グルタミン酸受容体活性をもつ新たなジペプチド及び GABA A 受容体活性をもつ有機酸 近畿大学工学部化学生命工学科 教授山田康枝 独立行政法人酒類総合研究所主任研究員伊豆英恵

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1 グルタミン酸受容体活性をもつ新たなジペプチド及び GABA A 受容体活性をもつ有機酸 近畿大学工学部化学生命工学科 教授山田康枝 独立行政法人酒類総合研究所主任研究員伊豆英恵

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3 本技術に関する知的財産権 発明の名称 : 医薬組成物 出願番号 : 特願 特許番号 : 特許第 号 出願人 : 学校法人近畿大学 発明者 : 山田康枝

4 生理活性のあるジペプチド ジペプチド活性存在部位 β-alahis( カルノシン ) 抗酸化 筋肉, 脳 β-alametylhis( アンセリン ) 抗酸化 筋肉, 脳 TryArg( キョートルフィン ) 鎮痛 脳 LeuIle 薬物依存の抑制 牛乳 γ-glutau 神経活動に影響 脳 甲状腺 N-acetylAspGlu(NAAG) 神経活動に影響 脳 TyrTyr ACE 阻害 ロイヤルゼリー GlyHis 果物褐変防止 LeuLeu,GlyGly 乳酸菌の増殖 味覚 ProLeu 苦味 清酒 AspPhe( アスパルテーム ) 甘味 合成

5 食品, 植物中に存在するジペプチド 清酒 Gly-Leu Val-Glu Ileu-Glu ProLeu ロイヤルゼリー TyrTyr 米 D-AlaGly

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7 NMDA 型グルタミン酸受容体の中枢神経系での役割 正常 記憶や学習に重要 病気との関連脳梗塞 脳卒中 神経細胞がダメージを受けるとNMDA 型グルタミン酸受容体の過剰反応によってさらに神経細胞死を引き起こし, 脳機能に障害を起こす. 認知症 神経細胞が死ぬことによりNMDA 型グルタミン酸受容体が減少する. 統合失調症 NMDA 型グルタミン酸受容体を阻害する物質が統合失調症様の症状を起こす.

8 NMDA 型グルタミン酸受容体活性阻害作用を持つ薬 塩酸メマンチン Memantine hydrochloride NMDA 受容体の非競合的拮抗薬アルツハイマー治療薬 : 日本でもサントリーと第一製薬が軽 中等度のアルツハイマー病を対象として 販売中 NMDA 受容体に作用し Ca 2+ 透過性を減弱させるが 正常なシグナル伝達は阻害しないことから 幻覚 精神障害 昏睡などの副作用が見られないとされている 塩酸ケタミン 酒石酸イフェンプロジル Ifenprodil Tartrate NMDA 受容体の非競合的拮抗薬 フェンサイクリジン PCP 結合部位に作用する解離性麻酔薬 NR1/NR2A および NR1/NR2B サブユニットで構成される NMDA 受容体に非競合的に拮抗する 麻薬及び向精神薬取締法に基づく 麻薬 に指定 2007 年 1 月 1 日から施行され 規制の適用を受ける NMDA 受容体のポリアミン部位での拮抗作用 ポリアミン部位に結合する NMDA 受容体 (NR1/NR2B) 選択的拮抗薬 NR2B への選択性が高い NR1/NR2B で構築された NMDA 受容体のみに選択的に拮抗する 脳循環代謝改善剤 脳梗塞後遺症 脳出血後遺症の改善に内服 ケタミンと同様に オピオイド抵抗性の神経性疼痛に有効である

9 NMDA 型グルタミン酸受容体活性作動用ジペプチド C 末端に Glu を含むジペプチド AspGlu( アスパルチルグルタミン酸 ) GlyGlu( グリシルグルタミン酸 ) AlaGlu( アラニルグルタミン酸 ) GluGlu( グルタミルグルタミン酸 ) C 末端に Gly を含むジペプチド AspGly( アスパルチルグリシン ) GlyGly( グリシルグリシン ) AlaGly( アラニルグリシン ) β-aspgly( ベータアスパルチルグリシン ) HisGly( ヒスチジルグリシン ) GlySer( グリシルセリン ) NMDA 型グルタミン酸受容体活性作動用医薬組成物 NMDA 型グルタミン酸受容体活性作動用保健機能食品の添加物 NMDA 受容体活性阻害 AspGlu,AlaGly,β-AspGly

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11 NMDA 受容体に作用する物質の 神経機能への効果 NMDA 受容体は, 記憶や学習に重要な役割を果たしているとともに, 活性が低下すると学習障害や統合失調症などの神経疾患の症状を引き起こし, 過度の活性化は神経細胞死を引き起こし認知症につながる. NMDA 受容体を活性化させた成分は, 統合失調症や記憶障害などに効果があり, 活性を阻害させた成分は, 認知症や神経細胞死の抑制やリラックスに効果が期待できる.

12 ジペプチドの神経機能への効果 現在認知症の治療薬として使われているメマンチンのように ジペプチドは緩やかに NMDA 受容体を活性化または阻害することで 学習障害や統合失調症などの神経疾患の症状や認知症に効果が期待できる.

13 想定される用途 認知症の予防のサプリメント 統合失調症など, 神経疾患の治療薬のリード化合物 機能性表示食品への応用 実用化に向けた課題 受容体活性測定だけのデータのため, 今後神経機能への直接効果を動物実験等で検討する必要がある. 生体内動態を調べる必要がある.

14 企業への期待 サプリメントへ応用可能な 企業との共同研究を希望する.

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16 本技術に関する知的財産権 発明の名称 :GABA 様組成物 出願番号 : 特願 出願人 : 学校法人近畿大学独立行政法人酒類総合研究所 発明者 : 山田康枝伊豆英恵

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18 イオン交換樹脂による 日本酒の分画 清酒 ( 純米酒 )---ph6.5 に調節 IRC-76 吸着区分 塩基性アミノ酸画分 吸着区分 非吸着区分 IR120BH 非吸着区分 ( 佐藤信 1970) 中性 酸性アミノ酸画分 吸着区分 IR120BH IRA96SB 有機酸画分 非吸着区分 糖画分

19 有機酸画分の GABA A 受容体活性

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21 有機酸画分のメタボローム解析 有機酸画分が含む成分を明らかにするため CE-TOFMS で一斉成分分析 ( ヒューマン メタボローム テクノロジーズ株式会社に依頼 ) 64 の化合物が候補化合物として同定 ヒドロキシ基またはカルボキシル基を有する 分子量は の範囲で平均 165 O H 2 N OH GABA(Mw.103) ( 相対面積値 = 目的ピークの面積値 / 内部標準の面積値 )

22 主要物質の定量値 日本酒に通常 多く含まれる有機酸であるコハク酸 リンゴ酸 クエン酸 乳酸などが多く含まれていた

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25 GABA A 受容体に作用する物質の 神経機能への効果 GABA A 受容体に作用する物質は, 安らぎ, 精神安定, 睡眠, 麻酔効果などが生じる. GABA A 受容体の機能発現を欠損させると, てんかんや不安障害, 認識障害, 統合失調症, うつ, 薬物依存などになることから, GABA A 受容体に作用する物質は抗痙攣薬や抗不安薬, 鎮静型の神経作用薬の開発のターゲットになる.

26 有機酸の神経機能への効果 今回日本酒中に含まれる有機酸に GABA 様活性を持つものが存在することを, 新たに発見した. 現在, 乳酸やクエン酸はエネルギー源として. 酸味成分として利用されているが, マウスによる行動実験により, 抗不安効果を示した.

27 想定される用途 本発明に係る GABA A 受容体を亢進させる組成物は GABA A 受容体を作用させることにより精神安定 睡眠 麻酔効果などが生じるため 神経保護効果等を発揮する鎮静催眠薬 抗痙攣薬 抗不安薬 鎮静型の神経作用組成物として有用である 抗不安効果のある医薬品 機能性食品への応用 機能性表示食品への応用

28 実用化に向けた課題 受容体活性測定だけのデータのため, 今後神経機能への直接効果をさらに動物実験等で検討する必要がある. 生体内動態を調べる必要がある. 企業への期待 機能性食品サプリメントへ応用可能な 企業との共同研究を希望する.

29 お問い合わせ先 近畿大学リエゾンセンター武田和也豊吉巧也 TEL FAX takedakaz@kindai.ac.jp takuya.toyoshi@itp.kindai.ac.jp

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