2. 研究成果 乳児の視覚のパフォーマンスに関する U 字型変化の発見 人間の視覚系は多数のモジュールから構成されていると考えられている 例えば 視覚刺激は 形 色 動きのような特徴に一度分解され それぞれが特定のモジュールで処理されると考えられている それならば モジュールは生得的に存在するのか

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1 赤ちゃんの脳におけるモジュールの分化と統合 多賀厳太郎 1. 研究のねらい 人間の運動 知覚 言語 認知などの特定の機能の生成には 大脳の局在した領域の活動が関連しているという知見が蓄積されてきた このことは大脳が多数の機能的モジュールの集合体として捉えられることを示唆している しかし 個々のモジュールは他のモジュールと完全に独立に働くのか それとも強く相互作用しているのか 多数のモジュールが同時に働くときにはどのように個体としての統合が成立するのだろうか こうした脳の基本的な機構はまだ明らかになっていない さらにいえば モジュールありきという仮定そのものは本当に正しいだろうか モジュール的な機構があるにしても モジュール自体はどのようにしてできるのだろうか こうした脳の モジュール性 は 未解決問題なのである 人間が持つもう一つの重要な側面は 身体を通じて環境と動的に相互作用するという点である 環境も身体も脳も それぞれ固有のダイナミクスに従って刻々と変化する動的システムとして捉えられる 一般に 非線形非平衡状態にある動的システムは 自己組織的に時空間秩序を形成することが知られている こうしたダイナミックな 身体性 が 脳の モジュール性 とどのように関連しているかという問題は 人間というシステムの動作原理を理解する上で本質的である 私は このような問題を解決する手がかりの一つは赤ちゃんにあると考えた つまり 人間という極めて複雑なシステムが作られていく過程を詳しく観察することで 基本的な動作原理が見えてくるのではないか しかし 赤ちゃんは極めて研究が難しい対象である 成人のように特定の課題を理解して遂行してもらうことは不可能だからである したがって 研究方法としては行動観察に頼るしかない それでも 新生児の行動は タブララサ ( 白紙 ) の状態ではなく 従来考えられていたよりはるかに複雑であることが近年の研究で明らかになってきている さらに 生後数カ月の間には特徴的な発達の変化があることも明らかになりつつある しかし そうした行動の初期発達過程で 脳がどのように形成され機能するのかということは ほとんどわかっていない なぜなら 赤ちゃんが物を見たり聞いたりしている自然な状態での脳活動を計測する手法が存在しなかったからである 本研究では 生後数カ月の間に起こる行動の動的な変化の実体を明らかにし その過程での脳の発達を新しい非侵襲脳機能計測技術を導入して可視化することを目的とした 特に 近年開発された光トポグラフィー ( 近赤外分光法 ) を用いて 覚醒した乳児の脳のイメージングを行うことに世界で初めて成功した この成果は 人間の モジュール性 と 身体性 の理解へ向けての第一歩になると考えられる -1-

2 2. 研究成果 乳児の視覚のパフォーマンスに関する U 字型変化の発見 人間の視覚系は多数のモジュールから構成されていると考えられている 例えば 視覚刺激は 形 色 動きのような特徴に一度分解され それぞれが特定のモジュールで処理されると考えられている それならば モジュールは生得的に存在するのか それとも生後だんだんと作られるのか もしモジュールが生得的であれば 相互作用も初めからあるのかどうか そこで 乳児の視覚系における色と形の組み合わせの知覚の発達過程を調べた 図 1に示すような視覚刺激への注視時間を測定し 馴化脱馴化法を用いた実験を行ったところ 1ヶ月児は2 個の同時に提示された図形の色と形の組み合わせを識別できるが 2ヶ月児で識別の成績が低下し 3ヶ月児で再び良い識別を示すようになるという U 字型の発達変化が明らかになった また 3ヶ月児には2 個の物の間を繰り返しサッカードするという1ヶ月児には見られない眼球運動パターンがあること 成績の悪い2ヶ月児には特定の刺激への非常に長い時間にわたる強制注視が見られることもわかった このようなパフォーマンスの U 字型変化とそれに伴う眼球運動パターンの変化から 新生児において色と形のモジュールは未分化であるが故に統合されていて 組み合わせの違いをも識別できる可能性が考えられた そして 脳のモジュールによる分析的な知覚の発達にともなってバインディング問題が生じて識別が困難になるが 選択的に注意を移動する機構の発達によってバインディング問題を解決するというシナリオが考えられた Habituation phase 15 同じ図形 Test phase (novel conjunction of shape and colour) 脱馴化 ( 秒 ) 色と形の新しい組み合わせ図形 -5 1 ヶ月 2 ヶ月 3 ヶ月 1 個の図形の平均注視時間 (s) ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 1 回の注視あたりの平均サッカード数 ヶ月 2 ヶ月 3 ヶ月 図 1 : 色と形の組み合わせ知覚実験に関する成績と眼球運動パターンの月齢変化 -2-

3 成人における事象関連光トポグラフィー ( 近赤外分光法 ) の確立 ヒトの脳を非侵襲的に計測する方法として 電気的活動を計測する脳波 (EEG) 磁場の変化を計測する脳磁図 (MEG) 脳活動にともなう脳血液での代謝の変化を計測する PET 脳活動にともなう脳血液の酸素化状態の変化を計測する機能的磁気共鳴画像 (fmri) などがある EEG や MEG は神経活動の時間的応答を PET や fmri は脳の機能に応じた空間的な局在性を示してきた 特に 1990 年代になって進歩した fmri は 現在では標準的な脳機能計測法として用いられているが 頭部を厳密に固定することが必要であるため 覚醒した乳児への適用は困難であった 一方 1993 年に 脳の局所的な活動にともなう脳血液の酸素化状態の変化 すなわち酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの変化を 近赤外分光法 (NIRS) を用いて計測できることが報告された さらに 日立製作所のグループは これを多チャンネルに拡張して 大脳皮質表面の脳機能イメージング法 ( 光トポグラフィー ) を開発した 光トポグラフィーは 頭皮上に数 cm 間隔で配置した光ファイバーから生体に無害な近赤外線を照射 検出するだけで大脳皮質表面の活動の時空間パターンを得ることができ 頭部の強い拘束を必要としないために乳児に適用可能な唯一の方法であると考えられた そこで 本研究はこの手法を初めて乳児に適用して ものを見たり聞いたりしている乳児の大脳皮質の状態を可視化することを試みた しかし 光トポグラフィーは新しい脳機能計測法であり 成人でもどのような信号が計測できるのかはまだわかっていないことも多い これまで 刺激 30 秒 休止 30 秒の繰り返しのようなブロックデザインが多く使われてきたが 乳児は長い刺激に耐えることができないので 短い事象に関連した応答を計測する手法を確立する必要がある そこで 成人の後頭葉に24チャンネルのプローブを装着し 8 Hz で反転する黒白のチェッカーボードを視覚刺激として与えた時の応答を詳しく調べた 図 2のように 繰り返し提示された刺激に対して 特定のチャンネルで酸素化 / 脱酸素化ヘモグロビン ([oxy-hb]/[deoxy-hb]) の一定した時間応答が得られた 特に 1 秒以下の短い間隔の刺激に対しても 15 秒程度の間に増加してもとのレベルにもどるインパルス応答が再現性よく得られることが明らかになった [oxy-h b] [deoxy-h b] 図 2 : 成人における後頭葉視覚野の動的応答と機能的イメージング -3-

4 [oxy-hb] の変化の SN 比が良いことから 各チャンネルで得られた [oxy-hb] の時系列から 活動の空間的パターンを推定する手法の確立を試みた 各チャンネルで 刺激に対する一定した時間応答の有無を分散分析によって調べ 得られた統計値について2 次元のスプライン補完を行うことで 応答の空間的パターンを推定した 図 2に示すように 左右の視覚関連領域の活動がきれにマッピングされる さらに 48チャンネルのプローブを用いて 運動視に特異的な応答を調べるための動く同心円パターンやバイオロジカルモーション 立体視を調べるためのランダムドットステレオグラム 聴覚反応を調べるための 純音 音声など様々な視聴覚刺激について検討を行った その結果 視覚野 MT 野 側頭連合野 聴覚連合野などの領野が 刺激に応じて特定のパターンの応答を示すことが明らかになった このことは 光トポグラフィーが大脳皮質表面の機能的局在性を検出するのに有効であることを示している 睡眠時の乳児の脳の自発的活動の月齢変化と新生児における刺激応答 光トポグラフィーを乳児へ適用する第一歩として 自然睡眠時の計測を行った その結果 自発的な活動には月齢に応じて興味深い変化があること 光刺激に対する後頭葉の応答が新生児でも見られることを発見した 新生児と成人とでは頭の大きさも異なり 近赤外線の強度や光ファイバーの間隔の最適な値もわからない そこで 近赤外線の強度については 成人用の1/10から1/2の強度 光ファイバーの間隔については 1.5 2センチに調整した乳児専用のプローブを用いた また 頭部の不快感をできるだけ軽減させるようにプローブを帽子のように装着できるように工夫した 新生児の計測に関しては 東京女子医科大学小西行郎教授のグループの協力を得て行った 受胎後 40 週の未熟児 満期で出生した生後 7 日以内の新生児 1ヶ月児 2 3ヶ月児の自然睡眠中の後頭葉は それぞれ異なる時空間パターンでゆらいでいることがわかった 特に [oxy-hb] と [deoxy-hb] の位相差を分析すると 生後 1ヶ月ごろに大きな変化のあることが明らかに案った [oxy-hb] と [deoxy-hb] とが一定の位相差を保ってゆらぐ傾向は 1ヶ月ごろ一度消失し 2ヶ月に再び現れるという 月齢に応じた U 字型の変化が存在することがわかった この現象は 神経回路網の局所的回路 すなわちモジュール的な機構の分化と統合の過程を反映している可能性があり興味深い また 生後 7 日以内の新生児に 3 秒間のフラッシュ光を瞼の上から当てて 後頭葉での応答の有無を計測した その結果 成人とほぼ同様な時間スケールでの [oxy-hb] の事象関連応答が得られた これは 出生後早い時期から 光に対して後頭葉が選択的に応答し 脳血流の局所的な調節もなされていることを示している このことは 麻酔による睡眠中の新生児の fmri による計測でもすでに確かめられている しかし 睡眠中に瞼の上から与えられた視覚刺激は明度の変化の情報しか持っていないので 機能的な視覚の発達を明らかにするには 覚醒時の計測が不可欠である 現在 聴覚刺激に対しても同様な応答が得られるかどうかについて検討中である -4-

5 覚醒時の乳児の機能的脳イメージング 本研究での最大の成果は 覚醒している乳児の脳活動のイメージングを光トポグラフィーで行うのに成功したことである 2002 年 9 月末までに 東京大学本郷キャンパスの近隣に在住の生後 1 7ヶ月の乳児の保護者 80 人に ボランティアとして協力して頂き 乳児がコンピューターディスプレイ上に提示された視覚刺激を注視したり スピーカーから流した音声刺激を聴いたりしているときの脳活動の計測を行った 図 3に示すように プローブは帽子をかぶるように簡単に装着できるように工夫した ただ 乳児は体や頭を頻繁に動かすため プローブの位置が計測途中にずれて モーションアーチファクトのために信号がうまくとれないケースが多かった 特に 脳血液の酸素化状態の応答は ある事象に対して少なくとも15 秒程度かかるので その間できる限り一定の条件で乳児を刺激にひきつけておく必要があった これまでに 約 4 種類の実験パラダイムを試み そのうち2 種類のものについて データを得ることができた 図 3 : 光トポグラフィーによる覚醒した乳児の脳機能計測 (a) 視覚刺激に対する後頭葉の機能的イメージング覚醒している生後 2ヶ月から4ヶ月の20 人について 後頭葉と前頭葉に 4センチ四方で12チャンネルのプローブを装着した 保護者には被験児を膝の上に抱いて被験児が最も楽な姿勢をとるようにしてもらった 視覚野の活動を計測するための標準的な方法は チェッカーボードの白黒の模様を 8ヘルツ程度の周波数で反転させるような刺激を一定時間加えた状態と 何も提示しないレスト状態との間で信号の変化を調べるというものである しかし 長い刺激時間や何も提示しないレスト状態で覚醒した乳児を静かにさせることはほとんど不可能である そこで 乳児の非常に強い興味を引くが 輝度が小さく視覚野に大きな信号の変化を及ばさないような視覚刺激を提示し これをじっと注視する状態をレスト状態とした さらに 強い興味を持続させるため ブリンクの周波数にあわせて試行のたびにランダムにピッチの変わるビープ音をならした テスト刺激としては 4ヘルツで反転する全画面のチェッカーボードを 3.2 秒間提示した ただし レスト刺激もテスト刺激もより乳児の興味を引きつけるように刺激の切り替えにあわせてビープ音を鳴らした また ビープ音の変化による反応がないかどうかをチェックするために レスト期間中にビープ音だけが変化する 3.2 秒のコントロール刺激を挿入した -5-

6 7 人 (2ヶ月 2 人 3ヶ月 2 人 4ヶ月 2 人 ) から得られたデータを解析に用いた 他の13 人のデータは プローブ装着により機嫌が悪くなって泣く 頭の動きが大きくて信号がとれないなどの理由で解析から除外された 各チャンネルの時系列からトレンドを除き 刺激開始後から15 秒間に一定したパターンの応答が繰り返し得られたかどうかについて分散分析法により統計値を求めた その結果 7 名中 6 人で後頭葉のチャンネルで [oxy-hb] の有意な変化 (p<0.001) が見られた [deoxy-hb] については [oxy-hb] の変化が大きかった3 人について 同じチャンネルで有意な変化が見られた この場合 刺激後に [oxy-hb] が増加し [deoxy-hb] が減少するというパターンを示し 成人で見られるパターンと類似していた ビープ音の変化に対しては チェッカーボードと同様な変化は見られなかった 図 4は [oxy-hb] の応答に関する統計値から得られた空間的マッピングである a は2ヶ月児 b は 4ヶ月児のデータを示している いずれも 後頭葉の局所的な場所で強い活動が見られるが 前頭葉には目立った活動がないことを示している この結果から 生後 2ヶ月の乳児の視覚野が成人と同じように視覚刺激の輝度の変化に対して反応し それにともなう脳血液の酸素化状態の変化が生じると結論づけられる このように 覚醒した生後 2ヶ月から4ヶ月の乳児で脳の機能的マッピングが可能であることが初めて示された 図 4 : 覚醒した乳児のチェッカーボード刺激に対する後頭葉と前頭葉の機能的マッピング -6-

7 (b) 聴覚刺激に対する側頭葉の機能的イメージング覚醒している生後 1ヶ月から7ヶ月の20 人について 左右の側頭葉に 12チャンネルのプローブを装着した 聴覚刺激は女性の声で 親密度の低い4モーラの日本語の単語をランダムに3つつなげたものであり 刺激時間は約 3 秒間である この刺激が15 秒おきにスピーカーから与えられたが 試行ごとに単語列は異なるものとした 一方 聴覚刺激と非同期に 21 秒おきに チェッカーボードパターンリバーサルが3 秒間提示され それ以外の間は 輝度が低くサイズは小さいが 乳児の興味をひくと考えられる図形を提示した 5 人 (2ヶ月 1 人 3ヶ月 1 人 5ヶ月 2 人 ) から得られたデータを解析に用いた 聴覚刺激に対する応答について統計解析の結果 5 人とも [oxy-hb] に関して有意な変化 (p<0.001) の見られるチャンネルがあった また チェッカーボード刺激に対する応答はほとんど認められなかった 図 5は それぞれ生後 2ヶ月 (a) と4ヶ月 (b) の聴覚応答に対する空間的マッピングを示している 成人に関しては一般に言語野の左半球優位性が知られているが (b) の被験児のように明らかに右側が優位な場合も見られた ただ サンプル数がまだ不足しているために ここで用いた刺激への応答の半球優位性に対する結論をだすことはできない いずれにせよ 覚醒している生後 2 5ヶ月の乳児の側頭葉が 聴覚刺激に対するはっきりとした応答を示すことが明らかになった 図 5 : 覚醒した乳児の聴覚刺激に対する側頭葉の機能的マッピング -7-

8 3. 今後の展開 脳のモジュール性の問題に赤ちゃんの発達過程から切り込もうという試みを紹介した 本研究では まず乳児の知覚の行動実験の結果から 生後 2ヶ月前後の U 字型変化が 大脳皮質の発達の重要な側面を反映しているという仮説をたてた ( 図 6 参照 ) 視覚系内のモジュールだけでなく 異なる知覚モダリティーどうしの分化と統合や 運動と知覚の統合などにおいても U 字型変化が見られることがあり その機構の解明は発達の原理を明らかにする上で重要だと考えられる しかし これまでには赤ちゃんの脳を直接調べる良い方法論が存在しなかった そこで 本研究では 発達過程で起きている大脳皮質の変化を光トポグラフィーで可視化するという試みを行った その結果 少なくとも生後 2ヶ月という早い時期から 後頭葉は視覚刺激に対する 側頭葉は音声刺激に対する 選択的な応答を示すことが明らかになった しかし この結果は覚醒した乳児の脳活動を測ることができるという証明の第一歩に過ぎない 今後は このような成果を土台にして 脳のモジュール機構の分化と統合のメカニズムに本格的に迫りたいと考えている 特に 視覚と聴覚の異種感覚情報の分化と統合の発達機構について研究を重点的に進める そのためには 少なくとも 後頭葉 前頭葉 側頭葉など脳の広い領域を同時にカバーでき しかも 信号の安定性を損なうモーションアーチファクトを押さえるなどの技術的問題も解決しなければならない U 字型発達 モジュールの分化 モジュールの統合 図 6 : U 字型発達仮説 -8-

9 4. 成果リスト 乳児期の視覚系におけるバインディング問題 1. G.Taga, T.Ikejiri, T.Tachibana, S.Shimojo, A. Soeda, K.Takeuchi, Y.Konishi: Dynamic changes in development of visual feature binding in early infancy. Proc. Int. Conf. Infant Studies, G.Taga, T.Ikejiri, T.Tachibana, S.Shimojo, A.Soeda, K.Takeuchi, Y.Konishi: Visual feature binding in early infancy. Perception, 31, , 多賀厳太郎 : 眼球運動と知覚の初期発達 児童心理学の進歩 41: , 2002 光トポグラフィーによる乳児の脳機能計測 1. G. Taga, Y. Konishi, A. Maki, T. Tachibana, M. Fujiwara and H. Koizumi: Spontaneous oscillation of oxy- and deoxy- hemoglobin changes with a phase difference throughout the occipital cortex of newborn infants observed using non-invasive optical topography, Neuroscience Lett, 282, , G. Taga, Y. Konishi, A. Maki, T. Tachibana, M. Fujiwara, H. Koizumi: Spectroscopic analysis of hemo-dynamics in human infants, Pacifichem, Hawaii USA, G.Taga, Y. Konishi: Dynamical Complexity of Early Development of Motion and Perception: From Behavioral to Brain Imaging Studies, Proc. Int. Conf. Development of Mind, Tokyo, 22-24, G. Taga, K. Asakawa, A. Maki, Y. Konishi, H. Koizumi: Early development of spontaneous hemo-dynamics and visual response of the occipital cortex observed using optical topography, SNCC Conference, Neuroimaging in developing brain, order and disorder, Okayama Japan, G. Taga, K. Asakawa, A. Maki, Y. Konishi, H. Koizumi: Functional imaging of visual cortex of awake infants using optical topography, International Conference on Infant Studies, Toronto, Canada, G. Taga, K. Asakawa, A. Maki, Y. Konishi and H. Koizumi: Infant brain mapping by event-related functional near-infrared-spectroscopy, International Conference on Functional Mapping of the Human Brain, Sendai, Sa18, G. Taga, K. Asakawa, A. Maki, Y. Konishi and H. Koizumi: Brain imaging in awake infants by event-related functional Near-Infrared-Spectroscopy (submitted) 8. 多賀厳太郎 小西行郎 牧敦 立花達史 藤原倫行 小泉英明 : 光トポグラフィーによる新生児の脳血流変化の観測 脳の科学 22: , 2000 乳児の運動発達 U 字型発達 その他 1. G.Taga, R.Takaya, Y.Konishi: Complexity of spontaneous movements in early infancy. Proc. Int. Conf. Infant Studies, Brighton, UK, G.Taga: Nonlinear dynamics of the human motor control - real-time and anticipatory adaptation of locomotion and development of movements -. Proc. Int. Symp. Adaptive Motion of Animals and -9-

10 Machines, Montreal, Canada, G. Taga, R. Takaya, Y. Konishi, H. Takeshita, S. Itakura, T. Matsuzawa: The 1/3 power law in spontaneous movements of limbs of human and chimpanzee infants for the first few months of age, Neuroscience Research, Sppl 24, S33, A. de Rugy, G. Taga, G. Montagne, M.J. Buekers, M. Laurent: Perception-action coupling model for human locomotor pointing, Biological Cybernetics, 87, , 多賀厳太郎 : 赤ちゃんの発達のダイナミクスと身体性 Bit 別冊身体性とコンピュータ ( 岡田美智男 三嶋博之 佐々木正人編 ) 共立出版 , 多賀厳太郎 : 振動子の結合系と歩行運動 脳科学大辞典 ( 甘利俊一 外山敬介編 ) 朝倉書店 , 多賀厳太郎 : 発育発達と運動の制御 運動の神経科学 ( 西野仁雄 柳原大編集 ) NAP, , 小西行郎 多賀厳太郎 高谷理恵子 : 生後二ヶ月の革命 育つ 学ぶ 癒す脳図鑑 21 ( 小泉英明編 ) 工作舎 , 多賀厳太郎 : 複雑系としての小児の発達 医学のあゆみ 197: , 多賀厳太郎 : 自発運動の初期発達 総合リハビリテーション 29: , 多賀厳太郎 : 視覚誘導歩行における脳神経系 身体 環境の動的カップリング システム / 制御 / 情報 46: 9-14, 多賀厳太郎 : 運動と知覚の初期発達 バイオメカニズム学会誌 26: 3-6, 多賀厳太郎 : ヒトの行動と脳の発達における U 字型変化 数理科学 467: 72-78, 2002 著書 1. 多賀厳太郎 : 脳と身体の動的デザイン : 運動 知覚の非線形力学と発達 金子書房

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いて認知 社会機能障害は日々の生活に大きな支障をきたしますが その病態は未だに明らかになっていません 近年の統合失調症の脳構造に関する研究では 健常者との比較で 前頭前野 ( 注 4) などの前頭葉や側頭葉を中心とした大脳皮質の体積減少 海馬 扁桃体 視床 側坐核などの大脳皮質下領域の体積減少が報告 統合失調症における社会機能障害への大脳皮質下領域の関与を発見 神経回路のかなめである視床体積の低下が関連 1. 発表者 : 越山太輔 ( 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野博士課程 3 年生 ) 笠井清登 ( 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野教授 ) 橋本亮太 ( 大阪大学大学院連合小児発達学研究科准教授 ) 2. 発表のポイント : 統合失調症をもつ人にみられる社会機能障害に 大脳皮質下領域

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