<4D F736F F D F959C8B8C C8BBB95E28F958AEE8F80935F91AA97CA82CC8EC08E7B8A E646F63>

Transcription

1 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について 143 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について The Project of Auxiliary Control Point for Recovery and Reconstruction in response to the Great East Japan Earthquake 測 地 部 後 藤 清, 飯 村 友 三 郎, 日 下 正 明, 野 神 憩, 柏 木 雅 志, 岩 田 和 美, 井 上 武 久, 田 村 孝, 河 和 宏, 沼 川 邦 男 1, 木 村 俊 明 Geodetic Department Kiyoshi GOTO, Yuzaburo IIMURA, Masaaki KUSAKA, Kei NOGAMI, Masashi KASHIWAGI, Kazumi IWATA, Takehisa INOUE, Takashi TAMURA, Hiroshi KAWAWA, Kunio NUMAKAWA, Toshiaki KIMURA 関 東 地 方 測 量 部 川 本 利 一 2, 小 板 橋 勝, 松 尾 健 一, 大 滝 護, 加 古 孝 範 Kanto Regional Survey Dept Riichi KAWAMOTO, Masaru KOITABASHI, Kenichi MATSUO, Mamoru OOTAKI, Takanori KAKO 要 旨 東 日 本 大 震 災 により 被 災 した 地 域 の 道 路 整 備 や 土 地 区 画 整 理 等 の 災 害 復 旧 工 事 及 び 土 地 の 境 界 復 元 等 のために 必 要 な, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 設 置 及 び 既 設 公 共 基 準 点 等 の 改 測 を 平 成 23 年 度 第 一 次 補 正 予 算 により 実 施 したので,その 概 要 を 報 告 する. 1. はじめに 平 成 23 年 3 月 11 日 に 発 生 した 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 ( 以 下, 3.11 地 震 という.)は, 大 津 波 を 発 生 させ 東 北 及 び 関 東 の 太 平 洋 沿 岸 地 域 に 大 きな 被 害 を もたらした.GEONET の 解 析 結 果 から,この 地 震 に より 牡 鹿 半 島 先 端 部 付 近 で 東 南 東 方 向 に 最 大 約 5.3m の 水 平 変 動 及 び 約 1.2m の 沈 降 が 確 認 された. 位 置 の 基 準 である 国 家 基 準 点, 公 共 基 準 点, 地 籍 図 根 点 等 のあらゆる 基 準 点 の 成 果 が 広 範 囲 にわたり 現 状 にあわない 状 態 になったことから, 復 旧 復 興 事 業 のための 基 準 点 の 測 量 成 果 改 定 が 急 務 となった. このため 国 土 地 理 院 では, 当 該 年 度 予 算 に 加 え 平 成 23 年 度 一 次 補 正 予 算 により, 高 度 地 域 基 準 点 測 量, 三 角 点 改 測 ( 図 -1), 高 精 度 三 次 元 測 量 を 実 施 し, 国 家 基 準 点 の 改 定 成 果 を 平 成 23 年 10 月 31 日 に 公 表 し た( 檜 山 他,2011).また, 関 東 地 方 測 量 部 が 補 助 基 準 点 測 量 の 対 象 地 域 で 液 状 化 が 発 生 した 地 域 におい て, 三 角 点 改 測 を 実 施 した. また, 国 土 交 通 省 土 地 建 設 産 業 局 地 籍 整 備 課 ( 以 下, 地 籍 整 備 課 という.)と 国 土 地 理 院 は 協 力 し て, 平 成 23 年 度 一 次 補 正 予 算 により 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 設 置 事 業 を 開 始 した.この 事 業 は, 既 設 の 公 共 基 準 点, 街 区 基 準 点, 地 籍 図 根 点 等 を 改 測 再 設 するとともに, 既 設 点 が 不 足 する 地 域 において は, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 を 新 設 するもので, 事 業 は 既 設 の 基 準 点 状 況 を 把 握 する 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 向 けた 現 地 調 査 業 務 と 測 量 作 業 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 2 段 階 に 分 けて 実 施 される ものである. これらの 事 業 のうち 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 向 けた 現 地 調 査 業 務 を 地 籍 整 備 課 が, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 を 国 土 地 理 院 が 実 施 した. 図 -1 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 に 伴 う 高 度 地 域 基 準 点 測 量 及 び 三 角 点 改 測 実 施 地 域 図 現 所 属 : 1 企 画 部, 2 企 画 部

2 144 国 土 地 理 院 時 報 対 象 地 域 の 選 定 及 び 現 地 調 査 業 務 地 籍 整 備 課 は, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 対 象 地 域 の 選 定, 及 び 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 向 け た 現 地 調 査 業 務 を 次 のとおり 行 った. (1) 対 象 地 域 の 選 定 基 準 1 津 波 により 浸 水 した 地 域 2 早 期 に 災 害 復 旧 事 業 が 必 要 とされる 都 市 部 地 域 (2) 対 象 地 域 の 選 定 上 記 (1)の 基 準 に 基 づき 地 方 公 共 団 体 に 要 望 調 査 を 行 い,50 市 区 町 村 を 選 定 した. [ 岩 手 県 ]12 市 町 村 九 戸 郡 洋 野 町, 久 慈 市, 九 戸 郡 野 田 村, 下 閉 伊 郡 普 代 村, 田 野 畑 村, 岩 泉 町, 宮 古 市, 山 田 町, 上 閉 伊 郡 大 槌 町, 釜 石 市, 大 船 渡 市, 陸 前 高 田 市 [ 宮 城 県 ]19 市 区 町 気 仙 沼 市, 本 吉 郡 南 三 陸 町, 石 巻 市, 牡 鹿 郡 女 川 町, 東 松 島 市, 宮 城 郡 松 島 町, 利 府 町, 七 ケ 浜 町, 塩 竃 市, 多 賀 城 市, 仙 台 市 宮 城 野 区, 若 林 区, 青 葉 区, 泉 区, 太 白 区, 名 取 市, 岩 沼 市, 亘 理 郡 亘 理 町, 山 元 町 [ 福 島 県 ]4 市 町 相 馬 郡 新 地 町, 相 馬 市, 南 相 馬 市,い わき 市 [ 茨 城 県 ]8 市 町 北 茨 城 市, 高 萩 市, 日 立 市, 東 茨 城 郡 大 洗 町, 鉾 田 市, 鹿 嶋 市, 潮 来 市, 神 栖 市 [ 千 葉 県 ]7 市 香 取 市, 我 孫 子 市, 千 葉 市, 市 川 市, 船 橋 市, 習 志 野 市, 浦 安 市 (3) 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 向 けた 現 地 調 査 業 務 対 象 地 域 内 に 既 に 設 置 されている 公 共 基 準 点, 街 区 基 準 点 等 の 基 準 点 状 況 を 確 認 し 基 準 点 調 査 票 に 記 録 すること,また, 既 設 の 公 共 基 準 点 等 が 不 足 する 地 域 において, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 設 置 候 補 地 を 選 定 し, 基 準 点 調 査 票 を 基 に 現 地 調 査 図 及 び 基 準 点 測 量 計 画 図 ( 素 案 )を 作 成 する 業 務 ( 現 地 調 査 業 務 )を 平 成 23 年 9 月 上 旬 から 同 年 10 月 中 旬 までの 期 間 に 18 地 区 で 実 施 した. 現 地 調 査 業 務 に 基 づく 実 施 地 域 図 を 図 -2 に 示 す. 3. 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 概 要 3.1 測 量 の 発 注 機 関, 規 模, 対 象 基 準 点 等 国 土 地 理 院 は, 総 地 区 数 48 地 区, 観 測 ( 設 置 改 測 )を 実 施 した 点 数 6,066 点 の 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 を 行 った.このうち, 岩 手 県, 宮 城 県, 福 島 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 実 施 地 域 図 凡 例 2 級 改 測 3 級 改 測 地 籍 図 根 点 改 測 2 級 相 当 新 設 3 級 相 当 新 設 図 -2 平 成 23 年 度 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 向 けた 現 地 調 査 業 務 に 基 づく 実 施 地 域 図 県 の 地 域 における 測 量 作 業 33 地 区 を 測 地 部 で, 茨 城 県, 千 葉 県 における 測 量 作 業 15 地 区 を 関 東 地 方 測 量 部 で 発 注 した. この 他 に 地 籍 整 備 課 が 5 地 区 61 点 の 観 測 ( 設 置 改 測 )を 行 っており, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 全 体 の 実 施 点 数 は,6,127 点 である. 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 概 要 ( 地 区 別 実 施 点 数 )を 表 -1 に 示 す. 測 量 の 対 象 とした 基 準 点 は 次 のとおりである. (1) 公 共 測 量 の 1 級 基 準 点 ( 特 に 必 要 となった 場 合 に 限 る) (2) 公 共 測 量 の 2 級 相 当 の 基 準 点 2 級 基 準 点, 街 区 三 角 点, 地 籍 図 根 三 角 点, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 (2 級 相 当 ) (3) 公 共 測 量 の 3 級 相 当 の 基 準 点 3 級 基 準 点, 街 区 多 角 点, 地 籍 図 根 多 角 点, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 (3 級 相 当 ) 3.2 測 量 作 業 の 契 約 締 結 までの 状 況 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 作 業 は, 現 地 調 査 業 務 の 結 果 をもとに, 平 成 23 年 10 月 から 設 計 を 開 始 し た.

3 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について 145 表 -1 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 地 区 別 実 施 点 数 地 区 名 設 置 改 測 実 施 点 1 級 2 級 相 当 3 級 相 当 小 計 1 級 2 級 相 当 3 級 相 当 小 計 計 1 岩 手 県 洋 野 久 慈 地 区 岩 手 県 北 部 地 区 岩 手 県 山 田 大 槌 地 区 岩 手 県 宮 古 地 区 岩 手 県 大 船 渡 地 区 宮 城 県 気 仙 沼 A 地 区 宮 城 県 気 仙 沼 B 地 区 宮 城 県 気 仙 沼 C 地 区 宮 城 県 南 三 陸 地 区 宮 城 県 石 巻 A 地 区 宮 城 県 石 巻 B 地 区 宮 城 県 石 巻 C 地 区 宮 城 県 石 巻 D 地 区 宮 城 県 東 松 島 地 区 宮 城 県 松 島 塩 竃 多 賀 城 地 区 宮 城 県 仙 台 泉 A 地 区 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 A 地 区 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 B 地 区 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 C 地 区 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 D 地 区 宮 城 県 仙 台 若 林 A 地 区 宮 城 県 仙 台 若 林 B 地 区 宮 城 県 仙 台 若 林 C 地 区 宮 城 県 仙 台 若 林 D 地 区 宮 城 県 仙 台 青 葉 A 地 区 宮 城 県 仙 台 青 葉 B 地 区 宮 城 県 仙 台 青 葉 C 地 区 宮 城 県 名 取 山 元 地 区 宮 城 県 岩 沼 亘 理 地 区 福 島 県 新 地 A 地 区 福 島 県 新 地 B 南 相 馬 地 区 福 島 県 相 馬 地 区 福 島 県 いわき 地 区 茨 城 県 北 茨 城 A 日 立 地 区 茨 城 県 北 茨 城 B 大 洗 地 区 茨 城 県 高 萩 地 区 茨 城 県 鉾 田 地 区 茨 城 県 潮 来 地 区 茨 城 県 神 栖 地 区 千 葉 県 香 取 地 区 千 葉 県 我 孫 子 船 橋 地 区 千 葉 県 習 志 野 地 区 千 葉 県 千 葉 A 地 区 千 葉 県 千 葉 B 地 区 千 葉 県 千 葉 C 地 区 千 葉 県 千 葉 D 地 区 千 葉 県 市 川 浦 安 A 地 区 千 葉 県 浦 安 B 地 区 国 土 地 理 院 実 施 計 4 1, , ,353 2,340 3,708 6, 岩 手 県 大 船 渡 市 合 足 地 区 岩 手 県 大 船 渡 市 吉 浜 地 区 岩 手 県 陸 前 高 田 市 小 友 地 区 宮 城 県 岩 沼 市 岩 沼 地 区 宮 城 県 名 取 市 閖 上 地 区 地 籍 整 備 課 実 施 計 合 計 15 1, , ,378 2,340 3,733 6,127

4 146 国 土 地 理 院 時 報 測 量 作 業 を 平 成 23 年 度 内 に 完 成 させるためには 早 期 の 契 約 締 結 が 必 須 であることから, 契 約 方 式 を 契 約 までの 期 間 が 短 い 指 名 競 争 入 札 とした. 契 約 締 結 は 11 月 下 旬 及 び 12 月 上 旬 となり, 冬 期 間 の 測 量 作 業 となる.しかし, 太 平 洋 沿 岸 部 は 東 北 地 方 にお いて 最 も 積 雪 が 少 ない 地 域 であることから, 実 施 可 能 と 判 断 した. 3.3 測 量 管 理 業 務 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 業 務 の 精 度 管 理 工 程 管 理 等 の 監 督 を 円 滑 に 行 うために, 監 督 業 務 の 一 部 を 測 量 管 理 業 務 として 社 団 法 人 日 本 測 量 協 会 に 委 託 した. 測 量 管 理 業 務 を 委 託 するにあたり, 事 前 に 測 量 管 理 業 務 実 施 要 領 を 制 定 し,このなかで 主 任 測 量 管 理 員 及 び 測 量 管 理 員 の 資 格 基 準 を 次 のとおり 定 めた. < 主 任 測 量 管 理 員 > 測 量 士 の 資 格 取 得 後, 基 準 点 測 量 に 関 し 8 年 以 上 の 実 務 経 験 に 加 え, 基 本 測 量 若 しくは 公 共 測 量 における 監 督 業 務 若 しくは 測 量 管 理 業 務 ( 監 督 補 助 業 務 を 含 む)の 経 験 又 は, 基 本 測 量 若 しくは 公 共 測 量 における 主 任 技 術 者 の 業 務 を 行 った 経 験 を 有 し, かつ 常 時 勤 務 する 者. < 測 量 管 理 員 > 測 量 士 の 資 格 取 得 後, 基 準 点 測 量 に 関 し 3 年 以 上 の 実 務 経 験 を 有 し,かつ 常 時 勤 務 する 者. なお, 主 任 測 量 管 理 員 は 1 名 が 3 地 区 を 兼 務 し, 測 量 管 理 員 は 13 名 が 配 置 された. 測 量 管 理 業 務 3 地 区 の 対 象 とする 測 量 作 業 につい て, 地 区 数, 測 量 管 理 員 数 及 び 地 区 名 は 次 の(1)~(3) のとおりである. (1) 東 日 本 1 地 区 ( 岩 手 県, 宮 城 県 の 13 地 区 : 測 量 管 理 員 3 名 ) [ 岩 手 県 ] 洋 野 久 慈 地 区, 岩 手 県 北 部 地 区, 山 田 大 槌 地 区, 宮 古 地 区, 大 船 渡 地 区 [ 宮 城 県 ] 気 仙 沼 A 地 区, 気 仙 沼 B 地 区, 気 仙 沼 C 地 区, 南 三 陸 地 区, 石 巻 A 地 区, 石 巻 B 地 区, 石 巻 C 地 区, 石 巻 D 地 区 (2) 東 日 本 2 地 区 ( 宮 城 県 の 16 地 区 : 測 量 管 理 員 5 名 ) [ 宮 城 県 ] 東 松 島 地 区, 松 島 塩 竃 多 賀 城 地 区, 仙 台 泉 A 地 区, 仙 台 青 葉 A 地 区, 仙 台 青 葉 B 地 区, 仙 台 青 葉 C 地 区, 仙 台 宮 城 野 A 地 区, 仙 台 宮 城 野 B 地 区, 仙 台 宮 城 野 C 地 区, 仙 台 宮 城 野 D 地 区, 仙 台 若 林 A 地 区, 仙 台 若 林 B 地 区, 仙 台 若 林 C 地 区, 仙 台 若 林 D 地 区, 名 取 山 元 地 区, 岩 沼 亘 理 地 区 (3) 東 日 本 3 地 区 ( 福 島 県, 茨 城 県, 千 葉 県 の 19 地 区 : 測 量 管 理 員 5 名 ) [ 福 島 県 ] 新 地 A 地 区, 新 地 B 南 相 馬 地 区, 相 馬 地 区,いわき 地 区 [ 茨 城 県 ] 北 茨 城 A 日 立 地 区, 北 茨 城 B 大 洗 地 区, 高 萩 地 区, 鉾 田 地 区, 潮 来 地 区, 神 栖 地 区 [ 千 葉 県 ] 香 取 地 区, 我 孫 子 船 橋 地 区, 習 志 野 地 区, 千 葉 A 地 区, 千 葉 B 地 区, 千 葉 C 地 区, 千 葉 D 地 区, 市 川 浦 安 A 地 区, 浦 安 B 地 区 測 量 管 理 業 務 のイメージを 図 -3 に 示 す. なお, 測 量 管 理 員 からの 業 務 実 施 報 告 等 について は,3.6.3 で 述 べる. 図 -3 測 量 管 理 業 務 のイメージ 3.4 監 督 職 員, 調 査 職 員, 検 査 職 員 の 配 置 (1) 監 督 職 員 監 督 職 員 は, 測 量 管 理 員 と 一 体 となって 契 約 図 書 に 定 められた 事 項 を 円 滑 に 進 めるため, 指 示, 承 諾 又 は 協 議 等 の 監 督 行 為 を 行 うものであり, 測 地 部 発 注 33 物 件 については 総 括 監 督 員 1 名 監 督 員 5 名, 関 東 地 方 測 量 部 発 注 15 物 件 については 総 括 監 督 員 1 名 監 督 員 4 名 の 体 制 で,それぞれの 部 署 の 職 員 が 担 当 した. (2) 調 査 職 員 調 査 職 員 は, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 関 する 測 量 管 理 業 務 の 3 物 件 について, 契 約 図 書 に 定 めら れた 事 項 を 円 滑 に 進 めるため, 指 示, 承 諾 又 は 協 議 等 の 監 督 行 為 を 行 うものであり, 測 地 部 職 員 から 総 括 調 査 員 1 名, 調 査 員 2 名 が 担 当 した. (3) 検 査 職 員 検 査 職 員 は, 納 品 された 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測

5 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について 147 量 及 び 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 に 関 する 測 量 管 理 業 務 の 成 果 品 等 が 契 約 図 書 に 規 定 された 規 格 に 適 合 しているか 否 かの 検 査 を 行 うものであり, 測 地 部 発 注 分 については 職 員 2 名, 関 東 地 方 測 量 部 発 注 分 に ついては 職 員 1 名 が 担 当 した. 3.5 測 量 作 業 の 契 約 締 結 から 測 量 標 の 設 置 まで 測 量 作 業 の 契 約 締 結 から 測 量 標 の 設 置 までの 概 要 は 次 のとおりである 作 業 着 手 時 の 打 合 せ 測 地 部, 関 東 地 方 測 量 部 の 発 注 48 地 区 について, 作 業 着 手 時 の 打 合 せを 行 った. 作 業 着 手 時 の 打 合 せにおいて, 発 注 者 側 から 作 業 上 の 注 意 点 として,1 被 災 地 作 業 用 に 特 別 に 用 意 し たベストを 着 用 して 安 全 対 策 の 徹 底 を 図 ること,2 地 元 住 民 への 作 業 説 明 は 誤 解 を 招 かないよう 行 うこ と,3 適 用 する 作 業 規 程 は,1 級 基 準 点 測 量 及 び 2 級 相 当 の 基 準 点 測 量 については 国 土 交 通 省 公 共 測 量 作 業 規 程 ( 平 成 23 年 3 月 31 日 承 認 : 国 国 地 第 993 号 )を,3 級 相 当 の 基 準 点 測 量 については 補 助 基 準 点 測 量 作 業 規 程 ( 平 成 22 年 9 月 13 日 承 認 : 国 国 地 第 529 号 )( 区 分 は 主 として 宅 地 が 占 める 地 域 ) を 適 用 すること,4 新 設 する 基 準 点 の 金 属 標 につい て 刻 印 文 字 は 測 量 計 画 機 関 と 協 議 すること,5 公 共 基 準 点 の 点 の 記 の 様 式 は 各 計 画 機 関 の 様 式 とする, など 安 全 管 理, 対 外 対 応, 工 程 管 理, 品 質 管 理 等 の 徹 底 について 周 知 を 行 った. 今 回 の 作 業 に 当 たって, 市 区 町 自 体 が 被 災 者 であ ることから, 同 一 市 区 町 を 複 数 の 受 注 会 社 が 担 当 す る 場 合 は, 極 力 市 区 町 に 負 担 がかからないよう, 代 表 する 会 社 を 幹 事 会 社 とし, 交 渉 においては 幹 事 会 社 を 通 して 行 うことを 基 本 とした 選 点 及 び 測 量 標 の 設 置 作 業 着 手 時 の 打 合 せ 後, 現 地 作 業 前 に 提 出 すべき 書 類 が 測 量 管 理 員 経 由 で 提 出 され, 身 分 証 明 書 の 交 付 後 に 現 地 作 業 を 開 始 した. 作 業 現 地 の 多 くは, 津 波 で 浸 水 した 地 域 等 で 被 害 が 極 めて 大 きかった 地 域 であり, 旅 館 等 の 宿 泊 施 設 が 営 業 できない 状 況 であったり, 復 旧 工 事 の 技 術 者 等 で 既 に 満 室 であったりなど, 宿 泊 施 設 の 確 保 が 困 難 であること,また, 東 北 地 方 の 高 速 道 路 の 無 料 措 置 が 実 施 されている 期 間 中 ( 平 成 23 年 6 月 20 日 ~ 平 成 24 年 3 月 31 日 )であることなどから, 現 地 ま で 遠 くても 日 帰 りで 外 業 を 実 施 した 地 区 もあった. 選 点 作 業 を 開 始 するにあたり, 現 地 において, 関 係 機 関 への 挨 拶, 測 量 計 画 機 関 ( 地 方 公 共 団 体 等 ) への 作 業 内 容 の 説 明 と 打 合 せを 行 った. 打 合 せの 主 な 内 容 は, 測 量 計 画 機 関 からの 要 望, 測 量 標 ( 金 属 標 )の 規 格 及 び 点 の 記 様 式 の 確 認, 地 権 者 調 査 等 の 協 力 依 頼 などである. 特 に, 液 状 化 地 域 については, 道 路 敷 地 の 復 旧 工 事 が 進 められていることから, 基 準 点 の 設 置 に 関 し て 関 係 機 関 と 打 合 せを 密 にし, 設 置 した 基 準 点 が 亡 失 とならないよう 配 慮 した. なお, 地 元 関 係 機 関 の 方 には 自 らも 被 災 し,また, 復 旧 工 事 等 の 業 務 で 多 忙 であるにも 関 わらず, 地 権 者 調 査 等 において 多 大 な 協 力 をしていただいた. 次 に, 基 準 点 調 査 票, 現 地 調 査 図, 基 準 点 測 量 計 画 図 ( 素 案 ) 等 の 資 料 及 び 測 量 計 画 機 関 からの 要 望 内 容 に 基 づき, 現 地 において 基 準 点 の 設 置 位 置, 観 測 位 置 を 確 認 再 選 定 し 平 均 図 ( 案 )を 作 成 する. また, 同 時 に 設 置 場 所 の 地 権 者 管 理 者 との 協 議 を 進 める. 測 量 計 画 機 関 の 要 望 として 具 体 的 には, 仙 台 市 か らの 測 量 標 ( 金 属 標 )の 規 格 を 既 存 のものと 統 一, 千 葉 市, 浦 安 市 の 早 期 の 成 果 提 供 などがある. なお, 使 用 する 既 知 点 は, 次 の1~4のとおりと した. 1 電 子 基 準 点,23.11 地 震 後 に 改 測 された 三 角 点, 地 震 後 にパラメータで 成 果 改 定 された 三 角 点. ただし,パラメータで 成 果 改 定 された 三 角 点 を 使 用 するときには, 電 子 基 準 点 を 観 測 網 に 組 み 込 み 三 角 点 成 果 の 点 検 を 行 うこと.4 公 共 基 準 点.ただし, 3.11 地 震 後 に 設 置 されたもので, 実 施 する 基 準 点 測 量 の 上 位 級 のものに 限 る. 埋 設 作 業 は, 地 権 者 ( 管 理 者 )の 要 望, 現 地 の 状 況 などにより,コンクリート 構 造 物 への 貼 り 付 け, 地 上 ( 上 面 舗 装 ), 地 下, 盤 石 有 り, 盤 石 無 しなど 現 地 に 適 応 した 規 格 ( 形 状 )で 実 施 した. なお, 設 置 点 数 は 48 地 区 で 2,358 点 である. 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 金 属 標 の 刻 印 文 字 につい て, 測 量 計 画 機 関 から 要 望 がない 場 合 は, 次 の 形 状 を 標 準 とした. 一 例 として, 福 島 県 相 馬 市 に 設 置 し た 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 構 造 図, 写 真 を 示 す( 図 -4, 写 真 -1,2). 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 金 属 標 は,2 級 相 当,3 級 相 当 いずれも 同 じ 大 きさで, 直 径 が 75 mm, 厚 さが 10 mmである. 金 属 標 は, 大 量 に 作 製 する 前 に 見 本 を 測 量 管 理 員 に 提 出 し,その 形 状 等 が 規 格 に 適 合 して いるかの 点 検 を 受 けた. 埋 設 形 式 は,2 級 相 当 の 基 準 点 については 盤 石 有 り,3 級 相 当 の 基 準 点 については 盤 石 無 しを 標 準 と した. 埋 設 作 業 時 には, 測 量 管 理 員 が 第 1 回 目 の 現 地 立 会 を 行 い, 設 置 状 況 等 の 確 認 を 行 った. 測 量 標 は 主 に, 道 路, 港 湾 関 係 の 公 共 用 地 又 は 施 設 等 の 構 造 物 への 設 置 で, 地 籍 整 備 課 長 名 で 設 置 申 請 を 行 った.なお, 申 請 手 続 きを 簡 素 化 するため, 申 請 書 類 には 電 子 印 影 を 用 いるとともに 文 書 の 発 出

6 148 国 土 地 理 院 時 報 にあたっては, 文 書 番 号 を 含 め 一 元 的 に 管 理 する 工 夫 を 行 った. 観 測 作 業 は, 冬 期 間 につき, 地 区 によっては 降 雪 中 でも 観 測 を 実 施 することもあった.また, 既 知 点, 改 測 点 は 既 設 点 であることから,GPS アンテナタワ ーを 使 用 することも 多 かった( 写 真 -3~6). 表 -2 測 定 方 法 (TS 等 による 観 測 ) 2 級 基 準 点 測 量 ( 国 土 交 通 省 公 共 測 量 作 業 規 程 ) 主 として 宅 地 がしめる 1 級 トータル 2 級 トータル 地 域 ( 補 助 基 作 業 規 程 の 区 分 ステーショ ン,セオドラ イト ステーショ ン,セオドラ イト 準 点 測 量 作 業 規 程 ) 読 定 単 位 図 -4 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 ( 相 馬 市 ) 左 は 金 属 標 の 規 格, 右 は 構 造 図 写 真 -1 写 真 -2 写 真 -1 は, 相 馬 市 の 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 (2 級 相 当 ) 金 属 標 写 真 -2 は, 相 馬 市 の 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 (2 級 相 当 ) 設 置 完 了 ( 近 景 ) 水 平 角 鉛 直 角 距 離 対 回 数 水 平 目 盛 位 置 0,90 0,60, 0, 倍 角 差, 観 測 差 ( 以 内 ) 10,20 20,30 20,30 読 定 単 位 対 回 数 高 度 定 数 の 較 差 ( 以 内 ) 読 定 単 位 1 mm 1 mm 1 mm 1 セットの 読 定 数 2(1 視 準 ) 2(1 視 準 ) 2(1 視 準 ) セット 内 の 較 差 2 cm 2 cm 2 cm ( 以 内 ) セット 数 各 セットの 平 均 値 2 cm 2 cm 2 cm の 較 差 ( 以 内 ) 3.6 観 測 から 測 量 成 果 納 品 まで 観 測, 成 果 品 調 整 観 測 は,1 級 基 準 点 測 量 は GPS 測 量 機 を 使 用 する こととし, 2 級 相 当 及 び 3 級 相 当 の 基 準 点 測 量 につ いては,TS 等 による 観 測,GPS 測 量 機 による 観 測 のどちらかで 行 うこととして, 測 定 方 法 等 の 規 定 内 容 を 表 -2,3 のとおりとした. 今 回 の 作 業 において,6,066 点 ( 設 置, 改 測 )の 観 測 を 行 った.6,066 点 の 内 訳 は,1 級 基 準 点 が 19 点, 2 級 相 当 の 基 準 点 が 3,235 点,3 級 相 当 の 基 準 点 が 2,812 点 である. 1 級 基 準 点 19 点 ( 全 点 ),2 級 相 当 の 基 準 点 3,235 点 ( 全 点 ) 及 び 3 級 相 当 の 基 準 点 457 点 は GPS によ る 観 測 (スタティック 法 )で,3 級 相 当 の 基 準 点 9 点 は GPS による 観 測 (ネットワーク 型 RTK-GPS 法 ) により 実 施 した. また,3 級 相 当 の 基 準 点 2,812 点 のうち,2,346 点 を TS 等 による 観 測 で 実 施 した. 表 -3 測 定 方 法 (GPS による 観 測 ) 観 測 方 法 観 測 時 間 データ 取 得 間 隔 等 級 区 分 及 び 適 用 ( ) 非 適 用 (-)の 別 2 級 基 準 点 測 量 ( 国 土 交 通 省 公 共 測 量 作 業 規 程 ) 主 として 宅 地 がしめる 地 域 ( 補 助 基 準 点 測 量 作 業 規 程 ) スタティック 60 分 以 上 30 秒 以 下 法 短 縮 スタティ 20 分 以 上 15 秒 以 下 - ック 法 RTK-GPS 法 10 秒 以 上 1 秒 - ネットワーク 型 RTK-GPS 法 10 秒 以 上 1 秒 -

7 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について 149 表 -4 街 区 三 角 点 (2 級 相 当 )の 成 果 改 定 量 ( 宮 城 県 石 巻 D 地 区 ) 平 面 直 角 座 標 (10 系 ) 点 名 改 定 成 果 改 定 前 成 果 改 定 量 変 動 量 X(m) Y(m) X(m) Y(m) X(m) Y(m) s(m) 写 真 -3 GPS 観 測 (スタティック) 気 仙 沼 C 地 区 (2 級 相 当 ) 写 真 -4 GPS 観 測 (スタティック) 潮 来 地 区 (2 級 相 当 ) 1003A A A A A A A A 写 真 -5 TS 観 測 仙 台 泉 A 地 区 (3 級 相 当 ) 点 検 測 量 については, 採 用 値 との 較 差 が 許 容 範 囲 を 超 過 したものは 写 真 -6 アンテナタワーを 極 めて 少 なく 良 好 な 結 使 用 した GPS 観 測 果 であった. 山 田 大 槌 地 区 の 既 知 点 成 果 検 定 については, ( 三 等 三 角 点 崎 山 10m) 検 定 機 関 から 網 平 均 計 算 の 入 力 値 誤 り, 偏 心 補 正 計 算 の 符 号 誤 り, 成 果 数 値 データベースの 禁 則 文 字 使 用 などの 指 摘 があった. 納 品 時 に 提 出 された 作 業 実 施 報 告 書 について, 一 部 の 受 注 者 からは, 被 災 地 域 では 復 旧 工 事 が 行 われ ているところが 多 く, 特 に TS 等 の 観 測 において, 選 点 及 び 埋 設 作 業 時 には 確 保 されていた 視 通 が, 観 測 時 には 資 材 の 仮 置 き,トラック ダンプカーの 駐 停 車 等 の 影 響 により 確 保 できなくなり, 再 選 点 を 行 った. との 報 告 があった. 平 時 の 場 合 はこのような ことはまれであるが, 今 回 は 選 点 作 業 後 に 急 遽 復 旧 工 事 が 計 画 されたことによるものである 宮 城 県 石 巻 D 地 区 の 街 区 三 角 点 の 変 動 量 GEONET の 解 析 結 果 から, 最 大 5.3m の 水 平 変 動 が 確 認 されたのは, 電 子 基 準 点 ( 牡 鹿 )である. 今 回 の 測 量 作 業 で 電 子 基 準 点 ( 牡 鹿 )に 最 も 近 い 地 区 は 石 巻 B 地 区 であるが,この 地 区 では 既 設 の 公 共 基 準 点 等 がなく, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 新 設 を 行 っ たため 成 果 改 定 量 ( 変 動 量 )は 算 出 できない. 改 定 量 の 極 めて 大 きい 宮 城 県 石 巻 市 ( 石 巻 D 地 区 ) の 街 区 三 角 点 (2 級 相 当 )8 点 について, 成 果 の 改 定 量 を 算 出 した( 表 -4, 図 -5). 平 成 18 年 1 月 に 設 置 観 測 した 時 から 今 回 の 観 測 ( 平 成 24 年 2 月 )までの 間 に, 東 南 東 方 向 に 約 4.7m 変 動 したことが 分 かる. 図 -5 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 ( 宮 城 県 石 巻 D 地 区 ) 基 準 点 網 図 (2 級 相 当 : は 街 区 三 角 点 ) 測 量 管 理 員 からの 業 務 実 施 報 告 等 < 測 量 管 理 員 の 体 制, 監 督 員 受 注 者 との 連 携 > 社 団 法 人 日 本 測 量 協 会 は, 地 区 単 位 に 正 副 の 測 量 管 理 員 を 配 置 することにより, 常 に 受 注 者 と 対 応 ができるよう 努 めた. 現 地 測 量 作 業 着 手 前 及 び 工 程 毎 に 測 量 管 理 員, 受 注 者 の 現 場 の 意 見 質 問 等 について, 対 応 案 を 添 え て 監 督 員, 調 査 員 へ 提 案 し 指 示 を 仰 ぎ 測 量 管 理 業 務 を 行 った. < 現 場 立 会 > 現 場 立 会 は,48 地 区 とも 選 点 埋 設 作 業 終 了 時 と 実 地 最 終 確 認 時 の 2 回 行 った. 測 量 管 理 員 が 1 地 区 当 たり 現 地 立 会 に 要 した 日 数 は, 移 動 時 間 を 含 めて 埋 設 作 業 終 了 時 が 平 均 で 約 1.25 日, 実 地 最 終 確 認 時 が 平 均 で 約 1.38 日 であった. 写 真 -7 は, 測 量 管 理 業 務 報 告 書 に 添 付 している 現 場 立 会 の 写 真 管 理 の 一 部 で, 千 葉 県 市 川 浦 安 A 地 区 での 埋 設 作 業 後 の 現 場 立 会 時 のものである. 金 属 標 の 向 きが 規 定 どおりに 向 いているか, 適 切 に 設 置 されているか 等 について 現 地 で 確 認 する.

8 150 国 土 地 理 院 時 報 早 期 成 果 の 提 供 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 当 該 地 域 のうち, 仙 台 市 等 防 災 集 団 移 転 が 予 定 される 地 域 とその 周 辺 地 域 について, 官 民 境 界 基 本 調 査 を 早 期 に 実 施 するた め, 地 籍 整 備 課 に 早 期 に 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 成 果 を 提 供 する 必 要 が 生 じた.このことについて, 関 係 する 受 注 者 と 協 議 を 行 った. 対 象 地 域 の 資 料 を 地 籍 整 備 課 から 受 け, 仙 台 市 宮 城 野 A 地 区, 宮 城 野 B 地 区, 若 林 A 地 区, 若 林 B 地 区 に 割 り 当 て 当 該 地 域 の 測 量 作 業 を 優 先 し,4 地 区 とも 平 成 24 年 2 月 末 ま でには 測 量 成 果 ( 暫 定 版 )を 地 籍 整 備 課 へ 提 出 した. これらは, 外 業 の 工 程 を 大 幅 に 変 更 して 対 応 した 地 区 である. 写 真 -7 千 葉 県 市 川 浦 安 A 地 区 ( 現 地 立 会 H24.2.3) ( 測 量 管 理 業 務 報 告 書 一 部 抜 粋 ) また, 写 真 -8 は, 同 様 に 岩 手 県 宮 古 地 区 での 実 地 最 終 確 認 時 の 現 場 立 会 におけるものである. 宮 古 市, 釜 石 市 の 2 級 基 準 点, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 等 の GPS 観 測 において,アンテナのセンタ リング,アンテナ 高 の 測 定 の 確 認 を 行 った. 実 地 最 終 確 認 は,48 地 区 とも 点 検 測 量 の 30% 以 上 について 測 量 管 理 員 立 会 のもとで 行 った. 点 検 値 と 採 用 値 の 差 は 許 容 範 囲 以 内 であり 良 好 な 結 果 であった. 3.8 納 品 成 果 の 検 査 及 び 成 績 表 彰 成 果 の 納 品 は, 平 成 24 年 2 月 が 2 地 区,3 月 が 19 地 区,4 月 が 26 地 区,5 月 が 1 地 区 であった. 納 品 された 成 果 の 検 査 結 果 は, 一 部 修 正 を 要 したもの があったもののほとんどが 良 好 であり, 仕 様 に 適 合 していた. 48 地 区 の 成 績 評 定 の 結 果 は 表 -5 のとおりで,62 点 ~88 点 の 範 囲 にあり, 平 均 は 76.4 点 であった. 70 点 ~79 点 の 範 囲 に 36 地 区 (75%)が 該 当 し, 多 くの 物 件 が 良 好 な 工 程 管 理, 品 質 管 理 のもとに 行 われたと 言 える.また,80 点 ~88 点 の 範 囲 には,10 物 件 (21%)が 該 当 し, 極 めて 良 好 であった. 評 定 点 以 上 ~ 以 下 地 区 数 表 -5 成 績 評 定 点 の 分 布 62~64 65~69 70~74 75~79 80~84 85~ 平 成 24 年 3 月 までに 納 品 になった 21 地 区 のうち, 宮 城 県 仙 台 若 林 A 地 区 及 び 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 B 地 区 を 実 施 した 業 者 が 優 良 業 務 表 彰 ( 院 長 表 彰 )を, 宮 城 県 仙 台 若 林 A 地 区 の 主 任 技 術 者 が 優 良 技 術 者 表 彰 ( 院 長 表 彰 )を 平 成 24 年 7 月 17 日 に 受 賞 した. これら 2 地 区 は, 仙 台 市 からの 早 期 成 果 提 供 の 要 望 に 対 して, 隣 接 地 区 との 調 整, 作 業 工 程 の 柔 軟 な 変 更 を 行 うなど 対 応 するとともに, 優 れた 工 程 管 理, 品 質 管 理 等 の 技 術 力 を 発 揮 したことが 評 価 されたも のである. なお, 平 成 24 年 4 月 と 5 月 に 納 品 の 27 地 区 分 は 平 成 25 年 度 表 彰 の 対 象 となる. 写 真 -8 岩 手 県 宮 古 地 区 ( 実 地 最 終 確 認 ) ( 測 量 管 理 業 務 報 告 書 一 部 抜 粋 ) 4. 測 量 法 の 手 続 き 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 実 施 に 伴 い 測 量 法 の 手 続 きを 次 のとおり 行 った.

9 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について 151 < 第 7 条 >( 測 量 計 画 機 関 ) 測 量 計 画 機 関 は, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 ( 新 設 ), 公 共 基 準 点 ( 改 測 )を 同 一 の 基 準 点 網 とすること, 及 び 測 量 法 の 手 続 きの 簡 素 化 を 図 ることのために, 地 籍 整 備 課, 国 土 地 理 院, 既 設 公 共 基 準 点 の 測 量 計 画 機 関 の 連 名 とした. 地 籍 整 備 課, 国 土 地 理 院 以 外 の 地 区 別 測 量 計 画 機 関 は 表 -6 のとおりである. < 第 14 条 >( 実 施 の 公 示 ) 平 成 23 年 11 月 8 日 付 け 国 地 測 計 第 130 号 より, 岩 手 県, 宮 城 県, 福 島 県, 茨 城 県, 千 葉 県 の 5 知 事 あて 測 量 作 業 実 施 の 通 知 を 行 い, 測 量 作 業 終 了 後 に 第 14 条 2 項 の 規 定 に 基 づき 終 了 の 通 知 を 行 った. < 第 15 条 >( 土 地 の 立 入 及 び 通 知 ) 土 地 の 立 入 時 に 携 帯 する 身 分 証 明 書 は, 測 量 管 理 業 務 については 測 量 管 理 員 13 名 分 を, 測 量 作 業 に ついては 作 業 編 成 された 技 術 者 分 を 交 付 した. < 第 21 条 >( 永 久 標 識 及 び 一 時 標 識 に 関 する 通 知 ) 永 久 標 識 の 設 置 については, 国 土 地 理 院 長 から 岩 手 県, 宮 城 県, 福 島 県, 茨 城 県, 千 葉 県 の 5 知 事 あ て 通 知 を 行 った. < 第 33 条 >( 作 業 規 程 ) 作 業 規 程 は, 下 記 のとおり 既 に 国 土 交 通 大 臣 の 承 認 を 得 たものを 使 用 した. 1 国 土 交 通 省 公 共 測 量 作 業 規 程 ( 平 成 23 年 3 月 31 日 承 認 : 国 国 地 第 993 号 ) 2 補 助 基 準 点 測 量 作 業 規 程 ( 平 成 22 年 9 月 13 日 承 認 : 国 国 地 第 529 号 ) < 第 36 条 >( 計 画 書 についての 助 言 ) 公 共 測 量 実 施 計 画 書 は, 複 数 の 測 量 計 画 機 関 の 連 名 で 国 土 地 理 院 長 あてに 提 出 した( 図 -6). < 第 38 条 >( 国 土 地 理 院 が 行 う 公 共 測 量 ) 第 38 条 では, 第 33 条 第 35 条 第 36 条 第 37 条 三 項 及 び 四 項 の 規 定 は, 国 土 地 理 院 が 実 施 する 公 共 測 量 については, 適 用 しない. となっている が, 測 量 計 画 機 関 は 国 土 地 理 院 だけではないことか ら, 第 38 条 の 規 定 は 適 用 しないこととした. 具 体 的 には, 第 36 条 について, 前 述 のとおり 手 続 きを 行 った. < 第 40 条 >( 測 量 成 果 の 提 出 ) 測 量 成 果 は, 複 数 の 測 量 計 画 機 関 の 連 名 で 国 土 地 理 院 長 あてに 提 出 した. < 第 41 条 >( 測 量 成 果 の 審 査 ) 提 出 された 測 量 成 果 について, 東 北 地 方 測 量 部 及 び 関 東 地 方 測 量 部 において, 公 共 測 量 等 事 務 処 理 規 程 及 び 同 規 定 運 用 基 準 に 基 づき 審 査 を 行 った( 図 -7). < 第 45 条 >( 国 土 地 理 院 が 実 施 する 公 共 測 量 の 測 量 成 果 ) 第 45 条 では, 国 土 地 理 院 が 実 施 する 公 共 測 量 の 測 量 成 果 は インターネットの 利 用 その 他 適 切 な 方 法 により 公 表 しなければならない 旨 を 規 定 している. 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 で 得 られた 成 果 は, 東 北 の 一 部 を 除 いて 本 院 で 基 準 点 成 果 等 閲 覧 サービ ス のシステムへの 登 録 処 理 を 行 い, 平 成 24 年 6 月 中 旬 に 国 土 地 理 院 ホームページにより 公 表 を 開 始 した. 図 -6 測 量 法 第 36 条 手 続 き 公 共 測 量 実 施 計 画 書 の 提 出 の 例 ( 洋 野 久 慈 地 区 )

10 152 国 土 地 理 院 時 報 図 -7 測 量 法 第 41 条 手 続 き 審 査 書 の 例 ( 岩 手 県 洋 野 久 慈 地 区 ) 5. 予 算 の 繰 り 越 し 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 の 設 置 に 関 する 地 権 者 との 協 議 に 不 測 の 期 間 を 要 したことなどから, 予 算 の 繰 越 制 度 ( 事 故 繰 越 )により 48 地 区 中 27 地 区 を 繰 り 越 し, 平 成 24 年 度 初 期 も 引 き 続 き 作 業 ( 内 業 )を 継 続 した. 平 成 24 年 5 月 18 日 に 最 後 の 地 区 の 納 品 が あり,すべての 測 量 作 業 が 完 了 した.これに 伴 い, 測 量 管 理 業 務 3 件 も 繰 り 越 したが, 平 成 24 年 5 月 21 日 に 完 了 した. 6. 測 量 成 果 の 審 査, 提 供 及 び 利 用 状 況 納 品 された 測 量 成 果 は, 測 量 法 第 40 条 に 基 づき, 測 量 計 画 機 関 から 国 土 地 理 院 長 あて 提 出 し,これに 対 して 測 量 法 第 41 条 に 基 づいて 審 査 を 行 い, 審 査 書 により 国 土 地 理 院 長 から 測 量 計 画 機 関 の 長 あて 審 査 結 果 を 通 知 した. 具 体 的 には, 測 地 部 発 注 分 は 東 北 地 方 測 量 部 あて に, 関 東 地 方 測 量 部 発 注 分 は 関 東 地 方 測 量 部 あてに 測 量 成 果 を 提 出 し, 受 理 したそれぞれの 地 方 測 量 部 の 公 共 測 量 担 当 者 が 審 査 し,その 結 果 を 測 量 計 画 機 関 の 長 ( 国 土 地 理 院 長, 地 籍 整 備 課 長, 当 該 市 町 村 長 の 連 名 )あての 審 査 書 にまとめて 通 知 した. 測 量 計 画 機 関 に 提 供 した 測 量 成 果 は, 土 地 区 画 整 理, 道 路 整 備, 宅 地 造 成, 防 災 集 団 移 転 促 進 等 の 復 旧 復 興 事 業 のための 基 準 点 測 量 ( 公 共 測 量 )の 既 知 点 として 使 用 されている. 測 量 成 果 の 利 用 状 況 の 一 部 を 列 挙 する. [1 測 量 計 画 機 関,2 目 的,3 地 域,4 測 量 期 間 ] < 岩 手 県 > 1 陸 前 高 田 市 建 設 部 都 市 計 画 課,2 土 地 区 画 整 理, 3 陸 前 高 田 市 今 泉 地 区,4 平 成 24 年 4 月 ~11 月 1 大 船 渡 市 災 害 復 興 局 土 地 利 用 課,2 土 地 区 画 整 理,3 大 船 渡 市 大 船 渡 町,4 平 成 24 年 6 月 ~10 月 1 大 槌 町 地 域 整 備 部 都 市 整 備 課,2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業 等,3 大 槌 町 町 方 地 区,4 平 成 24 年 7 月 ~ 12 月 1 宮 古 市 都 市 整 備 部 都 市 計 画 課,2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業 等,3 宮 古 市 津 軽 石 赤 前 地 区,4 平 成 24 年 8 月 ~ 平 成 25 年 3 月 < 宮 城 県 > 1 岩 沼 市 建 設 部 復 興 整 備 課,2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業,3 岩 沼 市 押 分 地 区,4 平 成 24 年 4 月 ~ 平 成 25 年 3 月 1 宮 城 県 東 部 土 木 事 務 所,2 道 路 計 画,3 石 巻 市 大 瓜 沢 田 地 区,4 平 成 24 年 3 月 ~10 月 1 女 川 町 復 興 推 進 課,2 都 市 計 画 区 画 整 理,3 女 川 町 市 街 地 全 域,4 平 成 24 年 4 月 ~10 月 1 宮 城 県 気 仙 沼 土 木 事 務 所,2 道 路 災 害 測 量 設 計, 3 南 三 陸 町 折 立 水 戸 辺 長 清 水,4 平 成 24 年 6 月 ~ 平 成 25 年 3 月 1 亘 理 町 復 興 まちづくり 課,2 宅 地 開 発,3 亘 理 町 荒 浜 地 区,4 平 成 24 年 7 月 ~8 月 1 仙 台 市 復 興 事 業 局 復 興 まちづくり 部 移 転 工 事 課, 2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業,3 仙 台 市 宮 城 野 区 岡 田 地 区,4 平 成 24 年 8 月 ~9 月 1 東 松 島 市 復 興 政 策 部 復 興 都 市 計 画 課,2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業,3 東 松 島 市 宮 戸 地 区,4 平 成 24 年 6 月 ~ 平 成 25 年 3 月 1 宮 城 県 東 部 地 方 振 興 事 務 所,2ほ 場 整 備,3 石 巻 市 北 上 町 地 区,4 平 成 24 年 6 月 ~ 平 成 25 年 3 月 1 気 仙 沼 市 産 業 再 生 戦 略 課,2 団 地 の 津 波 防 災 拠 点 市 街 地 形 成 施 設,3 気 仙 沼 市 赤 岩 港 地 区 等,4 平 成 24 年 8 月 ~11 月 < 福 島 県 > 1 新 地 町 復 興 推 進 課,2 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業 等, 3 新 地 町 北 東 部,4 平 成 24 年 6 月 ~10 月 1 福 島 県 相 馬 港 湾 建 設 事 務 所 企 画 管 理 課,2 港 湾 計 画,3 新 地 町 ( 一 部 ),4 平 成 24 年 6 月 ~10 月 1いわき 市 都 市 建 設 部 都 市 復 興 推 進 課,2 土 地 区 画 整 理,3いわき 市 久 之 浜 地 区,4 平 成 24 年 6 月 ~ < 茨 城 県 > 1 茨 城 県 高 萩 土 地 改 良 事 務 所,2ほ 場 整 備,3 高 萩 市 ( 一 部 ),4 平 成 24 年 9 月 ~ 平 成 25 年 3 月 なお,2の 目 的 のことであるが, 多 くは 土 地 区 画 整 理, 防 災 集 団 移 転 促 進 事 業 等 の 各 事 業 に 伴 う 境 界 復 元 のために 実 施 するものである.

11 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 における 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 の 実 施 について おわりに 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 は, 平 成 23 年 10 月 に 設 計 を 開 始 し,11~12 月 に 作 業 着 手, 平 成 24 年 2 ~5 月 に 作 業 完 了 と, 通 常 の 測 量 作 業 ではあまり 実 施 しない 冬 期 間 での 短 期 集 中 的 な 作 業 であった. 地 区 によっては, 測 量 標 の 設 置 等 に 関 して 地 権 者 との 協 議 交 渉 が 思 うように 進 まない 状 況 のなか, また, 被 災 地 域 の 復 旧 工 事 により, 現 場 状 況 が 刻 々 と 変 化 するなかで 計 画 を 変 更 したもの,さらに, 作 業 計 画 立 案 時 に 既 に 他 の 公 共 測 量 が 実 施 されている など, 測 量 の 重 複 を 避 けるために, 計 画 を 変 更 した ものもあった. しかし,48 地 区 の 測 量 作 業 実 施 機 関, 測 量 管 理 業 務 実 施 機 関, 測 量 計 画 機 関 の 3 者 の 連 携, 地 元 の 協 力 により 測 量 作 業 を 完 遂 することができた. この 作 業 に 作 業 実 施 機 関 は, 復 旧 復 興 に 対 する 強 い 使 命 感 を 持 って 参 加 され, 非 常 に 厳 しい 作 業 条 件 であったにもかかわらず, 多 くの 努 力 をしていた だいた. この 測 量 作 業 により, 約 6,000 点 の 基 準 点 を 復 旧 事 業 に 使 用 できるように 整 備 できたことにより, 今 後 の 復 旧 計 画 を 立 案 する 基 礎 の 一 部 が 整 ったといえ る 地 震 により 発 生 した 大 津 波 で 浸 水 した 地 域 や 液 状 化 地 域 等 では, 特 に 被 害 が 大 きいため, 早 期 の 災 害 復 旧 事 業 を 必 要 としている. 地 震 発 生 から 約 1 年 半 余 りが 経 過 した 現 在 において, 土 地 区 画 整 理, 道 路 整 備 等 の 復 旧 事 業 が 進 む 中, 復 旧 復 興 補 助 基 準 点 測 量 による 測 量 成 果 は, 平 成 24 年 4 月 以 降 から 徐 々に 使 用 され, 復 旧 事 業 への 活 用 度 合 いは 上 がっ てきている.この 測 量 作 業 で 得 られた 測 量 成 果 がさ らに 活 用 され 復 旧 事 業 が 進 むことを 期 待 する. 最 後 に, 被 災 されながらもこの 測 量 作 業 にご 協 力 と 応 援 をいただいた 地 方 公 共 団 体, 地 元 住 民 の 方 々 に 厚 くお 礼 を 申 し 上 げます. 表 -6 地 区 別 測 量 計 画 機 関 一 覧 (1~48 は 国 土 地 理 院 実 施 地 区,49~53 は 地 籍 整 備 課 実 施 地 区 ) 地 区 名 測 量 計 画 機 関 名 1 岩 手 県 洋 野 久 慈 地 区 久 慈 市, 洋 野 町 2 岩 手 県 北 部 地 区 野 田 村, 普 代 村, 田 野 畑 村, 岩 泉 町, 釜 石 市 3 岩 手 県 山 田 大 槌 地 区 山 田 町, 大 槌 町, 釜 石 市, 岩 手 県 沿 岸 広 域 振 興 局, 東 北 地 方 整 備 局 三 陸 国 道 事 務 所 4 岩 手 県 宮 古 地 区 宮 古 市 産 業 振 興 部 林 業 課 国 土 調 査 室, 釜 石 市 産 業 振 興 部 水 産 農 林 課 国 土 調 査 推 進 室 5 岩 手 県 大 船 渡 地 区 6 宮 城 県 気 仙 沼 A 地 区 大 船 渡 市, 陸 前 高 田 市, 岩 手 県 沿 岸 広 域 振 興 局 土 木 部 大 船 渡 土 木 センタ-, 東 北 地 方 整 備 局 三 陸 国 道 事 務 所 気 仙 沼 市, 宮 城 県 気 仙 沼 土 木 事 務 所, 宮 城 県 気 仙 沼 振 興 事 務 所, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 気 仙 沼 国 道 維 持 出 張 所 気 仙 沼 市, 陸 前 高 田 市, 宮 城 県 気 仙 沼 土 木 事 務 所, 宮 城 県 気 仙 沼 振 興 事 務 所, 7 宮 城 県 気 仙 沼 B 地 区 岩 手 県 沿 岸 広 域 振 興 局 土 木 部 大 船 渡 土 木 センター, 東 北 地 方 整 備 局 三 陸 国 道 事 務 所 復 興 道 路 プロジェクトチーム, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 気 仙 沼 国 道 維 持 出 張 所 8 宮 城 県 気 仙 沼 C 地 区 気 仙 沼 市, 陸 前 高 田 市, 宮 城 県 気 仙 沼 土 木 事 務 所, 宮 城 県 気 仙 沼 振 興 事 務 所, 岩 手 県 沿 岸 広 域 振 興 局 土 木 部 大 船 渡 土 木 センター, 東 北 地 方 整 備 局 三 陸 国 道 事 務 所 9 宮 城 県 南 三 陸 地 区 南 三 陸 町 建 設 課, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 気 仙 沼 国 道 維 持 出 張 所 10 宮 城 県 石 巻 A 地 区 石 巻 市, 女 川 町, 宮 城 県 東 部 土 木 事 務 所, 宮 城 県 東 部 地 方 振 興 事 務 所, 東 北 地 方 整 備 局 北 上 川 下 流 河 川 事 務 所, 東 北 農 政 局 北 上 土 地 改 良 調 査 管 理 事 務 所 11 宮 城 県 石 巻 B 地 区 宮 城 県 東 部 土 木 事 務 所, 石 巻 市, 女 川 町, 宮 城 県 東 部 土 木 事 務 所 12 宮 城 県 石 巻 C 地 区 石 巻 市, 宮 城 県 東 部 土 木 事 務 所, 宮 城 県 東 部 地 方 振 興 事 務 所, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 13 宮 城 県 石 巻 D 地 区 石 巻 市, 宮 城 県 石 巻 港 湾 事 務 所 14 宮 城 県 東 松 島 地 区 東 松 島 市 復 興 対 策 部 都 市 計 画 課, 宮 城 県 東 部 地 方 振 興 事 務 所 農 業 農 村 整 備 部, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所, 東 北 防 衛 局 企 画 部 15 宮 城 県 松 島 塩 竃 多 賀 城 地 区 松 島 町, 利 府 町, 七 ヶ 浜 町, 塩 竈 市, 多 賀 城 市, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 16 宮 城 県 仙 台 泉 A 地 区 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 財 産 管 理 課 17 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 A 地 区 七 ヶ 浜 町, 仙 台 市 建 設 局 道 路 部, 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 18 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 B 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部, 仙 台 市 財 政 局 理 財 部

12 154 国 土 地 理 院 時 報 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 C 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部 道 路 管 理 課, 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 財 産 管 理 課 20 宮 城 県 仙 台 宮 城 野 D 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部 道 路 管 理 課, 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 財 産 管 理 課 21 宮 城 県 仙 台 若 林 A 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部, 仙 台 市 財 政 局 理 財 部, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 22 宮 城 県 仙 台 若 林 B 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部 道 路 管 理 課, 仙 台 市 財 務 局 理 財 部 財 産 管 理 課 23 宮 城 県 仙 台 若 林 C 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部 道 路 管 理 課, 仙 台 市 財 務 局 理 財 部 財 産 管 理 課 24 宮 城 県 仙 台 若 林 D 地 区 仙 台 市 建 設 局 道 路 部 道 路 管 理 課, 仙 台 市 財 務 局 理 財 部 財 産 管 理 課 25 宮 城 県 仙 台 青 葉 A 地 区 仙 台 市 財 務 局 理 財 部 財 産 管 理 課 26 宮 城 県 仙 台 青 葉 B 地 区 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 財 産 管 理 課 27 宮 城 県 仙 台 青 葉 C 地 区 仙 台 市 財 政 局 理 財 部 財 産 管 理 課 名 取 市 飯 野 坂 東 部 土 地 区 画 整 理 組 合 設 立 準 備 委 員 会, 名 取 市, 山 元 町, 28 宮 城 県 名 取 山 元 地 区 宮 城 県 土 木 部, 宮 城 県 仙 台 土 木 事 務 所, 東 北 地 方 整 備 局, 東 北 農 政 局 仙 台 東 土 地 改 良 建 設 事 業 所 亘 理 山 元 土 地 改 良 建 設 事 業 建 設 所 29 宮 城 県 岩 沼 亘 理 地 区 岩 沼 市, 亘 理 町, 宮 城 県 仙 台 地 方 振 興 事 務 所 農 業 農 村 整 備 部, 東 北 地 方 整 備 局 仙 台 河 川 国 道 事 務 所 30 福 島 県 新 地 A 地 区 新 地 町 31 福 島 県 新 地 B 南 相 馬 地 区 新 地 町, 南 相 馬 市 鹿 島 区 32 福 島 県 相 馬 地 区 相 馬 市 33 福 島 県 いわき 地 区 福 島 県 いわき 農 林 事 務 所 農 村 整 備 部 農 村 整 備 課, 福 島 県 いわき 市 農 林 水 産 部 農 地 課, 東 北 地 方 整 備 局 磐 城 国 道 事 務 所, 東 北 地 方 整 備 局 小 名 浜 港 湾 事 務 所 34 茨 城 県 北 茨 城 A 日 立 地 区 北 茨 城 市, 日 立 市 35 茨 城 県 北 茨 城 B 大 洗 地 区 北 茨 城 市, 大 洗 町 36 茨 城 県 高 萩 地 区 高 萩 市 37 茨 城 県 鉾 田 地 区 鉾 田 市, 鹿 嶋 市 38 茨 城 県 潮 来 地 区 鹿 嶋 市, 潮 来 市 39 茨 城 県 神 栖 地 区 鹿 嶋 市, 神 栖 市 40 千 葉 県 香 取 地 区 鹿 嶋 市, 香 取 市 41 千 葉 県 我 孫 子 船 橋 地 区 我 孫 子 市, 船 橋 市 42 千 葉 県 習 志 野 地 区 習 志 野 市 43 千 葉 県 千 葉 A 地 区 千 葉 市 44 千 葉 県 千 葉 B 地 区 千 葉 市 45 千 葉 県 千 葉 C 地 区 千 葉 市 46 千 葉 県 千 葉 D 地 区 千 葉 市 47 千 葉 県 市 川 浦 安 A 地 区 千 葉 県, 市 川 市, 浦 安 市 48 千 葉 県 浦 安 B 地 区 千 葉 県, 浦 安 市 49 岩 手 県 大 船 渡 市 合 足 地 区 大 船 渡 市 50 岩 手 県 大 船 渡 市 吉 浜 地 区 大 船 渡 市 51 岩 手 県 陸 前 高 田 市 小 友 地 区 陸 前 高 田 市 52 宮 城 県 岩 沼 市 岩 沼 地 区 岩 沼 市 53 宮 城 県 名 取 市 閖 上 地 区 名 取 市 参 考 文 献 吉 池 健, 鈴 木 実, 根 本 恵 造, 飯 村 友 三 郎, 成 田 次 範, 後 藤 清, 菅 富 美 男, 田 中 和 之, 山 本 宏 章, 梅 沢 武, 塩 谷 俊 治 (2006): 平 成 16 年 度 (2004 年 度 ) 都 市 再 生 街 区 基 本 調 査 について, 国 土 地 理 院 時 報,109, 檜 山 洋 平, 山 際 敦 史, 川 原 敏 雄, 岩 田 昭 雄, 福 﨑 順 洋, 東 海 林 靖, 佐 藤 雄 大, 湯 通 堂 亨, 佐 々 木 利 行, 重 松 宏 実, 山 尾 裕 美, 犬 飼 孝 明, 大 滝 三 夫, 小 門 研 亮, 栗 原 忍, 木 村 勲, 堤 隆 司 (2011): 平 成 23 年 (2011 年 ) 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 に 伴 う 基 準 点 測 量 成 果 の 改 定, 国 土 地 理 院 時 報,122,55-78.