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きみえこのえ
5 years ago
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1 業界の発光分光分析装置の検量線を共通化することによる分析装置間の分析値差異改善の検討 Ⅱ (l-si-mg 系合金 ) 平成 18 年 11 月 10 日 ( 社 ) 日本アルミニウム合金協会技術委員会当業界とその需要家でのアルミ合金材料の化学成分の管理は発光分光分析法によることが一般的であり日頃両者間で分析結果が若干相違することは珍しくないこの分析装置の違いによる分析結果の若干の不一致はそれぞれの分析装置に予め組み込まれた分析値検出用の検量線が互いに少しづつ違っていることによるものが主原因とされている ( 説明 ) 1 発光分光分析法は絶対値を求めるのではなく分析の結果得られた発光強度を予め組み込まれた発光強度 - 分析値の関係を示す検量線に当てはめて分析値を求める方法 - つまり検量線を介して相対値を求めるやり方である 2 このため異なった分析装置間の分析結果を比較する時両装置の検量線が一致していることは大前提となるがそれぞれの検量線を作成する時に使用される標準試料が一般に同一でないために両検量線が若干不一致となることが避けられないとされているこのため当委員会ではメンバー会社で常用中の複数の発光分光分析装置について共通の ( 同一の ) 標準試料を使用して検量線を引き ( 検量線の共通化 ) この検量線と各分析装置に既に組み込み済みの在来の検量線とを使い任意の共通の手合せ用分析試料を各分析装置で分析して各分析装置間の分析値の差異の様子を調べ両検量線間の差異の違いを比較してみることとした既に l-si-u 系合金について検討し平成 16 年 7 月に取りまとめたのに続き今般 l -Si-Mg 系合金について調査した 1. 調査方法 (1) 使用した発光分光分析装置当委員会のメンバー会社 7 社で常用中の 11 台の分析装置 - 分析装置を便宜上 ~ とする (2) 使用した共通の標準試料日本軽金属及びアルコアで市販中の l-si-mg 系アルミ合金及び原点用のディスク型又はキノコ型の標準試料 12 個 * * アルミ合金材相当の化学成分をもった試料の分析用検量線を作成可能な物 (3) 7 社 11 台の分析装置で比較する手合せ用分析試料 l-si-mg 系合金である当協会で市販中の 4S キノコ型標準試料及び手合せ用に準備したキノコ型試料各 1 個ずつ計 4 個 1

2 (4) 分析作業要点 1 共通標準試料を使った検量線 ( 共通検量線 ) による物共通検量線の作成 : 上記 1-(2) 項の標準試料を使い試料毎に直交する面内 4 点を分析しその時の発光強度の平均値を代表値としまた試料の保証値を化学成分値として化学成分毎に検量線を作成した分析装置の標準化後のチェック用サンプルは上記 1-(2) 項の標準試料の中から特定した 1 個を使用した手合せ用分析試料の分析も直交する面内 4 点を分析しその化学成分値の平均を共通検量線による代表値とした 2 各分析装置に組み込み済みの在来の検量線による物分析装置の標準化とその後のチェックは各社のやり方によった手合せ用分析試料の分析は直交する面内 4 点を分析しその化学成分値の平均を在来検量線による代表値とした 2. 調査結果 l-si-mg 系合金の手合せ用分析試料 4S 及び 3.1 を 7 社 11 台の分析装置で共通及び在来の検量線を使って分析した結果と分析装置間の化学成分毎の差異の様子を別紙に示すこの結果から次のことが判る (1) 両検量線による手合せ用分析試料の分析結果を見比べると分析装置間の差異は共通検量線による方が在来検量線による物より小さくなっている - 改善されていることが判る 1 共通検量線による方が変動係数 (= 標準偏差 / 平均値 %) は全般に小さく分析装置間の差異が小さいことを示している主要成分 (Si Mg e 及び一部の Mn Ti) の変動係数は個々の結果を見比べると共通検量線による方がすべて小さく ( 差異が小さい ) その傾向は在来検量線では約 2~8% であるのに対し共通検量線では約 1~4% と約半分になっている主要成分以外でも在来検量線による変動係数の方が小さいのは微量不純物成分の Ni 他の極く一部であり全般に共通検量線による方が変動係数は小さい ( 差異が小さい ) 2 最大値と最小値の範囲も共通検量線による方が全般に小さい不純物の u 微量不在物の Mn Ni の一部を除き共通検量線による方が範囲は小さい ( より揃っている ) 範囲 / 平均値 100(%)= 範囲係数とする時この値は主要成分では共通検量線で約 3~15% 在来検量線では約 5~25% であり共通検量線が 1 と同様に約半分になっている ( 約 2 倍揃っている ) また 0.010% 以上の不純物成分では両検量線共に約 10~50%( 一部に 100% 超す物あり検量線の引き直しがいる ) 0.010% 未満の不純物成分では共に 50~300% であった結構範囲係数が大きな物があるが平均値が微量なので化学成分の管理で実用上の支障はないと言えよう (2) 11 台の分析装置の共通及び在来の検量線による各分析結果の平均値はほぼ同一である 2

3 3. まとめ (1) 発光分光分析の仕組みを理解したスタッフが共通標準試料を使って慎重に引いた検量線を準備してお互いに発光分光分析を行うことで当業界や関連業界の発光分析値がより一致した物になることが判った l-si-mg 系合金の場合複数の分析装置間で主要成分の分析値の差異が現状比約半分になる (2) 分析装置間の分析値の差異が実用上解消された状態として変動係数約 1% 範囲係数約 5% とする時今回得られた主要成分の結果前者で約 1~4% 後者で 3~15% は十分に満足いく物ではなかった検量線作成用の標準試料の一致の他に分析装置間の分析結果が一致しない原因がありそうである分析装置のメーカー差使用波長差スタッフの発想差分析結果の較正差等であろう (3) 今回の在来検量線による手合せ分析結果では主要成分の変動係数が約 2~8% また範囲係数が約 5~25% となり結構大きな物であった当業界の現状 (4) 今回の共同調査により当業界で l-si-mg 系合金について発光分析による手合せ分析を行う時分析装置間で発生するであろう差異の程度について上記 (3) 項を含めて一つの目安になる物拠り所にする物が持てた (5) 今後の予定 l-si-mg 系合金で共通標準試料を使った検量線を使うことで発光分析装置間の分析結果の差異が改善されることが判ったので先ずは当協会会員会社に今回使用した標準試料 12 個を使った共通検量線を組み込むことを奨めたいなお組み込んだ検量線については今回使用した手合せ用分析試料 4 種類なりで結果の確認を行っておくとよい以上 3

4 保証値平均値標準偏差変動係数最大値最小値参考値手合せ分析試料分析結果 -1 手合せ分析試料分析結果 -2 ( 共通標準試料を使った検量線による物 ) ( 在来検量線による物 ) 4S ( ) 4S ( ) u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r 保証値 < 範囲範囲 / 平均値 (%) u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r 参考値 < < < < 範囲範囲 / 平均値 (%)

5 参考値参考値手合せ分析試料分析結果 -3 手合せ分析試料分析結果 -4 ( 共通標準試料を使った検量線による物 ) ( 在来検量線による物 ) u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r < 参考値 < < 範囲範囲 / 平均値 (%) u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r u Si Mg Zn e Mn Ni Sn Pb Ti r 参考値 < 範囲範囲 / 平均値 (%)

平成22年度事故情報収集調査結果について（概要速報）

平成22年度事故情報収集調査結果について（概要速報） Product Safety Technology Center 製品事故解析に必要なアルミニウム合金の引張強さとウェブ硬さ及びバーコル硬さとの関係について九州支所製品安全技術課清水寛治説明内容目的アルミニウム合金の概要硬さの測定方法引張強さとビッカース硬さの関係ビッカース硬さとウェブ硬さバーコル硬さの関係引張強さとウェブ硬さバーコル硬さの関係効果と活用事例 2 1. 目的