育態度 家庭環境が SRL の行動傾向と学校生活指標に及ぼす影響本研究では学習者を取り巻く対人環境として 学習者にとって身近な親密な家族成員および友人からのサポートの受容 家族成員からの養育態度 家庭環境を取り上げる 先述の通り サポートは人の適応にさまざまな影響を及ぼす ( 西川,2000; 松井 浦,1998) また日常の対人関係がサポーティブであることは ストレスフルな出来事による精神的健康の悪化を緩和させる ( 浦,1992) なかでも親密な他者からのサポートの受容は 個人の適応に重要な維持 促進効果をもつ 親密な他者の存在が重要であることを説明する理論の つに Bowlby(1969) の愛着理論がある 愛着とは 個人がある危機的状況に接する あるいは危機を予知し恐れや不安が喚起されたときに 特定の他者への近接を通じて安全の感覚を回復 維持しようとする傾向と定義される (Bowlby,1969) 愛着の機能により得られる心理的な安心感は 恐れや緊張感を低減させ 新たな刺激に対して接近し情報を得ようとする探索行動を活性化させる こうして人は自立し安定的で積極的な行動をとる この考え方によると 受け身的ではなく 自らの意志で積極的に働きかける活動である SRL に対し 親密な家族成員からのサポートはポジティブな影響を及ぼすと考えられる これまでの愛着研究は乳幼児における母子関係に焦点をあててきた ゆえに愛着対 44

6 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響象として 母親や主たる養育者の役割を担う者が挙げられてきた しかし母子関係で形成される愛着の安定性 継続性について 愛着は成長とともに親密な友人との関係に移行し 親密な友人との関係においても同じような機能を担うという (Main, 1990) そのための友人からのサポートも同様に SRL にポジティブな影響を及ぼすだろう 次に養育態度についてである 養育態度を議論する際に用いられる概念にケアと過保護 (Parker, Tupling, & Brown,1979) がある ケアとはサポーティブな介入を行おうとする養育態度を指し 過保護とは必要以上の介入やプライバシーの侵害など 文字通り過保護な養育態度を指す ここで ケア 過保護という概念を愛着理論の枠組みを用いて捉える 養育態度は個人の愛着を概ね規定する 金政 (2007) は ケアと回避型の愛着スタイルに負の関連 過保護と不安型の愛着スタイルに正の関連がみられることを示した 回避型の愛着スタイルの特徴として愛着対象を安全と捉えず 探索行動をあまりしないことなどが挙げられる また 不安型の愛着スタイルをもつ者の特徴として 随所に用心深い態度がみられ 探索行動ができない 愛着対象に執拗に依存する傾向などが挙げられる このことから ケアの高さ 過保護の低さは 学習者の能力を発揮できるように仕向ける あるいは次の探索に向かわせると考えることができる ケアと過保護はそれぞれ SRL の行動傾向に相反する影響を与えると考えることができる さらに サポートやケアは SRL の行動傾向を高めることで学校適応に正の影響 抑うつには負の影響を与え 過保護の養育態度は SRL の行動傾向を低めることで学校適応に負の影響 抑うつに正の影響を及ぼすと予測される ここまで SRL の行動傾向に影響を与える要因として 愛着理論を基に議論してきた 加えて 学習者を取り巻く家庭環境として 自律を促す支援的な環境と管理統制的な環境がそれぞれ学習にさまざまな影響を及ぼすことが示されてきた (Deci & Ryan,1985) 自律的動機づけは SRL を高めるために重要な役割を担う (Deci & Ryan,1985) 学習への動機づけは 学習に対する価値を内在化することで他律的から自律的に段階的に変化するという (Deci & Ryan,1985; 速水,1995; 櫻井,2009) 他律的 自律的な動機づけ間には負の相関が認められている 自律的動機づけは他律的動機と比べ学習方略の活用を促し成績を向上させること ( 田中 山内,1999) 他律的な動機づけは成績の低下にもかかわること ( 外山,2015) 価値の内在化は学習方略の利用 ( 市原 新井,2006) に影響することが明らかにされている そのため 自律を支援する家庭環境 ならびに管理統制的な家庭環境も同様に SRL の行動傾向に影響を与えると予測される 自律的な調整と他律的な調整とでは学習者の心理的欲求を満たす度合いが異なるという (Zimmerman & Schunk,2001; 塚野他訳,2006) 自律的な動機づけに基づく 45

7 大手前大学論集第 18 号 (2017) つまり自律支援的な家庭環境において学習者は自律的な行動を誘発する 自分の行動が自分自身によって調整されていると感じ 課題に熱心に取り組み 結果として高い充実感 満足感などを経験する 一方ある行動の理由が外部からのプレッシャーや指示などの要求に基づく つまり管理統制的な家庭環境で育つことは 自分の行動が自分以外の外的な力により制御されているために心理的健全さの低下と関連する (Deci &Ryan,1985,2000) このことから 自律支援的な家庭環境は SRL の行動傾向を高めることで学校適応の高さや抑うつの低さに影響を与え 管理統制的な家庭環境は SRL の行動傾向を低め学校適応の低さや抑うつの高さに影響を与えると予測できる 以上の議論をもとに 本研究は次の予測を検討する 予測. 親密な家族成員および友人からのサポートは SRL の行動傾向に正の影響を与える 予測. サポートにより高められた SRL の行動傾向は 学校適応を高め 抑うつを低める 予測. ケアは SRL の行動傾向に正の影響を 過保護は負の影響を与える 予測. ケアの養育態度により高められた SRL の行動傾向は 学校適応を高め 抑うつを低める 一方 過保護の養育態度により高まる SRL の行動傾向は 学校適応を低め 抑うつを高める 予測. 自律支援的な家庭環境は SRL の行動傾向に正の影響を 管理統制的な養育態度は負の影響を与える 予測. 自律支援的な家庭環境により高められた SRL の行動傾向は 学校適応を高め 抑うつを低める 一方 管理統制的な家庭環境による SRL の行動傾向は 学校適応を低め 抑うつを高める. 方法 2-1. 調査対象者調査協力の了承が得られた合計 校 (A B C 校 ) の高校に通う高校生 98 名である 対象校はすべて公立高校であり 各校には普通科及びその他複数の専門学科が設置されている 各対象校のうち 全日制課程に通う高校生を対象とした 各対象校の詳細な内訳を示す A 校では 年生 ( 平均年齢 歳 ( 標準偏差 0.49))24 名 ( 男子 16 名 女子 名 ) からの回答の協力を得た B 校では 年生 ( 平均年齢 歳 ( 標準偏差 0.63))38 名 ( 男子 14 名 女子 23 名 不明 名 ) から協力を得た C 校では 年生 19 名 年生 17 名 ( 平均年齢 歳 ( 標準偏差 0.73)) の合計 36 名 ( 男子 13 名 女子 23 名 ) の協力を 46

8 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響 得た 2-2. 調査の実施方法各対象校に 学習意欲に関するアンケート調査 への協力を依頼した 了承が得られたうえで校長 教頭 教員と打ち合わせ 及び質問項目の内容 表現の適切性 回答の困難さなどについて確認を行った また作成した尺度項目について学校での調査において適用可能がどうかについて現場の教員 名の確認を得た その後 調査への協力と研究に際してのデータを使用することの許可を得たのち 調査を実施した A 校は授業の時間を用い 調査を実施した 調査は無記名により 回答はコンピュータにより統計的に処理されること 回答したくないと感じた質問に対してはとばしてもかまわないこと また途中で回答をやめてもかまわないことを説明し 質問紙を配布した 回答時間は約 25 分程度であった 教員及び研究者ともに記入状況などは確認せず 回答のしやすい環境作りに配慮した 回答が終了した質問紙はその場で回収した 回収の際には 回答者のプライバシーを保護するため 教卓に設置した回収用の袋に回答者自身が質問紙を提出することとした B C 校は学校に質問紙を持参または郵送した 質問紙には 調査の目的 内容の詳細な説明とともに 回答は強制ではないことを明確に示した依頼文と 調査実施における手続き上の注意点 方法などを記した資料を添付した 授業等の時間に 授業担当教員あるいは担任教員の教示のもと 調査が実施された 教示内容及び手続きは A 校と同様で回答済みの質問紙は後日回収した データに不備がみられた 名を除く92 名 ( 男子 40 名 女子 51 名 不明 名 ; 平均年齢 歳 標準偏差 0.86) を分析対象者とした なお本研究の分析には HAD シリーズ ( 清水,2016) を用いた 2-3. 調査内容.SRL の行動傾向尺度 ( 寺田 浦,2016)22 項目を用いた メタ認知 ( 項目 ;α =.75) 努力調整( 項目 ;α =.66) 否定的思考の制御( 項目 ;α =.80) である それぞれあてはまらない ( 点 ) あまりあてはまらない( 点 ) どちらともいえない ( 点 ) ややあてはまる( 点 ) あてはまる( 点 ) の 件法で回答を求めた. サポートを測定するため The Quality of Relationship Inventory 日本語版 ( 浦 高野,1995)15 項目を用いた この尺度はある個人と特定の他者と関係がいかなる特質をもつかを明らかにする Pierce, Sarason, & Sarason(1991) による尺度を日本語訳した尺度である 浦 高野 (1995) において サポート因子および葛 47

9 大手前大学論集第 18 号 (2017) 藤因子の つの下位因子が示されている 本研究ではサポート 項目 ( 家族成員 :α =.85, 友人 :α =.86) を用いた 親密な家族成員と友人 名をそれぞれ想起してもらい 想起した人物との関係について尋ねた. と同様の 件法で回答を求めた. 養育態度のケアと過保護を測定するため A Parental Bonding Instrument 日本語版 ( 以下 PBI とする 高野,1996)25 項目を用いた Parker et al.(1979) の PBI を高野 (1996) が翻訳したものである 親密な家族成員 名を想起してもらい 想起した人物についての養育態度を尋ねた 本尺度は金政 (2007) においてもケアと過保護の 因子が抽出されている. と同様の 件法で回答を求めた. 家庭環境として自律支援および管理統制を測定する14 項目を独自に作成した 日常生活場面を想定している PBI を参考に 学習場面を重視した項目に修正し作成した 親密な家族成員 名を想起してもらい 想起した人物について. と同様の 件法で回答を求めた. 学校適応尺度 ( 大久保,2005)19 項目 (α =.91) を用いた. と同様 件法で回答を求めた. 抑うつを測定するため東大式健康調査票の抑うつ尺度 ( 鈴木 青木 柳井,1989) 10 項目 (α =.90) を用いた 近ごろ元気がないですか などの質問に対し はい ( 点 ) どちらともいえない( 点 ) いいえ( 点 ) の 件法で回答を求めた 分析に際しすべての項目の回答を逆転処理した 得点が高いほど抑うつが高く 低いほど抑うつが低いこと示す. 結果 3-1. 各尺度得点の作成親密な家族成員の内訳は父親 名 母親 72 名 祖父 名 祖母 名 その他 11 名であった その他はすべて兄弟 姉妹との関係であった SRL の行動傾向について つの下位尺度を構成する項目から平均値を算出し下位尺度得点を算出した (Appendix 参照 ) またサポートについて 項目の平均値を算出し 家族と友人それぞれのサポートの下位尺度得点を作成した PBI25 項目について 先行研究により 因子構造が示されているものの 高校生を対象とした知見ではない そのため 各因子の構成に相違がある可能性を考慮し 本調査による回答に対し 因子を指定した因子分析 (Table 参照 ; 最尤法 プロマックス回転 ) を実施した その結果 ケア 14 項目と過保護 11 項目に分類された それぞれの α 係数は十分であり ( ケア :α =.84 過保護:α =.79) I-T 相関係数は r =.28.78だった それぞれの因子を構 48

10 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響 Appendix SRL の行動傾向尺度項目 メタ認知 テストのあとは答案を見直し 自分でもう一度解き直す今までの自分の勉強方法を見直すことがあるテストで失敗したときは 自分の勉強方法を見直す授業中は 自分がきちんと理解しているかどうかを 確認するようにしている授業で学ぶ内容に興味がある授業で学んだことを 生活でいかしたい計画をたてて 勉強するもう一度問題を解き直したりすることはない努力調整 テストで失敗したときは もう少し勉強すればよかったと思うたとえ悪い成績をとっても 次はがんばろうと思う次の試験では前回よりもいい点をとるという目標をたてている授業中や宿題をするときは それに集中している将来 いい仕事につきたい授業を最後まで聞きとおしたことがない 否定的思考の制御 今の自分の勉強法に自信がもてない何から勉強をしていいのか分からない授業中は 自分が理解しているかどうかは気にせず ただ話を聞いているだけだなんとなく授業を聞いているテストで悪い点をとったときは 自分は頭が悪いと思う問題がむずかしいときは 後回しにしたり 解くのをあきらめることが多いテストで自分が取った点数ばかりが気になってなぜ間違えたかまでは気にしないことが多い自分が勉強していなかったところに限って テストに出るような気がしてならない 成する各項目の得点から平均値を算出し 下位尺度得点を作成した 因子間相関は r =-.32であり 下位尺度得点間にも負の相関が認められた (r =-.34) 家庭環境尺度 14 項目について 因子を指定した因子分析を実施した (Table 参照 ; 最尤法 プロマックス回転 ) 共通性の値が.10 未満の 項目を削除し 自律支援 項目と管理統制 項目が抽出された α 係数は自律支援が α =.70 管理統制が α =.84であった I-T 相関係数は r =.31.86だった それぞれの因子を構成する各項目の得点から平均値を算出し 下位尺度得点を作成した 因子間相関は r =-.27 下位尺度得点間も負の関連が有意傾向であった (r =-.21) 作成した尺度の妥当性を検討するため ケアと過保護の各下位尺度得点と 自律支援 管理統制の各下位尺度得点との間の相関を求めた (Table 参照 ) その結果 自律支援はケアと正の関連 過保護と負の関連をもち 管理統制はケアと負の関連 過保護と正の関連をもつことが示された 学校適応は 19 項目の平均値を算出し 下位尺度得点を作成した 抑うつについても10 項目の平均値から下位尺度得点を作成した 49

11 大手前大学論集第 18 号 (2017) Table 1 PBI 項目の因子分析によるパターン行列 項目第 因子 (Ⅰ) ケア (α =.84) 私によくほほえみかけてくれる私のかかえている問題や心配について理解してくれる温かく親しみをもって話しかけてくれる私が混乱しているときに立ち直らせてくれる私に対して愛情深い私が好きなことをやらせてくれる自分のことは自分で決めさせてくれる私と話し合うのを好む私が自分で自分のことを決めるのを好む私の好きな服を着させてくれる私とあまり話さない私が遊びに行きたいだけ行かせてくれる私に望むだけの自由をあたえてくれる私のことを十分には助けてくれない第 因子 (Ⅱ) 過保護 (α =.79) 私をよく子どもあつかいする私が役に立たない人間だと感じさせる過保護であるその人は私のことを自分の思い通りにさせようとする私のプライバシーを侵害するときどき 私に対して冷たい私がその人なしでは何もできないと思っている私のことをほめてくれないいつまでも私が子どもでいることを望んでいる私が必要としているものや欲しがっているものを分かってくれない私が甘えることを望んでいる因子寄与因子間相関 因子負荷量 Ⅰ Ⅱ a) 最大の因子負荷量を太字で示す 3-2. 予測の検証各尺度得点の間の相関係数を算出した (Table 参照 ) その結果 家族成員サポートと努力調整の間に弱い正の相関 友人サポートと努力調整の間に弱い正の相関 否定的思考の制御との間に弱い負の相関が認められた また ケアおよび自律支援と努力調整との間に有意な正の相関が認められた 一方過保護と管理統制は 努力調整および否定的思考の制御と負の相関をもつことが示された 学校生活指標との関連について 友人サポートと学校適応 メタ認知および努力調整と学校適応との間に中程度の相関が認められた さらにメタ認知 否定的思考の制御と抑うつとの間に弱い負の関連がみられた 予測 と を検討するため 諸変数の関連についてパス解析を行った 各サポー 50

12 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響 Table 2 家庭環境尺度項目の因子分析によるパターン行列 項目第 因子 (Ⅰ) 遂行目標構造 (α =.84) 自分の勉強方法に口出しをする自分の成績を他の人 ( 兄弟 友人など ) と比べる勉強に関して何でも干渉したがる自分の成績によって 自分への接し方を変える自分自身のためというよりもむしろ その人のために勉強している私のテストの結果ばかりを気にする勉強しやすい環境を作るための努力をしてくれる第 因子 (Ⅱ) 熟達目標構造 (α =.70) 進路に関する選択を最終的に自分自身に決めさせる将来の進路を自分自身が決めることを望んでいる私はその人の顔色を気にすることなく 勉強している成績にかかわらず 勉強をがんばるとほめてくれる勉強することを温かく見守ってくれる因子寄与因子間相関 因子負荷量 Ⅰ Ⅱ a) b) 削除項目 : その人から注意されなくても 決まった時間になると勉強する自分の勉強のじゃまをしないように気づかってくれる最大の因子負荷量を太字で示す Table 3 各変数の基礎統計量および相関係数 家族成員サポート 友人サポート ケア 過保護 熟達目標構造 遂行目標構造 メタ認知 努力調整 否定的思考の制御 10 学校適応 11 抑うつ M SD Min Max *.584 ** *.317 ** * * ** *.371 ** **.600 ** ** ** * **.614 ** * ** * ** * **.260 *.447 ** * ** * ** ** p <.01, * p <.05, + p <.10 51

13 大手前大学論集第 18 号 (2017) Figure 1 サポートが SRL の行動傾向および学校生活指標に与える影響 a) パス係数は標準化解であり 誤差項間の相関係数はいずれも有意 b) ** p <.01, * p <.05, p <.10 ト SRL の行動傾向の下位尺度 学校生活指標それぞれの変数間には強い相関が認められたため それぞれ誤差項間の相関を仮定した 最終モデルを Figure に示す 適合指標は χ 2 (7)=8.17,n.s.,GFI =.975,AGFI =.899,RMSEA =.044だった χ 2 は非有意であり GFI とAGFI は共に に近い値を示した また RMSEA は.05 以下の値だったことから 各適合度指標は良好といえる また説明変数間の相関について VIF は10 以下であり 多重共線性は認められなかった 努力調整に対し友人サポートの正の影響が 否定的思考の制御に友人サポートの負の影響が認められた さらに学校適応に対し メタ認知と友人サポートが互い影響を統制しながら 両者が正の影響を与えていた 抑うつについては否定的思考の制御 友人サポートがそれぞれの影響を互いに統制し負の影響を与えていた Figure 2 養育態度が SRL の行動傾向および学校生活指標に与える影響 a) パス係数は標準化解であり 誤差項間の相関係数はいずれも有意 b) ** p <.01, * p <.05, p <.10 次に予測 と を検討するため 養育態度と SRL の行動傾向 ならびに学校生活指標との関連についてパス解析を行った 先と同様に誤差項間の相関を仮定した最終モデルを Figure に示す 適合指標は χ 2 (9)=10.73,n.s.,GFI =.968,AGFI =.902,RMSEA =.047であった χ 2 は非有意であり GFI とAGFI は共に に近い 52

14 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響値を示した また RMSEA は.05 以下の値であったことから 各適合度指標は良好といえる VIF はすべて10 以下であり多重共線性の疑いは低かった その結果 ケアが努力調整に正の影響を 過保護が否定的思考の制御に負の影響を与えていた またメタ認知と努力調整が互いの影響を統制し 学校適応に正の影響を 否定的思考の制御が抑うつに負の影響を与えていた Figure 3 家庭環境が SRL の行動傾向および学校生活指標に与える影響 a) パス係数は標準化解であり 誤差項間 (e 2 e 3) の相関係数のみ非有意 その他はいずれも有意 b) ** p <.01, * p <.05, p <.10 最後に予測 と を検討するため 家庭環境と SRL の行動傾向 ならびに学校生活指標との関連についてパス解析を行った 誤差項間の相関を仮定し最終モデルを Figure に示す 適合指標は χ 2 (7) = 4.57,n. s.,gfi =.986,AGFI =.943, RMSEA =.000であった χ 2 は非有意であり GFI とAGFI は共に に近い値を示した また RMSEA は.01 以下の値であったことから 各適合度指標は良好といえる VIF はすべて10 以下であり多重共線性の疑いは低い その結果 自律支援が努力調整に正の影響を 管理統制が努力調整と否定的思考の制御に負の影響を与えていた さらにメタ認知 自律支援が学校適応に正の影響を 否定的思考の制御が抑うつに負の影響を与えていた 自律支援と努力調整 学校適応の関連をふまえ 自律支援と学校適応との関連に影響する努力調整の媒介効果の検討を行った 自律支援から学校適応への有意な直接効果が認められた (β =.20,p =.05) 次に努力調整を媒介変数として投入した結果 自律支援から努力調整への関連 (β =.27,p =.01) および努力調整から学校適応への関連 (β =.37,p <.01) が有意であり 自律支援から学校適応への直接効果は認められなかった ( β =.10,p =.32) Sobel 検定を実施した結果 自律支援から学校適応への回帰係数に有意な減少がみられた (z =2.13,p <.05) 媒介変数を投入した後 自律支援と学校適応の直接効果は完全に消失したため努力調整は自律支援と 53

15 大手前大学論集第 18 号 (2017) 学校適応との関連を完全に媒介したといえる. 考察 4-1. サポート 養育態度 家庭環境が SRL の行動傾向と学校生活指標に及ぼす影響本研究は 学習者を取り巻く対人環境が SRL の行動傾向に与える影響について 愛着理論ならびに動機づけに関する理論をもとに検討した そして親密な家族成員や友人からのサポートと家族成員による養育態度や家庭環境が SRL の行動傾向を媒介し 学校生活指標に影響を与えるという仮説を検討した その結果 友人からのサポートの受容が SRL の行動傾向のうち努力調整に正の影響を与えることが示された これは予測 を支持する 親密な他者からのサポートが メタ認知という SRL に必要な高次の認知機能を伴いながら学習を進める行動や否定的思考を制御する行動ではなく 自ら動機づけを維持 向上させるための行動に対して影響力をもつといえる 人は生まれながらに自律性 有能感 関係性の欲求をもつという (Deci & Ryan,1985) なかでも関係性の欲求が満たされ 自らが親密な他者により受容されていると感じ 安心して学習できることが 動機づけの維持 向上に影響する可能性が示唆された しかしながら 友人からのサポートにより高められた努力調整と 学校適応や抑うつとの間には関連は認められなかった 予測 は不支持であった この原因として 友人からのサポートおよびメタ認知が学校適応を高めるうえで重要な役割を果たした可能性が挙げられる 大久保 (2005) によれば 学校適応は友人関係と関連する一方 学業との関連については学校によって異なるという 学校適応と友人サポートとの間には強い関連が認められており この点は先行研究と一貫する 加えて本結果はメタ認知が高いほど学校適応が高いことを示している このことから 努力調整と学校適応との関連は 友人からのサポートとメタ認知の影響力を統制することで消失する擬似相関であった可能性が高い ゆえに 友人からのサポートは努力調整と学校適応ともに正の影響を与え 努力調整が媒介要因として関与している可能性は低いといえる さらに 友人からサポートを受容するほど否定的思考の制御が低まるという予測 と相反する結果が得られた この結果は 抑うつと併せて興味深い点を示唆する 友人からのサポートと抑うつとの間の単純相関係数は有意でなかった しかしパス解析の結果 有意な負の関連がみられた 友人からのサポートと否定的思考の制御 抑うつの間の関連について 抑制変数の影響がみられた可能性が考えられる 友人からのサポートは否定的思考の制御に負の影響を与え そして否定的思考の制御が抑うつに 54

16 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響負の影響を与えていた つまり 友人からのサポートを受容するほど否定的思考の制御がなされにくい一方 否定的思考の制御がされにくいことで抑うつが高まるのである 一方で友人からのサポートは抑うつを低める効果をもつことも示された つまり 友人からのサポートと抑うつとの間の相関は 直接的な負の関連と 否定的思考の制御を経由することによる間接的な関連がそれぞれ異なるために消失したと考えられる この点は 対人環境 とりわけ友人関係と SRL の行動傾向が学校生活への適応や精神的な健康面に与える影響に対し 重要な示唆を与える 高校生にとって 友人関係の良好さが必ずしも SRL の行動傾向にポジティブな影響を及ぼすわけではない むしろ否定的思考を高めるという結果が得られた 否定的な思考をもつことは言い換えれば自ら学習を調整できておらず 抑うつにも影響を与えかねない しかしながら友人関係の良好さを伴うことで抑うつの高まりは軽減されるのである 友人関係が SRL の行動傾向に対し 表裏一体かつ複雑な影響を及ぼしていることを示す結果といえる 次に ケアと自律支援が努力調整に正の影響を与え 過保護と管理統制が努力調整や否定的思考の制御に負の影響を与えることが示された 予測 と は支持された また努力調整と否定的思考の制御がそれぞれ学校適応や抑うつに影響を与えていた 媒介過程が認められていないため予測 は一部支持にとどまるものの 予測 は支持された ケアの養育態度を受ける学習者は先と同様に 動機づけの維持 向上に寄与する努力調整の行動傾向が高く 学校適応にもポジティブな影響が及ぶ 一方 過保護の養育態度を受ける学習者は 否定的思考を制御する行動傾向が低く その結果抑うつというネガティブな影響が及ぶといえる 本結果より 自律的な動機づけの影響が SRL の行動傾向を高めたり低めたりする可能性も示された つまり自律支援の家庭環境に育つことにより 自律性の欲求が満たされることで努力調整にポジティブな影響が及び さらにその効果を通じ学校適応も向上していた 反対に管理統制の家庭環境に育つことにより自律性が阻害されるとその結果 否定的な思考の制御が難しくなり また努力調整の行動を低めるといえる 4-2. 間接的に強いられた学習がもつ弊害本研究より 学習とは直接関連しない間接的な影響として学習者を取り巻く親密な他者からのサポートや養育態度 家庭環境が SRL の行動傾向に影響を与えることが示された 加えて その対人環境による影響を受けた SRL の行動傾向が学校生活指標に及ぼす影響を明らかにすることができた ケアの養育態度や自律支援的家庭環境における学習者の SRL の行動傾向は高く 学校適応の向上という効果をもたらす 一方 過保護な養育態度や管理統制的 すなわち学習に対する働きかけを過剰に重視 55

17 大手前大学論集第 18 号 (2017) し強制的な家庭環境における学習者の SRL の行動傾向は低く また彼らの学校適応は低く抑うつが高いことが示された 彼らにとって家族成員からの期待や過剰にサポーティブな働きかけ 間接的なプレッシャーが他律的な調整を促している可能性が考えられる それゆえ SRL の行動傾向が低く学校生活指標にもネガティブな影響をもたらすのだろう 学習を他律的に調整することは精神的疲労を引き起こす これは学習にかかわらず 一般的な自己調整の観点からも明らかにされている Muraven & Slessareva (2003) は 実験で取り組む課題に対する価値を操作し 課題に対する動機づけがパフォーマンスに与える影響を検討している その結果 課題への価値づけにより動機づけが高まることでパフォーマンスにポジティブな影響が及ぶことを示している さらに Muraven, Gagne, & Rosman(2008) は課題に対する動機づけの自律性 他律性に着目し 外部からの強制による課題の遂行は 自律動機による場合と比べパフォーマンスを低下させることを明らかにしている このように学習にかかわらず 強いられたという感情をもつことは 自発的な意志でそれを行うことよりも多大なエネルギーを必要とする (Muraven et al.,2008) この考え方は学習にも応用することができる 周囲により強いられた学習は 学習者が自ら選択して行う学習よりも 高い精神的疲労をもたらし学校適応を低め抑うつを高めるといえる 周囲の対人環境による強制された学習が学校生活指標において精神面での不調とかかわることが示された 学習者へのサポートやケアの提供が SRL の活動を促進させる一方 必要以上のサポートが負の影響を与え 他律的な学習を助長しかねない可能性が示唆された また他律による学習が不適応や抑うつを生じさせる 自主的に学ぶ機会の提供は SRL を促すだろう しかしながら その機会が自律的ではなく他律的な影響を受ける場合もある とりわけ 親密な家族成員の養育態度や家庭環境が 暗黙裡に他律的調整を促している可能性がある 自主的な学びが定着したかにみえる一方で その背景にある潜在的な対人環境 なかでも他律的な対人環境の影響を考慮し 自主的な学びが学校不適応や精神的健康に負の影響を及ぼしている可能性を視野に入れる必要性は十分にある 今後も 強いられた学習が学校生活指標にいかなる影響を及ぼすかを明らかにすることは SRL の効果を考えるうえで重要な意味をもつ 4-3. 本研究の限界と課題最後に本研究の限界と課題として 点を述べる つ目は 家庭環境尺度の洗練である 妥当性について PBI との相関を検討したのみであり その検証が不十分であり 妥当性を高める必要がある 点目として 本研究では横断的なデザインにより得られたデータを分析した そのため 要因間の因果関係については確証されていな 56

18 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響い 今後は本研究の知見についての縦断的なデザインでの検証が求められる 点目は 本調査では調査対象者が少なかった 今後より多くのデータをもとに汎用性を高めた検証が必要である 同時に小中高校段階をふまえ対人環境のあり方との関連も検討する必要がある 点目は養育態度や家庭環境による影響の調整効果についての検討の必要性である 本研究では過保護や管理統制の高さが 強いられた学習 いわば他律的な学習を促し学校生活指標に負の影響を及ぼすことを パス解析から示唆した しかし強いられた学習をしたか否かについては 本調査で扱った尺度から判断できるものではない 加えて暗黙裡に作用する可能性が高い対人環境の影響を検討するためには SRL の行動傾向と学校生活指標との関連を対人環境が調整している可能性を検討する必要がある 今後調整効果についても検討していくことで 潜在的かつ暗黙裡の養育態度がいかに強いられた学習を促進し弊害をもたらすかについて明らかになるだろう 引用文献 Ames, C., & Archer, J. (1988). Achievement goals in the classroom: Studentsʼ learning strategies and motivation process. Journal of Education Psychology, 80, Bandura, A. (1986). Social foundations of thought and action: A social cognitive theory. New Jersey: Prentice Hall. Bowlby, J. (1969). Attachment and loss. Vol. 1. Attachment. New York: Basic Books. Deci, E. L., & Ryan, R. M. (1985). The general causality orientations scale: Self-determination in personality. Journal of Research in Personality, 19, Deci, E. L., & Ryan, R. M. (2000). The what and why of goal pursuits: Human needs and the self-determination of behavior. Psychological Inquiry, 11, 福岡欣治 (2000). 大学生における家族および友人の知覚されたソーシャル サポートと無気 力傾向 達成動機を媒介要因とした検討 静岡県立大学短期大学部研究紀要,14, 速水敏彦 (1995). 内発と外発の間に位置する達成動機づけ 心理学評論,38, 速水敏彦 (1998). 自己形成の心理 自律的動機づけ 金子書房 市原学 新井邦二郎 (2006). 数学学習場面における動機づけモデルの検討 教育心理学研究, 54, 伊藤崇達 (1996). 学業達成場面における自己効力感 原因帰属 学習方略の関係 教育心理 学研究,44, 伊藤崇達 (2011). 青年期における親に求める動機づけ支援のニーズと評価 日本教育工学会 論文誌,35,1-4. 伊藤崇達 (2015). 小 中学生の学習への動機づけは 保護者のどのようなかかわり方によっ て高まるか? 保護者の学習観をふまえて ベネッセ教育総合研究所 小中学生 の学びに関する調査報告書,1-9. 伊藤崇達 神藤貴昭 (2003a). 中学生用自己動機づけ方略尺度の作成 心理学研究,74, 57

19 大手前大学論集第 18 号 (2017) 伊藤崇達 神藤貴昭 (2003b). 自己効力感 不安 自己調整学習方略 学習の持続性に関する 因果モデルの検証 認知的側面と動機づけ的側面の自己調整学習方略に着目して 日本教育工学雑誌,27, 金政祐司 (2007). 青年 成人期の愛着スタイルの世代間伝達 愛着は繰り返されるの か? 心理学研究,78, Main, M. (1990). Cross-cultural studies of attachment organization: Recent studies, changing methodologies, and the concept of conditional strategies. Human development, 33, Martin, H. J., David, B. E., & Joyce, M. (2008). Friends, classmates, and self-regulated learning: discussions with peers inside and outside the classroom. Metacognition and Learning, 3, 松井豊 浦光博 (1998). 人を支える心の科学 誠信書房 松沼光泰 (2004). テスト不安 自己効力感 自己調整学習及びテストパフォーマンスの関連 性 小学校 年生と算数のテストを対象として 教育心理学研究,52, McCaslin, M., & Hickey, D. T. (2001). Educational psychology, social constructivism, and educational practice: A case of emergent identity. Educational Psychologist, 36, 三木かおり 山内弘継 (2005). 教室の目標構造の知覚, 生徒の達成目標志向, 学習方略の関 連性 教育心理学研究,76, Muraven, M., Gagne, M., & Rosman, H. (2008). Helpful self-control: Autonomy support, vitality, and depletion. Journal of Experimental Social Psychology, 44, Muraven, M., & Slessareva, E. (2003). Mechanisms of self-control failure: Motivation and limited resources. Personality and Social Psychology Bulletin, 29, 中谷素之 (1996). 児童の社会的責任目標が学業達成に影響を及ぼすプロセス 教育心理学研 究,44, 西川正之 (2000). 援助とサポートの社会心理学 助けあう人間のこころと行動 北 大路書房 岡田涼 大谷和大 中谷素之 伊藤崇達 (2012). 目標志向性が学業的援助要請, ピア モデ リングに及ぼす影響 小学生と中学生における差の検討 パーソナリティ研究, 21, 岡本真彦 (1992). 算数文章題の解決におけるメタ認知の検討 教育心理学研究,40, 大久保智生 (2005). 青年の学校への適応感とその規定要因 青年用適応感尺度の作成と学 校別の検討 教育心理学研究,53, 大久保智生 (2005). 青年の学校への適応感とその規定要因 青年用適応感尺度の作成と学 校別の検討 教育心理学研究,53, Palincsar, A. S., & Brown, A. L. (1984). Reciprocal teaching of comprehension-fostering and comprehension -monitoring activities. Cognition and Instruction, 1, Parker, G. B., Tupling, H., & Brown, L. B. (1979). A parental bonding instrument. British Journal of Medical Psychology, 52, Pierce, G. R., Sarason, I. G., & Sarason, B. R.(1991). General and relationship-based perceptions of social support: Are two constructs better than one? Journal of Personality and Social Psychology, 61,

20 対人環境および自己調整学習が学校生活に及ぼす影響 Pintrich, P. R., & De Groot, E. V. (1990). Motivational and Self-regulated learning components of classroom academic performance. Journal of Education Psychology, 82, 櫻井茂男 (2009). 自ら学ぶ意欲の心理学 キャリア発達の視点を加えて 有斐閣 瀬尾美紀子 (2007). 自律的 依存的援助要請における学習観とつまずき明確化方略の役割 多母集団同時分析による中学 高校生の発達差の検討 教育心理学研究,55, 清水裕士 (2016). フリーの統計分析ソフト HAD: 機能の紹介と統計学習 教育 研究実践に おける利用方法の提案 メディア 情報 コミュニケーション研究,1, 鈴木庄亮 青木繁伸 柳井晴夫 (1989).THI ハンドブック 東大式自記健康調査のすすめ 方 篠原出版 高野優子 (1996). 対人関係が健康に及ぼす影響についての検討 その変容過程をめぐっ て 広島大学 総合科学部総合科学科卒業論文 ( 未公刊 ) 田中希穂 山内弘継 (1999). 英語学習における動機づけと自己調整学習の関連 日本教育心 理学会第 41 会総会発表論文集,336. 寺田未来 浦光博 (2016). 高校生の動機づけ状態と学力が SRL の行動傾向に及ぼす影響 期待価値モデルをもとにした検討 認知心理学研究,14,1-14. 外山美樹 (2015). 自律的な理由で勉強することが適応的である ベネッセ教育総合研究所 小中学生の学びに関する調査報告書,1-9. 浦光博 (1992). 支えあう人と人 ソーシャル サポートの社会心理学 サイエンス 社 浦光博 高野優子 (1995). 対人関係の肯定的側面と否定的側面との関連の分析 日本社会心 理学会第 36 回大会発表論文集, 谷島弘仁 (1996). 大学新入生の生活リズムと抑うつ傾向の関連 心理学研究,67, Zimmerman, B. J. (1986). Becoming a self-regulated learner: Which are the key sub processes? Contemporary Educational Psychology, 11, Zimmerman, B. J., & Schunk, D. H. (1989). A social cognitive view of self-regulated academic learning. Journal of Educational Psychology, 81, Zimmerman, B. J., & Schunk, D. H. (Eds.) (2001). Self-regulated learning and academic achievement. New Jersey: Lawrence Erlbaum Associates.( ジマーマン,B. J. シャンク,D. H. 塚野州一 ( 編訳 )(2006). 自己調整学習の理論 北大路書房 ) 59

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の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平 平成 29 年度全国学力 学習状況調査結果 平成 29 年 月 2 日 豊能町教育委員会 はじめに 本調査は 児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証するとともに 学校における教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることを目的に 平成 9 年度より実施されています 今年度は 平成 29 年 4 月 8 日 ( 火 ) に悉皆調査として実施され 本町は 全小学 6 年生 (4

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