Microsoft Word - 09JSSNSF_Masai.DOC

Size: px
Start display at page:

Download "Microsoft Word - 09JSSNSF_Masai.DOC"

Transcription

1 二国間交流事業セミナー報告書 ( 様式 5) 平成 21 年 6 月 30 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 セミナー代表者所属 部局財団法人東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所 ( ふりがな ) 職 氏名参事研究員正井久雄 1. 事業名相手国名 ( スイス ) とのセミナー ( 振興会対応機関 : SNSF ) 2. セミナー名細胞増殖と細胞周期進行における染色体ダイナミクス制御の分子機構 3. 期間平成 21 年 5 月 14 日 ~ 平成 21 年 5 月 17 日 (4 日間 ) 4. 開催地 ( 都市名と会場名 ) スイス Villars Hotel Eurotel Victoria 5. 参加者数日本側 14 名 ( 代表者を含む ) 相手国側 20 名計 35 名 その他の国 1 名 - 1 -

2 6. セミナー参加者 (1) 日本側参加者 ( 振興会により経費を負担された参加者に * 印を付けてください ) 氏名所属 部局 職名専門 升方久夫 * 大阪大学大学院, 理学研究科生物科学専攻, 教授 荒木弘之 * 田中誠司 大学共同利用機関法人, 情報システム研究機構 国立研究所, 教授 同上, 助教 滝澤温彦 * 大阪大学大学院, 理学研究科生物化学専攻, 教授 太田邦史 * 上野勝 * 東京大学大学院, 総合文化研究科広域科学専攻, 教授 広島大学大学院, 先端物質科学研究科, 准教授 生命 認知科学 分子生命機能科学 武田俊一 * 京都大学大学院, 医学研究科, 教授 放射線 原田昌彦 * 平野達也 * 東北大学大学院, 農学研究科応用生命科学専攻, 准 教授 独立行政法人, 理化学研究所, 主任研究員 榎本武美 * 東北大学大学院, 薬学研究科生命薬学専攻, 教授 遺伝子薬学 和賀祥 * 日本女子大学, 理学部物質生物科学科, 准教授 篠原美紀 * 大阪大学 タンパク質研究所 准教授 柳田充弘 京都大学 大学院生命科学研究科 主任研究員 正井久雄 * 財団法人東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合 研究所 参事研究員 (2) 相手国側セミナー代表者 所属 職名 氏名 Friedrich Miescher Institute. プロジェクトリーダー 島田健士 - 2 -

3 (3) 相手国参加者 ( 代表者の氏名の前に 印を付してください また 振興会により経費を負担された参加者 に * 印を付けてください ) 氏名所属 職名専門 Primo Schar David Shore Josef Jiricny Erich Nigg Fritz Thoma Viesturs Simanis Angelos Constantinou Joachim Lingner Susan M. Gasser Ulrich Hubscher Masaoki Kohzaki Matthias Peter Massimo Lopes Michael Hall Manuel Stucki Jurg Kohli Christian Frei Sophie Martin Nicolas Thomä Kenji Shimada Dept.of Biomedicine, Univ. of Basel, Professor Dept. of Molecular Biology, Univ. of Geneva, Professor Inst. of Mol. Cancer Res., Univ. of Zurich, Professor Biozentrum, Univ. of Basel, Professor, Director Inst. of Cell Biology, ETH, Professor ISREC, Fac. of Life Sciences EPFL, Associate Professor Dept. of Biochemistry Univ. of Lausanne, SNSF assistant professor ISREC, School of Life Sciences EPFL, Associate professor Friedrich Miescher Institute, Professor, Director Inst. of Veterinary Biochem. and Mol. Biol. Univ. of Zurich, Professor, Director Dept. of Molecular Biology, Univ. of Geneva, Postdoc. Inst. of Biochemistry, ETH, Professor Inst. of Mol. Cancer Res., Univ. of Zurich, SNSF assistant Professor Biozentrum, University of Basel, Professor Inst. of Veterinary Biochem. and Mol. Biol. Univ. of Zurich, Principal investigator Inst. of Cell Biology, Univ. of Bern, Professor Institute of Cell Biology, ETH, SNSF assistant Professor Center for Integrative Genomics, Univ. of Lausanne, SNSF assistant Professor Friedrich Miescher Institute, Group leader Friedrich Miescher Institute, Project leader Mol. Medical Biology Mol. Medical Biology Cell Biology Mol. Biol. Genetics Cell Biology Biochemistry - 3 -

4 (4) 日本または相手国以外の国の参加者 氏名所属 職名専門 Rolf Jessberger Dresden University of Technology, Professor (Germany) Mol. Cellular Biology 7. セミナー概要 ( セミナーの目的 内容 成果等を簡潔に記載してください ) 細胞の安定した増殖 分化を維持するには 細胞周期の制御 染色体 DNA の複製と娘細胞への正確な分配が必須である これらの現象をつかさどる分子メカニズムは 近年の がん 老化 疾患の生物学の主要なトピックであり 日本およびスイスはこれらの分野において 世界をリードする立場にある 本セミナーは DNA 複製と修復 染色体構築 細胞分裂と増殖の制御を 細胞生物学的に研究する日本 スイスの研究者が最新の成果を発表議論し それぞれの斬新なアイデアを交換し お互いの研究をさらに発展させること また日本 -スイス国間の共同研究を促進することを目的として行われた 本セミナーでは 遺伝子の複製とその正確な娘細胞の分配 遺伝子情報の維持とその発現 細胞成長と細胞周期などの包括的な分野を対象とし 日本とスイス両国の研究者から最新の知見が発表され セミナー期間中を通して活発に論議された DNA 遺伝情報は生命の設計図であり 細胞周期のS 期には正確に1 回だけ複製されなければならない 本セミナーでは DNA 複製開始メカニズムについて 特に S 期開始を促進する 2 つのキナーゼ (CDK DDK) 複製チェックポイント因子 (MRC1) ヒストン修飾因子(RPD3) 生育温度による制御が議論された また RNA 分子を介した複製因子 ORC の複製開始点への結合の可能性も示された 複製した DNA は互いに密着して姉妹染色分体を形成する DNA 複製から姉妹染色分体形成の過程にいたるメカニズムの提案と それにかかわる因子 (And1 Tim1) の解析が発表された また複製の伸長を促進する因子 (FACT) の解析が発表された 細胞内外のさまざまな要因により DNA 複製進行阻害や DNA 損傷を受けた際に DNA 複製フォークを安定に保つことは DNA 複製の完了すなわち細胞の生存に必須である DNA 複製ストレスが生じた際の DNA 構造 複製フォークの安定性をつかさどる因子 (RecQ RPA) 損傷を受けた DNA から複製を完了するために必要な仕組みとそれに関わる因子 (Rtt101 FANCM,FANCI-D2) について最新の知見が発表論議された 染色体は M 期に入ると高度に凝縮し 細胞内において赤道面への整列 M 期後期での両極への移動 娘細胞への分配というダイナミックな挙動を示し 細胞は G1 期へと移行する 染色体分配に重要な役割を果たす中心体の PLK4 を介した複製と新規スピンドル結合タンパク質の検索と解析 姉妹染色分体の解離と分配を制御する分子 (SGO1,WAPL,PDS5,TopII,condensin) の働き M-G1 移行を制御する分子機構 (SIN) について発表された また栄養状態や細胞サイズが細胞周期 染色体分配を制御する因子 (TOR,TEL2,POM1) とその働きが論議された DNA はヒストンタンパク質に折りたたまれ クロマチンとして細胞核内に存在している クロマチンの修飾やテロメア末端のテロメレースを介した特殊な複製と保護 セントロメアのクロマチン構造維持は 娘細胞への正確な遺伝子情報伝達と密接に関わっている 分裂酵母 Swi6-HP1 を介したセントロメアの複製を促進する仕組み テロメア末端から転写される RNA(TERRA) によるテロメアの複製制御 またテロメア末 - 4 -

5 端の複製を安定に保つために必要な因子 (POT1, RECQ) とテロメアを核膜につなぎとめる因子 (Ebp2, Rrs1, Siz2) を解析した知見が発表された 細胞は DNA 損傷や染色体複製と分配の異常を監視し細胞周期の進行を妨げる機構 チェックポイントを携えている 2 本鎖切断損傷の構造と類似している染色体末端のテロメアが いかにチェックポイントを回避するか そのメカニズムをつかさどる分子 (Rif2,Tbf1) について発表された また高等真核細胞のチェックポイントの活性伝達に必須な因子 (MDC1) のダイマー形成のメカニズムと意義について議論された DNA 組換えは 減数分裂期には 遺伝的なプログラムの元におこり 遺伝子多様性の発生の源となる また 体細胞分裂期には 2 本鎖切断などの重篤な DNA 損傷の修復に関与するとともに 異常な組換えはゲノム不安定性の増加の原因ともなる DNA 修復も 正確な DNA 遺伝情報の娘細胞への伝達にとって重要な役割をはたす セミナーでは分裂酵母の減数分裂期の組換えを促進する因子 (Hop1, Mek1, Rec10) について発表があった また 減数分裂期特異的な SMC1βが果たす哺乳細胞の減数分裂期の制御と染色体の維持について発表された 相同組換え修復と非相同末端結合 (NHEJ) 修復の活性は細胞周期によって異なるが G2 期に NHEJ 活性が CDK を介した Lif1 リガーゼのリン酸化により制御されていることが示された 我々の細胞は常に活性酸素や UV などの細胞内外からのダメージにさらされており これらの DNA 損傷を効率的に除くヌクレオチド除去修復 (NER) 塩基除去修復(BER) 機構を持っている セミナーでは DDB1/2 が損傷 DNA を認識する分子構造解析と DDB と XPC の結合と損傷部位への保持という点から NER センサータンパク質の性質に迫った研究発表 またクロマチンと RNA 転写が NER に及ぼす効果を探った研究発表がなされた 8-oxoguanin などの酸化塩基修飾された DNA を正確に複製するために必要な因子 (Polλ RPA PCNA) の働きを示した発表があった また 免疫グロビン遺伝子内などに起こる体細胞超変異は BER とミスマッチ修復の両方のシステムが共存して行われることを 的手法でに解析した研究が発表された BER に働くと考えられているチミン DNA グリコシダーゼは 発生に関与する CpG アイランドのメチル化に深く関与していることが条件的に遺伝子欠損を起こす ES 細胞を用いて示された また DNA 修復遺伝子欠損 DT40 細胞を用いた化学物質のスクリーニングが発表され 有用物質の発見にこの手法 (chemical genetics) が効果的であることが示された また 長鎖のノンコーディング RNA が遺伝子の発現を制御していることを明らかにした研究 Swr1 クロマチンリモデリング複合体の一因子 Arp6 が複合体とは別に核構造とリンクした遺伝子発現制御をしている可能性を示した研究が発表された プロテインキナーゼ TOR(target of rapamycin) は 栄養源の有無を感知して細胞成長の制御に中心的な役割を担っている. 本セミナーでは TOR キナーゼの個体レベルでの機能を条件的ノックアウトマウスで追求した研究が発表された また ピルビン酸キナーゼと細胞内の酸素センサーピロリルハイドロキシラーゼの相互作用を解析し 細胞の低酸素状態が解糖系代謝をいかに制御するか その分子的メカニズムに迫った研究が発表された - 5 -

二国間交流事業セミナー報告書 ( 様式 5) 20XX 年 11 月 15 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 セミナー終了 ( 整理会を行う場合は整理会終了後 ) の翌月末 または平成 31 年 4 月末日のいずれか早い方の日までに提出 する必要があり 期限内の日付で作成してください セミナー

二国間交流事業セミナー報告書 ( 様式 5) 20XX 年 11 月 15 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 セミナー終了 ( 整理会を行う場合は整理会終了後 ) の翌月末 または平成 31 年 4 月末日のいずれか早い方の日までに提出 する必要があり 期限内の日付で作成してください セミナー 二国間交流事業セミナー報告書 ( 様式 5) 20XX 年 11 月 15 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 セミナー終了 ( 整理会を行う場合は整理会終了後 ) の翌月末 または平成 31 年 4 月末日のいずれか早い方の日までに提出 する必要があり 期限内の日付で作成してください セミナー代表者所属 部局 大学 研究科研究課題名や研究代表者所属 部局 職 氏名などは 実施計画書と整合性 (

More information

<4D F736F F D F D F095AA89F082CC82B582AD82DD202E646F63>

<4D F736F F D F D F095AA89F082CC82B582AD82DD202E646F63> 平成 23 年 2 月 12 日筑波大学 不要な mrna を選択的に分解するしくみを解明 医療応用への新規基盤をめざす < 概要 > 真核生物の遺伝子の発現は DNA のもつ遺伝情報をメッセンジャー RNA(mRNA) に写し取る転写の段階だけでなく 転写の結果つくられた mrna 自体に対しても様々な制御がなされています 例えば mrna を細胞内の特定の場所に引き留めておくことや 正確につくられなかった

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 多能性幹細胞を利用した毒性の判定方法 教授 森田隆 准教授 吉田佳世 ( 大阪市立大学大学院医学研究科遺伝子制御学 ) これまでの問題点 化学物質の人体および環境に及ぼす影響については 迅速にその評価を行うことが社会的に要請されている 一方 マウスやラットなど動物を用いた実験は必要ではあるが 動物愛護や費用 時間的な問題がある そこで 哺乳動物細胞を用いたリスク評価系の開発が望まれる 我々は DNA

More information

情報解禁日時の設定はありません 情報はすぐにご利用いただけます 基礎生物学研究所配信先 : 岡崎市政記者会東京工業大学配信先 : 文部科学記者会 科学記者会 報道機関各位 2017 年 7 月 25 日 自然科学研究機構基礎生物学研究所国立大学法人東京工業大学 遺伝子撹拌装置をタイミング良く染色体か

情報解禁日時の設定はありません 情報はすぐにご利用いただけます 基礎生物学研究所配信先 : 岡崎市政記者会東京工業大学配信先 : 文部科学記者会 科学記者会 報道機関各位 2017 年 7 月 25 日 自然科学研究機構基礎生物学研究所国立大学法人東京工業大学 遺伝子撹拌装置をタイミング良く染色体か 報道機関各位 2017 年 7 月 25 日 自然科学研究機構基礎生物学研究所国立大学法人東京工業大学 遺伝子撹拌装置をタイミング良く染色体から取り外す仕組み ~ 減数分裂期に相同染色体間の遺伝情報交換を促す高次染色体構造の解体を指揮するシグナリングネットワークを特定 ~ 私たちヒトを含む多くの真核生物では 父親と母親から受け継いだ 2 セットの遺伝情報を持っています この遺伝情報を次世代に伝えるには配偶子と呼ばれる特殊な細胞

More information

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 17 日 独立行政法人理化学研究所 免疫の要 NF-κB の活性化シグナルを増幅する機構を発見 - リン酸化酵素 IKK が正のフィーッドバックを担当 - 身体に病原菌などの異物 ( 抗原 ) が侵入すると 誰にでも備わっている免疫システムが働いて 異物を認識し 排除するために さまざまな反応を起こします その一つに 免疫細胞である B 細胞が

More information

共同研究報告書

共同研究報告書 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 30 4 月 20 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 東海大学 医学部 ( ふりがな ) はだのしんじ職 氏名教授 秦野伸二 1. 事 業 名相手国 ( 中国 ) との共同研究 振興会対応機関 ( NSFC ) 2. 研究課題名 東アジア人における筋萎縮性側索硬化症の発症分子機構の解析 3. 全採用期間 平成 27

More information

Microsoft PowerPoint - DNA1.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - DNA1.ppt [互換モード] 生物物理化学 タンパク質をコードする遺伝子 (135~) 本 PPT 資料の作成には福岡大学機能生物研究室のホームページを参考にした http://133.100.212.50/~bc1/biochem/index2.htm 1 DA( デオキシリボ核酸 ) の化学的特徴 シャルガフ則とDAのX 線回折像をもとに,DAの構造が予測された (Watson & Crick 1953 年 ) 2 Watson

More information

生物時計の安定性の秘密を解明

生物時計の安定性の秘密を解明 平成 25 年 12 月 13 日 生物時計の安定性の秘密を解明 概要 名古屋大学理学研究科の北山陽子助教 近藤孝男特任教授らの研究グループは 光合 成をおこなうシアノバクテリアの生物時計機構を解析し 時計タンパク質 KaiC が 安定な 24 時 間周期のリズムを形成する分子機構を明らかにしました 生物は, 生物時計 ( 概日時計 ) を利用して様々な生理現象を 時間的に コントロールし 効 率的に生活しています

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 25 (2011) 86. 線虫 C. elegans およびマウスをモデル動物とした体細胞レベルで生じる性差の解析 井上英樹 Key words: 性差, ストレス応答,DMRT 立命館大学生命科学部生命医科学科 緒言性差は雌雄の性に分かれた動物にみられ, 生殖能力の違いだけでなく形態, 行動などそれぞれの性の間でみられる様々な差異と定義される. 性差は, 形態や行動だけでなく疾患の発症リスクの男女差といった生理的なレベルの差異も含まれる.

More information

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 6 月 23 日 独立行政法人理化学研究所 独立行政法人科学技術振興機構 細胞内のカルシウムチャネルに情報伝達を邪魔する 偽結合体 を発見 - IP3 受容体に IP3 と競合して結合するタンパク質 アービット の機能を解明 - 細胞分裂 細胞死 受精 発生など 私たちの生の営みそのものに関わる情報伝達は 細胞内のカルシウムイオンの放出によって行われています

More information

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - がんやウイルスなど身体を蝕む病原体から身を守る物質として インターフェロン が注目されています このインターフェロンのことは ご存知の方も多いと思いますが 私たちが生まれながらに持っている免疫をつかさどる物質です 免疫細胞の情報の交換やウイルス感染に強い防御を示す役割を担っています

More information

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること 生化学 責任者 コーディネーター 看護専門基礎講座塚本恭正准教授 担当講座 学科 ( 分野 ) 看護専門基礎講座 対象学年 1 期間後期 区分 時間数 講義 22.5 時間 単位数 2 単位 学習方針 ( 講義概要等 ) 生化学反応の場となる細胞と細胞小器官の構造と機能を理解する エネルギー ATP を産生し 生体成分を作り出す代謝反応が生命活動で果たす役割を理解し 代謝反応での酵素の働きを学ぶ からだを構成する蛋白質

More information

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ PRESS RELEASE(2018/05/16) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授と名古屋市立大学薬学研究科の喜多泰之助 教 白根道子教授 金沢大学医薬保健研究域医学系の西山正章教授らの研究グループは

More information

図 1 ヘテロクロマチン化および遺伝子発現不活性化に関わる因子ヘテロクロマチン化および遺伝子発現不活性化に関わる DNA RNA タンパク質 翻訳後修飾などを示した ヘテロクロマチンとして分裂酵母セントロメアヘテロクロマチンと哺乳類不活性 X 染色体を 遺伝子発現不活性化として E2F-Rb で制御

図 1 ヘテロクロマチン化および遺伝子発現不活性化に関わる因子ヘテロクロマチン化および遺伝子発現不活性化に関わる DNA RNA タンパク質 翻訳後修飾などを示した ヘテロクロマチンとして分裂酵母セントロメアヘテロクロマチンと哺乳類不活性 X 染色体を 遺伝子発現不活性化として E2F-Rb で制御 第 2 章エピジェネティクスと遺伝子発現制御機構 6. ヘテロクロマチン化の分子機構 定家真人, 中山潤一 ヘテロクロマチンは DNA RNA タンパク質からなる高度に凝縮した構造であり 真核生物染色体の維持に必須の領域であるセントロメア テロメアの機能に重要な役割を果たしている 分子レベルの詳細な研究により ヘテロクロマチン化に関わる分子群およびその機構は 発生 分化や細胞周期などに依存した遺伝子特異的な発現の不活性化と共通点が多いことが明らかにされてきた

More information

(3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏名所属 職名 Szilveszter Kovacs Adam Miklosi Marta Gacsi Peter Tamas D

(3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏名所属 職名 Szilveszter Kovacs Adam Miklosi Marta Gacsi Peter Tamas D ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 18 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 中央大学 理工学部 ( ふりがな ) はしもとひでき職 氏名教授 橋本秀紀 1. 事 業 名相手国 ( ハンガリー ) との共同研究 振興会対応機関 ( HAS ) 2. 研究課題名空間知能化による動物行動学に基づく生活空間におけるコミュニケーションモデルの展

More information

Microsoft PowerPoint - 資料6-1_高橋委員(公開用修正).pptx

Microsoft PowerPoint - 資料6-1_高橋委員(公開用修正).pptx 第 1 回遺伝子治療等臨床研究に関する指針の見直しに関する専門委員会 平成 29 年 4 月 12 日 ( 水 ) 資料 6-1 ゲノム編集技術の概要と問題点 筑波大学生命科学動物資源センター筑波大学医学医療系解剖学発生学研究室 WPI-IIIS 筑波大学国際睡眠医科学研究機構筑波大学生命領域学際研究 (TARA) センター 高橋智 ゲノム編集技術の概要と問題点 ゲノム編集とは? なぜゲノム編集は遺伝子改変に有効?

More information

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 27 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 日本大学 理工学部 ( ふりがな ) なかはらあきお職 氏名教授 中原明生 1. 事 業 名相手国 ( ハンガリー ) との共同研究 振興会対応機関 ( HA

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 27 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 日本大学 理工学部 ( ふりがな ) なかはらあきお職 氏名教授 中原明生 1. 事 業 名相手国 ( ハンガリー ) との共同研究 振興会対応機関 ( HA ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 4 月 27 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 日本大学 理工学部 ( ふりがな ) なかはらあきお職 氏名教授 中原明生 1. 事 業 名相手国 ( ハンガリー ) との共同研究 振興会対応機関 ( HAS ) 2. 研究課題名 外場による塑性変形の関与する破壊のメカニズムとその制御 3. 全採用期間 平成

More information

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 20 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 慶應義塾大学 経済学部 ( ふりがな ) 職 氏名 すずきりょうこ 教授 鈴木亮子 1. 事 業 名相手国 ( フィンランド ) との共同研究 振興会対応機関

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 20 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 慶應義塾大学 経済学部 ( ふりがな ) 職 氏名 すずきりょうこ 教授 鈴木亮子 1. 事 業 名相手国 ( フィンランド ) との共同研究 振興会対応機関 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 4 月 20 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 経済学部 ( ふりがな ) 職 氏名 すずきりょうこ 鈴木亮子 1. 事 業 名相手国 ( フィンランド ) との共同研究 振興会対応機関 ( AF ) 2. 研究課題名 会話における言語と相互行為の 単位 : 複数言語からの創発的アプローチ 3. 全採用期間平成

More information

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム 平成 30 年度医科学専攻共通科目 共通基礎科目実習 ( 旧コア実習 ) 概要 1 ). 大学院生が所属する教育研究分野における実習により単位認定可能な実習項目 ( コア実習項目 ) 1. 組換え DNA 技術実習 2. 生体物質の調製と解析実習 3. 薬理学実習 4. ウイルス学実習 5. 免疫学実習 6. 顕微鏡試料作成法実習 7. ゲノム医学実習 8. 共焦点レーザー顕微鏡実習 2 ). 実習を担当する教育研究分野においてのみ単位認定可能な実習項目

More information

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は 2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は 自己複製能と胎盤の細胞に分化する能力を持った胎盤由来の特殊な細胞である 本研究において ヒト胎盤の細胞

More information

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - 私たちの生命維持を行うのに重要な役割を担う微量金属元素の一つとして知られていた 亜鉛 この亜鉛が欠乏すると 味覚障害や成長障害 免疫不全 神経系の異常などをきたします 理研免疫アレルギー科学総合研究センターサイトカイン制御研究グループと大阪大学の研究グループは

More information

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 (1734) 1-3. 細胞膜について正しい記述はどれか 1 糖脂質分子が規則正しく配列している 2 イオンに対して選択的な透過性をもつ 3 タンパク質分子の二重層膜からなる 4

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 26 (2012) 75. 哺乳類のゴルジ体ストレス応答の分子機構の解明 吉田秀郎 Key words: ゴルジ体, 小胞体, 転写, ストレス応答, 細胞小器官 兵庫県立大学大学院生命理学研究科生体物質化学 Ⅱ 講座 緒言細胞内には様々な細胞小器官が存在して細胞の機能を分担しているが, その存在量は細胞の需要に応じて厳密に制御されており, 必要な時に必要な細胞小器官が必要な量だけ増強される.

More information

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析 論文題目 腸管分化に関わる microrna の探索とその発現制御解析 氏名日野公洋 1. 序論 microrna(mirna) とは細胞内在性の 21 塩基程度の機能性 RNA のことであり 部分的相補的な塩基認識を介して標的 RNA の翻訳抑制や不安定化を引き起こすことが知られている mirna は細胞分化や増殖 ガン化やアポトーシスなどに関与していることが報告されており これら以外にも様々な細胞諸現象に関与していると考えられている

More information

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd 分子病理疫学を用いた大腸発癌早期における微生物群ゲノムの解析 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座 研究員五十嵐央祥 ( 共同研究者 ) 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座教授篠村恭久 はじめに近年 分子生物学の進歩により人体に存在する微生物群ゲノム (microbiome) 解析が可能になった 微生物細胞数は人体の細胞数の約 10 倍といわれ 個々の臓器 ( 消化管

More information

背景 私たちの体はたくさんの細胞からできていますが そのそれぞれに遺伝情報が受け継がれるためには 細胞が分裂するときに染色体を正確に分配しなければいけません 染色体の分配は紡錘体という装置によって行われ この際にまず染色体が紡錘体の中央に集まって整列し その後 2 つの極の方向に引っ張られて分配され

背景 私たちの体はたくさんの細胞からできていますが そのそれぞれに遺伝情報が受け継がれるためには 細胞が分裂するときに染色体を正確に分配しなければいけません 染色体の分配は紡錘体という装置によって行われ この際にまず染色体が紡錘体の中央に集まって整列し その後 2 つの極の方向に引っ張られて分配され 報道機関各位 平成 27 年 3 月 6 日 東北大学加齢医学研究所 染色体を集める 風 モーター分子による染色体整列のしくみ ポイント モーター分子 ( 注 1)Kid が 染色体を紡錘体中央へ整列させるのにはたらいていることをヒト細胞で初めて明らかにしました モーター分子 CENP-E は 微小管が安定化すると染色体の整列に寄与することがわかりました Kid と CENP-E という 2 種類のモーター分子が協調的にはたらくことで

More information

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形 AKT活性を抑制するペプチ ド阻害剤の開発 野口 昌幸 北海道大学遺伝子病制御研究所 教授 広村 信 北海道大学遺伝子病制御研究所 ポスドク 岡田 太 北海道大学遺伝子病制御研究所 助手 柳舘 拓也 株式会社ラボ 研究員 ナーゼAKTに結合するタンパク分子を検索し これまで機能の 分からなかったプロトオンコジンTCL1がAKTと結合し AKT の活性化を促す AKT活性補助因子 であることを見い出し

More information

図 1 マウス細胞におけるヘテロクロマチン じて凝集したままの状態を維持しており, 構造的ヘテロク ロマチンと非常によく似た構造を持つと考えられている. 不活性化 X の例では, 染色体レベルでヘテロクロマチン 化するという大きな構造変化を受けるが, 染色体上には ミクロなレベルの不活性化領域が多く

図 1 マウス細胞におけるヘテロクロマチン じて凝集したままの状態を維持しており, 構造的ヘテロク ロマチンと非常によく似た構造を持つと考えられている. 不活性化 X の例では, 染色体レベルでヘテロクロマチン 化するという大きな構造変化を受けるが, 染色体上には ミクロなレベルの不活性化領域が多く ヘテロクロマチン 構造形成と維持の分子メカニズム 中山潤一 ヘテロクロマチンは高度に凝集したクロマチン構造であり, 遺伝子の発現を安定に維持するばかりでなく染色体の機能にも重要な役割を果たしている. ここ数年の研究によって, ヘテロクロマチン構造の分子レベルの理解が飛躍的に進展した. 特にヘテロクロマチンの高次の構造は, ヒストンのメチル化修飾酵素とメチル化されたヒストンを認識して結合するクロマチン蛋白質によって形成されていることが明らかになった.

More information

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ 再発した前立腺癌の増殖を制御する新たな分子メカニズムの発見乳癌治療薬が効果的 発表者筑波大学先端領域学際研究センター教授柳澤純 (junny@agbi.tsukuba.ac.jp TEL: 029-853-7320) ポイント 女性ホルモンが制御する新たな前立腺癌の増殖 細胞死メカニズムを発見 女性ホルモン及び女性ホルモン抑制剤は ERβ 及び KLF5 を通じ FOXO1 の発現量を変化することで前立腺癌の増殖

More information

様式)

様式) 研究報告書 研究課題名 : 細胞膜脂質による分裂軸方向の制御とがん化に伴う変化 ( 研究領域 : 代謝と機能制御 ) 研究者氏名 : 豊島文子 ( 研究期間 : 2005 年 10 月 1 日 ~ 2009 年 3 月 31 日 ) 研究報告書 1. 研究課題名細胞膜脂質による分裂軸方向の制御とがん化に伴う変化 2. 氏名豊島文子 3. 研究のねらい生物が卵からその固有の形を作っていく過程では 個々の細胞が一定の軸方向に沿って分裂する現象が重要な役割を果たす

More information

_PressRelease_Reactive OFF-ON type alkylating agents for higher-ordered structures of nucleic acids

_PressRelease_Reactive OFF-ON type alkylating agents for higher-ordered structures of nucleic acids 令和元年 6 月 20 日 東北大学多元物質科学研究所 DNA の特殊構造選択的な化学修飾に成功反応性 OFF-ON 型核酸アルキル化剤を開発 発表のポイント 創薬標的である核酸の高次構造をピンポイントに化学修飾できる新しいアルキル化剤の開発に成功した 高次構造の例として 抗がん剤の標的であるグアニン四重鎖構造 遺伝性神経筋疾患の一因であるチミン-チミン (T-T) ミスマッチ構造で選択的な化学修飾を実現した

More information

5. 研究組織 (1) 日本側参加者 たかはし高橋 ( ふりがな ) 氏 よしゆき 芳幸 名 所属 職名研究協力テーマ北海道大学獣医学教授牛胚の体外生産 かさい葛西 まごさぶろう 孫三郎 高知大学農学系教授 牛 水牛胚凍結 かない金井 ゆきお幸雄 筑波大学生命環境科学教授 水牛体細胞の保存 あかぎ赤

5. 研究組織 (1) 日本側参加者 たかはし高橋 ( ふりがな ) 氏 よしゆき 芳幸 名 所属 職名研究協力テーマ北海道大学獣医学教授牛胚の体外生産 かさい葛西 まごさぶろう 孫三郎 高知大学農学系教授 牛 水牛胚凍結 かない金井 ゆきお幸雄 筑波大学生命環境科学教授 水牛体細胞の保存 あかぎ赤 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 23 年 7 月 19 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局農業 食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所 ( ふりがな ) ながいたく職 氏名研究領域長 永井卓 1. 事業名相手国 ( タイ ) との共同研究振興会対応機関 ( NRCT ) 2. 研究課題名水牛の生物多様性を維持するための水牛胚の体外生産 操作および保存に関する研

More information

Microsoft PowerPoint - プレゼンテーション1

Microsoft PowerPoint - プレゼンテーション1 A A RNA からタンパク質へ mrna の塩基配列は 遺伝暗号を介してタンパク質のアミノ酸の配列へと翻訳される trna とアミノ酸の結合 RNA 分子は 3 通りの読み枠で翻訳できる trnaは アミノ酸とコドンを結びつけるアダプター分子である (Ψ; プソイドウリジン D; ジヒドロウリジンどちらもウラシルが化学修飾したもの ) アミノアシル trna 合成酵素によって アミノ酸と trna

More information

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D>

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D> PRESS RELEASE(2017/07/18) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 造血幹細胞の過剰鉄が血液産生を阻害する仕組みを解明 骨髄異形成症候群の新たな治療法開発に期待 - 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授

More information

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 Finnish Environment Institute Research Manager Timo Heikki Huttula (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 /

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 Finnish Environment Institute Research Manager Timo Heikki Huttula (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 平成 29 年 7 月 11 日 共同研究代表者所属 部局 東北大学 材料科学高等研究所 ( ふりがな ) すいとうひろし 職 氏名 教授 水藤寛 1. 事 業 名相手国 ( フィンランド ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 閉鎖性水域における水環境問題への総合的アプローチ 3. 全採用期間

More information

卵が時間の余裕をつくり精子の変身を助ける 哺乳類の受精卵特有のしくみを解明 1. 発表者 : 添田翔 ( 沖縄科学技術大学院大学ポストドクトラルスカラー / 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻特任研究員 : 研究当時 ) 大杉美穂 ( 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授 ) 2. 発

卵が時間の余裕をつくり精子の変身を助ける 哺乳類の受精卵特有のしくみを解明 1. 発表者 : 添田翔 ( 沖縄科学技術大学院大学ポストドクトラルスカラー / 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻特任研究員 : 研究当時 ) 大杉美穂 ( 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授 ) 2. 発 卵が時間の余裕をつくり精子の変身を助ける 哺乳類の受精卵特有のしくみを解明 1. 発表者 : 添田翔 ( 沖縄科学技術大学院大学ポストドクトラルスカラー / 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻特任研究員 : 研究当時 ) 大杉美穂 ( 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授 ) 2. 発表のポイント : マウスの卵には 受精時に精子の核を受精卵の核へと変換するための十分な時間を保証する

More information

報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳

報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳 報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳の神経細胞に分化しないように制御している遺伝子を発見しました 発生 再生科学総合研究センター ( 竹市雅俊センター長

More information

核内受容体遺伝子の分子生物学

核内受容体遺伝子の分子生物学 核内受容体遺伝子の分子生物学 佐賀大学農学部 助教授和田康彦 本講義のねらい 核内受容体を例として脊椎動物における分子生物学的な思考方法を体得する 核内受容体遺伝子を例として脊椎動物における遺伝子解析手法を概観する 脊椎動物における核内受容体遺伝子の役割について理解する ヒトや家畜における核内受容体遺伝子研究の応用について理解する セントラルドグマ ゲノム DNA から相補的な m RNA( メッセンシ

More information

図 1. 微小管 ( 赤線 ) は細胞分裂 伸長の方向を規定する本瀬准教授らは NIMA 関連キナーゼ 6 (NEK6) というタンパク質の機能を手がかりとして 微小管が整列するメカニズムを調べました NEK6 を欠損したシロイヌナズナ変異体では微小管が整列しないため 細胞と器官が異常な方向に伸長し

図 1. 微小管 ( 赤線 ) は細胞分裂 伸長の方向を規定する本瀬准教授らは NIMA 関連キナーゼ 6 (NEK6) というタンパク質の機能を手がかりとして 微小管が整列するメカニズムを調べました NEK6 を欠損したシロイヌナズナ変異体では微小管が整列しないため 細胞と器官が異常な方向に伸長し 大学記者クラブ加盟各社文部科学記者会平成 29 年 8 月 9 日科学記者会御中岡山大学 報道解禁 : 平成 29 年 8 月 10 日 ( 木 ) 午後 6 時 ( 新聞は 11 日朝刊より ) 植物細胞が真っすぐ伸びる仕組みを解明 細胞骨格を整理整頓するタンパク NEK6 の働きを解明 岡山大学大学院自然科学研究科の本瀬宏康准教授 高谷彰吾大学院生 ( 博士後期課程 3 年 ) 高橋卓教授のグループは

More information

生物学入門

生物学入門 第 11 章細胞周期と細胞分裂 今まで あまり説明を加えず細胞分裂という言葉を使い 細胞分裂によって染色体は娘細胞に間違いなく同じ数だけ受け渡される と述べてきた ここでは もう少し細胞分裂について調べてみよう 細胞分裂 (cell division) は 核の分裂と細胞質の分裂の2 段階に分けられる 真核生物では 核が分裂するときには染色質が糸状の染色体となって分裂が進行するので 有糸分裂 (mitosis)

More information

法医学問題「想定問答」(記者会見後:平成15年  月  日)

法医学問題「想定問答」(記者会見後:平成15年  月  日) 平成 28 年 5 月 26 日 肺がんに対する新たな分子標的治療を発見! 本研究成果のポイント 肺がんのうち 5% 程度を占める KRAS( 1) 遺伝子変異肺がんは, 上皮間葉移行 ( 2) 状態により上皮系と間葉系の 2 種類に分類される KRAS 遺伝子変異を有する肺がんに対し現在臨床試験中の MEK 阻害薬は, 投与後に細胞表面受容体を活性化することにより効果が減弱され, 活性化される細胞表面受容体は上皮間葉移行状態により異なる

More information

共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1

共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1 2016 年 12 月 19 日 17 時 ~ 記者レクチャー @ 文部科学省 細胞死を司る カルシウム動態の制御機構を解明 - アービット (IRBIT) が小胞体ーミトコンドリア間の Ca 2+ の移動を制御 - 共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1 アポトーシス : プログラムされた細胞死多細胞生物にみられる細胞の死に方の一つ 不要になった細胞や損傷を受けた細胞が積極的に自滅して個体を健全な状態に保つメカニズム

More information

別紙 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 < 研究の背景と経緯 > 近年 自閉症や注意欠陥 多動性障害 学習障害等の精神疾患である 発達障害 が大きな社会問題となっています 自閉症は他人の気持ちが理解できない等といった社会的相互作用 ( コミュニケーション ) の障害や 決まった手

別紙 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 < 研究の背景と経緯 > 近年 自閉症や注意欠陥 多動性障害 学習障害等の精神疾患である 発達障害 が大きな社会問題となっています 自閉症は他人の気持ちが理解できない等といった社会的相互作用 ( コミュニケーション ) の障害や 決まった手 PRESS RELEASE(2016/09/08) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授 西山正章助教

More information

Microsoft PowerPoint - 4_河邊先生_改.ppt

Microsoft PowerPoint - 4_河邊先生_改.ppt 組換え酵素を用いた配列部位 特異的逐次遺伝子導入方法 Accumulative gene integration system using recombinase 工学研究院化学工学部門河邉佳典 2009 年 2 月 27 日 < 研究背景 > 1 染色体上での遺伝子増幅の有用性 動物細胞での場合 新鮮培地 空気 + 炭酸ガス 使用済み培地 医薬品タンパク質を生産する遺伝子を導入 目的遺伝子の多重化

More information

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 The University of Zambia 講師 John Yabe(H H は Kaampwe Muzandu) (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 氏

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 The University of Zambia 講師 John Yabe(H H は Kaampwe Muzandu) (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 氏 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 7 月 12 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 北海道大学 大学院獣医学研究院 ( ふりがな ) ( なかやましょうた ) 職 氏名 助教 中山翔太 1. 事 業 名相手国 ( ザンビア ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 ザンビアのヒト 家畜における毒性金属汚染の解明と家畜の金属汚染低減技術の開発

More information

報道発表資料 2007 年 8 月 1 日 独立行政法人理化学研究所 マイクロ RNA によるタンパク質合成阻害の仕組みを解明 - mrna の翻訳が抑制される過程を試験管内で再現することに成功 - ポイント マイクロ RNA が翻訳の開始段階を阻害 標的 mrna の尻尾 ポリ A テール を短縮

報道発表資料 2007 年 8 月 1 日 独立行政法人理化学研究所 マイクロ RNA によるタンパク質合成阻害の仕組みを解明 - mrna の翻訳が抑制される過程を試験管内で再現することに成功 - ポイント マイクロ RNA が翻訳の開始段階を阻害 標的 mrna の尻尾 ポリ A テール を短縮 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 8 月 1 日 独立行政法人理化学研究所 マイクロ RNA によるタンパク質合成阻害の仕組みを解明 - mrna の翻訳が抑制される過程を試験管内で再現することに成功 - 生命は 遺伝子の設計図をもとにつくられるタンパク質によって 営まれています タンパク質合成は まず DNA 情報がいったん mrna に転写され 次に mrna がタンパク質の合成工場である

More information

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 朝日通雄 恒遠啓示 副査副査 瀧内比呂也谷川允彦 副査 勝岡洋治 主論文題名 Topotecan as a molecular targeting agent which blocks the Akt and VEGF cascade in platinum-resistant ovarian cancers ( 白金製剤耐性卵巣癌における

More information

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血 報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血管に溜まっていくことが動脈硬化の原因となる 3. マクロファージ内に存在するたんぱく質 MafB は

More information

微鏡で観察した際に 他の核内領域に比べて非常に濃く染色される (=DNA 含量に富む ) 領域として 反対に淡く染色されるユークロマチンとの対比から 約 70 年以上も前に定義された言葉である ヘテロクロマチンは 細胞周期を通じて常に分裂期染色体のように凝集したままの状態を維持し 他の染色体領域に比

微鏡で観察した際に 他の核内領域に比べて非常に濃く染色される (=DNA 含量に富む ) 領域として 反対に淡く染色されるユークロマチンとの対比から 約 70 年以上も前に定義された言葉である ヘテロクロマチンは 細胞周期を通じて常に分裂期染色体のように凝集したままの状態を維持し 他の染色体領域に比 VII 細胞核と RNA メタボリズム RNAi とヘテロクロマチン 中山潤一 ヘテロクロマチンは 高度に凝縮したクロマチン構造として知られ セントロメアやテロメアなど染色体の機能ドメインの構築や エピジェネティックな遺伝子発現調節に重要な役割を果たしている 近年 この高次クロマチン構造の形成に 二本鎖 RNA の導入によって相補的な mrna の分解や翻訳抑制が起こる現象として有名な RNA 干渉

More information

(3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏 名 所属 職名 Gautami Bhowmik Raf Cluckers University Lille 1, Associ

(3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏 名 所属 職名 Gautami Bhowmik Raf Cluckers University Lille 1, Associ ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 13 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局大学院多元数理科学研究科 ( ふりがな ) まつもとこうじ 職 氏名 教授 松本耕二 1. 事 業 名相手国 ( フランス ) との共同研究 振興会対応機関 ( CNRS ) 2. 研究課題名 多変数ゼータ関数とその応用 3. 全採用期間 平成 27 年 4 月

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 大道正英 髙橋優子 副査副査 岡 田 仁 克 辻 求 副査 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent transforming growth factor- binding protein-4 is downregulated in breast

More information

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で ( 様式甲 5) 氏 名 髙井雅聡 ( ふりがな ) ( たかいまさあき ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 Crosstalk between PI3K and Ras pathways via 学位論文題名 Protein Phosphatase 2A in human

More information

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム 2014 年 4 月 4 日 東北大学大学院医学系研究科 染色体転座 逆位による白血病の発症機構を解明 染色体異常に起因する疾病の病因解明に向けた新たな解析手法の確立 東北大学大学院医学系研究科の鈴木未来子講師 ( ラジオアイソトープセンター ) 山㟢博未博士 ( 医化学分野 ) 清水律子教授 ( 分子血液学分野 ) 山本雅之教授 ( 医化学分野 東北メディカル メガバンク機構機構長 ) らは 3

More information

<4D F736F F D C668DDA94C5817A8AEE90B68CA45F927D946791E58BA493AF838A838A815B83585F8AB28DD79645>

<4D F736F F D C668DDA94C5817A8AEE90B68CA45F927D946791E58BA493AF838A838A815B83585F8AB28DD79645> 報道機関各位 2017 年 2 月 8 日 大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所国立大学法人筑波大学 精子幹細胞の分化と自己複製を両立する新たなメカニズムの発見 幹細胞は分化シグナルからどのように守られるのか 長期間にわたって多くの精子を作ることは 私たちが子孫を残して命を伝えるための重要な営みで 大もととなる 精子幹細胞 の働きによって支えられています 基礎生物学研究所の徳江萌研究員

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 平成 29 年 6 月 23 日市民公開講座文京シビックセンター がん遺伝子とがん免疫との関係 講師 : 東京医科歯科大学難治疾患研究所ゲノム病理学分野石川俊平 はじめに用語解説 : 遺伝子 ゲノム DNA の関係 ゲノム : 細胞に含まれるすべての遺伝する DNA の情報全体でヒトでは約 30 億塩基 (30 億文字 ) の DNA よりなる 細胞 ゲノム 染色体 : ゲノムの DNA が分割されて折りたたまれた構造で

More information

長期/島本1

長期/島本1 公益財団法人京都大学教育研究振興財団 京都大学教育研究振興財団助成事業成果報告書 平成 28 年 4 月 25 日 会長辻井昭雄様 所属部局 研究科 ( 申請時 ) ips 細胞研究所特定研究員 ( 報告時 ) ETH Zurich Department of Biosystems Science and Engineering ポスドク研究員 氏名島本廉 助成の種類 平成 27 年度 若手研究者在外研究支援

More information

「ゲノムインプリント消去には能動的脱メチル化が必要である」【石野史敏教授】

「ゲノムインプリント消去には能動的脱メチル化が必要である」【石野史敏教授】 プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 平成 26 年 2 月 17 日国立大学法人東京医科歯科大学 ゲノムインプリント消去には能動的脱メチル化が必要である マウスの生殖細胞系列で起こる能動的脱メチル化を明らかに ポイント 将来 精子 卵子になる始原生殖細胞 (PGC) のゲノムインプリント消去に能動的脱メチル化機構が関係することを初めて実証しました この能動的脱メチル化機構には DNA 塩基除去修復反応が関与しています

More information

研究の背景と経緯 植物は 葉緑素で吸収した太陽光エネルギーを使って水から電子を奪い それを光合成に 用いている この反応の副産物として酸素が発生する しかし 光合成が地球上に誕生した 初期の段階では 水よりも電子を奪いやすい硫化水素 H2S がその電子源だったと考えられ ている 図1 現在も硫化水素

研究の背景と経緯 植物は 葉緑素で吸収した太陽光エネルギーを使って水から電子を奪い それを光合成に 用いている この反応の副産物として酸素が発生する しかし 光合成が地球上に誕生した 初期の段階では 水よりも電子を奪いやすい硫化水素 H2S がその電子源だったと考えられ ている 図1 現在も硫化水素 報道解禁日時 : 平成 29 年 2 月 14 日 AM5 時以降 平成 29 年 2 月 10 日 報道機関各位 東京工業大学広報センター長岡田 清 硫化水素に応答して遺伝子発現を調節するタンパク質を発見 - 硫化水素バイオセンサーの開発に道 - 要点 地球で最初に光合成を始めた細菌は 硫化水素を利用していたと推測 硫化水素は哺乳類で 細胞機能の恒常性維持や病態生理の制御に関わるが 詳細なシグナル伝達機構は不明

More information

< 用語解説 > 注 1 ゲノムの安定性ゲノムの持つ情報に変化が起こらない安定な状態 つまり ゲノムを担う DNA が切れて一部が失われたり 組み換わり場所が変化たり コピー数が変動したり 変異が入ったりしない状態 注 2 リボソーム RNA 遺伝子 タンパク質の製造工場であるリボソームの構成成分の

< 用語解説 > 注 1 ゲノムの安定性ゲノムの持つ情報に変化が起こらない安定な状態 つまり ゲノムを担う DNA が切れて一部が失われたり 組み換わり場所が変化たり コピー数が変動したり 変異が入ったりしない状態 注 2 リボソーム RNA 遺伝子 タンパク質の製造工場であるリボソームの構成成分の 本件は文部科学省記者クラブおよび科学記者会 三島記者クラブに配信しています 平成 25 年 8 月 29 日 情報 システム研究機構国立遺伝学研究所 本件の取り扱いについては 下記の解禁時間以降でお願い申し上げます 新聞 : 日本時間 2013 年 8 月 30 日 ( 金 ) 朝刊テレビ ラジオ インターネット : 日本時間 2013 年 8 月 30 日 ( 金 ) 午前 2 時 サーチュイン遺伝子は

More information

糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する 糖鎖の新しい機能を発見 : 補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する ポイント 神経細胞上の糖脂質の糖鎖構造が正常パターンになっていないと 細胞膜の構造や機能が障害されて 外界からのシグナルに対する反応や攻撃に対する防御反応が異常になることが示された 細胞膜のタンパク質や脂質に結合している糖鎖の役割として 補体の活性のコントロールという新規の重要な機能が明らかになった 糖脂質の糖鎖が欠損すると

More information

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 17 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局九州大学 大学院理学研究院 ( ふりがな ) きよかわしょういち職 氏名准教授 清川昌一 1. 事 業 名相手国 ( ガーナ ) との共同研究 振興会対応機関

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 17 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局九州大学 大学院理学研究院 ( ふりがな ) きよかわしょういち職 氏名准教授 清川昌一 1. 事 業 名相手国 ( ガーナ ) との共同研究 振興会対応機関 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 4 月 17 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局九州大学 大学院理学研究院 ( ふりがな ) きよかわしょういち職 氏名准教授 清川昌一 1. 事 業 名相手国 ( ガーナ ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 地球史 / 酸素上昇イベントの解明プロジェクト 3. 全採用期間平成 27

More information

第6号-2/8)最前線(大矢)

第6号-2/8)最前線(大矢) 最前線 免疫疾患における創薬標的としてのカリウムチャネル 大矢 進 Susumu OHYA 京都薬科大学薬理学分野教授 異なる経路を辿る 1つは マイトジェンシグナル 1 はじめに を活性化し 細胞増殖が促進されるシグナル伝達経 路 図1A 右 であり もう1つはカスパーゼやエ 神 経 筋 の よ う な 興 奮 性 細 胞 で は カ リ ウ ム ンドヌクレアーゼ活性を上昇させ アポトーシスが K

More information

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 Oregon Health & Science University Assistant Professor Teo Alan R. (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 /

(2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 Oregon Health & Science University Assistant Professor Teo Alan R. (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 14 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 九州大学 先端融合医療レドックスナビ研究拠点 ( ふりがな ) かとうたかひろ 職 氏名 特任准教授 加藤隆弘 1. 事 業 名相手国 ( アメリカ合衆国 ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 社会的ひきこもり 及び 現代抑うつ症候群(

More information

1. 背景血小板上の受容体 CLEC-2 と ある種のがん細胞の表面に発現するタンパク質 ポドプラニン やマムシ毒 ロドサイチン が結合すると 血小板が活性化され 血液が凝固します ( 図 1) ポドプラニンは O- 結合型糖鎖が結合した糖タンパク質であり CLEC-2 受容体との結合にはその糖鎖が

1. 背景血小板上の受容体 CLEC-2 と ある種のがん細胞の表面に発現するタンパク質 ポドプラニン やマムシ毒 ロドサイチン が結合すると 血小板が活性化され 血液が凝固します ( 図 1) ポドプラニンは O- 結合型糖鎖が結合した糖タンパク質であり CLEC-2 受容体との結合にはその糖鎖が 参考資料配布 2014 年 11 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人東北大学 血小板上の受容体 CLEC-2 は糖鎖とペプチド鎖の両方を認識 - マムシ毒は糖鎖に依存せず受容体と結合 - 本研究成果のポイント レクチンは糖鎖とのみ結合する というこれまでの考え方を覆す CLEC-2 受容体は同じ領域でマムシ毒とがんに関わる糖タンパク質に結合 糖鎖を模倣したペプチド性薬剤の設計への応用に期待

More information

報道関係者各位 平成 26 年 7 月 10 日 国立大学法人筑波大学 多層的ゲノミクス解析により胃癌に特異的な遺伝子調節の変化を発見 ~ 微量臨床検体のゲノム エピゲノム統合解析法を開発 ~ 研究成果のポイント 1. 微量組織のゲノム ( 注 1) エピゲノム ( 注 2) 統合解析法を開発しまし

報道関係者各位 平成 26 年 7 月 10 日 国立大学法人筑波大学 多層的ゲノミクス解析により胃癌に特異的な遺伝子調節の変化を発見 ~ 微量臨床検体のゲノム エピゲノム統合解析法を開発 ~ 研究成果のポイント 1. 微量組織のゲノム ( 注 1) エピゲノム ( 注 2) 統合解析法を開発しまし 報道関係者各位 平成 26 年 7 月 10 日 国立大学法人筑波大学 多層的ゲノミクス解析により胃癌に特異的な遺伝子調節の変化を発見 ~ 微量臨床検体のゲノム エピゲノム統合解析法を開発 ~ 研究成果のポイント 1. 微量組織のゲノム ( 注 1) エピゲノム ( 注 2) 統合解析法を開発しました 2. この手法により ヒトの初期発生に関わる遺伝子が 大人の胃癌組織で異常に活性化されていることが発見され

More information

周期的に活性化する 色素幹細胞は毛包幹細胞と同様にバルジ サブバルジ領域に局在し 周期的に活性化して分化した色素細胞を毛母に供給し それにより毛が着色する しかし ゲノムストレスが加わるとこのシステムは破たんする 我々の研究室では 加齢に伴い色素幹細胞が枯渇すると白髪を発症すること また 5Gy の

周期的に活性化する 色素幹細胞は毛包幹細胞と同様にバルジ サブバルジ領域に局在し 周期的に活性化して分化した色素細胞を毛母に供給し それにより毛が着色する しかし ゲノムストレスが加わるとこのシステムは破たんする 我々の研究室では 加齢に伴い色素幹細胞が枯渇すると白髪を発症すること また 5Gy の 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 上野真紀子 論文審査担当者 主査副査 田賀哲也清水重臣 三浦雅彦 論文題目 Coupling of the radiosensitivity of melanocyte stem cells to their dormancy during a hair cycle ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 1906 年にベルゴニーとトリボンドーが細胞の放射線感受性についての法則を発表して以来

More information

世界初! 細胞内の線維を切るハサミの機構を解明 この度 名古屋大学大学院理学研究科の成田哲博准教授らの研究グループは 大阪大学 東海学院大学 豊田理化学研究所との共同研究で 細胞内で最もメジャーな線維であるアクチン線維を切断 分解する機構をクライオ電子顕微鏡法注 1) による構造解析によって解明する

世界初! 細胞内の線維を切るハサミの機構を解明 この度 名古屋大学大学院理学研究科の成田哲博准教授らの研究グループは 大阪大学 東海学院大学 豊田理化学研究所との共同研究で 細胞内で最もメジャーな線維であるアクチン線維を切断 分解する機構をクライオ電子顕微鏡法注 1) による構造解析によって解明する 世界初! 細胞内の線維を切るハサミの機構を解明 この度 名古屋大学大学院理学研究科の成田哲博准教授らの研究グループは 大阪大学 東海学院大学 豊田理化学研究所との共同研究で 細胞内で最もメジャーな線維であるアクチン線維を切断 分解する機構をクライオ電子顕微鏡法注 1) による構造解析によって解明することに世界で初めて成功しました アクチンは動物細胞内で最も量の多いタンパク質とも言われ 集まってアクチン線維を作ります

More information

-2-

-2- -2- -3- 会場へのアクセス -4- -5- 11 月 21 日 ( 水 ) 9:25 9:30 細胞を創る 研究会 5.0 開会挨拶木賀大介 ( 東京工業大学 ) 9:30 10:30 基調講演 Chair: 木賀大介 ( 東工大 ) 大島泰郎先生 ( 共和化工 環境微生物学研究所 東京工業大学名誉教授 ) 生命の起源と Magic20 10:30 11:30 ポスター発表 ( 奇数番号 )

More information

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http 脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date 2009-03-23 URL http://hdl.handle.net/2433/124054 Right Type Thesis or

More information

2016入試問題 indd

2016入試問題 indd 公募制推薦入試 生物 家政学部食物栄養学科 出題のねらい A 方式 Ⅰ: 生物と遺伝子動物細胞と植物細胞に関して 構造と細胞小器官のはたらきについての理解をみる問題です Ⅱ: ヒトの腎臓ヒトの腎臓に関して 構造とはたらきについての理解をみる問題です 血しょう 原尿 尿のそれぞれに含まれる成分と濃度のデータを通して 濃縮率や再吸収率を計算する力や 計算結果を基に考察する力をみています Ⅲ:DNAの複製とPCR

More information

1 分子細胞生物学 I 1. 授業科目と単位 : 分子細胞生物学 I 講義 2 単位 2. 履修対象者 : D1 から D3 総研大の全研究科学生 3. 授業担当教員 : 担当教員との連絡 (e-mail 電話 FAX 研究室 ): ( 科目責任者 講師 授業担当教員 ) 遺伝学専攻教授仁木宏典 (hniki@lab.nig.ac.jp 電話 055-981-6870,FAX 055-981-6826,

More information

HYOSHI48-12_57828.pdf

HYOSHI48-12_57828.pdf 米倉 シナプス形成機構 3 図2 カドヘリンファミリーの構造 細胞外領域に細胞接着を担う EC ドメインを有している 哺乳動物のカドヘ リンの細胞外領域には EC しか存在していないが 他の動物種では EC 以外 のドメイン構造を有している 細胞内領域は広く種に保存されており βカ テニンと結合し さらに αカテニンを介してアクチン細胞骨格系につなが っている 図3 M ARCM 法の概略 GAL4は

More information

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 奥橋佑基 論文審査担当者 主査三浦修副査水谷修紀 清水重臣 論文題目 NOTCH knockdown affects the proliferation and mtor signaling of leukemia cells ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 目的 : sirna を用いた NOTCH1 と NOTCH2 の遺伝子発現の抑制の 白血病細胞の細胞増殖と下流のシグナル伝達系に対する効果を解析した

More information

RN201402_cs5_0122b.indd

RN201402_cs5_0122b.indd ISSN 1349-1229 No.392 February 2014 2 SCIENCE VIEW SPOT NEWS T FACE TOPICS SCIENCE VIEW STUDIO CAC 10K263 1 3m 4K 13m 10K 2013 1 0.5mm RIKEN NEWS 2014 February 03 PS PS PS 120 04 RIKEN NEWS 2014 February

More information

60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 4 日 独立行政法人理化学研究所 DNA の量によって植物の大きさが決まる新たな仕組みを解明 - 植物の核内倍加は染色体のセット数を変えずに DNA 量を増やすメカニズムが働く - 生命の設計図である DNA が 細胞の中で増えたらどうなるので

60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 4 日 独立行政法人理化学研究所 DNA の量によって植物の大きさが決まる新たな仕組みを解明 - 植物の核内倍加は染色体のセット数を変えずに DNA 量を増やすメカニズムが働く - 生命の設計図である DNA が 細胞の中で増えたらどうなるので 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 4 日 独立行政法人理化学研究所 DNA の量によって植物の大きさが決まる新たな仕組みを解明 - 植物の核内倍加は染色体のセット数を変えずに DNA 量を増やすメカニズムが働く - 生命の設計図である DNA が 細胞の中で増えたらどうなるのでしょうか? その答えは 増えた DNA の量を反映して細胞が大きくなり 大きくなった細胞で構成されている動

More information

( 続紙 1 ) 京都大学 博士 ( 薬学 ) 氏名 大西正俊 論文題目 出血性脳障害におけるミクログリアおよびMAPキナーゼ経路の役割に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 脳内出血は 高血圧などの原因により脳血管が破綻し 脳実質へ出血した病態をいう 漏出する血液中の種々の因子の中でも 血液凝固に関

( 続紙 1 ) 京都大学 博士 ( 薬学 ) 氏名 大西正俊 論文題目 出血性脳障害におけるミクログリアおよびMAPキナーゼ経路の役割に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 脳内出血は 高血圧などの原因により脳血管が破綻し 脳実質へ出血した病態をいう 漏出する血液中の種々の因子の中でも 血液凝固に関 Title 出血性脳障害におけるミクログリアおよびMAPキナーゼ経路の役割に関する研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 大西, 正俊 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date 2010-03-23 URL http://hdl.handle.net/2433/120523 Right Type Thesis or Dissertation

More information

Hi-level 生物 II( 国公立二次私大対応 ) DNA 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造 ア.DNA の二重らせんモデル ( ワトソンとクリック,1953 年 ) 塩基 A: アデニン T: チミン G: グアニン C: シトシン U

Hi-level 生物 II( 国公立二次私大対応 ) DNA 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造 ア.DNA の二重らせんモデル ( ワトソンとクリック,1953 年 ) 塩基 A: アデニン T: チミン G: グアニン C: シトシン U 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造 ア.DNA の二重らせんモデル ( ワトソンとクリック,1953 年 ) 塩基 A: アデニン T: チミン G: グアニン C: シトシン U: ウラシル (RNA に含まれている塩基 DNA にはない ) イ. シャルガフの規則 二本鎖の DNA に含まれる A,T,G,C の割合は,A=T,G=C となる 2.DNA の半保存的複製 ア.

More information

多様なモノクロナル抗体分子を 迅速に作製するペプチドバーコード手法を確立 動物を使わずに試験管内で多様な抗体を調製することが可能に 概要 京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻 植田充美 教授 青木航 同助教 宮本佳奈 同修士課程学生 現 小野薬品工業株式会社 らの研究グループは ペプチドバーコー

多様なモノクロナル抗体分子を 迅速に作製するペプチドバーコード手法を確立 動物を使わずに試験管内で多様な抗体を調製することが可能に 概要 京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻 植田充美 教授 青木航 同助教 宮本佳奈 同修士課程学生 現 小野薬品工業株式会社 らの研究グループは ペプチドバーコー 多様なモノクロナル抗体分子を 迅速に作製するペプチドバーコード手法を確立 動物を使わずに試験管内で多様な抗体を調製することが可能に 概要 京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻 植田充美 教授 青木航 同助教 宮本佳奈 同修士課程学生 現 小野薬品工業株式会社 らの研究グループは ペプチドバーコードという新しい標識を用いて遊離型の 抗体を試験管内で生産し 個体生体内での多様な抗体の結合能を有するモノクロナル抗体を迅速かつ簡単にス

More information

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 7 月 1 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 筑波大学 数理物質系 ( ふりがな ) にしぼりえいじ職 氏名教授 西堀英治 1. 事 業 名相手国 ( デンマーク ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 7 月 1 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 筑波大学 数理物質系 ( ふりがな ) にしぼりえいじ職 氏名教授 西堀英治 1. 事 業 名相手国 ( デンマーク ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 7 月 1 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 数理物質系 ( ふりがな ) にしぼりえいじ職 氏名教授 西堀英治 1. 事 業 名相手国 ( デンマーク ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名精密電子密観測法の開発によるエネルギー材料の構造科学研究 3. 全採用期間 平成 27 7 月

More information

80_表1-4

80_表1-4 Relay Talk おもしろい本 と ためになる本 国立研究開発法人 医薬基盤 健康 栄養研究所 理事長 よね だ よしひろ 米田悦啓 氏 私の恩師であり 千里ライフサイエンス振興財団の初 代理事長を務められた岡田善雄先生は ご存知のよう に 細胞融合現象の発見者であり そのご業績により 文化勲章など 数多くの賞を受賞されています 細胞融 合現象の発見は 約20年の歳月を経て ケーラー博士 つながりました

More information

180520HP生物工学㈼

180520HP生物工学㈼ 生物化学 問題 1. ( 配点率 33/100) 酵素反応に関する下記の問に答えなさい. 下の図は, グルコースからグルコース 6- リン酸を生じるリン酸化反応を触媒する Enzyme A と Enzyme B の基質濃度 [S] と反応初速度 v 0 の関係を模式的に表したものである. (1) Enzyme A と Enzyme B はそれぞれ何か 酵素名を答えなさい. (2) 図中から Enzyme

More information

植物の機能と制御 平成 12 年度採択研究代表者 村田稔 ( 岡山大学資源生物科学研究所教授 ) 植物における染色体機能要素の分子的解析と人工染色体の構築 1. 研究実施の概要植物の染色体は 3つの機能要素 ( セントロメア テロメア 複製起点 ) によって維持されている 本研究では 最も重要な機能

植物の機能と制御 平成 12 年度採択研究代表者 村田稔 ( 岡山大学資源生物科学研究所教授 ) 植物における染色体機能要素の分子的解析と人工染色体の構築 1. 研究実施の概要植物の染色体は 3つの機能要素 ( セントロメア テロメア 複製起点 ) によって維持されている 本研究では 最も重要な機能 植物の機能と制御 平成 12 年度採択研究代表者 村田稔 ( 岡山大学資源生物科学研究所教授 ) 植物における染色体機能要素の分子的解析と人工染色体の構築 1. 研究実施の概要植物の染色体は 3つの機能要素 ( セントロメア テロメア 複製起点 ) によって維持されている 本研究では 最も重要な機能要素 セントロメアについて そのDNA 構造とタンパク質との相互作用を解析し 細胞分裂における 染色体分配

More information

スライド 1

スライド 1 タンパクを知っていますか (1) 2010 年 10 月 29 日 ( 於国立遺伝学研究所 ) 共催静岡県ニュートンプロジェクトターゲットタンパク研究プログラム国立遺伝学研究所 1 タンパクを知っていますか? 生き物から分子へ 国立遺伝学研究所微生物遺伝研究部門 日詰光治 2 今日は何の話? タンパク質 タンパク質って何? 何をしてるの? 例えば どんなものがあるの? 遺伝子とタンパク質の関係って?

More information

Microsoft PowerPoint マクロ生物学9

Microsoft PowerPoint マクロ生物学9 マクロ生物学 9 生物は様々な化学反応で動いている 大阪大学工学研究科応用生物工学専攻細胞動態学領域 : 福井希一 1 生物の物質的基盤 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 2 8. 生物は様々な化学反応で動い ている 1. 生命の化学的基礎 2. 生命の物理法則 3 1. 生命の化学的基礎 1. 結合 2. 糖 脂質 3. 核酸 4.

More information

この研究成果は 日本時間の 2018 年 5 月 15 日午後 4 時 ( 英国時間 5 月 15 月午前 8 時 ) に英国オンライン科学雑誌 elife に掲載される予定です 本成果につきまして 下記のとおり記者説明会を開催し ご説明いたします ご多忙とは存じますが 是非ご参加いただきたく ご案

この研究成果は 日本時間の 2018 年 5 月 15 日午後 4 時 ( 英国時間 5 月 15 月午前 8 時 ) に英国オンライン科学雑誌 elife に掲載される予定です 本成果につきまして 下記のとおり記者説明会を開催し ご説明いたします ご多忙とは存じますが 是非ご参加いただきたく ご案 本件リリース先 文部科学記者会 科学記者会 広島大学関係報道機関 NEWS RELEASE 本件の報道解禁につきましては 平成 30 年 5 月 15 日 ( 火 ) 午後 4 時以降にお願いいたします 広島大学広報グループ 739-8511 東広島市鏡山 1-3-2 TEL:082-424-4657 FAX:082-424-6040 E-mail: koho@office.hiroshima-u.ac.jp

More information

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear インフルエンザウイルスの遺伝の仕組みを解明 1. 発表者 : 河岡義裕 ( 東京大学医科学研究所感染 免疫部門ウイルス感染分野教授 ) 野田岳志 ( 京都大学ウイルス 再生医科学研究所微細構造ウイルス学教授 ) 2. 発表のポイント : インフルエンザウイルスが子孫ウイルスにゲノム ( 遺伝情報 ) を伝える仕組みを解明した 子孫ウイルスにゲノムを伝えるとき 8 本のウイルス RNAを 1+7 という特徴的な配置

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 )

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > platelet derived growth factor (PDGF 血小板由来成長因子)-C,

More information

氏名所属 職名 Dyah Wulan Anggrahini Anggoro Budi Hartopo Hariadi Hariawan Theresia Dwi Amelia Budi Yuli Setianto *(1) (3) 共に代表者は除きます Gadjah Mada University

氏名所属 職名 Dyah Wulan Anggrahini Anggoro Budi Hartopo Hariadi Hariawan Theresia Dwi Amelia Budi Yuli Setianto *(1) (3) 共に代表者は除きます Gadjah Mada University ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 4 月 11 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 神戸薬科大学 薬学部 ( ふりがな ) えもとのりあき 職 氏名 教授 江本憲昭 1. 事 業 名相手国 ( インドネシア ) との共同研究 振興会対応機関 ( DG-RSTHE ) 2. 研究課題名未根治心房中隔欠損症における肺高血圧発症メカニズムの解明と治療法最適化への応用

More information

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス PRESS RELEASE(2015/11/05) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 免疫細胞が自分自身を攻撃しないために必要な新たな仕組みを発見 - 自己免疫疾患の発症機構の解明に期待 -

More information

PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL:

PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL: PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 060-0808 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL 011-706-2610 FAX 011-706-2092 E-mail: kouhou@jimu.hokudai.ac.jp URL: http://www.hokudai.ac.jp クワガタムシの雌雄差を生み出す遺伝子の同定に成功 研究成果のポイント クワガタムシで雌雄差を生み出す遺伝子を同定した

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 酵素 : タンパク質の触媒 タンパク質 Protein 酵素 Enzyme 触媒 Catalyst 触媒 Cataylst: 特定の化学反応の反応速度を速める物質 自身は反応の前後で変化しない 酵素 Enzyme: タンパク質の触媒 触媒作用を持つタンパク質 第 3 回 : タンパク質はアミノ酸からなるポリペプチドである 第 4 回 : タンパク質は様々な立体構造を持つ 第 5 回 : タンパク質の立体構造と酵素活性の関係

More information

胞運命が背側に運命変換することを見いだしました ( 図 1-1) この成果は IP3-Ca 2+ シグナルが腹側のシグナルとして働くことを示すもので 研究チームの粂昭苑研究員によって米国の科学雑誌 サイエンス に発表されました (Kume et al., 1997) この結果によって 初期胚には背腹

胞運命が背側に運命変換することを見いだしました ( 図 1-1) この成果は IP3-Ca 2+ シグナルが腹側のシグナルとして働くことを示すもので 研究チームの粂昭苑研究員によって米国の科学雑誌 サイエンス に発表されました (Kume et al., 1997) この結果によって 初期胚には背腹 報道発表資料 2002 年 5 月 16 日 独立行政法人理化学研究所 科学技術振興事業団 生物の 腹 と 背 を分けるメカニズムの一端を解明 - 体軸形成を担うカルシウムシグナルの標的遺伝子を発見 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) と科学技術振興事業団 ( 沖村憲樹理事長 ) は 東京大学と共同で 生物の初期発生時において 腹 と 背 を決める情報伝達に使われるカルシウムシグナルのメカニズムの一端を明らかにしました

More information

タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能

タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能 タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能 タンパク質の合成 セントラル ドグマによると 遺伝子が持つ情報は タンパク質を合成することで発現 (Expression) される それは 2 段階の反応で進行する DNA 転写 (Transcription) DNA の塩基配列から mrna の塩基配列へ染色体の

More information

原田潤田村陸東佑真井上翼 大阪市立大学 修士課程 2 年で卒業 ( ) 東京大学 修士課程 2 年 ( ) 大阪市立大学 修士課程 2 年 ( ) 大阪市立大学 修士課程 2 年 (2016.9

原田潤田村陸東佑真井上翼 大阪市立大学 修士課程 2 年で卒業 ( ) 東京大学 修士課程 2 年 ( ) 大阪市立大学 修士課程 2 年 ( ) 大阪市立大学 修士課程 2 年 (2016.9 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 7 月 25 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 横浜国立大学 大学院工学研究院 ( ふりがな ) みなみのあきひろ職 氏名准教授 南野彰宏 1. 事 業 名相手国 ( フランス ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 T2K 長基線ニュートリノ振動実験におけるレプトン CP 対称性の破れの探索

More information

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 2 月 19 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス反応を増強する重要分子 PDC-TREM を発見 - 形質細胞様樹状細胞が Ⅰ 型インターフェロンの産生を増幅する仕組みが明らかに - インフルエンザの猛威が続いています このインフルエンザの元凶であるインフルエンザウイルスは 獲得した免疫力やウイルスに対するワクチンを見透かすよう変異し続けるため 人類はいまだ発病の恐怖から免れることができません

More information

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 7 月 12 日 独立行政法人理化学研究所 生殖細胞の誕生に必須な遺伝子 Prdm14 の発見 - Prdm14 の欠損は 精子 卵子がまったく形成しない成体に - 種の保存 をつかさどる生殖細胞には 幾世代にもわたり遺伝情報を理想な状態で維持し 個体を

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 7 月 12 日 独立行政法人理化学研究所 生殖細胞の誕生に必須な遺伝子 Prdm14 の発見 - Prdm14 の欠損は 精子 卵子がまったく形成しない成体に - 種の保存 をつかさどる生殖細胞には 幾世代にもわたり遺伝情報を理想な状態で維持し 個体を 60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 7 月 12 日 独立行政法人理化学研究所 生殖細胞の誕生に必須な遺伝子 Prdm14 の発見 - Prdm14 の欠損は 精子 卵子がまったく形成しない成体に - 種の保存 をつかさどる生殖細胞には 幾世代にもわたり遺伝情報を理想な状態で維持し 個体を発生させるプログラムを進行するという 2 つの特別な仕組みが組み込まれています 生殖細胞のこの特別な能力を支える分子機構の解明は

More information

長寿遺伝子検査マニュアル

長寿遺伝子検査マニュアル 検査番号 採血日 報告日 NSBP-XXXX 長寿遺伝子検査 第 1 回解析結果報告書 サンプル クリニック MIRAI ゲノムラボ 長寿遺伝子 ( サーチュイン遺伝子 ) 検査概要 ゲノム ドクターズ クラブの長寿遺伝子検査では 長寿に働きかけ老化を抑制するとされる サーチュイン (Sirt1) 遺伝子の現在の活性度を測定することが可能です 検査の解析方法と サーチュイン (Sirt1) 遺伝子のご紹介をいたします

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 24(2010) 164. 消化器癌におけるエピジェネティックな microrna 異常の解析 鈴木拓 Key words: 胃癌, 大腸癌,microRNA, DNA メチル化, 癌抑制遺伝子 札幌医科大学医学部内科学第一講座 緒言 microrna( 以下 mirna) は 18 ~ 22 塩基程度の短い non-coding RNA であり, 分化 増殖 アポトーシスなど細胞内の様々なプロセスに重要な役割を担っている

More information

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク 平成 28 年 12 月 19 日 ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 泌尿器科学分野の山本徳則 ( やまもととくのり ) 准教授 後藤百万 ( ごとうももかず ) 教授と札幌医科大学内分泌内科の古橋眞人 ( ふるはしまさと ) 講師

More information

な 本来ユークロマチンとしての特徴を持つ領域が 発生の段階で構造的クロマチンと同様な凝縮構造を取る場合を 選択的 (facultative) ヘテロクロマチンと呼んで区別している クロマチンの基本単位として知られるヌクレオソームは 四種類のヒストン (H2A, H2B, H3, H4) を二個ずつ含

な 本来ユークロマチンとしての特徴を持つ領域が 発生の段階で構造的クロマチンと同様な凝縮構造を取る場合を 選択的 (facultative) ヘテロクロマチンと呼んで区別している クロマチンの基本単位として知られるヌクレオソームは 四種類のヒストン (H2A, H2B, H3, H4) を二個ずつ含 第 1 章エピジェネティクスの制御システム 7.RNA によるクロマチン構造の制御 中山潤一 クロマチン構造は ヌクレオソームを基本単位とした DNA とタンパク質の複合体であり 真核細胞におけるエピジェネティックな遺伝情報の発現や その伝播に必須な構造である このクロマチンの構造変換には ヒストンの修飾やリモデリング因子の働きが知られるが 最近になってタンパク質をコードしない RNA が 様々な生命現象におけるクロマチンの構造変換に必要であることが明らかになってきた

More information