緑地保全制度の適用について資料平成 22 年 1 月 25 日名古屋市緑の審議会

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1 緑地保全制度の適用について資料平成 22 年 1 月 25 日名古屋市緑の審議会

3 目次 1. 平成 17 年緑被率調査結果 1 2. 保全すべき樹林地の抽出保全すべき樹林地 (1ha 以上 ) 保全すべき樹林地 (1ha 未満 ) 9 3. 東海丘陵要素植物緑地保全地域と風致地区における行為の規制又は措置の基準の比較緑地保全制度の比較特別緑地保全地区の指定状況 13

5 1. 平成 17 年緑被率調査結果緑被地の変遷昭和 22 年昭和 42 年昭和 58 年平成 17 年緑被率の推移本市における緑被率の定義 : 樹木草芝等で被覆された土地農地及び水面の合計面積が市域面積に占める割合ディジタルマッピング手法により 10 m2以上の緑被地を抽出 1

6 緑被種別ごとの内訳緑被種別項目平成 2 年平成 7 年平成 12 年平成 17 年平成 2 年平成 17 年高木面積 3,024ha 2,887ha 2,720ha 2,698ha -326ha 緑被率 9.3% 8.8% 8.3% 8.3% -1.0ホイント低木面積 754ha 690ha 732ha 698ha -56ha 緑被率 2.3% 2.1% 2.3% 2.1% -0.2ホイント竹林面積 195ha 149ha 124ha 115ha -80ha 緑被率 0.6% 0.5% 0.4% 0.4% -0.2ホイント街路樹高木街路樹低木面積 83ha 124ha 138ha 137ha +54ha 緑被率 0.3% 0.4% 0.4% 0.4% +0.1ホイント面積 29ha 36ha 38ha 38ha +9ha 緑被率 0.1% 0.1% 0.1% 0.1% ±0.0ホイント芝地面積 540ha 563ha 712ha 719ha +179ha 緑被率 1.6% 1.7% 2.2% 2.2% +0.6ホイント草地面積 1,869ha 1,761ha 1,414ha 1,392ha -477ha 緑被率 5.7% 5.4% 4.3% 4.3% -1.4ホイント水田面積 1,008ha 838ha 698ha 657ha -351ha 緑被率 3.1% 2.5% 2.1% 2.0% -1.1ホイント畑果樹園その他農地面積 1,030ha 788ha 612ha 549ha -481ha 緑被率 3.2% 2.4% 1.9% 1.7% -1.5ホイント面積 123ha 118ha 91ha 84ha -39ha 緑被率 0.4% 0.4% 0.3% 0.2% -0.2ホイント面積 71ha 41ha 33ha 30ha -41ha 緑被率 0.2% 0.1% 0.1% 0.1% -0.1ホイント河川面積 833ha 815ha 799ha 821ha -12ha 緑被率 2.5% 2.5% 2.4% 2.5% -0.0ホイントため池計面積 172ha 147ha 161ha 150ha -22ha 緑被率 0.5% 0.5% 0.5% 0.5% -0.0ホイント面積 9,731ha 8,957ha 8,272ha 8,088ha -1643ha 緑被率 29.8% 27.4% 25.3% 24.8% -5.0ホイント 2

7 市域における公有地民有地別緑被地面積の推移土地利用区分が宗教用地文化用地の緑被地は民有地に計上している民有地における土地利用別の緑被地面積緑被率の推移 3

8 まとまりある緑被地の減少緑被率 (%) 緑被率 (%) 緑被地 1 箇所当たり面積 ( m2 ) 緑被地 1 箇所当たりの面積 ( m2 ) 0 平成 2 年平成 7 年平成 12 年平成 17 年 0 参考生物多様性を支える樹林地の最小規模 4

9 市東部地域の樹林地の減少市東部地域名古屋市全域 H2 樹林地率 19.6% H17 樹林地率 17.1% 5

10 ,356ha ha ha 8 109ha 1ha 17 10ha 1 10ha 20 (56.65ha) 15 (115.39ha) 23 8 (22.87ha) 6 (10.71ha) 15 (42.37ha) 6 (18.72ha) 3 (5.70ha) 1 10ha 4.78ha 1.07ha 2 18 (50.8ha) 71.50ha 7.88ha 6.96ha 2.78ha 11 (26.27ha) 2.03ha ha 5 (9.33ha) 6 (10.71ha) ) 6

11 樹林地 (1ha 以上 230 箇所 ) 7

12 担保性が低い樹林地 (1ha 以上 73 箇所 ) (49 箇所 ) (24 箇所 ) 8

13 2-2. 保全すべき樹林地 (1ha 未満 ) 保全すべき樹林地の抽出手順社寺林地域制緑地の保全活用の基礎調査 ( 平成 10 年度 ) 平成 17 年緑被率調査土地所有者の意向調査検討対象箇所 23 か所 6.5ha ID 地区名区面積 ( m2 ) 1 山神社千種区 1,070 2 六所社北区 2,170 3 六所社北区 3,090 4 神明社北区 3,120 5 六所社北区 2,440 6 八幡社北区 4,200 7 六所神社西区 2,720 8 大乃伎神西区 2,780 9 熊野社中村区 2, 六生社中村区 3, 凌雲寺中村区 7, 須佐之男中川区八剱社中川区 1, 神明社中川区 1, 神明社港区 2, 八剱社南区 4, 喚続社南区 2, 白亳寺南区 8, 須佐之男南区 1, 間黒神社守山区 2, 西八龍社北区 1, 神明社中区 1, 八幡社中川区 1,

14 3. 東海丘陵要素植物東海地方は他の植物にとって生育に厳しい荒地や湿地環境が長期間広範囲にわたって維持されたという特別な場所を作り出しましたそして競合に弱い植物の幾つかがこの場所だからこそ古い時代から生き延びることができまた固有種として誕生することができたのですこの特殊性が重視され主に東海地方の丘陵地の荒地や湿地に見られる植物が東海丘陵要素植物と呼ばれるようになりましたこれらの多くは世界や日本の中でここでしか見られない貴重な植物たちであり郷土の宝とすべき植物ですしかしその生育環境は大都市周辺という立地条件などから開発されやすく多くの種類が絶滅の危機に瀕しています出典 : 東海丘陵要素植物特別展( 豊田市自然観察の森 ) 東海丘陵要素植物一覧表種名レッドデータブックのランク主な分布地域等環境省愛知県名古屋市国内海外モンゴリナラ ( 通称 ) 外準 Ⅱ おそらく日本固有と思われるシデコブシ Ⅱ Ⅱ ⅠB 日本固有 ( 東海地方固有 ) ヘビノボラズ外準準日本固有マメナシ ⅠA ⅠA ⅠB 東海地方朝鮮半島中国大陸ベトナムハナノキ Ⅱ ⅠA 外日本固有 ( 東海地方固有 ) ナガボナツハゼ Ⅱ ⅠA 外日本固有 ( 東海地方固有 ) クロミノニシゴリ外外準日本固有ヒトツバタゴ Ⅱ ⅠB 外東海地方長崎県対馬朝鮮半島中国大陸台湾ミカワバイケイソウ Ⅱ Ⅱ 外日本固有 ( 東海地方固有 ) シラタマホシクサ Ⅱ Ⅱ Ⅱ 日本固有 ( 東海地方固有 ) ウンヌケ Ⅱ Ⅱ Ⅱ 東海近畿四国九州地方朝鮮半島中国大陸タイインドトウカイコモウセンゴケ外外外おそらく日本固有と思われるナガバノイシモチソウ ⅠB ⅠA 絶滅紅色花 : 東海地方アジアオセアニアアフリカの熱帯地域白色花 : 関東東海地方宮崎県ミカワシオガマ ⅠB ⅠB 外日本固有 ( 東海地方固有 ) ヒメミミカキグサ ⅠB ⅠB 絶滅東海地方アジアオセアニアの熱帯地域レッドデータブックのランク ( 上位ほど絶滅の危険度が高い ) 絶滅 : 絶滅その地域から絶滅したと考えられるもの絶滅危惧 IA 類 : IA ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの絶滅危惧 IB 類 : IB IA 類ほどではないが現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合野生での存続が困難なもの絶滅危惧 II 類 : II 絶滅の危険が増大しているもの現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合近い将来 IA 類 IB 類のランクに移行することが確実と考えられるもの準絶滅危惧 : 準存続基盤が脆弱なもの現時点での絶滅の危険度は小さいが生息条件の変化によっては絶滅危惧として上位ランクに移行する要素を有するものリスト外 : 外上記の要件に該当しないもの 10

15 4. 緑地保全地域と風致地区における行為の規制又は措置の基準の比較行為の種類建築物の新築改築増築 ( 斜体は第 1 種風致地区と異なる箇所網掛けは第 1 種風致地区と特に異なるポイント ) 定量的基準基準の内容定性的基準緑地保全地域 ( 案 ) 第 1 種風致地区高さ 10m 以下 10m 以下建ぺい率 20% 1 30% 壁面後退 1.5m 平均地盤面の数 2 緑地率 3/10 以上保存緑地 6/10 以上 2 2/10 以上保存すべき樹木等保存樹及び保存樹木の基準相当の樹木と東海丘陵要素植物群の保全を図ることその他位置が緑地の保全に支障を及ぼすおそれが少ないこと位置形態意匠色彩が風致と著しく不調和でないこと工作物の新築高さ 5~15m 以下 5~15m 以下改築増築その他位置規模が緑地の保全に支障を及ぼすおそれが少ないこと土地の形質の変更木竹の伐採水面の埋立て又は干拓屋外における土石廃棄物又は再生資源の堆積土石の類の採取切土盛土の高さ 5m 以下 5m 以下緑地率保存緑地 6/10 以上 2 3/10 以上 2/10 以上保存すべき樹木等保存樹及び保存樹木の基準相当の樹木と東海丘陵要素植物群の保全を図ることその他鉱物の掘採の方法が露天掘りでなくかつ緑地の保全に支障を及ぼすおそれが少ないこと建築及び工作物の新築等を行うために必要な最小限度の土地の形質の変更農地等の開墾建築物の存する敷地内での土地の形質の変更のいずれかに該当すること湧水の保全を図ること皆伐の面積緑地率保存緑地保存すべき樹木等その他緑地率保存緑地保存すべき樹木等その他緑地率保存緑地保存すべき樹木等その他 1ha 以下 ( 伐採後の成林が確実であると認められる場合のみ ) 6/10 以上 2 保存樹及び保存樹木の基準相当の樹木と東海丘陵要素植物群の保全を図ること択伐必要最小限の伐採森林の区域外での伐採に該当すること 6/10 以上 2 保存樹及び保存樹木の基準相当の樹木と東海丘陵要素植物群の保全を図ること変更後の地貌が緑地の状況と著しく不調和とならないこと湧水の保全を図ること位置規模形態意匠色彩が風致と著しく不調和でないこと変更後の地貌が風致と著しく不調和でないこと 1ha 以下 ( 伐採後の成林が確実であると認められる場合のみ ) 3/10 以上 2/10 以上択伐必要最小限の伐採森林の区域外での伐採に該当すること 3/10 以上 2/10 以上変更後の地貌が風致と著しく不調和でないこと木竹の生育に支障を及ぼすおそれが少ないこと 3/10 以上 2/10 以上 6/10 以上 2 保存樹及び保存樹木の基準相当の樹木と東海丘陵要素植物群の保全を図ること緑地の状況と著しく不調和とならないこと風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないことここで定めた基準を満たさない行為については必要な助言又は勧告を行うことができるものとする 1 指定時にすでに建築物が存する敷地および面積が 500 m2未満の敷地においてはこの表の建ぺい率の基準は適用しない m2を超える木竹林があるところで行為を行う場合周囲から望見できる木竹林を中心に一定割合以上残す必要がありこれを保存緑地という ( 保存期間 = 風致地区 :5 年緑地保全地域 :10 年 ) 11

16 5. 緑地保全制度の比較公有地民有地制度根拠法令目的都市計画公園緑地事業済オアシスの森その他 ( 樹林地 ) 都市公園法良好な都市環境を形成するとともに市民の憩いの場として公開オアシスの森づくり実施要綱都市計画公園緑地内の樹林地等を市が無償で借り受け早期に市民の憩いの場として公開規制内容 - - 開発に関する行為規制方法優遇制度 - 本市実績 1377 箇所 ha ( 県営公園含む ) 特別緑地保全地区緑地保全地域風致地区市民緑地保安林 - 都市緑地法都市緑地法都市計画法都市緑地法森林法 - 都市計画法第 53 条による建築制限階数二以下でかつ地階を有しないこと構造主要構造部が木造鉄骨造コンクリートフロック造その他これらに類する構造都市の歴史的文化的価値を有する緑地や生態系に配慮したまちづくりのための動植物の生息生育地となる緑地等を保全建築等の行為は現状凍結的に制限地域住民の健全な生活環境の確保等の視点から比較的大規模な緑地を適正に保全緑地の保全と調和を図ったうえで部分的な土地利用が可能規制の具体的な基準は緑地保全計画に基づく自然的景観を保全し緑と調和した低層住宅地を形成土地利用において一定の緑地の確保が必要緑地率 30 または 40% 以上保存緑地 (5 年 ) 20 または 40% 以上良好な状態に保存された樹林地湧水地等を市が無償で借り受け保全するとともに市民の憩いの場として公開 - - 市長の許可市長の許可市長への届出市長の許可 - 固定資産税都市計画税が非課税年間 30 円 / m2の緑の保全奨励金を交付 2 地区 ( 相生山緑地猪高緑地 ) 34.5ha ( 他に東山公園荒池緑地で事業中約 40ha) 固定資産税都市計画税の評価減 (5 割 ) 土地開発公社資金都市開発資金により先行取得実施固定資産税都市計画税の評価減及び減免 ( 条例では全額 ) 報償金の交付相続税の 8 割評価減 71 地区 183.3ha 実態としてほとんど神社仏閣公有地を指定未定 - 固定資産税都市計画税の評価減 (5% または 3%) 18 地区 ha 第 1 種第 2 種風致地区を指定 - 固定資産税都市計画税の非課税相続税の 2 割評価減 ( ただし契約期間が 20 年以上の場合 ) 6 緑地 8.4ha 実態として良好な樹林地湿地湧水地を借地損失の補償 - なしなしありありなしなしあり土地の買取 - ありありありなしなしなしなし土砂の流出の防備公衆の保健名所又は旧跡の風致の保存木竹の伐採等の行為は現状凍結的に制限都道府県知事の許可固定資産税都市計画税の非課税相続税贈与税の評価減 9 箇所 ( 公有地含む ) 44.0ha うち 6 箇所は森林公園内 2 箇所は神社緑地の担保性高高中高中低中高行政コスト中 ( 維持管理 ) 中 ( 維持管理奨励金税制優遇 ) 将来は高 ( 買取維持管理 ) 低 ( 税の評価減 ) 将来は高 ( 買取維持管理 ) 高 ( 買取申し出があった場合 ) 中 ( 損失の補償が必要な場合 ) 低 ( 報償金税制優遇 ) 中 ( 損失の補償が必要な場合 ) 低 ( 税の評価減 ) 中 ( 維持管理税制優遇 ) 中 ( 損失の補償が必要な場合 ) 低 ( 税制優遇 ) 12

17 6. 特別緑地保全地区の指定状況 13

Microsoft Word - 【セット版】別添資料２）環境省レッドリストカテゴリー(2012)

Microsoft Word - 【セット版】別添資料２）環境省レッドリストカテゴリー(2012) 別添資料 2 環境省レッドリストカテゴリーと判定基準 (2012) カテゴリー ( ランク ) 今回のレッドリストの見直しに際して用いたカテゴリーは下記のとおりであり第 3 次レッドリスト (2006 2007) で使用されているカテゴリーと同一であるレッドリスト絶滅 (X) 野生絶滅 (W) 絶滅のおそれのある種 ( 種 ) Ⅰ 類 Ⅰ 類 (hreatened) (C+) (C) ⅠB

緑地保全制度の適用について 資料 平成 22 年 1 月 25 日 名古屋市緑の審議会

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