1-1 中国の南シナ海における進出 中国は力の空白を突いて南シナ海全域に進出 (50-70 西沙諸島 80 - 南沙諸島 ) 関連年表 1950 年代 : 仏軍撤退 1950 年代 : 中国 西沙諸島の半分を占拠 ( 南越も同時期に西沙諸島進出 ) 1973 年 : 在南越米軍撤退 1974 年 :

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1 南シナ海における中国の活動 2015 年 5 月 29 日防衛省

2 1-1 中国の南シナ海における進出 中国は力の空白を突いて南シナ海全域に進出 (50-70 西沙諸島 80 - 南沙諸島 ) 関連年表 1950 年代 : 仏軍撤退 1950 年代 : 中国 西沙諸島の半分を占拠 ( 南越も同時期に西沙諸島進出 ) 1973 年 : 在南越米軍撤退 1974 年 : 中国 西沙諸島全域支配 ( 南越撃退 ) (1975 年 : 南越崩壊 ( ベトナム戦争 )) 中国の進出 1974 年全域支配 1950 年代 西沙諸島 東沙 スカボロー礁 1980 年代半ば : 在越ソ連軍縮小 1980 年代 : 中国 南沙諸島進出 1988 年 : 中国 南沙諸島 6 か所占拠 1992 年 : 在比米軍撤退 1995 年 : 中国 ミスチーフ礁占拠 2000 年代 : 中国 南シナ海南部進出 2012 年 : 中国 スカボロー礁事実上支配 2014 年 ~: 中国 南沙諸島において大規模埋立実施 南沙諸島 1988 年 6 か所支配 2014 年 ~ 大規模埋立 南ルコニア礁ジェームズ礁 1995 年ミスチーフ礁セカンドトーマス礁 九段線 ,000km 1

3 中国がそれまで未占拠の島嶼へ進出した際 1974 年及び 1988 年の 2 回にわたりベトナムとの間で戦闘が生起 1974 年 1 月 中国が民兵を乗船させた艦艇部隊 ( 哨戒艇等 6 隻 ) をそれまで占拠していなかった西沙諸島の西部へ派遣 南ベトナムのフリゲート等 4 隻と交戦 中国側の損害艦艇 4 隻に損傷 85 名が死傷 南ベトナム側の損害艦艇 1 隻が沈没 3 隻に損傷 100 名以上が死傷 南ベトナム側が撤退し 中国が西沙諸島の全域を占領 1988 年 1 月 南沙諸島に基地のなかった中国が艦艇部隊を派遣しファイアリークロス礁で構築物建設を実施 3 月 ジョンソン南礁において中国フリゲート3 隻がベトナム揚陸艦等 3 隻と交戦 中国側の損害 1 名が負傷 越側の損害艦艇 2 隻が沈没 1 隻に損傷 400 名以上が死傷 ベトナム側が撤退し 中国がジョンソン南礁を占領 1-2 中国の進出に際しての交戦事例 中国の哨戒艇 南ベトナムのフリゲートベトナム艦艇 中国のフリゲート 攻撃を受けるベトナム艦艇 上記 2 件に関して中国側は ( 南 ) ベトナム側が不当に侵入し挑発してきたためなどと説明 中国 ベトナム ガベン礁 ファイアリークロス礁 クアテロン礁 ダンカン島 スビ礁 西沙諸島 ジョンソン南礁 ウッディー島 南沙諸島 東沙 各国 地域の構築物の凡例 : 中国 : 台湾 : ベトナム : フィリピン : マレーシア ヒューズ礁 ミスチーフ礁 フィリピン 九段線 ブルネイ インドネシア 0 マレーシア 500 1,000km 2 ( 資料源 : 中国国防部 HP 各種報道等 )

4 1-3 最近の中国の軍 海上法執行機関等による活動の事例 年 6 月 ナツナ諸島周辺で 中国漁船を拿捕したインドネシア巡視船に対し 中国海上法執行船が砲の照準を合わせ威嚇 年 5 月 ベトナムの沖合で海上法執行船舶 ( 海監 ) がベトナム資源探査船の作業を妨害し曳航していたケーブルを切断 年 6 月 バンガード礁周辺で作業していたベトナム資源探査船の航行を中国艦船が妨害 年のスカボロー礁でのフィリピン艦船との対峙以降 中国海警船舶がプレゼンスを維持 年 5 月 セカンドトーマス礁周辺に艦船を派遣し フィリピン軍の哨所 ( 揚陸艦 ) への補給を妨害 年 10 月 南ルコニア礁周辺へ艦船を派遣 この他 2014 年 1 月 ジェームズ礁周辺で艦艇が活動 年 5 月 ~7 月 トリトン島南方に軍 海警船舶の護衛を伴いつつオイルリグを展開し ベトナム艦船と対峙 年 8 月 中国海警船舶がリード礁で活動し標識を投下 2011 年にもフィリピン船舶の航行を妨害 年 4 月 スビ礁周辺でフィリピン航空機に対する強力な光の照射 退去要求などを行い フィリピン側が懸念を表明 ( 資料源 : 各種報道等 ) ケーブルを切断したとされる中国法執行船 ( 海監 ) バンガード礁 トリトン島 ファイアリークロス礁クアテロン礁 1 ナツナ諸島 2 ベトナム インドネシア 中国 3 スビ礁ガベン礁 ジョンソン南礁北ルコニア礁 南ルコニア礁 6 ベトナム船に放水する中国海警船 7 9 マレーシア ジェームズ礁 海洋石油 スカボロー礁 8 リード礁 ブルネイ 4 ヒューズ礁 ミスチーフ礁 各国 地域の構築物の凡例 : 中国 : 台湾 : ベトナム : フィリピン : マレーシア 細い破線は沿岸から 200NM/ 中間線を示す フィリピン セカンドトーマス礁フィリピン軍の哨所 ( 揚陸艦 ) ,000km 3

5 2-1 中国による南沙諸島の占拠の状況 ( 埋め立て前 ) 中国は南沙諸島において合計 7 つの礁を事実上支配し 構造物建築 領海法制定 (92 年 ) や三沙市 三沙警備区設置 (12 年 ) 等 領有を前提とした国内法の整備等も併せて推進 各国 地域の構築物の凡例 : 中国 : 台湾 : ベトナム : フィリピン : マレーシア 1997 年 スビ礁 西沙諸島 フィリピン 細い破線は沿岸から 200NM/ 中間線を示す ファイアリークロス礁 1988 年 1990 年 ガベン礁 ベトナム 中沙諸島 ( 暗礁 ) スカボロー礁 九段線 ヒューズ礁 1988 年 クアテロン礁 1991 年 ジョンソン南礁 南沙諸島 ミスチーフ礁 1988 年 1995 年 ブルネイ ( 資料源 : 各種報道等 ) マレーシア ,000km 4

6 各国 地域の構築物の凡例 : 中国 : 台湾 : ベトナム : フィリピン : マレーシア 細い破線は沿岸から 200NM/ 中間線を示す 2015 年 3 月 23 日撮影 1988 年撮影 2015 年 3 月 4 日撮影 2-2 中国による南沙諸島の占拠状況 ( 埋め立て後 ) ファイアリークロス礁 1990 年代前半撮影 1990 年代後半撮影 2014 年 7 月 29 日撮影 埋立て作業終了 インフラ整備作業中 出典 :IHS Jane s 2014 年 11 月 15 日撮影出典 :CSIS/AMTI 建設中の滑走路とエプロン ( 資料源 : 各種報道等 ) 中国が事実上支配する環礁の埋め立てが活発化 ファイアリークロス礁は南沙諸島第 1の広さに ( 元は台湾が事実上支配する大平島が最大 ) スビ礁埋立て作業終了インフラ整備作業中 ジ出典 : フィリピン軍 2013 年 2 月 28 日撮影 2015 年 4 月 12 日撮影出典 : フィリピン軍 ョンソン南礁クアテロン礁 ベトナム 九段線 西沙諸島 南沙諸島 中沙諸島 ( 暗礁 ) 88 年に占拠 ( ミスチーフ礁以外の6か所 ) 95 年に占拠 (80 年代旧ソ連の対越軍事支援 プレゼンス低下 ) (92 年米軍が比から撤退 ) ,000km インドネシア 74 年に全域を占拠 (73 年米軍が旧南越から撤退 ) 早期警戒レータ ー 大規模埋め立て実施第二の滑走路建設可能な規模との指摘 マレーシア ガベン礁 2014 年 11 月 15 日撮影出典 :CSIS/AMTI 埋立て作業終了 インフラ整備作業中 フィリピン ヒューズ礁 2015 年 1 月 24 日撮影出典 :IHS Jane s ミスチーフ礁 出典 :CSIS/AMTI 2015 年 1 月 19 日撮影 2400m 級滑走路 延長工事 ウッディー島 スカボロー礁 連装機関砲 埋立て作業終了インフラ整備作業中 大規模埋め立て実施 2015 年 4 月 13 日撮影出典 :The Diplomat CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe 5

7 2013 年 2 月 3-1 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ジョンソン南礁ヒューズ礁 2014 年 8 月 2013 年 出典 :IHS Jane s CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe ( 付 ) 各種報道等 2015 年 1 月 クアテロン礁 ガベン礁 2013 年 3 月 2014 年 11 月 2014 年 3 月 2014 年 11 月 2014 年 8 月 ファイアリークロス礁 2015 年 3 月 2015 年 1 月 ( 早期警戒レータ ー ) スビ礁 2015 年 4 月 2012 年 ミスチーフ礁 2015 年 4 月 米国防省 中国の軍事及び安全保障の進展に関する年次報告 (2015 年版 5 月 8 日公表 ) 2014 年末時点で約 500 エーカー ( 約 2km 2 ) を埋め立てた 最終的な状況は不明確であるが 港湾 情報 監視システム 後方支援及び滑走路が含まれるであろう と記述 公表時 米国防省当局者は 埋め立て面積が約 8km 2 となったと指摘 (4 ヶ月程度で面積が約 4 倍に ) 2015 年 3 月 31 日 米太平洋艦隊司令官は 中国の埋め立てを 砂の万里の長城 と表現して懸念表明 2015 年 4 月 9 日 中国外交部報道官は 拡張後の機能は必要な軍事上の要求を満たす と発言 2015 年 4 月 21 日 比参謀総長は 中国の埋め立てにつき軍事目的の可能性があり緊張を招き得ると指摘 各種報道では 埋め立てに関する写真や上記発言等を引用しつつ軍事基地化の可能性について指摘 6

8 3-2 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) ジョンソン南礁 2013 年 2 月 2014 年 2 月 2014 年 8 月 出典 : フィリピン軍 出典 : フィリピン軍 出典 :IHS Jane s 7

9 3-3 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) ヒューズ礁 2013 年 2015 年 1 月 出典 : 各種資料 出典 :IHS Jane s 8

10 3-4 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) クアテロン礁 2013 年 3 月 2014 年 11 月 出典 : 南海諸島網 出典 : 各種資料 出典 :CSIS/AMTI CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe 9

11 3-5 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) ガベン礁 2014 年 3 月 2014 年 8 月 2015 年 1 月 出典 :IHS Jane s 出典 :IHS Jane s 出典 :IHS Jane s 10

12 3-6 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) ファイアリークロス礁 2014 年 8 月 2015 年 3 月 出典 :CSIS/AMTI 出典 :CSIS/AMTI CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe 11

13 3-7 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) スビ礁 2015 年 1 月 2015 年 4 月 出典 :IHS Jane s 出典 :The Diplomat 12

14 3-8 中国の南シナ海における岩礁埋立動向 ( 礁別 ) ミスチーフ礁 2012 年 1 月 2015 年 4 月 出典 :CSIS/AMTI 出典 :The Diplomat CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe 13

15 西沙諸島 ベトナム ファイアリークロス礁 南沙諸島 4 南沙諸島の基地化による中国のプレゼンスの増大 中国が 仮に南沙諸島に各種軍事施設を設置した場合 一般論として 以下のような影響が考えられる 200km ウッテ ィー島 中沙諸島 ( 暗礁 ) スヒ 礁 カ ヘ ン礁 ヒュース 礁 クアテロン礁シ ョンソン南礁 2000km 1500km 1800km マレーシアマラッカ海峡 ( 約 1,400km) ミスチーフ礁 マレーシア フィリピン ,000km ベトナム UAV 南シナ海 Su-27/30 H-6 南沙諸島 台湾 ファイアリークロス礁 スンダ海峡 ( 約 1,800km) ロンボク海峡 ( 約 2,000km) イメージ図 九断線 フィリピン イメージ図 港湾を建設した場合 一定規模以上の港湾を建設し 海軍艦艇 海警船等の展開 補給 メンテナンスを行う能力を確保することで 南シナ海全域に艦艇 海警船を常態的に配備することが可能 特に南シナ海沿岸国への影響大との論調あり 滑走路を建設した場合 ファイアリークロス礁に滑走路を建設し 戦闘機 爆撃機 UAV 等の前方展開 補給拠点として南シナ海全域に及ぶ戦力投射能力の向上も可能 1 南シナ海における中国の航空優勢が強化されると共に 2 米軍の介入に対する中国の A2/AD 能力が向上する可能性 さらには 今後 3 南シナ海防空識別区 (ADIZ) を設定する可能性について指摘する論調あり スビ礁のような大きな環礁でも大規模埋立てが実施されていることから 複数の滑走路が建設される可能性を指摘する報道 実際に建設された場合 中国航空戦力のプレゼンスはさらに増大との論調あり 中国海空軍 海警プレゼンス増大の影響 軍事基地機能の形成による艦艇 海警船 作戦機等の常態的な展開が実現されれば 南シナ海中南部における警戒監視能力や作戦遂行能力が大幅に向上する可能性 民間人 ( 漁民等 ) の入植を促進し 経済活動を定着させることで 島 としての有効性が国際社会に誇示されれば 海洋進出の既成事実化が促進されるとの懸念について指摘あり 14

16 5 中国とフィリピン ベトナム マレーシアの海上 航空戦力比較 主な南シナ海沿岸国であるフィリピン ベトナム マレーシアと中国との質的 量的な戦力差は歴然 中国 艦船 :892 隻 万 t 潜水艦 : シャン級 (6,100t) 2 ユアン級 (2,900t) 12 キロ級 (3,100t) 12 等 駆逐艦 : ソブレメンヌイ級 (6,500t) 4 ルーヤンⅡ 級 (5,700t) 3 等 作戦機 :2,582 機 ( 内第 4 世代機 689 機 ) 戦闘機 :J Su-27/J Su 等哨戒機 ( 固定翼 ):Y-8 3 等 海上法執行船 : 艦船 370 隻以上沿岸監視船 (1,500t 以上 ) 18 沿岸監視船 (1,500t 以下 ) 48 等 環球網によると 海上法執行船 (1,000t 以上 ) を 52 隻保有 ベトナム艦船 :94 隻 3.7 万 t 潜水艦 : キロ級 (3,100t) 2 ユーゴ級 (100t) 2 フリゲート : ゲパルト級 (1,600t) 2 ペチャ級 (1,000t) 5 コルベット :BPS500 級 (400t) 1 作戦機 :97 機 ( 内第 4 世代機 34 機 ) 戦闘機 :Su-30MK2 23 Su MiG 等哨戒機 ( 固定翼 ): なし 海兵隊 2 万 7,000 人 沿岸警備隊 : 艦船 34 隻以上 漁業監視局沿岸監視船 (1,500t 以上 ) 2 沿岸監視船 (1,500t 以下 ) 1 哨戒機 3 作戦機 艦船 等 China Vietnam Malaysia Philippines マレーシア艦船 :208 隻 5.8 万 t 潜水艦 : スコルペン級 (1,800t) 2 フリゲート : レキウ級 (1,900t) 2 コルベット : カツリ級 (1,500t) 2 等作戦機 :71 機 ( 内第 4 世代機 36 機 ) 戦闘機 :Mig Su-30MKM 18 F/A-18 8 等哨戒機 ( 固定翼 ): なし海上法執行庁 :4,500 人 艦船 189 隻 海上警察 :2,100 人沿岸監視船 (1,500t 以上 ) 2 哨戒機 2 海難救助ヘリ 3 等 フィリピン艦船 :80 隻 4.7 万 t 潜水艦 : なしフリゲート : ハミルトン級 (2,700t) 2 キャノン級 (1,400t) 1 コルベット : オーク級 (1,100t) 2 等作戦機 :26 機戦闘機 : なし (17 年までに導入予定 ) 攻撃機 :OV-10ブロンコ 10 哨戒機 ( 固定翼 ):F-27 N-22SL 各 1 等海兵隊 :8,300 人沿岸警備隊 : 艦船 58 隻沿岸監視船 (1,500t 以下 ) 5 海難救助ヘリ 3 等 沿岸警備隊等の ( 機 ) 艦艇艦船を含まず ( 隻 ) 沿岸警備隊等の航空機を含まず 14 年 韓国製 FA-50 戦闘機 12 機を購入済 資料源 :Military Balance 2014 Jane s Fighting Ships 等 15

17 6 フィリピン ベトナム マレーシア等による開発動向 中国以外 ( 越 比 馬 台 ) は 80 年代から 90 年代にかけて滑走路を建設 (600m~1,000m 級 ) 各国 地域とも施設の維持 整備を実施 ベトナムは 近年 埋め立て実施の指摘あり 各国 地域の構築物の凡例 : 中国 : 台湾 : ベトナム : フィリピン : マレーシア ベトナム 2011 年 8 月 30 日撮影 西沙諸島 1,200m 級滑走路 ティトゥ島 ( 比 ) 2011 年に滑走路改修計画が表明されたが未着工の模様 フィリピン 細い破線は沿岸から 200NM/ 中間線を示す 約 173m 約 423m 1,200m 級滑走路 2010 年 1 月 3 日撮影 約 162m 約 494m ウエストロンドン礁 ( 越 ) 2010 年 1 月と 2015 年 4 月に撮影された写真から 約 6.5 万平方メートル埋め立てたことが判明 2015 年 2 月 19 日撮影 出典 :CSIS/AMTI 2011 年 8 月と今年 2 月に撮影された写真から 約 2.1 万平方メートルを埋め立てたことが判明 スプラトリー島 ( 越 ) サンド礁 ( 越 ) 南沙諸島 ブルネイ イツアバ島 ( 台 ) 3,000t 級の艦船が停泊可能な深水埠頭を整備中 (2015 年末完成予定 ) スワロー礁 ( 馬 ) 1,400m 級滑走路 2015 年 4 月 30 日撮影出典 :CSIS/AMTI ( 資料源 : 各種報道等 ) 600m 級滑走路 九段線 マレーシア 2003 年に滑走路延長工事を実施 (1,000m 級 1,400m 級 ) ,000km CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe 16

南シナ海においては 南沙 ( スプラトリー ) 諸島や西沙 ( パラセル ) 諸島の領有権などをめぐって ASEAN 諸国と中国の間などで主張が対立ラオス中国 タイ カンボジア 南沙諸島の 7 地形などの領有権を中国 台湾 ベトナム フィリピンなどが主張 九段線 出典 : 米国防省議会報告書 (20

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