北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? て65 年にIRT-2M と称される小型の研究炉と核燃料を提供し, この研究炉 ( 黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉 =コルダーホール型 ) は67 年に運転を開始した このコルダーホール型原子炉は, プルトニウム生産に向いており, 7 0 年代には精錬 転換

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1 激動する朝鮮半島情勢と周辺国の対応 ユダヤ教からみた平和の根源 北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? How to React to North Korea's Nuclear and Missile Development? 元日朝国交正常化交渉担当大使 遠藤哲也 Tetsuya Endo 梗概 北朝鮮の核 ミサイル開発は, 日本が直面する主要な危機の一つであるが, これまでの周辺国および国際社会の対北朝鮮対応の歴史を見ても, 一筋縄ではいかない実に厄介な問題である 北朝鮮のやり方に振り回されてきたところがあり, 今後, 日本を含む国際社会はこの国にどう向き合っていくべきか, 過去の歴史を振り返りながら考察する 1. 核 ( 原子力 ) 開発への取り組みまず, 北朝鮮の核開発の歴史的経緯を振り返ってみたい 核とミサイルは, 軍事的に見ると, SLBM,ICBMのように一体不可分の面があるので, 完全に分離することはできないが, ここでは核とミサイルに分けて論じることにする 北朝鮮の核開発は, その建国 (1948 年 ) のころまでさかのぼるほどに長い歴史を持つ 核と原子力はその性質から言っても, 軍事利用と平和利用との関係はコインの表裏の関係に等しく, 金日成はおそらくその両面を渾然一体のものとして考えて, 核 原子力開発に関心を抱き取り組み始めたものと思われる 北朝鮮のエネルギー資源は, 石炭は豊富にあるが発電用にはあまり適さないもので, 山岳 えんどう てつや 1958 年東京大学法学部卒 同年外務省入省 89 年ウィーン国際機関日本政府代表部初代大使 93 年日朝国交正常化交渉日本政府代表,95 年朝鮮半島エネルギー開発 (KEDO) 担当大使,96 年駐ニュージーランド大使等を歴任 その後, 原子力委員会委員長代理, 福島原発事故独立検証委員会委員等を経て, 現在, 日本国際問題研究所特別研究員 専攻は, 国際政治, 外交, 原子力 名誉法学博士 ( 米国デポー大学 ) 主な著書に 北朝鮮問題をどう解くか など 地帯が多いという地理的な条件から水力発電が大きなウェイトを占めてきた 旧日本帝国の時代にも, 水豊ダムのような大きなダムを作り水力発電を行ってきた しかし近代工業を進めるには, 水力発電だけでは不十分であるから, 当然, 北朝鮮は原子力発電に関心を寄せて取り組んできたのである 北朝鮮は1948 年に建国されると,50 年 6 月に南侵して朝鮮戦争を起こした その過程で, 米国を中心とする連合軍が原爆使用を考えているとの情報も得て, それ以降, 核開発に対する関心がさらに高まったと思われる そこで 1956 年に北朝鮮は, ソ連との間に朝ソ原子力研究協定を結び, 人材育成のため, 科学者 技術者を大量にソ連に留学させた すなわち, モスクワ大学, モスクワエネルギー研究所, バーマン高等技術学校, ドゥブナ合同原子核研究所などに人材を送り研修を受けさせたほか, 東独, ブルガリアなど東欧共産圏諸国の原子力発電所でも研修を受けさせたのであった そうした技術力の集大成として,1962 年ごろに, 平壌の北 90キロほどの地点 ( 寧辺 ) に原子力研究センターを建設した ソ連はこれに対し 2

2 北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? て65 年にIRT-2M と称される小型の研究炉と核燃料を提供し, この研究炉 ( 黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉 =コルダーホール型 ) は67 年に運転を開始した このコルダーホール型原子炉は, プルトニウム生産に向いており, 7 0 年代には精錬 転換 燃料加工といった核燃料サイクルにも取り組むようになった 当時, ソ連は ( 同盟国に ) 原子炉の提供は行っても核拡散については非常に慎重な姿勢を示しており, 北朝鮮の原子炉についても I A E A の査察という歯止めをしっかりとかけていた そこで北朝鮮は, 年代になると, 査察を受けなくてもいい自前の原子炉 ( 実験炉 ) を作ることを考え始めた また,80 年代には実際のエネルギー源として使うために本格的な原子力発電の導入も考え始めた 元山の近くの琴湖地区にソ連から加圧水型軽水炉 VVER-440タイプ 4 基の導入を計画した これに関連してソ連は, 原子炉提供とともに核拡散防止条約 ( N P T) に加盟することを強く勧奨し, 北朝鮮は85 年 NPTに加盟した NPTに拠れば (NPT 第 3 条 1 項 ), 加盟後 18カ月の内に, 原子力が平和的利用から核兵器製造等の軍事的目的に転用されていないことを確保することを目的として,IAEAが当該国の原子力活動について実施する査察を含む検認制度である保障措置協定を結ぶ必要がある ところが北朝鮮は 南, ( 韓国 ) には米軍の戦術核が配備されている中で,IAEAの査察を受けることはできない などと主張し,NPTの条約上の解釈としては理屈にならないような理由を持ち出して協定を結ぶことを拒否した そこで米国は IAEA 理事会で北朝鮮の核施設の衛星写真を示して査察の受け入れと保障措置協定を結ぶことを強く迫ったが, 結局北朝鮮は受け入れなかった ここで北朝鮮の核開発技術者の能力につい てみておく 後に K E D O が設置されたときに, 日韓米が中心となり軽水炉建設が行われた そのとき北朝鮮からも多くの技術者が集められたが, 北朝鮮の技術者の理解力および技術レベルは非常に高いと韓国 日本の関係者が明かしていた もう一つは, 北朝鮮の 原子力の父 と言わ イスンギ れる李升基博士についてである 1905 年韓国 全羅南道生まれで, 旧制松山高校を卒業し, 京都大学工学部化学科を卒業, 日本化学繊維研究所で研究に従事した 終戦後まもなく韓国に帰国し, ソウル大学理工科大学長 (= 学部長 ) を務めた そして 1950 年の朝鮮戦争が起きると, 北朝鮮に渡ったという なぜそうしたか 彼の手記によると, 李承晩政権や米軍政に対する不満などに耐えられずに北に渡ったという 北朝鮮では, 合成繊維ビナロンの工業化に成功し, そのことで金日成の知己を得ることとなり, 1962 年に寧辺に原子力研究センターが設立されたとき, 初代所長に就任した そして北朝鮮の原子力開発に多大な貢献をしたといわれている このように, 北朝鮮の核開発に関する一般技術者の理解能力, 技術レベル, 上級科学者の研究レベルについては, けっして劣るものではないことを認識しておくべきだ ところで, 北朝鮮はエネルギー鉱物資源には乏しいのだが, 銅, 鉄鉱石, レアメタルなど金属資源は豊かで, 良質のウラン鉱石もかなりあることがわかっている それゆえ核開発には有利な条件が整っているのである 2. 核兵器開発への道と核危機の到来北朝鮮がとくに 1970 年代以降, 核兵器の開発に力を入れるようになった背景は何か 一つには, この時代, 韓国は朴正煕大統領を中心とする 漢江の奇跡 に象徴される経済 3 世界平和研究 No.209 Spring 2016

3 建設が大きく進展したために, 南北の経済格差が逆転するような状況になったことがある しかも韓国の背後には, 日本という兵站基地を控えた米国の軍事的応援体制があるが, 北朝鮮の背後の中ソは十分北朝鮮を支援するような体制になっていないことから, 北朝鮮は南北間の軍事力の劣勢を感じるようになった そこで北朝鮮は, 軍事バランスを補うに足りる大量破壊兵器として核兵器開発とその運搬手段としてのミサイル開発を真剣に考えるようになった もう一つは,1970 年代, 米軍の一部撤退で安保危機を懸念した朴正煕大統領が極秘裏に核開発を行っていたことが明らかになったことである こうした背景から北朝鮮は,70 年から 80 年代にかけて核兵器開発と運搬手段としてのミサイル開発の必要性を痛感して積極的に進めるようになった (1) 第一次核危機 ( 年 ) 東西冷戦体制が終結する中で,1990 年代に入ると韓国は,90 年 9 月に韓ソ国交樹立, 続いて 92 年 8 月に中韓国交樹立を成し遂げるとともに, 北朝鮮との積極的な関係改善の交渉を進めた 数度にわたる南北首相会談を経て,91 年 12 月にソウルで行われた第 5 回南北首相会談で南北基本合意書が締結された さらに翌 9 2 年 1 月には, 朝鮮半島非核化共同宣言 が南北首相によって調印された 非核化共同宣言では, 核兵器の試験 製造 生産 受け入れ 保有などをしないこと, 核エネルギーは平和目的にのみ利用すること, 核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しないことなどが謳われた これにしたがって, 北朝鮮は I A E A と保障措置協定に調印した そこで I A E Aはウランやプルトニウムなどの核物質その他の原子力資機材の使用が平和利用 に限定され, 核兵器等の核爆発装置が行われていないことを確認する査察作業を進めた ところが, その過程で, 北朝鮮が申告したプルトニウムの量と AIEA 査察団の調査報告書との間に違いがあることがわかった そこで IAEAは核廃棄物貯蔵庫と思しき未申告の核関連疑惑施設への特別査察を要求したが, 北朝鮮は軍事施設だとして拒否し,NPT 脱退の意思を表明した (93 年 3 月 ) 94 年 6 月に IAEAが北朝鮮に対する特別査察受け入れ要求決議を採択すると, 北朝鮮はIAEAから脱退 そこでカーター元大統領が訪朝して, 金日成と直接交渉を行い, いわゆる米朝 枠組み合意 が成立した 同年 7 月には金日成が死去したものの, 米朝間で 枠組み合意 文書に署名された この 枠組み合意 によって, 北朝鮮はNPTからの脱退を撤回し, 核兵器開発を凍結し最終的に解体することを約束するとともに, その見返りとして米国は 100 万 kwの軽水炉 2 基の供与と軽水炉が完成するまでの間, 毎年 50 万トンの重油を供与することにした この内容を実施するために, 日韓米等が共同で 朝鮮半島エネルギー開発機構 (KEDO) を発足させたのである ちなみに, 米朝 枠組み合意 においては, プルトニウム生産は止めると書いてあるが, ウラン濃縮については何も言及していなかった もしこのときウラン濃縮についてはっきりと言及していれば, その後の展開も違っていたに違いないと思われる (2) 第二次核危機 (2002 年 ) 第一次核危機を経て, 北朝鮮によるプルトニウム核兵器開発を抑えることができたのであったが, その後, 北朝鮮はウラン濃縮による核兵器開発に着手していることが明らかになった すなわち,2002 年 10 月に, ケリー米国務次官補 4

4 北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? が訪朝した際, 同次官補が ウラン濃縮による核開発を進めているのではないか と指摘したのに対して, 北朝鮮側はこれを認める発言を行ったのである そこで日米韓 3カ国首脳は, 北朝鮮に対してウラン濃縮計画の廃棄を求める声明を出すと共に,KEDO 理事会においても 02 年 11 月に北朝鮮による新たな核開発行為は合意された枠組み違反であるとして, それまで供与していた重油の供給を停止することを決定した これに反発した北朝鮮は, 凍結されていた核関連施設を再稼動させるとともに, それまで受け入れていた IAEA 査察官の退去を命じた さらに 03 年 1 月に北朝鮮は,NPTからの脱退とIAEA の保障措置協定の拘束から完全に脱することを表明した ここに第二次核危機が発生し,2005 年 11 月に, KEDOは清算を決定して軽水炉建設事業の廃止を決めたのである そして第二次核危機を契機に, 北朝鮮の核問題を扱う六者協議が始まったのである 3. ミサイル (1) ミサイル開発北朝鮮によるミサイル開発も, 核開発と同様に, 建国後の早い時期から進められた 年代に北朝鮮は, ソ連から導入したスカッドミサイルをリバース エンジニアリングによって技術力を取得し, すでに1970 年代には初歩的な技術を獲得した 1980 年代に入ると, スカッドB スカッドC の独自生産試作に成功し, 実戦配備を始めた これをベースにノドン ミサイルを開発 その後, ノドンからテポドンへと改良されていった ミサイルの進化とともに射程距離も伸びて, 米国本土まで届く 1 万キロを越えるミサイルもそう遠くないだろう さらに命中精度もかなり上が っている 2016 年 2 月のミサイル発射でも問題になったが, 今後は, 大気圏内への再突入技術が得られるかどうかであるが, これも時間の問題でやがて成功していくと思われる 最近のものとしては,2012 年の金日成生誕 100 年を祝う軍事パレードでもお目見えした KN- 08 という大陸間弾道ミサイルがある まだ発射実験をしていないので張子の虎との説もある しかし, もしこれが地上移動型だとすれば, 発射基地での隠蔽が非常に楽になる また, 北朝鮮はミサイルの外国への輸出も積極的だ 例えば, エジプト, イラン, シリア, パキスタン, イエメンなどに スカッド ノドン などを輸出している (2) ミサイル開発に対する国際社会の反応核については,NPTがあり一種の国際規範となっている ところが, ミサイルに関する国際規範はほとんどないといっていい状況だ 強いて挙げれば, 二つあると思う 1 ミサイル技術管理レジーム (MTCR = Missile Technology Control Regime), 1987 年これは核兵器等の大量破壊兵器不拡散の観点から, 大量破壊兵器の運搬手段となるミサイル及びその開発に寄与しうる関連汎用品 技術の輸出を規制することを目的とする仕組で, 現在, 3 4 カ国が参加している しかし, 参加国間で輸出管理の取り組みを調整するための非公式 自発的な集まりであり, 各国は国内法令に基づき輸出管理を実施しているに過ぎず, 法的拘束力を有する国際規範とは言えないだろう 2 ハーグ行動規範 (HCOC=Hague Code of Conduct against Ballistic Missile 5 世界平和研究 No.209 Spring 2016

5 Proliferation),2002 年 HCOCは,MTCRの議論を元に,2002 年 11 月, オランダのハーグにおいて 96カ国の参加を得て 弾道ミサイルの拡散に立ち向かうための, ハーグ行動規範 が採択された HCOCは, 弾道ミサイル不拡散のための初めての国際的政治的合意であり, 弾道ミサイルの拡散防止, 弾道ミサイルの実験 開発 配備の自制などの原則と信頼醸成のための措置などを主な内容とする ただし, 法的拘束をもつものではなく, 参加国がその原則や措置に従うとの政治的意思を示すものとされ, 一種の 紳士協定 だ 3 国連安保理決議もう一つ, しいて挙げれば, 国連安保理決議があるが, これは極めて特殊なものである 北朝鮮に対する決議にしても 北朝鮮に, 対し, 弾道ミサイルに関し全ての活動の停止 ミサイル発射のモラトリアム などと決議しているが, これが一般国際法というレベルには至っていない この点, 今後どう考えるべきか 国際安全保障上, ミサイルは, 核とは違って国際法規範の発達が遅れている 今後国際社会は, ミサイル開発をどう規制していくか, 未備な部分も多く大きな課題である 4. 北朝鮮にどう対処すべきか? (1) これまでの国際社会の対北朝鮮政策の評価これまでも, 北朝鮮の核 ミサイル開発に対して, 国際社会 ( 日本を含む ) は, 国連安全保障理事会の非難決議, 制裁決議, K E D O, 六者協議のような有志連合による対応, 個々の国による独自の制裁などによって, 阻止に努めてきた これに対し北朝鮮は, 国連非難決議などは 無視し, 制裁決議も北朝鮮と長い国境を接する隣国中国の非協力ないし宥和政策によって, 十分に効果を上げることはできなかった そもそも北朝鮮は, 極端な閉鎖国家であって, 対外的な経済関係が少ない国である いずれにせよ, 北朝鮮は核 ミサイル開発に手をつけてから,20 有余年の間に着々と成果を挙げてきた 核については, 小型化, 軽量化がある程度進み, 核融合にも成功した ( ブースト型強化原爆か ) ミサイルについても, 長距離化, 命中精度も向上した やがては米本土に到達できる日も遠くないと見られ, 大気圏への再突入技術の獲得も可能となるであろう ミサイルについては, 海外への輸出も少なくなく, やがては核技術についても, そうなるかもしれない 国際社会の阻止の努力は, 結論的に言えば, かつ極言すれば, 失敗であったといわざるを得ない (2) 国際社会の対応北朝鮮をこのまま放置すれば, すなわち今までの程度の非難決議や制裁決議であれば, 核 ミサイル開発を止めることはまずできないのではないか 北朝鮮が核開発を断念し, 核 ミサイルを放棄することがあるとすれば, 1 レジーム チェンジ ( もっとも, レジーム チェンジが起きても, 後継政権が核 ミサイルを放棄するとは限らない ) 2 外部からの圧力に耐えられず, 核 ミサイルを放棄せざるを得なくなるのいずれかである 外部からの圧力 ( 外圧 ) については, 何と言っても中国がカギである 中国が北朝鮮からの難民の大量流入とか, 北朝鮮の国内の混乱を恐れるとかで, 宥和的な政策を取り続ける限り, 6

6 北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? 閉鎖国家である北朝鮮は容易に屈しない 中国を巻き込むには, 米中の話し合いが不可欠であり, 米国を日韓が協力して支援する必要がある 米中の話し合いについて, 米国の強力な制裁, とくに金融面での制裁は効果を持つ その他の国々については制裁の実質的な効果はそれほど大きくないが, シンボリックな意味でも制裁を強化すべきであり, 国連安保理を通じる制裁も速やかに実施すべきである この遅れは, 北朝鮮に誤まったシグナルを送りかねない 外交には 対話と圧力 が必要だが, 今, 北朝鮮に必要なのは圧力の方ではないかと思われる もちろん, 対話の窓をいつでも開けておくことは必要である 最後に, 米国は北朝鮮問題を外交アジェンダの優先事項とすべきであり, かつ北朝鮮外交にぶれを生じさせないことである これは, 対イランの核外交を見てもよくわかるし, かつての北朝鮮外交をみても, 政権により, また同一政権でも時期によってぶれたりしたことがあったからである (2016 年 2 月 26 日,IPP/PWPA 共催 政策研究会 における発題を整理した ) ( 参考資料 ) 北朝鮮の原子力 ( 核 ) 関連施設 7 世界平和研究 No.209 Spring 2016

7 表 1 北朝鮮の核 ミサイル開発をめぐる経緯 (2016 年 2 月現在 ) 1974 年 9 月北朝鮮 IAEA 加盟 1970 年代末頃 5 メガワットの黒鉛減速炉の建設着工 (1986 年ごろから運転開始 ) 1985 年 12 月北朝鮮 NPT 加盟 1990 年 9 月韓ソ国交樹立 1991 年 12 月南北基本合意書に調印 1992 年 1 月朝鮮半島の非核化に関する共同宣言,IAEA と保障措置協定調印 1992 年 8 月中韓国交樹立 1993 年 1 月 IAEA, 特別査察を要求, 北朝鮮は拒否 1993 年 3 月北朝鮮 NPT 脱退の意思を表明 1993 年 6 月北朝鮮 NPT 脱退の留保を表明 1994 年 6 月 IAEA 特別査察受け入れ要求決議の採択, 北朝鮮 IAEAから脱退 カーター元米大統領, 北朝鮮を訪問, 金日成主席と会談 1994 年 7 月 金日成主席死去 1994 年 10 月 米朝間で 枠組み合意 文書に署名 1995 年 3 月 日米韓がKEDO を設立 1997 年 8 月 北朝鮮琴湖地区で KEDO 提供の軽水炉起工式 1998 年 8 月 北朝鮮 テポドン 発射 ( 三陸沖の太平洋に着弾 ) 2000 年 6 月 平壌で南北首脳会談 ( 金大中と金正日 ) 2002 年 9 月 小泉 金正日日朝首脳会談 日朝平壌宣言採択 2002 年 10 月 米国務省, 北朝鮮ウラン濃縮計画を発表 2002 年 12 月 北朝鮮は黒鉛減速炉等の IAEA 封印を除去 北朝鮮,IAEA 査察官の国外退去を求める 2003 年 1 月 北朝鮮,NPTからの脱退表明 2003 年 8 月 核問題をめぐる第 1 回六者協議 ( 日米露韓中朝 ) 2004 年 2 月 第 2 回六者協議 2004 年 5 月 小泉首相再訪朝, 日朝首脳会談 2004 年 6 月 第 3 回六者協議 2005 年 2 月 北朝鮮核兵器保有を宣言 2005 年 7 月 第 4 回六者協議, その後休会 2005 年 9 月 第 4 回六者協議再開, 共同声明を採択 米政府, マカオの銀行 ( バンコ デルタ アジア ) をマネーロンダリング疑惑金 融機関に指定 2005 年 11 月 日米韓 EU,KEDO 廃止で合意 2006 年 7 月 北朝鮮が7 発のミサイル発射 国連安保理, 北朝鮮非難決議採択 加盟国に北朝鮮へのミサイル関連物質 技術の移転防止を要求 2006 年 10 月 北朝鮮地下核実験実施を発表 (9 日 ) 国連安保理が北朝鮮制裁決議を採択 8

8 北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? 2006 年 12 月第 5 回六者協議, その後休会 2007 年 2 月 第 5 回六者協議再開, 共同声明実施のための初期段階の措置について合意 米財務省, バンコ デルタ アジアに対する金融制裁の解除を発表 2007 年 10 月 平壌で第 2 回南北首脳会談 ( 盧武鉉と金正日 ) 再開第 5 回六者協議で, 核施設無力化と核申告について合意 2007 年 12 月 韓国で李明博が大統領に当選 (08 年 2 月に就任 ) 2008 年 6 月 寧辺の原子炉冷却塔を爆破 2008 年 10 月 米国, 北朝鮮をテロ支援国家から指定解除 2008 年 12 月 第 6 回六者協議, 核廃棄の検証手続きの文書化に失敗 この後, 中断 2009 年 4 月 北朝鮮が人工衛星用と主張する長距離弾道ミサイル テポドン 2 改良型発射 ( 失敗 ) 国連安保理が北朝鮮のミサイル発射を非難する議長声明を採択 寧辺のIAEA 要員に国外退去を通告 2009 年 6 月 北朝鮮 2 回目の核実験を実施 (25 日 ) 国連安保理が対北朝鮮制裁決議を採択 2010 年 3 月 韓国哨戒艦 天安, 北朝鮮の魚雷攻撃で沈没 2010 年 11 月 北朝鮮, 寧辺のウラン濃縮施設を公表 ( 米国の専門家に視察させる ) 北朝鮮, 大延坪島を砲撃 2010 年 12 月 金正日国防委員長死去 三男の金正恩が後継 ( 正式就任は 12 年 4 月 ) 2011 年 2 月 米朝間で食糧援助と引き換えに長距離ミサイル発射のモラトリアムを約束 2012 年 4 月 テポドン 2 改良型ミサイルを発射 ( 失敗 ) 2012 年 12 月 長距離弾道ミサイル発射 人工衛星を周回軌道に投入成功 ( ペイロード100kg くらいか ) 2013 年 1 月 国連安保理が制裁を強化した決議を採択 北朝鮮は2005 年 9 月の六者協議の共同声明を 死滅した と表明 2013 年 2 月 第 3 回核実験を実施 (12 日 ) 2013 年 3 月 国連安保理が制裁を強化した決議を採択 経済建設と核武力建設の 並進路線 の決定 2013 年 4 月 2007 年以降稼動を停止し, 無能力化していた黒鉛減速炉再稼動の方針を明らかにする 中国, 四大国有商業銀行に対し, 北朝鮮への送金業務の停止を命じた 最高人民会議, 核保有国法令の採択 ( 核保有国の地位の法制化 ) 2013 年 12 月 張成沢国防委員会副委員長失脚, 処刑 2016 年 1 月 第 4 回核実験を実施 ( 6 日 ), 水爆実験と自称 2016 年 2 月 長距離弾道ミサイル発射 ( 7 日 ), 人工衛星を周回軌道に投入成功 ( ペイロード200kg くらいか ) 9 世界平和研究 No.209 Spring 2016

9 表 2 北朝鮮の弾道ミサイル開発の経緯 1970 年頃旧ソ連から短距離弾道ミサイル スカッド を導入し研究 1980 年代 スカッド B スカッド C の試射に成功し, 実戦配備 1993 年 中距離弾道ミサイル ノドン を日本海に発射, その後, 実戦配備 長距離弾道ミサイルの開発に着手 1998 年 テポドン 1 を発射, 一部が日本列島を越えて太平洋に落下 2000 年代 中距離弾道ミサイル ムスダン を実戦配備 2006 年 長距離弾道ミサイル テポドン 2 などを発射 2009 年 テポドン 2 改良型を発射 2012 年 2 度にわたり テポドン 2 改良型を発射 ( 朝日新聞,2016 年 2 月より引用 ) 表 3 北朝鮮のミサイル一覧表 ミサイル名 スカッド B C ノドンテポドン 1 テポドン 2 テポドン 2 改良型 テポドン 2 改良型 テポドン 2 改良型 テポドン 2 改良型 射程距離 (km) 発射実験 or 配備時期 約 1,300 約 2,500 約 6,000 6,000 以上 1 万 ( 推定 ) 1 万 ( 推定 ) 1 万以上 ( 推定 ) 1993 年 5 月 1998 年 8 月 2006 年 7 月 2008 年 4 月 2012 年 4 月 2012 年 12 月 2016 年 4 月 ( 各種資料から筆者作成 ) 10

北朝鮮核問題 (2/5) 2007 年 9 月第 6 回六者会合第 2 セッションで 北朝鮮に対するエネルギー支援 米国がテロ支援国家リストから北朝鮮を除外する作業を開始することなどを 並行的に実施 するとの条件の下 寧辺の 5 メガワット原子炉, 使用済み核燃料再処理施設 核燃料棒製造施設の 無能

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