平成17年11月10日 第2回 領域シンポジウム 水の循環系モデリングと 利用システム 発表内容 研究の背景 全球降水マップ 衛星からの降水観測 研究チームの活動 GSMaPによる全球降水マップ 各グループの活動 GSMaP(Global Satellite Mapping of Precipita

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1 平成17年11月10日 第2回 領域シンポジウム 水の循環系モデリングと 利用システム 発表内容 研究の背景 全球 衛星からの降水 研究チームの活動 による全球 各グループの活動 (Global Satellite Mapping of Precipitation) 地上レーダ 降水物理モデル 降水強度推定の開発 研究代表者 岡本 謙一 全球の評価 大阪府立大学 まとめと今後の展望 高精度高分解能全球の作成 衛星による降雨 地球規模の水循環モデルの構築 地球温暖化 気候変動の研究 気候変動に伴う降水量 雨域の変動のモニ タリング 天気予報精度向上 準リアルタイムでの数値予報モデル利用 水資源管理 洪水予測 河川管理 ダム貯水量の調節 農業用水の確保 農業生産性予測 衛星による降水 雲水粒 雪 氷 衛星搭載各種装置による降雨の特徴 (九州南海上の大雨 by TRMM) 衛星搭載マイクロ波放射計 衛星搭載赤外放射計 雨滴からの放射 吸収 雪 氷による散乱 (b) 放射 (c) (d) 降水粒子からのマイクロ波 後方散乱 精度が高い 走査幅 が狭く機会が限られる 衛星搭載降雨レーダ 雨滴からの散乱 雪 氷の 集合体 融解層 (a) (a) 衛星搭載レーダ 雲頂温度 散乱 (b)赤外放射計 雲頂温度 降水と相関小 0 高度 (c)マイクロ波放射計(19ghz) (d)マイクロ波放射計(85ghz): 雨 海上では雨からの放射の積算 雪 氷の散乱の積算 陸上では雪 氷の散乱の積算 海上風ベクトル 1

2 マイクロ波放射計を搭載した衛星群 研究目標 全球の作成に於いては頻度が多いマイクロ波放射計が中心になる 主衛星 衛星搭載のマイクロ波放射計を主に利用した 高精度 高分解能全球の作成 副衛星群 8機 二周波降水レーダ (DPR) マイクロ波放射計 マイクロ波放射計 例えば, 1日毎 緯経度 0.1゚ 0.1゚の分解能 マイクロ波放射計(TRMM, Aqua, DMSP 3, ADEOS-II) 降雨レーダ, 静止衛星搭載可視 赤外放射計 Aqua AMSR-E TRMM TMI 信頼性のあるマイクロ波放射計の開発 降雨レーダ(PR) 共通した降水物理モデルから出発した降雨レーダと整合性があ る DMSP SSM/I ADEOS-II AMSR 将来の長期にわたる衛星を用いた 作成手法の確立と検証 GPM Global Precipitation Measurement: 全球降水 計画の概念 2010年 で用いているマイクロ波 放射計を搭載している GPM計画 (Global Precipitation Measurement:全球降水計画, 2010年頃 全体構成 マイクロ波放射計 プロダクトの構成 地上 地上レーダG G TRMM TMI 降水物理 モデル 降水物理モデルG 降水推定 本体 Aqua AMSR-E 定常 集中 ベース ADEOS-II AMSR マイクロ波放射計 各マイクロ波放射計 によるプロダクト 全球 TRMM/TMI, Aqua/AMSR-E, ADEOS-II/AMSR, DMSP/SSMI (F13, 14, 15)による1時間の 全球G 補間 ベース レーダ 表1 人工衛星搭載マイクロ波放射計毎に分類した処理状況 衛星名 センサ名 処理済みの期間 特徴 TRMM TMI 1998年1月 2004年12月 Ver.4.5 新たな陸上降雨判定基準と降雨プロ フィールの導入 Aqua AMSR-E 2003年1月 2004年10月 Ver.4.5 上記のTMIの特徴を高緯度地域まで 拡張 ADEOS-II AMSR 2003年4月 2003年10月 同上 DMSP F13, F14, F15 SSM/I 2003年9月 同上 表2 プロダクト別に分類した処理状況 時間分解能 アーカイブ ソースと特徴 0.1度 30分 2003年9月 マイクロ波放射計 TMI, AMSR-E, AMSR, SSM/I 3台 を合成し 赤外放射計との 複合へ入力 緯度±60゚ 0.5度 各種 30分, 1日, 1ヶ月など 2003年1月 2004年10月 TMI AMSR-Eの各センサの合成値 2003年4月 10月までは AMSRが加わる 緯度±60゚ 0.5度 各種 30分, 1日, 1ヶ月など 1998年1月 2004年12月 TMIのみ 緯度±40゚ 合成プロダクト 0.5度格子 30分 6時間 1日 1か月 赤外 マイクロ波放射計 複合 プロダクト 0.1度格子 30分毎 TMIでした全球 TMIでした全球 (2003年 (2003年9月の1 月の1ヶ月平均雨量) ヶ月平均雨量) による衛星搭載マイクロ波放射計 による衛星搭載マイクロ波放射計 の処理状況 空間分解能 赤外放射計 雲移動ベクトル 合成 高時間分解能マップ 静止衛星 TRMM/PR プロダクト 気象衛星 DMSP SSM/I 2

3 TMI でした全球 TMI でした全球 (1998 年 1 月 ~2004~ 年 12 月 ) AMSR-E でした全球 (2003 年 9 月の 1ヶ月平均雨量 ) AMSR-E でした全球 (2003 年 1 月 ~2004~ 年 10 月 ) AMSR でした全球 (2003 年 9 月の 1ヶ月平均雨量 ) DMSP/SSM/I (F13, 14, 15) でした全球 (2003 年 9 月の 1ヶ月平均雨量 ) マイクロ波放射計合成 例 (6( 時間 ) TMI AMSR & AMSR-E F13 F15 合成 6 時間累積値 SSM/I (F13, F14, F15) F14 3

4 マイクロ波放射計合成 6 時間 1 時間分解能のの必要性と作成手法について ( 欠損値 ) さらに高時間, 高空間分解能のに対する実用上の需要が多くある. 1 時間分解能では, マイクロ波放射計を合成しても, 未域が多く存在する. このギャップを埋めるためには, さらに他の衛星を使用する必要がある. TRMM/TMI, Aqua/AMSR-E, ADEOS-II/AMSR, DMSP/SSMI(F13, 14, 15) による 1 時間の 赤外線 (IR) 現在の静止軌道 IR 東西方向の移動 マイクロ波放射計合成マップに IR 雲移動ベクトルを応用した高時空間分解能 の例 (0.1 度,1, 時間 :2003: 年 9 月, 日本周辺 ) 作成 1 時間前の静止軌道 IR 1 時間前の 1 時間の雲移動ベクトル 南北方向の移動 雲移動ベクトルのみ考慮した現在の ( 中間マップ ) マイクロ波放射計 (MWR) 過去 1 時間の間に取得されたマイクロ波放射計 現在の マイクロ波放射計合成マップに IR 雲移動ベクトルを応用した高時空間分解能 の例 (0.1 度,1, 時間 ) マイクロ波放射計合成マップに IR 雲移動ベクトルを応用した高時空間分解能 の例 (0.1 度,1, 時間 :2003: 年 9 月 ) 4

5 全体構成 マイクロ波放射計 各グループの活動 地上 地上レーダG G 地上レーダG 降水物理モデルG G 本体 降水物理 モデル 降水推定 降水物理モデルG 定常 集中 ベース 全球 TRMM/PR プロダクト 気象衛星 高時間分解能マップ 全球G 補間 沖縄梅雨期集中降雨の概要 2004年5月22日 6月9日 大宜味 名護 レーダ 主な機器 COBRAを中心とする半径100kmの範囲内の詳細な降雨の3次元構造 MP-Ka とウインドプロファイラによる大宜味鉛直上方 COBRAによる大宜味 恩納の鉛直断面の詳細な降雨の構造 恩納 ベース 400MHz WPR(ウィンドプロファイラ) Volume Scan RHI Scan RHI Scan 時間分解能 164s (水平 鉛直風) 高度分解能 100m (1.3µs) COBRA Cバンド偏波ドップラー レーダ 大宜味 10minサイクル 15仰角のボリュームスキャン 2 or 4方位角のRHIスキャン(大宜味 恩納上空他) 恩納 センター Disdrometer 光学式雨量計 地上気象 Micro Rain Radar 2D-Video Distrometer 北大 名護 COBRA/COBRA+ -気象測器 400MHz MP-Ka WPR 1.3GHz WPR 超音波風速計 Disdrometer 光学式雨量計 地上気象 シーロメータ GPSゾンデ Micro Rain Radar 2D-Video Distrometer マイクロ波放射計 マイクロレインレーダ MP-Ka Kaバンドドップラー レーダ 時間分解能 1/3s 60sec平均値 2Dビデオディストロメータ 高度分解能 50m 鉛直上向き連続 04/06/01-03 (梅雨前線; 93.5mm) 沖縄梅雨期集中降雨セット 沖縄梅雨期集中降雨セット Okn-Baiu-04 web page = UTC UTC 3 400MHz WPR(ウィンドプロファイラ) 4 MP-Kaレーダ(Kaバンドドップラーレーダ) 5 MRR(マイクロレインレーダ) 6 マイクロ波放射計 7 シーロメータ 8 地上気象 9 光学式雨量計 *10 2Dビデオディストロメータ 11 TRMM/PR(2A25), TMI(2A12), VIRS(1B01) UTC *13 QSCAT海上風 UTC 14 AMeDAS 04/06/01-04/06/03 レーダ反射強度 ZH 04/06/02 ドップラースペクトル幅 W 04/06/ /06/02 ドップラー速度 V 04/06/01-04/06/03 MP-Ka 欠損 04/06/01-04/06/03 UTC/ *12 AMSR-E *15 RSM SFC(03-48), 850/700/500hPa(00-51)(数値気象モデル) HEIGHT(km) *2 COBRAレーダ(Cバンド偏波ドップラーレーダ) 時刻 HEIGHT(km) /センサー 1 GPSゾンデ HEIGHT(km) No. 04/06/02 欠損 欠損 04/06/03 MP-Ka 04/06/03 MP-Ka 04/06/03

6 全体構成 マイクロ波放射計 開発グループの役割 地上 地上レーダG 降水リトリーバル の各構成要素 を開発 改良する の評価手法の開発を行う ¾青梨の改良 散乱 ¾陸上降雨判定手法 G 本体 降水物理 モデル 降水推定 定常 集中 ベース 降水物理モデルG ¾放射伝達モデルを用いた評価手法の開発 ¾数値雲解像モデルを用いた評価手法の開発 降水物理モデル開発グループの役割 全球 TRMM/PR 降水物理 降水プロファイル 融解層 雨滴粒径分布等 の モデル化を行い リトリーバルへ組み込む プロダクト 気象衛星 高時間分解能マップ ¾降水プロファイルモデルの開発 ¾融解層モデルの開発 ¾雨滴粒径分布モデルの開発 ¾降雪粒子モデルの開発 全球G 補間 ベース レーダ 降水強度算出の流れ マイクロ波放射計による降水強度推定原理 青梨 衛星読み込み 輝度温度 e.g. 9チャンネル 緯度 経度情報 放射伝達方程式 照合 降水強度 降水プロファイル 雨滴粒径分布 融解層 など ルックアップ テーブル 降水推定 本体 GANAL 降雨有無判定 降水物理モデル 海陸判定 降水強度初期値推定 85GHz 海上 陸上 降雨の非一様性推定 衛星がするのは 放射 散乱強度の積分値を表す輝度温度である ルックアップテーブル修正 降水物理モデルを仮定して 放射伝達方程式を計算し 輝度温度と降水強度の 関係をテーブル化し 値に近い輝度温度を与える降水強度を解としている 降水強度推定 全周波数 散乱 平均値 標準偏差 無降雨時の輝度温度 ベース 降雨判定 No-Rain TBe(85V) GPROF ② ① ②夏の半乾燥で過小評価 ③冬の半乾燥域で過大評価 高 正答率 改良結果 GPROFで利用して いる手法に比べて 判定精度が改善 月 ①中緯度では過小評価 降雨強度 R=0 降雨なし =a+b TB(22V) k0 σe 低 精 降水物理モデル 降雨強度推定誤差 降雨判定誤差 リトリーバル誤差 降雨判定誤差 無降雨を降雨と誤って算出した降雨量 降雨を無降雨と誤って見逃した降雨量 降雨強度 R 0 リトリーバル ルックアップテーブル作成 放射伝達計算 輝度温度 対 降水強度 各周波数において 降雨判定誤差を用いた評価 TBe(85V) TB(85V)>0のとき降雨あり 降雨判定 85GHz 22GHz複合 降雨あり 値 TB(85V) 気温プロファイル 及び 0 高度 SST 降水プロファイル 融解層モデル 雨滴粒径分布モデル 降水強度最終推定値 ベースを用いた降雨判定開発 (Seto et al., 気象庁客観解析 緯度経度 輝度温度 月 全体に誤差の絶対値が小さい 度 誤答率 6 ③ ①

7 TMI の改良 ( 陸上降水有無の判定の導入 ) 1998 年 1 月 降水タイプ分類 降水タイプベース 2.5 度グリッド 3 ヶ月ごと 8 タイプ ( 海上 3, 陸上 5) 降水プロファイルモデルの開発 (TRMM PR の利用 ) 降水タイプ分類 タイプ 1 夕立 タイプ 2 浅い雨 ( 陸上 ) タイプ 3 温帯低気圧に伴う雨 ( 陸上 ) タイプ 4 組織化したメソスケールの雨 ( 陸上 ) タイプ 5 浅い雨 ( 海上 ) タイプ 6 温帯低気圧に伴う雨 ( 海上 ) タイプ 7 組織化したメソスケールの雨 ( 海上 ) タイプ 8 チベット域 降雨と誤判定した陸上の積雪等の領域が取り除かれている 降水プロファイル作成 降水プロファイルベース 降水タイプ降水強度別 1 高度からの距離 (km) Type-1 ( 夕立型 ) 降水強度 [mm/h] タイプ-1の降水強度別プロファイル 0.5, 1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 15, 20, 30, 40, 60, 80, 120, 160, 200 mm/h チベット域での比較 全球の評価との開発 改良 チベット域において GPROF より は非常によく対応している の開発 全球の作成 放射伝達方程式 照合ルックアップテーブル降水推定本体 降水物理モデル降水強度降水プロファイル雨滴粒径分布融解層 など マップの評価 ヒストグラム解析 ( 降水強度の寄与 ) 累積分布 の改良へのフィードバック の評価方法 TMI 降雨推定の主要な変遷 推定精度が高いと考えられるTRMM/PRを真値として比較することにより 評価を行っている TRMM/TMIについては NASAが TMI 用に開発した標準 (GPROF) によるリトリーバル結果と比較する Aqua/AMSR-Eに関しては の標準プロダクトであるLiuによるのリトリーバル結果と比較する バージョン名 V2.2 V3.2 V4.3 V4.5.1 陸上降雨判定 瀬戸 V1 瀬戸 V1 瀬戸 V2 降雨プロ備考フィール Liu and Fu 青梨のオリジナル Liu and Fu 広瀬 V1 広瀬 V2 瀬戸による陸上降雨判定 PRとTMIのマッチアップの利用 無降水時の85GHzの輝度温度を利用した降水判定ベースV1 8つの降雨タイプ ( 陸上 5つ 海上 3つ ) 毎かつ降水強度別に特徴的な降雨プロフィール ( 広瀬テーブルV1) TMIとAMSR-Eのを一つに統合 中緯度海上での降水の不連続を除去するため ルックアップテーブルを緯度経度に合わせて内挿 降水分布図及び降水プロフィールをV2に改良 85GHzと共に無降雨時の21.3 GHzの輝度温度を利用した陸上降雨判定ベースV2 7

8 帯状平均値の比較 ( 海 1998 年 1 月 ) 帯状平均値の比較 ( 陸 1998 年 1 月 ) PR PR V4.5.1TMI: (7 年間平均降水量 冬季 夏季 ) V4.5.1 TMI: 帯状平均値の比較 ( 海のみ ) 3G68 V6 PR 3G68 V6 TMI (GPROF) V4.5.1 TMI 低緯度海上 ( 特に熱帯収束帯 ) で GPROFは過大評価であるが はよく対応している 冬季中緯度海上で は過大評価 GPROFは過小評価 ( 陸域の緯度 36.5 度より極側は欠損値 ) V4.5.1 TMI: 帯状平均値の比較 ( 陸のみ ) 全球降水量の月平均時系列の比較 ( 陸海別 ) 月平均降水量 (mm/month) 3G68 V6 PR 3G68 V6 TMI (GPROF) V4.5.1 TMI 陸上では GPROF が熱帯の降水量が多い領域で過大評価している は 12~2 月では PR とよく対応しているが 6~8 月には 5N~15N で過大評価している 月平均降水量 (mm/month) Date Date 8

9 PR から求めた全球降水量に対する相対誤差 PR から求めた熱帯降水量に対する相対誤差 陸上の誤差 : :9.6% GPROF:28.7% 陸上の誤差 : :16.0% GPROF:45.2% 海上の誤差 : :8.0% GPROF:6.0% 海上の誤差 : :6.4% GPROF:7.2% まとめと今後の展開 TRMM/TMI 用の開発との作成は順調に進んでいる (1998 年 1 月 ~2004 年 12 月の処理が完了 ) 今後は 融解層モデルと雨滴粒径分布モデルの組み込み 再処理 Aqua/AMSR-E(ADEOS-II/AMSR) 用の開発との作成も順調に進んでいる (2003 年 1 月 ~200 4 年 10 月の処理が完了 ) 高緯度地帯での陸上降水有無の判定の開発に目処がついた 降水タイプの分類については 参照 ( 降雨レーダ ) がないため単純モデルを用いる DMSP/SSMI 用の開発については 19.35GHzチャンネルの輝度温度と偏波情報を利用するの開発の課題 まとめと今後の展開 ( つづき ) 複数衛星から抽出した降水強度の融合方法について開発した IR 雲移動ベクトルを複数のマイクロ波放射計より作成したに応用して 高時間分解能を作成する手段を開発した 国際的な高時間高分解能作成ワーキンググループ PEHRPPへ参加すると共に 高時間分解能の精度の評価を日本周辺で担当する 降雨レーダ (TRMM/PR) とマイクロ波放射計を融合する降水強度抽出の開発を行う 平成 17 年度研究実施体制 融解層モデルの開発 ( 融解層の効果 ) 研究代表者岡本謙一 地上レーダ実験グループ岩波越 (G.L.), 中川勝広, 花土弘, 北村康司, 出世ゆかり, 澤井涼 降水物理モデル作成グループ高橋暢宏 (G.L.), 佐藤晋介, 阿波加純, 古津年章, 高薮縁, 広瀬正史 開発グループ井口俊夫 (G.L.), 岡本謙一, 瀬戸心太, 清水収司, 青梨和正, 永戸久喜, 井上豊志郎, 藤田正晴 衛星処理 全球マップ作成グループ牛尾知雄 (G.L.), 岡本謙一, 重尚一, 橋爪寛, 久保田拓史, 沖理子, 可知美佐子, 飯田泰久 PIA (14 GHz) PR 降水強度と減衰量の関係 km obs 1.5 km obs Rain rate (mm/h) 2.0 km BB 1.5 km BB 融解層モデルを用いた方が減衰量を正確に表せる 即ち輝度温度を正確に表せる 2.0 km rain 1.5 km rain TB 10GHz (K) PR の降水強度と TMI の 10GHz 輝度温度の関係 FH=5km BB model FH=4km No BB model Lines: model calculation Dots: observation Circles: average 融解層モデルを用いた方が輝度温度を説明できる FH=3km Rain rate from PR (mm/h)

10 雨滴粒径分布 (DSD) モデルの開発 研究手法 研究結果概要 JJA 98 世界各地における DSD 収集 解析 降雨タイプに特徴的な DSD モデルが得られるか? 全球的に利用可能な DSD モデルの検討 TRMM/PR の利用 世界数点でのDSDの解析結果から DSDモデルには 海陸の違い 対流性 層状性の違い 季節の違い 地域の違いを考慮する必要があることがわかった 全球をカバーしているからDSDモデルを抽出する必要があり TRMM/PRがその候補となった k-z 関係 (k= ε αz β ) を調節するパラメータεをDSDパラメータとして利用することの検討を開始 TRMM/PRでされたεの全球分布 海陸のコントラストは通年して現れているが 季節ごとの変動も無視できない 年度 H14 後半 -H15 前半研究の目的 到達目標の設定 H15 後半 -H17 研究事項の振り分け 研究着手 H17-H18 前半各研究の統合 H18 後半 -H19 前半到達目標達成 研究計画の概要 降雨レーダに基づく降水物理的モデルを用いたマイクロ波放射計の作成青梨を基本とする改良の作成 ベース構築 地上レーダ沖縄集中降雨 TRMM 降雨レーダ 実施計画 降水物理モデル 降水プロファイル融解層モデル雨滴粒径分布 開発 散乱陸上降水判定評価 複数の衛星を用いた作成と評価へのフィードバック 各種統合の作成各種全球の作成国際協力 (PEHRPP, GEOSS) マップ作成 マップ作成 合成 IR マップ補間マップ評価 PR vs ( 左図 ),PR vs GPROF( 右図 ) 選定領域 年 1 月熱帯太平洋 ( 北緯 0-10 度 西経 度 ) に於いて TRMM 降雨レーダ (PR) でされた降水強度と ( 左図 ) 及び GPROF( 右図 ) を用いて TMI からリトリーバルされた降水強度の散布図 マイクロ波放射計の現状 ( 論文レビューのまとめ ) タイプ開発者の特徴 放射伝達計算における降水物理モデル 長所 短所 決定論的手法確率論的手法 Petty, Liu, Aonashi, Wilheit Kummerow, Bauer, Marzano 比較的シンプルな降水構造を仮定数値シミュレーション出力からR-Tbのして R-Tbのテーブルを作成し 観ベースを作成し Tbを最も測 Tbに対してテーブルを参照する よく表す降水プロファイルを確率論的ただし 降雨の非一様性の補正がに選び出す 必要 ほぼ 共通のパラメータを用いる 降雨には M-Pの雨滴粒径分布 雪 霰にはS-Sの粒径分布または M-Pを用いる この点で 柔軟性に欠けている マイクロ波放射計でできるパラメータで降水を表現する 降水構造が現実とかけ離れる危険性 降水プロファイルを簡素化していない した Tb では 絶対に求めることのできない情報まで含んでいる ベースが現実の降水を忠実に表していることが絶対条件 陸上降水の取り扱い 本質的には 両者とも変わらず 高周波の散乱の情報を用いている 降水の特徴づけ Kummerowの (GPROF) のみが 空間パターンから対流 層状 の分類を行い 降水強度推定精度の改善が見られた V4.5.1 AMSR-E: 帯状平均値の比較 ( 海のみ 2003 年 ) 冬 冬 3G68 PRとの差 ( 単純に月平均したPRとの比較 ) 3G68 PRとの差 夏 夏 海上では が過大評価 プロダクトが過小評価 10

11 V4.5.1 AMSR-E: 帯状平均値の比較 ( 陸のみ 2003 年 ) 冬 夏 放射伝達方程式 ( 平行平板大気で軸対称を仮定した場合 ) θ I 冬 3G68 PRとの差 ( 単純に月平均したPRとの比較 ) 3G68 PRとの差 夏 陸上では はよく対応しているが プロダクトの過大評価 di( τ; µ ) ω 1 0 µ = I( τ ; µ ) (1 ω 0 ) B{ T( z)} P( τ ; µ, µ ) I( τ ; µ ) dµ dτ 2 1 I : 放射強度 τ : 光学的厚さ dτ = Kedz µ : cosθ ω 0 : 単一散乱アルベド ω = 0 Ks / Ke B { T ( z)} : 温度 Tでの黒体輻射 P ( τ ; µ, µ ) : 位相関数 2k λ I T 2 B k : ボルツマン定数 λ : 波長 放射伝達方程式 ( 平行平板大気で軸対称を仮定した場合 ) θ I di( τ; µ ) ω 1 0 µ = I( τ ; µ ) (1 ω 0 ) B{ T( z)} P( τ ; µ, µ ) I( τ ; µ ) dµ dτ 2 1 大気 降水による消散大気などからの放射 移動ベクトルの作成 ある領域毎に 連続する IR の画像を重ね合わせて 1 時間前の画像を上下左右に移動させて 相関係数が最大となった場所を移動ベクトルとする 1 時間前 降水粒子による散乱 (μ 方向から μ 方向へ ) Present 移動ベクトル 11

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