温泉施設・公衆浴場・旅館業における衛生管理について

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まれあひめい
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等お客様の目もますます厳しくなってきていますこのようなお客様に安心してご利用いただくために温泉水浴槽水分析をお薦めしております弊社では温泉成分分析やレジオネラ属菌大腸菌等の浴槽水分析を行っており温泉

1 本物の温泉と癒しを提供するために北海道東北地方には全国的にも有名な温泉保養地が数多くあり古くから人々の休養や保養療養そして観光の場となっておりますしかしながら近年の温泉ブームにあやかって数々の温泉疑惑問題も起きておりここって本当に温泉なの? どんな効能があるの? 等お客様の目もますます厳しくなってきていますこのようなお客様に安心してご利用いただくために温泉水浴槽水分析をお薦めしております弊社では温泉成分分析やレジオネラ属菌大腸菌等の浴槽水分析を行っており温泉浴槽水分析に関するご相談もお受けしておりますのでお気軽にご用命くださいますようご案内申し上げます温泉とは地中から湧出する水や水蒸気の温度が25 以上であるか 19 項目の物質のうちいづれかひとつ規定量が含まれていれば温泉となりますこれを満たさないと温泉と称することはできません温泉法第 15 条第 3 項温泉成分分析機関登録 [ 北海道第 5 号 ] 株式会社環境科学研究所

2 そもそも温泉ってなに? 1 温泉の条件昭和 23 年に温泉の保護と適正な利用のために制定された温泉法という法律で温泉とは地中から湧出する温水鉱水及び水蒸気その他のガス ( 炭化水素を主成分とする天然ガスを除く ) で表 1に掲げる温度又は物質を有するものをいうと定義されておりますいわゆる温泉は源泉から採取されるときの温度が 25 以上ガス性を除く溶存物質の総量が 1,000mg以上遊離炭酸等の固有成分が (1 成分でも ) 規定量以上含有しているのいづれかの一つでも条件を満たしていれば温泉として取り扱われます ( 表 1 参照 ) また温泉法に基づいて温泉成分の標準的な分析法を定めた鉱泉分析法指針 ( 平成 9 年改訂 ) では治療の目的に供することが出来るものを療養泉としその条件 ( 表 2) を定めています療養泉の条件に合致して初めて泉質名が与えられ療養泉としての適応症などの表示が認められます環境科学研究所 - 1 -

3 表温泉の条件表 1 < 温泉の定義 > 表 2 < 療養泉の定義 > 1. 温度 ( 源泉から採取されるときの温度 ) 25 以上 1. 温度 ( 源泉から採取されるときの温度 ) 25 以上 2. 物質 1kg 中に溶けている物質の量が下記 19 項目のいづれか一つ満たせばよい 2. 物質 1kg 中に溶けている物質の量が下記 8 項目のいづれか一つ満たせばよい 1. ガス性のものを除く溶存物質総量 1,000mg 以上 1. ガス性のものを除く溶存物質総量 1,000mg 以上 2. 遊離二酸化炭素 (CO2) 250mg 以上 2. 遊離二酸化炭素 (CO2) 1,000mg 以上 3. リチウムイオン (Li + ) 4. ストロンチウムイオン (Sr 2+ ) 10mg 以上 5. バリウムイオン (Ba 2+ ) 5mg 以上 6. 第一鉄又は第二鉄イオン (Fe 2+,Fe 3+ ) 10mg 以上 3. 第一鉄又は第二鉄イオン (Fe 2+,Fe 3+ ) 20mg 以上 7. マンガンイオン (Mn 2+ ) 10mg 以上 8. 水素イオン (H + ) 4. 水素イオン (H + ) 9. 臭素イオン (Br - ) 5mg 以上 10. 沃素イオン (I - ) 11. ふつ素イオン (F - ) 2mg 以上 12. ヒドロひ酸イオン (HAsO4 2- ) 1.3mg 以上 13. メタ亜ひ酸 (HAsO2) 14. 総硫黄 (S)(HS - +S2O3 2- +H2S) 5. 総硫黄 (S)(HS - +S2O3 2- +H2S) 2mg 以上 15. メタほう酸 (HBO2) 5mg 以上 16. メタけい酸 (H2SiO3) 50mg 以上 17. 重炭酸ナトリウム (NaHCO3) 18. ラドン (Rn) 340mg 以上 ci=74bq ( 億分の 1 キューリ単位 ) 以上 6. ラドン (Rn) ci=111bq ( 億分の 1 キューリ単位 ) 以上 19. ラジウム塩 (Ra として ) mg 以上 ( は療養泉の条件項目 ) 7. アルミニウムイオン (Al 3+ ) 100mg 以上 8. 銅イオン (Cu 2+ ) 環境科学研究所 - 2 -

2. 温泉の分類温泉といっても実にいろいろな種類の温泉が存在します鉱泉分析指針では温泉を泉温液性浸透圧により次のように分類しておりますこれらの分類は療養泉の場合泉質名に併記されるのが通例です〇泉温の分類地上に湧出したときの温度又は採取したときの温度を泉温

中性 ph6 以上 7.5 未満弱アルカリ性アルカリ性 ph7.5 以上 8.5 未満 ph8.

4 2. 温泉の分類温泉といっても実にいろいろな種類の温泉が存在します鉱泉分析指針では温泉を泉温液性浸透圧により次のように分類しておりますこれらの分類は療養泉の場合泉質名に併記されるのが通例です〇泉温の分類地上に湧出したときの温度又は採取したときの温度を泉温といい次のように分類しております泉温種類冷鉱泉低温泉温泉高温泉泉温 25 未満 25 以上 34 未満 34 以上 42 未満 42 以上〇液性の分類湧出時の p H により次のように分類します分類 ph 値酸性 ph3 未満弱酸性 ph3 以上 6 未満中性 ph6 以上 7.5 未満弱アルカリ性アルカリ性 ph7.5 以上 8.5 未満 ph8.5 以上〇浸透圧の分類人を含む生体細胞内外の物質移行は浸透圧によることが大きいことが知られています細胞液との浸透圧の比較で次のように分類しますが溶存物質総量 (g/kg) または凝固点 ( 氷点 ) で分類します分類溶存物質総量 (g/kg) 凝固点低張性溶存物質総量 8 未満以上等張性溶存物質総量 8 以上 ~10 未満未満 ~-0.58 以上高張性溶存物質総量 10 以上未満環境科学研究所 - 3 -

5 3. 療養泉の泉質分類療養泉はその利用に資する目的で溶存する化学成分に基づいて塩類泉単純温泉特殊成分を含む療養泉の 3つに分類されます泉質といってもひとつの温泉地での源泉ごとに泉質が異なることがしばしばですべての温泉がそれぞれ異なった泉質の温泉であるといってもよいでしょう塩類泉塩化物泉炭酸水素塩泉硫酸塩泉単純温泉ナトリウム - 塩化物泉カルシウム - 塩化物泉マグネシウム - 塩化物泉ナトリウム - 炭酸水素塩泉カルシウム - 炭酸水素塩泉マグネシウム - 炭酸水素塩泉ナトリウム - 硫酸塩泉カルシウム - 硫酸塩泉マグネシウム - 硫酸塩泉鉄 (Ⅱ)- 硫酸塩泉アルミニウム - 硫酸塩泉アルカリ性単純温泉特殊成分を含む療養泉単純二酸化炭素冷鉱泉単純酸性冷鉱泉単純硫黄冷鉱泉単純放射能冷鉱泉単純鉄冷鉱泉温泉成分分析について道内には全国有数の温泉を有しておりホテル旅館のほか公衆浴場や高齢者福祉施設等の浴場にも多数利用され健康増進等に大きく貢献しておりますこうした温泉の利用の適正を図り公共の福祉の増進に寄与するため温泉法により温泉成分分析掲示について定められていますまた温泉泉質の温泉の成分含有量や泉温さらに湧出 ( 揚湯 ) 量は変化することがあるため環境省では 10 年置きに温泉成分の再分析を行うこととなっておりますこれからは温泉施設が利用者に最新の情報を提供することが安心と本当の安らぎを与えるものと考えます弊社は平成十八年九月に温泉分析施設 ( 北海道第 5 号 ) として登録を頂いており温泉成分のほか浴槽水のレジオネラ大腸菌などの検査も実施しております以下に検査項目検査頻度等について記載いたします環境科学研究所 - 4 -

< 温泉成分分析 > 温泉中分析項目 ( 保健所登録申請に伴う分析 : 新規温泉分析及び 10 年毎の更新 ) 現地試験試験室試験湧出量測定泉温測定硫化水素の定性遊離二酸化炭素炭酸水素イオン炭酸イオン水酸化イオン鉄 (Ⅱ) 及び鉄 (Ⅲ) イオンの定性定量ラドンナトリウムイオンカリウムイオンマクネシウムイオンカルシウムイオンアルミニウムイオンマンカンイオン

6 < 温泉成分分析 > 温泉中分析項目 ( 保健所登録申請に伴う分析 : 新規温泉分析及び 10 年毎の更新 ) 現地試験試験室試験湧出量測定泉温測定硫化水素の定性遊離二酸化炭素炭酸水素イオン炭酸イオン水酸化イオン鉄 (Ⅱ) 及び鉄 (Ⅲ) イオンの定性定量ラドンナトリウムイオンカリウムイオンマクネシウムイオンカルシウムイオンアルミニウムイオンマンカンイオンフッ化物イオン塩化物イオン硫酸イオン臭化物イオンヨウ化物イオンリン酸イオンアンモニウムイオン亜鉛イオンリチウムイオンハリウムイオンストロンチウムイオンメタケイ酸メタホウ酸 p H 密度蒸発残留物銅イオン鉛イオン総水銀イオン総砒素カトミウム総クロム総鉄イオン温泉小分析項目 ( 温泉の資格があるかどうかのスクリーニング的に行う簡易試験 ) 知覚試験 ( 外観臭気味 ) p H 蒸発残留物ナトリウムイオンカリウムイオンマクネシウムイオンカルシウムイオン総鉄イオンフッ化物イオン塩素イオン総イオウ硫酸イオン炭酸水素イオン炭酸イオンメタケイ酸遊離二酸化炭素飲用泉温泉水を飲用に供するためには保健所の許可を得たうえ飲泉口において採取したものについて年 1 回下記の検査を行い基準に適合していることを確認しなければなりません検査項目一般細菌大腸菌群基準値 1mL の検水で形成される集落が 100 以下であること検出されないこと過マンカン酸カリウム消費量 10mg/L 以下であることただしの項目については鉄硫黄腐植質を含む温泉については参考にならない環境科学研究所 - 5 -

温泉施行規則改正に伴うお知らせ 2005 年一部の温泉利用施設において表示なく温泉に入浴剤等を使用する事例が明らかとなったことを契機として温泉事業者による利用者への的確で正確な情報提供について国民の関心が高まっています環境省では温泉事業者による表示の在り方について学識経験者で構成される中央環境審議会に検討をお願いしておりましたが去る2 月 10 日に答申を得それに基づき

7 温泉施行規則改正に伴うお知らせ 2005 年一部の温泉利用施設において表示なく温泉に入浴剤等を使用する事例が明らかとなったことを契機として温泉事業者による利用者への的確で正確な情報提供について国民の関心が高まっています環境省では温泉事業者による表示の在り方について学識経験者で構成される中央環境審議会に検討をお願いしておりましたが去る2 月 10 日に答申を得それに基づき温泉法施行規則を改正し温泉事業者が新たに追加して掲示する必要がある項目を決定しました温泉法施行規則の改正の概要 1 温泉を加水して利用する場合はその旨及びその理由 2 温泉を加温して利用する場合はその旨及びその理由 3 温泉を循環させて利用する場合はその旨 ( ろ過を実施している場合はその旨を含む ) 及びその理由 4 温泉に入浴剤を加え又は温泉を消毒して利用する場合は当該入浴剤の名称又は消毒の方法及びその理由入浴剤には利用者が何が添加されているか容易に判別できるもの ( ゆずしょうぶ等 ) は含みません環境科学研究所 - 6 -

8 その他浴槽等の水質検査について公衆浴場旅館業における入浴施設に使用する水については次の検査項目と検査頻度が定められております公衆浴場における水質基準に関する指針 ( 平成 12 年 12 月 15 日厚生省生活衛生発 1811 号 ) では浴槽水等の水質検査を以下の項目及び頻度で行うことが定められております原水原湯上り用水上り用湯検査頻度検査項目水質基準 1 年に 1 回以上色度濁度 ph 過マンガン酸カリウム消費量大腸菌群数レジオネラ属菌 5 度以下 2 度以下 5.8~8.6 10mg/ 以下 50ml 中に検出されないこと 10CFU/100ml 未満原水 : 原湯の原料とする水及び浴槽水の温度を調整する目的で浴槽に直接注入される冷水原湯 : 浴槽に直接注入される温水上り用水 : 上り用水栓 ( シャワー等含 ) から供給される冷水上り用湯 : 上り用湯線 ( シャワー等含 ) から供給される温水浴槽水の水質基準 <1 年に 1 回以上 > 循環ろ過装置を使用していない浴槽水や毎日完全換水型循環浴槽水の場合 <1 年に 2 回以上 > 連日使用循環浴槽浴槽水の場合 * 浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合は 1 年に 4 回以上濁度過マンカン酸カリウム消費量大腸菌群数レジオネラ属菌 5 度以下 25mg/L 以下 1 個 /ml 以下 10CFU/100mL 未満ただし都道府県知事は営業者の申請に基づき薬湯温泉等を使用するものであるためこの基準により難しくかつ衛生上危害を生ずるおそれがないと認められるときは濁度過マンカン酸カリウム消費の基準の一部又は全部の適用を除外することが出来る環境科学研究所 - 7 -

水質管理施設をご利用いただくお客様に本当の安心と癒しを提供するためにも水質検査を実施し衛生状況を定期的に確認することが利用者へのサービスだと当社は考えます温泉の成分分析浴槽水の水質検査などお気軽にご用命ください株式会社環境科学研究所 041-0824 函館市西桔梗町 28 番地の 1 電話

9 水質管理施設をご利用いただくお客様に本当の安心と癒しを提供するためにも水質検査を実施し衛生状況を定期的に確認することが利用者へのサービスだと当社は考えます温泉の成分分析浴槽水の水質検査などお気軽にご用命ください株式会社環境科学研究所函館市西桔梗町 28 番地の 1 電話ファックス担当営業課又野山口まで許認可登録計量証明事業登録 ( 濃度 ) 北海道知事第 638 号水道法 20 条第 3 項登録厚生労働省第 133 号建築物飲料水水質検査登録北海道 56 水第 15 号温泉分析施設登録北海道第 5 号環境科学研究所 - 8 -

　資　　料　

　資　　料　資料パーソナルコンピュータによる温泉データ処理システム ( 第 8 報 ) 齊藤寿子佐藤敬子佐藤和美 Data Processing System on Hot Springs with Personal Computer(8) by Tosiko SAITO, Keiko SATO and Kazumi SATO これまでに構築した温泉データ処理システム 1)~7) のうち, 鉱泉分析法指針に基づく温泉分析計算処理