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1 NTT グループの防災対策と大規模災害への備え 平成 19 年 10 月 26 日電信電話株式会社災害対策室 1

2 1NTTグループの防災対策 2 新潟県中越沖地震の対応 3 首都直下地震への備え 被災想定 防災ソリューション 4 大規模災害時の課題 2

3 1NTT グループの防災対策 2 新潟県中越沖地震の対応 3 首都直下地震への備え 被災想定 防災ソリューション 4 大規模災害時の課題 3

4 風水害防護 NTT 通信設備の耐災性 火災防護 耐震性 ( ビル内設備 ) 高所選定 (200 年降雨確立 ) 水防 防潮 豪雪対策 風圧設計 長時間停電対策等 難燃化 不燃化 防火区画化 油流入防止堰等 震度 7 では一部軽微な損傷を受けるが早期に機能回復可能 無線装置 中継所 架空ケーブル 電柱 地下ケーブル 伝送装置 中継回線 管路 交換機 電源装置 マンホール 立坑 とう道 予備電池 予備発電機 水防板 ( 防水対策 ) 耐震性 ( とう道 ビル ) 震度 7では損傷を受けるが壊滅的な被災は回避 4

5 NTT の災害への取り組み 60~70 年代 80 年代 90 年代 2000 年代 68: 十勝沖地震 本州 ~ 北海道間の通信が途絶 市外伝送路の 2 ルート化 75: 電話局火災 旭川東光局 (2 万回線 ) 復旧に 13 日間 82: 長崎豪雨 2 万回線が不通 復旧に 8 日間 長時間停電対策 83: 島根豪雨 三隅局が水没 (1 万回線 ) 復旧に 20 日間 90: 九州北部豪雨 2 電話局が浸水 (2 万回線 ) 復旧に 5 日間 ディジタル式の災害対策機器開発 93: 北海道南西沖地震 奥尻島 (1500 回線 ) が不通 復旧に 12 日間 03: 宮城県沖地震 安否確認のための通話が集中 i モード災害用伝言板サービスの開発 携帯の 音声とパケット を単独制御方式に変更 i モード災害用伝言板サーヒ ス 041 より運用開始 非常用交換機の開発 通信衛星利用の災害対策機器開発 可搬型衛星局の開発 78: 宮城沖地震 4000 回線が不通 復旧に 7 日間 橋梁添架管路の強化 84: ケーブル火災 世田谷局 (9 万回線 ) 復旧に 9 日間 難燃ケーブル採用 95: 阪神淡路大震災 約 25 万回線が不通 復旧に14 日間 災害用伝言ダイヤル 171 の開発 阪神 淡路大震災 983 より運用開始 60~90 年代前半 ハードを中心とした対策 ソフト ( 情報 ) を中心とした対策 ソフト 90 年代後半以降 5

6 陥没した道路沈 68 年十勝沖地震汐首知内下青森 秋田 市外伝送路の 2 ルート化の実施 盛岡 本州 ~ 北海道間の通信ルート 地震前 ケーブル :1ルート 無線 :1ルート 電源断による無線装置停止 甲地八戸 岩手 震源地 中継ケーブル断 (( 6 汐首知内 青森 秋田 地震後 ケーブル :2ルート 無線 :2ルート 室蘭 大畑 盛岡 甲地 八戸 震源地 無線ルート及び中継ケーフ ルルートの二重化!

7 75 年旭川東光電話局の火災 非常用可搬形ディジタル交換装置の開発 焼失した電話局内 非常用可搬形ディジタル交換装置 交換機の規模アナログ : 約 端子 ISDN: 約 960 端子 PHS: 約 720 端子 以下 7

8 可搬型衛星局の開発 93 年北海道南西沖地震 奥尻町青苗地区 折損した電柱 ポータブル衛星 8

9 主な災害対策機器 ( 固定電話 ) 移動電源車 9 移動無線車

10 主な災害対策機器 ( 携帯 ) 可搬型無線基地局 可搬型無線基地局 (P-MBS) 基地局が被災した場合の早期復旧やコンサート 花火大会等 通信が集中するサービスエリアのトラヒック対策として P-MBS が臨時に出動し臨時無線基地局を開設します 衛星携帯電話 ワイドスター デュオ 災害時には直接衛星を経由しつながる衛星携帯電話が有効な通信手段 10

11 津波対策で NTT 局舎屋上を開放 自治体の費用負担で NTT 局舎側面に階段を設置し屋上を開放 三重県紀伊長島町 紀伊長島町中州地区 海抜 1m~2m 地区全員が 5 分以内に NTT ビルへ避難可能 外階段設置 ( 紀伊長島ビル ) 避難場所となるビル屋上 津波被害予想エリア内の建物選定事例 11 海岸から 2km 以内 高さ 12m 以上 震度 7 強の耐震性能

12 2 新潟県内の通話 災害発生時の通信トラヒック 新潟県中越地震の場合 1 全国から新潟県へ通話 新潟県 平常時の約 50 倍 TV 報道による安否確認 会社の被害確認等 1 全国から新潟県への通話 18:00 0:00 6:00 12:00 18:00 0:00 6:00 12:00 18:00 10 月 23 日 ( 土 ) 10 月 24 日 ( 日 ) 10 月 25 日 ( 月 ) その他の地震災害 阪神 淡路大震災 (H7117) ピーク : 平常時の約 50 倍 地震発生 17:56 2 新潟県内の通話 平常時の約 35 倍 TV 報道による安否確認 会社の被害確認等 三陸南地震 (H15526) ピーク : 平常時の約 30 倍 18:00 0:00 6:00 12:00 18:00 0:00 6:00 12:00 18:00 10 月 23 日 ( 土 ) 10 月 24 日 ( 日 ) 10 月 25 日 ( 月 ) 12

13 NTT ネットワークオヘ レーションセンタ 全国ネットワークコントロールセンタ 全国 NW 運行統制 全国 NW トラヒックコントロール ネットワークオペレーション NW 系設備監視 アクセス系 NW 設備監視 制御 災害対策 オンサイト支援等 IP ネットワークオペレーション 商用 IP 系 & 社内 IP 系システム設備監視 制御 構築支援等 北海道オンサイトサポートセンタ 北陸先進ビジネスセンタ 西日本オヘ レーションセンタ 信越オンサイトサポートセンタ 東北オンサイトサポートセンタ 埼玉 NW オヘ レーションセンタ 24 時間監視 制御 13 : 全国ネットワークコントロール業務 : ネットワークオヘ レーション業務 ( : バックアップ )

14 中継交換機 災害時優先電話の仕組み ( 重要通信の確保 ) 交換機間を接続する回線 中継交換機 通過 制御 制御 問合せ呼等の集中 加入者交換機 被災地 被災地外 加入者交換機 加入者交換機 優先 一般 通過 制御通過 優先電話とは? 災害時優先電話 ( 行政 マスコミなど ) 公衆電話 優先 / 一般 ( 着信 ) 優先 一般 14

15 伝言 ( 安否 ) の登録 災害用伝言ダイヤル (171) 音声による伝言 ( 安否 ) 録音 安否確認ツール 伝言容量 : 最大 800 万伝言伝言保持 :48 時間 伝言蓄積装置 ( 全国 50 箇所 ) ( 全国 50 箇所 ) 固定電話網 固定電話番号 (10 桁 ) で登録 伝言蓄積装置 伝言 ( 安否 ) の確認 音声による伝言 ( 安否 ) 再生 災害用ブロードバンド伝言板 (web171) A 避難所 Web による伝言 ( 安否 ) 登録 伝言サーバ (web171) 伝言容量伝言容量 :5 億伝言 :5 億伝言 ( テキスト換算 ( ) 伝言保持伝言保持 :48 :48 時間時間 Web による伝言 ( 安否 ) 確認 避難所以外 パソコン等 テキスト音声 ( ファイル貼付 ) 画像 ( ファイル貼付 ) インターネット インターネット 被災地内の固定電話番号で登録 ( なお 携帯電話や ( IP 電話番号等も利用可能 IP ) ) 携帯版災害用伝言板サービス ⅰ モード * 等による伝言 ( 安否 ) 登録 各社携帯電話網各社携帯電話網 携帯電話番号 (11 (11 桁桁 ) で登録 ) で登録 伝言サーバー伝言サーバー伝言サーバー伝言サーバー伝言サーバー 15 ⅰ モード * 等による伝言 ( 安否 ) 閲覧 NTT ドコモの場合 伝言容量 :5 :4 千万メール ( テキスト ) 伝言保持 :72 時間 *i モードは NTT ドコモのサービスです

16 災害用伝言ダイヤル (171) 1 電話番号あたり最大 10 伝言 48 時間保存 伝言の録音 ガイダンス 1 伝言の再生 ガイダンス ( 被災地の方の市外局番からの電話番号 ) 0 ( 被災地の方の市外局番からの電話番号 )

17 災害用ブロードバンド伝言板 (web171) 災害時に Web を利用して安否情報を登録 確認 伝言 ( 安否 ) の登録 伝言 ( 安否 ) の確認 被災地 避難所 Web による伝言 ( 安否 ) 登録 伝言サーバ (web171) Web による伝言 ( 安否 ) 確認 インターネット網 避難所以外 被災地内の固定電話番号で登録なお 携帯電話番号や IP 電話番号も利用可能 URL: NTT 東西公式 HP からもリンクいたします 1 電話番号あたり最大 10 伝言 48 時間保存テキスト ( 文字 ) の他 音声 画像の保存も可能 17

18 災害用ブロードバンド伝言板 (web171) 伝言の登録画面 お母さんと太郎は 小学校に避難し無事です 電電花子 18

19 コモパケット網 i NTT ドコモ i モードセンタモード災害用伝言板サービスド 登録 被災地内の携帯電話番号で 閲覧 登録 閲覧 ドコモパケット網伝言サーバ 予め登録された最大 5 名に安否情報をメールで通知! 19

20 用件数(万件) 災害用伝言ダイヤルの利用状況 ,000 (H ~9 栃木県 福島県の 運用開始 (H103) から現在 (H198 末 ) までに 28 回の運用約 121 万 6 千件のご利用! 22,800 8,000 6,400 16, ,100 5,500 東海村放射能漏伊豆諸島近海地長崎県集中豪雨岩手県雫石町の岩手県の豪雨高知県の豪雨有珠山火山活動 洪 洪地震れ事故震(三宅島火山活動)豪雨 洪水災害水災害水災害43, ,400 愛知県 岐阜県の鳥取県西部地震集中豪雨87,000 65,700 宮城県沖の地震宮城県北部地震 (H15 年 7 月 ) 40,000 37,700 25,500 12,600 5, 宮城県北部地震20 福井豪雨三重広島県南東 南西新潟北海新潟台風23号(県中越地震県集中豪雨道十勝沖地震 福島豪雨西日本エリア)部地震7 )(H10 9 3~9 7 )(H ~10 3 )(H ~7 26 )(H ~10 4 )(H ~11 3 )(H ~8 9 )(H ~2 3 )(H ~10 15 )(H ~11 8 )(H ~3 31 )(芸予地震)(H ~6 11 )(H ~8 27 )(H ~10 17 )(H ~7 30 )(H ~7 30 )(H ~10 9 )(H ~11 10 )(H ~12 24 )354,700 新潟県中越地震 (H16 年 10 月 ) 86,900 (H ~4 福岡西方沖地震利新潟県中越沖地震 (H19 年 7 月 ) 宮城県沖の地震 (H17 年 8 月 ) 31,600 1, ,080 台風新潟豪雨宮城県沖の地震本エリア)15 )(H ~7 4 )(H ~8 26 )((雨HH1前 線9 号7 の6~(西22 ~9 日8 に19 4 ): 日付は災害用伝言ダイヤルの運用期間梅)注 影響伴う大雨エリア)(鹿児島県)凡例 台能(風(登HH1半 島9 号3 地17 ~(西25 ~震9 日4 28 )本9 )再生 録音 61,000 8,500 1,700 台新(風(潟HH4県17 号17 中(西越14 ~日16 ~沖7本地8 震28 )10 ) 7 エリア) 7

21 災害用伝言ダイヤル被災地内からの録音状況 ( 課題 ) 宮城県では過去の地震経験から 被災県内からの録音率が高いが新潟県中越地震では録音率が低い ( 県民意識の違いと想定される ) 90% 被災地内からの録音率 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 高 宮城県北部地震 (H15 年 ) 宮城県沖の地震 (H17 年 ) 新潟県中越沖地震 (H19 年 ) 低新潟県中越地震 (H16 年 ) 発災当日 2 日目 3 日目 4 日目 5 日目 6 日目 7 日目 8 日目 9 日目 10 日目 11 日目 経過日数 21

22 安否確認ツールの認知度向上および利用方法の啓発 171 など安否確認ツールの認知度向上および利用方法の啓発が必要 災害用伝言ダイヤル (171) 災害用ブロードバンド伝言板 (web171) i モード災害用伝言板サービス 災害用伝言ダイヤル 171 の歌 体験利用 毎月 1 日 正月三が日 防災週間 (8 月 30 日 ~9 月 5 日 ) 防災とボランティア週間 (1 月 15 日 ~1 月 21 日 ) 22 企画 制作 :Kirakira 協力 : 日本災害情報学会東京都足立区 NTT

23 1NTT グループの防災対策 2 新潟県中越沖地震の対応 3 首都直下地震への備え 被災想定 防災ソリューション 4 大規模災害時の課題 23

24 新潟県中越地震 (H16 年 10 月 23 日 ) の状況 地震発生 平成 16 年 10 月 23 日 17 時 56 分規模 :M68 最大震度 :7 NTTの被災状況 被災エリア 新潟県中越地区( 長岡 六日町エリア ) 設備への主な被災状況 57ビルで商用電源が停電 中継伝送路( 県内 地域 ) が6 箇所で断線 3 交換所エリアで通信孤立 約 4500 加入の電話が途絶 中継伝送路の被災状況 越路塚山小国小千谷川口 北長岡 長岡 南長岡 竹沢 三条栃尾守門 特に被害が大きかった地域 上越 長越路南長岡竹小千岡沢谷 新潟 六日町 長岡 新発田 十日町田沢塩沢津南石打宮野原秋山郷湯沢 土樽三俣 三国 五日町六日町 小出 : 県内中継面 : 地域中継面 : 中継ケーフ ル断ヵ所 24

25 被災写真 - 長岡市及び小千谷市付近 - 南長岡 ( 新幹線脱線事故付近 ) 長岡 ( 高町団地公園内 ) 小千谷市 ( 山辺橋付近 ) 小千谷市 ( 山辺橋付近 ) 25

26 被災写真 -( 旧 ) 山古志村 NTT 交換所 - NTT 竹沢交換所 26

27 新潟県中越地震時の各メディアの疎通状況 停電によりパソコンが殆ど使えなかった 携帯メール 公衆電話が活用できた 固定電話 公衆電話 すぐつながり 問題なく使えた つながりにくかったが 使えた 携帯音声 つながりにくく 全く使えなかった 携帯メール IP 電話 1000 パソコンメール 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1000 停電で使えなかった ホームヘ ーシ 閲覧 つながりにくく 全く使えなかった 0% 20% 40% 60% 80% 100% 27 (NTT ドコモモバイル社会研究所調査 )

28 新潟県中越沖地震による被災と対応による被災と対応状況 地震概要と被害状況 NTT 通信設備の状況 ( 発災初期 ) 発生日時 : 平成 19 年 7 月 16 日 ( 月 )10 時 13 分頃 震源地 : 新潟県上中越沖 ( 震源の深さ約 16km) 震度 : 最大震度 6 強 ( 地震の規模 :M68) 各地の主な震度 震度 6 強 ( 新潟県 ) 長岡市 柏崎市 刈羽村 ( 長野県 ) 飯綱町 震度 6 弱 ( 新潟県 ) 上越市 小千谷市 出雲町 刈羽線 32~34MH 付近 ( 管路損傷 : 地下ケーフ ル 10 条 ) 主な被害状況 刈羽 県内伝送面 和田 長岡 小千谷 発生後の災害対策本部の初動 (7 月 16 日 ) 1 停電発生状況 通信ビル:6ビル停電(18 日 21:12 迄にすべて復電 ) 移動電源車 8 台等を出動し電源を確保 き線点 RSBM:8 箇所 (10ユニット) 停電 (18 日 20:12 迄に全て復電 ) 発動発電機により電源を確保 2 サービス中断 通信ビル : なし き線点 RSBM:3 箇所約 830 加入 3 通信トラヒック全国から新潟県 長野県向けにふくそうが発生したことから トラヒック制御 ( 最大 87%) を実施 < 平常時の約 16 倍 > 新潟県 制御 10:15~13:43 約 3 時間 30 分 長野県 制御 10:18~12:59 約 2 時間 30 分 新潟グループ 本社 NOC 米山町 RSBM ゆりが丘 RSBM 荒浜 1RSBM 荒浜 2RSBM 上越 半田 RSBM 柏崎安田 RSBM 野田 中田 RSBM 安田 RSBM 鯖石 柏崎線 28~29MH 付近 ( 道路崩壊恐れ : 地下ケーフ ル 12 条 ) 北条 凡例 停電箇所 10:13 災害対策本部員の自動参集 10:40 災害対策本部設置 11:00 被害状況確認を関係部門に指示 12:05 停電対応班の出動 ( 移動電源車 発電機 ) 19:48 ポータブル衛星による特設公衆電話設置 ( 柏崎小 ) 2:15 サービス回復 28 10:13 災害対策本部員の自動参集 10:39 171&web171 運用開始被災地エリア : 025( 新潟 ) 026( 長野 ) 071( 石川 ) 10:45 本社災害対策本部設置 12:00 ニュースリリース ( 初報 ) 17:00 広域支援体制発動

29 通信設備の被災状況 電柱折損 刈羽線 32MH(MH 上に家屋倒壊 ) 手前に MH あり 上輪線 13MH 付近 ( 管路ルート上の道路亀裂 ) 29 柏崎線 20~29MH 付近 ( 道路崩壊によるMH 露出 )

30 1NTTグループの防災対策 2 新潟県中越地震の対応 3 首都直下地震への備え 被災想定 防災ソリューション 4 大規模災害時の課題 30

31 首都直下地震の被害想定 通信設備の被災想定 被災想定東京湾北部 :M73 のケース 被災規模 23 区内は全て震度 6 弱以上 経済被害:112 兆円 家屋倒壊 焼失:85 万棟 帰宅困難者:650 万人 通信設備の被災額:5000 億円 ( 約 8 割が焼失による被災 ) 電話故障数:110 万加入不通 110ビル停電 ー中央防災会議 ( 首都直下地震対策専門調査会 ) よりー 通信設備の被災想定 課題 主な被災想定 ( 交換機 ~お客様宅までの通信設備 ) 火災による架空ケーブルなどの焼失 建物 樹木の倒壊 倒木による架空ケーブルの切断や電柱の折損 液状化による管路とお客様ビルの接続部での地下ケーブル切断 広範囲で長期間の輻輳が発生 ( 阪神 淡路大震災では連続 5 日間ふくそう状態 ) 課題 社員及び家族も被災の可能性があり 交通機関も長時間運行停止し 社員の駆け付けが難しい 一般電話は長期間の輻輳が発生し殆ど利用できない メール等パケット通信も遅延の危険性が高い 広域火災による被災 ( ケーブル等の焼失 ) 本部員が駆け付けできないことを想定した災害対策本部代替拠点の設定 情報共有の仕組み作り 広域支援体制の充実 阪神淡路大震災の約 10 倍の復旧ケーフ ルが必要 ( 復旧期間 : 最大概ね 1 ヶ月を要する ) 31

32 生確率被害を軽減させることで 市民 行政と連携した地域貢献 地域との共生が企業には望まれてます発ソフト対策と被害軽減について 想定外の災害による被害を軽減させるためには ハード対策だけでなくソフト対策 ヒューマンウエア対策 ( 防災教育 啓発 ) が不可欠である 被害抑止 被害軽減 防災の限界 ハード対策構造物の防災対策 大規模震災 ヒューマンウエア対策 ハード対策 目的被害抑制 対処方法 耐震対策 水防対策 基幹システムの信頼性向上 連絡手段の多様化 代替拠点の確保 補助電源の確保など ハード対策の特徴 想定内の災害であれば物理的に被害をゼロ近づけることができる ハード対策の限界 整備に多大な時間と費用を必要とする 想定外の外力には対応できない 軽被害 ソフト対策情報による防災対策 自助 共助の必要性 被災規模 かなりの被害 甚大な被害 平成 14 年度土木学会資料をもとに加筆 ソフト対策 目的被害軽減 対処方法 安否確認 発災初期の情報共有 災害情報の収集 配信 指揮 統制の代行者の明確化 広域支援体制の充実 要支援者対策 防災教育の充実など ソフト対策の特徴 整備にかかる時間や費用が比較的少ない ソフト対策の限界 被害を物理的に抑えることはできない 関係機関の連携強化が必須! 32

33 広域支援体制の充実 被災支店の災害対策本部をいち早く立ち上げるため パートナー支店が支援 首都圏 4 支店エリアの震度 6 弱以上で自動出動 パートナー関係 パートナー支店 ( 災対本部支援要員の派遣 ) 東京支店神奈川支店千葉支店埼玉支店 宮城 * 岩手 青森 山形 秋田支店 (*: 東京パートナー支店の代表 ) 山梨 長野支店福島支店新潟支店 広域支援支店 ( 第二陣以降 ) ( 復旧用資機材 復旧要員の派遣 ) 被災地広域支援支店 ( 第一陣 ) ( 災対機器の出動 設置等初動要員の派遣 ) 西日本会社支援 ( 復旧用資機材 復旧要員の派遣 ) 33 グループ会社 通信建設業界支援 ( 復旧用資機材 復旧要員の派遣 )

34 陸上自衛隊 ( 東部方面隊 ) との共同訓練模様 ( 陸上自衛隊朝霞訓練所 ) ポータブル衛星端末の設置作業 ポータブル衛星端末のヘリコプター搭載 ポータブル衛星端末の大型ヘリコプター搭載 34 ポータブル衛星端末の搬送 設置

35 小 中学校への特設公衆電話の事前設置 首都直下地震の発生を考慮し 予め東京都が指定する避難所の小 中学校への特設公衆電話の事前設置の推進! < 自治体負担 > 学校構内の電柱設置費用 < NTT 負担 > 特設公衆電話機の貸与 電話回線の事前敷設 平成 17 年度以前設置済み (4 区 ) 215 校 :1094 回線 平成 18 年度設置完了 (1 区 ) 31 校 :155 回線 文京区 (37 校 314 回線 ) 荒川区 (32 校 172 回線 ) 台東区 (36 校 173 回線 ) 足立区 (110 校 435 回線 ) 目黒区 (31 校 155 回線 ) 成19年度 542 校 :2,700 回線 平設置予定 (10 区 ) 574 校 :2,544 回線 予算化に向け検討中 (7 区 ) 今後の提案予定 1,246 校 :6,230 回線 千代田区 (18 校 90 回線 ) 新宿区 (41 校 123 回線 ) 杉並区 (67 校 201 回線 ) 中野区 (50 校 150 回線 ) 板橋区 (77 校 385 回線 ) 品川区 (30 校 150 回線 ) 葛飾区 (75 校 375 回線 ) 江東区 (66 校 330 回線 ) 墨田区 (42 校 210 回線 ) 江戸川区 (106 校 530 回線 ) 中央区 港区 渋谷区 大田区 世田谷区北区 豊島区 練馬区 多摩地区 35

36 事業継続のポイント ( まとめ : 情報 通信 ) 社員と家族の安否確認手段の明確化と被災者からの無事情報の発信 あなたの無事を伝えましょう! 各機関での事業継続すべき業務の抽出とプライオリティー化 ( 発災直後も事業継続が必須 3 日後 1 週間後 etc) 連絡 ( 通信 ) 手段の多様化 ( 発災初期の被災情報の共有 ) 基幹システムの信頼性向上 ( ビル引き込みの複数化 サーバ分散など ) お客様ビル内の補助電源の確保 ( 備蓄燃料の保持時間 ) 災害対策本部の代替化や指揮 統制の代行者の明確化 早期復旧を目指した広域支援体制の確立 エレベータ閉じ込め問題 ( 連絡回線が一般電話回線で輻輳対象 トイレ問題 ) 36

37 情報システムの構築ポリシー NTT の事例 電気通信設備を維持 運用するために必要な社内のオペレーションシステムについては 首都直下型地震等災害発生時においても業務が継続できるよう サーバや社内ネットワークの二重化等を図り信頼性を確保しています お客様 お客様収容ビル中継ビル中継ビルお客様収容ビル お客様 光ファイハ お客様回線や設備を復旧させるために必要な社内システム テ ータセンタ 交換機や伝送装置等の通信設備を復旧させるために必要な社内システム テ ータセンタ 切断された光ケーフ ル メタリックケーフ ル等を修復させるために必要な社内システム テ ータセンタ 現用サーハ NTT ビル 各事業所 NTT 社内網 (A 面 ) 社内システムを収容する社内ネットワークの二重化及び 伝送路の経路分散等により信頼性を確保しています NTT 社内網 (B 面 ) 37 災害復旧に必要等重要な社内システムはサーバを二重化する等により信頼性を確保しています バックアップセンタ ハ ックアッフ サーハ

38 緊急地震速報システム概要 気象庁より配信される緊急地震速報を受信し 大きな揺れが到達する前に到達時間と震度を予測します イメージ 緊急地震速報を受信すると 事前にフレッツフォンに設定された 設置場所の位置情報等を元に 直ちに予測震度 主要動の到達猶予時間を計算し 警報画面に切り替わり 音声 / 警報音により地震発生をお知らせします 震源地 : 宮城県沖 待受け画面 警報画面 IPv6 マルチキャスト配信 気象庁 マルチキャスト配信サーバ 38

39 一斉情報連絡サービス ( エマージキャスト ) H196~ 現行の緊急連絡システムは インターネットメールと ⅰ モードメールを利用していることから メールサーバ等の輻輳の影響により確実な情報連絡 呼出しができないおそれがある NTT ドコモが提供する輻輳の影響が少ない メッセージ R 及び エマージコール (ⅰ アプリ ) を活用し 緊急連絡 呼出しの確実性を高める 現行システム 一般メールの集中により ISP 及びメールセンタが輻輳し メールが遅延する 大量のメールの場合 迷惑メール規制にかかりメールが破棄される危険がある 受信側のメールアドレス変更によりメールが不達となる メール配信に気づかない 大量なメール配信 インターネット網( マイホ ックス ) での不達 ⅰ モート センタメール配信に輻輳気付かない i モート メールサーハ 網アト レス変更 ドコモパケット新システム インターネットを介さないため ISP に輻輳が発生しても影響を受けない ⅰ モードメールとサーバが分離されているため メールセンタ輻輳が発生しない 1 通のメールをサーバで複製し配信するため 迷惑メール規制にかからない 電話番号宛てにメールを配信するため 受信側のメールアドレスが変更されてもメールが届く ⅰ アプリによる通知により 応答があるまで呼出しを継続する ( メールの見落し防止 ) 1 通のメール配信 ト コモ防災センタ ⅰ モート センタ メールサーハ メッセーシ R サーハ ( マイホ ックス ) ドコモパケット網最大 ISP 迷惑メール規制 メールアドレスへメール配信 xxx@docomonejp 専用線 専用線 最大 2 万宛先へ複製 電話番号へメール配信 090-XXXX-XXXX 39

40 災害時ナビゲーションシステム 災害発生時に防災業務シナリオ ( 地震 水害 火災等 ) を事前に登録し 災害発生内容に応じて必要なシナリオを起動し 災害対策担当者の業務をナビゲーションするシステム イメージ 特徴 : 作業実施項目の自動表示 進捗管理 自動配信 自動応答 災害発生 外部からの警報情報などにより 内容に応じた防災業務シナリオを選択し自動起動 指定時刻内に作業完了しない場合は 警告メッセージを表示したり 音 音声で促し ナビゲーション サーバ 事前に登録したシナリオに基づき担当者の業務をナビゲーション 作業の進捗に合わせて情報連絡等を自動実施 シナリオ : 地震発生日時 :YYYY 年 MM 月 DD 日 HH 時 NN 分作業項目 1 AAAAAAAAAA 2 BBBBBBBBB : : 4 XXXXXXX 5 : : YYYYYYYYY 14 ZZZZZZZZZ 目標時間 : 作業時刻 10:23 10:25 : : : 10 分 10:35 20 分 10:38 30 分 XXXを実施してください 実施状況完了完了 : 完了 : 完了完了未実施 防災業務シナリオ ( 地震 水害 原子力など ) 指定のフォーマットにしたがって連絡文 報告書を作成指定の宛先 ( メール 電話 FAX) にメッセージを送信 スピーカ出力による各種情報のお知らせ市民等外部からの電話による問合せに自動応答 画面よりシナリオに付属する重要な情報を入力 この情報を利用して 連絡文 お知らせ文を作成 訓練や災害時の運用結果から作業項目を見直しより効果的な防災業務シナリオに改善 40

41 タ放送データ放送部から ワンセグ放送 地上デジタルテレビ放送では 1 チャンネル (6MHz) の帯域を 13 セグメントに分割し そのうちの 1 セグメントのみを移動体向けサービスに利用 この為 移動体向けの地上デジタル放送サービスを ワンセグ と呼ぶ ワンセグでは映像音声と共にデータ放送が放送されるが 帯域の狭い放送で提供しきれない情報は通信にて提供 ワンセグは放送を通信で補完することが前提となる放送サービス 3000MHz 地上デジタルテレビ放送 (UHF 帯 :470MHz~770MHz) デジタル放送波 1セグ 12セグ 12/13 セグメント 300MHz ~ 13ch UHF 帯 ch A 放送局 B 放送局 C 放送局 * 放送局 各放送局 1 チャンネル ( 13 セグメント ) 6MHz 帯域 1/13 セグメント ~ 固定受信携帯受信 ( 移動体向け ) リンクされる通信を利用した情報取得も可能 小型液晶画面に適した画質 音質 広帯域による高画質 高音質 マルチチャンネル放送 高画質に適した変調方式 (64QAM) 映像 250 kbps 程度 音声 50 kbps 程度 テ ータ放送 50 kbps 程度 41 サッカー中継 川口能生茂庭昭幸田中武小笠原満尾二都主アルサンドレ木山雅志中澤佑一加池亮過去の試合 映像デー 移動に適した変調方式 (QPSK ) 低ビットレートに適した映像符号化方式 (MPEG -AVC /H264)

42 CBS (Cell Broadcast Service) を用いた緊急情報配信 エリア別に災害情報などの情報配信が可能ー携帯基地局単位に情報配信 - 情報配信者 ( 政府など ) 1 緊急情報の通知 ( 通知エリアの指定も可能 ) 3 情報を同時配信 情報通知 移動通信会社 情報送信サーバ NW 装置 基地局 A 2 通知エリアの基地局に情報を通知 韓国政府のカンファレンス講演資料 (EWC Ⅲ:2006 年 3 月 ) および 3GPP 標準仕様をもとに作成! 42

43 ラジオ災害情報交差点 阪神 淡路大震災を教訓に住民の情報格差をなくすため 災害情報や被災情報などを在京ラジオ 7 局とライフライン 5 社により毎時 15 分から同時放送を実施 NHK ラジオ 東京都水道局 TBSラジオ文化放送ニッポン放送ラジオ日本 FM 東京 ラジオ災害情報交差点ー災害情報を同時生放送!- 東京電力 東京ガス NTT J-WAVE NTT ドコモ 43

44 1NTT 防災対策 2 新潟県中越地震の対応 3 首都直下地震への備え 被災想定 防災ソリューション 4 大規模災害時の課題 44

45 大規模災害時の課題 ( ソフト ヒューマンウエア対策 ) 災害時の情報共有のしくみ作り ライフライン情報および道路情報などの情報共有のしくみ作り 災害時情報共有プラットホームの構築 CEPTOAR 機能の活用 災害発生時の情報収集 情報の精査 情報配信体制 大規模災害発生を想定した 情報集約センター ( 仮称 ) の設置 消防庁の武力攻撃に伴う 安否確認システム では 予め安否情報の登録に伴う事前の体制整備を自治体に指示! 住民への防災知識の啓発 など 情報発信側と受け手の情報ギャップ ( 分かり易い情報発信と住民への啓発!) 被災地からの安否情報の発信 ( 災害用伝言ダイヤル 171 web171 等の啓発 ) 45

46 ご静聴ありがとう ございました 46

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