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さみほうねん
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1 81 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号一連雲港市について孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正はじめに 1 1 2

2 82 論文 [ 孔望山摩崖造像仏教図像考 ] 金子典正 5 6 二孔望山の歴史と現況図 1 孔望山摩崖造像図 2 連雲港市区

3 83 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号三摩崖造像をめぐる研究史と仏教図像について 15 16

論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正有諸賢摩崖像はいうまでもなく摩崖造像のことであり冠裳甚だ古く漢画を読むが如しというのは興味深いさらに両氏は摩崖造像の図像が武氏祠画像石と近似性していることを指摘したこうした見方はその後の研究者にもてよい加えて翌年の同紙には現場の写真全景と主要な尊像が十枚掲載さ受継がれ

孔望山が再び注目されたのは二〇年後の一九七八年のことで連雲港能性を指摘し制作年代は人物表現からみて漢代と判断したの計画性も認められないことからそれらは宗教性のない石工の習作である可とする伝承があることをはじめて紹介し摩崖造像には高い芸術性や図像配置承が嘉慶海州直隷志にみえること諸賢摩崖像を孔子の弟子七十二賢 18 ②楽舞像 ③尋橦像頂竿竿を用いた雑技

銘安鈍題刻に古聖賢遺像とあることを発見した現在これが摩崖造像訪れ同氏は摩崖造像に仏教図像が含まれることをはじめて指摘した直ちこうした経緯を経て一九八〇年六月に中国歴史博物館の史樹青氏が孔望山をに言及した最古の石刻資料とされている 20 討論会が開催され七月に報告書が文物に発表されさらに討論会の成を訪れ同年十月から本格的調査が開始された

4 論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正有諸賢摩崖像はいうまでもなく摩崖造像のことであり冠裳甚だ古く漢画を読むが如しというのは興味深いさらに両氏は摩崖造像の図像が武氏祠画像石と近似性していることを指摘したこうした見方はその後の研究者にもてよい加えて翌年の同紙には現場の写真全景と主要な尊像が十枚掲載さ受継がれ摩崖造像研究における一つの基本路線がこの時につくられたといっれそれらはやや不鮮明ながらも現在では一九五〇年代の様子を知り得る貴さらに五八年には朱江氏が再び簡略な報告を行っている朱氏は孔子の伝重な資料である 17 博通訊に掲載された報告書では摩崖造像は①迭羅漢像畳羅漢漢代市博物館の李洪甫丁義珍氏が現地調査を行い初めて本格的な報告書が文次に孔望山が再び注目されたのは二〇年後の一九七八年のことで連雲港能性を指摘し制作年代は人物表現からみて漢代と判断したの計画性も認められないことからそれらは宗教性のない石工の習作である可とする伝承があることをはじめて紹介し摩崖造像には高い芸術性や図像配置承が嘉慶海州直隷志にみえること諸賢摩崖像を孔子の弟子七十二賢 18 ②楽舞像 ③尋橦像頂竿竿を用いた雑技 ④宴飲像 ⑤観者雑技の一種像 ⑥群頭像に分類できるというしたがって摩崖造像は古記録がいう孔子や賢人の類ではなく漢代画像石にみるような当時の日常生活や願望があらわされたものとした制作年代については雑技や饗宴の風俗人物表現彫法や図像様式が山東や四川省の漢代画像石に通じることから漢代としたさらに翌年には龍洞の周囲に刻まれた石刻群を調査し明成化十年一四七四銘安鈍題刻に古聖賢遺像とあることを発見した現在これが摩崖造像訪れ同氏は摩崖造像に仏教図像が含まれることをはじめて指摘した直ちこうした経緯を経て一九八〇年六月に中国歴史博物館の史樹青氏が孔望山をに言及した最古の石刻資料とされている 20 討論会が開催され七月に報告書が文物に発表されさらに討論会の成を訪れ同年十月から本格的調査が開始された翌八一年四月には北京で学術に報道され北京大学の兪偉超氏中央美術学院の湯池氏等が続々と摩崖造像 21 なお兪偉超氏は八一年の文物の報告書に先立って前年十二月に摩崖た果は孔望山造像研究第一集として九〇年に刊行されるという運びとなっ :49:48 AM 金子_論文.indd 龍洞庵下北斉武平二上年銘石仏断片図3 下左前脚部分上石象図4 下石造蟾蜍上饅頭石図5 84

5 京都造形芸術大学紀要 GENESIS 第16号摩崖造像実測図文物 1981 年 7 期より転載太字番号は筆者加筆図6 造像と錦屏山将軍崖岩画について簡単な報告を行っているその内容は翌年の文物とほぼ重複しているが摩崖造像付近の石象図を紹介した際上えられこの見方は現在も支持されているしかし現地で確認したが足む摩崖造像と同時代のものであるという解釈が兪偉超信立祥氏によって唱方が固定化されてしまったさらにこれを根拠として石象は仏教図像を含の報告書でも繰り返され以来石象は蓮華にのった仏教の象であるという見述の如く象の足先に仰蓮華があらわされているとした同様の記述は翌年 4 のＸをとってＸ Xiang 18 Ｘまでの番号が付されている図以下では八〇年以降の研究も含めこれまで議論ループ化され造像の像れた実測図によると計一〇五体の造像が確認されているそれらは組にグでは次に摩崖造像の仏教図像の検討に入ろう一九八〇年の調査と作成さたものとみるべきであろう断できる造形的特徴は何も認められないしたがってやはり象の爪を表現し先端が尖った表現や弁脈の縦線などがあって然るべきだがここには蓮華と判先の図像は単に半円形を連ねたものである蓮華というならば例えば蓮弁の 23 はじめに仏教図像とされるなかで西から順に確認するとまず西端の組の対象となってきた主要な仏教図像を確認しながら従来説を検証したい 6 15 Ｘの五躯の像がある図東西長さ六〇高さ三六深さ八センチの 7 生無量寿不空成就の五智如来をあらわしているというしかし同氏は特徴から仏教図像とされている閻文儒氏はこれらの五像を大日阿閦宝のようにみえるが中央の像と向かって右側の二像には頭光がありこうした海州石刻の描き起こし図によるといずれの像も頭部には肉髻がなく剃髪躯ずつ配され全て陰刻線であらわされている九〇年の連雲港市博物館刊長方形の小龕の内部にあり大きめの像が中央に一回り小さい像が左右に二 92 きないだろう一方長谷川道隆氏は中央の像を如来頭光付きの二像を菩薩何の根拠も示しておらずこれらが密教像であることを直ちに認めることはで 24 とみて一仏二菩薩二比丘であるというそうした解釈も可能だがこれも確証はない 25 次は組Ｘの立像である図右高さ一一〇センチ幅四六センチ周 2 8 ねた紐のような一条の横線が認められる額が狭く太い眉が一段高く彫出さ囲を一段彫り下げて浅浮彫りで仏像をあらわしている頭頂に肉髻と髪を束 :49:48 AM 金子_論文.indd

論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正れる微かにつり上がった大きな眼が眼窩一杯にあらわされ眉の表現とあいまって深目の印象を受ける鼻筋は太く真直ぐにのびているが口は比較的小さい耳は大きい姿勢は直立し右手は掌を正面にむけ五指をのばした施に纏い衣の長さは足首近くまで達するなお正面の衣端のやや上方には浅無畏印が陰刻線であらわされ

次に涅槃図とされる組Ｘがある摩崖造像のほぼ中央部に位置し 4 42 とその中央に横たわる人物像をあらわしている図横たわる像は下方の岩岩の前面の平面部分とその下方に張り出した別の岩の上面を利用して群像幅約四五メートル高さ約二三メートルのオーバーハング気味に張り出した 2 とするにはやはり無理があろう丸みを帯びた顔貌表現からはむしろ女性像の

の視線が横臥の像に注がれていることが分かるこのような図像形式は多く性像平頂冠をつける男性像髻を結う女性像らしき姿も確認できほぼ全てと陰刻線であらわされている頭部や胸像が整然と列をなし頭光を有する男周囲の群像は横たわる像の上方と左右の岩の平面部分に計三七人が浅浮彫り氈らしきものがあるというが私は確認できなかった方に続く岩の形状が体幹部のようにみえる

6 論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正れる微かにつり上がった大きな眼が眼窩一杯にあらわされ眉の表現とあいまって深目の印象を受ける鼻筋は太く真直ぐにのびているが口は比較的小さい耳は大きい姿勢は直立し右手は掌を正面にむけ五指をのばした施に纏い衣の長さは足首近くまで達するなお正面の衣端のやや上方には浅無畏印が陰刻線であらわされ左手は衣端を握っているのが分かる衣は通肩いＵ字形の陰刻線が刻まれており大衣と裳の境界線があらわされている裳裾からのびる足先は両足とも外側を向きＬ字を背合わせに並べた形になっているこうした足先の形状や衣端を握る表現等についてはカニシュカ金貨にみる仏像図左やガンダーラ仏の特徴に通じるという指摘が歩連生氏呉氏温玉成氏によってなされている 26 次に涅槃図とされる組Ｘがある摩崖造像のほぼ中央部に位置し 4 42 とその中央に横たわる人物像をあらわしている図横たわる像は下方の岩岩の前面の平面部分とその下方に張り出した別の岩の上面を利用して群像幅約四五メートル高さ約二三メートルのオーバーハング気味に張り出した 2 とするにはやはり無理があろう丸みを帯びた顔貌表現からはむしろ女性像のされた作例があることから阿那律像とするしかし冠を被る人物を阿那律像わされている温玉成氏はガンダーラの涅槃図浮彫に同位置に阿那律があらわ涅槃像の頭部の左下方に注目すると冠を被り頬に手を添えた人物像があらる槃図と判断せざるを得ないよって以下では涅槃図としてみていくことにすの論者が認めるようにまた私自身も現場で実感したがその構図からして涅の視線が横臥の像に注がれていることが分かるこのような図像形式は多く性像平頂冠をつける男性像髻を結う女性像らしき姿も確認できほぼ全てと陰刻線であらわされている頭部や胸像が整然と列をなし頭光を有する男周囲の群像は横たわる像の上方と左右の岩の平面部分に計三七人が浅浮彫り氈らしきものがあるというが私は確認できなかった方に続く岩の形状が体幹部のようにみえる報告書では像の下に寝台或いは絨まって横臥しているようにもみえる体幹部はとくに彫出せず東側に斜め下頬には右手が添えられる様が陰刻線であらわされており眼鼻の表現とあい認でき面部は上方を向く眼鼻が確認できやや手前側に彫られている右の上面を利用して頭部が浅く彫出される肉髻らしき頭頂の突起と髪際線が確 :49:48 AM 金子_論文.indd 86 8 右 1 組 X2 左カニシュカ金貨図8 2 組 X4 X42 図9 15 組 X88-X92 図7 86

京都造形芸術大学紀要 GENESIS 第16号印象を受けるそうした点で本像は宮治昭氏がガンダーラや中央アジアの涅槃図で指摘された摩耶夫人或いは町の女神をあらわしたものと考えられよう加えて

とは考え難く摩崖造像において重要な位置付けがなされたものと考えられ 8 組 X71 ると摩崖造像における涅槃図の存在が理解できるのではなかろうか

本図制作には涅槃図が有する象徴的意味を表現払われない一方である程度の図像形式が踏襲され本図が摩崖造像の中央部囲の群像が嘆き悲しむ様であらわされない点を考慮すると本図の制作者が図図 13 13 組

長谷川道隆氏はこのことから本像は経窪んでおり一見ズボンのようにみえる呉氏の論考中の拓本では左右の足で大衣と裳の境界線となる浅いＵ字形を立体的にあらわす裳裾は中央部分が線であらわされ

ることが分かる本像は先のＸのような単なる立像とみるべきであろうには裳裾のラインが横一直線に立体的にあらわされて明らかに裳をまとってい 29 涅槃図の東側斜め上方には組Ｘの立像図がある高さ九九セン

かつて阮栄春氏が唐代の装束であらわされているようである頭にはディアデムにみえる鉢巻状の帯が垂れ状のものを片手に持ち片足をあげる眼が大きく鼻が高く口をあけ鬚がチ幅五〇センチ

7 京都造形芸術大学紀要 GENESIS 第16号印象を受けるそうした点で本像は宮治昭氏がガンダーラや中央アジアの涅槃図で指摘された摩耶夫人或いは町の女神をあらわしたものと考えられよう加えてこの涅槃図は摩崖造像のほぼ中央部に彫られていることから追刻像の意味をどこまで理解していたかが疑問である細部の表現にあまり意識がるしかしながら涅槃像が上半身のみで全身があらわされない点さらに周とは考え難く摩崖造像において重要な位置付けがなされたものと考えられ 8 組 X71 ると摩崖造像における涅槃図の存在が理解できるのではなかろうか伝期において中国の神仙思想にもとづく不死の概念と同一視されたことを鑑みすることが目的であったと考えられる仏教本来の涅槃の意味が中国仏教初に彫られたことを勘案すると本図制作には涅槃図が有する象徴的意味を表現払われない一方である程度の図像形式が踏襲され本図が摩崖造像の中央部囲の群像が嘆き悲しむ様であらわされない点を考慮すると本図の制作者が図図組 X85 次に涅槃図がある岩の東側面には組Ｘの立像がある図高さ七三行像であるというしかし確かに裳の中央部分は窪んでいるがその下方があたかも歩行しているようにみえる長谷川道隆氏はこのことから本像は経窪んでおり一見ズボンのようにみえる呉氏の論考中の拓本では左右の足で大衣と裳の境界線となる浅いＵ字形を立体的にあらわす裳裾は中央部分が線であらわされ左手で衣端を握る衣はほぼ足首まで達し衣端のやや上部纏った直立する仏像があらわされている本像は右手が施無畏印で五指が陰刻センチ幅二六センチ周囲を一段彫り下げ浅浮彫りと陰刻線で衣を通肩に 3 ることが分かる本像は先のＸのような単なる立像とみるべきであろうには裳裾のラインが横一直線に立体的にあらわされて明らかに裳をまとってい 29 涅槃図の東側斜め上方には組Ｘの立像図がある高さ九九セン胡人像にみられることを指摘した私も湯説に賛同するがこの胡人像はあるという説を唱えたが直ちに湯池氏が反駁を加えて漢代画像石に散見する尖頭帽を被っているこうした特徴についてかつて阮栄春氏が唐代の装束であらわされているようである頭にはディアデムにみえる鉢巻状の帯が垂れ状のものを片手に持ち片足をあげる眼が大きく鼻が高く口をあけ鬚がチ幅五〇センチ西を向いた横向きの姿で報告書が三弁蓮華という枝 4 養の対象となる仏像は視線の先にはあらわされていないまたその高さと岩三弁蓮華を持つことから仏教の供養者像とされることが多いしかし供 30 図 14 図 :49:49 AM 金子_論文.indd 組 X61 8 組 X72 X75 図 10 4 組 X65 9 組 X76 図 11 図 12 87

論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正塊の違いからして組の涅槃図と関係付けることも躊躇される次に摩崖の東側に移ろう涅槃図から東へ離れたやや上方に組Ｘの坐像図がある高さ五五センチ幅四九センチ周囲をやや彫り下げて浅浮彫は四人の俗人形Ｘがあらわされているいずれもディアデム付の尖頭帽をかぶり深目高鼻であることから胡人像と判断できる図Ｘ以外は視線 75 がＸ

8 論文孔望山摩崖造像仏教図像考金子典正塊の違いからして組の涅槃図と関係付けることも躊躇される次に摩崖の東側に移ろう涅槃図から東へ離れたやや上方に組Ｘの坐像図がある高さ五五センチ幅四九センチ周囲をやや彫り下げて浅浮彫は四人の俗人形Ｘがあらわされているいずれもディアデム付の尖頭帽をかぶり深目高鼻であることから胡人像と判断できる図Ｘ以外は視線 75 がＸの仏立像を向いており従来全て仏教図像と考えられている報告書の実測図によると確かにそうみえるが現場で確認したところＸの仏立像に視線を注ぐのはＸのみであったＸはやや離れた平らに削られた部は湾曲した岩の表面にあらわされており下方からは非常に見えにくくこれ分にあらわされており明らかにＸとは違うグループである前園氏は 72 は手に竿状のものをもちその目前のＸは踊っているようにみえるＸ 73 はかつて連雲港市博物館の李洪甫丁義珍氏がいったように胡人の雑技像 73 これらを仏教図像とする根拠はあまりないといっているが筆者も同感でＸ 71 とみるべきであろう次に組Ｘの立像も仏教図像とされる図場所は右の組の真下方向 85 8 力士像であるとし以後とくに異論が唱えられることもなくこの像を仏と龍門石窟賓陽洞や奉先寺洞の力士像は胡人であるからこの裸形像は仏教のである報告書は猛々しい表情をしているという閻文儒氏はこうした特徴鍔のついた尖頭帽を被り条帛と褌を着け脚を開いて両膝の上に手を置く姿の地上に近いところで裸形像である高さ六〇センチ幅四〇センチ頭に 13 教図像とする見方は定着しているしかし先の舞楽像とみられる図像の存在がある図全長を踏まえると例えば漢代画像石にみる角抵像の可能性も考えられよう組Ｘ一五五センチ幅四五センチ像の周囲をやや彫り下げて臥像を浅浮彫りと最後に摩崖の東端に捨身飼虎図とされるる本像は摩崖造像の仏教図像のうち唯一の仏坐像である加えてすぐ東線彫りであらわす報告書は頭に尖頭形の冠を戴くというなお報告書は触れ 81 坐像が説法像俗人形が仏法を聞く弟子達とみなしているしかし俗人形は仏坐像より明らかに大きくまた岩塊が違う像も認められ右のような解釈は成立し難いように思われた 71 のようにはみえない横臥の姿で上半身は乳房が線彫りされており裸形であることが分かる報告書は痩せた印象を受けるという右肘を曲げて手で頭を支え伸ばした右脚に曲げた左脚を重ねている下半身には短褌をはくさらである衣は膝までとどくが腰紐を巻き二条の帯を垂らし衣の下はズボンされ頭上に肉髻らしき隆起が確認できる手のかたちは岩筋が重なって不明うした図像構成によって組Ｘは捨身飼虎図とされているしかし例えばるというそしてこの頭から西側に弓なりに細い胴体が続いているというこの岩塊図下段がありこれに眼と口が線彫りされ虎の頭に酷似していに報告書は腰部の上方一一センチのところに東西二四センチ高さ一〇センチと靴をはいているようにみえる仏衣というより俗人形の服制に近く仮に頭虎の頭という岩塊は私には単なる岩塊にしかみえず臥像ともやや離れておるのがＸの立像図で高さ七七センチ幅三〇センチ頭光があらわ次に組から東のかなり上方に組Ｘの群像があるまず仏像とされ 8 ていないが顎の部分が異様に長く鬚をたくわえているようにもみえ太子側には本像に視線を注ぐ俗人形Ｘがあらわされており前園実知雄氏は 16 りと陰刻線で仏坐像があらわされている頭頂には肉髻が認められ衣を通肩に纏い右手は線彫りで施無畏印をあらわし左手は衣端を握るようにみえ光が無かったなら仏像とは判断し難い姿であるこの像の東側の平らな部分に :49:49 AM 金子_論文.indd 写真中拓本上下腰部上方の岩塊 10 組 X82 図

9 89 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号四摩崖造像の制作年代と仏教図像に関する諸問題

10 90 論文 [ 孔望山摩崖造像仏教図像考 ] 金子典正五今後の課題と近年の調査についてむすびにかえて

91 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号 38 17 4 39 40 図 18

11 91 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号図 18 後漢時代の連雲港市及び周辺都市図 17 上 : 基壇址下 : 推定復元図 ( 連雲港市博物館の展示パネルより )

12 92 論文 [ 孔望山摩崖造像仏教図像考 ] 金子典正註

13 93 京都造形芸術大学紀要 [GENESIS] 第 16 号図版出典付記

14 論文 [ 孔望山摩崖造像仏教図像考 ] 金子典正 On the Buddhist Images on the Kongwangshan Cliff KANEKO Norimasa The Buddhist Images on the Kongwangshan Cliff is located in Lianyungang city of Chiangsu province in China. The 105 figures (X1-X105) including some Buddhist images are caved on bare rock in the foot of the mountain. It is considered that these images are caved from the end of Later Han through the Three Kingdoms period. Therefore it is often introduced as the oldest Buddhist ruins in China. However, there are no concrete materials to determine that date. In addition, there are various opinions about interpretation of the Images on the Cliff. Furthermore, the remains of some structures considered from Later Han through the East Jin period were excavated near the Cliff in And the inscription dated in Later Han the year 61 was found on the leg of the Stone Elephant near the Cliff in Since then the date of the inscription is associated with the Image on the Cliff. On the other hand, the argument and consideration by Japanese researcher haven t been sufficient. Neither the study on the history of the Kongwangshan nor Lianyungang have been enough so far. Therefore, on this paper, I studied about the both histories and examined the results of field survey by former researchers and the previous study about the Images on the Kongwangshan Cliff, besides considered the date and interpretation of the Images. In concluding, I should note that the figures which are obviously the Buddhist Images on the Cliff are as follows. X2, X61, and X71 are statue of Buddha. X76 is seated Buddha. X4-X60 are the Nirvana figure. X82 has been said Sakyamuni throwing his body to hungry tigers, however it is quite difficult to regard the figure as the story. It can t be proved. Likewise, it is quite difficult to regard the semicircle under the feet of the Stone Elephant near the Cliff which has been said Buddhist Image as lotus flower. The semicircle should regard it as expression of the Elephant nail, and therefore it has no relation with the Buddhist Images on the Cliff. Thus, the results of field survey by former researchers need to be modified as above. About the date of the Images on the Cliff carved, it is possible to consider by comparison of the sculpture techniques, forms and styles in the picture stone of Xuzhou or Shandong province. On the other hand, deciding the date by arguments based on the translation date of the Buddhist Scriptures is considered unreliable, it cannot accept. Accordingly, the further research based on archaeology is required after all and also it is necessary to create an objective and minute descriptions of the Buddhist Image on the Kongwangshan Cliff. 94

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untitled The Joint Class between Japanese Learners and Japanese Students What we can see from the Comments Akemi YASUI Abstract The purpose of this paper is to report the results of the joint class between 20 intermediate-advanced