China Weekly Review

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1 第 120 号 2015 年 6 月 編 集 発 行 : 三 井 住 友 銀 行 グローバル アドバイザリー 部 < 目 次 > 経 済 トピックス1 経 済 トピックス2 経 済 トピックス3 経 済 トピックス4 上 海 現 地 レポート マクロ 経 済 レポート 金 利 為 替 情 報 景 気 減 速 防 止 策 を 一 段 と 強 化 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 主 任 研 究 員 佐 野 淳 也 2 訪 日 中 国 人 の 滞 在 先 の 動 向 とビジネスのポイント 日 本 総 合 研 究 所 総 合 研 究 部 門 主 任 研 究 員 吉 田 賢 哉 3~4 2015~16 年 の 中 国 経 済 見 通 し 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 研 究 員 関 辰 一 5~6 厳 格 化 が 進 む 乗 用 車 燃 費 規 制 三 井 住 友 銀 行 ( 中 国 ) 企 業 調 査 部 アナリスト 木 村 拓 雄 7 中 国 における 営 業 秘 密 漏 えいに 対 する 規 制 上 海 勤 瑞 律 師 事 務 所 中 国 律 師 徐 暁 青 弁 護 士 法 人 キャスト 弁 護 士 藤 田 直 佑 8~11 中 国 経 済 展 望 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 研 究 員 関 辰 一 12~16 中 国 人 民 元 台 湾 ドル 香 港 ドル 三 井 住 友 銀 行 アジア 大 洋 州 トレジャリー 部 (シンカ ホ ール 駐 在 ) エコノミスト 鈴 木 浩 史 17~19 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 1 -

2 景 気 減 速 防 止 策 を 一 段 と 強 化 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 主 任 研 究 員 佐 野 淳 也 預 金 準 備 率 および 基 準 金 利 の 引 き 下 げを 実 施 4 月 19 日 中 国 人 民 銀 行 ( 中 央 銀 行 )は 預 金 準 備 率 の 1%ポイント 引 き 下 げを 発 表 し 翌 20 日 より 実 施 しました( 右 上 図 ) 2 月 に 続 いて 2015 年 入 り 後 2 回 目 の 引 き 下 げと なりましたが 1%ポイントという 引 き 下 げ 幅 は 年 12 月 以 来 の 大 きさであり 今 回 の 引 き 下 げの 最 大 の 特 徴 として 注 目 されています また 農 村 金 融 機 関 のみならず 農 業 や 零 細 企 業 向 けの 貸 出 比 率 が 一 定 の 水 準 を 上 回 る 国 有 銀 行 につ いても 標 準 ( 大 手 銀 行 で 18.5%)より 低 い 預 金 準 備 率 を 設 定 したことも 今 回 の 引 き 下 げの 注 目 点 で す 引 き 下 げの 背 景 として 水 利 プロジェクトや 零 細 企 業 を 中 心 に 実 体 経 済 への 資 金 供 給 を 増 やし さらなる 景 気 減 速 の 回 避 に 万 全 を 期 した いとの 金 融 当 局 の 意 向 を 指 摘 できます 5 月 11 日 からの 0.25%ポイントの 基 準 金 利 引 き 下 げも そうした 意 向 によるものといえます なお 地 場 報 道 ( 人 民 日 報 2015 年 4 月 20 日 付 けなど)によると 1 外 貨 ポジションの 落 ち 込 みそれに 伴 う 実 質 的 な 金 融 引 き 締 め 2 預 金 保 険 制 度 の 導 入 (5 月 1 日 )などに 向 けた 金 融 機 関 の 負 担 軽 減 も 大 幅 な 引 き 下 げに つながったとの 専 門 家 の 見 方 を 紹 介 しています 経 済 運 営 方 針 でも 景 気 減 速 への 対 応 が 一 層 鮮 明 に 個 別 の 対 策 を 強 化 する 一 方 習 近 平 政 権 の 経 済 運 営 スタンスにおいても 景 気 減 速 への 対 応 が 一 層 鮮 明 に なっています 4 月 30 日 に 開 催 された 共 産 党 の 中 央 政 治 局 会 議 で は 1~3 月 期 の 経 済 成 長 が 目 標 通 り であったこと を 評 価 しながらも 今 後 経 済 の 下 振 れ 圧 力 への 対 応 を 高 度 に 重 視 するとし 従 来 に 比 べて 景 気 対 策 への 取 り 組 みを 強 化 する 方 針 を 明 確 化 させました 財 政 政 策 では 公 共 支 出 の 増 大 金 融 政 策 では 資 金 の 流 動 性 確 保 を 打 ち 出 し 景 気 対 策 の 追 加 も 示 唆 しています( 右 下 表 ) もっとも 習 近 平 政 権 としては 会 議 の 決 定 が 大 規 模 な 景 気 刺 激 策 への 方 針 転 換 と 受 け 取 られないよう 一 定 程 度 の 成 長 減 速 を 許 容 する 新 常 態 を 引 き 続 き 堅 持 するとともに 地 方 が 過 度 な 成 長 至 上 主 義 に 戻 ら 検 討 事 項 経 済 の 現 況 当 面 の 経 済 運 営 方 針 主 な 決 定 / 指 摘 内 容 1~3 月 期 の 経 済 成 長 は 目 標 通 り 外 需 は 収 縮 し 内 部 では 多 くの 矛 盾 を 抱 え 下 振 れ 圧 力 はなお 大 き い 経 済 の 下 振 れ 圧 力 への 対 応 を 高 度 に 重 視 公 共 支 出 の 増 大 などの 財 政 政 策 に 加 え 実 体 経 済 に 資 金 が 行 き 渡 るよう 金 融 政 策 面 で 注 力 ないよう 諌 める 方 針 を 併 せて 盛 り 込 みました また 国 有 企 業 などの 構 造 改 革 の 継 続 も 強 調 されています とはいえ 4~6 月 期 も 景 気 に 持 ち 直 しがみられなければ 大 規 模 な 景 気 刺 激 策 の 早 期 実 施 を 求 める 圧 力 に 習 近 平 政 権 が 抗 しきれない 局 面 も 想 定 されます 直 近 の 指 標 が 芳 しくな いこともあって 政 権 は 経 済 運 営 で 難 しい 舵 取 りを 迫 られています その 他 < 中 央 政 治 局 会 議 (4/30)> ( 資 料 ) 中 国 共 産 党 新 聞 網 地 方 に 対 しては 旧 来 の 方 法 に 頼 らない 経 済 政 策 を 推 進 するよう 指 示 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 し ます 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 2 -

3 訪 日 中 国 人 の 滞 在 先 の 動 向 と ビジネスのポイント 日 本 総 合 研 究 所 総 合 研 究 部 門 主 任 研 究 員 吉 田 賢 哉 訪 日 中 国 人 の 旺 盛 な 消 費 行 動 をいかにビジネスチャンスへとつなげるかは 訪 日 外 国 人 向 けビジネスを 行 う 日 本 企 業 にとって 重 要 な 課 題 になっています 今 回 は 観 光 庁 が 取 りまとめている 宿 泊 旅 行 統 計 調 査 のデータなどを 手 掛 かりに 訪 日 中 国 人 の 滞 在 先 の 動 向 を 改 めて 確 認 し 今 後 の 訪 日 中 国 人 向 けビジネスのポイントを 考 えていきます 現 状 は 東 京 ~ 大 阪 間 の いわゆる ゴールデンルート の 滞 在 が 多 い 成 田 空 港 あるいは 羽 田 空 港 から 入 国 し 東 京 観 光 の 後 富 士 山 を 楽 しむなどしながら 京 都 大 阪 方 面 へと 移 動 して 関 西 国 際 空 港 から 出 国 するルート(あるいはその 逆 ルート) は 中 国 人 に 人 気 が 高 く ゴールデンルート と 呼 ばれています 都 道 府 県 別 の 延 べ 宿 泊 者 数 を 見 ると ゴールデンルート 上 のエリアが 上 位 に 並 んでおり 改 めてゴールデンルートの 人 気 が 確 認 できます また ゴールデンルート 以 外 では 北 海 道 や 沖 縄 県 といった 国 際 線 が 就 航 している 定 番 の 観 光 地 がランクインしています 図 表 年 都 道 府 県 別 の 延 べ 宿 泊 者 数 都 道 府 県 中 国 人 の 延 べ 宿 泊 者 数 外 国 人 全 体 の 延 べ 宿 泊 者 数 値 シェア 順 位 値 シェア 順 位 東 京 都 1,902, % 1 11,948, % 1 大 阪 府 1,268, % 2 5,517, % 2 千 葉 県 814, % 3 2,725, % 5 北 海 道 684, % 4 3,735, % 3 愛 知 県 500, % 5 1,443, % 7 山 梨 県 376, % 6 855, % 10 京 都 府 369, % 7 2,990, % 4 静 岡 県 339, % 8 756, % 11 沖 縄 県 321, % 9 2,260, % 6 神 奈 川 県 266, % 10 1,260, % 9 計 7,644, % - 40,875, % - ( 注 ) 従 業 者 数 10 人 以 上 の 施 設 の 延 べ 宿 泊 者 数 ( 注 ) 外 国 人 全 体 の 8 位 は 福 岡 県 (シェア:3.1%) なお 同 県 は 中 国 人 の 11 位 (シェア:1.5%)である ( 出 所 ) 観 光 庁 宿 泊 旅 行 統 計 調 査 今 後 は ゴールデンルート 以 外 での 宿 泊 も 増 加 の 見 込 み 現 在 のゴールデンルートの 人 気 は 今 後 も 継 続 するものと 見 込 まれますが 訪 日 中 国 人 がますます 増 加 していく 中 で 他 エリア( 地 方 部 等 )への 訪 問 が 拡 大 していくものと 想 定 されます 以 降 でその 理 由 を 3 つ 述 べます 理 由 1 訪 日 外 国 人 が 今 後 一 層 増 加 する 中 で ゴールデンルートの 宿 泊 施 設 や 交 通 機 関 では 新 たな 旅 行 者 を 受 け 入 れる 余 力 が 乏 しくなっているとの 指 摘 があります 例 えば 2015 年 の 春 節 ( 中 国 の 旧 正 月 2015 年 は 2 月 後 半 頃 )や 桜 の 見 頃 の 時 期 (4 月 上 旬 )に は 複 数 のビジネスホテルやシティホテルが 予 約 で 一 杯 となり 宿 の 確 保 に 苦 労 する 人 が 増 えたと 言 われています 観 光 庁 の 宿 泊 旅 行 統 計 調 査 でも ゴールデンルートの 宿 泊 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 し ます 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 3 -

4 施 設 の 客 室 稼 働 率 が 他 エリアに 比 べて 高 いことが 確 認 できます このようなゴールデン ルートの 受 け 入 れ 可 能 量 の 限 界 が 中 国 人 の 地 方 部 等 への 訪 問 を 促 すと 考 えられます 図 表 年 宿 泊 施 設 タイプ 別 の 客 室 稼 働 率 客 室 稼 働 率 ( 宿 泊 施 設 タイプ 別 ) 都 道 府 県 外 国 人 割 合 客 室 稼 働 率 旅 館 リゾート ホテル ビジネス ホテル シティ ホテル 会 社 団 体 の 宿 泊 所 全 体 平 均 9.5% 58.4% 35.9% 54.5% 73.8% 78.0% 28.7% 東 京 都 24.8% 81.5% 41.8% 72.9% 86.0% 84.2% 63.8% 大 阪 府 21.8% 81.4% 39.7% 86.6% 84.2% 86.7% 25.5% 京 都 府 18.2% 71.9% 44.4% 54.4% 86.1% 83.4% 38.4% 千 葉 県 12.9% 68.1% 32.6% 83.5% 74.5% 80.3% 21.9% ( 出 所 ) 観 光 庁 宿 泊 旅 行 統 計 調 査 理 由 2 1 回 目 の 訪 日 で 定 番 の 観 光 ルートを 楽 しんだ 中 国 人 は 2 回 目 以 降 の 訪 日 で 新 たな 訪 問 先 を 希 望 すると 考 えられます 観 光 庁 の 訪 日 外 国 人 消 費 動 向 調 査 によると 2014 年 の 訪 日 中 国 人 のうち 日 本 の 訪 問 が 2 回 目 以 降 であった 人 の 割 合 は 44.2%であり 既 に 多 くのリピーターが 存 在 しています もちろん ゴールデンルート 以 外 のエリアが 中 国 人 にとって 魅 力 的 な 観 光 プランを 提 示 できることが 前 提 となりますが 新 たな 経 験 を 求 めるリピーターの 中 国 人 が 他 エリアへと 向 かうものと 期 待 されます 理 由 3 日 本 政 府 は 我 が 国 の 成 長 戦 略 や 地 方 創 生 を 実 現 させるために 全 国 各 地 に 訪 日 外 国 人 増 加 の 効 果 を 波 及 させていく 方 針 を 打 ち 出 しています 例 えば 観 光 庁 は 広 域 観 光 周 遊 ルート 形 成 促 進 事 業 を 立 ち 上 げ テーマ 性 ストーリー 性 を 持 った 魅 力 ある 観 光 地 域 のネットワークを 強 化 し 広 域 観 光 周 遊 ルートの 形 成 によって 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 複 数 県 にまたがる 周 遊 を 促 進 して 地 方 エリアの 活 性 化 を 図 る 取 り 組 みを 始 めて います このような 政 府 の 後 押 しもあって ゴールデンルート 以 外 の 観 光 ルートが 強 化 さ れ 宣 伝 されることで 他 エリアを 訪 れる 中 国 人 が 増 えるものと 想 定 されます ゴールデンルート 以 外 での 訪 日 中 国 人 向 けビジネスのヒント 前 述 の 理 由 から 今 後 は 今 まで 中 国 人 向 けビジネスに 縁 遠 かった 地 方 部 においても 多 くの 中 国 人 が 訪 れる 下 地 が 整 い 様 々なチャンスが 広 がっていきます ゴールデンルート 以 外 のエリアが これから 中 国 人 向 けのビジネスを 強 化 していくため の 第 一 歩 としては 自 身 の 店 舗 や 自 身 が 立 地 する 地 域 全 体 の 認 知 度 を 高 めていくことが 不 可 欠 です ゴールデンルートが 中 国 人 に 人 気 である 一 方 で ゴールデンルート 以 外 の 日 本 の 観 光 地 の 知 名 度 は 北 海 道 などの 一 部 エリアを 抜 かせば 決 して 高 くありません それ ゆえ 中 国 人 の 訪 問 先 の 候 補 に 含 まれるようにならなければ いかに 中 国 人 が 来 た 際 の 受 け 入 れ 体 制 を 整 えても チャンスは 拡 大 しません そこで 1 中 国 人 にアピールする 観 光 資 源 ( 名 所 体 験 サービス 販 売 する 商 品 等 ) の 整 理 2 訪 日 前 の 中 国 人 への 観 光 資 源 の 宣 伝 3 観 光 客 の 店 舗 地 域 への 誘 導 (ルート 案 内 に 加 え 実 際 の 交 通 手 段 を 準 備 することも 含 む) という 取 り 組 みが 必 要 になります この 際 ゴールデンルートで 中 国 人 ビジネスに 成 功 した 事 例 を 研 究 しつつも 自 社 なら では 自 身 の 地 域 ならではの 独 自 性 をいかに 盛 り 込 むかがポイントです ゴールデンルー ト 以 外 だからこそ 経 験 できること を 中 国 人 に 上 手 く 提 供 して 差 別 化 を 図 ることで 新 た な 観 光 ルートとして 定 番 化 していく 道 筋 が 見 えてくるはずです また 周 辺 企 業 や 行 政 も 巻 き 込 みながら 進 めていくことも 重 要 です その 上 で 4 訪 日 時 の 受 入 体 制 の 強 化 ( 中 国 語 対 応 等 ) 5 継 続 的 な 改 善 活 動 実 施 をすることも 必 要 です 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 し ます 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 4 -

5 2015~16 年 の 中 国 経 済 見 通 し 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 研 究 員 関 辰 一 中 国 経 済 は 不 動 産 開 発 投 資 と 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 のスローダウンを 主 因 に 減 速 しまし た 今 後 政 策 効 果 が 顕 在 化 し 景 気 の 減 速 ペースは 緩 やかにとどまると 見 込 むものの 状 況 次 第 では 大 幅 に 下 振 れるリスクもあります 景 気 は 減 速 2015 年 1~3 月 期 の 中 国 の 実 質 GDP 成 長 率 は < 不 動 産 開 発 投 資 と 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 > ( 除 く 農 村 家 計 年 初 累 計 前 年 比 ) 前 年 同 期 比 +7.0%と 6 年 ぶりの 低 い 伸 びとな (%) 30 不 動 産 開 発 投 資 りました 需 要 項 目 別 の 寄 与 度 をみますと 最 終 消 費 は+4.5%ポイント 総 資 本 形 成 は+ 1.2%ポイント 純 輸 出 は+1.3%ポイントとな り 2014 年 通 年 対 比 最 終 消 費 が+0.7%ポイン ト 純 輸 出 が+1.3%ポイント 高 まる 一 方 総 資 本 形 成 が 2.4%ポイントと 下 押 し 要 因 となり ました とりわけ 不 動 産 開 発 投 資 のスローダウンが 製 造 業 顕 著 です( 右 上 図 ) 2013 年 当 局 は 住 宅 価 格 ( 年 / 月 ) ( 資 料 ) 国 家 統 計 局 の 上 昇 に 歯 止 めをかけ 不 動 産 開 発 投 資 に 依 存 した 経 済 成 長 から 脱 却 するために キャピタルゲイン 課 税 強 化 など 一 連 の 不 動 産 価 格 抑 制 策 を 打 ち 出 したことから 2014 年 に 入 ると 家 計 の 住 宅 価 格 の 上 昇 期 待 は 弱 まり 住 宅 需 要 は 全 国 ベースで 減 少 しました その 結 果 不 動 産 開 発 企 業 が 抱 える 住 宅 在 庫 の 過 剰 感 が 強 まり 2015 年 1~4 月 の 不 動 産 開 発 投 資 は 前 年 同 期 比 +6.0%と 2014 年 通 年 の 前 年 比 %から 大 幅 にスローダウンしました 加 えて 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 の 増 勢 鈍 化 にも 歯 止 めがかかっていません 製 造 業 全 般 で 過 剰 設 備 が 問 題 となるなか 当 局 は 設 備 投 資 を 資 金 面 から 抑 制 してきました 一 方 で 設 備 投 資 のスローダウンは 生 産 能 力 の 抑 制 に 加 えて 需 要 の 伸 び 悩 みを 招 いており その 結 果 企 業 収 益 が 悪 化 し 企 業 の 資 金 繰 りはリーマンショック 時 より 厳 しい 状 況 に 陥 って います こうしたなか 1~4 月 の 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 の 伸 び 率 は 前 年 同 期 比 +9.9%と 2014 年 の 前 年 比 +13.5%から 鈍 化 しました 企 業 部 門 を 中 心 に 需 要 が 弱 まるなか 1~3 月 期 の GDP デフレーターは 前 年 同 期 比 1.2% と 6 年 ぶりにマイナスに 転 じました 足 許 では 輸 出 と 個 人 消 費 の 先 行 き 不 透 明 感 も 強 まっています 4 月 の 人 民 元 ベースの 輸 出 額 は 人 件 費 の 上 昇 などを 背 景 に 前 年 同 月 比 < 実 質 GDP 成 長 率 ( 前 年 比 )> 6.2% 減 少 しました 住 宅 と 合 わせて 購 入 される 傾 向 がある 乗 用 車 の 販 売 台 数 は 同 +3.7%と 2014 年 通 年 の+9.9%から 減 速 しました メインシナリオ 今 後 を 展 望 しますと 景 気 は 引 き 続 き 減 速 するも のの そのペースは 緩 やかにとどまるとみられます ( 右 下 図 ) 当 局 は 構 造 調 整 を 重 視 して 過 剰 投 資 過 剰 債 務 の 解 消 を 図 りつつ 景 気 失 速 も 警 戒 してお り 以 下 のような 景 気 てこ 入 れ 策 を 講 じています 年 後 半 に こうした 政 策 効 果 が 顕 在 化 し 固 定 資 産 (%) ( 資 料 ) 国 家 統 計 局 を 基 に 日 本 総 研 作 成 ( 年 / 期 ) 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません 見 通 し

6 投 資 の 減 速 ペースは 緩 やかなものにコントロールされると 見 込 まれます 具 体 的 な 景 気 てこ 入 れ 策 として 第 1 に 金 融 緩 和 があげられます 中 国 人 民 銀 行 は 2014 年 11 月 2015 年 3 月 5 月 に 利 下 げ 2 月 と 4 月 に 預 金 準 備 率 の 引 き 下 げを 相 次 ぎ 実 施 し ました 第 2 に インフラ 投 資 の 加 速 です 政 府 は 2014 年 後 半 から 2016 年 までに 実 施 す る 400 件 の 投 資 プロジェクトのうち 総 額 7 兆 元 にのぼる 300 件 の 案 件 を 承 認 し 地 方 政 府 にインフラ 投 資 を 促 進 しています また 全 人 代 では 政 府 財 政 バランスの 赤 字 拡 大 を 容 認 しました 第 3 に 不 動 産 市 場 の 底 割 れ 回 避 にも 取 り 組 んでいます 2014 年 春 頃 から 中 央 政 府 は 地 方 政 府 の 住 宅 購 入 規 制 の 緩 和 を 黙 認 しているほか 住 宅 ローンに 対 する 規 制 を 緩 めるなど 不 動 産 市 場 抑 制 策 を 緩 和 方 向 に 微 修 正 しています 景 気 減 速 が 持 続 するなか 先 行 きも 金 融 財 政 の 両 面 から 追 加 の 景 気 てこ 入 れ 策 の 導 入 が 見 込 まれます リスクシナリオ 他 方 政 策 効 果 が 想 定 ほど 出 ない 可 能 性 にも 留 意 する 必 要 があります 第 1 に 資 本 ス トック 調 整 が 本 格 化 する 可 能 性 があることです これまで 中 国 では 野 放 図 な 設 備 投 資 が 慢 性 的 に 行 われてきました 投 資 が 投 資 を 呼 ぶ 状 況 が 続 き 2013 年 の 固 定 資 本 形 成 の 名 目 GDP に 占 める 割 合 は 日 本 のピーク(1973 年 36.4%)をはるかに 凌 駕 する 45.9%となって おり 過 剰 設 備 の 問 題 が 深 刻 化 しています 高 成 長 が 終 焉 を 迎 えるのに 伴 い 投 資 の 抑 制 が 需 要 の 減 退 を 招 き 投 資 が 投 資 を 呼 ぶ 状 況 が 逆 回 転 する いわゆる 資 本 ストック 調 整 の 動 きが 本 格 化 すると 金 融 を 緩 和 しても 設 備 投 資 の 回 復 は 期 待 しにくくなると 考 えられま す 企 業 は 設 備 稼 働 率 が 大 きく 低 下 しているために 新 たな 設 備 増 強 には 慎 重 になるか らです 設 備 稼 働 率 は 不 透 明 ながら 足 許 の 経 済 指 標 などを 踏 まえますと 本 格 的 な 資 本 ストック 調 整 が 始 まった 可 能 性 も 否 定 できません 第 2 に バランスシート 不 況 に 陥 るおそれもあることです これまで 中 国 企 業 は 低 金 利 下 で 積 極 的 に 資 金 を 調 達 する 一 方 で かなりの 資 金 を 財 テクに 投 じてきたとみられま す( 詳 しくは 限 界 に 向 かう 中 国 の 企 業 債 務 拡 大 日 本 総 合 研 究 所 環 太 平 洋 ビジネス 情 報 RIM 2015 Vol.15 No.57 を 参 照 ) 日 本 では 金 融 引 き 締 めや 総 量 規 制 などにより 1990 年 に 入 り 株 式 や 土 地 の 価 格 が 下 落 に 転 じると 投 機 的 な 需 要 の 減 退 手 仕 舞 いの 動 きから 株 式 と 土 地 の 価 格 は 下 落 し 続 けました こうしたなか 企 業 は 過 大 な 債 務 と 資 産 の 目 減 りへの 対 応 から バランスシート 調 整 を 余 儀 なくされ その 結 果 債 務 返 済 を 優 先 する 一 方 設 備 投 資 需 要 は 縮 小 し 日 本 は 深 刻 な バランスシート 不 況 に 陥 りました 中 国 でも 企 業 の 資 産 と 債 務 は 急 速 に 拡 大 しており 2014 年 9 月 末 における 企 業 債 務 残 高 の 対 GDP 比 は 151.6%と 1989 年 末 の 日 本 の 132.2%を 上 回 っています( 右 図 ) こうしたな ( 年 ) ( 注 ) 直 近 値 =2014 年 9 月 末 の 非 金 融 企 業 債 務 残 高 /2014 年 の 名 目 GDP ( 資 料 ) 非 金 融 企 業 債 務 残 高 はBISのtotal credit 統 計 GDP は 国 家 統 計 局 内 閣 府 国 民 経 済 計 算 を 基 に 日 本 総 研 作 成 か 企 業 のバランスシート 調 整 のリスクには 留 意 する 必 要 があります 以 上 より メインシナリオとして 景 気 てこ 入 れ 策 が 一 定 の 効 果 を 発 揮 し 2015 年 の 実 質 GDP 成 長 率 は+6.9% 2016 年 は+6.8%と 政 府 目 標 である+7.0%を 小 幅 に 下 回 ると 見 込 む ものの 状 況 次 第 で 大 幅 な 下 振 れもあり 得 ることに 留 意 しなければなりません (%) < 非 金 融 企 業 債 務 残 高 の 対 GDP 比 > 中 国 日 本 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 6 -

7 厳 格 化 が 進 む 乗 用 車 燃 費 規 制 三 井 住 友 銀 行 ( 中 国 ) 企 業 調 査 部 アナリスト 木 村 拓 雄 takuo_kimura@cn.smbc.co.jp 厳 格 化 が 進 む 乗 用 車 燃 費 規 制 中 国 政 府 は 原 油 の 輸 入 依 存 度 上 昇 等 に 歯 止 めをかけるべく 乗 用 車 燃 費 規 制 を 強 化 して おり 2020 年 には 業 界 燃 費 目 標 値 を 先 進 国 並 みにするとしています 目 標 未 達 の 場 合 には 生 産 停 止 等 の 厳 しい 罰 則 が 課 されることから 各 社 は 目 標 達 成 に 向 けた 取 り 組 みを 加 速 さ せています 乗 用 車 燃 費 規 制 の 概 要 中 国 における 乗 用 車 燃 費 規 制 は 05/7 月 導 入 の 第 1 段 階 燃 費 規 制 ( 業 界 燃 費 目 標 値 :11.3l /100km)を 皮 切 りに 段 階 的 に 強 化 され 12/1 月 からは 現 在 の 第 3 段 階 燃 費 規 制 ( 同 :6.9l/10 0km)が 適 用 されています( 図 表 ) 20 年 には 第 4 段 階 燃 費 規 制 が 導 入 される 計 画 で 基 準 は 同 5.0l/100km と 概 ね 先 進 国 並 みの 水 準 となります 乗 用 車 燃 費 規 制 は 車 種 別 燃 費 基 準 企 業 平 均 燃 費 目 標 値 業 界 燃 費 目 標 値 に 大 別 されて おり それぞれ 目 標 値 や 罰 則 が 異 なります このうち 車 種 別 燃 費 基 準 は 車 両 総 重 量 に 基 づき 分 類 された 16 のグループ 毎 に 燃 費 の 上 限 値 と 目 標 値 が 設 定 されており 上 限 値 未 達 の 場 合 は 罰 則 として 当 該 車 種 の 生 産 停 止 を 余 儀 なくされます また 車 種 別 燃 費 基 準 の 目 標 値 を 加 重 平 均 し 算 出 される 企 業 平 均 燃 費 目 標 値 を 未 達 の 場 合 は メーカー 名 の 公 表 のほか 前 述 の 車 種 別 燃 費 基 準 の 目 標 値 で 未 達 の 車 種 の 生 産 停 止 や 新 車 種 投 入 禁 止 等 の 厳 しい 罰 則 が 課 せられます このため 完 成 車 メーカーは 車 種 別 燃 費 上 限 値 と 企 業 平 均 燃 費 目 標 値 の 達 成 が 必 須 として 各 種 取 り 組 みを 加 速 させています 完 成 車 メーカーの 達 成 状 況 と 今 後 の 取 り 組 み 13 年 末 時 点 における 企 業 平 均 燃 費 目 標 値 の 達 成 状 況 をみれば 外 資 系 メーカーはほぼ 全 社 が 目 標 を 達 成 した 一 方 地 場 系 メーカーの 達 成 率 は 6 割 弱 に 止 まっています 20 年 には 13 年 対 比 さらに+30% 前 後 の 燃 費 改 善 が 求 められますが 地 場 系 メーカーは 燃 費 実 績 の 算 出 に 際 してボーナス 規 定 のある 新 省 エネルギー 車 ( 電 気 自 動 車 やプラグインハイブリッド 車 等 )の 投 入 を 加 速 することで 目 標 達 成 を 目 指 すとみられます また 外 資 系 メーカーは 先 進 国 で 先 行 導 入 しているターボエンジン 等 の 低 燃 費 技 術 を 投 入 すれば 同 じく 目 標 達 成 は 可 能 とみられます もっとも 地 場 系 メーカーは 技 術 力 に 課 題 がある 先 も 少 なくないことから 企 図 する 新 省 エネルギー 車 の 投 入 加 速 が 思 うように 進 まない 可 能 性 も 考 えられます また 外 資 系 メ ーカーについても SUV 等 の 大 型 車 人 気 が 強 い 中 国 では 車 種 構 成 を 含 めた 戦 略 的 な 新 車 種 投 入 や 低 燃 費 技 術 の 積 極 的 な 導 入 が 求 められるとみられ 目 標 達 成 に 向 けたハードルは 低 くありません 日 系 サプライヤーの 商 機 は 拡 大 このため 燃 費 規 制 強 化 は 地 場 系 メーカーの 再 編 や 新 省 エネルギー 車 各 種 低 燃 費 技 術 の 急 速 な 普 及 の トリガーとなり 得 るほか 低 燃 費 技 術 を 有 する 日 系 部 品 サプライヤーに とっては 地 場 系 や 外 資 系 メーカーと の 取 引 拡 大 等 にもつながることから 規 制 内 容 の 詳 細 や 完 成 車 メーカー 各 社 の 動 向 等 については 要 注 目 です ( 図 表 ) 乗 用 車 燃 費 規 制 の 概 要 第 1 段 階 第 2 段 階 第 3 段 階 第 4 段 階 ( 未 確 定 ) 適 用 期 間 05/7 月 ~ 08/12 月 08/1 月 ~ 11/12 月 12/1 月 ~ 15/12 月 16/1 月 ~ 20/12 月 (1) 車 種 別 燃 費 基 準 (2) 企 業 平 均 1 上 限 値 2 目 標 値 燃 費 目 標 値 車 両 重 量 別 に 規 定 車 両 重 量 別 に 規 定 無 し 全 車 両 の 車 種 別 燃 費 基 準 の 目 標 値 を 加 重 平 均 して 企 業 毎 に 目 標 値 を 規 定 (3) 業 界 燃 費 目 標 値 11.3l/100km (8.8km/l) 10.1l/100km (9.9km/l) 6.9l/100km (14.5km/l) 5.0l/100km (20km/l) ( 出 所 ) 国 家 質 量 監 督 検 験 疫 総 局 国 家 標 準 化 管 理 委 員 会 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 7 -

8 中 国 における 営 業 秘 密 漏 えい に 対 する 規 制 上 海 勤 瑞 律 師 事 務 所 中 国 律 師 徐 暁 青 弁 護 士 法 人 キャスト 弁 護 士 藤 田 直 佑 はじめに 近 時 基 幹 技 術 をはじめとする 企 業 情 報 ( 日 本 の 不 正 競 争 防 止 法 における 営 業 秘 密 )の 国 内 外 への 流 出 事 案 が 相 次 いで 顕 在 化 している 中 日 本 においては 経 済 産 業 省 が 中 心 となり 営 業 秘 密 漏 えいに 関 する 厳 罰 化 の 検 討 が 進 められてきました 営 業 秘 密 侵 害 行 為 に 対 する 抑 止 力 の 向 上 ( 罰 金 額 の 引 上 げ 営 業 秘 密 侵 害 罪 を 非 親 告 罪 とすることなど) 営 業 秘 密 侵 害 罪 の 処 罰 範 囲 の 整 備 ( 営 業 秘 密 の 海 外 における 取 得 行 為 を 処 罰 対 象 に 追 加 す ること 営 業 秘 密 侵 害 の 未 遂 行 為 を 処 罰 対 象 に 追 加 することなど)を 内 容 とする 不 正 競 争 防 止 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 が 閣 議 決 定 を 経 て 国 会 に 提 出 されています 企 業 にとって 営 業 秘 密 の 保 護 は 最 も 重 要 な 課 題 の 1 つと 位 置 付 けることができます なぜなら 競 合 他 社 との 差 別 化 を 可 能 にするのは 営 業 秘 密 であり これが 流 出 すると 企 業 の 競 争 力 が 大 きく 損 なわれてしまう 上 に 営 業 秘 密 は 一 旦 流 出 してしまうとこれによる 損 害 回 復 が 極 めて 困 難 だからです 経 済 のグローバル 化 に 伴 い 営 業 秘 密 が 国 外 において 漏 えいする 例 が 増 加 しており かかる 問 題 がクローズアップされることもしばしばあります 特 に 中 国 においては 従 業 員 や 取 引 先 企 業 による 営 業 秘 密 侵 害 の 例 は 少 なくなく 実 際 に 多 くの 企 業 が 大 きな 被 害 を 被 っていることには 留 意 すべきといえます 中 国 に 進 出 し 又 は 中 国 企 業 と 取 引 を 行 う 日 系 企 業 としては 中 国 における 営 業 秘 密 保 護 の 法 制 度 を 正 確 に 理 解 することが 非 常 に 重 要 でしょう 1. 営 業 秘 密 ( 商 業 秘 密 )の 概 念 営 業 秘 密 については 中 国 法 上 商 業 秘 密 という 概 念 があり 関 係 法 律 法 規 において 1 公 衆 が 知 悉 しておらず( 非 公 知 性 ) 2 権 利 者 のために 経 済 的 利 益 をもたらすことができ 実 用 性 を 有 し( 価 値 性 実 用 性 ) かつ 3 権 利 者 が 秘 密 保 持 措 置 を 講 じている 技 術 情 報 及 び 経 営 情 報 と 定 義 されており 1 後 述 のとおり 刑 事 行 政 民 事 上 の 保 護 が 定 められ ています 具 体 的 には 製 造 技 術 設 計 生 産 方 法 工 程 フロー 等 の 技 術 情 報 や 生 産 販 売 計 画 顧 客 リスト 広 告 宣 伝 計 画 経 営 戦 略 流 通 ルート 等 の 経 営 情 報 が 含 まれます また 営 業 秘 密 の 入 手 ルートについては 自 社 で 開 発 するものの 他 ライセンス 契 約 等 により 他 社 から 提 供 されるものの 両 様 があり 得 ます 2. 中 国 における 主 な 営 業 秘 密 侵 害 行 為 の 態 様 営 業 秘 密 の 漏 えい 防 止 を 検 討 する 場 合 生 じ 得 る 営 業 秘 密 侵 害 行 為 を 念 頭 において 対 策 を 講 じることが 必 要 です 中 国 において 想 定 される 主 な 営 業 秘 密 侵 害 行 為 態 様 は 次 のように 分 類 することができます 1 中 国 現 地 法 人 の 従 業 員 による 営 業 秘 密 の 無 断 使 用 開 示 漏 えい 中 国 現 地 法 人 の 従 業 員 が 在 職 中 に 故 意 に 営 業 秘 密 を 第 三 者 に 対 して 開 示 漏 えいするケ ースの 他 退 職 後 に 転 職 先 企 業 において 又 は 新 規 に 競 合 する 同 種 事 業 を 立 ち 上 げて 在 職 中 に 知 得 した 営 業 秘 密 を 無 断 使 用 等 する 例 が 多 々あります 2 中 国 現 地 法 人 の 従 業 員 の 引 き 抜 き 1 中 華 人 民 共 和 国 反 不 正 当 競 争 法 (1993 年 9 月 2 日 全 国 人 民 代 表 大 会 常 務 委 員 会 最 終 改 正 公 布 国 家 主 席 令 第 10 号 1993 年 12 月 1 日 施 行 ) 第 10 条 第 3 項 中 華 人 民 共 和 国 刑 法 (2011 年 2 月 25 日 全 国 人 民 代 表 大 会 常 務 委 員 会 最 終 改 正 公 布 同 年 5 月 1 日 施 行 ) 第 219 条 第 2 項 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 8 -

9 不 当 な 態 様 で 企 業 の 従 業 員 の 引 き 抜 きを 行 い 以 って 当 該 従 業 員 が 保 有 する 営 業 秘 密 を 取 得 する 行 為 等 が 挙 げられます 3 第 三 者 による 営 業 秘 密 の 窃 取 等 第 三 者 による 営 業 秘 密 が 保 存 された 情 報 記 録 媒 体 の 窃 取 不 正 な 社 内 システムへのアク セスによる 営 業 秘 密 の 窃 取 等 が 考 えられます 3. 企 業 において 取 るべき 情 報 漏 えい 防 止 策 前 述 のような 営 業 秘 密 侵 害 行 為 の 態 様 に 照 らし 企 業 において 取 るべき 情 報 漏 えい 防 止 策 としては 主 として 次 のものが 挙 げられます 1 規 則 制 度 による 統 制 従 業 員 との 秘 密 保 持 契 約 締 結 等 従 業 員 による 営 業 秘 密 漏 えい 等 のリスクの 防 止 を 目 的 とするものです 企 業 の 規 則 制 度 による 統 制 の 他 従 業 員 との 秘 密 保 持 契 約 の 締 結 競 業 避 止 義 務 の 付 加 等 の 方 法 が 考 えられます 2 中 国 現 地 法 人 における 営 業 秘 密 管 理 体 制 の 構 築 保 護 すべき 営 業 秘 密 の 具 体 的 内 容 によって 適 切 な 管 理 体 制 は 様 々ですが 一 般 的 には 秘 密 情 報 の 物 理 的 な 管 理 体 制 の 構 築 秘 密 情 報 のアクセス 権 限 の 指 定 情 報 管 理 マニュ アル 導 入 や 社 内 研 修 等 による 人 的 管 理 等 が 挙 げられます 3 営 業 秘 密 を 取 引 先 企 業 に 対 して 開 示 する 場 合 における 秘 密 保 持 契 約 の 締 結 営 業 秘 密 を 外 部 に 提 供 する 場 合 最 低 限 の 手 当 てとして 取 引 先 企 業 との 秘 密 保 持 契 約 を 締 結 することは 必 須 の 作 業 です ただし 単 純 に 厳 格 な 秘 密 保 持 義 務 及 び 違 約 責 任 を 規 定 しただけでは 情 報 受 領 側 において 具 体 的 に 情 報 開 示 側 が 期 待 する 秘 密 情 報 の 管 理 が 行 われるとは 限 りません 1 つのアイデアとしては 情 報 受 領 側 たる 中 国 企 業 が 構 築 すべき 情 報 管 理 体 制 について 具 体 的 に 指 定 すること 等 の 方 法 が 考 えられます 4. 中 国 法 における 営 業 秘 密 侵 害 行 為 に 対 する 救 済 措 置 営 業 秘 密 が 侵 害 された 場 合 権 利 者 は 侵 害 者 に 対 して 刑 事 行 政 及 び 民 事 責 任 を 追 及 することができます 1 刑 事 責 任 営 業 秘 密 侵 害 行 為 に 対 する 中 国 法 上 の 刑 事 責 任 としては 商 業 秘 密 侵 害 罪 2 があります 窃 取 利 益 誘 導 脅 迫 その 他 の 不 正 な 手 段 により 権 利 者 の 商 業 秘 密 を 取 得 する 行 為 が 対 象 となります 商 業 秘 密 侵 害 罪 の 法 定 刑 は 次 のとおりです 商 業 秘 密 の 権 利 者 に 対 して 重 大 な 損 害 をもたらした 場 合 ( 損 害 金 額 が 50 万 元 以 上 で ある 場 合 等 3 ):3 年 以 下 の 有 期 懲 役 若 しくは 拘 役 と 罰 金 が 併 科 又 は 単 科 商 業 秘 密 の 権 利 者 に 対 して 特 別 に 重 大 な 結 果 をもたらした 場 合 ( 損 害 金 額 が 250 万 元 以 上 であるとき 等 4 ):3 年 以 上 7 年 以 下 の 有 期 懲 役 と 罰 金 が 併 科 2 中 華 人 民 共 和 国 刑 法 ( 全 国 人 民 代 表 大 会 常 務 委 員 会 2011 年 2 月 25 日 最 終 改 正 公 布 同 年 5 月 1 日 施 行 ) 第 219 条 中 華 人 民 共 和 国 刑 法 の 執 行 における 罪 名 の 確 定 に 関 する 最 高 人 民 法 院 の 規 定 (1997 年 12 月 11 日 最 高 人 民 法 院 発 布 法 釈 [1997]9 号 ) 3 知 的 所 有 権 侵 害 刑 事 事 件 を 取 り 扱 う 際 の 具 体 的 法 律 適 用 に 係 る 若 干 の 問 題 に 関 する 最 高 人 民 法 院 及 び 最 高 人 民 検 察 院 の 解 釈 (2004 年 12 月 8 日 最 高 人 民 法 院 / 最 高 人 民 検 察 院 発 布 法 釈 [2004]19 号 ) 第 7 条 4 知 的 所 有 権 侵 害 刑 事 事 件 を 取 り 扱 う 際 の 具 体 的 法 律 適 用 に 係 る 若 干 の 問 題 に 関 する 最 高 人 民 法 院 及 び 最 高 人 民 検 察 院 の 解 釈 (2004 年 12 月 8 日 最 高 人 民 法 院 / 最 高 人 民 検 察 院 発 布 法 釈 [2004]19 号 ) 第 7 条 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません - 9 -

10 なお 商 業 秘 密 侵 害 罪 に 関 する 検 察 の 訴 追 基 準 は 以 下 のとおりです 5 商 業 秘 密 の 権 利 者 にもたらした 損 害 金 額 が 50 万 元 以 上 であるとき 商 業 秘 密 を 侵 害 したことによる 違 法 所 得 金 額 が 50 万 元 以 上 であるとき 商 業 秘 密 の 権 利 者 をして 破 産 にいたらしめたとき その 他 商 業 秘 密 の 権 利 者 に 重 大 な 損 害 の 事 由 をもたらしたとき 2 行 政 責 任 行 政 責 任 の 追 求 方 法 としては 監 督 管 理 部 門 ( 工 商 行 政 管 理 機 関 )による 侵 害 行 為 の 停 止 命 令 関 係 資 料 の 返 還 命 令 罰 金 ( 事 案 に 応 じて 1 万 元 以 上 20 万 元 以 下 ) 等 がありま す 6 商 業 秘 密 が 侵 害 を 受 けたと 認 める 場 合 工 商 行 政 管 理 機 関 に 対 して 侵 害 行 為 の 調 査 処 理 を 申 請 するときは 申 請 者 たる 権 利 者 は 商 業 秘 密 及 び 権 利 侵 害 行 為 の 存 在 に 係 る 関 係 証 拠 を 提 供 しなければなりません 7 3 民 事 責 任 民 事 責 任 の 追 求 方 法 としては 侵 害 行 為 の 差 止 請 求 8 及 び 損 害 賠 償 責 任 の 追 及 9 等 が 考 えられます 民 事 責 任 を 追 及 する 場 合 の 特 徴 としては 民 事 訴 訟 の 準 備 や 手 続 自 体 に 比 較 的 に 時 間 を 要 すること 商 業 秘 密 該 当 性 や 侵 害 の 事 実 について 立 証 責 任 を 負 う 結 果 権 利 者 への 負 担 が 大 きいことが 指 摘 できます なお 損 害 賠 償 実 現 の 方 法 として 人 民 法 院 に 対 する 訴 訟 提 起 の 他 工 業 行 政 管 理 機 関 に 調 停 を 求 めること 等 も 可 能 です 事 例 紹 介 : 従 業 員 による 退 職 後 の 営 業 秘 密 無 断 使 用 等 の 事 例 (2010 年 3 月 10 日 四 川 省 高 級 人 民 法 院 判 決 (2010) 川 刑 終 字 第 194 号 ) (1) 概 要 1999 年 5 月 21 日 ~2004 年 9 月 1 日 まで 某 外 国 企 業 の 成 都 にある 現 地 法 人 ( 中 外 合 資 経 営 企 業 以 下 本 現 地 法 人 という )の 総 経 理 を 担 当 していた 外 国 人 A が 外 国 に 帰 任 する 前 に 他 の 中 国 人 B らと 共 に 競 合 する 新 会 社 を 設 立 することを 検 討 し B が 出 資 し て 別 会 社 を 設 立 した A から B への 推 薦 により 本 現 地 法 人 の 従 業 員 複 数 名 を 勧 誘 し 別 会 社 の 従 業 員 となった 2005 年 2 月 に 設 立 された 別 会 社 では 同 年 5 月 から 本 現 地 法 人 が 生 産 するのと 同 じ 製 品 の 生 産 及 び 販 売 を 開 始 した A らの 被 告 人 は 本 現 地 法 人 に 対 して 235 万 5,035 元 の 損 失 を 発 生 させたとして 商 業 秘 密 侵 害 罪 で 有 罪 となった (2) 有 罪 認 定 に 至 ったポイント A は 本 現 地 法 人 を 退 職 後 本 現 地 法 人 の 従 業 員 であった C( 通 訳 )をして 生 産 設 備 の 盗 撮 をさせて メールで 送 らせていた C は 後 に 別 会 社 の 従 業 員 となった A は 総 経 理 は 在 任 中 に 直 接 保 管 していた 図 面 を 複 製 し 別 会 社 に 参 画 した 他 の 中 国 5 公 安 機 関 の 管 轄 する 刑 事 事 件 の 立 件 訴 追 標 準 に 関 する 最 高 人 民 検 察 院 及 び 公 安 部 の 規 定 (2) ( 2010 年 5 月 7 日 最 高 人 民 検 察 院 / 公 安 部 発 布 同 日 施 行 ) 第 73 条 6 中 華 人 民 共 和 国 反 不 正 当 競 争 法 第 25 条 等 商 業 秘 密 侵 害 行 為 の 禁 止 に 関 する 若 干 の 規 定 (1998 年 12 月 3 日 国 家 工 商 行 政 管 理 局 改 正 発 布 国 家 工 商 行 政 管 理 局 令 第 86 号 同 日 施 行 ) 第 4 条 は 県 級 以 上 の 工 商 行 政 管 理 機 関 が 商 業 秘 密 侵 害 行 為 を 認 定 して 処 理 する 旨 を 規 定 しています 7 商 業 秘 密 侵 害 行 為 の 禁 止 に 関 する 若 干 の 規 定 第 5 条 8 中 華 人 民 共 和 国 権 利 侵 害 責 任 法 (2009 年 12 月 26 日 全 国 人 民 代 表 大 会 常 務 委 員 会 公 布 国 家 主 席 令 第 21 号 2010 年 7 月 1 日 施 行 ) 第 15 条 第 1 項 第 1 号 中 華 人 民 共 和 国 民 法 通 則 第 134 条 第 1 項 9 中 華 人 民 共 和 国 反 不 正 当 競 争 法 第 20 条 10 商 業 秘 密 侵 害 行 為 の 禁 止 に 関 する 若 干 の 規 定 第 9 条 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

11 人 に 対 して 交 付 した 本 現 地 法 人 の 従 業 員 であった D は 本 現 地 法 人 の 技 術 担 当 の 従 業 員 にして 製 品 生 産 のために 部 品 を 別 会 社 に 送 らせていた 本 現 地 法 人 では 労 働 規 則 において 業 務 秘 密 保 持 ( 退 職 後 を 含 む )について 規 定 され ており また 会 社 の 資 料 管 理 に 関 する 通 知 において 原 則 として 資 料 の 持 出 しや 複 写 等 が 禁 止 されている 旨 が 規 定 されていた 本 現 地 法 人 と 別 会 社 の 製 品 の 図 面 は 類 似 性 があり 技 術 仕 様 技 術 要 求 等 が 基 本 的 に 一 致 していた 本 件 では 本 現 地 法 人 から 送 らせた 図 面 サンプル 及 びデータ 資 料 が 添 付 された 本 現 地 法 人 から 送 らせた 関 連 する 部 品 退 職 後 に 外 国 本 社 で 行 われた A からの 事 情 聴 取 記 録 技 術 の 類 似 性 に 関 する 技 術 鑑 定 報 告 書 司 法 会 計 鑑 定 報 告 書 外 国 本 社 と 本 現 地 法 人 との 間 の 技 術 譲 渡 契 約 別 会 社 の 財 務 資 料 等 が 主 要 な 犯 罪 事 実 の 認 定 証 拠 として 用 いられたようです (3) 批 評 侵 害 行 為 の 認 定 においては 秘 密 情 報 への 接 触 可 能 性 を 示 す 関 連 証 拠 や 関 係 人 員 の 流 動 状 況 が 重 要 なポイントになるといえる 権 利 者 生 産 製 品 と 相 手 方 生 産 製 品 との 比 較 に 際 し ては 技 術 鑑 定 報 告 書 が 用 いられることもしばしばみられます 前 述 のとおり 中 国 における 営 業 秘 密 侵 害 行 為 に 対 する 法 的 責 任 追 及 手 段 は 整 備 されて おり 本 件 のように 営 業 秘 密 侵 害 行 為 が 認 定 されることもありますが 紛 争 が 生 じた 段 階 においては 侵 害 行 為 や 損 害 の 発 生 の 立 証 等 は 決 して 容 易 ではありません また 侵 害 者 に 対 して 仮 に 刑 事 罰 が 科 せられたり 民 事 上 の 損 害 賠 償 責 任 が 認 められたとしても 営 業 秘 密 が 一 度 漏 えいしてしまったことによる 損 害 を 実 質 的 に 回 復 することは 困 難 である 場 合 が 多 いでしょう 適 切 な 秘 密 漏 えい 防 止 策 を 整 備 実 行 することを 通 じて 未 然 に 秘 密 情 報 の 漏 えい 等 を 防 止 することこそが 重 要 といえます キャストグループについて キャストグループは 中 国 や ASEAN 日 本 でビジネスを 展 開 するクライアントの さまざまなニーズに 対 し 法 務 会 計 税 務 人 事 労 務 マーケティングのスペ シャリストが 集 い 各 分 野 の 強 みを 有 機 的 に 結 合 し 最 適 なソリューションを 提 供 するグローバルコンサルティングファームです 徐 暁 青 中 国 律 師 1986 年 西 安 大 学 法 学 部 卒 業 2001 年 大 阪 市 立 大 学 法 学 部 後 期 博 士 課 程 終 了 上 海 勤 瑞 律 師 事 務 所 パートナー 兼 キャストコンサルティング( 上 海 ) 有 限 公 司 法 律 顧 問 と して 日 系 企 業 を 中 心 に 幅 広 い 分 野 の 法 律 サービスを 提 供 藤 田 直 佑 日 本 国 弁 護 士 2009 年 12 月 に 弁 護 士 登 録 ( 東 京 弁 護 士 会 ) 弁 護 士 法 人 キャスト 参 画 中 国 での 語 学 留 学 実 務 研 修 を 経 て 2013 年 8 月 からは 弁 護 士 法 人 キャスト 上 海 事 務 所 一 般 代 表 に 就 任 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 しま す 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

12 中 国 経 済 展 望 日 本 総 合 研 究 所 調 査 部 研 究 員 関 辰 一 景 気 下 振 れリスクには 留 意 の 要 < 現 状 : 景 気 は 減 速 が 持 続 > 中 国 経 済 は 不 動 産 開 発 投 資 と 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 のスローダウンを 主 因 に 減 速 し GDPデフ レーターは6 年 ぶりのマイナスに 足 許 では 輸 出 と 個 人 消 費 の 先 行 きも 不 透 明 に 4 月 の 人 民 元 ベースの 輸 出 額 は 前 年 同 月 比 6.2% 減 少 し 乗 用 車 の 販 売 台 数 は 同 3.7% 増 と2014 年 通 年 の9.9% 増 から 減 速 こうしたなか 当 局 は 過 剰 投 資 過 剰 債 務 の 解 消 に 向 け 構 造 調 整 を 行 いつつも 景 気 失 速 を 警 戒 する 姿 勢 を 鮮 明 化 5 月 11 日 には2カ 月 ぶりの 利 下 げを 実 施 また 地 方 政 府 の 財 政 難 解 消 およ びインフラ 投 資 の 拡 大 促 進 に 向 け 商 業 銀 行 に 資 金 供 給 する 際 の 担 保 に 地 方 債 を 追 加 景 気 減 速 が 持 続 するなか 先 行 きも 金 融 財 政 の 両 面 から 追 加 の 景 気 てこ 入 れ 策 が 導 入 される 公 算 大 < 展 望 : 年 後 半 に 底 入 れも 下 振 れリスク 残 存 > 年 後 半 に 政 策 効 果 が 顕 在 化 し 固 定 資 産 投 資 の 減 速 ペースは 緩 やかなものにコントロールされる 見 通 し 実 際 足 許 では 住 宅 販 売 に 底 入 れの 兆 し 他 方 政 策 効 果 が 想 定 ほど 出 ない 可 能 性 にも 留 意 の 要 本 格 的 な 資 本 ストック 調 整 が 始 まった 可 能 性 もあるなか 金 融 を 緩 和 しても 設 備 投 資 は 回 復 しない 恐 れも また 2014 年 9 月 末 における 企 業 債 務 残 高 の 対 GDP 比 は152%と1989 年 末 の 日 本 の132%を 上 回 り 企 業 のバランスシート 調 整 圧 力 は 大 以 上 より メインシナリオとして 景 気 てこ 入 れ 策 が 一 定 の 効 果 を 発 揮 し 2015 年 の 実 質 GDP 成 長 率 は6.9% 2016 年 は6.8%と 政 府 目 標 である 7.0%を 小 幅 に 下 回 ると 見 込 むものの 状 況 次 第 で 大 幅 に 下 振 れるリスクも 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

13 設 備 投 資 の 下 振 れを 示 唆 する 機 械 類 輸 入 の 減 少 < 輸 出 : 新 規 受 注 は 減 少 持 続 > 足 許 では 輸 出 額 に 大 きなブレ 季 節 要 因 が 除 去 しきれていないとみられるものの 資 源 国 や 欧 州 向 けを 中 心 に 輸 出 の 実 勢 が 弱 まっている 可 能 性 人 件 費 の 上 昇 などを 背 景 に 中 国 製 品 の 価 格 競 争 力 は 低 下 の 方 向 であり 輸 出 の 先 行 きは 不 透 明 輸 出 向 け 製 造 業 PMI 新 規 受 注 指 数 は 良 し 悪 しの 目 安 となる50%ポイントを 下 回 る 水 準 で 推 移 < 輸 入 : 機 械 類 の 輸 入 が 減 少 > 輸 入 額 は 減 少 地 域 別 にみると 資 源 国 から の 減 少 が 顕 著 日 本 やNIEs ASEAN EUからの 輸 入 も 減 少 品 目 別 にみると これまでは 資 源 価 格 の 下 落 を 主 因 とした 資 源 類 の 輸 入 額 減 少 が 顕 著 足 許 で 資 源 価 格 に 底 入 れの 動 きがみられる 点 を 踏 まえれば 先 行 き 資 源 類 輸 入 の 減 少 に 歯 止 め がかかる 見 通 し もっとも 4 月 の 機 械 類 の 輸 入 額 は2014 年 12 月 対 比 13.5% 減 少 ちなみに 機 械 類 の 輸 入 額 が 頭 打 ちとなった2011 年 から2012 年 にかけて 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 の 伸 び 率 は 前 年 比 31.8% 増 から22.0% 増 に 減 速 今 回 の 機 械 類 輸 入 の 減 少 が 当 時 よりも 突 発 的 かつ 大 幅 である 点 を 踏 まえ ると 今 後 設 備 投 資 が 大 きく 下 振 れる 可 能 性 も < 対 中 直 接 投 資 : 緩 やかに 増 加 > 1~4 月 の 米 ドルベースの 対 中 直 接 投 資 は 前 年 同 期 比 10.5% 増 地 域 別 にみると EUからは 同 22.2% 増 と 大 幅 に 拡 大 とりわけ 英 国 は 同 61.0% 増 フランス は 同 29.8% 増 他 方 米 国 からは 同 28.4% 日 本 からは 同 7.8%と 減 少 業 種 別 にみると サービス 業 は 同 24.8% 増 製 造 業 は 同 5.4%の 減 少 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

14 個 人 消 費 に 増 勢 鈍 化 の 兆 し < 個 人 消 費 : 増 勢 鈍 化 の 兆 し> 小 売 売 上 高 の 伸 び 率 は 鈍 化 住 宅 と 合 わせ て 購 入 される 傾 向 がある 乗 用 車 の 販 売 台 数 は 4 月 に 前 年 同 月 比 3.7% 増 と3 月 の 同 9.4% 増 から 増 加 ペースが 鈍 化 家 電 や 家 具 の 売 上 高 も 伸 びが 鈍 化 1~3 月 期 の 全 国 1 人 当 たり 実 質 可 処 分 所 得 は 前 年 同 期 比 8.1% 増 と 2014 年 通 年 から 伸 び 率 が0.1% 上 昇 し 良 好 な 所 得 環 境 が 続 いて いるものの 都 市 部 の 労 働 需 要 は 減 少 し 雇 用 情 勢 は 悪 化 1~3 月 期 の 全 国 100 都 市 の 公 的 就 業 サービス 機 構 における 求 人 数 は 前 年 同 期 比 15.7%と 減 少 < 都 市 への 人 口 流 入 : 鈍 化 した 公 算 大 > これまで 都 市 部 は 農 村 部 に 比 べて 労 働 需 要 が 豊 富 であり かつ 高 賃 金 であるため 農 村 部 から 都 市 部 へ 人 口 が 流 入 2014 年 末 の 農 村 部 人 口 は6 億 1,866 万 人 と2000 年 から1 億 8,971 万 人 減 少 した 一 方 都 市 部 人 口 は2 億 9,010 万 人 増 加 このような 都 市 への 人 口 流 入 の 動 きと 並 行 して 各 都 市 では ニュータウンの 開 発 が 進 展 ニュータウンに 住 まいを 構 えた 人 々が マイカーや 家 電 家 具 を 購 入 このような 都 市 化 の 動 きは 消 費 需 要 拡 大 と 経 済 成 長 に 寄 与 もっとも 足 許 では 景 気 減 速 に 伴 い 都 市 部 の 労 働 需 要 が 減 少 その 結 果 農 村 部 から 都 市 部 への 人 口 流 入 が 鈍 化 した 公 算 大 実 際 行 政 区 外 労 働 力 の 公 的 就 業 サービス 機 構 にお ける 求 職 者 数 は 前 年 同 期 比 22.9% 減 少 し 行 政 区 内 農 村 部 労 働 力 の 求 職 者 数 は 同 18.6% 減 少 先 行 き 都 市 への 人 口 流 入 に 歯 止 めがかか れば 個 人 消 費 の 景 気 けん 引 力 は 低 下 する 見 通 し 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

15 M2の 伸 び 率 低 下 に 歯 止 めがかからず < 投 資 : 減 速 持 続 企 業 の 資 金 繰 りは 悪 化 > 1~4 月 の 固 定 資 産 投 資 の 伸 び 率 は 前 年 同 期 比 12.0% 増 と 1~3 月 から 1.5%ポイン ト 低 下 投 資 の 増 勢 鈍 化 に 歯 止 めがかからず とりわけ 不 動 産 開 発 投 資 は 住 宅 市 場 の 調 整 を 背 景 に 同 6.0% 増 と1~3 月 から 2.5% ポイント 低 下 製 造 業 の 固 定 資 産 投 資 の 伸 び 率 は 企 業 の 資 金 繰 りの 悪 化 を 主 因 に 同 9.9% 増 と 0.5%ポイント 低 下 工 業 企 業 の 資 金 繰 りはリーマンショック 時 より 厳 しい 状 況 < 政 府 は 利 下 げなど 景 気 てこ 入 れへ> こうしたなか 当 局 は 景 気 失 速 の 回 避 に 向 け 2014 年 11 月 2015 年 3 月 5 月 に 利 下 げ 2 月 と4 月 に 預 金 準 備 率 の 引 き 下 げを 相 次 ぎ 実 施 金 融 以 外 にも 2014 年 後 半 から2016 年 まで に 実 施 する400 件 の 投 資 プロジェクトのうち 総 額 7 兆 元 にのぼる300 件 の 案 件 を 承 認 し 地 方 政 府 にインフラ 投 資 実 行 を 要 請 加 えて 地 方 政 府 の 財 政 難 の 解 消 に 向 けて 商 業 銀 行 に 地 方 債 購 入 を 促 すため 商 業 銀 行 に 資 金 供 給 する 際 の 担 保 に 地 方 債 を 追 加 また 全 人 代 では 政 府 財 政 収 支 の 赤 字 拡 大 を 容 認 この ほか 当 局 は 不 動 産 市 場 抑 制 策 を 緩 和 方 向 に 微 修 正 今 後 を 展 望 すると こうした 政 策 効 果 が 顕 在 化 し 固 定 資 産 投 資 の 減 速 ペースは 緩 やか なものにコントロールされる 見 通 し 足 許 で は 銀 行 融 資 残 高 の 伸 び 率 に 持 ち 直 しの 動 き がみられ 住 宅 販 売 床 面 積 にも 底 入 れの 兆 し 他 方 政 策 効 果 が 想 定 ほど 出 ない 可 能 性 に も 留 意 の 要 当 局 は 金 融 緩 和 に 舵 を 切 ったも のの M2の 伸 び 率 低 下 に 歯 止 めがかからず 国 有 銀 行 以 外 の 資 金 の 出 し 手 に 慎 重 化 の 動 き また 過 剰 債 務 過 剰 設 備 のもと 企 業 の 資 金 需 要 は 低 迷 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

16 急 上 昇 する 株 価 < 物 価 :PPIは 下 落 傾 向 が 持 続 > 4 月 の 消 費 者 物 価 (CPI) 上 昇 率 は 前 年 同 月 比 +1.5%と 上 昇 傾 向 を 維 持 したものの 工 業 生 産 者 出 荷 価 格 (PPI)は 同 4.6%と 下 落 傾 向 が 持 続 < 不 動 産 価 格 : 底 入 れの 兆 し> 住 宅 価 格 に 底 入 れの 兆 し 昨 年 春 頃 から 地 方 政 府 は 住 宅 購 入 規 制 の 緩 和 を 始 め 中 央 政 府 も 住 宅 ローン 規 制 の 緩 和 や 利 下 げなどを 通 じて 住 宅 市 場 をてこ 入 れ 2015 年 3 月 には 中 国 人 民 銀 行 が2 軒 目 の 住 宅 を 購 入 する 場 合 の 最 低 頭 金 比 率 の 引 き 下 げ 財 務 部 と 国 家 税 務 総 局 は 住 宅 転 売 に 関 わる 営 業 税 の 課 税 対 象 縮 小 を 発 表 こ れらの 結 果 住 宅 需 要 に 底 入 れの 兆 し 先 行 き を 展 望 するにあたり 家 計 の 住 宅 価 格 の 先 行 き 上 昇 期 待 (6 月 中 旬 に 中 国 人 民 銀 行 が 発 表 する 予 定 )がポイント 低 迷 持 続 であれば 住 宅 需 要 の 本 格 的 な 回 復 と 住 宅 価 格 の 底 打 ちは 期 待 薄 < 株 価 : 急 上 昇 > 5 月 20 日 の 上 海 総 合 株 価 指 数 は4,446ポイント と 昨 年 10 月 末 の2,420ポイントから83.7% 上 昇 昨 今 の 株 価 の 急 上 昇 には これまで 経 済 実 力 対 比 割 安 に 放 置 されてきたことの 是 正 という 側 面 も もっとも 上 海 深 セン 証 券 取 引 所 に 上 場 する 企 業 の 時 価 総 額 をみると 2015 年 4 月 末 時 点 で56 兆 3,491 億 元 と2014 年 の 名 目 GDPの88.5% まで 上 昇 これは 2000 年 から2014 年 の 平 均 値 47.6%を 大 きく 上 回 っており 経 済 に 占 める 国 有 企 業 のウエイトが 大 きいことを 踏 まえると 足 許 の 株 式 市 場 への 資 金 流 入 および 株 価 上 昇 はすでに 異 常 な 状 況 と 判 断 上 海 総 合 株 価 指 数 (ポイント) 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1, ( 年 / 月 / 日 ) ( 資 料 ) 上 海 証 券 取 引 所 これらを 踏 まえると 今 後 株 価 が 持 続 的 に 上 昇 する 可 能 性 は 小 さいと 予 想 ただし 景 気 が 過 熱 し 金 融 引 き 締 めが 行 われていた2007 年 と 異 なり 景 気 減 速 下 当 面 緩 和 的 な 金 融 政 策 が 続 く 見 通 しであり 外 的 ショックがなければバ ブル 的 な 状 況 が 長 期 化 する 可 能 性 も 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さるようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

17 CNY - 中 国 人 民 元 中 国 人 民 銀 行 は 政 策 金 利 を25bp 引 下 げ 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 SMBCアジア 金 利 為 替 情 報 / 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 June, 2015 三 井 住 友 銀 行 アジア 大 洋 州 トレジャリー 部 シンガポール 駐 在 エコノミスト 鈴 木 浩 史 為 替 相 場 政 策 金 利 1USD=CNY 100JPY=CNY 1CNY=JPY 1 年 物 貸 出 基 準 金 利 May 四 半 期 末 予 測 - レンジ 予 測 四 半 期 末 - レンジ 予 測 四 半 期 末 - レンジ 予 測 5.10% 四 半 期 末 予 測 SMBC Bloomberg SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC Bloomberg 15Q % 5.05% 15Q % 4.90% 15Q % 4.85% 16Q % 4.80% 16Q % 4.80% 16Q % 4.75% Bloomberg :ブルームバーグによる 中 央 値 加 重 平 均 予 測 SMBC :SMBCシンガポールによるトレンド 予 測, SMBC Singapore 相 場 動 向, CFETS CNY 名 目 実 効 為 替 相 場 - 週 足 CNY 実 質 実 効 為 替 相 場 - 月 足 コメント USD/CNY- 日 足 上 海 総 合 指 数 - 日 足 上 海 総 合 指 数 - 週 足 3ヵ 月 物 SHIBOR- 日 足 USD/CNY- 週 足 Overvalued Undervalued JPY/CNY- 日 足 % 5.5% 5.0% 4.5% 4.0% 3.5% 3.0% 2.5% 5 月 9 日 に 発 表 された4 月 CPIは 前 年 比 +1.5%と 市 場 予 想 (+1.6%) 対 比 下 振 れ 中 国 人 民 銀 行 は5 月 10 日 に 政 策 金 利 の25bpの 引 下 げを 発 表 した (5 月 11 日 から 適 用 ) これにより 1 年 物 貸 出 金 利 は 5.35%から5.10%へ 1 年 物 預 金 金 利 は2.50%から 2.25%へと 変 更 された また 中 国 国 家 統 計 局 は5 月 13 日 に4 月 の 月 次 データを 発 表 した これによれば 固 定 資 産 投 資 ( 除 く 農 村 部 年 初 来 累 計 ) は 前 年 比 +12.0%と 市 場 予 想 (+13.5%) 対 比 下 振 れ ま た 4 月 小 売 売 上 高 および 鉱 工 業 生 産 はそれぞれ 前 年 比 +10.0% +5.9%と 市 場 予 想 (+10.5% +6.0%) 対 比 ともに 下 振 れた 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さる ようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

18 TWD - 台 湾 ドル 4 月 の 外 貨 準 備 は2012 年 以 来 となる 増 加 額 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 SMBCアジア 金 利 為 替 情 報 / 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 June, 2015 三 井 住 友 銀 行 アジア 大 洋 州 トレジャリー 部 シンガポール 駐 在 エコノミスト 鈴 木 浩 史 1USD=TWD 為 替 相 場 100JPY=TWD 1TWD=JPY 政 策 金 利 公 定 歩 合 May % 四 半 期 末 予 測 レンジ 予 測 四 半 期 末 レンジ 予 測 四 半 期 末 レンジ 予 測 四 半 期 末 予 測 SMBC Bloomberg SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC Bloomberg 15Q % 1.900% 15Q % 1.900% 15Q % 1.900% 16Q % 1.950% 16Q % 2.056% 16Q % 2.150% Bloomberg :ブルームバーグによる 中 央 値 加 重 平 均 予 測 SMBC :SMBCシンガポールによるトレンド 予 測, SMBC Singapore 相 場 動 向 USD/TWD- 日 足, Taipei Forex Inc. USD/TWD- 週 足 JPY/TWD(100JPY=TWD)- 日 足 加 権 指 数 - 日 足 加 権 指 数 - 週 足 3ヵ 月 物 TAIBOR- 日 足 TWD 名 目 実 効 為 替 相 場 - 週 足 TWD 実 質 実 効 為 替 相 場 - 月 足 Overvalued Undervalued コメント % 0.89% 0.88% 0.87% 0.86% 0.85% 4 月 の 台 湾 の 外 貨 準 備 は 35 億 米 ドル 増 加 し 4,180 億 ドルとなった 外 貨 準 備 の 増 加 は 中 銀 が 台 湾 ド ルの 上 昇 に 対 して 介 入 を 行 ったことを 示 唆 してい る データは5 月 5 日 に 発 表 されたもの 1 月 から4 月 にかけて 台 湾 ドルは 米 ドルに 対 して それぞれ +0.4% +0.2% +0.5% +2.2% 上 昇 した 5 月 20 日 に 発 表 された4 月 輸 出 受 注 は 前 年 比 4.0%だった 発 表 元 の 台 湾 経 済 部 によれば 電 子 部 品 関 連 が 21ヵ 月 で 初 めて 下 落 に 転 じたことが 全 体 の 足 を 引 っ 張 った この 下 落 に 転 じた 理 由 は 中 国 の 携 帯 用 チッ プおよび 日 本 のフラットパネルTVの 需 要 低 迷 による もの とのこと 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さる ようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません

19 HKD - 香 港 ドル 第 1Q GDPは 前 年 比 +2.1% 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 SMBCアジア 金 利 為 替 情 報 / 為 替 相 場 政 策 金 利 予 測 June, 2015 三 井 住 友 銀 行 アジア 大 洋 州 トレジャリー 部 シンガポール 駐 在 エコノミスト 鈴 木 浩 史 為 替 相 場 政 策 金 利 1USD=HKD 100JPY=HKD 1HKD=JPY HKMA 基 準 金 利 May 四 半 期 末 予 測 - レンジ 予 測 四 半 期 末 - レンジ 予 測 四 半 期 末 - レンジ 予 測 0.50% 四 半 期 末 予 測 SMBC Bloomberg SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC SMBC Bloomberg 15Q % - 15Q % - 15Q % - 16Q % - 16Q % - 16Q % - Bloomberg :ブルームバーグによる 中 央 値 加 重 平 均 予 測 SMBC :SMBCシンガポールによるトレンド 予 測, SMBC Singapore 相 場 動 向 HKD 名 目 実 効 為 替 相 場 - 週 足 HKD 実 質 実 効 為 替 相 場 - 月 足 コメント USD/HKD- 日 足 恒 生 指 数 - 日 足 恒 生 指 数 - 週 足 3ヵ 月 物 HIBOR- 日 足 USD/HKD- 週 足 Overvalued Undervalued JPY/HKD(100JPY=HKD)- 日 足 % 0.40% 0.39% 0.38% 0.37% 0.36% 0.35% 5 月 5 日 に 発 表 された3 月 小 売 売 上 高 は 金 額 ベース で 前 年 比 2.9%となったが 数 量 ベースでは 前 年 比 +0.8%だった 1-3 月 の 合 計 について 見 ると 金 額 ベースでは 前 年 同 期 比 2.3%だったが 数 量 ベー スでは 前 年 同 期 比 横 這 いとなった 5 月 15 日 に 発 表 された 第 1Q GDPは 前 年 比 +2.1%だった 前 期 比 ( 季 節 調 整 済 み) では +0.4%の 成 長 財 輸 出 およ び 輸 入 が 前 期 比 でそれぞれ 1.4% 2.1%の 縮 小 (2014 年 第 4Qはそれぞれ+0.9% +2.0%) 個 人 消 費 は 前 期 比 +0.1%と 2014 年 第 4Qの 同 +1.0%から 伸 びが 鈍 化 した 政 府 は2015 年 のGDP 予 想 を1-3% としている 性 を 当 行 及 び 情 報 提 供 元 が 保 証 するものではなく また 掲 載 された 内 容 は 経 済 情 勢 等 の 変 化 により 変 更 される 事 があります 掲 載 情 報 は 利 用 者 の 責 任 と 判 断 でご 利 用 頂 き また 個 別 の 案 件 につきましては 法 律 会 計 税 務 等 の 各 方 面 の 専 門 家 にご 相 談 下 さる ようお 願 い 致 します 万 一 利 用 者 が 当 情 報 の 利 用 に 関 して 損 害 を 被 った 場 合 当 行 及 び 情 報 提 供 元 はその 原 因 の 如 何 を 問 わず 賠 償 の 責 を 負 いません