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せいごろうのじま
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1 演習 Ⅰ C 班女子大生の血液型に対する態度と自意識について問題まず心理学における血液型の認識に関して述べていきたいそもそも ABO 式血液型と性格との関連について心理学では科学的には根拠のないものとしてされているしかし現代の若者たちは血液型診断や血液型占いなどといったものたちを性格判断に用いることが多い A 型の血液型を持っている人物は神経質だ B 型はマイペースだといったように血液型で性格を判断する傾向にあるでは何故 A 型の人は神経質だといった性格判断をするのか例題をあげるまず一つ目はこの例題を使いたいと思う例えば A 型の人間がおおざっぱな態度をとったとする A 型の血液を持つ人は几帳面だと考えている我々からすればその時 A 型の人を見てもめずらしいだけで済んでしまうだろうこのような現象を心理学では確証バイアスと呼ぶこれは個人の先入観や固定概念に反証するようなことが起こった時にその証拠を無視や否定しようとするときに起こる社会心理学の現象であるもう一つ例をあげると例えばあなたは A 型だから几帳面なのねと評価されその評価を信じ几帳面なのが自分だと自己評価し常に几帳面な行動することを意識しようこの現象をバーナム効果と呼ぶこれは人間は自分の性格はこうだと指摘されるとその行動をとろうと意識してしまう現象だ以上のことからこのような現象や作用たちが血液型の性格判断に影響を与えたのではないかと推測するだからこそ現代では血液型性格判断のブームが衰えていないのではないかと考える特に女子大生はこのような流行ものに敏感だからこそ女性雑誌には血液型の特集が組まれることが多いのではないかと考える次に自意識 (self-consciousness) について述べていきたい自意識 (self-consciousness) とは自分自身についての意識という概念であるこれは私的自意識と公的自意識に分かれる私的自意識とは自分の内面気分など外からは見えない自己の側面に注意を向ける程度の個人差を示すものである公的自意識は自分の外見や他者に対する行動など外から見える事故に注意を向ける程度の個人差を示すものである一ノ瀬村田 (1998) は女子大生は他人の評価を自己価値として取り入れる傾向が強いのではないかと述べている他人からの反応や評価が気になるために自分自身への意識が高くなるのではないかと考える例えば現代の女子大生は写真を取るときも自分自身の写真の写りをよくするために加工を施し何度も満足いくような写真をたくさん撮 1

2 るこれは単に自分自身を可愛く記録に残したいという思いもあるが SNS などに投稿した際に他人にいいねなどの評価をされるからであるとも考えられる今日では Twitter や facebook Instagram などたくさんの SNS があり 1つの投稿をたくさんの人が自由に見ることができ評価することができるそれゆえに他人の評価に敏感になりしだいに自分自身についての意識も敏感になっているのではないかと考えられる以上のことから血液型を性格判断に重要視する傾向にある女子大生ほど自己評価が高いのではないかと考えた先ほども述べたように人は自分の性格はこうだと指摘されるとその行動をとろうと意識してしまう生き物である特に青年期の女子こそ今述べているような現象に敏感ではないだろうかそれが他人からの評価であれば尚敏感になると考えるだからこそ自分の血液型の性格に対して敏感になる人ほど自己評価も敏感になっていくのではないだろうか目的本研究では血液型性格判断の機能観の因子尺度 ( 岩井鷹野 1994) と自意識尺度 ( 菅原 1984) を使用し血液型の認知度と自己意識の関連性を分析することを目的とする仮説血液型性格判断に対する態度が高いと自己意識が高い方法調査日時場所 :2016 年 6 月 3 日椙山女学園大学の大教室で 10:50~11:00 の間に集団法にて実施した調査対象 : 椙山女学園大学に通う女子大学生 102 名に実施し有効回答数は 90 名 ( 平均年齢 SD=0.691) であった調査道具 : 調査紙一枚とペン ( または鉛筆 )1 本を使用する調査材料 1 血液型性格判断の機能観の因子尺度岩井鷹野 (1994) の研究の予備調査において血液性格判断をどのようなものと考えるか自由記述で求めた結果と上瀬松井 (1991) の使用した項目を参考にして岩井鷹野 (1994) が作成した血液性格判断の機能観の因子尺度を用いた各項目について当てはまらないから当てはまるの 5 件法で全 27 項目である血液型性格判断の機能観の因子尺度を表 1 に示した当初の目的では全 27 項目で調査する目的であったが質問紙作成時にミスがあり項目を調査することができなかったそのため項目 1-23 の全 23 項目で調査をおこ 2

3 なった表 1. 血液型性格判断の機能観の因子尺度 ( 岩井鷹野,1994) 自分や相手の性格について感じている曖昧な気持ちを取り去ってくれる事前に相手の性格を把握できるので気が楽になる性格を上手く表現できないときの参考になる自分に自信を与え気分を盛り上げてくれる相手の行動を予測するのに役立つ私は~ 型だから仕方がないと自分を理屈づけるのに便利だ会話のきっかけになる話をおもしろくする話題に困ったとき話のネタになる親しみやすい印象を与えたい時に使うと便利だ人を間違った偏見の目で見てしまうもとになる個性を切り捨ててしまう恐れがあるじっくり観察して人の性格を判断する能力を衰えさせる流行に流されやすい軽そうな人物に見られる恐れがある人に暗示をかけてしまうものだ友達や恋人との相性を知りたいとき役に立つ気になる人の性格を調べたいときに役立つ自分の性格を知るための手掛かりになるゲーム感覚で楽しむ一種の娯楽だ暇なときの気晴らしになる友達と関係がうまくいかないとき性格が悪いから仕方がないという慰めになる物好きな人が勝手に決めただけのものだ友人や家族とのコミュニケーションに役立つ初対面の人やそれほど親しくない人の性格を推測するのに役立つ他人からどう思われているのか不安なときつい見たくなくなるものだ自分ではわからない運勢を教えてくれる自己を客観的に見つめるきっかけになる 2 自意識尺度菅原 (1984) が Fenigstein(1975) の自意識尺度を参考に作成された自意識尺度を用いた各項目について全くあてはまらないからとてもよくあてはまるの 7 件法で全 26 項目である自意識尺度を表 2 に示した 3

4 表 2. 自意識尺度 ( 菅原,1984) 自分が他人にどう思われているのか気になる自分の体調の変化はすぐわかる出かける前には必ず身だしなみを確かめる自分自身に向かって話しかけてみることがある * 世間体など気にならない自分がどんな人間なのか自覚しようと努めている人に会うときどんなふうにふるまえば良いのか気になるその時々の気持ちの動きを自分自身でつかんでいたい自分の発言を他人がどう受け取ったか気になる * 自分自身の内面のことにはあまり関心がない人に見られているとつい格好をつけてしまう自分の容姿を気にする方だ自分が本当は何をししたいのか考えながら行動するふと一歩離れたところから自分をながめてみることがある自分についての噂に関心がある人前で何かする時自分のしぐさや姿が気になる自分を反省してみることが多いどんなときにでも自分の考えをはっきりさせておきたい他人を見るように自分を眺めてみることがある服装にはあまり気を使わないしばしば自分の心を理解しようとする他人からの評価を考えながら行動するつねに自分自身を見つめる目を忘れないようにしている初対面の人に自分の印象を悪くしないように気づかう気分が変わると自分自身でそれを敏感に感じ取る方だ人の目に映る自分の姿に心を配る *: 逆転項目結果初めにデータ整理を行った得られたデータに整理番号をつけ質問項目に欠損あるものはデータ処理対象外とした有効回答数は 90 名でありすべて女性であった 1. 血液型性格判断の機能観の因子尺度の分析血液型性格判断に対する態度を問う質問項目 22 項目について因子分析を行った因子の抽出法は主因子法を用いプロマックスによる回転を行い結果を表 3 に示した 4

5 因子数は解釈の可能性を考慮し 6 因子と決定したそれぞれの因子に 0.35 以上の因子負荷量を示す項目を基に岩井鷹野 (1994) が呈した気持ちの安定他社理解会話の円滑自己理解偏見の恐れ娯楽の 6 つの因子名に振り分けた次に血液型性格判断の機能観の因子の 5 因子の平均標準偏差 α 係数を算出した内的整合性を検討するために α 係数を算出したところ気持ちの安定会話の円滑自己理解偏見の恐れ娯楽これらの 5 つの因子においては十分な結果が得られなかったそのため信頼性に疑問が残るが今回はそのまま因子として分析を進めることとしたその結果を表 4 に示した表 4. 血液型性格判断の機能観の因子ごとの平均 SD α 係数平均値標準偏差 α 気持ちの安定他者理解会話の円滑自己理解偏見の恐れ娯楽

6 4. 自己意識尺度の分析自己意識を問う質問項目 26 項目について因子分析を行ったその結果を表 5 に示した項目番号については残余項目として分析からは除外した因子数は 2 因子と確定し菅原 (1984) を基に因子名を公的意識私的意識にわけた 6

7 次に自意識尺度の 2 因子の平均標準偏差 α 係数を算出した内的整合性を検討するために α 係数を算出したところ公的自意識では α=0.90 私的自意識では α=0.87 で十分な結果得られたその結果を表 6 に示した表 6. 自意識尺度の因子ごとの平均 SD α 係数平均値標準偏差 α 公的自意識私的自意識血液型性格判断の機能観の因子尺度と自意識尺度の相関関係血液型性格判断の機能観の因子尺度と自意識尺度の相関関係を表 7 に示した血液型性格判断の機能観の因子自意識 **p<.05 *p<.01 表 7. 血液型性格判断の機能観の因子と自意識尺度の因子ごとの相関係数気持ちの安定他者理解会話の円滑自己理解偏見の恐れ娯楽公的自意識私的自意識気持ちの安定 -.40 *.23 *.56 **.64 **.23 *.29 *.39 * 他者理解 *.36 *.30 *.32 *.33 * 会話の円滑 -.35 *.25 *.35 *.29 *.09 自己理解 -.57 **.34 * 偏見の恐れ -.41 *.31 *.36 * 娯楽 -.32 *.34 * 公的自意識 -.49 * 私的自意識 - 気持ちの安定と公的自意識 (r=0.29,p<0.1) 私的自意識では(r=0.32,p<0.1) とそれぞれ弱い相関が見られた他者理解と公的自意識 (r=0.30, p<0.1) 私的自意識では (r=0.33,p<0.1) とそれぞれ弱い相関が見られた会話の円滑と公的自意識において (r=0.29, p<0.1) と弱い相関が見られた偏見の恐れと公的自意識 (r=0.31., p<0.1) 私的自意識では (r=0.36,p<0.1) とそれぞれ弱い相関が見られた娯楽と公的自意識 (r=0.32, p<0.1) 私的自意識では (r=0.34,p<0.1) とそれぞれ弱い相関が見られた考察結果より女子大生は血液型に対する性格判断において気持ちの安定他者理解偏見の恐れに対しては相関が見られたが自己理解に対しては相関はほぼ見られなかった仮説において女子大生は血液型に対して性格判断を用いる傾向が高い人ほど自己意識が高くなると考えたしかし今回の結果から判断すると女子大生は他者を理解しようとする時や相手とのコミュニケーションを図ろうとする際には血液型を性格判断に用いようとする傾向が出てくるが自分のことを自己分析する際には血液型を性格判断に用いようとする傾向が低いことが言えるまた娯楽と言った雑誌などに記載されているような占いやテレビの特集といったようなメディアが作った血液型による性格判 7

8 断に対しては比較的女子大生は関心が高い傾向にあることが分かった先行研究において血液型に対する性格判断は科学的根拠のないものされていたが女子大は他者の性格を理解する上で血液型における性格判断は目安程度に使用することが分かったが自己分析する上での血液型における性格判断はほぼ使用しないといっても良い結果になったそれは先ほども述べた心理学の作用においてバーナム効果もまず他者が性格を位置づけ思い込みをさせる作用であり自己からくる思い込みではないこの事から女子大生は他者から血液型が A 型だから几帳面だ B 型だからマイペースだと言われればそのような性格と捉えるつまり A 型だからおおざっぱだ B 型だから神経質だと他者から言われれば自分はそのような性格だと判断するが自ら自分は A 型だから几帳面だ B 型だからマイペースと血液型から性格を判断することは今回の結果より女子大生はそのような傾向がないことが言えるでは女子大生は自己理解をどのようにしているのだろうか現代は SNS(twittre facebook instagram) などメディアから自己アピールをするのが主流となっている女子大生は SNS を通して自己の思想やファッション繋がりを求めたり理解したりする傾向がある一部の決まった人間しか会えない現実の世界よりもグローバル化された SNS の世界のほうが共感を得た時の快感が大きくなるのではないかと考えるだからこそ血液型のような科学的根拠のないものよりは常に時代の最先端を進んでいる SNS の方に女子大生は関心度が高くなっているのではないだろうか SNS は血液型のようにパターンが決まったものとは違い様々な意見交換が行われるようになった現代の女子大生は自己理解をするためのツールが多く存在している血液型はその大きなツールの一つにすぎなくなっただけだ私たちは血液型は性格判断において自己他者を理解する上でとても身近な判断材料として考えていたが現代はメディアや SNS の発達により様々な分野において自己理解できる機会が増えたのだと実感したそれは現代は SNS のいいねなど他者からの評価を簡単に得られるようになっていった血液型が廃れていったのではなく自己や他者を評価するツールが多く進化した結果血液型は SNS に浸食されてしまったのだと今回私たちは考える今回の結果より女子大生の自己意識は血液型のような科学根拠のないものではなく SNS のように目で見て自分も他人も評価が分かるようなものに自己意識が向くことと考えられえる女子大生の自己意識は血液型のように決められた性格判断ではなく自己アピールの高評価が重要になってきているのだ A 型だから B 型だからといった評価ではなく個人としての評価を今の女子大生は求めているのではないだろうかだからこそ今回血液型は自己理解ではなく他者理解としての性格判断の材料にすぎない結果となったのではないだろうか今後の課題 8

9 今回の問題点として挙げられるのは実施した血液型性格診断の方の質問紙が質問項目全 27 項目あるところを項目の方が作成時のミスで質問紙から抜けてしまっていたので項目 1-23 までで行ったなので次回からは事前に質問紙が完成した時にチェックするようにすべきだと考える今回有効回答数が 90 人とサンプル数が少なかったので相関が弱かったと考えられるそのためサンプル数を増やすことによってより強い相関がみられる可能性があるのではないだろうかまた今回対象にしたのが女子大生で平均年齢 (19.49 歳 ) といったように年齢層が偏ってしまったので女性を対象としてももっと幅広い年齢層を対象とすることによって結果に変化がみられると考えられるこれらを検討することを今後の課題としたい引用文献 Fenigstein, A., Schwiwe, M.F., & Buss,A.H Public and private self-consciousness : Assessment and theory. Journal of Consulting and Clinical Psychology, 43, 一ノ瀬裕子村田豊久 (1988), 現代女子大学生の心理的特性についての研究, 九州神経精神医学, 44, 岩井勇児鷹野美穂 (1994), 血液型性格判断に対する態度人格的特質及び機能観との関連からー, 愛知教育大学研究報告, 43( 教育科学編 ), 菅原健介 (1984), 自意識尺度 (Self-consciousness scale) 日本語版作成の試み, 心理学研究, 55, 3, 上瀬由美子松井豊 (1991), 血液型ステレオタイプの機能と感情的側面, 日本社会心理学会第 32 回大会発表文集, 参考文献柴田雄企 (2014), 短期大学女子学生の自己価値と自意識, 大分県芸術文化短期大学研究紀要, 51,

<4D F736F F D F4B875488C097A790E690B C78AAE90AC838C837C815B FC92E889FC92E894C5>

<4D F736F F D F4B875488C097A790E690B C78AAE90AC838C837C815B FC92E889FC92E894C5> 演習 Ⅰ A 班対人関係における同調行動と親の期待に添う行動との関連行動との関連親 ( 主な養育者 ) に対する自己アピールと主従的関係の影響についてキーワード : 同調行動親子関係親的自意識主従的関係 Ⅰ. 問題目的同調行動とは誰もが少なからず体験したことや目撃したことのある行動である藤原 (2006) は同調行動を自分とは異なる意見態度行動を周囲から求められたとき迷いながらも周りの意見