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2 Part 1 2 Part Tortora GJ 8 332, , , , , vol.3 1 MED C MED A 174, Column 1 G P GLP G P GLP-1 GFsGFs ATP ATP m 1 D , ,335, 2004 R Murray ,

3 インスリン とは PartⅠ インスリンの血糖調節作用 肝臓 筋肉 脂肪へと働きかけ 血糖値を一定に保つ ンの追加分泌によって速やかに全身の細胞に取り込まれ 酸や乳酸 ピルビン酸 グリセロールなどから糖を合成 糖 血糖値が下がる 新生 し 放出する作用も持つ これも 大切なエネルギー 1日24時間の絶え間ない糖の消費に備え 糖の貯蔵庫とな 源としての糖を確保するために人類が獲得した 血糖値を るのはまず肝臓 そして骨格筋だ 糖は重合して グリコー 上げる仕組み の 1 つである インスリンは 血糖値を下げ ゲン に姿を変え 肝臓には約100g 骨格筋には合計約400g るだけでなく 血糖値が上がり過ぎないように この糖新 が蓄えられる2 それでも余る分は肝臓や脂肪細胞でグリセ 生を抑える役目も担っている インスリン分泌不全や抵抗 ロールに変えられ 中性脂肪として脂肪細胞に貯蔵される 性があると 肝臓は必要以上の糖を放出することになり このように インスリンの基礎分泌と追加分泌によっ 分泌 という どんなに安静にしていても 寝ているときも からだは 一定量のエネルギーを消費し続ける それをまかなうため 食事をすると 血液中の糖の濃度 血糖値が上昇する そ に 肝臓は毎分 mg/kg の糖を全身に供給し続け れに呼応してインスリンが 追加分泌 されて肝臓に入り る 1 一方 膵臓のβ細胞は 肝臓からの糖の放出量と全身 肝臓からの糖の放出を抑えると同時に 肝臓への糖の取り における糖の取り込み量を適合させるために 常に一定量 込みを促す 約 50 の糖は肝臓に取り込まれ 1 残りは肝 のインスリンを分泌している これをインスリンの 基礎 臓を通り抜けて全身へと流れゆく これもまた インスリ 血糖値とインスリン分泌量の日内変動と 血糖値安定のメカニズム 血糖値 基礎分泌 0 血糖値とインスリン分泌量の 1 日の動きを 模式化 健常な状態では常に一定量のイン スリンが分泌される 基礎分泌 食事で血 糖値が上昇すると 上昇分に見合う量のイ ンスリンが分泌される 追加分泌 参考文献 葛谷 健 編 インスリン 分子メカニズムか ら臨床へ 講談社サイエンティフィック 91, 1996 より 改変 インスリン分泌量 追加分泌 6 昼食 おやつ て 空腹時の血糖値は通常 mg/dL くらいに収ま 食後にだけ血糖値が高くなる 食後高血糖 は インスリ る 健康な状態 健常者 なら たまに 1 食抜いても 暴飲暴 ンの分泌不全が始まったサイン すなわち膵臓の機能低下 食をしても この範囲から大きく外れることは ほとんど の第一歩と考えられている ない 高血糖の逆 低血糖 は 糖尿病の薬物療法に伴って起 分泌不全 と 抵抗性 で高血糖 過剰で低血糖に 量に比し 過剰なインスリンが存在することになり 低血糖 分は適切にストックしておける これが本来あるべき姿だ に至る 低血糖を放置し 血糖値が 70mg/dL 以下になると が そのバランスが崩れてしまうとどうなるのか 空腹感 あくび 悪心など 40mg/dL 以下になると冷汗 動 食後であろうと空腹時であろうと 血糖値が高い 高血 糖 状態が続く病気 糖尿病の多くは 血糖値上昇に見合う 量のインスリンが分泌されなかったり 分泌が遅れたりす る 分泌不全 と 分泌されたインスリンの効きが悪い 抵 抗性 の2つに起因する どが現れ 最悪の場合は昏睡状態から死に至ることもある 参考文献 1 日本糖尿病学会 編 糖尿病専門医研修ガイドブック 改訂第 6 版 診断と治療社 25, Harvey RA 他 編 石崎 泰樹 他 監訳 イラストレイテッド生化学 原書 5 版 丸善出版 158, 2011 インスリンは 同化ホルモン 血糖値が下がるのは インスリンの作用によって全身の細 胞が糖を取り込み 貯蔵する結果だが インスリンがコント 肝臓 悸 震えなど 30mg/dL以下になると意識消失 異常行動な 肝臓は 空腹時には蓄えたグリコーゲンのほか アミノ 食後 インスリン 糖 ブドウ糖 グリコーゲン 骨格筋 の量を間違って多く使ってしまった場合 血中にある糖の 夕食 空腹時 膵臓 中の人が 食事を抜いたり激しい運動をしたり あるいは薬 からだを維持し活動するのに必要十分な糖があり 余剰 解説 インスリンの 基礎分泌 こることが多い 経口血糖降下薬やインスリン注射で治療 24 時 朝食 高血糖を助長する インスリンの 追加分泌 糖の取り込み促進 グリコーゲンの合成促進 ロールしているのは糖代謝だけではない インスリンは た 膵臓 んぱく質や脂質の代謝にも関与する たんぱく質については 肝臓や骨格筋でのたんぱくの合成 骨格筋 肝臓 インスリンの代謝に対する作用 筋肉 ケトン体の利用促進 カリウムイオンの取り込み促進 を促す 脂質については 脂肪組織での脂肪 脂肪酸 グリセ ロール 中性脂肪 の合成を促す 糖の取り込み促進 総じていうとインスリンは からだの中に入ってきた栄養分 をからだ中の細胞に取り込ませて貯蔵する働きを持つ この 脂肪組織 ような作用を 同化 と呼ぶ インスリンは 同化ホルモン だ 同化の逆の過程 貯蔵した栄養分を切り崩して利用する作 グリコーゲンの 分解によって 生じた糖を放出 脂肪細胞 全身の細胞へ 糖を供給 脂肪細胞 全身の細胞へ 糖を供給 余った糖は 骨格筋や脂肪細胞へ る酵素の抑制 インスリン拮抗ホルモンの作用による 糖 ア ミノ酸 たんぱく質の分解の抑制 といった異化過程の抑 肝臓から出る糖の量 全身で使われる糖の量 肝臓から出る糖の量 全身で使われる糖の量 肝臓からは一定量の糖が放出される インスリンの基礎分泌は 糖の 放出量が増え過ぎないように働く 糖はまず肝臓に取り込まれ 肝臓を通り抜けた糖は インスリンの追 加分泌の作用によって骨格筋や脂肪細胞に取り込まれる 4 肝臓 脂肪の合成促進 たんぱく質の合成促進 制作用も持っている ケトン体生成の抑制 各組織での代謝に対するインスリンの作用を 右表にまと めた 脂肪酸合成の促進 リポたんぱくリパーゼの 活性化 脂肪分解の抑制 グリコーゲンの合成促進 解糖の促進 糖新生の抑制 用は 異化 と呼ぶ インスリンは 肝臓での糖新生にかかわ グリコーゲンの 分解を抑える アミノ酸の取り込み促進 たんぱく質の合成 促進 たんぱく質の分解抑制 その他の組織 たんぱく質の合成促進 成長促進 参考文献 葛谷 健 編 インスリン 分子メカニズムから臨床へ 講談社サイエンティフィ ック 90-92, 1996 小澤 司 他 総編集 標準生理学 医学書院 979,

4 Part P HLA , , , P ,93-95, BM CDC National diabetes fact sheet national estimates and general information on diabetes and prediabetes in the United tates 11, http:// Atlas 7 3Tanaka et al. Acta Diabetol 40 uppl , one H et al. Lancet 361(9351) 85, aydah H et al. JAMA 291(3) , BMBody Mass ndexkgmm g75g mu/l mu/l g (Tripathy D et al. Diabetes , 2000 Fukushima M et al. Diabetes Res Clin Pract 66 uppl , 2004) H OMA-R HOMA- 1 2 HbA1c 75g 75g HOMA-R U/mL HOMA (Kendall DM et al. Am J Med 122(6 uppl) 37-50, HOMA-R HOMA- HOMA-R140mg/dLHOMA- 130mg/dL 300U/mL 300mg/dL HOMA-R U/mL mg/dl /405 HOMA- U/mL360 mg/dl , ,

5 インスリン とは PartⅠ インスリン抵抗性と肥満 肥大化した脂肪細胞が出す 悪玉 物質が糖の取り込みを阻害 にかかわらず糖を取り込んでいる が進み 遊離脂肪酸 を血液中に放出する この遊離脂肪 脂肪細胞の働きは 大型か小型かで異なる して糖の取り込みを阻害し 膵β細胞の機能を低下させる なぜインスリン抵抗性が生じるのか ここで大きくかか わってくるのが肥満 中でも内臓脂肪の蓄積だ エネルギーが過剰になると 脂肪細胞は肥大化する こ れを 大型脂肪細胞 と呼び 正常な状態にある脂肪細胞は 小型脂肪細胞 と呼ぶ 脂肪細胞は 単なるエネルギー貯 少々耳慣れない言葉であり その意味するところもやや 理解しづらい インスリン抵抗性 について あらためて整 理しよう インスリン抵抗性とは 標的となる細胞でイン 肝臓通過後の糖の約7割は骨格筋へ 糖尿病患者の糖取り込みは健常者の半分 mg/kg min 7 スリンが効きにくい状態にあることを指す これを イン 糖の取り込み率 などと表現する インスリンの作用によって糖を取り込む最大の組織はか らだを動かす筋肉である骨格筋で 健常者では 肝臓を通 過して全身で利用する糖の約 7 割を骨格筋が取り込む と 1 全身で糖を取り込ませようとする主な標的は骨格筋であ り ここでの糖の取り込みがうまくいかないこと すなわ ち骨格筋におけるインスリン抵抗性が 高血糖を引き起こ す大きな要因となる 下図 なお 脳はインスリンの存在 脂肪組織 0 型糖尿病の発症や重症化を来している この見開き全体の参考文献 藤田 敏郎 監修 目で見る脂肪細胞とインスリン抵抗性 メディカルレビュー社 2007 注 グルコースクランプ試験 インスリンを持続的に注入し からだの 中のインスリン濃度を一定にしたうえで 糖も注入して血糖値を 一定 例えば mg/dL 程度 に保つ試験法 この時に必要な 糖の量 注入グルコース量 の多少でインスリンの効き具合を判断 する 注入グルコース量が少なければインスリンの効きが悪い イ ンスリン抵抗性が高い ということ インスリン分泌不全に続く 肥満とインスリン抵抗性 高血糖 大型脂肪細胞は インスリン抵抗性を増悪する 悪玉 の生 理活性物質 TNFα PAⅠ-1 などを分泌する これらの悪玉生理活性物質は インスリンが標的細胞の 3 の約半分になっている 右グラフ つまり インスリンが β細胞の機能低下 これらすべてが悪循環を形成し 2 生理活性物質 アディポネクチン などを分泌する 一方 4 ころが 糖尿病患者では骨格筋での糖の取り込みが健常者 肥満 インスリン抵抗性 インスリン分泌不全 糖毒性 小型脂肪細胞は インスリン抵抗性を改善する 善玉 の 内臓 5 2 器官として働くが 同じ脂肪細胞でも大型か小型かによっ て その働きは大きく異なる 6 スリン抵抗性がある インスリン感受性が低下している 蔵庫ではなく さまざまな生理活性物質を分泌する内分泌 酸もTNFαやPAⅠ-1同様 筋肉や肝臓で悪玉物質として作用 脳 表面にある インスリン受容体 に結合したとき起こる細胞 骨格筋 食欲増進 肥満 内のさまざまな反応を阻害し 糖を取り込みにくくする 脳 健常者 糖尿病患者 38 人のインスリン非依存型糖尿病患者 標準体重 と年齢 を合わせた 33 人の健常者にグルコースクランプ試験 注 を 実施した結果から解析 DeFronzo RA Diabetes 37(6) , 1988 すべては相互に関連し合い 悪循環を形成する このような状況を打破すべく インスリン抵抗性の進展 に伴い 膵β細胞はより多くのインスリンを分泌する し かしそれも やがて限界を迎える インスリン分泌不全に 膵臓 インスリン 分泌不全 陥り高血糖状態が続くと 糖毒性 が生じ 膵β細胞が傷つ 糖の取り込みが低下 正常にインスリンが分泌されていれば インスリンは脳 インスリンの効きが正常 例 インスリン抵抗性がある 例 肝臓 糖を放出 糖新生 高血糖に に対して食欲抑制ホルモンとしても働く これが足りなく なるということは 肥満を誘発する原因にもなる 脂肪細胞でインスリンは 脂肪の合成を促し分解を抑え 脂肪細胞 脂肪分解促進 遊離脂肪酸を放出 るように働くが インスリン分泌不全になると脂肪の分解 膵臓 高血糖に 骨格筋 けられ機能が低下する インスリン抵抗性は高血糖を招く インスリン 抵抗性 膵臓 インスリン 抵抗性 膵β細胞の 機能低下 Kahn E et al. Nature , 2006 血糖値 上昇が 伝わる インスリン を分泌 糖 血糖値 上昇が 伝わる 骨格筋 糖を取り込む 解説 骨格筋 糖があまり 取り込まれない 血管 血管 血糖値 は正常 血糖値が高くなるのを合図に膵臓はインスリンを出す インスリンは骨格筋に作用して 血液中の糖を取り込ま せる やがて血糖値は 正常範囲内に戻る 8 インスリン を分泌して いるのに 糖 高血糖 になる 血糖値が高くなるのを合図に膵臓はインスリンを出す インスリンは骨格筋に作用して 血液中の糖を取り込ま せようとするがうまく取り込まれず 高血糖になる インスリン抵抗性は高血圧 脂質異常とも深い関連 糖尿病や肥満もさることながら 高血圧や脂質異常症につ いてもインスリン抵抗性の存在は見逃せない 毛細血管内皮細胞の表面にあり 血液中の中性脂肪を分解し て細胞内に取り込む リポたんぱくリパーゼ は インスリン 血圧を上げる調節機構 レニン アンジオテンシン系 に 抵抗性によって産生も活性も低下するため 血中の中性脂肪 よってインスリンの標的細胞内でのシグナル伝達は抑制さ は行き場をなくす また 脂肪細胞が分解して生じた遊離脂 れ インスリン抵抗性を引き起こす 一方で インスリン抵抗 肪酸は肝臓へ流れ込み 中性脂肪が作られ肝臓に貯め込まれ 性に引き続いて起こる高インスリン血症は 腎臓からのナト る リウム排出を抑制したり 交感神経を亢進させるなどのさま ざまな作用によって高血圧を招く インスリン抵抗性は 脂肪の合成と分解のバランスも崩す まさにインスリン抵抗性は メタボリック症候群とは切っ ても切り離せない関係にあるといえる 参考文献 藤田 敏郎 監修 目で見る脂肪細胞とインスリン抵抗性 メディカルレビュー社

6 Part P O. J.F G=E. E. = F.G. C.H. 14 L islet insula Column P18 1 diabetes mellitus diabetes mellitus F.G. J.J.R C.F.G.T. B.A F D.M.C R W. F R.B

7 Part P A30 B C C C C PPF g GLUT2 ATPATP ATP K+ Ca 2+ C B 15 A ,51, KK165, GLUT2 A 8 A 10 B 30 ATP ATP K + Ca , ,

8 Part Part 1 24 P P15 P16 17 P22 23 P mg/dL350mg/dL , Polonsky K et al. N Engl J Med , 1988 U DPP-4 GLP-1 - GLT2 PPAR U U GLP-1 G PDPP-4 GLP-1 DPP ,69-70, ,

9 Part 1 1 P16 2 1Weng J et al. Lancet , Odawara M et al. Curr Med Res Opin , 2016 DAWN JAPAN DAWN Diabetes Attitudes, Wishes and Needs 135,0003, ,000 2DAWN JAPAN , GLP-1 GLP-1 GLP DAWN JAPAN Lancet DAWN JAPAN 11 ba H1c JD Column U 80P , ,

10 PartⅡ インスリン療法 インスリン製剤の進歩 ① 不純物との闘いと 作用持続化のための工夫 インスリンの結晶化に成功 高度精製で不純物を除去 ウシの膵臓を原料とする初期のインスリン製剤には不純 物が多く 有効成分であるインスリンは 10 程度しか含ま れていなかったという そのため効果も不安定で 副作用と して重篤なアレルギー症状を来す患者も少なくなかった こうして それまでのインスリン製剤では 1 日 3 4 回だ った注射回数が 1 日 1 2 回の注射で 血糖降下を維持で きるようになったのである この見開き全体の参考文献 丸山 工作 新インスリン物語 東京化学同人 1992 谷 健 編 インスリン 分子メカニズムから臨床へ 講談社サイエンティフィック 1996 亜鉛インスリンの結晶 左 とNPHインスリン結晶 右 そこで インスリン製剤の純度を高める研究が各国の研 究者の間で行われていたが 1926 年 米国のジョン ジェ インスリン製剤の歩み 西暦 出来事 1921 年にバンティングとベストがインスリンを発見し イコブ エイベルがインスリンの結晶化に成功 結晶化し てから 90 余年 ここからは よりよいインスリン製剤を追 たインスリンの血糖降下作用は 従来のインスリンの 10 倍 い求めてきた先人たちの足跡を紹介する 以上も強力になった 1921年 F.G.バンティングと C.H.ベストがインスリンを発見 1923年 動物の膵臓を原料にしたインスリン デンマークの ノルディスク社の インスリンレオ 米国のイーライリ リー社の アイレチン など インスリン発見の翌 1922 年 バンティングとベストは 1 その後も純度の高い結晶を得るための工夫が重ねられ 型糖尿病の 14 歳の少年 トンプソンにウシの膵臓から抽出 た しかし それでもアレルギーの副作用はなくならず 注 1926年 米国のJ J エイベルがインスリンの結晶化に成功 したインスリンを投与 しかし大した効果は見られず 翌 射を繰り返すうちに インスリンの作用を打ち消す イン 1936年 デンマークの H.C. ハーゲドンが プロタミンをインスリ ンに添加すると血糖降下作用が延長することを発見 日注射部位が腫れ上がったため 以後の注射は中止となっ スリン抗体 ができるという問題もあった 1938年 デンマークのノボ社がプロタミン亜鉛インスリン PZⅠ を 1946年 ノルディスク社がプロタミンを含む中間型インスリン NPH開発 1953年 ノボ社が持続型の亜鉛懸濁インスリン レンテ 最初の注射から 12 日後のことだった 結果は良好で 他の 1973年 ノボ社が高度精製 MC モノコンポーネント インスリン 発 売 糖尿病患者数人への投与も成功を収めた 1974年 ノルディスク社が高純度ブタインスリン インスリン イ ンスラタード ノルディスク 年は世界 速効型インスリン た その後 バンティングらと研究を行っていたトロント 不純物を徹底的に除去すべく 1970 年代半ばには 微量 チームの 1 員 ジェームズ バートラム コリップが抽出方 に残る不純物を ゲルろ過やイオン交換樹脂クロマトグラ 法を改良し 活性成分をより多く含むインスリンの分離に フィーで取り除いた高度精製インスリン製剤が登場 アレ 成功 再びトンプソンにインスリン注射が行われたのは ルギーやインスリン抗体の問題は減少した これを機に 翌 1923 年にはデンマークのノルディスク Column インスリン発見以来の進歩 が生まれるまで インスリン製剤開発の長い歴史の中で インスリンの 作用持続化の方法を発見し NPH 製剤を世に送り出した レチン など 欧米8社からインスリン製剤がされた 作用時間の改良も試みられた 初期のインスリン製剤は リオット プロクター ジョスリンに インスリン発見以 作用時間が短いものしかなく 血糖降下作用の維持には日 来の進歩 と言わしめたほどである に何度も注射をしなければならなかった ゆっくり吸収させるための工夫 中間型は6量体が結合している 体に解離して血液中へ移行するが 作用時間 が短い 矢印の定義はP31参照 Brange J et al. Diabetes Care , 1990より改変 Brange J Galenics of Ⅰnsulin pringer-verlag 21, 1987より改変 6 量体では血管壁を通りにくく 2 量体 単量 2量体 ハーゲドンと クロウ夫妻の功績 インスリンの純度を高める努力と同時に インスリンの 速効型インスリンにプロタミンや亜鉛を加え ると インスリン 6 量体同士が結合する 2 量 体 単量体になるまでには時間がかかる 矢 印の定義はP31参照 6量体 Brange J Galenics ofⅠnsulin pringer-verlag 24, 1987 社の インスリンレオ 米国のイーライリリー社の アイ 6個のインスリン分子からなる6量体構造 皮下 プロタミンや亜鉛の添加で 作用時間の延長に成功 インスリンの結晶は 亜鉛の濃度や ph などの条件によってかたちが 異なる 左の亜鉛インスリンは 菱面体をしている 右の NPH インス リンは 正方晶系結晶と呼ぶ 皮下 1936 年 ノルディスク社のハンス クリスチャン ハー ゲドンはニジマスの精子から抽出した塩基性のたんぱく プロタミン をインスリンに添加すると 皮下から血中へ のインスリンの吸収が遅くなり 血糖降下作用が延長する ことを発見した そしてカナダのアーネスト ライマン スコットらは さらに亜鉛を加えて懸濁液にすると 注射後 24 時間以上 プロタミン 作用が続くことを発見 プロタミン亜鉛インスリン PZⅠ 単量体 ハーゲドンの貢献は大きい 米国の糖尿病学の権威 エ ハーゲドンをインスリンの製剤開発へと導いたのはア ウグスト クロウとマリー クロウの夫妻だ 1922 年秋 ノーベル生理学 医学賞の受賞者でもある アウグストは マリーを伴い米国各地で講演活動を行っ ていたとき インスリンの発見を知った 自身も糖尿病 で 代謝疾患を研究する医師でもあるマリーの強い願い もあり 2 人はトロントにいるマクラウドに会いに行っ た そして デンマークでインスリンが製造できるよう に許可を取りつけたのである 帰国後の同年 12 月 ハーゲドンとの協力によって イ ンスリンの抽出に成功 1923 年にはノルディスク イン スリン研究所を設立 ハーゲドンが所長に就任した protamine zinc insulin を開発した PZⅠは 1 日 1 回の 皮下注射でよく便利だったが 吸収が不安定で重度の低血 糖を起こしやすいという欠点があった 血管 そこでノルディスク社は 1946 年 プロタミンの量を調 血管 節することにより インスリンとプロタミンがどちらも過 剰にならず結合して結晶を作る 中間型インスリン を開 作用動態のイメージ 作用動態のイメージ 発 Neutral Protamine Hagedorn NPH と命名した 1953 年にはノボ社が亜鉛のみで持続させ 作用時間にも 変化を持たせたインスリン製剤 レンテ シリーズをし 作用時間 時 18 作用時間 時 H.C.ハーゲドン A.クロウ M.クロウ夫妻 参考文献 トルステン デッカート 著 大森 安恵 他 訳 ハーゲドン情熱の生涯 時空出版 2007 た 19

11 Part F P AB D TN 409 5, DNA DNA Thr 30 A Lys 29 Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr er Ile Cys er Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Asn Pro Thr 27 Tyr 26 B Phe 25 Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly er His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Asn Ala Arg lle Gly Gln Glu Cys Thr er Tyr Val His Phe Pro Lys Leu B Tyr Thr Pro Lys Thr Ala B 30 B 30? kg mg mg 26 1 ml mg mg mg mg mg ,

12 PartⅡ インスリン療法 インスリン製剤の進歩 ③ と中間型インスリン製剤を組み合わせた二相性製剤は 1 アナログ製剤が可能にした 効きめが速く 長く効く 回の投与で追加分泌と基礎分泌を補える 右上図 二相性製剤 は 追加分泌と基礎分泌の両方を補う 超速効型インスリン製剤と同時に求められていたのは 生理的なインスリン分泌 超速効型 二相性製剤 作用動態にピークがなく 中間型インスリン製剤よりも長 時間効き続ける持効型溶解インスリン製剤だ こちらも 2000 年にアベンティス社がインスリン グラルギンを有効 成分とする ランタス 2004 年にノボ ノルディスク社が インスリン デテミルを有効成分とする レベミル を した 例えばインスリン デテミルは 皮下で 2 つのインス 主なインスリンアナログ製剤と年 西暦 出来事 1995年 イーライリリー社が超速効型インスリンアナログ ヒューマログ 1999年 ノボ ノルディスク社が超速効型インスリンアナログ ノボラピッド 2000年 アベンティス社が持効型溶解インスリンアナログ ランタス 2004年 アベンティス社が超速効型インスリンアナログ アピドラ ノボ ノルディスク社が持効型溶解インスリンアナログ 2004年 レベミル 2013年 ノボ ノルディスク社が持効型溶解インスリンアナログ トレシーバ 2014年 ノボ ノルディスク社が 2 種類のインスリンアナログを配 合した ライゾデグ P30-31参照 年は世界 超速効型と持効型溶解の インスリンアナログ製剤が登場 リン 6 量体が結合した ダイヘキサマー と呼ぶ複合体にな 食事 超速効型で追加分泌を 中間型で基礎分泌を模倣する っていたり アルブミンと結合したりしていて このまま では血中へ移行できない 徐々に解離し 血中へと移行す ン デグルデクを有効成分とする持効型溶解インスリンア これらの問題を解決するために開発されたのが ヒトイ る 血中でもアルブミンと結合したり離れたり を繰り ナログ製剤 トレシーバ を開発 2012 年 9 月 世界に先駆 ンスリンのアミノ酸配列を少しだけ変えた インスリンア 返す構造を持っているので 組織への分散も安定的に遅く けて日本で承認され 2013年3月に日本と欧州各国で ナログ製剤 だ アナログとは 類似 を意味する なる という仕組みを持つ 現在では世界43カ国で販売されている 2016年4月時点 速効型インスリン製剤よりも 速く効き始めてすみやか に効き目がなくなる超速効型のインスリンアナログ製剤は 1995 年 イーライリリー社がインスリン リスプロを有効 より平坦に長時間作用 新しい作用機序で1日1回投与を実現 トレシーバは 皮下に入ると 6 量体が多数会合し 長く鎖 のようにつながった マルチヘキサマー を形成する マル チヘキサマーの状態では血管壁を通過できない このマル 成分とする ヒューマログ 1999 年にノボ ノルディスク 持効型溶解インスリン製剤では 作用のピークもほとん チヘキサマーの端から単量体が徐々に解離し ゆっくりと 社がインスリン アスパルトを有効成分とする ノボラピッ どなく それまでの基礎分泌の補充に使われていた中間型 持続的に血中へと移行するので 従来の持効型よりも さ ド 2004年にはアベンティス社がインスリン グルリジン のインスリン製剤よりも長く効くようになった しかし らに平坦に長時間 安定した作用を示す ついに 1 日 1 回 を有効成分とする アピドラ をした 効き方が日によってばらついたり 24 時間効果が持続しな の投与による基礎分泌の補充が可能になった 超速効型インスリンアナログ製剤は 投与後約 分で作用が発現し 最大作用時間は 3 5 時間 追加分泌を 模倣し 食直前の注射で食後の血糖値を抑えられる これ いため 1日2回の投与が必要であったりと1 2 改善の余地 があった ノボ ノルディスク社は これらの点を改善したインスリ 参考文献 49-56, Garg K et al. Diabetes Res Clin Pract , 山崎 勝也 他 新薬と臨床 59 5 遺伝子工学の手法を用いることで ヒトの膵β細胞が分 泌するインスリンと まったく同じ構造のヒトインスリン 製剤が作れるようになり インスリン治療の安全性は向上 超速効型インスリンアナログ製剤は 皮下注射後 速やかに2 量体 単量体に解離し 血管内に吸収され る 矢印の定義はP31参照 研究者らが次のステップとして考えたのは より生理的 に作用するインスリン の開発だった 体内にあるインス Brange J et al. Advanced Drug Delivery Reviews , 1999より改変 リンと全く同じインスリンが作れたとはいえ 通常は膵臓 から供給されるはずのインスリンを皮下に注射するという 皮下 皮下 インスリン デグルデクは体内で 6量体がいくつも連なる インスリン デテミルは6量体が2つ結合 6 量体が 2 つ結合したダイヘキサマーは血中に入れな 超速効型は速やかに2量体 単量体に し またインスリン製剤の大量生産が可能になった さらにゆっくり吸収させるための工夫 ゆっくり吸収させるための工夫 早く吸収させるための工夫 い また 皮下や血中のアルブミンと可逆的な結合を繰 り返すことで 皮下から血中への移行も 血中から組織 への分散もゆっくりになる 矢印の定義はP31参照 皮下に入ると 6 量体がいくつも連なったマルチヘキサ マーを形成 マルチヘキサマーの状態では血中に入れ ない 両端からモノマーが徐々に解離し 血中へ移行 する 矢印の定義はP31参照 Havelund et al. Pharm Res , 2004より改変 JonassenⅠet al. Pharm Res , 2012より改変 アルブミン 皮下 ダイヘキサマー マルチヘキサマー 違いがあるほか 膵β細胞から分泌されるインスリンは単 量体だが 速効型インスリンは 製剤中で安定性の高い6 量 体を形成しているという違いもある 速効型インスリン製剤を注射すると 6 量体から 2 量体 単量体に解離しながら血液中に移行し全身へと運ばれる 血管 血管 血管 が 作用が発現するまでには約 30 分かかり 生理的な追加 分泌とは作用動態が異なる つまり 食直前の注射では血 糖値の上昇を抑えるのに間に合わないので 食前 30 分に注 射する必要があった 一方 プロタミンや亜鉛の添加で作 用時間を長くした中間型インスリン製剤も 1 日 24 時間一 作用動態のイメージ 作用動態のイメージ 速効型 レギュラー 中間型 定量が分泌される基礎分泌を模倣するには限界がある 作用時間 時 22 作用動態のイメージ 超速効型 中間型 持効型 作用時間 時 作用時間 時 23

13 Part P , , The DD DD 135, , , Column , , ,

14 PartⅡ インスリン療法 デバイス開発の歴史 ノボ ノルディスク社の例 世界初のインスリンペン型注入器の登場から四半世紀が過ぎ インスリン注入器の種類は増え 利便性も向上した ここでは ノボ ノルディスク社の製品について その進化の歴史を振り返る 糖尿病の合併症による神経障害や視力障害 加齢に伴い握力や視力が低下した患者の使い勝手も考慮した 製品開発が続く プレフィルドタイプ 針の横 四角く出っ 張った部分が 針を 刺したとき肌に密着 し 安定する ノボレット 1994年 速効型 NPH 製剤 混合型の計 7 製 剤 速効型には 150 単位と 300 単位 の 2 タイプがあり 合計 8 製品 製剤 あらかじめインスリン製剤が詰 められている 使い切ったら新 しいものを使用するので カー トリッジ交換の手間がない 先 端に使い捨ての注射針をつけ 注入量をダイアルでセット 注 射針を皮下に刺し 注入ボタン を押して投与完了 フレックスペンも 徐々に進化 写真 は順に上から 下 2 種類の製剤 を使い分けなくて はならない人の視認性を高めるために グリ ップ部分やインスリン製剤が入った部分の注 射筒の色まで 製剤特有の色に 注入時に必 要な力も 2008 年のもの 1 番下 では従 来品より30 少なくて済む の種類は キャップの色で識別でき る 投与量は 目盛の付いたキャッ プを回して調節 視覚障害者への配 慮から 注入ボタン底部には製剤の 種類が分かるような凹凸が付けられ ている 2004年4月に販売終了 イノレット 2001年 フレックスペン 2002年 フレックスタッチ 2013年 手で握れる大きさで持ちやす く 注入時にペン型よりも力が 入りやすい アナログな単位目 盛は 大きくて見やすい 握力 や視力が低下した患者向き 投与量は注入ボタンを回して調 節 回しすぎても 反対に回す だけで簡単に巻き戻しが可能 ノボレットに比べて 表示が大 きく 単位も合わせやすく改良 ダイアル表示をさらに見やすくし 設定 単位を増やすときと減らすときの音も変 えた ダイアルを回してもペン全体が長 くならず 注入圧も軽いので投与量が多 くても注入ボタンが押しやすい カートリッジ交換タイプ ペン型の元祖は カートリッ ジタイプのノボペン ペン型 の注入器にインスリン製剤が 入ったカートリッジを装填 し 先端に使い捨ての注射針 をつけ 注入量をダイアルで セット 注射針を皮下に刺 し 注入ボタンを押して投与 完了 ノボペン 1988年 1 ノックで 2 単位が注入でき る 単純で分かりやすい半 面 投与量が多い人ではノッ ク数が増えてしまう また 2 単位ごとにしか設定できない という問題もあった 2005 年3月販売終了 日本での年 ノボペンⅡ 1989年 ダイアルで設定した単位 を 1 ノックで投与できる ようになった ただし設定 は2単位ごと また 単位設 定時と注射時に注射筒を回 して切り替える操作が必 要 1993年10月販売終了 ノボペンⅢ 1993年 1 単位刻みの投与量の設定 が可能に 単位設定時と注 射時に注射筒を回して切り 替える操作もなく ノボペ ンⅡに比べて操作がシンプ ルに 2006 年 8 月販売終 了 1997 ノボペン 年 ノボペン300デミ 2001年 ノボペン 300 と操作性 はほぼ同じ 0.5 単位 ノボペンⅢと操作性は同 じ 従来は 150 単位分だっ たカートリッジの容量が 300 単位となり カートリ ッジ交換の頻度が半減 2011年3月販売終了 1998 ノボペン4 2009年 単位数を多く設定しすぎても 反対に回すだけで簡単に修正可 能 ノボペン 300 より ダイア ル表示が大きく見やすい カチ ッという注入完了音が確認でき る 注入に必要な力は ノボペ ン300の約半分 刻みの調節が可能で 投与量の少ない人から の支持が高い 最後に何単位を打ったの か 注射してからどのくら いの時間が経過したのか 記録 表示できる 0.5 単 位刻みの調節が可能で 子どもにも使いやすい 針の根元が軟らかいす り鉢状 盛り上がった 山の上に針がある従来 のものに比べ 針が曲 がってもすり鉢状の部 分で支えられるので 針折れが防げる 注射針 注射針の長さは ペン型登場 当初の 12.5m m から 6m m に 針も細くなると同時に 針を刺したときの抵抗を少な くして痛みを軽減する構造へ と改良が加えられた 現在も 販売しているのは 30G と 32Gの2タイプ ノボペンエコー 2014年 27G,12.5mm 1988年 28G,12.5mm 30G,8mm 1992年 1993年 30G,6mm 1997年 31G,6mm 1998年 32Gテーパー,6mm 32Gテーパー,6mm 2005年 グルタワー 2006年 針の外径の単位 G テーパー とは 採血針とは こんなに違う G は Birmingham Wire Gauge という注射 針の外径を表す単位で 通称 ゲージ 27G の針の外径は 0.41mm 32G の針の外径は 0.23mm 円錐状 という意味 針先に行くに従って細くなるテ ーパー形状にすることで 痛点 皮膚上で痛みを感じ る神経 に当たる確率を下げ 痛みを軽減 採血に用いる注射針の太さは 21 23G 外径 m m 現在よく使われている 32G のインスリン注射用注射針は この 3 分 の1から4分の1の太さだ 実物大 32G 21G 27

15 Part 6 NPH , 2016 P CC MBG CGM P cm MBG CGM MBG self monitoring of blood glucose MBG CGM Continuous Glucose Monitoring CGM MBG CGM Polonsky K et al. N Engl J Med , , CGM Diabetes Journal ,

16 Part ph 21 ph ph ph 4 8pH ph , HbA1c , UKPD Group Lancet , Holman RR et al. N Engl J Med , Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes tudy Group et al. N Engl J Med , Duckworth W et al. N Engl J Med , Whitmer RA et al. JAMA , DCCT Research Group N Engl J Med , Havelund et al. Pharm Res , Kaneko et al. Diabetes Res Clin Pract , 2015 P18,22,

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