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せとかえいさか
5 years ago
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1 1 ISO WG3 の作業経緯 2012 年 11 月 28 日田島彰二 (PMP,ITC,ITIL)

2 WG3 の作業範囲は 2 1.Scope( 作業範囲 ) 3.Project management concepts( プロジェクトマネジメントの概念 ) 経緯 PC236 の WG3 では当初はプロジェクマネジメントの定義から始めてプロジェクトポートフォリオマネジメントプログラムマネジメントをある程度の分量 ( 精緻に ) で記述していたところが全体の記述量の制限 (PM のガイドを ISO21500 として発行する全体の分量 30 ページ程度 ) から第 3 回ドイツ会議で一気に分量を制限した案が CAG から出されたその分量を絞った趣旨はプロジェクトマネジメントプロセス部分を理解するために必要な最低限の記述のみにして欲しい ( プロジェクトマネジメント関連のコンセプト ) とのことでありその前二回で討議した内容を整理しておおよそ今の記述項目になりその中を WG 内で合意取れる範囲で修正したこれに合わせる形で Scope も書き直された

3 WG3 の作業範囲の内容は 3 1.Scope( 適用範囲 ) 認証 ( 個人組織 ) は入れない現在の各国各組織の標準を認めるまたその将来の標準も認めるために overarching, high-level な標準を記述する ( あまりにも標準ということで奇異なためか最終的に overarching は抜かれたが!) 3.Project management concepts ( プロジェクトマネジメントの概念 ) プロジェクトマネジメント (PM) 標準プロセス理解のために必要な記述を上位 ( 戦略 ) から内部に記述してきた組織と組織戦略定常業務と PM 業務プロジェクトポートフォリオマネジメントとプログラムマネジメントの概要要員のコンピテンシ最後に 4 章 ( プロセス ) とマネジメントの概念までを記述今後の ISO21500 規格は経営の観点からもっと楽しみ!

4 ISO21500 の概要 ( 内容 ) 1) 適用範囲 Overarching 等の形容詞も当初はあった! 4 この国際規格はプロジェクトマネジメントの包括的な手引き (Guidance) を提供するものであり公共民間組織又は団体を含む任意の組織形態がその複雑さ規模または期間に関係なくあらゆる形態のプロジェクトに使用することができるこの国際規格はプロジェクトマネジメントにおける適切な実践活動のための概念及びプロセスについて高レベル (high-level) の説明を提供するプロジェクトはプログラム及びプロジェクトポートフォリオに関連付けられる (context) ものであるがこの国際規格はプログラム及びプロジェクトポートフォリオのマネジメントに関する詳細な手引きは提供しない一般的なマネジメントに関するトッピクスはプロジェクトマネジメントに関連する (context) 限りにおいてのみ取り上げる ISO21500: 適用範囲 P1( 日本規格協会訳 ) に筆者加筆

5 ISO21500 の概要内容 ( その 1) 3) プロジェクトマネジメントの概念 5 プロジェクトプロジェクトマネジメント組織の戦略及びプロジェクト ( 組織の戦略機会の評価及びプロジェクトの立上げ便益の実現 ) プロジェクトの環境 ( 組織境界外の要因組織境界内の要因プロジェクトポートフォリオマネジメントプログラムマネジメント ) プロジェクトガバナンスプロジェクト及び定常業務ステークホルダー及びプロジェクト組織プロジェクト要員のコンピテンシープロジェクトライフサイクルプロジェクトの制約プロジェクトマネジメントの概念とプロセスとの関係 ISO21500: プロジェクトマネジメントの概念 P2~9 日本規格協会訳より

6 6 組織戦略機会 (Opportunities) を評価してプロジェクトが開始される (3.4) プロジェクトの中ではプロジェクトポートフォリオが選択されプログラムが動き始める ( そのなかにプロジェクトがある )(3.5) プロジェクトと定常業務の関係 ( プロジェクト終了後の引継ぎ等 ) (3.7) Operations ( 定常業務 ) プロジェクトプロジェクトポートフォリオポートフォリオプロジェクトポートフォリオプロジェクトプロジェクトプログラムプロジェクト型業務プロジェクトガバナンス ( マネジメント構造政策プロセスメソドロジ位決定手法ステークホルダー / 説明責任報告 / リスクエスカレーション等 ) (3.6) プロジェクトとはプロジェクトマネジメントとは (3.2)(3.3)

7 外部環境点線は組織境界 7 組織環境ボックスはプロジェクトマネジメントの概念組織の戦略 (Organizational Strategy) 機会 (Opportunities) 便益 (Benefits) プロジェクト環境ビジネスケースプロジェクトガバナンス矢印は概念が関係付けられる論理的流れプロジェクト組織プロジェクト事業運営 (Operations) 成果物 (Deliverables) プロジェクトマネジメントプロセス製品プロセスサポートプロセス ISO21500:2012 図 1 P3 ( プロジェクトマネジメントの概念とその関係の概要 ) 日本規格協会訳より

8 8 プログラムプロジェクトポートフォリオプロジェクト 1 プロジェクト n 他のアクティビティとは定常業務等を示す他のアクティビティプロジェクトポートフォリオプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトプロジェクトポートフォリオとプログラムプロジェクトの関係はさまざま ( 複数のプロジェクト階層のあるもの等 ) プロジェクト 1 プログラムプロジェクト n 他のアクティビティ ISO21500:2012 図 3 P5 ( プロジェクトプログラム及びプロジェクトポートフォリオ ) 日本規格協会訳より

9 9 最後に PMO を入れた! 規制機関プロジェクトマネジメントオフィイス (PMO) 特別な利害グループプロジェクトガバナンスプロジェクト運営委員会又は役員会顧客プロジェクトスポンサープロジェクトマネジャプロジェクトマネジメントチーム従業員ビジネスパートナ株主サプライヤ資金提供者プロジェクトチームプロジェクト組織 ISO21500:2012 図 4 P7 ( プロジェクトステークホルダー ) 日本規格協会訳より

10 ISO21500 の概要内容 ( その 2) 3.9) プロジェクト要員のコンピテンシー ( 当初この規格にコンピテンシー記述を入れるべきかについて議論を重ねたが日本からの働きかけもあり結果として IPMA の ICB3.0 的な 3 要素 < 技術行動状況 > が入れられた ) ) プロジェクトライフサイクル ( ガバナンスとコントロールのニーズによりフェーズとして構成される ) 3.11) プロジェクトの制約 (T,C,R, 要員の健康と安全許容リスク社会的生態的影響法律 / 規制 ) 3.12) プロジェクトマネジメントの概念とプロセスとの関係 ( プロジェクトマネジメントのプロセス成果物に着目した出荷プロセス支援するためのプロセスに分類されるが今回はプロジェクトマネジメントに特化して記述 ) ISO21500: プロジェクトマネジメントの概念 P2~9 日本規格協会訳より

11 まとめ 11 プロジェクトマネジメントに初めて全体の枠組みが書かれた ISO 標準 (ISO21500;2012) ができたその枠組みは PPP 構造 ( プロジェクトポートフォリオプログラムプロジェクト ) で用語全体概念プロジェクトのプロセス詳細 (IN,OUT) が規定されている今後 ISO21500;2012 のプロジェクト標準部分に加えてプロジェクトポートフォリオ標準プログラム標準等が付け加えられる予定ただ ISO の PM 標準を鵜呑みにするのではなく組織戦略実現のためには組織戦略を改めて明確にしその実現のためのガバナンス ( 組織構造と権限 ) を PPP 業務 ( 機能プロセスも ) と定常業務のバランスよく決定 Right Reserved By ShojiTajima

14 この機会に組織として考えるべきこと 1. 組織のミッションビジョンの再確認 ( 明確か?) 2.PM( プロジェクトマネジメント ) の組織内での扱い方を確認 3. ターゲット事業の進め方 / ガバナンスに関して確認 4. ターゲット事業ポートフォリオの再確認 => 組織におけるポートフォリオマネジメント標準の位置付は? 5. ターゲットプログラムの再確認 => 組織におけるプログラムマネジメント標準は 6. プログラムにおけるプロジェクト標準の位置付けは? 7. プロジェクトマネジメントに関する確認 => 社内マネジメント基準と ISO21500 の基本的な関係の確認 => 社内基準 / 規格類との差異の確認 => 社内の組織構造 ( ガバナンス ) の再確認 => 関係会社との組織構造 ( ガバナンス ) の再確認 => 調達時の協力会社へのガバナンスに関して再確認 ( ルール組織契約等 ) => 各種プロジェクト教訓等の蓄積展開の確認 8. その他組織としての特殊事情は? ターゲットマーケットの特殊事情は? 9. 関連法規 (J-SOX) 等の整合は? 10. 関連社内用語集ドキュメントの整合は? Right Reserved By ShojiTajima

15 ビジネスマンが認識すべき広義のプロジェクトマネジメント動向 15 経営層 (CEO/CIO) が注目しているのはビジネスに関係する各種ノウハウ組織のミッションビジョンと組織戦略ポートフォリオマネジメント ( 事業ポートフォリオプロジェクトポートフォリオ ) プログラムマネジメント ( ベネフィットガバナンス ) プロジェクトマネジメント (PMBOK) PM の ISO 化 (ISO21500) => 今年発行された PM の ISO 化 ( 第一弾 ) は ISO で初めて PM の全体枠組みを認知 : 規定しプロジェクトレベルの共通化 ( プロセス用語 ) が確立する! +BABOK IIBA( ビジネスケースの観点から特に Elicitation; 聞き取り ) +ITIL/ISO20000 ( ビジネスケースの観点から特に SS/SDが重要 ) <ISO31000( リスクマネジメント ) ISO38500(ITガバナンス ) ISO9000( 品質も Right Reserved By ShojiTajima

16 ポートフォリオマネジメント (PFM) の視点投資の最適化プログラムマネジメント (PGM) の視点戦略目標とベネフィットの達成プロジェクトマネジメント (PJM:PMBOK ) の視点特定の成果 OPM3 の視点組織成熟度とマネジメントの効率の視点 PMCDF の視点 PMI の 5 標準とは (PMI の資料に加筆 ) 個人のコンピタンスの磨き方 OPM3 PMCDF ハイレベルの定常業務の計画とマネジメント実行中の定常業務のマネジメント < 価値の創造 > ビジョンミッション組織戦略と目標 OPM3 組織資源プロジェクトポートフォリオの計画とマネジメント PFM 標準承認済みプログラムおよびプロジェクトのマネジメント PMBOK < 価値創造能力の向上 > PGM 標準 PMCDF PFM 標準 PGM 標準 PMBOK 16

世界の PM 標準 ( プロジェクトベース ) PMI PMBOK (V4=>V5) 17

0), AIPM PM 学会母体組織のプロジェクト推進機能 PMAJ P2M( 新版 )

17 世界の PM 標準 ( プロジェクトベース ) PMI PMBOK (V4=>V5) 17 IPMA ICB3.0 ; NCB 2.0(USA) APM BoK(V5=>V6), CO PRINCE2(2009) BSI BS6079,DIN DIN69901,apm pm baseline(v3.0), AIPM PM 学会母体組織のプロジェクト推進機能 PMAJ P2M( 新版 ) Austria(apm) Germany(DIN) UK(BSI APM) USA(PMI,IPMA America) Swiss(IPMA) Japan Australia(AIPM)

ISO の概要

ISO の概要プロジェクトマネジメント国際標準化フォーラム 2012 ISO 21500 WG2 総括報告平成 24 年 11 月 28 日 PC236 国内対応委員会関口明彦 Copyright 2012 AKIHIKO SEKIGUCHI WG2 概要 WG2: プロセスの検討グループ CONVENER:Reinhard Wagner(Germany) SECRETARY:Walter Bowman(USA)