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1 CLIMATE CHANGE 2014 dreamstime Mitigation of Climate Change 気候変動の将来予測と緩和方法 IPCC第5次報告第三作業部会報告を読み解く Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

2 気候変動に関する政府間パネル (IPCC) について IPCC の概要 国連環境計画 (UNEP) 世界気象機関 (WMO) により 1988 年に設立された政府間機関 世界の政策決定者に対し正確でバランスの取れた科学情報を提供し 気候変動枠組条約の活動を支援 第 5 次評価報告書作成スケジュール 第 1 作業部会 ( 科学的根拠 ) 報告書 (2013 年 9 月 27 日 第 36 回総会 ( ストックホルム )) 第 2 作業部会 ( 影響 適応 脆弱性 ) 報告書 (2014 年 3 月 25~29 日 第 38 回総会 ( 横浜 )) 第 3 作業部会 ( 緩和策 ) 報告書 (2014 年 4 月 7~11 日 第 39 回総会 ( ベルリン )) 統合報告書 (2014 年 10 月 27~31 日 第 40 回総会 ( コペンハーゲン )) 2

3 第 3 ワーキンググループ第 5 次 IPCC 報告書が公表されるまで 報告書骨子案の作成 IPCC 総会による報告書骨子案の決定 各国政府 国際機関による執筆者推薦 スコーピング会合 2009 年 7 月 ベニス 報告書の公表 IPCC 総会による SPM の承認と本文各章の受諾 ビューロー ( 議長団 ) による執筆者選出 ゼロ次草稿の作成 一次草稿の作成 専門家レビュー 第 1 回 :2011 年 7 月 チャンウォン ( 韓国 ) 専門家会合 第 2 回 :2012 年 3 月 ウェリントン第 3 回 :2012 年 11 月 ビゴ ( スペイン ) 第 4 回 :2013 年 7 月 アジスアベバ 二次草稿の作成 SPM の政府レビュー 最終草稿の作成 専門家 政府レビュー

4 2 つの温暖化対策 : 緩和策と適応策 出典 : 日本の気候変動とその影響 2012 年度版

5 気候システムの温暖化 観測 海面水位は 20 世紀に急激に上昇している IPCC-AR5-WG1 より 世界平均地上気温 世界平均海面水位 北半球の積雪面積 気候システムの温暖化には疑う余地がない 1880~2012 年において 世界平均地上気温は0.85 上昇しており 最近 30 年の各 10 年間の世界平均地上気温は 1850 年以降のどの10 年間よりも高温 過去 20 年にわたり グリーランド及び南極の氷床の質量は減少しており 氷河はほぼ世界中で縮小し続けている また 北極の海氷面積及び北半球の春季の積雪面積は減少し続けている 1961~1990 年平均との差 mm 百万平方 km (a) 世界平均気温 (b) 世界平均海面水位 (c) 北半球の積雪面積 気温 ( ) 海面水位 (mm) 百万平方 km 年 出典 :AR5-WG1 SPM WGI TS 図 1

6 参考 :IPCC 第 5 次評価報告書 WGI 図 TS9

7 温暖化予測の手順 世界の社会経済がどのように発展するかについて複数のシナリオを作る それぞれのシナリオ別に温室効果ガス (GHG) 排出量を推定排出シナリオ GHG 排出量と気候モデルから将来の気温 降水量変化を予測気候シナリオ 将来の気候変化と影響評価モデルから将来の影響を予測影響予測

8 21 世紀の気温上昇量の予測大気海洋大循環モデルによる地表面気温の変化予測 全球平均地表面気温上昇 ( ) 放射強制力 (W/m2) RCP8.5 RCP6.0 RCP4.5 RCP2.6 RCP8.5 RCP6.0 RCP4.5 年 RCP IPCC-AR5-WG1 より ~2005 年を基準とした 2081~2100 年における世界平均地上気温の変化は RCP2.6シナリオでは0.3~ 1.7 RCP4.5シナリオでは1.1~2.6 RCP6.0シナリオでは1.4~3.1 RCP8.5シナリオでは2.6~4.8 の範囲に入る可能性が高い 出典 :AR5-WG1 SPM

9 全球平均気温上昇 (RCP8.5/2.6) と 懸念の理由 I) 固有性が高く脅威を受けるシステム II) 極端な気象現象 III) 影響の分布 IV) 全球集計影響 V) 大規模事象 全球平均気温変化 (1986~2005 年比 ) RCP8.5 全球平均気温変化 (1850~1900 年比 ) 全球平均気温変化 (1986~2005 年比 ) 全球平均気温変化 (1850~1900 年比 ) RCP 観測 RCP8.5 ( 高排出シナリオ ) 重なり RCP2.6 ( 低排出緩和シナリオ ) 個別のリスク情報を 5 つの異なる観点 ( 懸念の理由 ) で総合化 AR4 までの評価に比べ,(I),(III),(V) についてリスクレベルを上方修正 GHG 排出の削減により, 各々の 懸念の理由 のリスクレベルを下げることが可能 I II III IV V 気候変化による追加的なリスクのレベル 非検出中程度高い非常に高い 色合いは 気温上昇が当該水準に達し, それが継続した場合の, 気候変化による追加的リスクを示している. 白( 非検出 ): 影響が検出 原因特定されない. 黄( 中程度のリスク ): 少なくとも中程度の確信度で 関連の影響が検出 原因特定される. 赤( 高いリスク ): 影響が深刻かつ広範に広がる 紫( 非常に高いリスク ): 主要リスク選定基準全てについて非常に高い. 出典 :IPCC 第 5 次評価報告書第 2 作業部会政策決定者向け要約に基づき肱岡氏作成

10 IPCC 第 3 ワーキンググループ第 5 次評価報告書の構成 政策決定者サマリー 1 篇技術サマリー 1 篇章の数 16 章執筆者 235 名査読者約 900 名ページ数 2000 ページ以上引用数 1 万件以上コメント数 3 万 8 千件以上 Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

11 IPCC 第 3 ワーキンググループ第 5 次評価報告書目次 政策決定者サマリー (SPM) 技術サマリー (TS) 第 1 章序章第 2 章リスクや不確実性下での気候変動政策第 3 章社会 経済 倫理的側面からの概念と方法第 4 章持続的発展と衡平性第 5 章駆動要因 トレンド 緩和策第 6 章遷移経路の評価第 7 章エネルギーシステム第 8 章運輸第 9 章建築第 10 章産業第 11 章農業 森林 その他の土地利用 (AFOLU) 第 12 章人間居住 インフラ 空間計画第 13 章国際協力 : 協定と手法第 14 章地域発展と協力第 15 章国および地方自治体の政策と制度第 16 章分野横断的投資と財政問題 序論 概念 方法論 技術 土地利用 インフラなどの対策オプションと評価 政策 制度 財政

12 GHG 排出量は削減努力にもかかわらず増え続けている 主に増加しているのは化石燃料の燃焼や産業プロセスから排出される二酸化炭素である 温室効果ガス排出量 [GtCO2eq/ 年 ] 年の人為的温室効果ガス年間排出量 2.2%/ 年 %/ 年 49GT Fガス 2.0% N2O 6.2% 40GT 40 38GT 16% 33GT CH4 11% 30 27GT 森林 土地利用からの CO2(FOLU) 65% 化石燃料燃焼と産業プロセスから排出される CO2 Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.1

13 過去 220 年間に人類が排出したCO2とほぼ同量を最近の40 年間で排出 1750~2010 年の 260 年間における人為起源の累積 CO2 排出量のうち 約半分は最近 40 年間 (1970~2010 年 ) に排出された 燃料 セメント フレア起源 ( 油田やガス田の採掘の際に発生する付随ガスを燃焼させること ) の CO 2 に限れば 最近 40 年間で それまでの累積排出量の約 2 倍を排出している 燃料 セメント フレアおよび林業 土地利用起源の CO2 排出量 ( 年 ) 化石燃料の採掘 化石燃料の燃焼 セメント生産 森林と他の土地利用からの CO2 排出量 (Gt/ 年 ) 年間 中東 アフリカ 中南米 アジア移行経済国 ( 旧ソ連圏など ) OECD 加盟国 (1990 年時点 ) 40 年間 220 年間で 260 年間の半分の量を排出 40 年間で 260 年間の半分の量を排出 出典 :IPCC AR5 WGIII 図 TS.2

14 エネルギー供給部門からの排出量が大きい (35%) 間接排出量では 産業 (31%) 農林業 (25%) 建築 (19%) 運輸送 (14%) エネルギー (11%) 2010 年の部門別温室効果ガス排出量 建築 6.4% 運輸 14% 産業 21% その他エネルギー 9.6% 電力 熱生産農林業 土地利用 25% 24% エネルギー 1.4% 産業 11% 運輸 0.3% 建築 12% 農林業 土地利用 0.87% < その他のポイント > 人為的な GHG 排出量は 2000 年から 2010 年の間で 10GtCO2eq 増加したが この増加量の内訳は エネルギー供給 47% 産業 30% 運輸 11% 建築 3% となっている また 間接排出量で換算すれば 建築 産業部門による増加が大きくなっている 2000 年以降 農林業 土地利用部門を除くすべての部門で GHG 排出量は増加している 直接排出量 間接排出量 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.2 14

15 温室効果ガスはGDPと人口増加に伴って増えている 他のエネルギー源と比べて石炭の使用量が増加したことにより 世界のエネルギー供給が徐々に低炭素化するという長期的傾向が逆転した 10 年単位の CO2 排出量の変化 [GtCO2] Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 化石燃料の燃焼から排出される CO2 の削減要因 エネルギーの炭素強度 GDP に対するエネルギー強度一人当り GDP 人口総変化 CO2 = CO2 エネルギー GDP X X X 人口エネルギー GDP 人口 茅恒等式 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.3

16 追加的な緩和策のないベースラインシナリオでは 2100 年における世界平均地上気温が 産業革命前の水準と比べ 3.7~4.8 上昇する 年間温室効果ガス排出量 [10 億 CO 2 eq トン / 年 ] > 1000 ppm CO 2 eq 90 パーセンタイル ppm CO 2 eq 中央値 ppm CO 2 eq 10 パーセンタイル ppm CO 2 eq ppm CO 2 eq ppm CO 2 eq AR5データベースの範囲 ベースライン 右側のボックスは ベースラインと 2100 年の大気中濃度で分類した緩和シナリオ群をグループ毎に 2100 年の濃度の小さい方から並べて 下 10% と上 10% に入るものを除いた排出量の幅と中央値を示している Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.4( 上図 )

17 緩和には大幅な技術的および制度的変化が必要である これには低炭素およびゼロ炭素エネルギーのシェアの増加を含む 一次エネルギーに占める低炭素エネルギーのシェア [%] 2100 年の大気中 GHG 濃度別の低炭素エネルギー供給のシェア +190% +185% +275% +310% ppmco2eq ppmco2eq ppmco2eq ppmco2eq Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.4( 下図 )

18 2100 年の大気中濃度で分類されたシナリオの主な特徴 表 SPM.1 AR5 第 3 作業部会で集められ 評価された主なシナリオの特徴 数値については 各カテゴリーに属するシナリオのうち 10 から 90 パーセンタイルに入るシナリオのものが記載されている [ 表 6.3] 特徴 1) 2100 年に焦点をあてている 2) オーバーシュート シナリオが議論の対象となっている 3) ある気温以下に留まる確率を議論している (0-<50) 出典 : IPCC AR5 WGIII 表 SPM.1

19 出典 :IPCC AR5 WGI 図 温室効果ガス排出量をゼロにしても温暖化影響は長い間続く例えば 海水は数千年にわたって膨張する CO2 排出量 地表面気温の変化 大気中 CO2 濃度 海洋の熱膨張 2100 年 3000 年 2150 年 2300 年 2100 年 3000 年 2300 年 2100 年までは RCP( 代表的濃度経路 ) 2300 年までは RCP を延長した拡張 RCP 2300 年以降は排出量をゼロとした場合の CO2 排出量 大気中気温濃度 地表面の気温の変化 海洋の熱膨張

20 シナリオ名 シナリオの定義 使用した モデル RCP 年までに放射強制量が 8.5W/m2 (1370 ppmco2 eq 以下 ) RCP6 オーバーシュートなしで 2100 年以降に 6W/m2 (850 ppm CO2 eq 以下 ) に安定化 RCP4.5 オーバーシュートなしで 2100 年以降に 4.5 W/m2 (650 ppm CO2 eq 以下 ) に安定化 RCP2.6 RCP シナリオの定義 (Original) 2100 年以前に放射強制量のピークが 3W/m2 以下 (490 ppm CO2 eq 以下 ) となり その後放射強制量は 2100 年までに 2.6W/m2 に減少 MESSAGE, IIASA AIM, NIES GCAM, PNNL IMAGE PBL (Van Vuuren et al. 2011) ( 注 ) 放射強制力 : 地球のエネルギー収支の変化をもたらす自然起源及び人為起源の物質や過程は 気候変動の駆動要因となる 放射強制力 (Radiative Forcing) は 特記のない限り 1750 年を基準とした 2011 年におけるこれらの駆動要因の変化によって引き起こされるエネルギーフラックスの変化量を示す 1750 年を基準とした 2011 年の人為起源の放射強制力は 総計すると 2.29 [1.13 ~ 3.33] W/m2 である ( 出典 :IPCC AR5 WGI SPM) 20

21 RCPs とすべての GHG に適用される 2100 年以降の単純な延長ルール RCP シナリオ 年までの延長延長ルール RCP2.6/RCP3-PD ECP3-PD 2100 年以降一定の排出量 RCP4.5 ECP 年以降安定化 2100 年から2150 年までは線形補間 RCP6 ECP6 同上 RCP8.5 ECP 年以降排出量はしばらくの間一定で 2250 年までに安定化するようにスムーズに遷移 2150 年から2250 年の間は線形補間 RCP6 追加の RCP6 の延長 : SCP6to 年以降 2250 年までに RCP4.5 の濃度レベルにまで下がる排出パス 2250 年以降の濃度レベルは RCP4.5 と同じ (Malte Meinshausen et al., 2011)

22 排出量が多くなればなるほど 気温を下げるのはより難しくなる 遷移した生態系は気温が下がると元に戻るか? Carbon Emissions(GtC) RCP2.6 RCP4.5 RCP6 RCP8.5 Increase in radiative forcing((w/m 2 ) 放射強制力を下げるには多大な努力が必要 CO 2 emissions pathways in four Representative Concentration Pathways (RCPs) used for IPCC 5 th Assessment Report (left) and corresponding increase in radiative forcing (right). (Source: Detlef P. van Vuuren et al., 2011)

23 緩和の取り組みを遅延させると より長期の低排出レベルへの移行が相当困難になり 産業革命前から気温上昇を2 未満に抑え続けるための選択肢の幅が狭まる GHG 排出量 [GtCO 2 eq/ 年 ] 2030 年への GHG 排出経路 2030 年における年間 GHG 排出量 < 50 GtCO 2 eq GtCO 2 eq > 55 GtCO 2 eq カンクン合意 Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report CO 2 排出量の年間変化率 [%/ 年 ] 2030 年の GHG 排出水準に対応した 2030 年 ~2050 年の年間平均 CO 2 排出削減率 2030 年における年間 GHG 排出量 < 50 GtCO 2 eq GtCO 2 eq > 55 GtCO 2 eq 過去 n AR5のシナリオの幅 2030 年目標で分類したし四分位範囲と中央値 ゼロ及び低炭素エネルギーが一次エネルギーに占める割合 [%] 2030 年の GHG 排出量と低炭素エネルギーの拡大との関係 +90% 2010 n % % 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.5

24 緩和コストは 主要技術の利用が制限されたり 対策の時期がおくれれば大幅に増加 緩和に関する総コストの推計結果には広い幅があり シナリオ毎で想定している技術の種類や緩和のタイミングの違いに加え モデルの構造や前提条件に強く影響を受ける ( 本ページに記載されているコストに関する指標には 気候変動が緩和された際の便益や緩和の負の副次的効果については考慮されていない ) 様々な想定下における緩和コスト 3 カテコ リ分類 (2100 年の GHG 濃度 (ppm)) 450 ( ) 500 ( ) 550 ( ) 1 緩和が費用効率よく行われるシナリオ 2 における消費ロス 1 ( 追加対策なしシナリオとの比較 (%)) ( ) 1.7 ( ) 0.6 ( ) 3.4 ( ) 2.7 ( ) 1.7 ( ) 1.3 ( ) 4.8 ( ) 4.7 ( ) 3.8 ( ) 2.3 ( ) 技術が制限された場合 緩和コストは考慮された技術に応じて実質的に増加する 消費成長率 ( 年率 ) の減少 CCSなし (%-pt) 0.06 ( ) 0.06 ( ) 0.04 ( ) 2 技術制限シナリオ 4 における 年の累積コスト 5 の増加割合 ( 制限なしの場合との比較 (%)) 138 (29-297) 39 (18-78) 原子力逓減 7 (4-18) 13 (2-23) 太陽光 風力制限 6 (2-29) 8 (5-15) バイオ制限 年まで緩和が遅れた場合の累積コストの増加割合 ( 遅れなしの場合との比較 (%)) 2030 年 55Gt 以下 2030 年 55Gt 超 (44-78) 28 (14-50) 18 (4-66) 3 (-5-16) 追加的な緩和が遅れれば 中長期的な緩和コストは更に増加する 15 (5-59) 4 (-4-11) 44 (2-78) 15 (3-32) (0-0.9) ( ) 備考 : ベースラインシナリオでは 消費は年率で1.6~3% ( 今世紀中に300%~900% 以上 ) 拡大すると推計される 37 (16-82) 16 (5-24) 1: 消費者が財 サービスの購入に費やすことができる額の減少 2: 統一された炭素価格下で全ての国が早急に対策を講じ 全ての主要技術が利用可能なシナリオを費用効果的に緩和が行われた場合 3: 括弧なしの数字は中央値 括弧内の数字は14-86パーセンタイルの範囲を示す 4: 原子力逓減 : 建設中を除き新設なし 既設は更新なし 太陽光 風力制限 : 総発電量の20% を上限 バイオ制限 : バイオエネルギー利用 ( 在来型を除く ) を年間 100EJに制限 5: 年の累積コスト ( 割引率 5% として現在価値換算した値 ) 一般均衡モデルを用いた分析結果ではベースラインの消費に対する消費ロスの現在価値換算額の増分を用い 部分均衡モデルはベースラインのGDPに占める削減コストの増分を用いている 出典 : IPCC AR5 WGIII 表 SPM.2

25 緩和に係る総経済コストの推定値には大きな幅がある 2100 年までに CO2 換算濃度が 450ppm 程度に達する緩和シナリオでは 緩和対策を行わないベースラインシナリオ ( 今世紀中に 300%~900% 以上に消費が拡大することを前提 ) と比較すると 2030 年で 1%~4%( 中央値 :1.7%) 2050 年で 2~6%( 中央値 3.4%) 2100 年で 3%~11%( 中央値 : 4.8%) の損失が世界の消費に生じることになる これらの数値は ベースラインにおける年率 1.6%~3% の消費の拡大と比べて 今世紀中に年率で 0.04~0.14% ポイント消費拡大が減少することに相当する これは緩和による気候変動の削減や緩和のコベネフィットやマイナスの副作用を考慮していない コストの推定値は モデルの構造と前提 及び導入される技術の性質や緩和のタイミングといってシナリオの想定に大きく依拠する Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

26 図 SPM 年と比較した2050 年の黒色炭素 (BC) と二酸化硫黄 (SO2) の排出レベル (0=2050 年レベル ) 現在実施されている水準以上にGHG 排出を減らす努力をしないベースラインシナリオと2100 年までに約 450から500( )ppmに達することと整合している厳格な気候変動政策の比較 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.6 気候変動緩和政策には副次効果がある 大気汚染質に与えるコベネフィット ( 世界 )

27 GHG 排出量を削減するにはすべての部門においての削減努力が必要である ある部門の削減努力は別の部門の削減努力にも影響を及ぼす ベースライン及び CCS 有 無の場合の緩和シナリオにおける CO2 及び非 CO2 の部門別直接排出量 直接排出量 [GtCO2eq/ 年 ] 交通建物産業電気純非 CO2 AFOLU Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 交通建物産業電気純非 CO2 AFOLU 交通建物産業電気純非 CO2 AFOLU 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.7

28 運輸建築産業 ベースラインと比較した最終エネルギー需要の削減率 (%) Figure SPM.8 対策なしケースと比較した最終エネルギー需要の削減率 Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.8( 上図 )

29 運輸建築産業 最終エネルギーに占める低炭素エネルギーキャリアー (%) Figure エネルギー最終需要部門における低炭素燃料のシェア Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.8( 下図 )

30 図 年における低炭素エネルギーの割合 エネルギーシステムの大規模な変革が必要 2 未満に抑える可能性が高いシナリオ (430~530ppm) では 以下が必要 一次エネルギーに占める低炭素エネルギー ( 再生可能エネルギー 原子力 CCS 付火力 ) を 2010 年比で 2050 年に 3~4 倍近くに増加させる 電力に占める低炭素エネルギーを 2010 年比で 2050 年に 8~9 割まで増加させるとともに 2100 年までに CCS なしの火力発電をほぼ完全に廃止 原子力は成熟した技術だが 近年発電シェアは減少 また コスト 安全性 核兵器拡散リスク 廃棄物管理等が課題 一次エネルギー 電力 一次エネルギーに占める低炭素エネルギーの割合 (2050 年 )(%) 約 3~4 倍に増加 電力に占める低炭素エネルギーの割合 (2050 年 )(%) 約 8~9 割まで増加 最大値 75% 中央値 25% 最小値

31 いくつかの再生可能エネルギーの稼働年数を考慮した発電費用 (LCOE) は大きく下がり 費用面でも競争できるようになってきた 例えば PVの費用は2009 年から57% 下がった 石炭火力 ( 微粉炭燃焼方式 ) ガスコンバインドサイクルバイオマス発電 ( 共燃焼方式 ) Liberalized Cost of Electricity at 10% Weighted Average Cost of Capital (WACC) [USD 2010/ /MWh] バイオマス発電 ( 単独 ) 地熱発電水力発電原子力発電集光型太陽熱発電 太陽光発電 ( 屋上 ) メガ太陽光発電陸上風力発電洋上風力発電 CO2 回収型石炭発電 ( 酸素燃焼 ) CO2 回収型石炭発電 ( 微粉炭 ) CO2 回収型石炭ガス化複合発電 CO2 回収型石炭複合発電波力 潮力発電 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 7.7

32 充分な排出削減のためには投資パターンの大きな変更が必要である 年の年間投資フローの変化 [10 億 USD 2010 / 年 ] 全発電 再生エネルギー 原子力火力発電化石燃料発所 CCS 付電 CCS 無 化石燃料の抽出 全分野でのエネルギー効率向上 Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report 出典 : IPCC AR5 WGIII 図 SPM.9

33 GHG 排出量を衡平に配分する仕組みはいくつか考えられる 国 地域別の緩和努力の配分枠組みについての様々な研究を比較することは それらの研究は前提条件の違いや配分枠組みの考え方の違いから 推計結果には大きな幅がある 一例として Höhne らの研究は 異なる配分枠組みについて比較 検討している 緩和努力配分の枠組み (Höhne らの研究に基づく ) Höhne らは 3 つの平等原則である 責任 能力 l 衡平を基に 7 つの枠組みを提案し その 7 つの枠組みを用いて 2030 年の地域別 GHG 排出許容量 ( ppm) 2050 年の地域別 GHG 排出許容量の計算をしてる 7 つの配分の枠組み世界での配分方法 1 責任 (Responsibility) 2 能力 (Capability) 3 衡平 (Equality) 4 責任 能力 開発必要性 過去の累積排出量に応じて配分 GDP 比の削減費用等に応じて配分一人当たり排出量に応じて配分累積排出量を重視しつつ 能力や持続可能な開発の必要性に応じて配分 5 一人当たり累積排出量均等化一人当たりの累積排出量を均等化するよう配分 6 段階的アプローチ (Staged Approach) 7 限界削減費用均等化 責任 能力 衡平など 様々な枠組みを組み合わせたもの ( 国内の部門や産業ご毎に捉える ) セクター別アプローチはここに含まれる 排出量を追加的に 1 トン削減するのに必要なコスト ( 限界削減費用 ) を均等化するよう配分 出典 :IPCC AR5 WGIII 表 6.5 より環境省作成

34 コスト配分の枠組み GHG 濃度目標によって 地域ごとの許容排出量は変わる いくつかの配分枠組みについての 2030 年の地域別 GHG 排出許容量 ( ppm を目標とした場合 ) 2010 年比 (%) いくつかの配分方法では OECD 諸国は 2010 年比およそ半減程度 OECD 1990 経済移行国アジア中東 アフリカ南米 B: 対策なしケース (Baseline) B B B B B 7つの配分枠組み 1 責任 2 能力 3 衡平性 4 責任 能力 開発必要性 5 一人当たり累積排出量均等化 6 段階的アプローチ 7 限界削減費用均等化 B: ベースライン 注 : 図表は AR5 データベースに基づく分析結果ではない出典 :IPCC AR5 WGIII 図 6.28

35 コスト配分の枠組み GHG 濃度目標によって 地域ごとの許容排出量は変わる ( 続き ) 2050 年の地域別 GHG 排出許容量 2010 年比 (%) ppm の場合 OECD 諸国は 2010 年比約 80 ~90% 減 (20-80 パーセンタイル ) 限界削減費用均等化以外の配分手法を用いた場合 2050 年に各地域でどれくらいGHGを排出できるかを計算した結果 OECD 経済移行国アジア中東 アフリカ南米 < 430 ppm ppm ppm ppm ppm Baseline < 430 ppm ppm ppm ppm ppm Baseline < 430 ppm ppm ppm ppm ppm Baseline < 430 ppm ppm ppm ppm ppm Baseline < 430 ppm ppm ppm ppm ppm Baseline 注 : 図表は報告書本文ドラフトからの引用であり 今後変更の可能性がある 単位はCO2eq また 個別の研究成果 (Höhneら) によるものであり AR5データベースに基づく分析結果ではない 出典 :IPCC AR5 WGIII 図 6.29

36 非在来型ガス ~ PgC 化石燃料資源量と炭素バジェット 天然ガス ~ PgC 石油 ~ PgC 非在来が t 石油 ~ PgC バイオマス ~ PgC 2 目標で許容される累積 CO2 排出量 ~300 PgC = 約 1100GtCO2 過去の累積排出量 ~500 PgC = 約 1830GtCO2 ガスハイドレイト ~28,000 PgC 炭素貯留ポテンシャル ~ PgC 石炭 ~ 10,000 PgC 産業革命全の大気中にある二酸化炭素 ~530 PgC 現在大気中にある二酸化炭素 ~800 PgC Nakicenovic Source: GEA, 2012 (IIASA, Nakicenovic) 2013 #36 14

37 化石燃料の埋蔵量と 2 目標での排出可能炭素量 石油ガス石炭 参考文献 2 目標時の炭素バジェット (=286 GtC) 2 目標を達成するためには 炭素バジェットは約 300GtC と少ない 一方で 化石燃料の資源量 埋蔵量はかなりある IPCC (2011) Special Report on Renewable Energy Sources. IPCC (2013a) Climate Change 2013, The Physical Science Basis, SPM IPCC (2013b) 埋蔵量 (Reserves) は現在の経済的 操作的状況を考慮して採掘可能な量 (BP, 2011) 資源量 (Resources) は採掘できる可能性がある量 (UNECE, 2010)

38 AR4 以降 複数の政策目標を統合し コベネフィットを増大させ マイナスの副作用を減少させるように設計された政策への注目度が増大している 部門別政策が経済全体にわたる政策よりも普及している 規制的手法 情報政策は広く用いられており しばしば環境に効果的である. AR4 以降 GHG のキャップ アンド トレード制度を始めた国や地域の数は増えている キャップが緩い又は義務的でなかったため 短期的な環境効果は限定されている いくつかの国では GHG の排出削減を特に目的とする税をベースとした政策が 技術や他の政策と組み合わさり GHG 排出と GDP の相関を弱めることに寄与してきた さまざまな部門における GHG 関連の活動への補助金削減は 社会経済的背景次第で 排出削減を達成することができる. Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

39 各主体が 各々の関心事を個々に進めていては 効果的な緩和は達成されない 気候変動についての既存及び将来の国際協力の合意は その対象と 集権化 (centralization) と連携 (coordination) の程度において異なる 緩和と適応それぞれに関して 衡平性 正義 公平についての課題が生じている リスク 不確実性 ( そのいくつかは測定困難である ) 確率は低いかもしれないけれども重大な影響を及ぼす注目すべき事象に関する多種多様な事項を考慮することによって 気候政策が明らかになり得る Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

40 CLIMATE CHANGE 2014 dreamstime Mitigation of Climate Change ご清聴ありがとうございました Working Group III contribution to the IPCC Fifth Assessment Report

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