3. 標準入出力

Transcription

1 Linux にログインして待っていること以下のサイトを開いておくこと 4. 条件分岐 制御構文 (1) C プログラミング入門基幹 2 ( 月 4)

2 制御構造 control flow 逐次実行 o 関数は ブロック内の文を書かれた順に実行する 条件分岐 o 変数などがある条件を満たす場合だけ実行する ループ ( 反復 ) o 条件を満たす間 繰り返し実行する 基本的には 条件判断とジャンプ ( 実行位置の変更 ) があれば実現できる

3 構造化プログラミング 初期のプログラミングでは コード内でジャンプを行う "go to" 命令が多用された o ジャンプしすぎで可読性が低いものをスパゲッティコードと言って揶揄された ダイクストラが go to の有害性を主張 o E. Dijkstra. Go To Statement Considered Harmful, In Communications of the ACM, 11(3), 1968, pp 構造化プログラミングを提唱 o E. W. Dijkstra, Structured Programming, In Software Engineering Techniques, NATO Scientific Affairs Division, Brussels, Belgium, 1970, pp o 順次 反復 分岐によって構造を明確にすることで より理解しやすく正しいプログラムを書ける

4 制御構文 条件分岐 ( 今回 ) if - else switch case (goto) ループ ( 次回 ) for while do - while

5 条件分岐 if (1) if( 式 ) 文 ; if( 式 ) ブロック 本当は セミコロンで終わる部分全体を文という また 中括弧を含む全体をブロックという しかし この資料では わかりやすいようにこのような書き方をしている キーワード if の後の丸括弧内の式の値が o 0 以外 ( 真 ) なら文を実行する o 0 ( 偽 ) なら何も実行しない

6 if 文の例 (1) 変数の値によって表示を出すかどうかを決める if(x < 0) printf("x is negative n");

7 if 文のスタイル 人によっていろんな書き方があるが インデントなどで 条件の対象をはっきりさせることが重要 if(x < 0) printf("x is negative n"); if(x < 0) printf("x is negative n"); 文が一つだけの場合 if(x < 0) printf("x is negative n"); if(x < 0) printf("x is negative n");

8 if 文の例 (2) 複数の文に対する条件分岐は ブロックでなければならないことに注意 if(x < 0) printf("x is "); printf("negative n"); if(x < 0) printf("x is "); printf("negative n"); if( 式 ) ブロック if( 式 ) 文 ;

9 比較演算子 成り立つ ( 真 ) なら 1, 成り立たない ( 偽 ) なら 0 a > b a >= b a < b a <= b a == b a!= b => 等はない 例 : x に 5 が入っている場合 x > 5 変数の評価 5 > 5 > 演算子の評価 1

10 論理演算子 論理積 and( かつ ; 共に真なら真 それ以外は偽 ) o a && b 論理和 or( または ; どちらかが真なら真 それ以外は偽 ) o a b 論理否定 not( 真なら偽 偽なら真 ) o! a!(a > b) 2 つ並べない演算子も ( 別の意味で ) あるので 注意 例 : x の値の範囲が 4 < x < 10 であるかどうか o (-4 < x) && (x < 10) o [ 間違い ] -4 < x < 10 論理演算子のほうが優先順位が低いので括弧はなくてもいい 読みやすさを重視

11 if 文のよくあるミス 何がおかしいでしょうか? if(x = 3) printf("x is 3 n"); -Wall -Wextra などの警告オプションを付けていれば 指摘してくれる

12 例題 : 平方根を求める 入力した実数の平方根を表示する #include <stdio.h> #include <math.h> int main(void) double x; printf("x = "); scanf("%lf", &x); if(x < 0) printf("x is negative n"); return 1; printf("root of %f is %f n", x, sqrt(x)); return 0; return で返す値をエラーコードといい 通常 ゼロが正常終了で ゼロ以外はエラーを表す エラーコードにどういう意味を持つかは 各プログラムが仕様書によって明確に定義する

13 条件分岐 if (2) if( 式 ) 文 1; else 文 2; キーワード if の後の丸括弧内の式が o 0 以外 ( 真 ) なら文 1 を実行し o 0 ( 偽 ) なら文 2 を実行する 文の代わりにブロックを指定してもよい

14 if 文の例 (3) 変数の値によって表示を変える if(x!= 0) printf("x is non-zero n"); else printf("x is zero n"); 条件式を単に x としても 同じ意味になる なぜなら 真偽は 非ゼロ / ゼロで判断されるからである

15 例題 : 肥満度判定 身長体重に応じて 肥満度を表示する #include <stdio.h> int main(void) double t, w, BMI; printf("height[m]: "); scanf("%lf", &t); printf("weight[kg]: "); scanf("%lf", &w); BMI = w / (t*t); printf("bmi = %f n", BMI); /* BMI に応じて肥満度を表示 */ return 0;

16 例題 : 肥満度判定 前のコードの判定部分... /* BMI に応じて肥満度を表示 */ if(bmi < 18.5) printf(" 低体重 n"); if(bmi >= 18.5 && BMI < 25.0) printf(" 普通体重 n"); if(bmi >= 25.0 && BMI < 30.0) printf(" 肥満 1 度 n"); if(bmi >= 30.0 && BMI < 35.0) printf(" 肥満 2 度 n"); if(bmi >= 35.0 && BMI < 40.0) printf(" 肥満 3 度 n"); if(bmi >= 40.0) printf(" 肥満 4 度 n");...

17 例題 : 肥満度判定 前のコードの判定部分 (else を使った場合 )... /* BMI に応じて肥満度を表示 */ if(bmi < 18.5) printf(" 低体重 n"); else if(bmi < 25.0) printf(" 普通体重 n"); else if(bmi < 30.0) printf(" 肥満 1 度 n"); else if(bmi < 35.0) printf(" 肥満 2 度 n"); else if(bmi < 40.0) printf(" 肥満 3 度 n"); else printf(" 肥満 4 度 n");... この様な else if の連続をぶら下がり else (dangling else) と呼ぶことがある

18 例題 : 肥満度判定 詳しく書くとこういう風になっている... /* BMI に応じて肥満度を表示 */ if(bmi < 18.5) printf(" 低体重 n"); else if(bmi < 25.0) printf(" 普通体重 n"); else if(bmi < 30.0) printf(" 肥満 1 度 n"); else if...

19 整数の複数条件分岐 switch( 整数式 ) コロン case 整数 : 文 ;... break; case 整数 : 文 ;... break;... default: 文 ;... 整数の値に応じて 対応する case ラベルにジャンプする 対応するラベルがない場合は default ラベルへジャンプする 各 case ラベルでは 終わりに break キーワードで switch を明示的に抜ける default ラベルはなくてもよい

20 switch の例 たとえば 電話の音声案内で の場合は 1 を の場合は 2 を押してください というようなものを想定している switch(mode) case 0: printf("mode is 0 n"); /* mode 0 の処理 */ break; case 1: printf("mode is 1 n"); /* mode 1 の処理 */ break;... default: printf("no such mode n");

21 switch のよくあるミス break を書き忘れる o 次の case や default ラベル以降が実行されてしまう o 場合によっては意図的にこの処理をさせることもある これをフォールスルーという その場合は /* FALLTHROUGH */ などとコメントを書いて意図を明示したほうがよい default のスペルミス o エラーは出ない 実は C 言語にも goto 文があり goto のジャンプ先を書くためにラベルを書くことができる このラベルは 文字列にコロンを付けたものなので たとえば defalt: は文法的には問題ないので ラベルとして認識されてしまう

22 演習 ( 16:00) 講義のページにある演習を各自でこなしてください ( 両方同じです ) 出席登録もこの時間に済ませること 時間が余った人は アンケートに回答してください 小テストは 講義終了後から回答可能

23 お知らせ 次回は 5/13 で以下の作業を行うこと o 毎回 理解度確認の小テストを設定しています 期限内に回答してください 何度も回答しなおすことが出来ます o 毎回 アンケートを設置しています 感想などを書いてください 必須ではありませんし 成績にも影響しません