本報告書は, 内閣府からの委託事業として, 独立行政法人日本原子力研究開発機構が実施した 福島第一原子力発電所事故に係る避難区域等における除染実証業務 の成果を取りまとめたものである 本 報告書概要版 に用いたデータ等は 除染モデル実証事業等の成果報告会 ( 平成 24 年 3 月 26 日内閣府原

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1 福島第一原子力発電所事故に係る避難区域等における 除染実証業務 報告書概要版 平成 24 年 6 月 独立行政法人日本原子力研究開発機構

2 本報告書は, 内閣府からの委託事業として, 独立行政法人日本原子力研究開発機構が実施した 福島第一原子力発電所事故に係る避難区域等における除染実証業務 の成果を取りまとめたものである 本 報告書概要版 に用いたデータ等は 除染モデル実証事業等の成果報告会 ( 平成 24 年 3 月 26 日内閣府原子力被災者生活支援チーム 環境省 独立行政法人日本原子力研究開発機構 ) で使用され この時点で得られた除染に係るデータ等に基づき作成された資料である

3 報告書概要版内容 1.1 事業の背景 目的 1.2 除染モデル実証事業の実施体制及び実施地区 1.3 除染実施地域の主な構成要素 特徴および広さ 2.1 除染モデル実証事業 : グループ A 2.2 除染モデル実証事業 : グループ B 2.3 除染モデル実証事業 : グループ C 3.1 除染結果に基づく分析 評価 : 除染計画策定 / モニタリング 3.2 除染結果に基づく分析 評価 : 除染技術 3.3 除染結果に基づく分析 評価 : 除去物 仮置 3.4 除染結果に基づく分析 評価 : 放射線管理 4 除染技術実証実験事業 5 除染事業を進める際の手引き

4 1.1 事業の背景 目的 除染に関する緊急実施基本方針 ( 平成 23 年 8 月 26 日 : 原子力災害対策本部 ) 除染特別措置法 ( 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法 ) 基本方針 ( 平成 23 年 11 月 11 日 ) 本格的除染等の措置 除染関係事業 1 除染モデル実証事業 年間の追加被ばく線量が 20mSv を超えている放射線量の高い地域を主な対象とし, 土壌等の除染等の措置に係る効率的 効果的な除染方法や作業員の放射線防護に関わる安全確保の方策を確立する 2 技術実証試験事業 実用可能と考えられる有望な新たな除染技術を公募により発掘し, 実証試験を行うことにより, その有効性を評価する 除染モデル実証事業の実施体制及び実施地区 企画公募 : 計画策定から除染の実施 評価に至る一連のアプローチに関する JV からの提案に対し 原子力機構の所要の審査 1 を経て 上記 3JV が受託 実施体制 : 各 JV の技術提案に基づき 各 JV が実施 原子力機構が監理 検証 評価 対象地区 : 警戒区域等 11 市町村 対象面積 : 概ね 1 地区あたり 20ha 除染作業員の延べ人員 ( 原子力機構除く ): 86,909 人日 1: 原子力機構が委嘱した委員会による審査 中央台 苗代替地区 2

5 1.3 除染実施地域の主な構成要素 特徴および広さ A グループ B グループ C グループ グループ / 市町村 除染モデル実証事業対象地区 除染対象 ( 合計約 209 ha) 主な構成要素 特徴 南相馬市 金房小学校周辺 農地 建造物 ( 小学校 ) 道路 森林, 宅地 約 13 ha 川俣町 坂下地区 森林 農地 道路 宅地 約 11 ha 浪江町 飯舘村 広さ 津島地区建造物 ( 中学校等 ) 森林 宅地 道路約 5 ha 権現堂地区建造物 ( 駅 軌道, 図書館等 ), 民家, 道路 農地約 13 ha 草野地区 建造物 ( いいたてホーム等 ) 農地 民家, 宅地, いいたて全村見守り隊 拠点等 森林, 道路 約 17 ha 田村市地見城地区農地 森林 宅地 道路約 15 ha 葛尾村役場周辺森林 建造物 ( 小学校 役場 ) 宅地 道路約 6 ha 富岡町 夜の森公園 富岡第二中学校 建造物 ( 中学校 グランド等 ) 宅地 森林 道路 ( 桜並木 ) 約 9 ha 約 3 ha 双葉町 広野町中央台 苗代替地区建造物 ( 役場 小 中学校 グランド ) 宅地 森林 道路約 33 ha 大熊町 楢葉町 役場周辺建造物 ( 役場 公民館 公園 ) 宅地 道路約 6 ha 夫沢地区農地 森林 宅地 道路約 17 ha 上繁岡地区農地 宅地 森林 道路約 4 ha 南工業団地建造物 ( 工場等 ) 道路約 37 ha 川内村貝の坂地区農地 森林 民家 道路約 23 ha 3 4

6 2.1 除染モデル実証事業 : グループ A 実施位置 大成 間組 日本国土 三菱マテリアル アトックス 関場共同企業体 草野地区飯館村いいたてホーム いちばん館 川俣町 坂下地区 南相馬市 金房小学校周辺 浪江町 津島地区権現堂地区 5 各地区の概要 1 : 森林 : 雑草地 : 農地 : 宅地 : 池 水路 : 道路 : 対象地境界線 川俣町坂下地区 谷合に位置する山間部の居住地域 大型構造物はなく 農地 森林が大部分を占める中に宅地が点在する区域 南相馬市金房小学校周辺 平地に位置する市街地の居住地域 小学校や工場等の大型建物 宅地 農地が隣接する区域 : 農地 : 宅地 : 大型建物 : 道路 駐車場 : 対象地境界線 6

7 各地区の概要 2 草野地区 飯舘村 山間部の平地に位置する居住地域 県道を中軸に宅地が存在し その周囲に農地 森林 大型建物が点在する区域 : 森林 : 農地 : 宅地 : 大型建物 : 道路 : 対象地境界線 ハヤシ製作所 菊池製作所 いいたてホーム いちばん館 7 各地区の概要 3 : 森林 : 農地 : 宅地 浪江町津島地区 谷合に位置する山間部の居住地域 宅地 中学校等の大型建物 農地 森林が混在する区域 : 大型建物 : 道路 駐車場 : 対象地境界線 : 農地 浪江町権現堂地区 平地に位置する都市部の居住地域 大型建物 宅地 農地が隣接する区域 : 宅地 : 大型建物 : 道路 駐車場 : 対象地境界線 8

8 除染手順 ( 川俣町 飯舘村 ) 川俣町 1) 森林では 傾斜地形を考慮し 除染を実施 2) 農地では 表土剥ぎ取りの他 反転耕や固化剤を利用した表土剥ぎ取り等を試行 3) 宅地では できるだけ水を用いない拭き取りやブラッシングといった除染方法を選定して実施 森林 農地 雑草地 飯舘村 1) 農地では 固化剤を利用した表土剥ぎ取りを実施 2) 森林では 実施範囲を定めて常緑樹の 枝打ち を実施 宅地等近隣の森林については 植物の枝や葉が地表面に堆積し未分解の状態の腐植土層の除去を実施 3) 宅地や大型建物では 高圧洗浄を基本に 洗浄剤を用いた洗浄などを実施 4) 可燃物の焼却による減容試験を実施 農地 森林 宅地 宅地 大型建物 道路 道路 9 除染手順 ( 南相馬市 浪江町 : 津島地区 ) 南相馬市 浪江町: 津島地区 1) 大型建物については 高圧水洗浄を実施 2) グラウンド 農地 宅地などについては 表土の剥ぎ取り プラウを用いた反転耕を実施 3) 鋼鈑に対して レーザーアブレーション技術を試行実施 大型建物 1) 大型建物に対してコンクリート部の切削試験 拭き取り方法による除染を試行実施 2) 駐車場を含む道路舗装面については 洗浄とスチールショットブラストによる除染を実施 3) 農地に関しては 薄層表土剥ぎ取り機などによる表土剥ぎ取りを実施 森林 大型建物 森林 道路 駐車場 農地 宅地 農地 宅地 道路 雨水枡 側溝 雨水枡 側溝 10

9 除染手順 ( 浪江町 : 権現堂地区 ) 浪江町 : 権現堂地区 1) 農地については 重機を用いて下草刈りや表土剥ぎ取りを実施 2) 宅地 大型建物については 高圧水洗浄による除染 3) 駐車場を含む道路舗装面については 清掃や高圧水洗浄による除染に加えて スチールショットブラストによる除染を試行 農地 大型建物 グラウンド 宅地 道路 雨水枡 側溝 11 除染方法 : 森林 農地 雑草ほか ( 川俣町 ) 12

10 除染方法 宅地 農地 道路 飯舘村 13 可燃物の焼却試験 飯舘村 14

11 除染方法 農地 森林 宅地 南相馬市 15 除去物の減容化 南相馬市 16

12 除染方法 大型建物 宅地 浪江町 津島地区 17 除染方法 大型建物 道路 浪江町 権現堂地区 18

13 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 川俣町 ) 事前モニタリング (2011 年 11 月 27 日 ~30 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 2 月 24 日 ~29 日測定 ) 宅地及びその周辺 ( 最大 )6.20μSv/h 森林及びその周辺 ( 最大 )4.58μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )4.70μSv/h 森林及びその周辺 ( 最大 )2.88μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )2.90μSv/h 除染 宅地及びその周辺 ( 最大 )2.40μSv/h 道路及びその周辺 ( 最大 )3.78μSv/h 除染モデル実証事業の除染対象範囲 道路及びその周辺 ( 最大 )3.23μSv/h 事前モニタリング 事後モニタリング 森林およびその周辺 2.63 ~ 4.58 μsv/h ( 平均 3.32 μsv/h ) 1.80~ 2.88 μsv/h ( 平均 2.42 μsv/h ) 農地およびその周辺 1.80 ~ 4.70 μsv/h ( 平均 3.53 μsv/h ) 0.92~ 2.90 μsv/h ( 平均 1.63 μsv/h ) 宅地およびその周辺 0.22 ~ 6.20 μsv/h ( 平均 3.01 μsv/h ) 1.00 ~ 2.40 μsv/h ( 平均 1.72 μsv/h ) 道路およびその周辺 1.17 ~ 3.78 μsv/h ( 平均 2.40 μsv/h ) 0.78 ~ 2.62 μsv/h ( 平均 1.57 μsv/h ) エリア範囲外 1.45 ~ 3.98 μsv/h ( 平均 2.90 μsv/h ) 1.15 ~ 3.23 μsv/h ( 平均 2.28 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 19 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 飯舘村 ) 草野地区 事前モニタリング (2011 年 12 月 7 日 ~10 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 1 月 27 日 ~2 月 10 日測定 ) 森林及びその周辺 ( 最大 )5.09μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )6.62μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )3.40μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )4.54μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )5.47μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )5.24μSv/h 森林及びその周辺 ( 最大 )3.15μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )3.67μSv/h 除染 道路及びその周辺 ( 最大 )3.54μSv/h 除染モデル実証事業の除染対象範囲 道路及びその周辺 ( 最大 )2.34μSv/h 事前モニタリング事後モニタリング積雪の影響を補正した推定値 宅地及びその周辺 0.99 ~ 5.47 μsv/h ( 平均 3.59 μsv/h ) 0.27 ~ 3.40 μsv/h ( 平均 1.56 μsv/h ) 0.39 ~ 4.9μSv/h ( 平均 2.2 μsv/h ) 大型建物及びその周辺 1.30 ~ 6.62 μsv/h ( 平均 4.57 μsv/h ) 0.28 ~ 4.54 μsv/h ( 平均 1.70 μsv/h ) ( 事後モニタリング時積雪なし ) 農地及びその周辺 2.71 ~ 5.24 μsv/h ( 平均 4.05 μsv/h ) 1.45 ~ 3.67 μsv/h ( 平均 2.43 μsv/h ) 2.1 ~ 5.2 μsv/h ( 平均 3.5 μsv/h ) 森林およびその周辺 3.00 ~ 5.09 μsv/h ( 平均 3.80 μsv/h ) 2.10 ~ 3.15 μsv/h ( 平均 2.60 μsv/h ) 3.0 ~ 4.5 μsv/h ( 平均 3.7 μsv/h ) 道路及びその周辺 1.41 ~ 3.54 μsv/h ( 平均 2.27 μsv/h ) 0.73 ~ 2.34 μsv/h ( 平均 1.44 μsv/h ) ( 事後モニタリング時積雪なし ) エリア範囲外注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 1.89 ~ 4.58 μsv/h ( 3.61 μsv/h ) 1.44 ~ 2.93 μsv/h ( 平均 2.35 μsv/h ) 2.1 ~ 4.2 μsv/h ( 平均 3.4μSv/h ) 上記データは, モニタリングで得られた測定値をそのまま平均化したものです 事後モニタリングの値については 積雪( 最大約 25cm) の影響 ( 雪による遮へい効果 ) を含んだ値です 25cm 程度の積雪で 空間線量率 (1m) が約 3 割程度低減すると仮定 20

14 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 南相馬市 ) 事前モニタリング (2011 年 12 月 7 日 ~21 日測定 ) 道路及びその周辺 ( 最大 )2.05μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )2.79μSv/h 森林及びその周辺 ( 最大 )2.35μSv/h 除染モデル実証事業の除染対象範囲 大型建物及びその周辺 ( 最大 )1.62μSv/h 事後モニタリング (2012 年 2 月 1 日 ~17 日測定 ) 森林及びその周辺 ( 最大 )1.62μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )2.51μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )2.65μSv/h 除染 道路及びその周辺 ( 最大 )1.45μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )1.81μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )1.65μSv/h 事前モニタリング 事後モニタリング 宅地及びその周辺 0.50 ~ 2.51 μsv/h ( 平均 1.30 μsv/h ) 0.39 ~ 1.81 μsv/h ( 平均 1.05 μsv/h ) 大型建物及びその周辺 0.55 ~ 2.79 μsv/h ( 平均 1.31 μsv/h ) 0.11 ~ 1.62 μsv/h ( 平均 0.79 μsv/h ) 農地及びその周辺 0.67 ~ 2.65 μsv/h ( 平均 1.25 μsv/h ) 0.45 ~ 1.65 μsv/h ( 平均 0.83 μsv/h ) 森林及びその周辺 0.80 ~ 2.35 μsv/h ( 平均 1.62 μsv/h ) 1.00 ~ 1.62 μsv/h ( 平均 1.23 μsv/h ) 道路及びその周辺 0.68 ~ 2.05 μsv/h ( 平均 1.15 μsv/h ) 0.44 ~ 1.45 μsv/h ( 平均 0.95μSv/h ) エリア範囲外 0.55 ~ 2.60 μsv/h ( 平均 1.02 μsv/h ) 0.71 ~ 1.43 μsv/h ( 平均 1.06μSv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 21 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 浪江町 1) 津島地区 事前モニタリング (2011 年 11 月 30 日 ~12 月 5 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 1 月 25 日 ~2 月 1 日測定 ) 森林及びその周辺 ( 最大 )9.19μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )23.23μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )6.45μSv/h 道路及びその周辺 ( 最大 )7.65μSv/h 森林及びその周辺 ( 最大 )7.95μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )12.05μSv/h 道路及びその周辺 ( 最大 )12.30μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )18.20μSv/h 除染 除染モデル実証事業の除染対象範囲 宅地及びその周辺 ( 最大 )6.47μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 )5.66μSv/h 事前モニタリング事後モニタリング積雪の影響を補正した推定値 森林及びその周辺 6.39 ~ 9.19 μsv/h ( 平均 7.79 μsv/h ) 2.70 ~ 7.95 μsv/h ( 平均 4.25 μsv/h ) 3.9 ~ 11.4 μsv/h ( 平均 6.1 μsv/h ) 農地及びその周辺 8.03 ~ μsv/h ( 平均 9.63 μsv/h ) 2.86 ~ 5.66 μsv/h ( 平均 4.32 μsv/h ) 4.1 ~ 8.1 μsv/h ( 平均 6.2 μsv/h ) 宅地及びその周辺 6.39 ~ μsv/h ( 平均 9.99 μsv/h ) 2.02 ~ 6.47 μsv/h ( 平均 4.41 μsv/h ) 2.9 ~ 9.2 μsv/h ( 平均 6.3 μsv/h ) 大型建物及びその周辺 2.53 ~ μsv/h ( 平均 9.60 μsv/h ) 0.87 ~ 6.45 μsv/h ( 平均 2.83 μsv/h ) 1.2 ~ 9.2 μsv/h ( 平均 4.0 μsv/h ) 道路及びその周辺 5.65 ~ μsv/h ( 平均 8.38 μsv/h ) 1.54 ~ 7.65 μsv/h ( 平均 3.43 μsv/h ) 2.2 ~ 10.9 μsv/h ( 平均 4.9 μsv/h ) エリア範囲外 7.00 ~ μsv/h ( 平均 9.06 μsv/h ) 3.07 ~ 7.06 μsv/h ( 平均 5.27 μsv/h ) 4.4 ~ 10.1 μsv/h ( 平均 7.5 μsv/h ) 上記データは, モニタリングで得られた測定値をそのまま平均化したものです 事後モニタリングの値については 積雪( 最大約 30cm) の影響 ( 雪による遮へい効果 ) を含んだ値です 20cm 程度の積雪で 空間線量率 (1m) が約 3 割程度低減すると仮定 22

15 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 浪江町 2) 権現堂地区 事前モニタリング (2011 年 12 月 6 日 ~9 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 1 月 29 日 ~2 月 18 日測定 ) 宅地及びその周辺 ( 最大 ) 9.10μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 )13.9μSv/h 宅地及びその周辺 ( 最大 )6.23μSv/h 大型建物及びその周辺 ( 最大 ) 11.98μSv/h 除染 道路及びその周辺 ( 最大 )13.76μSv/h 道路及びその周辺 ( 最大 )6.40μSv/h 農地及びその周辺 ( 最大 ) 9.26μSv/h 除染モデル実証事業の除染対象範囲 農地及びその周辺 ( 最大 ) 5.83μSv/h 事前モニタリング 事後モニタリング 大型構造物及びその周辺 1.46 ~ μsv/h ( 平均 5.92 μsv/h ) 0.53 ~ μsv/h ( 平均 2.69 μsv/h ) 宅地及びその周辺 2.25 ~ 9.10 μsv/h ( 平均 5.71 μsv/h ) 1.16 ~ 6.23 μsv/h ( 平均 2.60 μsv/h ) 農地及びその周辺 3.75 ~ 9.26 μsv/h ( 平均 7.53 μsv/h ) 1.85 ~ 5.83 μsv/h ( 平均 3.03 μsv/h ) 道路及びその周辺 1.72 ~ μsv/h ( 平均 4.76 μsv/h ) 1.06 ~ 6.40 μsv/h ( 平均 3.07 μsv/h ) エリア範囲外 1.30 ~ 9.80 μsv/h ( 平均 4.97 μsv/h ) 1.19 ~ 9.80 μsv/h ( 平均 4.58 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 23 除去物の現場保管 仮置き 1 地上保管方式のイメージ図 ( 例 ) 浪江町津島地区の仮置場 地下保管方式のイメージ図 ( 例 ) 南相馬市の現場保管場所 除去物搬入状況 24

16 除去物の現場保管 仮置き 2 基本的な機能 不燃物 可燃物を分離して保管 周囲に放射線遮へいのための覆土を実施 上部 : 遮水シート + ガス抜き孔 ( 可燃物 ) を設置 下部 : 遮水シート + 暗渠排水管を設置 集水管による除去物からの浸出水を回収できる構造 発生除去物量など 地 区 除去物の発生量 フレキシブルコンテナ ( 個 ) 重量 (ton) 空間線量率 (1m) 保管前 (μsv/h) 保管後 (μsv/h) 川俣町 2,910 1, 飯舘村 4,875 2, 南相馬市 4,116 2, 浪江町 ( 津島地区 ) 浪江町 ( 権現堂地区 ) * 保管場所造成後測定 1,726 1, ,239 2, * 作業員数及び作業における平均被ばく線量 地 区 作業日数 ( 日 ) 作業員数 ( 人日 ) 作業員 1 人 1 日当たりの平均被ばく線量 (μsv/ 人日 ) 川俣町 89 5, 飯舘村 80 14, 南相馬市 78 6, 浪江町 ( 津島地区 ) 40 3, 浪江町 ( 権現堂地区 ) 54 6, 人 200 川俣町 飯舘村 南相馬市 浪江町( 津島地区 ) 浪江町( 権現堂地区 ) 人 200 人 200 人 200 人 msv msv msv msv msv 26

17 実施位置 2.2 除染モデル実証事業 : グループ B 役場周辺 除染実施共同企業体 鹿島建設 日立プラントテクノロジー 三井住友建設 地見城地区 夜の森公園地区 富岡第二中学校 27 各地区の概要 1 : 森林 : 畑 : 宅地 : 大型建物 : 道路 : 対象地境界線 葛尾村役場周辺 谷部に位置する山間部の居住地域 役場 小学校 幼稚園等の公共施設及び住宅地が森林に隣接している 田村市地見城地区 山間部の居住地域 また 大型の建築物はなく 農地および森林が大部分を占める 28

18 各地区の概要 2 29 除染手順 ( 葛尾村 田村市 ) 1 森林 葛尾村 森林 田村市 農地 2 大型建物 グラウンド 3 宅地 4 道路 宅地 道路 側溝 5 雨水枡 側溝 30

19 除染手順 ( 富岡町 ) 夜の森公園 1 街路樹 ( 桜並木 ) 富岡第二中学校 1 校舎 体育館 2 公園 ( 森林 グラウンド ) 2 グラウンド 3 宅地 大型建物 3 プール テニスコート 4 道路 31 除染方法 : 宅地 道路 ( 葛尾村 ) 宅地 屋根 : 水洗浄 ブラシ洗浄 屋根 : 剥離剤による除染 * 雨樋 : 堆積物除去 壁 : ふき取り庭 : 草 コケ除去 剥ぎ取りインターロッキング ** : 高圧水洗浄 道路 機能回復車による高圧水洗浄 * 剥離剤による除染 : 洗濯のり状の剥離剤 (K-PACK) を瓦に塗り 約 24 時間待って乾いたところをはがします ** インターロッキング : 舗装に用いるコンクリートブロック 32

20 除染方法 森林 農地 田村市 33 除染方法 公園 富岡町 34

21 除染方法 : プール テニスコート グラウンド ( 富岡町 ) 35 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 葛尾村 ) 事前モニタリング 事後モニタリング (2011 年 11 月 24 日 ~27 日測定 ) (2011 年 12 月 25 日 ~ 2012 年 1 月 15 日測定 ) ( Sv/h) 畑道路宅地周辺畑宅地周辺最大 2.51μSv/h 最大 2.13μSv/h 最大 2.28μSv/h 最大 1.82μSv/h 最大 2.20μSv/h 道路 4.5 最大 1.44μSv/h 役場等最大 2.05μSv/h 役場等最大 1.82μSv/h 森林最大 2.66μSv/h 小学校 幼稚園等最大 1.75μSv/h 除染対象範囲外 ( モニタリング範囲内 ) 最大 4.18μSv/h 除染 除染モデル実証事業の除染対象範囲 森林最大 2.20μSv/h 小学校 幼稚園等最大 1.29μSv/h 除染対象範囲外 ( モニタリング範囲内 ) 最大 3.72μSv/h 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 1.52 ~ 2.66 μsv/h ( 平均 2.02 μsv/h ) 0.61 ~ 2.20 μsv/h ( 平均 1.36 μsv/h ) 宅地周辺 1.22 ~ 2.28 μsv/h ( 平均 1.74 μsv/h ) 0.91 ~ 2.20 μsv/h ( 平均 1.34 μsv/h ) 大型建物 ( 小学校 幼稚園等 ) 0.76 ~ 1.75 μsv/h ( 平均 1.51 μsv/h ) 0.46 ~ 1.29 μsv/h ( 平均 0.75 μsv/h ) 大型建物 ( 役場等 ) 0.61 ~ 2.05 μsv/h ( 平均 1.10 μsv/h ) 0.46 ~ 1.82 μsv/h ( 平均 0.95 μsv/h ) 畑 1.22 ~ 2.51 μsv/h ( 平均 1.99 μsv/h ) 0.68 ~ 1.82 μsv/h ( 平均 0.94 μsv/h ) 道路 0.91 ~ 2.13 μsv/h ( 平均 1.52 μsv/h ) 0.76 ~ 1.44 μsv/h ( 平均 1.17 μsv/h ) エリア範囲外 0.53 ~ 4.18 μsv/h ( 平均 1.77 μsv/h ) 0.53 ~ 3.72 μsv/h ( 平均 1.59 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値を補正後そのまま平均したものです 河川敷や斜面の上部等 人があまり立ち入らないところでは草刈り程度の除染としたため やや高い線量率を示しています

22 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 田村市 ) エリア範囲外最大 1.33μSv/h 事前モニタリング (2011 年 11 月 24 日 ~28 日測定 ) 宅地周辺最大 1.30μSv/h 道路最大 1.22μSv/h 森林最大 1.83μSv/h 除染 エリア範囲外最大 1.39μSv/h 事後モニタリング (2012 年 1 月 13 日 ~19 日測定 ) 森林最大 0.99μSv/h 宅地周辺最大 0.95μSv/h 道路最大 0.92μSv/h ( Sv/h) 農地最大 1.02μSv/h 農地最大 0.89μSv/h 除染モデル実証事業の除染対象範囲 除染モデル実証事業の除染対象範囲 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 0.47 ~ 1.83 μsv/h ( 平均 0.80 μsv/h ) 0.44 ~ 0.99 μsv/h ( 平均 0.69 μsv/h ) 宅地周辺 0.44 ~ 1.30 μsv/h ( 平均 0.71 μsv/h ) 0.28 ~ 0.95 μsv/h ( 平均 0.55 μsv/h ) 農地 0.52 ~ 1.02 μsv/h ( 平均 0.71 μsv/h ) 0.20 ~ 0.89 μsv/h ( 平均 0.62 μsv/h ) 道路 0.36 ~ 1.22 μsv/h ( 平均 0.58 μsv/h ) 0.30 ~ 0.92 μsv/h ( 平均 0.52 μsv/h ) エリア範囲外 0.40 ~ 1.33 μsv/h ( 平均 0.76 μsv/h ) 0.43 ~ 1.39 μsv/h ( 平均 0.75 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 37 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 富岡町 1) 夜の森公園地区 事前モニタリング (2011 年 11 月 26 日 ~12 月 26 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 2 月 16 日 ~24 日測定 ) 除染 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 38

23 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 富岡町 2) 富岡第二中学校 事前モニタリング (2011 年 11 月 29 日 ~12 月 13 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 2 月 18 日 ~24 日測定 ) 除染 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 39 除去物の現場保管 仮置き 富岡第二中の現場保管場所 ( 例 )( 上部遮水シート敷設後 ) ( 遮へい土のう設置中 ) 保管場所 除去土壌等の発生物量空間線量率 (1m) フレキシブルコンテナ ( 個 ) 重量 (ton) 保管前 (μsv/h) 保管後 (μsv/h) 葛尾村 1, * 2.60 田村市 富岡町 ( 夜の森公園 ) 3,056 1, * 1.44 富岡町 ( 富岡第二中 ) 1,306 1, * 0.97 * 保管場所造成後測定 40

24 作業員数及び作業における平均被ばく線量 市町村 作業日数 ( 日 ) 作業員数 ( 人日 ) 一人一日当たりの平均被ばく線量 (μsv/ 人日 ) 葛尾村 61 3, 田村市 52 2, 富岡町 78 10, 夜の森公園地区及び富岡第二中学校の合計結果 葛尾村 田村市 富岡町 41 42

25 実施位置 2.3 除染モデル実証事業 : グループ C 43 各地区の概要 1 44

26 各地区の概要 2 45 各地区の概要 3 46

27 除染方法の特徴及び主な除染方法 1 大熊町役場周辺地区 除染効果が大きい技術を適用 空間線量率低減のため 面的に除染 宅地 ( 土面 ) 公園 : 表土 芝剥ぎ取り 宅地 ( 舗装面 ) 駐車場 道路 : 切削 ブラスト 大型構造物 : 屋根 壁等の高圧洗浄 家屋 : 屋根 壁等の拭き取り 公園植栽 : 剪定 枝打ち ( 一部 ) 広野町中央台 苗代替地区 児童関連施設を中心に 空間線量率低減のため 面的に除染 グラウンド 宅地 ( 土面 ): 表土 芝剥ぎ取り 家屋 : 屋根高圧洗浄 拭き取り 大型構造物 : 高圧洗浄 駐車場 道路 : 乾式清掃 ブラスト ( 一部 ) 森林 : 落葉 腐植土層除去 ( 法尻部 ) 47 除染方法の特徴及び主な除染方法 2 大熊町夫沢地区 除染効果が大きい技術を適用 空間線量率低減のため 面的に除染 農地 宅地 ( 土面 ): 表土 芝剥ぎ取り 森林 : 腐植土層除去 枝打ち ( 一部 ) 宅地 ( 舗装面 ) 駐車場 道路 : 切削 ブラスト 家屋 : 屋根 壁等の拭き取り 楢葉町上繁岡地区 空間線量率低減のため 面的に除染 農地 宅地 ( 土面 ) 芝地 : 表土 芝剥ぎ取り 森林 : 落葉 腐植土層除去 宅地 ( 舗装面 ): ブラスト 駐車場 道路 : 乾式清掃 大型構造物 : 拭き取り 高圧洗浄 ( 一部 ) 家屋 : 屋根 壁等の拭き取り 48

28 除染方法の特徴及び主な除染方法 3 川内村貝の坂地区 傾斜地に配慮しつつ 空間線量率低減のため 面的に除染 農地 宅地 ( 土面 ): 表土剥ぎ取り 森林 : 落葉除去 腐植土層除去 ( 宅地隣接部 ) 宅地 ( 舗装面 ): ブラスト 家屋 : 屋根 サッシ等の拭き取り 楢葉町南工業団地 工場の敷地利用状況に配慮しつつ 空間線量率低減のため 面的に除染 敷地 ( 土面 ): 天地返し 表土剥ぎ取り ( 一部 ) 敷地 ( 舗装面 ) 道路 : 乾式清掃 森林 : 落葉 腐植土層除去 ( 法尻部 ) 大型構造物 : 屋根 サッシ拭き取り 高圧洗浄 49 除染方法 : 森林 公園植栽 / 可燃物の焼却 落葉 腐植土層除去 バキュームによる落葉等の集積 植栽の剪定 小型焼却炉による焼却 減容率 : 平均 98.5 % 放射性セシウム濃度 処理能力 : 約 50kg/ 時 焼却温度 :800 試験時間 :5 時間 / 日 焼却物焼却灰焼却飛灰排ガス ( バグフィルター出口 ) 排ガス (HEPA フィルター出口 ) 45~723 kbq/kg 443~2,048 kbq/kg 289~2,380 kbq/kg N.D. ~1.40 Bq/m 3 N.D. ~0.30 Bq/m 3 50

29 除染方法 農地 グラウンド 土壌分別 剥ぎ取った表土を投入部より投入し ふるいを用いて検出装置に入らな い大きさの石や根 ゴミ等を分別する その後ベルトコンベアにより移動 させながら検出装置で放射性物質濃度を測定する 分別基準値を超え た表土は検出の先にある分別コンベアで除去される 51 除染方法 建物 水処理 その他の含有物濃度を測定し 各種排水基準 を満たすことを確認 52

30 除染方法 : 道路 駐車場 53 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 大熊町 1) 役場周辺地区 事前モニタリング (2011 年 11 月 18 日 ~21 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 1 月 8 29 日,2 月 2 3 日測定 ) 除染 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 54

31 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 広野町中央台 苗代替地区 ) 事前モニタリング (2011 年 11 月 24 日 ~12 月 17 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 2 月 12 日 ~5 月 14 日測定 ) 除染 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 0.43 ~ 1.44 μsv/h ( 平均 0.73 μsv/h ) 0.08 ~ 1.16 μsv/h ( 平均 0.60μSv/h) 農地 ( 果樹園 ) 0.40 ~ 1.28 μsv/h ( 平均 0.70 μsv/h ) 0.17 ~ 0.82 μsv/h ( 平均 0.56μSv/h) 宅地 ( 屋外 ) 0.10 ~ 3.41 μsv/h ( 平均 0.40 μsv/h ) 0.13 ~ 0.85 μsv/h ( 平均 0.33μSv/h) 大型建造物 0.16 ~ 1.88 μsv/h ( 平均 0.56 μsv/h ) 0.08 ~ 1.30 μsv/h ( 平均 0.32μSv/h) 道路 0.24 ~ 0.77 μsv/h ( 平均 0.45 μsv/h ) 0.18 ~ 0.76 μsv/h ( 平均 0.39μSv/h) 道路 ( エリア外 ) 0.28 ~ 0.82 μsv/h ( 平均 0.50 μsv/h ) 0.18 ~ 0.64 μsv/h ( 平均 0.42μSv/h) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 55 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 大熊町 2) 夫沢地区 事前モニタリング (2011 年 12 月 2 日 ~5 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 4 月 18 日 ~25 日測定 ) 除染 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 ~ μsv/h ( 平均 μsv/h ) 60.9 ~ 65.4 μsv/h ( 平均 63.1 μsv/h ) 農地 40.1 ~ 83.0 μsv/h ( 平均 62.4 μsv/h ) 5.7 ~ 33.2 μsv/h ( 平均 12.4 μsv/h ) 宅地 45.5 ~ 63.2 μsv/h ( 平均 55.3 μsv/h ) 10.0 ~ 23.8 μsv/h ( 平均 14.5 μsv/h ) 道路 41.5 ~ 84.0 μsv/h ( 平均 55.2 μsv/h ) 5.9 ~ 45.5 μsv/h ( 平均 17.3 μsv/h ) 道路 ( 未舗装 ) 80.9 ~ μsv/h ( 平均 μsv/h ) 31.5 ~ μsv/h ( 平均 76.4 μsv/h ) エリア範囲外 ~ μsv/h ( 平均 65.3 μsv/h ) 15.1 ~ μsv/h ( 平均 51.8 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 56

32 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 楢葉町 1) 上繁岡地区 事前モニタリング (2011 年 12 月 8 日 ~13 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 3 月 2 日 ~4 月 6 日測定 ) 除染モデル実証事業の除染対象範囲 除染 測定値 <1.0μSv/h 1.0μSv/h 測定値 <1.5μSv/h 1.5μSv/h 測定値 <2.0μSv/h 2.0μSv/h 測定値 <2.5μSv/h 2.5μSv/h 測定値 <3.0μSv/h 3.0μSv/h 測定値 事前モニタリング 事後モニタリング 宅地 1.18 ~ 3.84 μsv/h ( 平均 2.13 μsv/h ) 1.07 ~ 1.71 μsv/h ( 平均 1.42 μsv/h ) 大型建造物 1.46 ~ 2.82 μsv/h ( 平均 2.08 μsv/h ) 0.49 ~ 2.21 μsv/h ( 平均 1.45 μsv/h ) 道路 1.50 ~ 2.95 μsv/h ( 平均 2.18 μsv/h ) 1.23 ~ 2.45 μsv/h ( 平均 1.64 μsv/h ) 森林 2.20 ~ 2.63 μsv/h ( 平均 2.42 μsv/h ) 1.86 ~ 1.96 μsv/h ( 平均 1.91 μsv/h ) 農地 1.89 ~ 4.70 μsv/h ( 平均 2.43 μsv/h ) 0.46 ~ 2.41 μsv/h ( 平均 1.36 μsv/h ) エリア範囲外 1.44 ~ 2.99 μsv/h ( 平均 2.06 μsv/h ) 1.28 ~ 2.23 μsv/h ( 平均 1.83 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 57 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 川内村貝の坂地区 ) 事前モニタリング (2011 年 11 月 24 日 ~12 月 2 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 4 月 19 日 ~25 日測定 ) 除染 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 2.48 ~ 5.72 μsv/h ( 平均 3.90 μsv/h ) 1.31 ~ 5.01 μsv/h ( 平均 2.83 μsv/h ) 農地 2.61 ~ 5.24 μsv/h ( 平均 3.98 μsv/h ) 1.41 ~ 3.85 μsv/h ( 平均 2.38 μsv/h ) 宅地 ( 屋外 ) 1.50 ~ 5.44 μsv/h ( 平均 3.87 μsv/h ) 0.80 ~ 4.35 μsv/h ( 平均 2.62 μsv/h ) 道路 1.50 ~ 5.23 μsv/h ( 平均 3.29 μsv/h ) 1.09 ~ 4.21 μsv/h ( 平均 1.93 μsv/h ) 道路 ( エリア外 ) 2.12 ~ 5.61 μsv/h ( 平均 3.76 μsv/h ) 1.25 ~ 3.57 μsv/h ( 平均 2.31 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 58

33 面的除染の効果 (1m 高さの空間線量率の変化, 楢葉町 2) 南工業団地 事前モニタリング (2011 年 12 月 1 日 ~25 日測定 ) 事後モニタリング (2012 年 2 月 9 日 ~4 月 13 日測定 ) 除染 事前モニタリング 事後モニタリング 森林 0.56 ~ 1.48 μsv/h ( 平均 1.04 μsv/h ) 0.51~ 2.33 μsv/h ( 平均 0.91 μsv/h ) 大型建造物 0.13 ~ 2.59 μsv/h ( 平均 0.78 μsv/h ) 0.15~ 2.50 μsv/h ( 平均 0.56 μsv/h ) 道路 0.29 ~0.80 μsv/h ( 平均 0.49 μsv/h ) 0.25 ~ 0.55 μsv/h ( 平均 0.40 μsv/h ) 道路 ( エリア外 ) 0.24 ~ 1.22 μsv/h ( 平均 0.70 μsv/h ) 0.23 ~ 1.04 μsv/h ( 平均 0.61 μsv/h ) 注 ) 上記各データは 測定点で得られた測定値をそのまま平均したものです 59 除去物の現場保管 仮置き 1 大熊町 川内村 楢葉町南工業団地 広野町 60

34 除去物の現場保管 仮置き 2 保管場所 大熊町役場周辺 夫沢地区川内村貝の坂地区楢葉町上繁岡地区楢葉町南工業団地広野町中央台 苗代替地区 *1 仮置場頂上部保護マット上で測定 除去物の発生量フレキシブル重量 (ton) コンテナ ( 個 ) 空間線量率 (1m) 保管前 (μsv/h) 保管後 (μsv/h) 15,107 10, *1 4,371 2, *1 1,783 1, , ,016 4, *1 61 作業員数及び作業における平均被ばく線量 地 区 作業日数 ( 日 ) 延べ作業員数 ( 人日 ) 作業員 1 人 1 日当たりの平均被ばく線量 (μsv/ 人日 ) 大熊町役場周辺地区 130 3, 大熊町夫沢地区 108 8, *1 川内村貝の坂地区 110 6, 楢葉町上繁岡地区 90 2, 楢葉町南工業団地 118 4, 広野町中央台 苗代替地区 116 7, *2 大熊町役場周辺 *1 大熊町夫沢地区のみ 1 日の作業時間が 4 時間 それ以外の地区は 7 時間 (1 時間の休憩含む ) *2 ガラスバッチにより評価した積算線量で 他の地区のようなポケット線量計による作業時間内の線量のみを積算したものとは評価方法が異なる 大熊町夫沢地区 川内村貝の坂地区 楢葉町上繁岡地区 楢葉町南工業団地 62

35 3.1 除染結果に基づく分析 評価 : 除染計画策定 / モニタリング 63 除染計画策定 / モニタリングで考慮すべき地域情報等 64

36 モニタリングに必要な放射線計測技術 65 空間線量率分布の評価手法 66

37 対象となる環境試料及び放射能計測における留意事項 67 除染効果の事前予測 ( 解析コードの活用 ) 68

38 汚染状態の詳細評価方法 69 空間線量率に及ぼす積雪の影響 70

39 放射性セシウムの深度方向分布 1 71 放射性セシウムの深度方向分布 2 72

40 3.2 除染結果に基づく分析 評価 : 除染技術 除染モデル事業における除染技術の評価指標 73 除染モデル事業における除染技術評価のための基本フロー 74

41 除染モデル事業における家屋に対する除染方法の選定フロー 除染方法 事前のモニタリングに合わせ 家屋調査を実施 洗浄 高圧水洗浄 ブラシ掛け など 震災被害あり 甚大有無 除去 ふき取り 家屋の除染なし 除染手法に制限 ( 高圧水洗浄不可等 ) 幅広く除染方法の選択可能 表土剥ぎ取り 汚染状況 剥離剤 など 切削 切削機 除染手法と低減率 重機使用可否等 超高圧水洗浄 など 除染方法の選定 75 家屋の各部位における放射性セシウムの付着状況の評価 76

42 家屋 ( 屋根 ) の除染方法及び除染効果等の比較 除染方法高圧水洗浄ブラシ掛け拭き取り剥離剤塗布 焼付鉄板 - 10% 程度 10% 程度 10% 程度 低 塗装鉄板 - 30% 程度 5% 程度 15% 程度 減 粘土瓦 - 50% 程度 70% 程度 30% 程度 率 セメント瓦 30% 程度 5% 程度 0% 程度 30% 程度 スレート 10% 程度 0% 程度 25% 程度 35% 程度 除去物発生量 ほとんどなし ほとんどなし 多少 ( ウエス ) 多少 ( 剥離剤 ) 二次汚染 飛沫が土壌に浸透あり 流末で水回収ほとんどなし 施工スピード 120m 2 / 日 120m 2 / 日 10m 2 / 日 適用条件 周辺土壌の剥ぎ取りが必要 瓦間浸水リスク 洗浄水の回収 処理が必要 なし ウエス洗浄水の処理が必要 総合評価 : 総合的に効果が非常に高かったもの : 総合的に効果が高かったもの : 総合的に効果が中程度であったもの : 総合的に効果は限定的であったもの ( これらの評価はモデル事業での実績に基づく ) なし 77 家屋 ( 壁 ) の除染方法及び除染効果の比較 78

43 家屋 ( 雨樋 ) の除染方法及び除染効果の比較 79 家屋に対する除染技術に関わる留意点 80

44 庭の除染方法及び除染効果等の比較 81 庭 ( 芝 ) の除染方法及び除染効果等の比較 除染方法 大型芝剥ぎ機 肩かけ草刈機 ソッドカッター 低減率 50~80% 程度 80% 程度 除去物発生量 芝及び土壌 0.02~0.05m 3 /m 2 芝 土壌 0.02m 3 /m 2 程度 二次汚染ほとんどなしほとんどなし 施工スピード 3,000m 2 / 日 500m 2 / 日 留意事項 小石がないこと残渣は人力で掻き取り除去 植栽がないこと残渣は人力で掻き取り除去 総合評価 大型芝剥ぎ機 ソッドカッター 82

45 庭 ( 植栽 ) の除染方法及び除染効果等の比較 83 庭に対する除染技術に関わる留意点 除染方法の決定に関する留意点 1 除染方法は森林 グラウンド 未舗装道路等において選定された除染方法をそれぞれの同種の部位に適用することが重要である 2 芝については サッチ層またはルートマットまで剥ぎ取れるソッドカッター等を選択することが望まれる 適用する除染方法に関する留意点 1 除染の留意点は森林 グラウンド 未舗装道路等において選定された除染方法の留意点と同様である 2 特に 森林同様 植栽周りには落葉 腐植土が蓄積しており 放射線量が比較的高いことから 除去することが望ましい そのためには 手が入るように地表から 30cm 程度下枝を枝打ちする必要がある 3 芝地については サッチ層 ( ルートマット ) まで剥ぎ取った後に 芝草ならびに表土の残渣を人力またはスイーパーで全て除去することが重要である 84

46 除染モデル事業における大型建造物 宅地に対する除染技術の評価フロー 85 大型建造物 ( 屋上 ) における除染効果の比較 86

47 大型建造物の各部位における放射性セシウムの付着状況の評価 87 コンクリート ( たたき ) の除染方法及び除染効果の比較 1 88

48 コンクリート ( たたき ) の除染方法及び除染効果の比較 2 コンクリート モルタル ( 大型建物屋上 壁 たたき 擁壁等 ) 除染方法 集塵サンダー ( コンクリートかんな ) 超高圧水洗浄 (150Mpa 以上 ) 高圧水洗浄 (10~50Mpa) ショットブラスト 低減率 60%-80% ( 回数による ) 除去物発生量 二次汚染 切削屑 20 袋 /ha 程度ダスト吸引回収多少あり 70% 程度 ( 圧力, 回数による ) 30-70% ( 圧力, 回数による ) 70% 程度 ( 投射密度, 回数 ) ほとんどなし ほとんどなし 切削屑 20 袋 /ha 程度 洗浄水吸引回収ほとんどなし 流末処理多少あり ダスト吸引回収多少あり 施工スピード 40m 2 / 日 300m 2 / 日 100~200m 2 / 日 300m 2 / 日 適用条件 広い範囲は非効率 雨天は不可 隅角部は不可 鉛直面は困難 隅角部および狭隘部は不可 鉛直面は困難 雨天は不可 総合評価 89 集塵サンダーによる除染方法及び留意点 90

49 超高圧水洗浄機 (150MPa 以上 ) による除染方法及び留意点 91 高圧水洗浄 (+ ワイヤーブラシ ) による除染方法及び留意点 92

50 ショットブラストによる除染方法及び留意点 93 建物 ( 壁 ) の除染方法及び除染効果の比較 94

51 大型建造物に対する除染技術に関わる留意点 95 除染モデル事業におけるグランドに対する除染技術の評価フロー 96

52 グランドにおける放射性セシウムの付着状況の評価 97 グランドの除染方法及び除染効果等の比較 薄層土壌剥ぎ取り 除染手法 ハンマーナイフモア+ス 路面切削機 イーパー 低減率 90% 程度 80%( 低線量域 ) 90%( 中高線量域 ) 除去物発生量 ( 余掘り ) 200m 3 /ha ( 目標 2cm 深さ ) 余掘りなし 300m 3 /ha ( 目標 2cm 深さ ) 3cm 以下制御困難 モーターグレーダー 80%( 低線量域 ) 90%( 中高線量域 ) 200m 3 /ha ( 目標 2cm 深さ ) 2cm 以下制御困難 天地返し 85% 程度 二次汚染ほとんどなしほとんどなし多少ありほとんどなし 施工スピード 300m 2 / 日 1,500m 2 / 日 1,000m 2 / 日 300m 2 / 日 適用条件 平坦地 凍土は不可 表土が締まっていること 平坦地 表土が締まっていること 平坦地 凍土は不可 表土が締まっていること なし 排水層等がある場合困難 総合評価 98

53 ハンマーナイフモア + スイーパーによる除染方法及び留意点 99 路面切削機による除染方法及び留意点 100

54 モーターグレーダーによる除染方法及び留意点 101 天地返しによる除染方法及び留意点 102

55 グランドに対する除染技術に関わる留意点 103 除染モデル事業における農地に対する除染技術の評価フロー 除染効果等の予測 利用できる除染方法 除染による線量低減効果と除去物発生量の予測 制約条件 ( 仮置場容量 地権者の了解 農水省の指針等 ) 農地土壌除染技術の適用の考え方 ( 農水省 ) を参考とした一例 土壌の放射性セシウム濃度が 5,000Bq/kg 以下 *) Yes No 土壌の放射性セシウム濃度が 10,000Bq/kg 以下 *) Yes 耕盤が深い位置にある No No 攪拌希釈反転耕 ( 天地返し ) 表土剥ぎ取り Yes 除染方法の決定 *) 適用範囲の目安は農水省ガイドラインに従って随時変更する 104

56 農地における放射性セシウムの付着状況の評価 105 反転耕施工法による除染効果等の比較 除染方法 反転耕 ( トラクタ+プラウ ) 天地返し ( バックホウ ) 低減率 65-80% 約 65% 除去物発生量 なし なし 二次汚染 なし なし 周辺環境への影響 なし なし 施工スピード 1,000m 2 / 日 300m 2 / 日 総合評価 106

57 反転耕施工法による除染方法及び留意点 107 表土剥ぎ取り施工法による除染効果等の比較 薄層土壌剥ぎ取り表面固化剤散布除染方法機バックホウ分離改修機バックホウ剥ぎ取 ( ハンマーナイフ ) (5cm 剥取 ) り回収低減率 70% 程度 65-95% 80% 程度 80% 程度 除去物発生量 ( 余掘り率 ) 余堀りなし 5cm 以下の薄層剥ぎ取りは困難 余堀り少ない 余堀り少ない 二次汚染なしなしなしなし 施工スピード 700m 2 / 日 700m 2 / 日 300m 2 / 日 300m 2 / 日 適用条件 凍土は剥ぎ取り不可能 地耐力のある締まったほ場 重機搬入時畦畔を壊すことがある 乾燥したほ場 湛水したほ場及び氷点下以下では固化しない 地耐力のある締まったほ場 湛水したほ場及び氷点下以下では固化しない 総合評価 108

58 薄層表土剥ぎ取り機による除染方法及び留意点 109 表土固化 分離回収機による除染方法及び留意点 110

59 農地における除染技術に関わる留意点 111 除染モデル事業における舗装道路 ( 駐車場 ) に対する除染技術の評価フロー 112

60 舗装道路 ( 駐車場 ) における放射性セシウムの付着状況の評価 113 舗装道路 ( 駐車場 ) における除染方法及び除染効果の比較 114

61 アスファルト舗装における除染方法及び除染効果の比較 除染方法 機能回復車 高圧水洗 (10-20Mpa) 超高圧水洗浄 (240Mpa) 低減率 0-60% 2-50% 40-90% ( 圧力, 回数 ) 除去物発生量 ( 余掘り ) 二次汚染 ほとんど無し ほとんど無し ストレートアスファ ルト汚泥 洗浄水回収ほとんど無し 流末処理多少あり 洗浄水回収ほとんど無し ショットブラスト 60-95% ( 投射密度, 回数による ) 切削屑 30 袋 /ha 程度 多少あり TS 切削機 95% 以上 5mm 以下の薄削は困難 60 袋 /ha 程度 多少あり 施工スピード 2500m 2 / 日 300m 2 / 日 300m 2 / 日 m 2 / 日 1000m 2 / 日 適用条件 歪曲 損傷のない平滑な道路 損傷のない道路 側溝蓋も洗浄可 損傷のない道路 側溝蓋も洗浄可 乾燥した道路 歪曲 損傷のない道路 乾燥した道路 歪曲 損傷のない道路 総合評価 115 排水性舗装機能回復車による除染方法及び留意点 116

62 超高圧水洗浄 (150MPa 以上 ) による除染方法及び留意点 117 ショットブラストによる除染方法及び留意点 118

63 路面切削機による除染方法及び留意点 119 舗装道路に対する除染技術に関わる留意点 120

64 除染モデル事業における森林に対する除染技術の評価フロー 除染効果等の予測 利用できる除染方法 除染による線量低減効果と除去物発生量の予測 制約条件 ( 仮置場容量 地権者の了解等 ) 除染方法の検討 落葉樹林常緑樹林 落葉 腐植土除去, 表土剥ぎ取り, 幹洗浄落葉 腐植土除去, 表土剥ぎ取り, 枝打ち, 幹洗浄, 伐採 平地 斜面 土砂流出 斜面崩壊のリスクがあるか? Yes 土砂流出防止工 斜面保護工の検討 No 除染方法の決定 121 森林における放射性セシウムの付着状況の評価 122

65 森林における除染方法と除染効果等の比較 除染方法 落葉 腐植土 表土除去 幹洗浄 樹木 下部枝打 常緑樹の放射性物質の比率 (9 月時点 ) 50% 幹 :1% 枝葉 :49% 除去率 80% 程度 30% 程度ー 放射線量率低減率 50% 80%= 40% 1% 30%= 1% 以下 10-20% 除去物発生量 m 3 /m 2 ( 不燃 ) 少量 ( 樹皮, コケ ) 1-3m 3 / 本 ( 可燃 ) 二次汚染なしあり多少あり 樹木 周辺環境への影響 傾斜地は土砂流出に要留意 樹皮剥がしに弱い樹種あり 枝打ちに弱い樹種有 施工スピード ( 平地 ) 300m 2 / 日 4 本 / 日 500m 2 / 日 総合評価 落葉樹林 - 常緑樹林 123 落葉 腐植土層 ( 平坦地 ) の除去方法及び留意点 平坦地 : 人力 ( 熊手, レイキ ) により木の根周りおよび狭隘部の腐植土および表土を必要な深さ剥ぎ取り 広いエリアはバックホウにより剥ぎ取る 木の根周りの剥ぎ取り ( 人力 ) 広いエリアの剥ぎ取り ( バックホウ ) 留意点 : 平地の場合 腐植土層を全て除去することを基本とする また バキューム車を使用する場合 汚染レベルの高い場所ではバキューム車と吸い込み口の間にバグフィルターを設置する必要があるかどうかを検討する必要がある 本施工に先立ち 試験区域を設けて剥ぎ取り深度と除染効果の関係を調査し 必要な剥ぎ取り深さを決定することが重要である 人力で行う区間は作業員の違いによる除去収集程度のバラツキを極力少なくなるように目合わせ等を実施することが重要である 124

66 落葉 腐植土層 ( 傾斜地 ) の除去方法及び留意点 施工概要 : 人力 ( 竹箒, ブロア ) により落ち葉を集積しコンテナに詰込む さらに人力 ( 熊手, レイキ ) により腐植土層を集積し バキュームにより吸引搬送し バキューム車から人力でコンテナに詰込む 腐植土の吸引除去バキューム車 ( 吸引力 :120m 3 / 時 ) 留意点 : 傾斜地の場合 腐植土層を全て除去すると将来降雨による土壌流出および斜面崩壊の危険性を伴うことから 汚染の状況に応じて腐植土層の除去深度ならび除去後の斜面保護対策 ( しがら, 土のう積み等 ) を検討する必要がある 汚染レベルの高い場所ではバキューム車と吸い込み口の間にバグフィルターを設置する必要があるかどうかを検討する必要がある 腐植土層を全て除去する場合は 完全に表土が見えるまで丁寧に除去することが重要である 125 森林における除染技術に関わる留意点 除染エリアならびに除染方法の決定に関する留意点 1 生活圏 ( 森林との境界 ) の線量低減に寄与する範囲は 水平距離で10m 程度である 2 常緑樹林では 新しい落ち葉層の下の腐植土層まで放射性セシウムが多く付着している傾向もあり 下草刈り と 新しい落葉層の除去 に加えて 腐植土層 まで除去することにより除染効果が向上する 3 樹木の幹に対しては 粗皮が剥がれても生育に悪影響のない範囲で高圧水洗浄を行うことによる除染効果が高い ( 例 : 夜の森公園ケヤキで低減率約 80%) 4 山林などの傾斜地では 腐植土層を全て除去すると降雨による土砂流出と斜面崩壊の危険性が高まることになる 従って 腐植土層全てを除去する必要がある場合は しがら 土のう積みなどの土砂流出防止対策を含めて検討する必要がある 適用する除染方法に関する留意点 1 常緑樹林 落葉樹林のいずれの場合も 落葉および腐植土層を除去することが最も除染効果が高い また 山林などの傾斜地および竹林など樹間が狭い場所ではバキューム車による吸引搬送が効率的である 2 腐植土層の除去に先立ち 試験区域を設けて除去深度と除染効果の関係を調査し 除去深度を決定することが重要である また 人力で行う区間は作業員の違いによる除去程度のバラツキを極力少なくするように事前に目合わせ等を実施することが重要である 126

67 面的除染を念頭においた効果的な除染方法 手順の組合せ

68 3.3 除染結果に基づく分析 評価 : 除去物 仮置 除去物の種類 129 除去物の減容 ( 粉砕樹による枝葉等の減容化 ) 130

69 除去物の減容 ( 焼却による枝葉等の減容化 ) 131 除去物の減容 ( 洗浄水の処理 ) 132

70 除去物の運搬 133 仮置場に必要とされる安全対策と要件 1 134

71 仮置場に必要とされる安全対策と要件 仮置場選定の基本的考え方及び選定時の考慮事項 136

72 地上保管型仮置場の特徴 137 地下保管型仮置場の特徴 メリット 遮へい用の土壌を現場で確保することが可能 地盤が軟弱な場所でも地盤改良なしで設置することが可能 覆土部分の補修 点検が容易 景観の維持が可能 デメリット 地下部分の掘削造成に時間を要する 除去物を地下水位より下部に設置しようとする場合, 地下水浸入防止対策や地下水位低下防止対策等が必要 除去物取り出しの際に掘り出し等の作業が必要 138

73 半地下保管型仮置場の特徴 メリット 地上部分と地下部分を併せると比較的段数を積むことができるため, 小さい面積の場所でも定置量を増やすことが可能 地下部分に高濃度の除去物を定置し, 地上部分に比較的濃度の低い除去物を定置することで, 容易に遮へいが可能 遮へい用の土壌を現場で確保することが可能 デメリット 地下部分の掘削造成に時間を要する 地上部分と地下部分の境に雨水浸入対策が必要 除去物を地下水位より下部に設置しようとする場合, 地下水浸入防止対策や地下水位低下防止対策等が必要 139 除去物の管理方法 140

74 除去物の発生量 年間積算線量 仮置保管形式 除染物の発生量 フレキシブルコンテナ ( 袋 ) 重量 (ton) 年間積算線量 * (msv) 保管形式 広野町 6,016 4,003 3 半地下 田村市 *) 地上 楢葉町 ( 南工業団地 ) 2, 地上 南相馬市 4,116 2,835 5 地下 葛尾村 *) 1, 地上 楢葉町 ( 上繁岡地区 ) 1,783 1, 地上 川俣町 2,910 1, 地上 飯舘村 4,875 2, 地上 川内村 4,371 2, 地上 浪江町 ( 権現堂地区 ) 2,239 2, 地上 除染実施区域の事前モニタリングによって測定した空間線量率から個別に算出した値 *) 田村市及び葛尾村については 別の場所に仮置き場が設置されるまでの間の一時的な現場保管であり かつ 除去物の表面線量率が低いことから 土壌等による遮へい措置を講じていない このため 安全管理の観点から 居住地区への除去物の影響を防ぐために除去物の定置区域と居住地区との間に十分な離間距離を確保する等の代替措置を講じている 141 除去物の発生量 年間積算線量 仮置保管形式 除染物の発生量 フレキシブルコンテナ ( 袋 ) 重量 (ton) 年間積算線量 * (msv) 保管形式 富岡町 ( 富岡第二中学校 ) 1,306 1, 地上 富岡町 ( 夜の森公園 ) 3,056 1, 地上 浪江町 ( 津島地区 ) 1,726 1, 地上 大熊町 ( 町役場周辺 ) 1,665 1, 地上 大熊町 ( 夫沢地区 ) 13,442 9, 地上 除染実施区域の事前モニタリングによって測定した空間線量率から個別に算出した値 142

75 仮置場等への立ち入り制限 143 仮置場等の放射線量等の監視 監視項目と頻度 空間線量率 ( 原則として 1 回 / 週程度 ) 地下水の放射能濃度 ( 原則として 1 回 / 月 ) 浸出水の放射能濃度 ( 原則として 1 回 / 月 ) ガス濃度及び温度 ( 適宜 ) 空間線量率の測定 地下水位観測及び採水 環境省除去土壌の保管に係るガイドライン に準じて実施 144

76 仮置場等の放射線量等の監視結果 仮置き場 / 現場保管場の敷地境界付近の空間線量率は, 造施工時前の空間線量率の高低に関わらず, 除去物の保管後には低減した 保管前 (μsv/h) 保管後 (μsv/h) 最小最大平均最小最大平均 0.74 ~ ~

77 3.4 除染結果に基づく分析 評価 : 放射線管理 除染作業に伴い必要な放射線管理 147 除染作業における放射線管理体制 148

78 除染モデル事業の除染作業における日々の放射線管理のフロー 149 警戒区域への入退域 150

79 スクリーニングの導線 ( 楢葉町の例 ) 151 現場の作業管理 休憩所の設置 152

80 スクリーニングの実績 ( 汚染検査結果 ) 作業員は 基準値 (13,000cpm) を超えた件数ゼロ 車両は 基準値を超えた件数が田村市の拠点除いて数件発生 いずれも 除染等を実施し 基準値を下回ることを確認した上で スクリーニングポイントを通過 平成 24 年 3 月末現在 拠点南相馬市田村市楢葉町合計 作業員 13,396 人 6,304 人 34,223 人 53,023 人 車両 2,313 台 2,671 台 14,425 台 19,409 台 基準値超え 作業員 0 件 0 件 0 件 0 件 車両 3 件 0 件 5 件 8 件 153 スクリーニングポイント内の放射線状況 スクリーニングポイント内の放射線の管理状況は 下表の通りであり スクリーニング実施場所での汚染拡大は見られなかった 拠点南相馬市田村市楢葉町 平成 24 年 3 月末現在 項目 11/28~3/22 ( テントハウス外 ) 12/22~3/17 ( テントハウス内 ) 12/12~3/23 ( 体育館外 ) 11/28~3/23 ( 体育館内 ) 12/2~3/26 ( テントハウス外 ) 1/9~3/12 ( テントハウス内 ) 空間線量率 (μsv/h) 1.0~ ~ ~ ~ ~ ~0.54 表面密度 (cpm) 472~ ~ ~500 70~ ~1, ~390 空気中放射性物質濃度 (Bq/cm 3 ) 検出限界値以下 同左同左同左同左同左 バックグラウンドの計数率とフィルタの計数率が同程度 154

81 スクリーニングポイント周辺の放射線状況 スクリーニングポイント周辺の放射線の管理状況は 下表の通りであり 周辺への汚染拡大も見られなかった 平成 24 年 3 月末現在 拠点南相馬市田村市楢葉町 項 目 作業中 (1/4,2/16 ~2/24) 作業後 (2/25~ 3/22) 作業開始前 (11/24,25) 作業中 (12/12~ 2/28) 作業後 (2/29~ 3/23) 作業中 (12/2~3/28) 作業後 ( スクリーニングポイント撤去後 3/29) 空間線量率 (μsv/h) 0.5~ ~ ~ ~ ~ ~ ~1.12 表面密度 (cpm) 230~ 6, ~ 5, ~1, ~ ~ ~1,700 1,300~2, ~2, スクリーニングポイントの廃棄物管理 種類 ( 可燃 難燃 不燃 ) 別及び作業場所 ( 市町村 ) 別に区別し 袋に詰めて屋外のコンテナで保管管理 南側では高汚染箇所において全面マスクを使用したため不燃物が発生し また 防護服を二重に使用したため廃棄物の発生量が多い 西側では 除染作業で発生した廃棄物を現場で廃棄しスクリーニングポイントに持ち込まなかったための発生量は全体的に少ない 南相馬市田村市楢葉町 平成 24 年 3 月末現在 可燃難燃不燃可燃難燃不燃可燃難燃不燃 742 袋 140 袋 0 袋 74 袋 17 袋 0 袋 2,802 袋 440 袋 169 袋 66.4m 3 6.3m 3 6.6m 3 1.6m m m 3 6.0m 3 収納袋の容量 ( リットル ) と袋数で換算 156

82 作業者の外部被ばく線量の評価結果 除染対象地区ごとに作業員の外部被ばく線量を比較すると 除染前の作業場所の空間線量率が高いところで被ばく線量が高くなる傾向 適切な放射線管理を行うことにより 法令 a に定められる線量限度 b の範囲内に管理できた a. 東日本大震災で生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則 b. 5 年間で 100mSv かつ 1 年間で 50mSv 除染対象地区 年間積算線量 *1 (msv) 作業期間 ( 日 ) 作業者数 ( 人 ) 平均線量 (msv) 個人最大線量 (msv) 広野町 * *2 田村市 楢葉町 ( 南工業団地 ) 南相馬市 葛尾村 楢葉町 ( 上繁岡地区 ) 川俣町 飯舘村 川内村 *1 除染実施区域の事前モニタリングによって測定した空間線量率から個別に試算した値 *2 ガラスバッチにより評価した積算線量で 他の地区のようなポケット線量計による作業時間内の線量のみを積算したものとは評価方法が異なる 157 作業者の外部被ばく線量の評価結果 ( つづき ) 除染対象地区 年間積算線量 *1 (msv) 作業期間 ( 日 ) 作業者数 ( 人 ) 平均線量 (msv) 個人最大線量 (msv) 浪江町 ( 権現堂地区 ) 富岡町 ( 富岡第二中学校 ) 32 富岡町 ( 夜ノ森公園 ) 浪江町 ( 津島地区 ) 大熊町 ( 町役場周辺 ) 大熊町 ( 夫沢地区 ) *1 除染実施区域の事前モニタリングによって測定した空間線量率から個別に試算した値 *2 ガラスバッチにより評価した積算線量で 他の地区のようなポケット線量計による作業時間内の線量のみを積算したものとは評価方法が異なる 158

83 作業者の内部被ばく線量の評価結果 ホールボディカウンタによる内部被ばく測定結果 除染作業者はスクリーニング判定用のホールボディカウンタにより 内部被ばくの測定を行った この結果 記録レベル (1mSv) を超える作業者はいなかった 作業員の身体汚染 身体汚染も確認されなかった

84 4. 除染技術実証実験事業 除染技術実証実験の概要及び実証実験実施者 161 土壌の除染 減容化 162

85 土壌の除染 減容化の例 : 回転加熱によるセシウム昇華技術 163 土壌の除染 減容化の例 : 分級等による土壌の除染 減容化 164

86 道路等の除染 165 道路の除染の例 : 超高圧水 / ウエットブラストによる舗装面の除染 166

87 水の除染 167 水処理の例 : 除染に伴う排水 プール水の浄化 168

88 木材の除染 169 木材の除染 : セシウム除去技術の比較 170

89 5. 除染事業を進める際の手引き 以下の項目について 除染事業を進める際の手引きを作成した 除染実施地域 仮置場の選定 関係人の同意取得 モニタリング 除染作業 仮置場の整備と維持管理 スクリーニング ( 汚染検査 ) 作業に伴い発生した廃棄物の収集 運搬 管理 作業員の労働安全管理 委託業者監理 171