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1 宇宙論の展開 1 現代の天文学が描く宇宙像約 140 億年前に開闢 膨張し 進化する宇宙 2 どのようにして到達したか観測事実銀河の後退 遠方の銀河ほど速い速度で遠ざかっている宇宙の背景黒体輻射 宇宙の現在には温度が絶対温度 2.7 度の光 ( 電磁波 ) が充満している宇宙の元素分布 宇宙に存在する通常の物質の98% 以上は水素とヘリウムが占め 炭素より重い元素は多くても2% で それ以下のものもある Big Bang の歴史 (Gamov 1946,1948) 1. 宇宙膨張 (Hubble 1927) 遠方にある銀河はすべて我々に対して遠ざかっている 2. 黒体背景輻射 (Penzjas, Wilson 1963) 現在の宇宙は, 等方的な分布をしめす電磁波 ( 絶対温度約 2.7 度 K に対応する熱輻射 ) に満たされている 3. 軽元素の起源現在の宇宙には大量のヘリウムが存在する ( 質量密度にして平均全元素の約 25%) Big Bang 前史 =Inflation 電磁波で見る最遠方の宇宙の姿 電磁波で見る最遠方の宇宙の姿 = 150 億年前の高温度 高密度状態 Cosmic Microwave Background (CMB) radiation COBE 衛星 (1992) 温度分布 WMAP 衛星 (2001) COBE 衛星 (COsmic Background Explorer) 1989 年 11 月 1

2 現在の宇宙の温度 ( 絶対温度 2.726K) 宇宙初期の物質分布 (~150 億年前 ) ヘリウム 原始物質組成 ( 宇宙の温度が 100 億度のころ以降 ) 1. 水素 (~3/4) とヘリウム ( 質量数 4;~1/4) で構成される 重水素, ヘリウム 3 2. 重水素と質量数 3 のヘリウムが約 1/ リチュウム ( 質量数 7) は 1 兆分の 1 程度 リチュウム 4. 炭素以上の元素は存在していなかった 核物質の密度 我々はどのような世界に住んでいるのか? 日常的な経験事実からの論理の積み重ね (I) アリストテレスの自然学 天界と地上の区別天界 永久運動地上 摩擦 抵抗が支配 思弁 ( 神話 ) 科学へ世界の成り立ち 支配原理についての思索 創世記神話 宗教聖書 古事記... プトレマイオスの宇宙モデル ( 紀元 120 年 ) 1) 天上と地上の区別 2) 地球中心 ( 天動説 ) 3) 空間的には有限 4) 時間的には無限 天動説 + 円運動の組み合わせ 2

3 天界 : 月より上の世界 後冷泉院 天喜二年四 [ 五 ] 月中旬 (1054 年 5 月 20 日 ~29 日 [6 月 19 日 ~28 日 ]) 以後の丑の時 客星觜 参の度に出づ 東方に見 ( あら ) わる 天関星に孛 ( はい ) す 大きさ歳星 ( 木星 ) の如し 完全な世界 = 永遠 球あるいは円で構成天界に不変の世界で変化なし彗星 超新星爆発 : 大気の乱れとして注目せず VS. 牡牛座のかに星雲 (1054 年 ) 中国の古典 / 宋書天文史藤原定家の明月記新星の記録 客星現る ( 木星位のの明るさで23 日は昼間でも見え 22ヵ月で見えなくなった ) マギーの礼拝 (1301, ジョット スクロヴェーニ礼拝堂 ) オリオン座 ハレー彗星の記録 紀元前 240 年 秦の始皇帝が見たと記録されている 684 年 10 月 日本書紀に記録あり 989 年 9 月 日本と中国で記録された このため 日本では永延 3 年から永祚元年と改元した 1066 年 3 月 ノルマン コンクエストを記録したバイユーのタペストリーに記録されている 1145 年 4 月 日本で天養 2 年から久安元年に改元 ( 史料総覧 巻三より) 1222 年 8 月 貞応元年 幕府 彗星の出現に依り百日泰山府君祭りを修す ( 史料総覧 巻四より) 1301 年 10 月 ジョット ディ ボンドーネがパドヴァのスクロヴェンニ礼拝堂の壁画に描いた 1759 年 3 月 13 日 ハレーの予言が実証された 清 ( 乾隆 24 年 ) と日本で記録あり 1910 年 4 月 20 日 -3.3 等級に達した 1986 年 2 月 9 日 地球からの観測条件が悪かった 3

4 惑星 ( 太陽系 ) の運動コペルニクス以前の地球中心説 プトレマイオスのモデル 恒星天 導円の中心 地球 Equant ( 一様円運動の中心 ) 周天円 導円 (2) 近代的な宇宙像への歩み コペルニクス : 天体の回転 (1543 年 ) 太陽中心説 + 地球の自転 ( 日周運動 ) A B 反論 (1) 年周視差夏と冬で星座の形が変る? 夏 :ABC の順 冬 :BAC の順 C 惑星の逆行 恒星までの距離が遠い宇宙の大きさ ( 星の密度が低い ) 地球夏 太陽 冬 年周視差の測定ベッセル (1838) 白鳥座 61 星 秒角最も近い恒星ケンタウルス座 α 星 秒角 =4.4 光年 4

5 反論 (2) 地表の風 慣性の発見 : ニュートン力学 ガリレオの見た月 ガリレオ ( ) 星界からの報告 望遠鏡で天体を初めて見た (1610 年 ) = コペルニクスを支持 (1) 月のあばたの発見 -- 天界の完全性の否定 (2) ガリレオ衛星の発見 -- 太陽系のモデル ガニメデ イオ カリスト エウロパ Tycho Brahe ( ) 惑星の周期会合周期 = 惑星 地球 太陽が一直線上にならぶ周期 Tycho Nova:SN A E P A: 会合周期 E:1 年 P: 惑星の周期 5

6 ケプラー ( ) の法則 1) 惑星は太陽 ( 正確には惑星と太陽との重心 ) を焦点とする楕円軌道を描く (1609) 2) 惑星は楕円軌道上を面積速度一定となる速度で運動する (1609) 3) 太陽系の各惑星には, 軌道半径の 3 乗と周期の 2 乗で比が一定である (1618) Tycho Brahe ( ) の 30 余年に亘る観測結果に基づいて導かれ Newton ( ) の万有引力の基礎となった 1687 年ニュートン 自然哲学の数学的諸原理 ( プリンキピア ) M 1 E1 E 4 M 2 E 2 E 3 火星軌道地球軌道 面積速度が一定 惑星軌道の比が決められた 遠日点 楕円 (2 次曲線 ) 軌道 楕円 :2 焦点からの距離の和が一定 2 -ae 焦点 アポロニウス 円錐曲線論 ( ギリシャ紀元前 2 世紀頃 ) 惑星 ae 焦点 近日点 太陽 無限に広がる宇宙へ ジョルダノ ブルーノ (1548~1600: ガリレオと同時代 ) 恒星がどこまでも分布する宇宙 無数の恒星に各々惑星があって 人類がいて それぞれのキリストがいる 宇宙に果てはあるかルクレティウス (94-55BC) 宇宙の果て 槍が飛んでいく所はやはり宇宙 ケプラーの法則 ( 年 ) ニュートン力学の確立 (1687 年 ) ニュートンの ティコ ブラーエ : ( ) 惑星運動の運動法則 精密 観測 1) 力が働かない限り物体は等速度運動を続ける 2) 質量 加速度 = 力 3) 作用と反作用は等しい 惑星運動の 3 法則 万有引力の法則 1) 重力は惑星の軌道は楕円太陽を一つの焦点とする質量の積に比例し 2) 距離の面積速度は一定 2 3)( 周期 ) 2 乗に反比例する /( 長半径 ) 3 は惑星によらない 天界と地上とも同じ法則に従う月とりんごはともに同じ重力によって地球に向かって落ちる 違いは地上では空気の抵抗や摩擦が働くから = 電気の力 物体が大きくなると正と負の電気が打ち消す 6

7 Newton の法則 力 2 速度 2 加速度 2 4 / 2 加速度 = 力 4 / Kepler の第三法則 速度 半径 R 質量 M 周期 P 地球が動いている? 自転 フーコーの振り子台風の渦 重心の運動潮の満ち引き 太陽の影響 - 大潮 月 北極の振り子 地球の自転 月の引力 低気圧風 遠心力とつりあう 中心との差を取ると引き裂こうとする力が残る 地球 科学の発展 帰納主義観察の収集 / 増加 説明する命題の累積的な発展 帰納法では命題は証明できない (N 羽のカラスは黒くても N+1 羽目は白いかもしれない ) 反証主義仮説の提唱と実験 観察による反駁 科学理論は実験 観察でチェック ( 反証 ) 可能でなければならず 反証されるまでは仮説を受け入れる パラダイム論 リサーチプログラム論事実により理論は反証できない 理論は基本的な命題以外に現象の説明のためには補助的な仮定を必要とし 反駁されても補助的な命題を変えることですり抜けようとする 科学の展開海王星の発見をめぐる寓話 ( ラカトシュ ) 観測 : 天王星の軌道が Newton 力学による予言と合わない もし発見できないかった場合 Newton 力学は間違っている 補助仮説 : 第 3 の天体があって天王星の軌道に影響しているとして天体の位置を予言 アダムス ( 英 ) とルベリエ ( 仏 ) による予言に基づいてガレ ( 独 ) が海王星を発見 (1846) = ニュートン力学の勝利 Newton 力学は間違っている 補助仮説 : 第 3 の天体と地球の間に暗黒星雲があって光ではみえない 電波や赤外線で観測 発見 = ニュートン力学の勝利 発見できない Newton 力学は間違っている新たな補助仮説 : 第 3の天体は重力のみの暗黒物質で電磁波を出さないロケットを飛ばして暗黒物質からなる重力源を発見 = ニュートン力学の勝利 7

8 通常科学と科学革命 (T. クーン ) 科学的な説明 = 基本的な枠組み + モデル 通常科学ー 既定の枠組み (= paradigm) の中で現象に説明を与える 説明のつかない現象は変則事例 (anomaly) として留保 科学革命 - anomaly が増加してくると発想の転換 paradigm の転換 科学の史的な展開は不連続 = 先行 paradigm とは協約不可能例えは Newton の理論と Einstein の相対性理論 ただし 物理学者は異なった見方をする =Newton 理論は Einstein 理論の近似速度が光速に比して十分小さい場合 あるいは重力が静止質量に比して十分小さい場合の近似 前進的なリサーチプログラム (I. ラカトシュ ) 新たな研究課題を提起 / 未知の現象を予言し 科学者をひきつける限り 研究プログラムが発展 持続する 新たな研究課題の提起 / 未知の現象の予言を生まない後退的なプログラムは魅力を失って 忘れ去られていく Newton 力学ハレー彗星の出現の予言 海王星の発見しかし 水星の近日点移動は説明できず ( 太陽内部の得意な質量分布を仮定すると説明できる可能性 ) Einstein の一般相対性理論水星の近日点移動に自然な説明を与えた 加えて 重力場中での光の湾曲 重力場での時間の遅れ = 赤方偏移の新たな現象を予言 デカルト ( ) 我思う 故にわれあり 方法序説 単純化し 明晰に分析 : 仮説演繹 要素還元主義 解析数学の導入 デカルト座標系 慣性の法則 無限宇宙 近接相互作用 遠隔相互作用 ニュートン的な宇宙像 ( 近代的 = 合理的 ) (1) 空間的に無限 = 果てはない : 等速度運動を続けられる 万有引力で潰れない (2) 一様な宇宙 (= どこも同じ ) 宇宙に特別な場所 = 中心はない (3) 等方な宇宙 ( どの方向を見ても同じ ) (4) 時間的に無限 ( 宇宙に始まりも終わりもない ) = 静的な宇宙 無限に広がった虚空 ( 空虚な空間 ) に一様に分布した星が輝いている = 無窮の宇宙 物質分布の無限であることへの要請 果てがない場合にのみ任意の点で左右の力を釣り合わせることができる 8

9 近代的な宇宙 日常的な経験事実と矛盾 夜空はなぜ暗いか? -オルバースのパラドックス- しかし銀河の数は4 倍 (19 世紀はじめ ) dr 遠くの星 ( 銀河 ) は暗い ( 距離の 2 乗に反比例 ) が 数は多い ( 距離の 2 乗に比例 ) 一定の厚み (dr) の体積中の星 ( 銀河 ) 全体からの寄与は距離によらない 宇宙が無限に広がっていれば夜空は無限に明るくなる ここの銀河の明るさは 1/4 r 地球 dr 2r 銀河 銀河 解決方法の可能性 : - パラドックスに至る仮定の吟味 - 1) 空間的に有限な宇宙 : ニュートン力学とはなじまない アインシュタインの有限宇宙 ニュートン力学の放棄 2) 銀河分布の階層構造密度が一様ではあるが 大きな尺度では小さくなる 遠くの銀河の数が 少なくなる 3) 物理法則の変更 = 宇宙と地上のスケールの違い距離逆 2 乗則の放棄遠方の銀河からの光が 逆 2 乗の法則より急激に暗くなる 4) 時間的に有限 宇宙に始まりがあった 解決方法の可能性 : - パラドックスに至る仮定の吟味 - 解決案 1) 有限の宇宙 アインシュタイン : 一般相対性理論 (1915 年 ) 球面上の世界 = 万有引力の拡張閉じた空間曲がった空間 = リーマン幾何学 (2 次元 ) フラット=ユークリッド幾何学 ) 解決案 1) 銀河の階層構造 = 各階層内では一様に分布するが 階層が大くなると密度は下がる ( シャリェ 20 世紀はじめ ) アインシュタインの有限宇宙 (4 次元空間の中の 3 次元球面 ) 万有力の強さ引力の効果を打ち消すために斥力 Λ r( 宇宙項 or Λ 項 ) を導入 この釣り合いは不安定 力の強さ 重力 釣り合いの位置 距離 ( 宇宙の大きさ ) 距離に比例する斥力 9

10 周期の対数絶対光度可能な空間の種類 リーマン幾何学 銀河系の発見へ (1) ガリレオ : 天の川は星の集合 口径 491/2inch(126 cm) 上 : 正曲率の空間中 : 負曲率の空間下 : 平坦な空間 一般相対性理論曲率と重力の強さを関係付ける W. ハーシェル ( ) 天の面積の中にある星の count 暗い星ほど遠い 太陽系 Ω 0 : 重力の強さと膨張速度の比 GM / r 8 G 0 2 v / 2 3H Hubble の法則 膨張速度 距離 : v H 0r 銀河系の発見へ (2) セファイド = 標準光源 標準光源の発見大マゼラン雲のセファイド型変光星の周期光度関係 ( エンリエッタ リーヴィット 1912) 銀河系のセファイドを用いて距離の較正 : シャプレイ 10

11 天の川の 2 つのモデルーーシャプレイ vs. カーティス大論争 (1920) 天の川の構造 モデル 1. 球状星団の分布 モデル 2. 光で見える星の分布 太陽系 暗黒星雲にさえぎられて見えない 系外銀河の発見 ~ もう一つの論点 ( アンドロメダ星雲にセファイドを発見ハッブル 1925) 線スペクトル = 原子 分子の固有の光 輝線や吸収線が連続光に重なる アンドロメダ銀河と月の見かけの大きさの比較 11

12 分光観測ードップラー効果 赤方偏移 z=(λ-λ 0 )/λ 0 = v/c λ: 観測波長 λ 0 : 固有の波長 v: 銀河の後退速度 c: 光の速度 Doppler 効果 v t c t 振動数 : f c ( c: 光速 : 波長 ) ( v t c t) c t (1 vc) 0 0 ( 固有波長 ) ( v t c t) c t (1 vc) 0 光源 観測者 地球で観測される波長 暗黒星雲は背景の星を隠せるか? Herschel の島宇宙 : 銀河円盤の星の光が暗黒星雲によってさえぎられる Olbers Paradox: 暗黒星雲が背景からの光に照らされ 温度が上昇して輝きだす 実際に銀河が出している光の波長 この違いは温度の違いによる ( 平衡条件 ) 暗黒星雲もエネルギー ( 赤外線 ) を出している 無限の ( 遠く ) 過去から光によるエネルギーが供給されている場合には宇宙全体が光源と同じ温度になる 一方 現在の宇宙の温度は 3K であり 恒星の温度 1000~ 100,000 に比して低いので光を吸収できる この場合も十分長い時間が経てば 星雲の温度は吸収と放射が釣り合う温度になる 12

13 動的な宇宙へ宇宙膨張の発見 ( ハッブル 1927 年 ) 後退速度 銀河までの距離 遠くの銀河ほど速く我々から遠ざかる 銀河の後退速度は銀河までの距離に比例 ( ハッブルの法則 ) V 0 = H r H: Hubble 定数 1pc=3.26 光年 1Mpc=100 万 pc Hubble の original 論文 Hubble 定数 V = H 0 r H 0 = 500 km/s/mpc (1931 年米国天体物理学誌 ) 変光星に 2 種類あり距離の測定の間違い 宇宙年齢 < Hubble 年齢 = 1/H 0 = (km) /500 (km/s) = s = 10 9 年 = 10 億年 定常宇宙論 = 永続する宇宙膨張すれども宇宙は不変 密度の減少を補う物質生成 (1950~1960 年代 F. Hoyle ) 宇宙膨張 - 一様等方な膨張 観測者からの距離に比例する速度で膨張し, しかも, 宇宙のどこにいる観測者からみても同じ膨張則に従う 1 次元宇宙延びるひも 2 次元宇宙半径が膨張する球面 3 次元宇宙膨れるパンの中の干し葡萄 フリードマンの宇宙膨張則一般相対性理論 (1915) の解 ( 宇宙項 = 斥力なしの重力だけ ) 銀河間の距離 ( 宇宙の曲率半径 ) E<0 E>0 E=0 ( 速度がゼロになる ) V 0 ( 後退速度 ) = H 0 ( ハッブル定数 ) r 0 ( 銀河までの距離 ) 宇宙年齢 (τ) < r 0 / V 0 = 1/H 0 ハッブル年齢 (τ H ) 現在時間 E>0: 開いた宇宙 ( 無限空間 ) E=0: 平坦な宇宙 ( 無限空間 ) E<0: 閉じた宇宙 ( 有限空間 ) H 0 =70 km/ 秒 /Mpc とすると τ H = 139 億年 13

14 (2),(3) (1) 宇宙膨張と重力中での運動 重力場中での物体の運動地上から物体を投げ上げたとき 脱出速度 : vesc = 2GM /R (1) v < vesc 再び落下 (2) v = vesc 無限遠へ, v = 0 (3) v = vesc 無限遠へ, v > GM エネルギー : E = v - 2 R (1) E 0, (2) E 0, (3) E > 0 に対応 無重力状態自由落下運動する系例えば スペースシャトルの中 宇宙の大きさの測り方 distance ladder ( 宇宙の距離の階梯 ) 紐を切ると同じ速度で運動する 地球の大きさ伊能忠敬 (1745~1818) 1795 年 (51 歳 ) 幕府天文方高橋至時に弟子入り 1980 年 (56 歳 ) 第 1 次測量を開始 ~ 第 10 次測量 (72 歳 ) 1801 緯度 1 = 28,2 里 (=110.7 km) 地球の赤道半径 = km 極半径 = km (1 = km) 1818 年 (74 歳 ) 死去 喪を秘して地図製作を続行 1821 年 大日本沿海輿地全図 完成 喪を公表 井上やすし著 4 千万歩の男 I~V 講談社文庫 地球の半径 : R R = L L: 距離 θ: 緯度の差 太陽系の大きさ 小惑星 チチウス ボーデの法則 (1772 年発表 ) 太陽水星金星地球火星小惑星木星土星天王星海王星冥王星 実際の軌道半径 ( au: 地球と軌道半径を1とする天文単位 ) 天王星 :1781 年発見 ( ハーシェル ) セレス :1801 年最初の小惑星の発見 ( ピアジェ [ 伊 ]) 軌道半径 =2.767 au 直径 : km 質量 : kg 海王星 : アダムスとル ベリエが天王星の軌道のずれからの予言 1846 年ガレが予言われた位置の近くに発見冥王星 : 1930 年 ( トンボー ) 14

15 小惑星 Eros 宇宙の大きさの測り方 1 光年 = 30 万 km/ 秒 3 千万秒 (1 年 ) = 9 兆 4 千億 km 年周視差の 1/2 = θ θ = 1 秒角の恒星までの距離を 1 パーセック (pc) と定義する 1 秒角 = ラディアン 1 天文単位 = km 1pc = km = 32 兆 km = 約 3 光年 地球軌道を基線とする三角測量 A 地球夏 θ ( 年周視差の 1/2) θ=1 秒角のときこの距離を 1pc 1 天文単位 地球軌道半径 太陽 冬 3 角測量 ( ヒッパルコス衛星 ) 年周視差の測定ベッセル (1838) 白鳥座 61 星 秒角最も近い恒星ケンタウルス座 α 星 秒角 =4.4 光年 15

16 HR diagram( ヒッパルコス衛星 ) ( 恒星の三角測量 ) HR 図上での絶対光度と見かけの光度の比較 Tully-Fisher Relation 銀河の回転速度と絶対光度関係 m( 見かけの等級 )-M( 絶対等級 )=5 log (d/10pc) 年周視差による 3 角測量 d=1/θ ( ラディアン ) pc 約 100pc まで測定可能 距離の測定の階梯 標準光源セファイド 最も明るい星銀河団中の銀河 ビッグ バン宇宙 (1) 一様な宇宙 (= どこも同じ ) (2) 等方な宇宙加えて, (3) われわれの宇宙に始まりがあり, 膨張している 速度 宇宙膨張 一様等方な空間は 空間には果てがない ( まだ知らない ) 3 種類のみ 一様等方 (= 宇宙原理 ) 観測でチェック 16

17 銀河の空間分布 2dF galaxy survey 銀河の空間分布 QSO s( 活動的な銀河核 ) 距離の単位 =10 億光年 17

18 銀河の空間分布 膨張宇宙から火の玉宇宙論へガモフ (1948) 元素合成 = ビッグ バン宇宙論 距離の単位 = 10 億光年 宇宙の物質分布についての描像 : 宇宙原理の観測的基礎銀河の分布は小さなスケールでは疎密があるが ある規模のスケール以上でならすとほぼ一様な密度で分布 断熱膨張 密度 温度が下がる 過去は高温 高密度 物質の反応が活発 物質の存在形態 平衡状態相変化 = 温度 密度による平衡状態の変遷 物質の構成 陽子正の電荷 (e) : 質量 1 中性子電荷 0 : 質量 } 核子電子負の電荷 (e - ) : 質量 温度 K 10 6 K 10 4 K 10 3 K 100C 0 C 273K 水の場合 (1 気圧 ) 核子 ( 陽子, 中性子 ) と電子に分解 原子核 + 電子 プラズマ O イオン化 H p( 陽子 )+e ( 電子 ) H 2 O ( 分子 ) 2H + O ( 原子 ) 気体 ( 水蒸気 ) 液体 固体 1 オングストロング (A) =10-10 m 1 フェントメータ (fm) =10-15 m ハドロンバリオン ( クゥーク3 個で構成 ) 例 ) 陽子 = uud 中性子 = udd 18

19 周期律表 核図表 ガモフ : 宇宙初期の元素合成 初期の高密度のもとでは 物質は中性子 ( 陽子 + 電子 ) のみからなり 膨張すると約 10 分で中性子 陽子 + 電子に崩壊 中性子と崩壊でできた陽子捕獲反応で宇宙初期に現存する全ての元素宇宙初期に一挙に作る 林忠四郎 (1950): 中性子 陽子 + 電子 1 対 9 現在の宇宙空間に存在する多様な元素 自然に存在する物質約 300 種類の原子からなる 原子 = 原子核 ( 陽子と中性子 ) + 電子原子番号 : 陽子あるいは電子の数質量数 : 陽子と中性子の合計 太陽系を構成する元素の組成分布 19

20 もうひとつの論争 : ビッグ バン vs. 定常宇宙論 Big-Bang cosmology( 火の玉宇宙論 ) Alpha, Bethe, Gamov(1948),αβγ-theory 初期宇宙は宇宙全体がひとつの原子核 = すべて中性子 膨張初期に元素合成林 (1950) 宇宙初期の高温化での物質状態 しかし, 距離測定の誤差 宇宙年齢が短い ~20 億年 Steady-State Cosmology ( 膨張すれども時間的に普遍 ) Bondi, Gold, Hoyle (1948) = 物質創生 (C 場 ) を付加 (Hoyle 1948):1 秒間に 1 立方 pc(3 光年 ) あたり水素原子 1 個 恒星内部での元素合成 炭素の形成の 3α 反応の予想 (Hoyle 1954) 恒星内部での元素合成理論 (Burbidge, Burbidge, Fowler, Hoyle 1957) α 過程 ( 準静的な進化の過程 ) イオン反応 ( 水素燃焼, ヘリウム燃焼, 炭素燃焼, 酸素燃焼 ) 光分解ネオン, マグネシウム, シリコン燃焼 e 過程超新星時の爆発的な核種合成 ) 56Fe のピークに属する元素鉄のピークより重い元素 中性子捕獲過程 slow-process ( ヘリウム燃焼の段階, 漸近巨星分枝の恒星 ) rapid-process ( 超新星爆発時, 高密度の中性子過多の内部の層 ) 陽子捕獲過程 p-process ( 超新星爆発時 ) B2FH 理論 + x 過程 Li,Be,B 宇宙線による原子核の破砕 核図表 宇宙の熱的な歴史 - 原始核種合成 中性子数 (A) 陽子数 (Z) 20

21 宇宙初期の物質分布 (~150 億年前 ) ヘリウム 宇宙背景輻射 物質組成 1. 水素 (~3/4) とヘリウム ( 質量数 4;~1/4) で構成される 2. 重水素と質量数 3 のヘリウムが約 1/ リチュウム ( 質量数 7) は 1 兆分の 1 程度 4. 炭素以上の元素は存在していなかった 重水素, ヘリウム 3 リチュウム (Cosmic Microwave Background radiation) 核物質の密度 CMB の発見 Penzias と Wilson (1965) 衛星通信のため宇宙からの雑音を調べる (1961 年最初の通信衛星 telstar1) 1978 年 Nobel Prize for Physics 田中春夫 ( 名古屋大学空電研究所 ) 1951 年波長 8cm で宇宙雑音を観測, 宇宙の雑音 5 度以下とした. それ以前は 50 度以下といわれていた 光 = 電磁波ーわれわれの世界のもうひとつ構成要素ー 全ての物質は電気磁気的な相互作用と通して光を放出, 吸収 波長 1A 1nm 1 m 1cm 1m X 線 可視光 ミリ波 テレビ ガンマ線 紫外線 赤外線 温度 ( 絶対温度 ) 黒体輻射 = 平衡状態の電磁はエネルギー分布 電磁波の性質 1. ( 波長 ) x f( 周波数 )=c( 光速 ) 2. エネルギー E=hf=hc/ (h: プランク定数 ) 3. ピークの波長は = 3000/ T( 絶対温度 ) m( ミクロン ) 温度 T K の真空の箱覗き穴 21

22 輻射のエネルギー スペクトルプランク分布 : 全エネルギー密度 ( T 4 ) ピークの波長は = 3000/ T ( m) [T: 絶対温度 ] 黒体輻射 周波数 (1 秒間の振動数 ) 宇宙の背景輻射 ( ベンジャス ウィルソン 1965) 最も遠くを見る = 宇宙初期の状態 (~140 億年前 ) 宇宙背景輻射 = 一様な約 3000 度のガス ( 水素とヘリウム ) 現在 ~140 億年前 温度分布 (1 万分の 1 以下の揺らぎ ) 原始核種合成 ~140 億年前 時間 現在 宇宙最初の核種合成 時間 22

23 宇宙からの電波 一様等方 あらゆる方向から同 じ強さで 宇宙の背景輻射の温度 Cosmic Microwave Background Radiation 熱平衡状態の plank分布に 一致している WMAP 衛星 宇宙の晴れ上がり 水素再結合 膨張による波長の伸び 初期宇宙の 温度 密度 の揺らぎ 波が伝わる間に 空間の膨張する 波長が伸びる 3000度K 2.7度K 約1000倍膨張 プランク分布の温度が下がる 23

24 Ia 型超新星爆発最も明るい標準光源 加速する宇宙膨張 宇宙斥力 = Λ 項の復活 dark energy( 真空のエネルギー ) K: 曲率 -E: エネルギー 24

25 7 year of WMAP 宇宙の物質構成 宇宙膨張 + 一般相対性理論 引力 ( 通常の物質 + 暗黒物質 ) 斥力 ( 暗黒エネルギー ) 元素合成 ( 通常の物質 ) 通常の物質 (4%) (baryonic matter) 重力 + 光 暗黒物質 (23%) (dark matter) 重力のみ 構造形成 暗黒 (= 真空の ) エネルギー (73%) (dark energy) 斥力 25

大宇宙

大宇宙 大宇宙 銀河団 大規模構造 膨張宇宙 銀河群 数個 ~ 数十個の銀河の群れ 天の川銀河 250 万光年 アンドロメダ銀河 局所銀河群 http://www.astronomy.com/en/web%20extras/2005/02/ Dominating%20the%20Local%20Group.aspx 銀河団 100 個程度以上の集まり 銀河群との明確な区別はない 天の川銀河 6200 万光年

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