Microsoft Word - データセンター利用ガイド第1版_101001_.doc

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1 データセンター 利 用 ガイド 第 1 版 2010/10/1 特 定 非 営 利 活 動 法 人 ASP SaaS インダストリ コンソーシアム 0

2 はじめに クラウドASP SaaSは 企 業 の 生 産 性 向 上 に 資 する 極 めて 有 効 なツールとして 昨 今 その 普 及 が 進 んでおり 安 全 信 頼 性 の 高 いサービスを 提 供 するために 高 機 能 高 セキュリティを 備 えたデータセンターを 利 用 する 傾 向 が 増 加 しています このような 状 況 を 踏 まえ 総 務 省 と ASPIC が 合 同 で 設 立 した ASP SaaS 普 及 促 進 協 議 会 において 安 全 信 頼 性 等 の 点 からデータセンターの 評 価 選 択 を 支 援 するべく 検 討 を 進 め 平 成 21 年 2 月 26 日 にデータセンターの 建 物 設 備 セキュリティ 等 に 関 し 情 報 開 示 が 求 められる 項 目 を 示 した データセンターの 安 全 信 頼 性 に 係 る 情 報 開 示 指 針 ( 第 1 版 ) を 総 務 省 から 発 表 しました この 指 針 は データセンターの 安 全 信 頼 性 に 係 る 情 報 開 示 を 必 須 の 項 目 と 選 択 の 項 目 に 分 け 情 報 開 示 項 目 を 共 通 かつ 豊 富 にするとともに データセンター 利 用 者 による データセンターの 比 較 評 価 選 択 等 を 容 易 にすることを 目 的 としています 本 ガイドは データセンターを 利 用 する 際 の 参 考 書 として データセンターの 情 報 開 示 項 目 について 分 かり 易 く 解 説 しています ASP SaaS が 安 全 で 信 頼 性 の 高 いサービスが 提 供 されるため データセンターの 情 報 開 示 がさらに 進 み データセンターの 利 用 が 一 層 進 むことを 期 待 しております また 本 指 針 等 の 具 体 化 を 始 め 世 界 で 最 も 優 れたブロードバンドインフラを 有 する 我 が 国 がアジアや 世 界 の 情 報 発 信 拠 点 として 発 展 するための 取 組 を 行 うことを 目 的 とし て ASPIC の 内 部 に ASP SaaS データセンター 促 進 協 議 会 が 設 立 されております 本 書 作 成 にあたり 以 下 の 各 社 から 執 筆 等 のご 協 力 をいただいております ここに 心 から 感 謝 の 意 を 表 します 株 式 会 社 NTTデータ KDDI 株 式 会 社 日 本 電 気 株 式 会 社 日 本 ユニシス 株 式 会 社 株 式 会 社 ブロードバンドタワー 三 菱 電 機 情 報 ネットワー ク 株 式 会 社 本 協 議 会 においては 情 報 発 信 拠 点 としてのデータセンターの 発 展 またその 利 用 の 拡 大 を 図 るため 情 報 開 示 に 係 る 用 語 の 統 一 や 情 報 開 示 の 認 定 制 度 の 導 入 クラウドコン ピューティングの 出 現 等 ネットワーク 環 境 の 変 化 を 踏 まえた 新 たな 国 際 戦 略 等 について 検 討 を 行 ってきており この 検 討 結 果 についても 別 途 情 報 共 有 をしていきたいと 思 って おります 特 定 非 営 利 活 動 法 人 ASP SaaS インダストリ コンソーシアム 会 長 河 合 輝 欣 1

3 はじめに 目 次 第 1 章 データセンターの 位 置 づけ P データセンターとは P データセンター 設 立 の 背 景 及 び 最 近 の 状 況 P サービスの 枠 組 P 6 第 2 章 ハウジング( 建 物 設 備 ) P 建 物 P 耐 震 免 震 構 造 P 耐 火 構 造 P 防 水 構 造 P 床 荷 重 P 電 源 設 備 P 無 停 電 電 源 P 給 電 ルート P 受 電 方 式 P 電 力 設 備 監 視 P 非 常 用 電 源 P 消 火 設 備 P サーバルーム 内 消 火 設 備 P 火 災 感 知 報 知 システム P 避 雷 対 策 設 備 P 直 撃 雷 対 策 P 誘 導 雷 対 策 P 空 調 設 備 P 空 調 方 式 P 空 調 設 備 の 容 量 P ラック/スペース P 荷 重 P 電 力 P 監 視 機 能 P14 2

4 2.7 セキュリティ P 時 間 365 日 監 視 体 制 P 外 部 委 託 先 P 入 退 館 管 理 等 P 媒 体 の 保 管 P その 他 セキュリティ 対 策 P 環 境 対 応 P 電 力 消 費 の 効 率 化 P その 他 の 環 境 対 応 策 P18 第 3 章 ハウジング(ネットワーク) P 回 線 P バックボーンネットワーク P 接 続 回 線 P サービス P サービス 内 容 P22 第 4 章 ハウジング(サービスの 内 容 ) P サービスの 受 付 問 合 せ P 受 付 申 込 問 合 せ 先 P サービスの 変 更 終 了 P サービス 変 更 終 了 時 の 事 前 告 知 P サービス 変 更 終 了 後 の 対 応 代 替 措 置 P サービス 料 金 P 料 金 体 系 P 解 約 時 ペナルティ P 利 用 者 からの 解 約 事 前 受 付 期 限 P サービス 品 質 P サービス 可 用 性 P 認 証 取 得 監 査 実 施 P 個 人 情 報 の 取 り 扱 い P 受 賞 表 彰 歴 P SLA(Service Level Agreement) P26 3

5 第 5 章 ハウジング(サービスサポート) P サービス 窓 口 ( 苦 情 受 付 ) P 営 業 日 時 間 ( 苦 情 受 付 ) P サポート 範 囲 手 段 P サービス 保 証 継 続 P 事 故 発 生 時 の 責 任 と 補 償 範 囲 P サービス 通 知 報 告 P メンテナンス 等 の 一 時 的 サービス 停 止 時 の 事 前 告 知 P 障 害 火 災 発 生 時 の 通 知 P 定 期 報 告 P 支 援 サービス P 障 害 対 応 P 定 期 運 用 P 運 用 保 守 P28 第 6 章 ホスティング P ハードウエア 提 供 サービス P サーバ 提 供 サービス( 搭 載 OS) P ストレージ 提 供 サービス P ネットワークサービス P 管 理 者 接 続 用 ネットワーク 提 供 サービス P ネットワーク 機 器 提 供 サービス P 高 付 加 価 値 サービス P ソフトウエア 開 発 環 境 支 援 サービス P セキュリティサービス P Web 系 サービス P メール 系 サービス P ロードバランサーサービス P バックアップ リストアサービス P その 他 サービス P 支 援 サービス P 障 害 対 応 P 定 期 運 用 P34 参 考 :データセンターの 安 全 信 頼 性 に 係 る 情 報 開 示 指 針 ( 第 1 版 )( 総 務 省 : 平 成 21 年 2 月 26 日 ) 4

6 第 1 章 データセンターの 位 置 づけ 1.1 データセンターとは( 定 義 ) データセンターは 運 用 するICT 機 器 (ネットワーク 装 置 サーバ 装 置 ストレージ 装 置 等 )を 格 納 する 専 用 の 空 間 設 備 ( 空 調 電 源 変 換 装 置 等 を 含 む)をいう 1.2 データセンター 設 立 の 背 景 及 び 最 近 の 状 況 計 算 機 センターや 通 信 等 の 必 要 な 機 能 を 収 容 した 建 物 ( 物 理 的 な 拠 点 )として 進 化 したも のがデータセンターである データセンターは 物 理 的 な 拠 点 として 存 在 し そこでサービ スが 提 供 されている 近 年 普 及 し 始 めている ASP SaaS クラウドコンピューティングに 代 表 されるネットワークサービスの 拠 点 となっているのが データセンターであり ネットワ ークサービスの 拡 大 とともにデータセンタービジネスの 規 模 が 拡 大 している データセンターは 当 初 サーバやストレージを 一 か 所 に 集 中 して 大 量 に 配 備 管 理 するこ とによる 運 用 コスト 削 減 や 一 般 オフィスビルでは 実 現 不 可 能 な 高 い 可 用 性 を 実 現 するため の 対 策 ( 電 源 空 調 セキュリティ 等 )とネットワークコネクティビティ 確 保 などの 効 果 が 評 価 されて 普 及 した これらの 効 果 に 加 えて 最 近 では 各 社 のサーバがデータセンターに 集 中 した 結 果 取 引 に 伴 う 各 種 データ 交 換 や 決 済 など 企 業 間 の 情 報 交 換 をデータセンター 内 で 完 結 することが 可 能 となり データセンター 上 で 企 業 間 のアライアンスが 実 現 されるよう になってきている ネットワークサービスの 普 及 に 伴 い 企 業 間 取 引 のデータ 交 換 の 割 合 も 増 大 し この 極 め て 高 いセキュリティ パフォーマンスが 要 求 されるサービスは 必 然 的 に 同 一 データセンタ ー 内 だけでなく 異 なるデータセンター 間 を 高 速 な 通 信 回 線 で 結 ぶことが 必 要 となってくる ため データセンターが IX の 近 くに 設 置 されることが 多 くなっている 更 には 取 り 扱 う 情 報 量 の 増 大 によるデジタルデータの 爆 発 的 増 加 に 伴 い データセンタ ー 上 のストレージを 独 立 のネットワークで 相 互 接 続 する ストレージネットワークが 形 成 さ れるようになってきた このように 社 会 基 盤 としてデータセンターの 規 模 が 大 きくなり サービス 内 容 が 深 くなる につれて 事 業 的 にも 技 術 的 にも データセンター 事 業 者 が 単 独 で 全 サービスを 提 供 するこ とは 困 難 になり 様 々なリスクへの 回 避 対 応 に 向 けてデータセンター 事 業 者 間 での 水 平 分 業 が 進 み 急 速 に 進 展 する 技 術 に 対 応 するために 専 門 的 なサービスに 特 化 した 専 門 事 業 者 と 垂 直 分 業 が 組 まれつつある データセンター 事 業 者 は 同 業 者 や 専 門 事 業 者 と 組 んで 統 合 されたサービスを 提 供 するこ とになる この 際 単 純 な 相 互 接 続 だけでなく SLA に 至 るまでの 幅 広 い 相 互 運 用 性 を 同 業 者 との 間 ( 水 平 )および 専 門 事 業 者 との 間 ( 垂 直 )に 実 現 するようになってきている 5

7 1.3 サービスの 枠 組 一 口 にデータセンターと 云 っても 事 業 者 によってその 規 模 業 態 は 多 種 多 様 である とは 云 え そのサービス 内 容 を 分 析 すると 共 通 項 最 大 公 約 数 が 見 えてくる 分 け 方 は 微 妙 に 異 なるが 代 表 的 なサービスメニューは ハウジングサービスとホスティングサービスであ る ( 下 図 参 照 ) ハウジングサービスは 電 源 をはじめとしたファシリティと LAN や WAN などのネットワ ークと 接 続 するコネクティビティを 提 供 ホスティングサービスは ハウジングサービスに 加 えてサーバなどを 提 供 その 他 運 用 や 監 視 をするマネジメントサービスやコンサルティングなどのプロフェッ ショナルサービスを 付 加 することが 多 い プロフェッショナルサービス (コンサルテーション セキュリティ System Integration 他 ) マ ネ 視 ジ 管 メ 理 ン そト のサ 他 ー ビ ス ( 監 ) ハ サ ウ ー ビ ジ ス ン グ ホ ス テ ィ ン グ サ ー ビ ス オープン サーバ コネクティビティ (LAN MAN WAN 通 信 機 器 等 ) ファシリティ サービス 基 盤 ( 課 金 認 証 等 ) ストレージ (SAN NAS 等 ) ( 電 源 空 調 ICカード バイオメトリックスシステム 中 央 監 視 等 及 び 運 用 ) 図 データセンターのサービス 構 造 前 記 サービスを 実 現 提 供 する 仕 組 みの 構 成 要 素 も 大 枠 は 似 通 っている 即 ち 全 サービ スの 基 盤 となる 堅 牢 な 建 屋 や 電 源 空 調 などのファシリティ 高 速 大 容 量 の 回 線 と 通 信 機 器 によるネットワーク ラックマウント 型 が 主 流 のサーバ 大 規 模 高 信 頼 なストレージ 機 器 設 備 を 監 視 管 理 するための 運 用 管 理 システム 課 金 や 顧 客 情 報 管 理 などサービス 基 盤 それに 設 備 機 器 の 運 用 コンサルテーション SI(System Integration)など 人 間 系 が 加 わ る データセンターの 構 成 要 素 について 以 下 の 各 章 で 説 明 する 第 2 章 ハウジング( 建 物 設 備 ) 第 3 章 ハウジング(ネットワーク) 第 4 章 ハウジング(サービス 内 容 ) 第 5 章 ハウジング(サービスサポート) 第 6 章 ホスティング 参 考 :idc イニシアティブデータセンターガイドライン ス ト ー レ ジ サ ー ビ ス 6

8 第 2 章 ハウジング( 建 物 設 備 ) ハウジング( 建 物 設 備 )とは データセンターに 自 社 のサーバーやストレージ 装 置 等 を 持 ち 込 んで データセンター 事 業 者 からサーバー 装 置 等 を 設 置 する 場 所 と 電 力 等 を 提 供 して もらいサービスを 提 供 するデータセンターの 形 態 の 一 つで コロケーション とも 呼 ばれて いる 2.1 建 物 データセンターは 対 災 害 性 に 優 れたビルに 高 速 な 通 信 回 線 を 引 き 込 んだ 施 設 で 高 度 な 電 源 設 備 や 空 調 設 備 を 備 え ID カードによる 入 退 室 管 理 や 監 視 カメラによる 24 時 間 監 視 など でセキュリティを 確 保 している 日 本 は 地 震 が 多 いので 国 内 のデータセンターの 利 用 者 は 耐 震 性 を 重 視 する 傾 向 にある 耐 震 性 は 建 築 基 準 で 規 定 されているが 震 度 7 程 度 級 の 耐 震 性 を 備 えたデータセンターが 多 い 建 物 の 形 状 としてデータセンター 専 用 か 他 の 用 途 と 共 用 の 建 物 か 複 数 テナントか 単 一 テナントなのか また 立 地 条 件 として 地 盤 の 安 定 性 土 壌 汚 染 周 辺 の 環 境 等 を 考 慮 する 耐 震 免 震 構 造 (1) 耐 震 構 造 建 物 の 構 造 ( 柱 や 梁 ) 自 体 が 地 震 に 耐 えるような 強 度 に 造 られているもの 地 震 で 生 じ る 揺 れに 耐 えるように 設 計 された 構 造 のことである 地 震 エネルギーがそのまま 伝 わっ た 場 合 でも 許 容 範 囲 内 の 揺 れに 耐 えることができる (2) 制 震 構 造 建 物 が 揺 れ 始 めたとき 振 動 を 吸 収 し 建 物 を 許 容 範 囲 内 の 振 動 以 下 に 制 御 する 構 造 である 制 御 方 法 としてアクティブコントロール( 建 物 内 に 設 けた 振 動 センサで 揺 れを 検 出 すると 逆 方 向 に 強 制 的 にエネルギーを 与 え 揺 れを 制 御 する)と パッシブコントロール( 装 置 自 身 が 揺 れを 感 ずると 揺 れを 軽 減 するように 制 御 を 行 う)などがある (3) 免 震 構 造 構 造 物 と 地 盤 との 間 に 積 層 ゴムなどの 特 殊 な 装 置 を 付 け 免 震 層 を 造 ることで 地 震 力 を 建 物 に 直 接 伝 えないようにした 構 造 のこと 地 震 に 強 いだけでなく 揺 れそのものを 軽 減 することによって マシン 室 内 にあるコンピュータシステム 等 の 被 害 を 防 ぐことができる データセンターの 免 震 構 造 には 以 下 の3つの 方 式 が 使 われている (3-1) 免 震 建 物 建 物 自 身 を 免 震 構 造 とするもの 建 物 の 基 礎 部 分 や 中 間 階 の 柱 に 取 り 付 けた 免 震 装 置 に よって 建 物 に 地 震 のエネルギーが 伝 わりにくくする 方 法 免 震 化 された 部 分 は ゆっく りと( 相 対 的 に) 大 きく 揺 れる 様 になり 地 震 による 激 しい 揺 れの 影 響 を 免 れることが できる (3-2) 免 震 床 建 物 に 免 震 装 置 を 設 置 するのでなく マシン 室 のフロア 部 分 で 免 震 構 造 とするもの 従 7

9 来 の 二 重 床 (フリーアクセスフロア)を 免 震 装 置 で 支 持 して 建 物 床 と 縁 を 切 ることに より 地 震 力 を 伝 えない 床 工 法 である 地 震 時 に 建 物 床 に 発 生 する 加 速 度 を (1/5~ 1/10に) 低 減 し コンピュータシステム 等 を 転 倒 や 誤 動 作 から 守 る 装 置 である (3-3)ラック 免 震 建 物 フロアを 免 震 化 するのでなく コンピュータシステムを 搭 載 するラックに 免 震 装 置 を 付 加 するもの ラック 免 震 装 置 は 上 部 の 免 震 台 が ベース 部 分 と 独 立 して 水 平 方 向 に 自 由 にスライドする その 為 地 震 の 水 平 方 向 力 がベースに 加 わっても ラックに 伝 わる 加 速 度 を 低 減 する 装 置 である このような 2 次 元 免 震 ラック 以 外 に 3 次 元 免 震 ラッ クもサービスされるようになっている 耐 火 構 造 (1) 耐 火 構 造 耐 火 構 造 とは 火 災 に 対 し 単 に 燃 えないだけでなく 隣 家 からの 火 災 の 延 焼 を 防 止 し 火 熱 のための 変 形 や 倒 壊 をしないような 構 造 であることが 求 められている 建 築 物 の 主 要 構 造 部 ( 壁 柱 床 はり 屋 根 階 段 )に 適 用 される 部 位 と 建 物 階 数 により 30 分 1 時 間 2 時 間 3 時 間 耐 火 構 造 が 定 められている (2) 準 耐 火 構 造 準 耐 火 構 造 とは 通 常 の 火 災 による 延 焼 を 抑 制 するような 構 造 であることが 求 められてい る 耐 火 構 造 と 準 耐 火 構 造 の 違 いは 耐 火 構 造 が 鎮 火 後 の 再 使 用 が 可 能 となることを 目 標 として 規 定 されていることに 対 し 準 耐 火 構 造 は 火 災 中 の 延 焼 を 防 止 することに 主 眼 があ り 鎮 火 後 の 再 使 用 は 想 定 していないことである 防 水 構 造 データセンターは 浸 水 のおそれの 少 ない 地 域 に 設 けるとともに 建 物 の 屋 根 及 び 外 壁 は 防 水 性 能 を 保 持 し 排 水 性 能 も 有 することが 必 要 である 以 下 に 示 す 対 策 が 採 られているこ とが 望 ましい 以 下 に 対 策 方 法 の 一 例 を 紹 介 する 屋 根 外 壁 及 び 窓 等 は 防 水 施 工 を 行 う 屋 根 外 壁 等 を 貫 通 する 吸 排 気 口 ダクト 配 管 等 の 周 りには 防 水 施 工 を 行 う 建 物 の 設 置 位 置 により 以 下 の 対 策 で 補 完 する 敷 地 境 界 防 水 堤 を 設 置 する 建 物 開 口 部 に 防 水 扉 を 設 ける 室 を 防 水 区 画 とする 室 の 入 口 に 排 水 口 を 設 ける 漏 水 検 知 器 を 設 置 する 8

10 2.1.4 床 荷 重 床 荷 重 はスラブ( 床 版 )の 積 載 能 力 を 指 す 積 載 可 能 な 荷 重 を 算 出 する 場 合 建 物 の 主 要 構 造 部 である 柱 梁 壁 の 強 度 も 含 めて 検 討 しなければならない また 地 震 時 の 揺 れを 考 慮 に 入 れることも 必 要 で 総 合 的 な 見 地 から 設 置 可 能 な 荷 重 を 算 出 する 必 要 がある 通 常 5 00kg/m2~700kg/m2もあれば 十 分 と 考 えられるが 最 近 のブレードサーバ 等 の 高 密 度 機 器 を 導 入 する 場 合 は1,000kg/m2を 必 要 となる 場 合 もある 実 際 のサーバの 実 装 設 計 時 には ラック 搭 載 重 量 に 見 合 う 荷 重 を 考 慮 する 必 要 がある 2.2 電 源 設 備 データセンターが 供 給 を 受 けている 商 用 電 源 は 各 種 要 因 による 瞬 間 的 な 電 圧 降 下 や 停 電 などが 発 生 する このため データセンターでは 受 電 方 式 の 高 度 化 や 無 停 電 電 源 装 置 非 常 用 電 源 などの 装 置 電 源 設 備 の 二 重 化 などによって 電 源 の 信 頼 性 を 確 保 する 必 要 がある データセンターの 受 電 系 統 としては 電 力 会 社 からの 受 電 方 式 を 本 線 予 備 線 の2 回 線 受 電 方 式 やスポットネットワークなどがある 幹 線 系 統 の 二 重 化 は 高 圧 系 統 を 一 括 で 二 重 化 す る 方 法 低 圧 系 統 を 個 別 に 自 動 切 替 を 行 うなど 各 種 方 式 がある 無 停 電 電 源 サーバは 極 短 時 間 の 停 電 も 許 されないが 商 用 電 源 の 停 電 は 予 告 なしに 起 こるので 停 電 対 策 が 必 要 である この 対 策 として 一 般 的 に 無 停 電 電 源 (UPS)が 用 いられる これは 商 用 電 源 を 整 流 器 により 直 流 に 変 換 し 蓄 電 池 に 電 気 を 蓄 えた 後 インバータを 用 いて 商 用 電 源 と 同 じ 電 圧 周 波 数 の 交 流 を 発 生 させてコンピュータシステムに 供 給 する 機 器 である 平 常 時 においては 蓄 電 池 を 用 いて 停 電 に 備 える 蓄 電 池 の 容 量 は 非 常 用 発 電 機 からの 電 力 供 給 が 安 定 するまでの 間 電 力 を 供 給 し 続 けられる 大 きさを 持 つ 停 電 時 には 非 常 用 発 電 機 と 組 み 合 わせることで 蓄 電 池 による 電 力 供 給 時 間 を 越 えて 電 力 を 供 給 することができ る UPSの 信 頼 性 を 高 める 方 法 として 並 列 冗 長 (N+1) 方 式 と 共 通 予 備 方 式 がある 給 電 ルート 電 力 会 社 等 の 変 電 設 備 からデータセンターへ 電 力 を 供 給 する 経 路 のこと 経 路 を 二 重 化 し たり 異 なる 変 電 所 や 異 なる 経 路 から 給 電 することによって より 安 全 性 を 高 める 方 式 であ る 受 電 方 式 受 電 方 式 は 信 頼 性 経 済 性 保 守 性 電 力 会 社 の 供 給 事 情 等 を 考 慮 して 決 められている 受 電 方 式 を 下 表 に 示 す 供 給 の 信 頼 性 と 保 守 の 省 力 化 に 優 れているスポットネットワーク 方 式 は 大 都 市 の 負 荷 過 密 地 域 で 採 用 されている 受 電 方 式 である 9

11 表 受 電 方 式 1 回 線 受 電 本 予 備 線 切 換 方 式 ループ 方 式 スポットネット ワーク 方 式 概 念 図 信 頼 性 コスト 電 力 設 備 監 視 データセンターの 安 定 稼 働 を 図 る 上 で 重 要 な 事 の 一 つに 電 力 設 備 の 監 視 がある 対 象 機 器 毎 に 詳 細 な 計 測 情 報 を 遠 隔 から 常 時 監 視 し トラブル 発 生 時 には 即 座 に 故 障 対 応 を 手 配 する 非 常 用 電 源 非 常 用 電 源 は 商 用 電 源 の 供 給 が 停 止 した 場 合 コンピュータシステム 空 調 設 備 などに 確 実 に 電 源 供 給 するために 発 電 設 備 とUPS( 無 停 電 電 源 設 備 )などを 組 合 せデータセン ターの 無 停 電 化 を 行 う 設 備 である 停 電 時 に 発 電 し コンピュータシステム 空 調 設 備 など へ 電 気 を 供 給 する データセンターで 用 いられる 発 電 機 には ディーゼルとガスタービンな どがある (1)ディーゼル 発 電 機 ディーゼル 発 電 機 は 熱 効 率 が 優 れており 構 造 が 簡 単 で 使 いやすく 設 備 費 や 保 守 点 検 整 備 費 が 廉 価 であることから 産 業 用 として 広 く 使 用 されている 自 家 発 電 設 備 の 原 動 機 と しても 小 容 量 から 大 容 量 まで 最 も 多 く 採 用 されている ディーゼル 発 電 機 の 排 気 ガスに は 通 常 黒 煙 や 粒 子 状 物 質 Nox Sox が 多 く 含 まれれるが 近 年 の 技 術 革 新 にともな い 触 媒 やフィルターなどを 用 いた 環 境 に 配 意 した 発 電 機 が 実 用 化 されている (2)ガスタービン 発 電 機 ガスタービン 発 電 機 は 非 常 用 発 電 機 の 市 場 特 に 500kVA 以 上 の 分 野 で 大 きなシェアを 占 めている ディーゼル 発 電 機 に 比 べて 燃 費 は 悪 いが 騒 音 が 少 ないので 都 市 部 にも 設 置 が 容 易 である また 軽 量 コンパクトで 高 出 力 であり 振 動 が 少 ないこと 冷 却 水 が 不 要 もしく は 少 量 ですむこと 負 荷 が 瞬 時 に 投 入 された 場 合 でも 回 転 速 度 ( 周 波 数 ) 低 下 が 少 ないこ と 液 体 燃 料 と 気 体 燃 料 の 切 換 が 容 易 であることなどの 利 点 がある ただしディーゼル 発 電 機 に 比 べ 高 価 な 設 備 となる 10

12 2.3 消 火 設 備 火 災 等 の 異 常 を 早 期 に 発 見 する 火 災 報 知 システムと 火 災 被 害 の 拡 大 を 最 小 限 に 防 止 する 消 火 設 備 で 構 成 される サーバルーム 内 消 火 設 備 従 来 コンピュータ 室 の 消 火 設 備 としてはハロゲン 化 物 消 火 設 備 が 多 く 用 いられてきた オゾン 層 保 護 を 目 的 としたハロンの 生 産 全 廃 以 降 ハロン 代 替 ガスとしていくつかの 新 しい ガス 消 火 薬 剤 が 開 発 された マシン 室 及 び 媒 体 保 管 室 は 要 員 の 安 全 確 保 消 火 後 の 汚 損 問 題 環 境 配 慮 (オゾン 層 保 護 )の 観 点 からハロゲン 化 物 を 使 用 しない 消 火 設 備 の 使 用 が 望 ましい 一 般 的 には 人 体 に 影 響 のない 窒 素 (N2) 系 のガスを 用 いた 消 火 設 備 が 増 えている 火 災 感 知 報 知 システム (1) 自 動 火 災 報 知 システム 感 知 器 を 用 いて 火 災 により 発 生 する 熱 や 煙 を 自 動 的 に 検 知 し 防 災 システムへ 通 知 すると ともに 音 響 装 置 (ベル)を 鳴 動 させて 建 物 内 に 報 知 することにより 避 難 と 初 期 消 火 活 動 を 促 すシステムである (2) 超 高 感 度 煙 検 知 システム 消 防 法 で 定 めるスポット 型 煙 感 知 器 の1000 倍 程 度 の 検 知 レンジを 備 えた 検 知 システ ムである このシステムにより 循 環 気 流 によって 濃 度 が 薄 められた 煙 を 初 期 感 知 すること ができる 局 部 的 な 火 災 に 対 しても 極 めて 迅 速 に 初 期 消 火 を 可 能 とし コンピュータシス テムへのダメージを 最 小 化 することができる 2.4 避 雷 対 策 設 備 避 雷 の 種 別 として 直 撃 雷 と 誘 導 雷 がある 建 築 基 準 法 では 高 さ20mを 超 える 部 分 につ いて 避 雷 設 備 の 設 置 が 必 要 とされる 直 撃 雷 対 策 は 建 屋 と 屋 上 設 備 そのものも 雷 害 から 保 護 する 誘 導 雷 対 策 は 人 体 及 びコンピュータシステムを 雷 サージ( 送 配 電 線 路 に 侵 入 した 雷 による 異 常 電 圧 )から 保 護 する 直 撃 雷 対 策 直 撃 雷 とは 電 線 路 や 建 造 物 アンテナ 機 器 などへ 直 接 落 雷 することで 電 子 電 気 機 器 どころか 家 屋 の 破 壊 や 人 命 にも 危 険 をおよぼすものである 万 が 一 直 撃 雷 を 受 けた 場 合 の 被 害 を 避 けることは 困 難 であるため 避 雷 設 備 が 必 要 となる 11

13 2.4.2 誘 導 雷 対 策 誘 導 雷 とは 電 線 路 や 建 造 物 アンテナ 機 器 などの 付 近 に 落 雷 したときに 雷 の 放 電 路 を 流 れる 電 流 によって 電 磁 界 の 急 変 で 生 じる 過 電 流 過 電 圧 のことである 一 般 的 に 雷 に よって 電 気 電 子 機 器 が 被 害 を 被 る 大 半 は 誘 導 雷 によるものである 対 策 として 電 源 線 や 受 電 設 備 分 電 盤 に 保 護 装 置 を 実 装 するなどして 対 応 している また 雷 の 侵 入 経 路 は 入 力 電 源 線 や 屋 外 に 出 る LAN ケーブル 通 信 線 などであるため LAN ケーブルには 光 ケーブル 採 用 する 他 通 信 線 へはターミナルプロテクタなどを 実 装 する 2.5 空 調 設 備 コンピュータシステムの 長 期 的 な 安 定 稼 動 を 実 現 するために 空 調 設 備 による 温 度 湿 度 管 理 は 重 要 な 管 理 要 素 の 一 つである コンピュータ 室 用 の 空 調 設 備 は 一 般 ビル 用 の 空 調 設 備 と 比 べて 高 いシステム 信 頼 性 厳 しい 制 御 条 件 24 時 間 連 続 運 転 など 高 度 な 仕 様 が 求 められる 空 調 の 冷 却 方 法 は 水 冷 と 空 冷 方 式 と 二 つに 分 けられる なお 一 般 的 には 水 冷 方 式 が 冷 却 効 率 が 高 い データセンターで 採 用 されている 主 な 空 調 方 式 としては 床 下 空 調 直 吹 空 調 天 井 吹 空 調 がある その 他 最 近 では 高 発 熱 IT 機 器 を 効 率 的 に 冷 却 するための 局 所 空 調 方 式 も 導 入 され 始 めている 空 調 方 式 ( 代 表 的 なものを 示 す) (1) 床 下 空 調 方 式 室 内 温 湿 度 が 均 等 になりやすく 機 器 配 置 が 自 由 で 移 設 増 設 も 容 易 な 方 式 である 機 器 に 対 し 安 定 した 温 湿 度 条 件 を 得 ることが 出 来 る 多 くのデータセンターで 採 用 されてい る 方 式 である 最 近 では 冷 気 と 暖 気 の 混 同 を 避 け 空 調 効 率 をよりよくするための 方 式 の 取 り 組 みもある 12

14 (2) 直 吹 空 調 方 式 空 気 の 流 れを 考 慮 しながら 機 器 配 置 設 計 が 必 要 な 方 式 である ただし ラック 間 に 熱 溜 ま りが 出 来 易 く 機 器 への 適 正 な 温 湿 度 供 給 の 配 慮 が 必 要 (3) 天 井 吹 空 調 方 式 室 内 全 体 の 温 湿 度 分 布 はある 程 度 安 定 する 方 式 である ただし 冷 気 と 暖 気 が 混 合 され 熱 溜 まりが 出 来 易 く 機 器 への 適 正 な 温 湿 度 供 給 の 配 慮 が 必 要 空 調 設 備 の 容 量 空 気 調 和 設 備 の 容 量 は 100% 稼 働 時 の 情 報 システムの 負 荷 熱 量 その 他 設 備 機 器 照 明 部 屋 の 容 積 外 気 負 荷 入 室 人 員 季 節 要 因 等 を 考 慮 し その 最 大 負 荷 熱 量 で 算 定 する また 不 測 の 故 障 時 を 考 慮 してN+1の 冗 長 性 を 持 たせた 構 成 にしたものもあり より 信 頼 性 を 高 めている 2.6 ラック/スペース ネットワーク 機 器 やサーバなどを 効 率 よく 収 容 するために 設 計 された 棚 のことをラック と 言 う 電 源 や 空 調 などを 装 備 するものもある 横 幅 のサイズは 通 常 19 インチ(48.26cm) である なお ラックマウント 機 器 のサイズ( 高 さ)は U (unit)を 単 位 に 表 す 1U は EIA 規 格 では 1.75 インチ( 約 4.45cm)である 13

15 2.6.1 荷 重 IT 機 器 をラックに 搭 載 する 際 データセンターの 床 荷 重 (2.1.4 参 照 )に 応 じた 積 載 可 能 荷 重 の 検 討 が 必 要 となる サーバ 等 を 空 間 的 にはラックに 収 容 できても 荷 重 により 実 装 数 の 制 限 を 受 けることがある 電 力 データセンターでは その 供 給 電 力 容 量 により 1ラック 当 りの 利 用 可 能 電 力 を 設 定 され ているのが 普 通 である 従 来 は1ラックあたり 2~3kVA が 平 均 的 な 電 力 量 であった しかし ブレードサーバなどの 大 容 量 電 源 を 必 要 とするIT 機 器 を 設 置 する 場 合 1 ラックあたり 10kVA を 越 える 場 合 があるので 利 用 可 能 電 力 の 確 認 が 必 要 である 監 視 機 能 ラック 単 位 で 消 費 電 力 や 温 度 監 視 などを 行 う 機 能 のこと ラック 毎 にセンサーを 設 置 し これらのセンサーを 用 いて 情 報 を 収 集 分 析 する 専 用 の 監 視 システムを 持 つ これらの 機 能 はオプションサービスとしているデータセンターがほとんどである 2.7 セキュリティ データセンターに 預 けられたデータを 顧 客 から 預 かったデータを 情 報 漏 えいや 盗 難 等 のリスクから 守 るために データセンターにおけるセキュリティ 対 策 は 重 要 となる 本 章 で は データセンターにおいて 確 認 すべきセキュリティ 対 策 について 述 べる 時 間 365 日 監 視 体 制 [ 有 人 監 視 又 はそれに 代 わる 体 制 システムとなっているか 否 かの 明 示 ] データセンターで 稼 働 しているシステムやサービスを 中 断 させないために データセンタ ー 内 にある 監 視 センターから 24 時 間 365 日 の 監 視 体 制 を 整 えていることが 多 い 通 常 有 人 監 視 で 行 っている 事 業 者 が 多 いが 経 験 豊 富 で 高 いスキルを 持 った 技 術 者 の 確 保 の 難 しさ やコスト 削 減 といった 理 由 で ネットワークやサーバーの 状 態 監 視 メンテナンス 等 を 遠 隔 監 視 で 行 っている 事 業 者 もある 外 部 委 託 先 [ 運 用 外 部 委 託 先 ( 派 遣 請 負 等 )の 有 無 ] ASP SaaS では データセンターに 預 けられたデータはデータセンターにいる 運 用 担 当 者 によって 管 理 されていることが 一 般 的 である そのため 預 けられたデータが 漏 えいや 盗 難 等 ないように データセンター 事 業 者 の 運 用 は 系 列 の 子 会 社 や 運 用 の 専 門 会 社 に 外 部 委 託 されていることが 多 い 14

16 2.7.3 入 退 館 管 理 等 [セキュリティレベルに 応 じた 区 画 (フロア 単 位 ラック 単 位 ラック 分 割 単 位 等 )の 分 離 と 各 区 画 における 入 退 室 管 理 や 施 錠 等 のセキュリティ 対 策 の 有 無 ] [ 入 退 室 記 録 の 有 無 と 有 りの 場 合 はその 保 存 期 間 ] [ 監 視 カメラの 有 無 と 有 りの 場 合 は 監 視 カメラ 稼 働 時 間 映 像 の 保 存 期 間 改 ざん 防 止 機 能 の 有 無 ] [ 個 人 認 証 システムの 有 無 認 証 システムがある 場 合 はその 認 証 方 式 を 記 述 ] [ 持 込 持 出 物 品 の 制 限 又 は 対 策 ( 持 ち 物 検 査 等 )の 有 無 ] [ 入 館 作 業 時 等 のデータセンター 側 のアテンドの 有 無 ] 入 退 室 管 理 は データセンターに 外 部 から 不 審 な 人 物 を 入 り 込 ませないために 講 じるセ キュリティ 対 策 で もっとも 重 要 な 点 である 入 退 室 管 理 の 基 本 的 な 考 え 方 は セキュリティレベルに 応 じた 区 画 (ゾーニング)の 設 定 各 区 画 (ゾーニング)への 入 退 管 理 その 入 退 の 記 録 監 査 の3つである (1)セキュリティレベルに 応 じた 区 画 (ゾーニング)の 設 定 ゾーニングの 設 定 とは その 区 画 にアクセスできる 権 限 を 設 定 し その 境 界 を 定 義 するこ とである 一 般 的 なデータセンターでは 敷 地 外 エントランスホール 通 路 エレベー タ フロア サーバ 室 ラック 等 といったように 区 画 化 (ゾーニング)されている (2) 各 区 画 (ゾーニング)への 入 退 管 理 前 述 のセキュリティレベルに 応 じた 各 区 画 の 境 界 には 許 可 された 者 以 外 の 入 退 を 制 限 す る 必 要 があり これを 入 退 管 理 という 入 退 管 理 は 一 般 的 に 有 人 による 監 視 物 理 的 な 施 錠 IC カード 等 の 入 退 室 管 理 システムの 利 用 といった 方 法 で 管 理 されている (3) 入 退 の 記 録 監 査 入 退 管 理 の 記 録 監 査 は だれが いつ どこに に 入 退 したのかを 記 録 し 不 審 な 人 物 が 侵 入 していないかを 監 査 するために 行 う 必 要 がある 不 審 な 人 物 の 侵 入 は いつ どこで 発 生 するかわからないため 常 に 記 録 している 必 要 があり 不 審 な 人 物 の 侵 入 の 発 覚 には 定 期 的 な 入 退 室 記 録 の 監 査 を 行 う 必 要 がある また 監 視 カメラも 不 正 な 侵 入 や 不 正 な 行 為 の 監 視 記 録 を 目 的 に 設 置 されており 特 に セキュリティの 観 点 では 監 視 カメラは 不 正 な 侵 入 や 不 正 な 行 為 が 発 覚 した 場 合 の 証 拠 確 保 を 目 的 として 設 置 する そのため 監 視 カメラは 通 常 24 時 間 365 日 で 稼 働 しているのがほとんどであり 映 像 も 証 拠 提 出 のために 一 定 期 間 保 存 されることが 一 般 的 であり どの 程 度 保 存 されているかどう かを 確 認 する 必 要 がある また 監 視 カメラは 死 角 がないように 配 置 されることが 必 要 で あり 入 退 室 時 に 顔 が 映 るように 入 口 出 口 の 両 方 に 配 置 することや サーバ 室 では 不 正 な 侵 入 や 不 正 な 行 為 を 監 視 できるように 最 適 に 配 置 する 15

17 図 データセンターにおける 入 退 室 管 理 等 におけるセキュリティ 特 に セキュリティを 重 んじる 場 合 以 下 の 点 を 考 慮 するとよい (ア) 共 連 れ 防 止 策 共 連 れは 権 限 のない 人 が 権 限 のある 人 とともに 不 正 に 侵 入 することを 指 し 機 密 レベル の 高 い 場 所 への 共 連 れによる 不 正 な 侵 入 がないように 防 止 する 必 要 がある 共 連 れ 防 止 策 として 警 備 員 の 配 置 やアテンドをつけることがもっとも 効 果 的 である また 入 退 室 に 一 人 ずつしか 入 れないゲートを 通 ることで 共 連 れを 防 止 しているところもある 人 の 出 入 りを 管 理 して 入 室 履 歴 のない 場 合 に 退 室 できなくするアンチパスバック 方 式 を 採 用 して いる 場 合 共 連 れによる 不 正 な 入 室 を 検 知 することができる (イ) 生 体 認 証 システム 機 密 レベルの 高 い 場 所 への 入 退 室 管 理 は 生 体 認 証 システムの 導 入 が 主 流 となっている 生 体 認 証 システムで 用 いられる 認 証 は 指 紋 静 脈 虹 彩 などの 生 体 情 報 を 用 いる 方 法 が 主 流 となっている (ウ) 持 ち 物 検 査 データセンター 内 に 不 審 物 を 持 ち 込 まないように 警 備 員 による 目 視 や X 線 検 査 機 による 持 ち 物 検 査 を 行 っている 一 般 的 なデータセンターでは 事 前 に 申 請 のない 荷 物 の 持 ち 込 みは 制 限 され 手 荷 物 全 てがロッカーに 預 けられるところが 多 い 持 ち 込 み 物 品 の 中 には 爆 発 物 盗 撮 用 カメラ 刃 物 や 銃 器 等 といった 物 品 が 制 限 されているところが 多 い また データセンターの 外 へ 情 報 の 漏 えいや 盗 難 等 がないように データセンターから 持 ち 出 さ 16

18 れる 物 品 に 対 しても 不 必 要 な 持 ち 出 しがないかどうかを 確 認 するところが 多 い なお 検 査 実 施 は 通 常 のエントランスによる 出 入 り 時 の 持 ち 物 検 査 だけでなく 荷 物 搬 入 時 の 搬 入 業 者 の 荷 物 等 にも 検 査 を 実 施 しているかどうかを 確 認 する (エ)アテンドの 有 無 データセンター 内 での 作 業 には 基 本 的 にはデータセンター 事 業 者 の 担 当 者 がアテンドす ることが 多 い アテンドが 付 くことで 他 の 事 業 者 のフロアやラック 等 不 必 要 な 場 所 へ の 侵 入 や 操 作 を 抑 止 することができるため セキュリティを 重 視 する 場 合 は 重 要 な 点 であ る しかしフレキシブルな 出 入 りは 制 限 されるため システムの 運 用 形 態 によっては 不 便 になることがある 媒 体 の 保 管 [ 磁 気 テープ 光 メディア 等 の 媒 体 の 保 管 のための 鍵 付 きキャビネットや 保 管 室 の 有 無 ] 磁 気 テープ 光 メディア 等 の 媒 体 を 保 管 のために 鍵 付 きキャビネットや 保 管 室 が 具 備 さ れているかセキュリティの 上 で 重 要 な 点 である キャビネットもしくは 保 管 室 が 具 備 されて いた 場 合 その 利 用 が 専 用 なのか 共 有 なのか 確 認 する 共 有 の 場 合 キャビネットや 保 管 室 の 開 閉 は データセンター 事 業 者 の 担 当 者 によって 行 われ さらに 物 品 の 取 り 出 しや 預 け 入 れもデータセンター 事 業 者 の 担 当 者 によって 行 われ ることが 多 い その 他 セキュリティ 対 策 特 に セキュリティを 重 んじる 場 合 運 用 端 末 やホスティング 等 を 利 用 する 機 器 を 廃 棄 し た 時 に ハードディスクの 消 去 が 不 完 全 であったために 起 こりうる 情 報 漏 えいを 防 ぐために 機 器 の 廃 棄 手 順 方 法 等 が 整 備 されているかどうか 等 を 確 認 する また ホスティングサー ビス 契 約 終 了 時 においても サービス 停 止 だけでなく アカウントやデータそのものの 削 除 等 が 確 実 に 行 われているかどうかを 確 認 する 施 設 内 の 書 類 等 のリサイクルがされている 場 合 セキュリティの 観 点 で 機 密 資 料 の 類 は シュレッダーによる 細 断 溶 解 処 理 等 の 廃 棄 手 順 に 従 って 廃 棄 され 情 報 漏 えいが 起 こらな いようなリサイクルが 行 われているかどうかを 確 認 する 2.8 環 境 対 応 電 力 消 費 の 効 率 化 近 年 顧 客 からの 環 境 志 向 の 高 まりを 受 け データセンターの 電 力 消 費 の 効 率 化 の 目 標 を 提 示 している 事 業 社 もある 電 力 消 費 の 効 率 化 の 指 標 の 一 つとして PUE(Power Usage Effectiveness: 電 力 使 用 効 率 )がある PUE は データセンター 全 体 の 消 費 電 力 を IT 機 器 による 消 費 電 力 で 割 った 値 であり データセンター 全 体 の 消 費 電 力 は サーバやストレー ジ ネットワーク 等 の IT 機 器 のほかに 空 調 装 置 照 明 装 置 監 視 装 置 などの 電 力 も 含 む 17

19 PUE = データセンター 全 体 の 消 費 電 力 / IT 機 器 による 消 費 電 力 PUE が 1.0 とは データセンター 全 体 で 消 費 した 電 力 と IT 機 器 による 消 費 電 力 が 等 しくなる( 空 調 装 置 照 明 装 置 監 視 装 置 などの 電 力 消 費 が ゼロ )こと PUE の 値 については 決 定 するパラメータが 非 常 に 多 く すべての 条 件 を 合 わせることが 難 し いため 比 較 しにくい 状 況 にある データセンターにおける 電 力 消 費 の 現 状 ( 株 式 会 社 インプレスビジネスメディアによ れば)は 実 績 値 として 北 米 での 平 均 的 なデータセンターの PUE 値 は 3.0 程 度 だといわ れている これは IT 機 器 のエネルギー 消 費 がデータセンター 全 体 の 電 力 消 費 量 の 3 分 の 1 を 占 めているということを 意 味 する 別 の 言 い 方 をすると データセンター 内 では IT 機 器 が 消 費 する 電 力 量 の 2 倍 に 相 当 する 電 力 を 設 備 側 で 消 費 している ということになる 北 米 では これを 2011 年 をめどに 1.7 程 度 に 向 上 させることを 目 標 としている 状 況 だ 出 典 : データセンター 完 全 ガイド 2008 年 春 号 ( 電 力 消 費 の 効 率 化 では 高 電 圧 直 流 電 源 システムを 採 用 している 事 業 者 もある 高 電 圧 直 流 電 源 システムは 変 電 所 から 受 電 し 無 停 電 電 源 装 置 や IT 機 器 内 で 行 っていた 交 流 直 流 変 換 を 減 らし 変 換 の 際 に 発 生 するエネルギー 損 失 を 削 減 する 仕 組 みである その 他 の 環 境 対 応 策 その 他 の 環 境 対 応 策 では 代 表 的 なものとして 紙 ごみリサイクル 化 自 然 エネルギーの 活 用 排 熱 対 策 ラック 間 ラック 内 の 熱 だまり 対 策 等 がある 紙 ごみリサイクル 化 では 施 設 内 の 書 類 等 のリサイクルがされているかどうかを 確 認 する ただし セキュリティの 観 点 で 機 密 資 料 の 類 はシュレッダーによる 細 断 溶 解 処 理 等 の 廃 棄 手 順 に 従 って 廃 棄 され リサイクルされているかどうかを 確 認 する 自 然 エネルギーの 活 用 では 太 陽 光 発 電 システムによる 発 電 や 冷 却 システムに 外 気 を 直 接 利 用 する 方 式 の 採 用 等 がある 排 熱 対 策 ラック 間 ラック 内 の 熱 だまり 対 策 では 空 調 解 析 による 最 適 な 高 効 率 空 調 シ ステムを 採 用 しているか また 冷 気 を 閉 じ 込 める 方 式 等 で 高 負 荷 高 効 率 なラックを 採 用 し ているか 等 のところもある また 仮 想 化 技 術 の 対 応 も IT 機 器 のリソースをシェアすることで 電 力 消 費 削 減 や IT 機 器 の 削 減 等 でリソースを 効 率 的 に 利 用 する 上 で 今 後 の 環 境 対 応 策 において 重 要 な 点 と 言 え る カーボンオフセット 発 展 途 上 国 など ほかの 場 所 で 削 減 した CO2 で 打 ち 消 すことをカーボンオフセットという このオフセットで 利 用 した 排 出 枠 は 日 本 国 政 府 の 償 却 口 座 に 移 転 され 京 都 議 定 書 におけ る 日 本 の 排 出 削 減 目 標 の 達 成 に 貢 献 する 18

20 第 3 章 ハウジング(ネットワーク) ハウジング(ネットワーク)とは ハウジング( 建 物 設 備 )[ 第 2 章 で 説 明 ]と 合 わせて 提 供 するネットワークサービス(インターネット 接 続 サービス) 等 である 収 容 するシステ ムの 利 用 形 態 や 目 的 により データセンターに 接 続 するネットワークは 多 岐 にわたる 3.1 回 線 バックボーンネットワーク データセンターが 接 続 しているバックボーンネットワークの 容 量 ( 帯 域 帯 域 幅 ) ASP SaaS 事 業 者 がインターネットを 経 由 したサービスを 提 供 する 場 合 は インターネッ トとの 接 続 容 量 が 重 要 なポイントとなる データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 しているかを 確 認 し 提 供 し ている 場 合 は 接 続 しているバックボーンの 帯 域 や 接 続 先 を 確 認 する また データセンター 内 にて IX(インターネット 相 互 接 続 点 )とダイレクト 接 続 (ピアリ ング 等 )が 可 能 な 場 合 もあるので あわせて 確 認 する 以 下 図 の 赤 色 部 分 インターネット 接 続 サービス インターネット A 事 業 者 B 事 業 者 C 事 業 者 共 有 回 線 (ベストエフォート 型 ) 占 有 回 線 共 有 回 線 ( 帯 域 保 証 / 確 保 型 ) 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 しない 100 M 10 G 1 G ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 10 G ルータ ユーザ 設 備 ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 ルータ ユーザ 設 備 10G 1G IX A IX IX データセンター 内 接 続 回 線 (1) 建 物 への 回 線 の 引 き 込 みについて ASP SaaS 事 業 者 がインターネットを 経 由 したサービスを 提 供 する 場 合 は インターネッ トとの 接 続 について 信 頼 性 が 求 められる 19

21 データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 インターネッ ト 回 線 が 2 つ 以 上 の 経 路 で 建 物 に 引 き 込 まれているかを 確 認 する データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 していない 場 合 は 顧 客 要 望 に 応 じて インターネット 回 線 を 2 つ 以 上 の 経 路 で 建 物 に 引 き 込 むことが 可 能 かを 確 認 す る また イントラネット 回 線 等 を 利 用 する 予 定 がある 場 合 についても インターネット 回 線 と 同 様 に 2 つ 以 上 の 経 路 で 建 物 に 引 き 込 まれているか もしくは 2 つ 以 上 の 経 路 で 建 物 に 引 き 込 むことが 可 能 かを 確 認 する (2)バックボーンネットワークへの 占 有 回 線 について バックボーンネットワークへの 占 有 回 線 の 有 無 と 有 りの 場 合 は 占 有 回 線 の 最 高 速 度 を 確 認 する ASP SaaS 事 業 者 がインターネット 回 線 を 利 用 する 際 には インターネット 回 線 の 品 質 と 価 格 の 両 面 から どのサービス 品 目 を 選 択 するかを 検 討 する 必 要 がある データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 占 有 回 線 接 続 サービスを 提 供 しているかを 確 認 する データセンター 事 業 者 が 占 有 回 線 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 は 品 目 や 速 度 を 確 認 する 以 下 図 の 赤 色 部 分 インターネット 接 続 サービス インターネット A 事 業 者 B 事 業 者 C 事 業 者 共 有 回 線 (ベストエフォート 型 ) 占 有 回 線 共 有 回 線 ( 帯 域 保 証 / 確 保 型 ) 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 しない 100 M 10 G 1 G ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 10 G ルータ ユーザ 設 備 ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 ルータ ユーザ 設 備 10G 1G IX A IX IX データセンター 内 20

22 (3)バックボーンネットワークへの 共 有 回 線 について データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 共 有 回 線 接 続 サービスを 提 供 しているかを 確 認 する データセンター 事 業 者 が 共 有 回 線 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 は 品 目 (ベストエフ ォート 型 帯 域 保 証 / 確 保 型 )や 速 度 を 確 認 する 以 下 図 の 赤 色 部 分 インターネット 接 続 サービス インターネット A 事 業 者 B 事 業 者 C 事 業 者 共 有 回 線 (ベストエフォート 型 ) 占 有 回 線 共 有 回 線 ( 帯 域 保 証 / 確 保 型 ) 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 しない 100 M 10 G 1 G ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 10 G ルータ ユーザ 設 備 ルータ 100M 100 M 100M ルータ ユーザ 設 備 配 下 の 利 用 帯 域 を 確 保 ルータ ユーザ 設 備 10G 1G IX A IX IX データセンター 内 (4) 提 供 されるネットワーク 回 線 その 他 回 線 の 引 き 込 み 将 来 拡 張 について 顧 客 要 望 に 応 じて インターネット 回 線 を 複 数 のキャリア ISP 事 業 者 からデータセンタ ー 内 に 引 き 込 むことが 可 能 かを 確 認 する ASP SaaS 事 業 者 等 が 別 回 線 (メンテナンス 用 の ISDN 回 線 等 )を 自 前 で 引 くことの 可 否 と 可 の 場 合 でのキャリア 制 限 等 の 有 無 を 確 認 する 顧 客 要 望 に 応 じて 電 話 回 線 や 専 用 線 等 をデータセンター 内 に 引 き 込 むことが 可 能 かを 確 認 する また データセンター 内 に 引 き 込 む 回 線 について キャリア 制 限 があるかについ ても 確 認 する ネットワーク 機 器 (ルーター 等 )の 経 路 増 IPV6 への 対 応 等 の 将 来 拡 張 能 力 について 確 認 する 21

23 データセンター 事 業 者 がインターネット 接 続 サービスを 提 供 している 場 合 将 来 の 経 路 増 やトラフィック 増 に 対 してどのような 対 応 ( 運 用 機 器 増 設 等 ) 行 う 予 定 なのかを 確 認 する また データセンター 事 業 者 が 提 供 するインターネット 接 続 サービスについて IPV6 に 対 応 しているか 対 応 している 場 合 はどのような 品 目 (デュアルスタック トンネリング ネイティブ)があるかを 確 認 する 3.2 サービス サービス 内 容 データセンター 事 業 者 が 提 供 できるネットワークに 関 するサービスについて どのような サービス 品 目 があるかを 確 認 する (インターネット 接 続 サービス イントラネット 接 続 サービス 構 内 配 線 サービス データ センター 間 接 続 サービス SLA サービス 設 定 サービス 代 行 監 視 侵 入 検 知 等 のセキュリ ティ 対 策 等 ) 22

24 第 4 章 ハウジング(サービスの 内 容 ) 4.1 サービスの 受 付 問 合 せ 受 付 申 込 問 合 せ 先 (1)サービスの 受 け 付 け 窓 口 は サービス 要 件 に 合 わせて 複 数 提 供 することが 可 能 となる (2)サービス 開 始 後 の 問 合 わせ サービス 開 始 後 の 問 合 わせの 方 法 によって 障 害 時 の 対 応 が 異 なることがある データセ ンター 内 に 24 時 間 運 用 員 が 常 駐 している 場 合 はよいが 駆 け 付 け 対 応 の 場 合 がある 4.2 サービスの 変 更 終 了 サービス( 事 業 ) 変 更 終 了 時 の 事 前 告 知 (1)サービス 利 用 者 への 告 知 時 期 サービス 変 更 終 了 時 の 事 前 の 告 知 時 期 が 1 ヵ 月 3 ヶ 月 6 ヶ 月 12 ヶ 月 等 明 確 な 記 述 が 契 約 書 注 文 書 に 記 載 されているか 否 か 突 然 の 変 更 終 了 により 代 替 措 置 を 講 ずる 前 に 契 約 期 間 が 切 れてしまう 場 合 がある (2) 告 知 方 法 (1)の 告 知 の 方 法 がどのようなものになるかの 提 示 サービス 提 供 会 社 により 異 なる サービス( 事 業 ) 変 更 終 了 後 の 対 応 代 替 措 置 (1) 対 応 代 替 措 置 の 基 本 方 針 の 有 無 サービスの 変 更 終 了 時 の 対 応 代 替 措 置 を 基 本 サービス 約 款 等 に 明 記 されているかど うか (2) 基 本 方 針 に 沿 った 具 体 的 なユーザへの 対 応 策 ( 代 替 サービスの 紹 介 等 )の 有 無 契 約 するサービスの 代 替 サービスを 自 社 内 で 展 開 しているかどうか または 他 社 のサー ビスの 紹 介 が 可 能 かどうか (3) 契 約 終 了 後 の 情 報 資 産 の 返 却 責 任 の 有 無 情 報 資 産 について 資 産 がユーザ 側 にあるのが 基 本 であるため 契 約 終 了 後 の 対 応 につい て 契 約 段 階 で 返 却 となるのか 廃 棄 となるのか 明 記 されているか 確 認 する 必 要 があ る 4.3 サービス 料 金 料 金 体 系 (1) 初 期 費 用 額 ( 初 期 費 用 とは) 初 期 費 用 とは 各 サービスごとにサービスの 開 始 月 に 必 要 となる 費 用 である 費 用 設 定 に ついては 各 サービス 提 供 会 社 ごとに 様 々である 23

25 (2) 月 額 利 用 額 月 額 利 用 額 はサービス 開 始 月 から 発 生 する 費 用 となる サービスによっては 初 期 費 用 の みのサービスもある (3) 最 低 利 用 契 約 期 間 サービスの 開 始 から 解 約 までの 最 短 の 契 約 期 間 の 明 示 それに 伴 い 解 約 時 の 違 約 金 等 が 設 定 されている 場 合 がある 解 約 時 ペナルティ 最 低 利 用 契 約 期 間 を 満 たさない 場 合 またはサービス 解 約 の 受 付 期 限 を 守 れず 解 約 とな った 場 合 に 違 約 金 が 発 生 する 場 合 がある 利 用 者 からの 解 約 事 前 受 付 期 限 利 用 者 からのサービス 解 約 の 受 付 に 期 限 が 設 けてある 場 合 がある その 設 定 により 違 約 金 や 解 約 までのサービス 費 用 に 違 いが 生 じる 可 能 性 がある 4.4 サービス 品 質 サービス 可 用 性 (1) 年 間 障 害 停 止 時 間 障 害 停 止 の 事 故 歴 過 去 5 年 以 内 にサービス 停 止 を 伴 う 障 害 が 発 生 したかどうか その 内 容 の 説 明 と 再 発 防 止 策 と 現 在 の 改 善 状 況 の 提 示 (2) 定 期 メンテナンスの 実 施 内 容 と 間 隔 ファシリティ 設 備 に 関 し メンテナンスの 実 施 内 容 と 期 間 についての 提 示 年 間 中 期 スケジュールで 計 画 されているものが 多 い 認 証 取 得 監 査 実 施 国 際 規 格 等 に 準 じてサービスを 提 供 しているかどうか 主 に 挙 げられる 規 格 は 次 の 通 り (1)プライバシーマーク プライバシーマークとは 個 人 情 報 保 護 に 関 して 一 定 の 要 件 を 満 たした 事 業 者 に 対 し 財 団 法 人 日 本 情 報 処 理 開 発 協 会 (JIPDEC) により 使 用 を 認 められる 登 録 商 標 (サービスマ ーク)のこと P マークと 略 して 呼 ばれることもある 1998 年 4 月 より 付 与 が 開 始 された 申 請 を 行 い 認 定 されれば このマークを 自 社 のパン フレットやウェブサイトなど 公 の 場 で 使 用 することができ 個 人 情 報 の 安 全 な 取 り 扱 い を 社 会 に 対 してアピールできるというメリットがある また 官 公 庁 や 自 治 体 などの 入 札 参 加 条 件 にプライバシーマークの 認 定 を 条 件 としているところも 多 くなっている (2)ISMS 24

26 ISMS(Information Security Management System)は 情 報 に 関 するセキュリティを 管 理 するための 仕 組 み ISMS の 構 築 のしかたと 認 定 の 基 準 は 国 際 規 格 や 日 本 工 業 規 格 にな っている ISMS ではリスクをゼロにすることは 求 めていない セキュリティ 対 策 にはコストがかか るので 組 織 として 許 容 できる 範 囲 のリスクかどうかの 判 断 を 経 営 陣 が 行 ったうえで 限 度 以 上 のリスクについて 許 容 範 囲 までのリスク 軽 減 の 対 策 を 講 じ それが 実 行 されて いるのを 管 理 することが 求 められる (3)ISO14000 ISO は 国 際 標 準 化 機 構 が 発 行 した 環 境 マネジメントシステムに 関 する 国 際 規 格 (IS)の 総 称 ISO シリーズは 1992 年 の 地 球 サミットをきっかけとして 規 格 策 定 が 始 まり 1996 年 より 発 行 が 開 始 された (4) 監 査 基 準 18 号 日 本 公 認 会 計 士 協 会 が 公 表 した 監 査 基 準 委 員 会 報 告 第 18 号 委 託 業 務 に 係 る 内 部 統 制 の 有 効 性 の 評 価 の 略 称 外 部 委 託 業 務 に 関 する 内 部 統 制 の 運 用 状 況 を 監 査 するための 基 準 です 日 本 版 SAS70 と 位 置 づけられています (5)ITSMS(IT サービスマネジメントシステム) ITSMS とは サービス 提 供 者 が 提 供 する IT サービスのマネジメントを 効 率 的 効 果 的 に 運 営 管 理 するための 仕 組 みである (6) 金 融 機 関 等 コンピュータシステムの 安 全 対 策 基 準 (FISC) 財 団 法 人 金 融 情 報 シ ス テ ム セ ン タ ー (FISC : The Center for Financial Industry Information Systems)が 重 要 な 社 会 インフラである 金 融 情 報 システムの 安 全 性 確 保 の ために 策 定 した 自 主 基 準 (7)ITIL(IT Infrastructure Library) ITIL とは イギリス 政 府 が 策 定 した コンピュータシステムの 運 用 管 理 業 務 に 関 する 体 系 的 なガイドライン ITIL では コンピュータシステムとその 運 用 管 理 を 業 務 の 遂 行 を 手 助 けする IT サービス ととらえ サービスを 要 求 に 応 じて 適 切 に 提 供 すること 高 い 投 資 対 効 果 で 継 続 的 に 改 善 していくことを 目 指 している 個 人 情 報 の 取 扱 い 個 人 情 報 の 取 り 扱 いに 関 する 各 種 法 令 等 に 準 拠 し 適 切 に 管 理 保 護 されているか 否 か またその 準 拠 に 基 づいて 利 用 目 的 を 明 示 しているか 受 賞 表 彰 歴 データセンターに 関 連 する 各 種 アワード 等 の 受 賞 歴 を 提 示 する 主 に 挙 げられる 表 彰 は 次 のものがある (1)ASP SaaS ICT アウトソーシングアワード IDC 部 門 25

27 日 本 国 内 でもっとも 優 秀 かつ 社 会 に 有 益 な ASP SaaS ICT アウトソーシングを 実 現 して いるアプリケーション コンテンツ 提 供 その 他 のオンデマンドサービスなどの ネッ トワークを 活 用 した ICT サービス 全 般 について 表 彰 するもの (2) 地 球 温 暖 化 防 止 環 境 大 臣 賞 ( 環 境 省 ) 環 境 省 では 平 成 10 年 度 から 地 球 温 暖 化 対 策 を 推 進 するための 一 環 として 毎 年 地 球 温 暖 化 防 止 月 間 である 12 月 に 地 球 温 暖 化 防 止 に 顕 著 な 功 績 のあった 個 人 又 は 団 体 に 対 し その 功 績 をたたえるため 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 環 境 大 臣 表 彰 を 行 っている (3)グリーン IT アワード(グリーン IT 推 進 協 議 会 ) グリーン IT 推 進 協 議 会 では 優 れた 省 エネ 効 果 を 持 つ IT 機 器 ソフトウエア サービス ソリューション 等 並 びにそれらを 活 用 して 優 れた 省 エネ 効 果 を 実 現 した 提 案 等 を 表 彰 し IT の 省 エネ 及 び IT による 社 会 の 省 エネ を 両 輪 とする グリーン IT の 取 り 組 みを 一 層 加 速 するため グリーン IT アワード を 実 施 SLA(サービスレベル アグリーメント) 開 示 される 項 目 がSLAとして 契 約 書 に 添 付 されるかどうか もしくは 規 約 にもりこまれて いるかどうか または 事 前 に 交 付 やホームページ 上 で 公 開 されているか SLAはデータセンターにおいて 事 業 者 と 利 用 者 の 間 で 締 結 される 契 約 書 約 款 等 の 一 連 の 契 約 のうち 数 値 化 可 能 な 部 分 とする すなわち 提 供 されるサービスの 質 基 準 を 明 らかに し 定 義 するもので 以 下 の 条 件 を 満 足 するものである 1 SLAはデータセンター 事 業 者 が 自 力 で 可 変 できるものである 2 SLAは 計 測 可 能 (メジャラブル)である また SLAができること できないことを 定 義 することも 重 要 であり SLAができること できないことの 例 としては 以 下 の 例 が 考 えられる SLAになじまないことの 例 として 物 理 的 な 面 ファシリティ セキュリティ 等 がある サービスの 種 類 は 大 きく3 種 類 に 分 かれる 1)ハウジング( 建 物 設 備 ) ハウジング( 建 物 設 備 )は ラック 提 供 サービスとスペース 提 供 (ケージサービス 等 )が 基 本 的 なサービスで 主 にハード 面 でのSLAとなる 2)ハウジング(ネットワーク) ハウジング(ネットワーク)は 基 本 的 なインターネット 回 線 や 専 用 回 線 提 供 サービ ス 等 の 回 線 で 主 にキャリア 側 のSLA 範 囲 となる 3) 運 用 サービス 運 用 サービスは サーバ スイッチ 等 の 動 作 確 認 や 性 能 管 理 障 害 時 の 対 応 等 運 用 に 係 わるサービスを 提 供 するもので SLA のもっとも 重 要 な 事 項 として 規 定 される 26

28 第 5 章 ハウジング(サービスサポート) 5.1 サービス 窓 口 ( 苦 情 受 付 ) 営 業 日 時 間 (1) 営 業 曜 日 営 業 時 間 ( 受 付 時 間 ) データセンターサービス 受 付 が 24 時 間 体 制 となっているか または 受 付 時 間 に 制 限 が あるのか (2) 営 業 時 間 外 の 対 応 の 可 否 (1)について 受 付 時 間 に 制 限 がある 場 合 受 付 時 間 外 の 対 応 の 可 否 緊 急 時 の 連 絡 体 系 は 確 立 されているか サポート 範 囲 手 段 (1)サポート 範 囲 サービスの 受 付 窓 口 のサポート 範 囲 がどこまで 含 まれているか 緊 急 時 の 連 絡 体 系 には どこまで 含 まれているか (2) 連 絡 手 段 サービスの 受 付 窓 口 への 連 絡 手 段 はどうなっているか 二 つ 以 上 連 絡 方 法 があると 災 害 時 に 連 絡 がつきやすい 5.2 サービス 保 証 継 続 事 故 発 生 時 の 責 任 と 補 償 範 囲 契 約 書 にサービスの 保 証 範 囲 が 明 記 されているか その 明 記 されている 保 証 範 囲 とはど こまでが 含 まれるか また 各 サービスに 対 する 責 任 分 界 点 が 明 記 されているか サービス 提 供 者 と 利 用 者 間 で 障 害 対 応 の 切 り 分 け 区 分 についても 明 記 されているかどうか 5.3 サービス 通 知 報 告 メンテナンス 等 の 一 時 的 サービス 停 止 時 の 事 前 告 知 (1) 一 時 的 サービス 停 止 時 の 利 用 者 への 告 知 時 期 各 メンテナンスを 行 うために サービス 利 用 者 への 告 知 はあるのか またその 告 知 はい つごろの 時 期 になるか (2) 一 時 的 サービス 停 止 時 の 告 知 方 法 (1)の 告 知 は サービス 利 用 者 に 対 し どのような 手 段 で 行 われるか (3) 緊 急 メンテナンスの 有 無 決 められた 告 知 時 期 よりも 短 い 時 期 での 緊 急 メンテナンスはあるのか 27

29 5.3.2 障 害 災 害 発 生 時 の 通 知 障 害 発 生 時 の 連 絡 がどのような 方 法 で 提 供 されるか データセンタの 運 用 として 障 害 発 生 時 の 連 絡 体 制 がどのように 組 まれているか 確 認 する 必 要 がある 定 期 報 告 契 約 しているサービスに 対 し 定 期 的 な 報 告 が 必 要 かどうか またはサービス 利 用 者 の 要 求 する 項 目 が 定 期 的 に 報 告 可 能 か 否 か 確 認 が 必 要 となる 5.4 支 援 サービス ハウジング(サービスサポート)として 利 用 者 が 持 ち 込 んだサーバー 等 装 置 の 運 用 に 関 する 支 援 の 項 目 である 障 害 対 応 障 害 発 生 時 の 対 応 がどこまで 対 応 可 能 か 障 害 原 因 の 切 り 分 けまで 障 害 復 旧 まで 機 器 ベンダーへの 一 時 連 絡 まで 等 々サービス 提 供 会 社 によって 様 々であり 基 本 サービスに 含 まれている 場 合 や オプション 対 応 となる 範 囲 もサービス 提 供 会 社 により 様 々である 定 期 運 用 サービス 利 用 者 の 作 業 を 定 期 的 または 緊 急 時 に 代 行 して 行 うサービスはあるのか サ ービスの 内 容 としてはどこまでが 対 応 可 能 か またそのサービスは 基 本 料 金 に 含 まれてい る 場 合 と オプション 対 応 となる 場 合 もある 運 用 保 守 サービス 利 用 者 が 持 ち 込 んだ 機 器 を 運 用 保 守 を 代 行 して 行 うサービスはあるのか サ ービス 内 容 としてはどこまでが 対 応 可 能 か またそのサービスは 基 本 料 金 に 含 まれている 場 合 と オプション 対 応 となる 場 合 もある 28

30 第 6 章 ホスティング 6.1 ハードウェア 提 供 サービス サーバ 提 供 サービス( 搭 載 OS) 電 力 空 調 や 情 報 機 器 収 納 用 ラックなどのインフラ 提 供 に 加 えて 利 用 者 がシステムを 構 築 するのに 必 要 なサーバ ストレージ ネットワークなどのハードウエアを 提 供 するサービ ス 要 求 に 応 じて 機 能 性 能 が 選 択 できるように 複 数 のメニューを 準 備 しているか 利 用 者 の 要 求 に 応 じた 対 応 がなされる 搭 載 OSは アプリケーションに 応 じて Windows 系 (WindowsNT, Windows Server, etc.) UNIX 系 (Solaris, HP-UX, Linux, etc.)を 選 択 することができる 提 供 形 態 としては 物 理 的 なサーバを 提 供 するサービス 物 理 的 なサーバではなくサーバの 機 能 性 能 を 提 供 するサービス(サーバを 他 ユーザと 共 用 )などの 提 供 形 態 がある ストレージ 提 供 サービス データやプログラムの 保 管 格 納 用 のストレージを 提 供 するサービス インターネットな ど 広 域 ネットワーク 環 境 からのアクセスや データセンター 内 の 構 内 ネットワーク 環 境 から のアクセスまで システム 要 件 に 適 したサービスを 選 択 することができる ストレージ 容 量 は 数 100MB から 無 制 限 まで 選 択 可 能 となってきており 容 量 に 関 する 制 限 は 少 なくなってき ている ストレージサービスを 受 けるシステムが 要 求 するストレージアクセス 性 能 や 機 能 ( 自 動 バ ックアップ 機 能 リカバリ 機 能 セキュリティ 機 能 など)を 明 らかにして その 性 能 を 満 た すストレージサービスを 選 定 することが 必 要 ネットワークを 介 したアクセスとなるので サービスによってアクセス 性 能 が 大 きく 異 なることに 留 意 する 必 要 がある 6.2 ネットワークサービス 管 理 者 接 続 用 ネットワーク 提 供 サービス 管 理 者 接 続 用 ネットワークは 管 理 者 が 持 つ 権 限 の 深 さから 一 般 利 用 者 が 使 用 するネット ワークに 比 べてより 強 固 なセキュリティを 持 つことが 必 要 となる セキュリティを 確 保 する ためのネットワーク 提 供 サービスとしては 専 用 線 サービスや IP-VPN サービスなどセキュ アな 通 信 路 の 提 供 の 他 ワンタイムパスワード 認 証 乱 数 を 用 いたパターン 認 証 指 紋 認 証 などネットワークを 介 した 管 理 対 象 アクセスを 許 可 する 認 証 サービスなどがある ネットワーク 機 器 提 供 サービス ネットワークの 設 計 構 築 運 用 などのサービスがある これらをワンストップで 提 供 す るサービスもあり システム 要 件 に 合 わせて 最 適 なサービスを 選 択 することができる 29

31 ネットワークサービスには WAN(IP-VPN 広 域 イーサネット インターネット VPN など) /LAN 構 築 運 用 サービス VoIP サービス 外 出 先 から 社 内 システムへセキュアにアクセス するモバイルネットワークサービス インターネット 接 続 サービスなどがある これらのサ ービスを 提 供 するネットワーク 機 器 (ルータ スイッチ ハブ ファイアウォールなど)を 持 ち 込 むことが 困 難 な 場 合 は 提 供 を 受 けるネットワークサービスに 必 要 なネットワーク 機 器 提 供 のサービスも 準 備 されている 6.3 高 付 加 価 値 サービス ソフトウェア 開 発 環 境 支 援 サービス 前 述 のサーバやストレージ ネットワーク 提 供 サービスを 組 み 合 わせてソフトウエア 開 発 インフラとして 提 供 するレベルから ソフトウエア 開 発 支 援 ツールまで 実 装 して 提 供 するサ ービスまである 開 発 環 境 支 援 に 留 まらず ソフトエアの 開 発 検 証 や 技 術 サポートまで 含 めた ソフトウ エア 開 発 支 援 まで 行 うソフトウエア 開 発 支 援 サービスもある セキュリティサービス ASP SaaSにおける 情 報 セキュリティ 対 策 ガイドライン ( 総 務 省 発 行 )に 基 づ いた 情 報 セキュリティポリシィが 必 要 である インターネット 接 続 環 境 下 で 一 般 的 に 利 用 さ れる 下 記 の 代 表 的 なセキュリティ 対 策 を 都 合 に 応 じて 選 択 するで 事 でセキュリティを 確 保 する 事 ができる 尚 アプリケーションの 特 性 等 に 応 じて 追 加 のセキュリティ 対 策 が 必 要 な 場 合 が 生 じる (1)ウィルス 対 策 ホスティング 環 境 で 構 築 される 各 システムに ウィルスやワーム 等 の 感 染 防 止 を 行 う 尚 使 用 される 全 てのサーバに 対 してウィルス 対 策 を 行 うことを 強 く 推 奨 する (2)ファイアウォール 設 定 ホスティング 環 境 で 構 築 される 各 システムに 対 する ファイアウォールのネットワーク アクセス 制 御 ルールの 設 定 を 行 う (3) 不 正 侵 入 対 策 ホスティング 環 境 で 構 築 される 各 システムに 対 する インターネット 等 外 部 ネットワーク からの 不 正 侵 入 の 検 知 もしくは 防 御 を 行 う (4)OSセキュリティ 設 定 ホスティング 環 境 のインターネット 公 開 セグメントに 配 置 する 各 システムに 対 し OSレ ベルでの 基 本 的 なセキュリティ 設 定 を 行 う (5) 脆 弱 性 診 断 ホスティング 環 境 で 構 築 される 各 システムに 対 して 脆 弱 性 診 断 を 行 う 対 象 は ネット ワークとアプリケーションとなり 診 断 の 方 式 が 異 なる 30

32 6.3.3 Web 系 サービス ホスティング 基 盤 上 で ネットワーク 環 境 やアプリケーションの 実 行 環 境 などを 提 供 する サービスである 新 規 のアプリケーション 開 発 や 既 に 開 発 されたパッケージソフトやアプリ ケーションを 活 用 してASP/SaaS 事 業 に 参 入 する 際 に 追 加 で 必 要 となる 機 能 や 環 境 をサービスとして 提 供 する 事 により 短 期 で 立 ち 上 げが 可 能 となる 代 表 的 な 機 能 としては 以 下 の 通 りである (1)ドメインネーム 取 得 したドメイン 名 の 設 定 または 指 定 ドメイン 名 を 付 与 し アプリケーションのロケー ションを 意 識 させる 事 なく 利 用 可 能 となる (2)SSLサーバ 証 明 取 得 / 付 与 したドメイン 名 に 対 して 取 得 / 付 与 したサーバ 証 明 書 をホスティング 基 盤 に 設 定 する (3) 利 用 ポータル アプリケーション/サービスや 各 種 管 理 機 能 を 利 用 するための 利 用 者 向 けポータルを 提 供 する (4) 認 証 認 証 機 能 及 び 利 用 ポータル 画 面 を 経 由 したシングルサインオンの 機 能 (5)アクセス 管 理 特 定 IPアドレスからのアクセスのみを 許 可 または 拒 否 する 機 能 (6)ユーザ 管 理 ユーザ 情 報 の 登 録 更 新 及 びアプリケーション/サービスを 利 用 条 件 の 設 定 を 行 う 機 能 (7)サービス 管 理 サービスや 利 用 ポータルの 情 報 管 理 に 加 えて アプリケーション/サービスの 稼 動 スケジ ュール 等 サービスの 稼 動 制 御 を 行 う 機 能 メール 系 サービス メール 系 のASP/SaaS/アウトソーシングサービスとして 代 表 的 な 機 能 としては 以 下 の 通 りである (1) 基 本 サービス メール 機 能 を 中 心 とするサービス(メール 送 信 / 作 成 メール 閲 覧 アドレス 帳 個 人 設 定 フォルダ 機 能 等 ) (2)アーカイブサービス 送 受 信 されたメールを 全 て 保 存 するサービス( 長 期 の 保 存 が 可 能 多 様 なメール 環 境 に 対 応 高 度 な 検 索 機 能 万 全 のセキュリティ 等 ) (3)メールフィルタリングサービス 31

33 スパムメールをフィルタリングするサービス(ドメイン 単 位 でポリシィを 一 括 管 理 自 ド メイン 宛 の 迷 惑 メール 受 信 状 況 の 分 析 等 ) (4)ウィルスチェックサービス ウィルス 感 染 をチェックし 駆 除 及 び 送 信 をブロックするサービス(ゲートウェイでのウィ ルスチェック 感 染 ファイル 発 見 時 の 通 知 ウィルスチェックプログラムの 運 用 ウィル スチェックサーバの 運 用 等 ) (5)ビジネスブログサービス 企 業 内 コミュニケーションツールとして 簡 単 に 導 入 できるサービス(ブログ 機 能 ニュー スクリップ 機 能 ブログポータル 機 能 認 証 機 能 メール 通 知 機 能 アクセス 情 報 SS L 対 応 等 ) ロードバランサーサービス 複 数 のサーバを 利 用 する 場 合 に 各 ノードのロードバランス 機 能 であり サーバ 間 のSSL 認 証 に 必 要 なアクセラレータ 機 能 を 提 供 するサービスである サーバのスケーラビリティが 簡 単 に 拡 張 でき 保 守 運 用 コストも 圧 縮 されるので 多 くのwebアプリケーションに 適 し ている (1) 通 常 のロードバランス 方 法 は 以 下 の2 種 類 複 数 のサーバに 対 して 均 等 にロードバランス(Round Robin) 最 もコネクション 数 の 少 ないサーバを 選 択 してロードバランス(Least Connection) (2) 代 表 的 な 負 荷 分 散 のプロトコルは 以 下 の 通 り HTTP FTP SSL NNTP SMTP DNS etc バックアップ リストアサービス 一 般 的 に システムの 規 模 や 用 途 により 適 切 な 範 囲 と 頻 度 でバックアップの 運 用 がなさ れる どの 範 囲 のデータをどのくらいの 頻 度 でバックアップし どのくらいの 時 間 破 棄 しな いで 保 存 しておくかという 事 をバックアップサービスの 対 象 や 種 類 によって 選 択 する 事 に なる そのバックアップの 形 態 によりリストアに 要 する 時 間 帯 が 異 なってくる (1)バックアップリストアの 対 象 ファイルバックアップ ファイルやフォルダ 単 位 のバックアップで リストアに 手 順 を 要 する 事 が 多 い イメージバックアップ OSやアプリケーションのシステム 全 体 をバックアップで システム 全 体 をリストアす るのでファイルバックアップに 比 較 して 手 順 が 掛 からない 32

34 (2)バックアップ リストアの 種 類 フルバックアップ 全 てのデータを 一 度 に 纏 めて 一 括 にバックアップする 機 能 であり 毎 回 実 施 するので バックアップ リストアに 時 間 を 要 する 差 分 / 増 分 バックアップ 前 回 のフルバックアップ 時 からの 変 更 / 追 加 されたデータのみをバックアップする 機 能 であり リストアは 差 分 バックアップしたデータと 差 分 バックアップに 存 在 し ないデータをフルバックアップ 時 のものから 取 り 出 す 事 で 行 う (3)バックアップの 頻 度 保 存 期 間 頻 度 日 次 ( 毎 日 決 まった 時 間 帯 )でバックアップを 行 うか 週 次 月 次 年 次 で 行 うかによ り 体 系 が 異 なる 保 存 期 間 バックアップをどのくらいの 期 間 破 棄 しないで 保 存 しておくか データの 種 類 によって は 法 律 により 保 存 しておかなければならない 期 間 が 定 められている 事 もある その 他 サービス (1)SaaSプラットフォーム サービス 新 規 にSaaS 型 アプリケーションを 開 発 する 場 合 に 必 要 となる 機 能 や 環 境 を 提 供 す るサービスで 以 下 に 概 要 を 記 す インターネットを 介 してアプリケーション 機 能 を 提 供 する 際 に 最 低 限 必 要 となるサービ スインフラ(リバースプロキシ ドメインネームサービス ゲートウェイ 型 ウィルス 対 策 等 )を 提 供 する アプリケーションをSaaS 型 で 提 供 する 際 に 必 要 となる 機 能 ( 認 証 やユーザ 管 理 サ ービス 管 理 稼 動 状 況 管 理 等 )を 提 供 する (2)ファイル 共 有 サービス オンライン 上 での 共 有 ファイル 機 能 を 提 供 するサービスで 以 下 に 概 要 を 記 す オンラインストレージサービス オンラインストレージを 用 意 してファイル 共 有 機 能 を 提 供 する ウィルス 対 策 サービス オンラインストレージ 上 のファイルに 対 してウィルス 対 策 機 能 を 提 供 する アクセス 監 視 サービス ディレクトリファイルに 対 する 操 作 履 歴 の 取 得 機 能 を 提 供 する 33

35 6.4 支 援 サービス 障 害 対 応 ホスティング 環 境 (レンタル 機 器 )に 障 害 が 発 生 した 際 に 障 害 原 因 の 一 次 切 り 分 け 及 び 障 害 対 応 の 一 般 的 なサービス 内 容 が 下 記 の 通 りである (1) 障 害 のインプット 情 報 顧 客 からの 障 害 に 関 する 問 い 合 わせ もしくは 環 境 稼 動 監 視 による 障 害 検 知 により 速 やかに 着 手 する 障 害 対 応 時 間 帯 は 通 常 24 時 間 365 日 受 け 付 ける (2) 障 害 サービス 内 容 障 害 切 り 分 けにより 障 害 の 原 因 がホスティング 提 供 範 囲 である 場 合 は 早 急 に 障 害 の 回 復 を 図 る 障 害 原 因 がホスティング 提 供 外 である 場 合 は 予 め 決 められた 連 絡 方 法 で 顧 客 へ 連 絡 し 一 次 切 り 分 けは 完 了 する (3) 障 害 報 告 事 項 障 害 回 復 通 知 障 害 回 復 完 了 後 予 め 決 められた 連 絡 方 法 で 顧 客 に 連 絡 する 障 害 対 応 完 了 の 確 認 正 常 な 状 態 に 回 復 した 事 を 確 認 し 確 認 が 完 了 した 事 を 連 絡 する 障 害 対 応 の 進 捗 報 告 一 次 切 り 分 けの 着 手 から 障 害 対 応 の 完 了 まで 予 め 決 められた 頻 度 と 連 絡 方 法 で 報 告 が 行 われる 障 害 報 告 書 障 害 回 復 後 障 害 原 因 を 含 めた 報 告 書 を 作 成 し 予 め 決 められた 期 日 内 に 提 示 される 定 期 運 用 (1)サービス 保 証 継 続 契 約 書 にサービスの 保 証 範 囲 が 明 記 されているか その 明 記 されている 保 証 範 囲 とはど こまでが 含 まれるか また 各 サービスに 対 する 責 任 分 界 点 が 明 記 されているか サービ ス 提 供 者 と 利 用 者 間 で 障 害 対 応 の 切 り 分 け 区 分 についても 明 記 されているかどうか 障 害 発 生 時 の 対 応 がどこまで 対 応 可 能 か 障 害 原 因 の 切 り 分 けまで 障 害 復 旧 まで 機 器 ベンダーへの 一 時 連 絡 まで 等 々サービス 提 供 会 社 によって 様 々であり 基 本 サービスに 含 まれている 場 合 や オプション 対 応 となる 範 囲 もサービス 提 供 会 社 により 様 々である 34

36 インターネット お 客 様 ご 担 当 者 様 お 客 様 ご 利 用 システム 監 視 システム 切 り 分 け 復 旧 作 業 運 用 操 作 稼 動 状 況 利 用 状 況 障 害 問 合 せ 各 種 運 用 申 請 24/365 お 客 様 問 合 せ 窓 口 (idc (idc 基 盤 におけるご におけるご 契 約 サービス) サービス) エスカレーション 情 報 共 有 運 用 体 制 ( 障 害 一 次 切 り 分 け け 運 用 操 作 ) 障 害 対 応 要 請 復 旧 連 絡 保 守 体 制 (HW (HW 保 守 OS OS 保 守 ) (2) 定 期 運 用 時 の 定 型 作 業 環 境 稼 動 監 視 ホスティング 環 境 の 稼 動 状 況 (サーバ ストレージ ネットワーク)を 常 時 監 視 し 障 害 を 検 知 した 場 合 連 絡 を 行 う VPN アカウントの 設 定 変 更 顧 客 のセキュリティポリシにもとづき 既 存 の VPN アカウントのパスワードを 発 行 する オペレーティングシステムのマウント 提 供 されるオペレーティングシステムのメディアをマウントする サーバ 起 動 顧 客 都 合 により 一 旦 停 止 されたサーバを 対 象 に 指 定 された 日 時 に 起 動 する データアーカイブ 規 定 されている 取 得 頻 度 ( 日 次 週 次 )と 世 代 をストレージのアーカイブとして 自 動 的 に 取 得 する (3) 利 用 状 況 報 告 提 供 されるサーバのリソース 利 用 状 況 (CPU 使 用 率 メモリ 空 き 容 量 ディスク 使 用 率 )を 定 期 的 に 報 告 される 予 め 定 めた 報 告 対 象 期 間 (1ヶ 月 ) 報 告 間 隔 (1 回 / 月 )にて 定 期 的 に 報 告 される 35

37 参 考 : データセンターの 安 全 信 頼 性 に 係 る 情 報 開 示 指 針 ( 第 1 版 ) ( 総 務 省 報 道 発 表 : 平 成 21 年 2 月 26 日 ) 36

38 37

39 38

40 39

41 40

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