Microsoft PowerPoint - 研究紹介2019

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1 現象 法 防災研究所 気象 象災害研究部 暴 気象環境研究分野 乱流 突 境界層 巻 積乱雲 集中豪 メソ対流系 梅 台 熱帯低気圧 温帯低気圧 モンスーン 気陸 相互作 気海洋相互作 現地観測 衛星観測 データ解析 数値モデル 数値実験 数値シミュレーション 教職員 教 授 川裕彦 研究員 Alexandros-Panagiotis Poulidis, 准教授 哲也 Sridhara Nayak, Guangdong Duan 助 教 堀 光章 事務 研究補佐 嘉 中前久美 名 ( 学年 ) 研究テーマ 福原隆彰 (D2, 社会 ) 巻 ダウンバーストと突 の発 機構 呉 品穎 (D1) 対流系の予測可能性に及ぼす地形の影響 柳瀬友朗 (D1) 積雲対流と 規模場との相互作 に関する数値実験 徐盟庚 (M1) 台 の急発達と放射の関係 佐藤宏樹 (M1) 巻について 中七海 (M1) 線状降 帯について

2 当研究室の強み 超 波 速温度計を開発した初代光 寧教授以来の観測技術の伝承 MM5, WRFを いた数値計算のノウハウ蓄積 ひまわりデータのヘビー ユーザーとしての衛星データ利 技術のノウハウ蓄積 多彩な卒業 の進路 プロジェクト型研究による医学 学 科学の諸分野との共同研究

3 修 論 のテーマ (2007-) 分野 題 乱流 Large Eddy Simulationを いた層積雲の崩壊過程についての数値的研究 境界層 塵旋 の発 環境場及び強化過程に関する研究突 中 エクマン層内ストリーク構造の形成メカニズムの解明 積乱雲 豪 巻 メソ対流系 強 イベントに着 した冬期の庄内平野における の時空間変動の解析実在都市における境界層乱流の時空間構造に対する解析 関東平野において夏期の午後に発 する局地豪 の発 環境場に関する研究 アメダスデータを いた集中豪 事例の抽出とその特徴に関する研究 スコールラインの 収 解析 台 8019 号に伴う 巻に関する数値実験 濃尾平野における夏季の降 特性とその発 環境場について 近畿地 における夏季の降 特性とその環境場に関する研究 解像度レーダーデータ及び数値実験による局地豪 の発 機構に関する研究 巻様渦の遷移に関する数値実験 解像度放射対流平衡実験における積雲アンサンブルの統計的性質

4 分野 梅 モンスーン 台 熱帯低気圧 低気圧 衛星 題 梅 期における降 量の変動と 蒸気移流に関する研究 チベット 原上の 蒸気起源に関する研究 梅 期に北陸地 で発 する停滞性降 系の環境場に関する解析 海 陸 部での寒候期における降 の 変化特性と総観場との関係 北 太平洋上におけるメソ対流系の併合と熱帯低気圧の発 2004 年台 16 号と 18 号の発達における 気 - 海洋相互作 多 形眼を伴う台 SONGDA(2004) のエネルギー解析 強 下の海 粗度変化による台 の強度への影響に関する数値的研究 台 の強度変化と海洋貯熱量の関係 インド洋の熱帯低気圧の発 に及ぼす MJO の影響に関する研究 : 統計解析及び CINDY2011 期間の事例解析 台 が温帯低気圧化後急速に再発達するときの構造と環境場 本に近づいてから発達する台 の特徴 温暖化による温帯低気圧活動の変化 本域春季の降 特性と総観規模条件の統計解析 MTSAT-1R データを いた 3.7μm 雲反射率の算出 静 気象衛星 MTSAT-2,Fengyun-2E を いた雲粒有効半径算出 法の開発 ひまわり 8 号データを いた地表 温度の算出

5 平成 30 年 7 豪 の発 環境の分析 の 3 間 量 蒸気量の分布 気の不安定さの状況 停滞性降 系の発 箇所

6 平成30年7 豪 のシミュレーション例

7 積雲対流と 規模場との相互作 に関する研究 湿潤 気における, 対流の集団的振る舞い 組織化 規模場との相互作 を 規模 ( 数 m) から 規模 ( 数万 km) まで統 的に理解したい. 解像度放射対流平衡実験により 積雲対流を軸とした放射, 雲, 乱流, 熱 学 学場のマルチスケール相互作 を紐解く. (D1 柳瀬 ) 放射対流平衡下における積雲アンサンブルの統計的性質を定量化. High-Reso Low-Reso

8 各種理想実験例熱帯低気圧 スコールライン 放射対流平衡下の積雲

9 対流系の予測可能性に及ぼす地形の影響 (Slingo and Palmer 2011) 予測可能性 い 予測可能性低い 可降 量 地形 (D1 呉 )

10 台 の急発達と放射の関係 急発達 放射の効果 : 短波放射 : 雲を加熱する 台 発達にネガティブな影響を持つ 波放射 : 雲頂の放射冷却 地表による 波放射の加熱 台 発達にポジティブな効果を持つ Rotunno and Emanuel (1986) 射や 気放射などに基づき台 の急発達メカニズムの解明を 指す (M1 徐盟庚 )

11 興味のある内容 : 規模で激しい渦 ( 巻 上 巻 塵旋 災旋 など ) 最 で 速 100m/s を越えるほどの強 が 定の構造を保ったまま 狭い領域にとどまっている 構造 ( 速度場 学 ) 強 を む仕組み 構造が維持される仕組み 渦度の 成 ( 完全流体なら渦度は 成 消滅しない ) 渦 学 ( エネルギー ) との関連 ( 東洋の ロシアの Змей) 東洋 EpochTimes.jp より 巻 Wikipediaより ロシアの ズメイ Держава Русь より (M1 佐藤 )

12 風と気温の観測 大気境界層の観測 高度 u (ms -1 ) Height (m) w (ms -1 ) Height (m) 超音波風速計による乱流観測 鉛直方向風速成分 平均流方向風速成分 時間 Time (LST) Feb. 3, 2016 w (ms -1 ) u (ms -1 ) 平均流方向 (u) と鉛直方向 (w) の風速成分の時間変化時間 - 高度の図 : ドップラーライダー折れ線グラフ : 超音波風速計 都市近郊における大気境界層の観測 ~ 京都市伏見区宇治川オープンラボラトリー観測鉄塔および露場にて~ ドップラーライダーによる上空の風の観測 ラジオゾンデによる上空観測

13 気候変動に伴う都市強 災害への適応 台 低気圧など極端現象のダウンスケール実験 近畿地 から都市街区スケールへ : 2018 年台 21 号の事例 2018 年台 21 号の領域気象モデルシミュレーション 阪市 南 南 本域 ダウンスケール 近畿地 南 都市に影響を与える極端現象を抽出 気象場から都市街区スケールへダウンスケール 近未来を想定した擬似温暖化実験 強 災害リスクを街区スケールで評価 街区内気流シミュレーション 街区内での最 速分布

14 サブサヘル半乾燥地帯の 災害 資源 衛星データ 現地観測 モデル 気象モデル

15 ガーナ国における 量予報精度検証 衛星観測 予報 メソ気象モデルを いた数値天気予 報を っている 予報の降 量が観 測よりも少ない ラジオゾンデによる水蒸気の検証 モデルの地 付近の 蒸気量 が観測より少ない モデルの 蒸気量の修正が必要

16 熱帯の積雲活動の観測とモデリング 船舶によるインド洋上での気象 海象観測 (2011 年 ) 海 陸域での季節内変動に関する国際研究 Years of Maritime Continent (YMC) へ

17 統合的気候モデル 度化研究プログラム : 統合的ハザード予測

18 過去災害のハザード分析と気候変動要因の評価 過去ハザード 平成3年台 19号 平成16年台 18号 平成28年台 7/9/10/11号 豪 系 台 本全国でのハザード評価 台 ノモグラム 平成26年2 爆弾低気圧豪雪 伊勢湾台 狩野川台 第 室 台 平成12年東海豪 平成26年8 豪 平成27年9 関東 東北豪 降 系発 域 ハザード分析 態系への影響の分析 モデル/ 法開発 ダウンスケール 実験 経路アンサン ブル実験 擬似温暖化 実験 気候変動 影響評価

19 灰の 気拡散シミュレーション 次世代 研究 材育成総合プロジェクト 桜島 領域気象モデルによる 灰の 気拡散シミュレーション 近傍での降灰に着 した計算地形の影響 噴煙 度の影響桜島と周囲の地形は 灰の輸送と降灰に影響を及ぼす 近傍では 岳波により 灰を上空にとどめる の下流側では特定の 向に降灰が集中する

20 気象環境学 ひとりひとりの個 の興味ベースの研究暴主な研究テーマ 台 豪 強 巻など暴 現象の基礎研究 地球温暖化時の極端現象 ( 台 豪 ) と災害影響評価 爆弾低気圧による気象 海象災害 熱帯積雲対流の組織化と熱帯低気圧の発 発達過程 境界層乱流の観測と気象モデル /LESモデル融合研究 気候変動に伴う都市災害への適応 マングローブ林による台 潮の減災効果と気候変動影響評価 サブサヘル半乾燥地での気象 災害 資源 ナミビア砂漠化に関わる 間活動影響研究 アジアダスト現象 ( 砂 ) の発 輸送過程 乾燥地ワジ流域の 資源管理 放射性物質による環境汚染 灰の 気拡散 沈着と 防災

21 連絡先 川 研究室 Web: 学希望者向け情報 今 のスライド

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